JPH0864814A - P−mosトランジスタのホットキャリア劣化のシミュレーション方法 - Google Patents
P−mosトランジスタのホットキャリア劣化のシミュレーション方法Info
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- G01R—MEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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- H01L29/66—Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 P−MOSトランジスタのホットキャリアス
トレス後のFWDモードとREVモードの両方において
ホットキャリア劣化後のトランジスタの種々の特性を高
精度でシミュレートし得る方法を提供する。 【構成】 P−MOSトランジスタのホットキャリア劣
化のシミュレーション方法は、次式(A1),(A
2),(A3)および(A4)を用いるか、または式
(A2)の代わりに次式(A5)を用い、係数A,n,
Bおよびmを予備実験によって定めることによって、ト
ランジスタ寿命τを予測できる。 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb …(A2) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5)
トレス後のFWDモードとREVモードの両方において
ホットキャリア劣化後のトランジスタの種々の特性を高
精度でシミュレートし得る方法を提供する。 【構成】 P−MOSトランジスタのホットキャリア劣
化のシミュレーション方法は、次式(A1),(A
2),(A3)および(A4)を用いるか、または式
(A2)の代わりに次式(A5)を用い、係数A,n,
Bおよびmを予備実験によって定めることによって、ト
ランジスタ寿命τを予測できる。 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb …(A2) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はMOS型トランジスタの
ホットキャリア劣化のシミュレーション方法に関し、特
に、P−MOS型トランジスタのFWDモード動作時お
よびREVモード動作時におけるホットキャリア劣化の
シミュレーション方法に関するものである。
ホットキャリア劣化のシミュレーション方法に関し、特
に、P−MOS型トランジスタのFWDモード動作時お
よびREVモード動作時におけるホットキャリア劣化の
シミュレーション方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】MOS型トランジスタのホットキャリア
劣化は、初期のドレイン電流Idに対するドレイン電流
の変化量ΔIdの割合ΔId/Idで評価することがで
き、また、初期のしきい値電圧Vthに対するしきい値
電圧の変化量ΔVthなどによっても評価することがで
きる。
劣化は、初期のドレイン電流Idに対するドレイン電流
の変化量ΔIdの割合ΔId/Idで評価することがで
き、また、初期のしきい値電圧Vthに対するしきい値
電圧の変化量ΔVthなどによっても評価することがで
きる。
【0003】図15は、従来のシミュレーション方法に
おけるMOSトランジスタのホットキャリア劣化の概念
を示す等価回路図である。すなわち、図15(A)は、
ストレス印加前のフレッシュなMOSトランジスタにお
いてドレイン電流Idが流れることを表わしている。図
15(B)は、ホットキャリア劣化後において、MOS
トランジスタをドレイン電流Id′が流れることを表わ
している。すなわち、ホットキャリア劣化によって、ト
ランジスタを流れるドレイン電流は初期のドレイン電流
IdからΔIdだけ変化している。
おけるMOSトランジスタのホットキャリア劣化の概念
を示す等価回路図である。すなわち、図15(A)は、
ストレス印加前のフレッシュなMOSトランジスタにお
いてドレイン電流Idが流れることを表わしている。図
15(B)は、ホットキャリア劣化後において、MOS
トランジスタをドレイン電流Id′が流れることを表わ
している。すなわち、ホットキャリア劣化によって、ト
ランジスタを流れるドレイン電流は初期のドレイン電流
IdからΔIdだけ変化している。
【0004】P−MOSトランジスタのホットキャリア
劣化のシミュレーションは、たとえば IEEE Trans. Ele
ctron Devices, vol.37, pp.1658-1666 (1990)におい
て、 Ong et al. によって延べられている。
劣化のシミュレーションは、たとえば IEEE Trans. Ele
ctron Devices, vol.37, pp.1658-1666 (1990)におい
て、 Ong et al. によって延べられている。
【0005】DC(直流)によるスタティックなホット
キャリアストレス条件下において、ホットキャリア劣化
率ΔId/Idは次式(101)によって表わされる。
キャリアストレス条件下において、ホットキャリア劣化
率ΔId/Idは次式(101)によって表わされる。
【0006】 ΔId/Id=AId・tn …(101) ここで、tはホットキャリアストレス時間を表わし、符
号Aとnはトランジスタの製造プロセス条件やストレス
条件に依存する係数と考えられている。
号Aとnはトランジスタの製造プロセス条件やストレス
条件に依存する係数と考えられている。
【0007】また、DCによるスタティックなホットキ
ャリアストレス条件下において、ホットキャリア劣化Δ
Vthは次式(102)によって表わされる。
ャリアストレス条件下において、ホットキャリア劣化Δ
Vthは次式(102)によって表わされる。
【0008】 ΔVth=AVth ・tn …(102) この式においても、tはホットキャリアストレス時間を
表わし、符号Aとnはトランジスタの製造プロセス条件
やストレス条件に依存する係数であると考えられてい
る。
表わし、符号Aとnはトランジスタの製造プロセス条件
やストレス条件に依存する係数であると考えられてい
る。
【0009】ドレイン電流の変化割合が(ΔId/I
d)f になるまでのストレス時間がトランジスタの寿命
時間τであると考えれば、式(101)から次式(10
3)が得られ、たとえば、(ΔId/Id)f =10%
になる時間tが寿命時間τと定義される。
d)f になるまでのストレス時間がトランジスタの寿命
時間τであると考えれば、式(101)から次式(10
3)が得られ、たとえば、(ΔId/Id)f =10%
になる時間tが寿命時間τと定義される。
【0010】 (ΔId/Id)f =AId・τn …(103) しきい値電圧の変化量(ΔVth)f になるまでのスト
レス時間がトランジスタの寿命時間τであると考えれ
ば、式(102)から次式(104)が得られ、たとえ
ば、(ΔVth)f =10mVになるときの時間tが寿
命時間τと定義される。
レス時間がトランジスタの寿命時間τであると考えれ
ば、式(102)から次式(104)が得られ、たとえ
ば、(ΔVth)f =10mVになるときの時間tが寿
命時間τと定義される。
【0011】 (ΔVth)f =AVth ・τn …(104) P−MOSトランジスタのストレス加速試験が行なわれ
るとき、通常は、たとえば1秒から100000秒程度
までの測定可能な時間内においてトランジスタの寿命が
式(103)または(104)で定義された変化量(Δ
Id/Id)fまたは(ΔVth)f に達するように、
トランジスタにストレス条件が与えられる。そして、ト
ランジスタのストレス時におけるソース/ドレイン間の
電流方向と同じ電流方向の下に行なわれるFWDモード
の測定と、反転された電流方向の下に行なわれるREV
