JP2549436B2 - 制振装置 - Google Patents

制振装置

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JP2549436B2
JP2549436B2 JP1095336A JP9533689A JP2549436B2 JP 2549436 B2 JP2549436 B2 JP 2549436B2 JP 1095336 A JP1095336 A JP 1095336A JP 9533689 A JP9533689 A JP 9533689A JP 2549436 B2 JP2549436 B2 JP 2549436B2
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忠男 小出
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、制振装置に関し、特に、液化ガスを収容
した液体貯蔵タンクの制振装置に関するものである。
《従来の技術》 周知のように、建築構造物に対する地震対策として、
免震装置がある。
この種の免震装置は、地震の振動に対して、建築構造
物の固有振動数を低下させ、これにより比較的短周期の
振動に対する揺れを低減させるものである。
ところで、例えば、大型の液体貯蔵タンクでは、地震
入力に対して、タンク自体が揺れるロッキングと、貯蔵
されている液体が揺れるスロッシング(液面揺動)と、
タンクの側壁振動を介して液体が揺れるバルジング(液
体〜側壁連成振動)とが発生することが知られており、
ロッキングとバルジングとは比較的短周期の振動であ
り、スロッシングが長周期の振動であることも知られて
いる。
これらの振動のうち、特に、スロッシングは、震源か
らかなり離れた場所でも発生し、例えば、日本海中部地
震で雲源から300km離れた新潟県の原油タンクで溢流現
象が発生したことが報告されており、その対策が強く望
まれている。
しかしながら、このようなスロッシング現象を防止す
る技術には、以下に説明する技術的課題があった。
《発明が解決しようとする課題》 すなわち、まず、スロッシングの防止対策としては、
前述した免雲装置をタンクと地盤との間に介装させるこ
とが考えられ、特に、この場合、ローラや車輪ないしは
積層ゴムなどを備えたスライド構造が有効であると思わ
れるが、このような構造の免震装置では、0.5Hz程度以
上の振動に対しては効果があるものの、通常0.2Hz以下
の振動であるスロッシングにはその効果が殆ど期待でき
ない。
そこで、例えば、低い振動数であるスロッシングの振
動領域では、地震入力の加速度は小さいので(例えば、
変位1m、振動数0.1Hzで加速度は40gal程度になる。)、
加力装置を設置してこれを制振する一方、バルジングや
ロッキングなどの高い振動数領域の振動は、前記スライ
ド構造などの免震装置で低減させることが考えられる。
しかし、従来から提案されている加力装置としては、
タンク底版と基礎との間に油圧アクチュエータを設置
し、この油圧アクチュエータによりタンクを移動させる
構造が一般的であるが、この構造では、免震装置の振動
低減作用を損わずに、しかも、タンクを水平面内で異な
った2方向に移動させるには、構造が極めて複雑化する
という問題があった。
この発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、簡単な構造に
より長周期の振動である液面揺動すなわちスロッシング
を容易に制振できる制振装置を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するために、本発明は、液化ガスを収
容した液体貯蔵タンクの制振装置において、前記液体貯
蔵タンクと地盤との間に設置された積層ゴムなどの免震
装置と、前記液体貯蔵タンクと地盤との間において交差
する二方向に配置されたリニヤモータと、該リニヤモー
タの配置方向と対応して前記液体貯蔵タンク内に設置さ
れる、液化ガスの液面高を検出するセンサーと、このセ
ンサーの検出信号に基づいて、前記各リニヤモータを駆
動制御して前記液体貯蔵タンク内の液面揺動を制御する
制御装置とからなり、かつ前記リニアモータが、前記地
盤側に設置されるシート状の2次導体と、この2次導体
の上方にこれと隔離されて前記液体貯蔵タンクの下面に
固設される超電導コイルと、この超電導コイルを冷媒媒
