JPH086498B2 - 構造物の制振装置 - Google Patents

構造物の制振装置

Info

Publication number
JPH086498B2
JPH086498B2 JP578389A JP578389A JPH086498B2 JP H086498 B2 JPH086498 B2 JP H086498B2 JP 578389 A JP578389 A JP 578389A JP 578389 A JP578389 A JP 578389A JP H086498 B2 JPH086498 B2 JP H086498B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
container
electromagnetic coil
magnetic
magnetic fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP578389A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02186072A (ja
Inventor
博 清川
敏文 新納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujita Corp filed Critical Fujita Corp
Priority to JP578389A priority Critical patent/JPH086498B2/ja
Publication of JPH02186072A publication Critical patent/JPH02186072A/ja
Publication of JPH086498B2 publication Critical patent/JPH086498B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は構造物の振動を低減する制振装置に関する。
(従来の技術) 従来、地震や風荷重等による外力から建築物等の構造
物の振動を低減する制振装置としては、 (a)構造物の最上部に振り子の作用をする装置(これ
は構造物と同一の固有振動数を有する)を設置し、構造
物に伝わる振動を振り子の運動エネルギに変換すること
で構造物の振動を低減する振り子方式のもの、 (b)構造物の上部に水を封入した容器(これは構造物
と同一の固有周期を有する)を設置し、構造物に伝わる
振動を、外力と位相を逆にして容器内の水の運動エネル
ギに変換し構造物の振動を低減するスロッシング方式の
もの、 (c)構造物の天井に取り付けた金属プレートと、構造
物の床面から独立に立ち上がる壁の上端に取り付けた金
属プレートとを擦り合わせることによって、振動を摩擦
エネルギに変換し、これにより構造物の振動を低減させ
る摩擦ダンパ方式のものが知られている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上述のような従来の制振装置は何れも
機械方式で制振する構成であるため、外部からの振動に
対して応答性が遅い問題がある。
また、振り子方式及びスロッシング方式の制振装置で
は、装置自体が重量化し、構造物に対する構造上の負担
が大きくなる問題がある。
また、摩擦ダンパ方式では、金属プレートの静止摩擦
係数と動摩擦係数との違いによって作動時に衝撃力が発
生するため、安定した制振制御を行ない難く、また、発
錆等の劣化が生じる問題がある。更に、摩擦ダンパは天
井とこれに対面する床面間に介在させるため、ワンフロ
アーに対し2個所以上必要となり、階数が多くなると摩
擦ダンパの数量が増大し、構造が複雑化する問題があ
る。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたもの
で、本発明の目的は、応答性に優れ、構造物に対する負
担も小さく、簡易な構成で構造物の制振を安定して行え
る構造物の制振装置を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するための本発明を実施例に対応する
図面を参照して説明する。
本発明は、構造物1の内部に設置され磁性微粒子が略
的一に分散浮遊する磁性流体3を封入した容器2と、電
流を供給することで発生する磁力を前記容器2内の磁性
流体3に作用させることにより該磁性流体3中の浮遊磁
性微粒子を前記容器2内の一部側に吸引集合させて前記
構造物1の重心を変化させる電磁コイル4と、前記電磁
コイルに電流を供給する電源9とを備えてなる構造物の
制振装置である。
(作用) 電磁コイル4が電源9から供給される電流により励磁
され、その磁力が容器2内の磁性流体3に作用すると、
磁性流体3中に分散浮遊する磁性微粒子が電磁コイル4
側に吸引集合され、容器2を含めた構造物1の重心位置
を変化させる。これにより構造物1全体の固有振動数が
変化し、構造物1の外部振動周波数に対する共振点を変
化させて外部振動周波数帯域外へ移行させる。
従って、磁性流体3に磁力を与えるという簡易な構成
で構造物1の制振を安定して行なえ、しかも外部からの
振動に迅速に応答でき、制振装置の構造物1に対する負
担も小さくできる。
この場合、電磁コイル4の配設箇所は容器2の上下や
左右或は内部など任意である。
また、本発明においては、振動センサ8で検出した地
震振動等の外部振動波の周波数に応じて電磁コイル4に
供給される電流を制御する制御手段7を設けることによ
り、外部振動による構造物の制振制御が容易になる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は第1実施例の概略構成図である。
1は地上に設置される建築等の構造物で、構造物1の
内部には、非磁性材料からなる所定大きさ、形状の密閉
容器2を設置する。
容器2内には、構造物1全体の固有振動数を変化させ
る磁性流体3を充填封入する。
容器2の下部には、磁性流体3に磁力を作用させるこ
とで構造物1の重心を変化させるための電磁コイル4を
設置し、電磁コイル4は電源装置9と接続する。この場
合、電磁コイル4として超電導材料を利用すれば、エネ
ルギロスが少なく効率的である。
前記磁性流体3は、例えば水又は溶液と磁性微粒子と
を混合したコロイド溶液で構成する。
容器2の構造物1内への設置位置、大きさ及び形状
は、封入される磁性流体3の比重、電磁コイル4から発
生する磁力を勘案して決定し、これにより構造物1全体
の固有振動数が構造物1に作用する危険な振動帯域から
外れるように選定する。
上記のように構成された本実施例の制振装置におい
て、電磁コイル4が非励磁状態にある時、磁性流体3中
の磁性微粒子は容器2内全体に均一に分散しているた
め、磁性流体封入容器2を含めた構造物1全体の重心
は、第2図(a)に示すように底面からL2の位置にあ
る。なお、磁性流体封入容器2がない場合の構造体1の
重心は、第2図(b)に示すように底面からL1(L1>L
2)の位置にある。
また、電磁コイル4が通電により励磁されると、第1