モードの測定が行なわれ、線形領域と飽和領域における
ΔId/IdまたはΔVthに関連するトランジスタ寿
命が求められる。加速試験において用いられるストレス
電圧は、或るドレイン電圧Vdに関してホットキャリア
劣化量が最も大きくなる条件に設定される。すなわち、
P−MOSトランジスタの場合、ゲート電流Igが最大
となるゲート電圧Vgが用いられる。
るとき、通常は、たとえば1秒から100000秒程度
までの測定可能な時間内においてトランジスタの寿命が
式(103)または(104)で定義された変化量(Δ
Id/Id)fまたは(ΔVth)f に達するように、
トランジスタにストレス条件が与えられる。そして、ト
ランジスタのストレス時におけるソース/ドレイン間の
電流方向と同じ電流方向の下に行なわれるFWDモード
の測定と、反転された電流方向の下に行なわれるREV
モードの測定が行なわれ、線形領域と飽和領域における
ΔId/IdまたはΔVthに関連するトランジスタ寿
命が求められる。加速試験において用いられるストレス
電圧は、或るドレイン電圧Vdに関してホットキャリア
劣化量が最も大きくなる条件に設定される。すなわち、
P−MOSトランジスタの場合、ゲート電流Igが最大
となるゲート電圧Vgが用いられる。
【0012】前述の Ong et al. は、加速実験方法を数
式化し、それらの数式を利用するシミュレーション方法
を提案している。Ong et al.によれば、P−MOSトラ
ンジスタの寿命τは、ゲート電流Igを用いた実験式
(105)によって表わされる。
式化し、それらの数式を利用するシミュレーション方法
を提案している。Ong et al.によれば、P−MOSトラ
ンジスタの寿命τは、ゲート電流Igを用いた実験式
(105)によって表わされる。
【0013】 τ=B・Wm ・Ig-m …(105) ここで、Wはトランジスタのゲート幅を表わし、Bはト
ランジスタの製造プロセス条件に依存する係数であり、
mはホットキャリアによるインパクトイオン化に関係す
ると考えられている指数を表わす。
ランジスタの製造プロセス条件に依存する係数であり、
mはホットキャリアによるインパクトイオン化に関係す
ると考えられている指数を表わす。
【0014】式(103),(104)および(10
5)から、係数AIdとAVth は次式(106)および
(107)で表わされる。
5)から、係数AIdとAVth は次式(106)および
(107)で表わされる。
【0015】 AId=(ΔId/Id)f ・(B・Wm ・Ig-m)-n …(106) AVth =(ΔVth)f ・(B・Wm ・Ig-m)-n …(107) したがって、式(101),(102),(106)お
よび(107)から、次式(108)および(109)
が得られる。
よび(107)から、次式(108)および(109)
が得られる。
【0016】 ΔId/Id=(ΔId/Id)f ・B-n・W-mn ・Igmn・tn …(108) ΔVth=(ΔVth)f ・B-n・W-mn ・Igmn・tn …(109) ここで、便宜のために次式(110)を定義すれば、式
(108)と(109)は次式(111)と(112)
に書き換えられる。
(108)と(109)は次式(111)と(112)
に書き換えられる。
【0017】 F(t)=B-n・W-mn ・Igmn・tn …(110) ΔId/Id=(ΔId/Id)f ・F(t) …(111) ΔVth=(ΔVth)f ・F(t) …(112) すなわち、F(t)は、ホットキャリアストレス開始後
の時間tまでのストレス量を表わしている。
の時間tまでのストレス量を表わしている。
【0018】図16は、式(111)または(112)
を利用してP−MOSトランジスタのホットキャリア劣
化をシミュレートする方法の手順を示すフロー図であ
る。このフロー図において、ステップS1は、式(11
1)または(112)中の未知のパラメータを予備測定
実験によって抽出するためのサブステップS1a〜S1
eを含んでいる。
を利用してP−MOSトランジスタのホットキャリア劣
化をシミュレートする方法の手順を示すフロー図であ
る。このフロー図において、ステップS1は、式(11
1)または(112)中の未知のパラメータを予備測定
実験によって抽出するためのサブステップS1a〜S1
eを含んでいる。
【0019】サブステップS1aにおいては、式(10
6)または(107)におけるゲート電流Igを決定す
るために、予備測定実験における複数の測定点に関する
データにフィットするように実験式Ig=g(Vg,V
d)が決定される。ゲート電流Igを決定する方法の一
例であるラッキーエレクトロンモデルが、 IEEE Trans.
Electron Devices, vol.ED-31, pp.1116-1125, Sep, 1
984 において、Tam etal.によって述べられている。
6)または(107)におけるゲート電流Igを決定す
るために、予備測定実験における複数の測定点に関する
データにフィットするように実験式Ig=g(Vg,V
d)が決定される。ゲート電流Igを決定する方法の一
例であるラッキーエレクトロンモデルが、 IEEE Trans.
Electron Devices, vol.ED-31, pp.1116-1125, Sep, 1
984 において、Tam etal.によって述べられている。
【0020】サブステップS1bにおいては、DCスト
レス印加前の状態で、キャリアの移動度μsや、フラッ
トバンド電圧Vfbなどのトランジスタパラメータが、
たとえばBSIM(Berkeley Short-Channel IGFET Mod
el) を用いて抽出される。BSIM法は、IEEE J. Soli
d-State Circuits, vol. SC-22, pp.558-566, Aug. (19
87) において、 She et al. によって詳述されている。
その後、サブステップS1cにおいて、トランジスタに
DCストレスが印加される。サブステップS1dにおい
ては、DCストレス印加後におけるトランジスタパラメ
ータの抽出が行なわれる。
レス印加前の状態で、キャリアの移動度μsや、フラッ
トバンド電圧Vfbなどのトランジスタパラメータが、
たとえばBSIM(Berkeley Short-Channel IGFET Mod
el) を用いて抽出される。BSIM法は、IEEE J. Soli
d-State Circuits, vol. SC-22, pp.558-566, Aug. (19
87) において、 She et al. によって詳述されている。
その後、サブステップS1cにおいて、トランジスタに
DCストレスが印加される。サブステップS1dにおい
ては、DCストレス印加後におけるトランジスタパラメ
ータの抽出が行なわれる。
【0021】DCストレスの印加の前後におけるトラン
ジスタパラメータの抽出は、ストレス印加前の実際のト
ランジスタの特性とシミュレーションにおけるトランジ
スタの特性を一致させるために必要であり、また、スト
レス印加後の実際のトランジスタのホットキャリア劣化
とトランジスタパラメータの変化がどのように対応する
かを見積もるために必要である。
ジスタパラメータの抽出は、ストレス印加前の実際のト
ランジスタの特性とシミュレーションにおけるトランジ
スタの特性を一致させるために必要であり、また、スト
レス印加後の実際のトランジスタのホットキャリア劣化
とトランジスタパラメータの変化がどのように対応する
かを見積もるために必要である。
【0022】サブステップS1eにおいては、実験式
(105)と予備実験における複数の測定点に関するデ
ータとの比較から係数Bと指数mが抽出される。
(105)と予備実験における複数の測定点に関するデ
ータとの比較から係数Bと指数mが抽出される。
【0023】サブステップS2においては、ステップS
1で抽出されたパラメータを用いて式(111)または