体により冷却する冷却手段とからなり、前記冷却手段の
冷却媒体として、前記液体貯蔵タンク内に収容された液
化ガスを用いることを特徴とするものである。
《作用》 上記構成の制振装置によれば、比較的短周期の振動で
ある、タンク自体が揺れるロッキングや、液体と側壁の
連成振動であるバルジングを、免震装置によって低減す
る一方で、免震装置では対処できない長周期の振動であ
る液面揺動すなわちスロッシングを低減すべく、あらゆ
る方向の液面揺動に対応して、液体貯蔵タンクを、リニ
ヤモータによって液面揺動を制御する任意の方向に移動
する。ここで、リニヤモータは、シート状の2次導体及
びこの2次導体の上方にこれと離隔されて液体貯蔵タン
クの下面に固設される超電導コイルからなる非接触状態
のものなので、二方向に配置されたリニヤモータを同時
に駆動しても他方のリニヤモータの移動の障害となるこ
とはない。
また、本願発明は、超電導コイルを冷却する冷却手段
の冷却媒体として、液体貯蔵タンク内に収容された液化
ガスを用いるという構成を採用したことにより、リニヤ
モータを簡単に超電導構造とすることが可能になり、エ
ネルギーの有利利用が図れることになる。
《実施例》 以下、この発明の好適な実施例について添付図面を参
照にして詳細に説明する。
第1図から第4図は、この発明にかかる制振装置の一
実施例を示している。
同図に示す制振装置は、この発明を液化ガスを収容し
た液体貯蔵タンクとしての大型のLNG貯蔵タンク10に適
用したものであり、貯蔵タンク10は、地盤中に貫入され
た複数の杭12に支持された基礎版14上に設置された、い
わゆる二重床式のものである。
貯蔵タンク10は、天井部と側壁部とが一体に形成され
た壁体16と、壁体16の下端を閉塞する底版18とから構成
されている。
そして、基礎版14と底版18との間には、積層ゴムタイ
プの複数の免震装置20と、リニヤモータ22とが設置され
ている。
リニヤモータ22は、円形状の基礎版14ないしは底版18
の中心軸に対して、水平面内のX,Y方向に、中心Oを挟
んで分断された状態で一対設けられていて、制御装置30
によって駆動されると、貯蔵タンク10がそれぞれ単独あ
るいは同時にX,Y方向に移動させられる。
リニヤモータ22の一例を第3図に示している。この実
施例で採用されているリニヤモータ22は、固定子鉄心22
aと、固定子鉄心22aに設けられたコイル22bと、2次導
体22cとを有している。
固定子鉄心22aは、取付け板22dを介して上記底版18の
下面に固設され、この固定子鉄心22aに対向して鋼板や
銅板などのシート状の2次導体22cが上記基礎板14上に
固定されている。
また、この実施例のリニヤモータ22は、超電導タイプ
の構造が採用されていて、コイル22bを冷却する冷却装
置24が設置されている。
冷却装置24は、冷却媒体としてタンク10内のLNGが用
いられていて、固定子鉄心22aの外周を囲繞するように
して非伝導非磁性の、例えば、合成樹脂で構成されたシ
ース24aが底版18の下面に固設されている。
シース24aで隔成した空間には、底版18を貫通してタ
ンク10の内部と連通する供給側および排出側の一対の通
路24b,24cが形成され、供給側の通路24bにはポンプ24d
が設置されている。
ポンプ24dを駆動すると、貯蔵タンク10内に収納され
ているLNGが供給側通路24bからシース24a内に導入さ
れ、固定子鉄心22aおよびコイル22bを冷却した後に排出
側通路24cを介してタンク10内に戻るようになってい
る。ここで、LNGの温度は約−160℃なので、コイル22b
として、例えば、Nb−Ti/Cu系やNb3Sn/Cu系の超電導物
質を使用すれば良い。
一方、上記貯蔵タンク10内には、LNGの液面を検出す
る波高センサー32が、リニヤモータ22の配置方向に対応
して一対設置されている。この波高センサー32の出力信
号は、制御装置30に入力され、制御装置30では、この信
号に基づいて上記リニヤモータ22の駆動を行う。
制御装置30の構成を第4図に示している。制御装置30
は、波高センサー32の信号を受けてこれを増幅する増幅
器30aと、増幅器30aの信号を受けてその大きさが所定値
以上であるか否かを判断する比較器30bと、比較器30bで
所定値以上であると判断されたときにその出力信号を増
幅する増幅器30cとから構成されていて、増幅器30cの出
力信号によりリニヤモータ22のコイル22bが励磁され