図の破線に示すように磁束が発生し、これにより磁性流
体3中の磁性微粒子を容器2の底部へ吸収集合させるた
め、容器2底部側の比重が大きくなる。これに伴い磁性
流体封入容器2を含めた構造物全体の重心は、第1図に
示すように底面からL3(L1>L2>L3)の位置に変化す
る。
このように構造物1の重心がL2からL3へと変化する
と、構造物1全体の固有振動数がf2からf3(f2<f3)へ
と増加し、これによって地盤振動等に対する構造物1の
共振点が上昇することになり、地盤振動等に対する構造
物1の振動が低減されることになる。
本実施例では、構造物1内部に磁性流体3を封入した
容器2を設置し、この容器2内の磁性流体3の比重分布
を電磁コイル4の磁力により変化させることで構造体1
の重心を下方へ変化させ、その固有振動数を増大方向へ
変化させるものであるから、構造物1の共振点が高くな
って、外部振動の影響を受けにくくなるほか、地震動等
に対する構造物1の振動を容易に低減し得る。
また、構造物の固有振動数を変化させる重量可変体は
磁性流体であり、通常(電磁コイル4に通電していない
時)この磁性流体は比重が小さいため、構造物に対する
構造上の負担を小さくできる。
また、従来の摩擦ダンパ方式のような発錆等による経
年変化もなく、安定した制振機能を維持できる。
第3図は第2実施例の概略構成図である。
第2実施例では、地盤上に建築した構造物1内の床面
上に磁性流体3を封入した密閉容器2を支持台6を介し
て設置し、容器2の下部には電磁コイル4を設置すると
共に、電磁コイル4に供給される電力を制御する制御部
7を設けている。
また、構造物1から離れた地点には、地盤振動を検知
するための振動センサ8を複数個設置し、この各振動セ
ンサ8で検知した地震波動信号を前記制御部7に入力す
るようにしている。
また、制御部7の制御信号は電磁コイル4に電力を供
給する電源装置9に出力するようにしている。
次に、第2実施例の動作を第4図に示すフローチャー
トを参照して説明する。
地盤振動が発生すると、各振動センサ8が地震振動波
を検知し、これを電流信号に変換して制御部7に入力す
る(ステップSI)。
制御部7では、入力されてきた地震振動波の周波数を
シグナルアナライザのような周知の周波数解析手段を利
用して解析し(ステップS2)、この周波数に応じて電磁
コイル4に供給される電流を最適値に決定し(ステップ
S3)、この電流値を発生させるための制御指令を電源装
置9に出力する。
この電流は、容器2に封入した磁性流体3中の磁性微
粒子を電磁コイル4の配置側は吸引集合して構造物1全
体の重心を下げた時に変化する構造物1全体の固有振動
数が危険な地盤振動帯域から外れる値に設定される。ま
た、この電流値の算出手法としては、例えば、外部振動
周波数に対する構造物1の共振点と電流値との関係を実
験的に求めて変換テーブルを構築しておき、この変換テ
ーブルを参照して外部振動周波数から電流値を求めるよ
うにすればよい。
そして、この制御指令を電源装置9に加えることによ
って、電源装置9から電磁コイル4に通電される電流を
制御される(ステップS4)。
電磁コイル4に電流が流れると、その電流値に応じた
磁力が発生し、この磁力が容器2内の磁性流体3に作用
することによって、磁性流体3内の磁性微粒子が容器の
底部側へ吸引集合する。
その結果、構造物1全体の重心は第1図の場合と同様
に下方へ移動し、同時に構造物1全体の固有振動数を最
適値に上昇させて地盤振動の周波数帯域から外し、構造
物1が地盤振動と共振しないようにする。これにより構
造物1は制振され、構造物1の振動が低減されることに
なる。
このように第2実施例では、第1実施例と同様な効果
が得られるほか、構造物の固有振動数を他盤振動の周波
数に対応させて変化できるので、構造物の制振制御が最
適となる。
なお、第1,第2実施例では、容器2の下部に電磁コイ
ル4を配設した場合について説明したが、電磁コイル4
の配設箇所は適用する構造物の形状や、容器の配設箇所
等に応じて容器2の上下や左右或は内部に配設する等任
意である。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、磁
性微粒子が略均一に分散浮遊する磁性流体を封入した容
器を構造物の内部に設置し、電磁コイルに外部振動周波
数に応じた電流を供給することで発生する磁力を容器内
の磁性流体に作用させることにより磁性流体中の浮遊磁
性微粒子を電磁コイル側へ吸引集合させて構造物の重心
を変化させ、これにより構造物前記の固有振動数を変化
させる構成にしたので、応答性に優れ、構造物に対する
負担も小さく、簡易な構成で構造物の制振を安定して行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る第1実施例の概略構成図、第2図
(a)(b)はその説明図、第3図は第2実施例の概略
構成図、第4図はその動作説明用のフローチャートであ
る。 尚図中1は構造物、2は容器、3は磁性流体、4は電
磁コイル、7は制御部、8は振動センサ、9は電源装置
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の内部に設置され磁性微粒子が略均
    一に分散浮遊する磁性流体を封入した容器と、 電流を供給することで発生する磁力を前記容器内の磁性
    流体に作用させることにより該磁性流体中の浮遊磁性微
    粒子を前記容器内の一部側に吸引集合させて前記構造物
    の重心を変化させる電磁コイルと、 前記電磁コイルに電流を供給する電源と、 を備えてなる構造物の制振装置。
  2. 【請求項2】前記電磁コイルは前記容器の下部に設置さ
    れている請求項1記載の構造物の制振装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の構造物の制振装置におい
    て、地震振動等の外部振動波の周波数を検出する振動セ
    ンサと、この振動センサで検出した周波数に応じて前記
    電磁コイルに供給される電流を制御する制御手段を更に
    設けたことを特徴とする構造物の制振装置。
JP578389A 1989-01-12 1989-01-12 構造物の制振装置 Expired - Lifetime JPH086498B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP578389A JPH086498B2 (ja) 1989-01-12 1989-01-12 構造物の制振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP578389A JPH086498B2 (ja) 1989-01-12 1989-01-12 構造物の制振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02186072A JPH02186072A (ja) 1990-07-20
JPH086498B2 true JPH086498B2 (ja) 1996-01-24