(112)の計算が行なわれ、これによってP−MOS
トランジスタのホットキャリア劣化がシミュレートされ
る。
1で抽出されたパラメータを用いて式(111)または
(112)の計算が行なわれ、これによってP−MOS
トランジスタのホットキャリア劣化がシミュレートされ
る。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述のような先行技術
によるP−MOSトランジスタのホットキャリア劣化の
予測シミュレーションにおいては、DCストレス印加後
のトランジスタパラメータは、BSIM法を用いて求め
られる。しかし、BSIM法におけるトランジスタモデ
ルには、局所的に起こるホットキャリア注入による電子
の酸化膜トラップや界面準位によるキャリアの移動度の
低下のモデルは含まれていない。そして、ストレス後の
トランジスタ特性に合わせるために、フラットバンド電
圧Vfbや移動度μsのパラメータを変えてパラメータ
抽出が行なわれ、それらの抽出されたパラメータを用い
てシミュレーションが行なわれている。
によるP−MOSトランジスタのホットキャリア劣化の
予測シミュレーションにおいては、DCストレス印加後
のトランジスタパラメータは、BSIM法を用いて求め
られる。しかし、BSIM法におけるトランジスタモデ
ルには、局所的に起こるホットキャリア注入による電子
の酸化膜トラップや界面準位によるキャリアの移動度の
低下のモデルは含まれていない。そして、ストレス後の
トランジスタ特性に合わせるために、フラットバンド電
圧Vfbや移動度μsのパラメータを変えてパラメータ
抽出が行なわれ、それらの抽出されたパラメータを用い
てシミュレーションが行なわれている。
【0025】実際のトランジスタにおいては、ホットキ
ャリア注入を受ければ、図17,図18および図19に
示されているように、前述のFWDモードとREVモー
ドにおいてトランジスタ特性が異なる。
ャリア注入を受ければ、図17,図18および図19に
示されているように、前述のFWDモードとREVモー
ドにおいてトランジスタ特性が異なる。
【0026】図17はP−MOSトランジスタのFWD
モードにおけるVd−Id特性の一例を示すグラフであ
り、実線の曲線はストレス印加前における特性を示し、
破線の曲線はストレス印加後の特性を示している。
モードにおけるVd−Id特性の一例を示すグラフであ
り、実線の曲線はストレス印加前における特性を示し、
破線の曲線はストレス印加後の特性を示している。
【0027】同様に図18は、P−MOSトランジスタ
のREVモードにおけるVd−Id特性の一例を示し、
実線の曲線はストレス印加前の特性を表わし、破線の曲
線はストレス印加後の特性を表わしている。
のREVモードにおけるVd−Id特性の一例を示し、
実線の曲線はストレス印加前の特性を表わし、破線の曲
線はストレス印加後の特性を表わしている。
【0028】図19は、P−MOSトランジスタのFW
DモードとREVモードにおけるVg−Id特性とVg
−gm特性を示している。ここで、gmは相互コンダク
タンスを表わしている。図19において、ストレス条件
はVd=−6.0VであってIgが最大になる条件に設
定され、1000秒間のストレスが印加された。○印は
ストレス印加前のトランジスタ特性を表わし、△印はス
トレス印加後のFWDモードにおけるトランジスタ特性
を表わし、そして□印はストレス印加後のREVモード
におけるトランジスタ特性を表わしている。ドレイン電
流Idの測定は、Vd=−1.5VとVd=−0.2V
の2通りの条件で測定されている。
DモードとREVモードにおけるVg−Id特性とVg
−gm特性を示している。ここで、gmは相互コンダク
タンスを表わしている。図19において、ストレス条件
はVd=−6.0VであってIgが最大になる条件に設
定され、1000秒間のストレスが印加された。○印は
ストレス印加前のトランジスタ特性を表わし、△印はス
トレス印加後のFWDモードにおけるトランジスタ特性
を表わし、そして□印はストレス印加後のREVモード
におけるトランジスタ特性を表わしている。ドレイン電
流Idの測定は、Vd=−1.5VとVd=−0.2V
の2通りの条件で測定されている。
【0029】以上のように、FWDモードとREVモー
ドにおいてトランジスタ特性が異なるのは、ホットキャ
リア注入がトランジスタ内部のドレイン近傍で局所的に
生じるからである。したがって、トランジスタのソース
/ドレインが対称形であることをモデルの基本としてい
るBSIM法を用いる場合、ストレス後のトランジスタ
パラメータはFWDモードとREVモードの両方で抽出
されなければならない。
ドにおいてトランジスタ特性が異なるのは、ホットキャ
リア注入がトランジスタ内部のドレイン近傍で局所的に
生じるからである。したがって、トランジスタのソース
/ドレインが対称形であることをモデルの基本としてい
るBSIM法を用いる場合、ストレス後のトランジスタ
パラメータはFWDモードとREVモードの両方で抽出
されなければならない。
【0030】また、従来のシミュレーションにおいて
は、回路中のパストランジスタのようにソース/ドレイ
ン間で電流の向きが変化する双方向動作をするトランジ
スタのホットキャリア劣化をシミュレートすることはで
きない。
は、回路中のパストランジスタのようにソース/ドレイ
ン間で電流の向きが変化する双方向動作をするトランジ
スタのホットキャリア劣化をシミュレートすることはで
きない。
【0031】上述のような先行技術の課題に鑑み、本発
明は、P−MOSトランジスタにおけるホットキャリア
劣化をFWDモードとREVモードのいずれにおいても
シミュレートすることができ、かつ双方向動作時のトラ
ンジスタにおけるホットキャリア劣化の予測をも高精度
にシミュレートし得る方法を提供することを目的として
いる。
明は、P−MOSトランジスタにおけるホットキャリア
劣化をFWDモードとREVモードのいずれにおいても
シミュレートすることができ、かつ双方向動作時のトラ
ンジスタにおけるホットキャリア劣化の予測をも高精度
にシミュレートし得る方法を提供することを目的として
いる。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
るP−MOSトランジスタのホットキャリア劣化のシミ
ュレーション方法は、トランジスタのストレス時とトラ
ンジスタ特性の測定時との間でソース/ドレイン間の電
流の方向を変えないFWDモードにおいて、次式(A
1),(A2),(A3)および(A4)を用い、 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb …(A2) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Igはゲー
ト電流、Wはゲート幅、ΔVthとΔVfbはそれぞれ
ホットキャリア劣化によるVthとVfbの変化量、σ
はVdによる酸化膜障壁の低下の効果を示す係数を表わ
し、トランジスタの寿命τは式(A3)のように定義さ
れ、係数A,n,Bおよびmは予備測定実験によって定
められ、これによってトランジスタ寿命τが予想され得
ることを特徴としている。
るP−MOSトランジスタのホットキャリア劣化のシミ
ュレーション方法は、トランジスタのストレス時とトラ
ンジスタ特性の測定時との間でソース/ドレイン間の電
流の方向を変えないFWDモードにおいて、次式(A
1),(A2),(A3)および(A4)を用い、 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb …(A2) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Igはゲー
ト電流、Wはゲート幅、ΔVthとΔVfbはそれぞれ
ホットキャリア劣化によるVthとVfbの変化量、σ
はVdによる酸化膜障壁の低下の効果を示す係数を表わ