る。
さて、以上のように構成された制振装置では、基礎板
14を介して貯蔵タンク10に地震力が入力されると、比較
的周期の短く、高い周波数の振動領域の振動は、免震装
置20で低減され、タンク10のバルジングやロッキングが
防止される。一方、比較的周期が長く、低い周波数の振
動領域の振動は、免震装置20による減衰効果が殆ど期待
できないので、この振動によりタンク10内のLNGには、
スロッシングが発生する。
そうすると、スロッシングによるLNGの液面変動は、
波高センサー32で検出され、制御装置30からの送出信号
により、リニヤモータ22が駆動され、振動と逆方向にタ
ンク10が移動され、これによりスロッシングによる液面
振動が低減される。
このとき、特に、注目すべきことは、貯蔵タンク10に
設けたリニヤモータ22は、非接触状態で移動させること
ができるので、これを例えば、水平面内のX方向に移動
させるときに、Y方向に設置されているリニヤモータ22
が、障害になることが全くなくなることである。
この場合、貯蔵タンク10を任意の方向に移動させたい
場合には、X,Y方向に設置されている一対のリニヤモー
タ22の移動の大きさを適宜調整し、これらを同時に駆動
すれば良い。
また、この実施例では制振対象物がLNGの大型貯蔵タ
ンク10なので、タンク10に貯蔵されているLNGをリニヤ
モータ22のコイル22bを冷却する装置24の冷却媒体とし
て使用できるので、リニヤモータ22を簡単に超電導構造
にすることが可能になり、エネルギーの有効利用が計れ
る。
《発明の効果》 以上実施例では説明したように、この発明にかかる制
振装置によれば、センサーにより得られた液面高の検出
信号を受けて、制御装置により非接触方式のリニヤモー
タを駆動して、液面揺動を制御する任意の方向に液体貯
蔵タンクを移動することにより、低い周波数の振動領域
の長周期振動である液面揺動すなわちスロッシングを容
易かつ効果的に低減することができるとともに、超電導
コイルを冷却する冷却手段の冷却媒体として、液体貯蔵
タンク内に収容された液化ガスを用いるという構成を採
用したことにより、リニヤモータを簡単に超電導構造と
することが可能になり、エネルギーの有効利用を図りつ
つ液体貯蔵タンクの耐震性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の一例を示す断面図、第2図は第1
図のII−II矢視図、第3図はリニヤモータの詳細図、第
4図は制御装置のブロック図である。 10……貯蔵タンク 14……基礎版 18……底版 20……免震装置 22……リニヤモータ 22c……2次導体 22b……コイル 24……冷却装置 30……制御装置 32……波高センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−307537(JP,A) 特開 平1−307538(JP,A) 特開 平1−307539(JP,A) 特開 平1−307540(JP,A) 特開 平2−190640(JP,A) 特開 昭62−88837(JP,A) 実開 昭63−140404(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液化ガスを収容した液体貯蔵タンクの制振
    装置において、前記液体貯蔵タンクと地盤との間に設置
    された積層ゴムなどの免震装置と、前記液体貯蔵タンク
    と地盤との間において交差する二方向に配置されたリニ
    ヤモータと、該リニヤモータの配置方向と対応して前記
    液体貯蔵タンク内に設置される、液化ガスの液面高を検
    出するセンサーと、このセンサーの検出信号に基づい
    て、前記各リニヤモータを駆動制御して前記液体貯蔵タ
    ンク内の液面揺動を制御する制御装置とからなり、かつ
    前記リニアモータが、前記地盤側に設置されるシート状
    の2次導体と、この2次導体の上方にこれと離隔されて
    前記液体貯蔵タンクの下面に固設される超電導コイル
    と、この超電導コイルを冷却媒体により冷却する冷却手
    段とからなり、前記冷却手段の冷却媒体として、前記液
    体貯蔵タンク内に収容された液化ガスを用いることを特
    徴とする制振装置。
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