Family

ID=11620705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP578389A Expired - Lifetime JPH086498B2 (ja) 1989-01-12 1989-01-12 構造物の制振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH086498B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11064308B2 (en) 2014-06-03 2021-07-13 Dolby Laboratories Licensing Corporation Audio speakers having upward firing drivers for reflected sound rendering
EP3722635A4 (en) * 2017-12-05 2022-01-26 Kabushiki Kaisha Toshiba VIBRATION DAMPING DEVICE

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2598497Y2 (ja) * 1992-06-17 1999-08-09 日立金属株式会社 制振アクチュエータおよびこの制振アクチュエータを用いた制振装置
JP2826284B2 (ja) * 1995-03-30 1998-11-18 金剛株式会社 可動棚

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11064308B2 (en) 2014-06-03 2021-07-13 Dolby Laboratories Licensing Corporation Audio speakers having upward firing drivers for reflected sound rendering
EP3722635A4 (en) * 2017-12-05 2022-01-26 Kabushiki Kaisha Toshiba VIBRATION DAMPING DEVICE

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02186072A (ja) 1990-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106337591B (zh) 一种新型摆式电涡流阻尼调谐质量减振器
GB2205921A (en) A vibration damping apparatus
JP6758041B2 (ja) 制振発電装置および制振発電装置を備えた高架橋
JPH11350422A (ja) 振動エネルギー変換・供給型橋梁制振構造物
JPH086498B2 (ja) 構造物の制振装置
JPH01322061A (ja) 免震装置
Liu et al. Application of an active electromagnetic vibration absorber in vibration suppression
JPH03250165A (ja) ハイブリッド動吸振器
JP2006349053A (ja) 固有振動数可変型制振方法および制振制御装置
JPH0366952A (ja) 振動防止懸垂装置
JPH02136478A (ja) 磁性流体を利用した制振装置
JP3440967B2 (ja) 荷電粒子線装置
JPH06129487A (ja) ばね定数可変型制振装置
JP2008223282A (ja) 建築構造物用の能動型制振装置および建築構造物の能動型制振方法
JPH05187152A (ja) 除振装置
KR20060058164A (ko) 반능동형 동흡진기
JPH10176432A (ja) 三次元免震装置
JP2549436B2 (ja) 制振装置
JPH0372178A (ja) 磁性流体を利用した制振装置
Diaz et al. Smart panel with decentralised inertial actuator active damping units
JPH09125414A (ja) 杭の免震構造
CN117028480A (zh) 一种磁悬浮隔振装置
JP2729232B2 (ja) 構造物の振動抑制装置
JP2626909B2 (ja) 免震、防振方式
JP2501648B2 (ja) 建築構造物