し、トランジスタの寿命τは式(A3)のように定義さ
れ、係数A,n,Bおよびmは予備測定実験によって定
められ、これによってトランジスタ寿命τが予想され得
ることを特徴としている。
【0033】本発明のもう1つの態様によるP−MOS
トランジスタのホットキャリア劣化のシミュレーション
方法は、トランジスタのストレス時とトランジスタ特性
の測定時との間でソース/ドレイン間の電流方向を反転
させるREVモードにおいて、次式(A1),(A
5),(A3)および(A4)を用い、 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Igはゲー
ト電流、Wはゲート幅、σはVdによる酸化膜障壁の低
下の効果を示す係数、ΔVthとΔVfbとΔσはそれ
ぞれホットキャリア劣化によるVthとVfbとσの変
化量を表わし、トランジスタ寿命τは式(A3)のよう
に定義され、係数A,n,Bおよびmは予備測定実験に
よって定められ、これによってトランジスタ寿命τが予
測され得ることを特徴としている。
トランジスタのホットキャリア劣化のシミュレーション
方法は、トランジスタのストレス時とトランジスタ特性
の測定時との間でソース/ドレイン間の電流方向を反転
させるREVモードにおいて、次式(A1),(A
5),(A3)および(A4)を用い、 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Igはゲー
ト電流、Wはゲート幅、σはVdによる酸化膜障壁の低
下の効果を示す係数、ΔVthとΔVfbとΔσはそれ
ぞれホットキャリア劣化によるVthとVfbとσの変
化量を表わし、トランジスタ寿命τは式(A3)のよう
に定義され、係数A,n,Bおよびmは予備測定実験に
よって定められ、これによってトランジスタ寿命τが予
測され得ることを特徴としている。
【0034】
【作用】本発明によるP−MOSトランジスタのホット
キャリア劣化のシミュレーション方法においては、FW
DモードとREVモードのいずれにおいてもホットキャ
リア劣化をシミュレートすることができる。また、本発
明においては、ホットキャリア劣化により変化するパラ
メータを選別し、パラメータ同士の相関関係を予備実験
によって抽出し、それらの相関関係を用いてシミュレー
トするので、ホットキャリア劣化の高精度なシミュレー
ションが可能となる。
キャリア劣化のシミュレーション方法においては、FW
DモードとREVモードのいずれにおいてもホットキャ
リア劣化をシミュレートすることができる。また、本発
明においては、ホットキャリア劣化により変化するパラ
メータを選別し、パラメータ同士の相関関係を予備実験
によって抽出し、それらの相関関係を用いてシミュレー
トするので、ホットキャリア劣化の高精度なシミュレー
ションが可能となる。
【0035】
【実施例】図1は、本発明によるシミュレーションにお
けるP−MOSトランジスタのホットキャリア劣化の概
念を示す等価回路図である。従来のシミュレーションに
おいては、図15に示されるように、トランジスタパラ
メータがホットキャリア注入によって経時的に変化し、
それらのトランジスタパラメータがストレス量を基にし
て求められる。しかし、本発明のシミュレーションの概
念においては、トランジスタパラメータは維持されて、
ホットキャリアにより変化するドレイン電流Idやしき
い値電圧Vthなどの特性が電圧制御型電流源1Aを用
いた等価回路で表わされることを特徴としている。
けるP−MOSトランジスタのホットキャリア劣化の概
念を示す等価回路図である。従来のシミュレーションに
おいては、図15に示されるように、トランジスタパラ
メータがホットキャリア注入によって経時的に変化し、
それらのトランジスタパラメータがストレス量を基にし
て求められる。しかし、本発明のシミュレーションの概
念においては、トランジスタパラメータは維持されて、
ホットキャリアにより変化するドレイン電流Idやしき
い値電圧Vthなどの特性が電圧制御型電流源1Aを用
いた等価回路で表わされることを特徴としている。
【0036】また、この電圧制御型電流源1Aの特性を
特徴づけるパラメータは、ホットキャリアストレスによ
る予備実験によって決定されることをも特徴としてい
る。さらに、ホットキャリアストレスにより変化するパ
ラメータが選別され、それらのパラメータ同士の相関関
係を用いてホットキャリア劣化をシミュレートすること
も特徴としている。
特徴づけるパラメータは、ホットキャリアストレスによ
る予備実験によって決定されることをも特徴としてい
る。さらに、ホットキャリアストレスにより変化するパ
ラメータが選別され、それらのパラメータ同士の相関関
係を用いてホットキャリア劣化をシミュレートすること
も特徴としている。
【0037】(実施例1)図2は、P−MOSトランジ
スタにストレス電圧を印加してホットキャリア劣化させ
た場合に、FWDモードで測定されたドレイン電圧Vd
としきい値電圧Vthとの関係を示している。図2にお
いて、ストレスは、Vd=−6.0Vの条件とゲート電
流Igが最大になる条件の下に0秒,10秒,100
秒,1000秒または10000秒の間加えられた。図
2のグラフから、しきい値電圧Vthは、次式(1)の
ようにドレイン電圧Vdの1次関数として表わされるこ
とがわかる。
スタにストレス電圧を印加してホットキャリア劣化させ
た場合に、FWDモードで測定されたドレイン電圧Vd
としきい値電圧Vthとの関係を示している。図2にお
いて、ストレスは、Vd=−6.0Vの条件とゲート電
流Igが最大になる条件の下に0秒,10秒,100
秒,1000秒または10000秒の間加えられた。図
2のグラフから、しきい値電圧Vthは、次式(1)の
ようにドレイン電圧Vdの1次関数として表わされるこ
とがわかる。
【0038】 Vth=Vfb+σ・Vd …(1) ここで、図2のグラフ中の各直線がVth軸と交差する
点がフラットバンド電圧Vfbに対応し、各直線の傾き
がドレイン電圧による酸化膜障壁の低下(DIBL:Dr
ain Induced Barrier Lowering) 効果σに対応してい
る。
点がフラットバンド電圧Vfbに対応し、各直線の傾き
がドレイン電圧による酸化膜障壁の低下(DIBL:Dr
ain Induced Barrier Lowering) 効果σに対応してい
る。
【0039】図2において、フラットバンド電圧Vfb
はストレス時間に依存して変化しているが、DIBL効
果σは一定(各直線の傾きが一定)であることがわか
る。したがって、FWDモードにおけるしきい値電圧の
変化ΔVthは次式(2)で表わされる。
はストレス時間に依存して変化しているが、DIBL効
果σは一定(各直線の傾きが一定)であることがわか
る。したがって、FWDモードにおけるしきい値電圧の
変化ΔVthは次式(2)で表わされる。
【0040】 ΔVth=ΔVfb …(2) 図3において、FWDモードにおけるフラットバンド電
圧の変化ΔVfbとストレス時間との関係がLog−L
ogスケールでプロットされている。図3において、ス
トレス期間中に、ドレイン電圧Vdとして−4.5V,
−5V,−5.5Vまたは−6Vが印加された。また、
ゲート電圧Vgは、ホットキャリア変化量が最大となる
ように、ゲート電流Igが最大となる条件の下で印加さ
れた。
圧の変化ΔVfbとストレス時間との関係がLog−L
ogスケールでプロットされている。図3において、ス
トレス期間中に、ドレイン電圧Vdとして−4.5V,
−5V,−5.5Vまたは−6Vが印加された。また、
ゲート電圧Vgは、ホットキャリア変化量が最大となる
ように、ゲート電流Igが最大となる条件の下で印加さ
れた。
【0041】図3のグラフから、フラットバンド電圧の
変化量ΔVfbは、式(102)に類似して、次式
(3)で表わされることがわかる。
変化量ΔVfbは、式(102)に類似して、次式
(3)で表わされることがわかる。
【0042】 ΔVfb=A・tn …(3) ここで、Aとnは、トランジスタの製造プロセス条件や
ストレス条件に依存する係数である。
ストレス条件に依存する係数である。
【0043】したがって、たとえば(ΔVfb)f =1
0mVになるときをトランジスタの寿命τであると定義
すれば、寿命τは次式(4)で表わされる。
0mVになるときをトランジスタの寿命τであると定義
すれば、寿命τは次式(4)で表わされる。
【0044】 τ={(ΔVfb)f /A}1/n …(4) 図4は寿命τとゲート電流Igとの関係を示すグラフで
あり、寿命τは式(105)と同様に式(5)で表わさ
れることがわかる。
あり、寿命τは式(105)と同様に式(5)で表わさ
れることがわかる。
【0045】 τ=B・(Ig/W)-m …(5) したがって、式(3)における係数Aは、式(107)
と類似した次式(6)で表わされる。
と類似した次式(6)で表わされる。
【0046】 A=AVfb =(ΔVfb)f ・(B・Wm ・Ig-m)-n …(6) ゆえに、フラットバンド電圧の変化量ΔVfbは、式
(109)に類似した次式(7)で表わされる。
(109)に類似した次式(7)で表わされる。
【0047】 ΔVfb=(ΔVfb)f ・B-n・W-mn ・Igmn・tn …(7) 式(7)における係数B,mおよびnを予備実験によっ
て抽出することにより、P−MOSトランジスタのホッ
トキャリア劣化後のフラットバンド電圧VfbまたはF
WDモードのしきい値電圧Vthをシミュレーションで
求めることが可能となる。
て抽出することにより、P−MOSトランジスタのホッ
トキャリア劣化後のフラットバンド電圧VfbまたはF
WDモードのしきい値電圧Vthをシミュレーションで
求めることが可能となる。
【0048】すなわち、実施例1のFWDモードにおい
てはDIBL効果σが変化しないので、フラットバンド
電圧VfbをΔVfbだけ変化させることによって、ス
トレス後のしきい値電圧Vthを精度よくシミュレート
することができる。
てはDIBL効果σが変化しないので、フラットバンド
電圧VfbをΔVfbだけ変化させることによって、ス
トレス後のしきい値電圧Vthを精度よくシミュレート
することができる。
【0049】(実施例2)図5は、P−MOSトランジ
スタにストレス電圧を印加してホットキャリア劣化させ
た場合に、REVモードで測定されたドレイン電圧Vd
としきい値電圧Vthとの関係を示している。図5にお
けるストレス条件は、図2の場合と同様である。図5の
グラフに示された直線において、ストレス時間が長くな
るに従ってそれらの直線の傾斜が大きくなっている。す
なわち、ストレス時間が長くなるに従って、式(1)中
のDIBL効果σの絶対値が大きくなることがわかる。
したがって、REVモードにおけるしきい値電圧の変化
ΔVthは、式(2)ではなくて次式(8)で表わされ
ることがわかる。
スタにストレス電圧を印加してホットキャリア劣化させ
た場合に、REVモードで測定されたドレイン電圧Vd
としきい値電圧Vthとの関係を示している。図5にお
けるストレス条件は、図2の場合と同様である。図5の
グラフに示された直線において、ストレス時間が長くな
るに従ってそれらの直線の傾斜が大きくなっている。す
なわち、ストレス時間が長くなるに従って、式(1)中
のDIBL効果σの絶対値が大きくなることがわかる。
したがって、REVモードにおけるしきい値電圧の変化
ΔVthは、式(2)ではなくて次式(8)で表わされ
ることがわかる。
【0050】 ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(8) 一方、図5を図4と比較して、フラットバンド電圧Vf
bは、FWDモードとREVモードの両方において、ス
トレス時間に依存して同じ量ΔVfbだけ変化している
ことがわかる。すなわち、フラットバンド電圧の変化Δ
Vfbは、ホットキャリア注入による電子の酸化膜トラ
ップに基づく変化であることがわかる。したがって、R
EVモードにおけるフラットバンド電圧の変化ΔVfb
は、実施例1の場合と同様に求めることができる。ま
た、求められたフラットバンド電圧の変化量ΔVfbに
加えて、DIBL効果の変化Δσを考慮することによ
り、式(8)に基づいてホットキャリア劣化後のREV
モードにおけるしきい値電圧の変化ΔVthを求めるこ
とができる。
bは、FWDモードとREVモードの両方において、ス
トレス時間に依存して同じ量ΔVfbだけ変化している
ことがわかる。すなわち、フラットバンド電圧の変化Δ
Vfbは、ホットキャリア注入による電子の酸化膜トラ
ップに基づく変化であることがわかる。したがって、R
EVモードにおけるフラットバンド電圧の変化ΔVfb
は、実施例1の場合と同様に求めることができる。ま
た、求められたフラットバンド電圧の変化量ΔVfbに
加えて、DIBL効果の変化Δσを考慮することによ
り、式(8)に基づいてホットキャリア劣化後のREV
モードにおけるしきい値電圧の変化ΔVthを求めるこ
とができる。
【0051】すなわち、実施例2のREVモードにおい
ては、ストレス時間に依存するフラットバンド電圧の変
化ΔVfbのみならずストレス時間に依存するDIBL
効果σの変化量Δσをも考慮することによって、ホット
キャリア劣化後のREVモードにおけるVthを精度よ
くシミュレートすることができる。
ては、ストレス時間に依存するフラットバンド電圧の変
化ΔVfbのみならずストレス時間に依存するDIBL
効果σの変化量Δσをも考慮することによって、ホット
キャリア劣化後のREVモードにおけるVthを精度よ
くシミュレートすることができる。
【0052】(実施例3)図6は、P−MOSトランジ
スタにストレス電圧を印加してホットキャリア劣化させ
た場合に、REVモードにおけるフラットバンド電圧の
変化ΔVfbとDIBL効果の変化Δσとの関係を示し
ている。ストレス条件として、−4.5V,−5.0
V,−5.5Vまたは−6.0Vのドレイン電圧Vdが
印加された。また、ゲート電圧Vgは、ゲート電流Ig
が最大になる条件の下に与えられた。図6から、ΔVf
bとΔσは、ドレイン電圧Vdの如何にかかわらず次式
(9)で表わされることがわかる。
スタにストレス電圧を印加してホットキャリア劣化させ
た場合に、REVモードにおけるフラットバンド電圧の
変化ΔVfbとDIBL効果の変化Δσとの関係を示し
ている。ストレス条件として、−4.5V,−5.0
V,−5.5Vまたは−6.0Vのドレイン電圧Vdが
印加された。また、ゲート電圧Vgは、ゲート電流Ig
が最大になる条件の下に与えられた。図6から、ΔVf
bとΔσは、ドレイン電圧Vdの如何にかかわらず次式
(9)で表わされることがわかる。
【0053】 Δσ=C1・ΔVfb …(9) ここで、係数C1は、製造プロセス条件、ゲート酸化膜
厚、およびゲート長に依存する係数である。
厚、およびゲート長に依存する係数である。
【0054】よって、式(8)と(9)の関係から、R
EVモードにおけるしきい値電圧の変化ΔVthは、次
式(10)を用いて求めることができる。
EVモードにおけるしきい値電圧の変化ΔVthは、次
式(10)を用いて求めることができる。
【0055】 ΔVth=(1+C1・Vd)・ΔVfb …(10) したがって、実施例1に示された式(7)における係数
B,mおよびnを予備実験で抽出してフラットバンド電
圧の変化ΔVfbを求め、式(9)の係数C1をも予備
実験で定めることによって、しきい値電圧の変化ΔVt
hをシミュレーションで求めることが可能となる。
B,mおよびnを予備実験で抽出してフラットバンド電
圧の変化ΔVfbを求め、式(9)の係数C1をも予備
実験で定めることによって、しきい値電圧の変化ΔVt
hをシミュレーションで求めることが可能となる。
【0056】すなわち、実施例3のREVモードにおい
ては、フラットバンド電圧の変化ΔVfbとDIBL効
果の変化Δσとを関係づける係数C1を予備実験で定め
ることにより、ΔVfbを求めるだけでストレス後のし
きい値電圧Vthを精度よくシミュレートすることがで
きる。
ては、フラットバンド電圧の変化ΔVfbとDIBL効
果の変化Δσとを関係づける係数C1を予備実験で定め
ることにより、ΔVfbを求めるだけでストレス後のし
きい値電圧Vthを精度よくシミュレートすることがで
きる。
【0057】(実施例4)図7は、ホットキャリアスト
レス印加前のP−MOSトランジスタにおける実効チャ
ネル長LeffとDIBL効果σとの関係を示してい
る。図7のグラフから、Leffとσの関係は、次式
(11)で表わされ、係数C2は、製造プロセス条件と
ゲート酸化膜厚に依存する係数である。
レス印加前のP−MOSトランジスタにおける実効チャ
ネル長LeffとDIBL効果σとの関係を示してい
る。図7のグラフから、Leffとσの関係は、次式
(11)で表わされ、係数C2は、製造プロセス条件と
ゲート酸化膜厚に依存する係数である。
【0058】 Leff∝σ1/C2 …(11) 実施例2においてDIBL効果σがホットキャリアスト
レスによって変化し得ることが示されているので、DI
BL効果の変化Δσと式(11)を用いて、ホットキャ
リアストレスによる電子の酸化膜トラップに起因する実
効チャネル長LeffのショートニングLetは次式
(12)で表わされる。
レスによって変化し得ることが示されているので、DI
BL効果の変化Δσと式(11)を用いて、ホットキャ
リアストレスによる電子の酸化膜トラップに起因する実
効チャネル長LeffのショートニングLetは次式
(12)で表わされる。
【0059】 (Leff−Let)/Leff={(σ+Δσ)/σ}1/C2 …(12) この式(12)は、次式(13)のように書き換えるこ
とができる。
とができる。
【0060】 Let=Leff・[1−{(σ+Δσ)/σ}1/C2] …(13) したがって、係数C2を予備実験で定めることによっ
て、実効チャネル長のショートニングLetを求めるこ
とができる。ホットキャリアストレスを受けたP−MO
SトランジスタのパラメータにこのLetを後述の実施
例におけるように組込むことにより、ホットキャリア劣
化によるトランジスタ特性の変化をより正確にシミュレ
ートすることができる。
て、実効チャネル長のショートニングLetを求めるこ
とができる。ホットキャリアストレスを受けたP−MO
SトランジスタのパラメータにこのLetを後述の実施
例におけるように組込むことにより、ホットキャリア劣
化によるトランジスタ特性の変化をより正確にシミュレ
ートすることができる。
【0061】すなわち、実施例4においては、DIBL
効果σとホットキャリアストレスによるDIBL効果の
変化量Δσを用いることにより、実効チャネル長のショ
ートニングLetを定量的に求めることができる。この
Letを利用することによって、P−MOSトランジス
タのホットキャリア劣化をさらに高精度にシミュレート
することが可能となる。
効果σとホットキャリアストレスによるDIBL効果の
変化量Δσを用いることにより、実効チャネル長のショ
ートニングLetを定量的に求めることができる。この
Letを利用することによって、P−MOSトランジス
タのホットキャリア劣化をさらに高精度にシミュレート
することが可能となる。
【0062】(実施例5)図8において、測定されたゲ
ート電圧Vgとしきい値電圧Vthの差に関して1/β
がプロットされている。○印,□印,△印,◇印および
●印は、それぞれ0秒,10秒,100秒,1000秒
および10000秒のストレス時間後の測定結果を表わ
している。
ート電圧Vgとしきい値電圧Vthの差に関して1/β
がプロットされている。○印,□印,△印,◇印および
●印は、それぞれ0秒,10秒,100秒,1000秒
および10000秒のストレス時間後の測定結果を表わ
している。
【0063】βは、トランジスタの線形領域において次
式(14)で定義される。 β=(∂Id/∂Vg)/Vd …(14) また、βは線形領域におけるドレイン電流のモデル式
(15)において用いられ、次式(16)で表わされ
る。
式(14)で定義される。 β=(∂Id/∂Vg)/Vd …(14) また、βは線形領域におけるドレイン電流のモデル式
(15)において用いられ、次式(16)で表わされ
る。
【0064】 Id=β・Vd・(Vg−Vth−Vd/2) =W・(Cox/Leff)・[μs/{1+μs ・(Vd/Vmax)/Leff}]・Vd ・(Vg−Vth−Vd/2) …(15) β=W・(Cox/Leff)・[μs/{1+μs ・(Vd/Vmax)/Leff}] …(16) ここで、Coxはゲート酸化膜容量、そしてVmaxは
飽和速度を表わす。
飽和速度を表わす。
【0065】キャリアの移動度μsは次式(17)で表
わされることが知られている。 μs=U0/(1+θ(Vg−Vth) …(17) ここで、U0はVg=Vthのときの移動度を表わし、
θは移動度の垂直電界依存性を表わしている。
わされることが知られている。 μs=U0/(1+θ(Vg−Vth) …(17) ここで、U0はVg=Vthのときの移動度を表わし、
θは移動度の垂直電界依存性を表わしている。
【0066】したがって、式(16)は次式(16a)
のように書き換えられる。 1/β={(Leff/W)/Cox} ・{1/U0+θ・(Vg−Vth)/U0} +{(Vd/Vmax)/W}/Cox …(16a) 飽和速度Vmaxはホットキャリアストレスに依存しな
い不変の物理量であるので、図8のグラフにおいて|V
g|が|Vth|より比較的大きな領域で1/βをVg
の1次関数で近似すれば、その1次関数の比例乗数a1
は式(16a)から次式(18a)で表わされる。
のように書き換えられる。 1/β={(Leff/W)/Cox} ・{1/U0+θ・(Vg−Vth)/U0} +{(Vd/Vmax)/W}/Cox …(16a) 飽和速度Vmaxはホットキャリアストレスに依存しな
い不変の物理量であるので、図8のグラフにおいて|V
g|が|Vth|より比較的大きな領域で1/βをVg
の1次関数で近似すれば、その1次関数の比例乗数a1
は式(16a)から次式(18a)で表わされる。
【0067】 a1=Leff・{(θ/W)/Cox}/U0 …(18a) また、Vg=Vthにおける1/β軸の切片b1は、式
(16a)に基づいて次式(18)で表わされる。
(16a)に基づいて次式(18)で表わされる。
【0068】 b1={(Leff/W)/Cox}/U0 +{(Vd/Vmax)/W}/ Cox …(18b) したがって、式(18a)と(18b)から、移動度の
垂直電界依存性θは次式(19)で表わされる。
垂直電界依存性θは次式(19)で表わされる。
【0069】 θ=a1/[b1−{(Vd/Vmax)/W}/Cox] …(19) 図8のグラフにおいて、1/βと(Vg−Vth)との
関係における比例乗数a1は、ストレス時間に依存して
変化していることがわかる。この比例乗数a1の変化
は、式(17)における移動度の垂直電界依存性θの変
化Δθに依存している。
関係における比例乗数a1は、ストレス時間に依存して
変化していることがわかる。この比例乗数a1の変化
は、式(17)における移動度の垂直電界依存性θの変
化Δθに依存している。
【0070】図9において、実施例1と2で示されたフ
ラットバンド電圧の変化ΔVfbと移動度の垂直電界依
存性の変化Δθとの関係が示されている。○印,△印お
よび□印は、それぞれ−6.0V,−5.5V,−5.
0Vのドレイン電圧Vdによるストレスを表わしてい
る。Δθは式(19)を用いて計算され得る。図9のグ
ラフからわかるように、ΔθとΔVfbは線形の関係に
あり、次式(20)によって表わされ得る。
ラットバンド電圧の変化ΔVfbと移動度の垂直電界依
存性の変化Δθとの関係が示されている。○印,△印お
よび□印は、それぞれ−6.0V,−5.5V,−5.
0Vのドレイン電圧Vdによるストレスを表わしてい
る。Δθは式(19)を用いて計算され得る。図9のグ
ラフからわかるように、ΔθとΔVfbは線形の関係に
あり、次式(20)によって表わされ得る。
【0071】 Δθ=C3・ΔVfb …(20) ここで、C3は、製造プロセス条件、ゲート酸化膜厚お
よびゲート長に依存する定数である。
よびゲート長に依存する定数である。
【0072】したがって、係数C3を予備実験によって
定めることによって、実施例1または2で求められるフ
ラットバンド電圧の変化ΔVfbを用いて、ホットキャ
リアストレス後のドレイン電流におけるキャリア移動度
の垂直電界依存性の変化Δθをシミュレートすることが
できる。
定めることによって、実施例1または2で求められるフ
ラットバンド電圧の変化ΔVfbを用いて、ホットキャ
リアストレス後のドレイン電流におけるキャリア移動度
の垂直電界依存性の変化Δθをシミュレートすることが
できる。
【0073】すなわち、実施例5においては、係数C3
を予備実験によって抽出することにより、P−MOSト
ランジスタのホットキャリア劣化におけるドレイン電流
特性と密接な関係を有するキャリア移動度の垂直電界依
存性の変化Δθを求めることができる。したがって、式
(17)に基づいて、ホットキャリアストレス後の移動
度μsを精度よくシミュレートすることができる。
を予備実験によって抽出することにより、P−MOSト
ランジスタのホットキャリア劣化におけるドレイン電流
特性と密接な関係を有するキャリア移動度の垂直電界依
存性の変化Δθを求めることができる。したがって、式
(17)に基づいて、ホットキャリアストレス後の移動
度μsを精度よくシミュレートすることができる。
【0074】(実施例6)図8に関連して前述されたよ
うに、1/βは|Vg|が|Vth|に対して大きい領
域では式(16a)で表わされることがわかっている。
また、キャリア移動度の垂直電界依存性θは式(19)
で求められるので、Vg=Vthにおける移動度U0は
式(18a)より次式(21)で表わされる。
うに、1/βは|Vg|が|Vth|に対して大きい領
域では式(16a)で表わされることがわかっている。
また、キャリア移動度の垂直電界依存性θは式(19)
で求められるので、Vg=Vthにおける移動度U0は
式(18a)より次式(21)で表わされる。
【0075】 U0=Leff・{(θ/W)/Cox}/a1 …(21) また、U0は、図8のVg=Vthにおける1/β軸の
切片b1を用いて次式(22)からも求めることができ
る。
切片b1を用いて次式(22)からも求めることができ
る。
【0076】 U0=W・Cox・b1/Leff−(Vd/Vmax)/Leff …(22) ところで、図8において、Vg=Vthにおける1/β
軸の切片b1は、ホットキャリアストレス時間に依存し
て変化している。この切片b1の変化は、式(18b)
から、Leffの変化(Leff−Let)とU0の変
化ΔU0に基づいていることがわかる。このU0の変化
ΔU0は、実施例4で求められるLeffのショートニ
ングLetを式(21)または(22)内にとり入れる
ことによって求めることができる。
軸の切片b1は、ホットキャリアストレス時間に依存し
て変化している。この切片b1の変化は、式(18b)
から、Leffの変化(Leff−Let)とU0の変
化ΔU0に基づいていることがわかる。このU0の変化
ΔU0は、実施例4で求められるLeffのショートニ
ングLetを式(21)または(22)内にとり入れる
ことによって求めることができる。
【0077】図10は、こうして求められるVg=Vt
hにおける移動度の変化ΔU0と実施例1または2で示
されたフラットバンド電圧の変化ΔVfbとの関係を示
している。図10のグラフにおいて、○印,△印および
□印は、それぞれ−6.0V,−5.5Vおよび−5.
0Vのドレイン電圧Vdによるストレスを表わしてい
る。図10のグラフにおいて、ΔU0とΔVfbは線形
の関係にあり、次式(23)で表わされることがわか
る。
hにおける移動度の変化ΔU0と実施例1または2で示
されたフラットバンド電圧の変化ΔVfbとの関係を示
している。図10のグラフにおいて、○印,△印および
□印は、それぞれ−6.0V,−5.5Vおよび−5.
0Vのドレイン電圧Vdによるストレスを表わしてい
る。図10のグラフにおいて、ΔU0とΔVfbは線形
の関係にあり、次式(23)で表わされることがわか
る。
【0078】 ΔU0=C4・ΔVfb …(23) ここで、C4は、製造プロセス条件,ゲート酸化膜厚お
よびゲート長に依存する定数である。
よびゲート長に依存する定数である。
【0079】したがって、予備実験によって係数C4を
定めれば、実施例1または2で求められるΔVfbか
ら、ホットキャリアストレス後のVg=Vthにおける
キャリア移動度の変化ΔU0をシミュレートすることが
できる。
定めれば、実施例1または2で求められるΔVfbか
ら、ホットキャリアストレス後のVg=Vthにおける
キャリア移動度の変化ΔU0をシミュレートすることが
できる。
【0080】すなわち、実施例6によれば、係数C4を
予備実験で定めることにより、ホットキャリアストレス
後におけるVg=Vthの条件でのキャリア移動度の変
化ΔU0を求めることができ、P−MOSトランジスタ
のドレイン電流と密接な関係を有するキャリア移動度を
精度良くシミュレートすることができる。
予備実験で定めることにより、ホットキャリアストレス
後におけるVg=Vthの条件でのキャリア移動度の変
化ΔU0を求めることができ、P−MOSトランジスタ
のドレイン電流と密接な関係を有するキャリア移動度を
精度良くシミュレートすることができる。
【0081】(実施例7)図11において、P−MOS
トランジスタの線形領域において、FWDモードの下で
のドレイン電流の変化率ΔId/Idとストレス時間と
の関係がLog−Logスケールでプロットされてい
る。ストレス条件として、−6.0Vのドレイン電圧V
dとゲート電流が最大になるゲート電圧Vgが印加され
た。図11のグラフにおいて○印はVd=−0.2Vと
Vg=−1.5Vを用いた測定結果を表わし、△印はV
d=−0.2VとVg=−2.0Vを用いた測定結果を
表わしている。さらに、実線の曲線はシミュレーション
による結果を示している。
トランジスタの線形領域において、FWDモードの下で
のドレイン電流の変化率ΔId/Idとストレス時間と
の関係がLog−Logスケールでプロットされてい
る。ストレス条件として、−6.0Vのドレイン電圧V
dとゲート電流が最大になるゲート電圧Vgが印加され
た。図11のグラフにおいて○印はVd=−0.2Vと
Vg=−1.5Vを用いた測定結果を表わし、△印はV
d=−0.2VとVg=−2.0Vを用いた測定結果を
表わしている。さらに、実線の曲線はシミュレーション
による結果を示している。
【0082】線形領域におけるドレイン電流Idは、次
式(15)で表わされることが知られている。
式(15)で表わされることが知られている。
【0083】 Id=W・(Cox/Leff)・[μs/{1+μs ・(Vd/Vmax)/Leff}]・Vd ・(Vg−Vth−Vd/2) …(15) ホットキャリアストレス後のFWDモードにおけるしき
い値電圧Vth′は、実施例1の式(2)の関係から次
式(24)で表わされる。
い値電圧Vth′は、実施例1の式(2)の関係から次
式(24)で表わされる。
【0084】 Vth′=Vth−ΔVth=Vth−ΔVfb …(24) また、ホットキャリアストレス後のFWDモードにおけ
る移動度の垂直電界依存性θ′は実施例5から次式(2
5)で表わされ、Vg=Vthにおける移動度U0′は
実施例6から次式(26)で表わされるので、ホットキ
ャリア劣化後のキャリア移動度μs′は次式(27)で
表わされる。
る移動度の垂直電界依存性θ′は実施例5から次式(2
5)で表わされ、Vg=Vthにおける移動度U0′は
実施例6から次式(26)で表わされるので、ホットキ
ャリア劣化後のキャリア移動度μs′は次式(27)で
表わされる。
【0085】 θ′=θ+Δθ …(25) U0′=U0+ΔU0 …(26) μs′=U0′/{1+θ′・(Vg−Vth′)} …(27) また、ホットキャリアストレス後の実効チャネル長Le
ff′は、実施例4から次式(27.5)で表わされ
る。
ff′は、実施例4から次式(27.5)で表わされ
る。
【0086】 Leff′=Leff−Let=Leff・{(σ+Δσ)/σ}1/C2 …(27.5) したがって、ホットキャリアストレス後のFWDモード
における線形領域のドレイン電流Id′(FWD,LIN) は、
式(24)のVth′,式(27)のμs′および式
(27.5)のLeff′を用いて次式(28)で表わ
される。
における線形領域のドレイン電流Id′(FWD,LIN) は、
式(24)のVth′,式(27)のμs′および式
(27.5)のLeff′を用いて次式(28)で表わ
される。
【0087】 Id′(FWD,LIN) =W・(Cox/Leff′)・[μs′/{1+μs′ ・(Vd/Vmax)/Leff′}]・Vd ・(Vg−Vth′−Vd/2) …(28) よって、ホットキャリアストレス後のFWDモードにお
ける線形領域のドレイン電流変化割合ΔId/Id
(FWD,LIN) は、次式(29)で表わされる。
ける線形領域のドレイン電流変化割合ΔId/Id
(FWD,LIN) は、次式(29)で表わされる。
【0088】 ΔId/Id(FWD,LIN) =(Id′−Id)/Id =μs′/μs・{(μs・Vd+Vmax・Leff) /(μs′・Vd+Vmax・Leff′)} ・{(Vg−Vth′−Vd/2) /(Vg−Vth−Vd/2)}−1 …(29) 図11のグラフにおける実線の曲線は、式(29)を用
いたシミュレーション結果を示しており、実測結果と高
精度で一致していることがわかる。
いたシミュレーション結果を示しており、実測結果と高
精度で一致していることがわかる。
【0089】すなわち、実施例7においては、式(2
9)と前述の実施例で求められるΔVth,Δθ,ΔU
0およびLeff′を用いることによって、ホットキャ
リアストレス後のFWDモードにおける線形領域のドレ
イン電流Idを精度よくシミュレートすることができ
る。
9)と前述の実施例で求められるΔVth,Δθ,ΔU
0およびLeff′を用いることによって、ホットキャ
リアストレス後のFWDモードにおける線形領域のドレ
イン電流Idを精度よくシミュレートすることができ
る。
【0090】(実施例8)図12において、ホットキャ
リアストレス後のREVモードにおけるP−MOSトラ
ンジスタの線形領域でのドレイン電流の変化割合ΔId
/Idとストレス時間との関係がLog−Logスケー
ルでプロットされている。図12のグラフにおいて、ス
トレス条件として−6.0Vのドレイン電圧Vdとゲー
ト電流を最大にするゲート電圧Vgが印加された。○印
はVd=−0.2VとVg=−1.5Vを用いた測定結
果を表わしており、△印はVd=−0.2VとVg=−
2.0Vを用いた測定結果を表わしている。また、実線
の曲線はシミュレーション結果を表わしている。
リアストレス後のREVモードにおけるP−MOSトラ
ンジスタの線形領域でのドレイン電流の変化割合ΔId
/Idとストレス時間との関係がLog−Logスケー
ルでプロットされている。図12のグラフにおいて、ス
トレス条件として−6.0Vのドレイン電圧Vdとゲー
ト電流を最大にするゲート電圧Vgが印加された。○印
はVd=−0.2VとVg=−1.5Vを用いた測定結
果を表わしており、△印はVd=−0.2VとVg=−
2.0Vを用いた測定結果を表わしている。また、実線
の曲線はシミュレーション結果を表わしている。
【0091】ホットキャリアストレス後のREVモード
においても、式(15),(25),(26),(2
7)および(27.5)を利用し得る。これらの式に加
えて、REVモードにおけるホットキャリアストレス後
のしきい値電圧Vth′は実施例2の式(8)および実
施例3の式(10)の関係から次式(30)で表わされ
る。
においても、式(15),(25),(26),(2
7)および(27.5)を利用し得る。これらの式に加
えて、REVモードにおけるホットキャリアストレス後
のしきい値電圧Vth′は実施例2の式(8)および実
施例3の式(10)の関係から次式(30)で表わされ
る。
【0092】 Vth′=Vth−ΔVth=Vth−ΔVfb−Δσ・Vd =Vth−(1+C1・Vd)・ΔVfb …(30) したがって、ホットキャリアストレス後のREVモード
における線形領域のドレイン電流Id′(REV,LIN) は、
式(30)のVth′と式(27)のμs′と式(2
7.5)のLeff′を用いて次式(31)で表わされ
る。
における線形領域のドレイン電流Id′(REV,LIN) は、
式(30)のVth′と式(27)のμs′と式(2
7.5)のLeff′を用いて次式(31)で表わされ
る。
【0093】 Id′(REV,LIN) =W・(Cox/Leff′)・[μs′/{1+μs′ ・(Vd/Vmax)/Leff′}]・Vd ・(Vg−Vth′−Vd/2) …(31) その結果、ホットキャリアストレス後のREVモードに
おける線形領域のドレイン電流の変化割合ΔId/Id
(REV,LIN) は、次式(32)で表わされる。
おける線形領域のドレイン電流の変化割合ΔId/Id
(REV,LIN) は、次式(32)で表わされる。
【0094】 ΔId/Id(REV,LIN) =(Id′−Id)/Id =Leff/Leff′・(μs′/μs) ・{(μs・Vd+Vmax・Leff) /(μs′・Vd+Vmax・Leff′)} ・{(Vg−Vth′−Vd/2) /(Vg−Vth−Vd/2)}−1 …(32) 図12のグラフ中の実線の曲線は、この式(32)を用
いたシミュレーション結果を示しており、実測結果と高
い精度で一致していることがわかる。
いたシミュレーション結果を示しており、実測結果と高
い精度で一致していることがわかる。
【0095】すなわち、実施例8によれば、式(32)
と前述の実施例で求められるΔVth,Δθ,ΔU0お
よびLeff′を用いることによって、ホットキャリア
ストレス後のREVモードにおける線形領域のドレイン
電流を精度よくシミュレートすることができる。
と前述の実施例で求められるΔVth,Δθ,ΔU0お
よびLeff′を用いることによって、ホットキャリア
ストレス後のREVモードにおける線形領域のドレイン
電流を精度よくシミュレートすることができる。
【0096】(実施例9)図13において、P−MOS
トランジスタのFWDモードにおける飽和領域のドレイ
ン電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係
がLog−Logスケールでプロットされている。図1
3のグラフにおいて、ストレス条件として−6.0Vの
ドレイン電圧Vdとゲート電流を最大にするゲート電圧
Vgが印加された。□印は、Vd=−1.5VとVg=
−1.5Vを用いた測定結果を示しており、◇印は、V
d=−2.0VとVg=−2.0Vを用いた測定結果を
示している。また、実線の曲線はシミュレーションの結
果を示している。
トランジスタのFWDモードにおける飽和領域のドレイ
ン電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係
がLog−Logスケールでプロットされている。図1
3のグラフにおいて、ストレス条件として−6.0Vの
ドレイン電圧Vdとゲート電流を最大にするゲート電圧
Vgが印加された。□印は、Vd=−1.5VとVg=
−1.5Vを用いた測定結果を示しており、◇印は、V
d=−2.0VとVg=−2.0Vを用いた測定結果を
示している。また、実線の曲線はシミュレーションの結
果を示している。
【0097】飽和領域におけるドレイン電流Idは、次
式(33)で表わされることが知られている。
式(33)で表わされることが知られている。
【0098】 Id=W・{Cox/(Leff−ΔL)}・[μs/{1+μs ・(Vdsat/Vmax)/(Leff−ΔL)}] ・Vdsat・(Vg−Vth−Vdsat/2) …(33) 式(33)内における飽和ドレイン電圧Vdsatは次
式(34)で表わされ、飽和速度領域長ΔLは次式(3
5)で表わされる。
式(34)で表わされ、飽和速度領域長ΔLは次式(3
5)で表わされる。
【0099】 Vdsat={(Vg−Vth)・Esat・Leff} /{Esat・Leff+(Vg−Vth)} …(34) ΔL=k・ln[{(Vd−Vdsat)/k+Em}/Esat] …(35) 式(35)における内部電界Emは次式(36)で表わ
され、kは接合深さXjとゲート酸化膜厚toxを含む
次式(37)で表わされる。
され、kは接合深さXjとゲート酸化膜厚toxを含む
次式(37)で表わされる。
【0100】 Em={(Vd−Vdsat)2 /k2 +Esat2 }1/2 …(36) k=0.2・Xj1/2 ・tox1/3 …(37) ホットキャリアストレス後のFWDモードにおけるしき
い値電圧Vth′は式(24)で表わされ、移動度μ
s′は式(27)で表わされる。さらに、ホットキャリ
アストレス後のFWDモードにおける飽和ドレイン電圧
Vdsat′は次式(38)で表わされる。
い値電圧Vth′は式(24)で表わされ、移動度μ
s′は式(27)で表わされる。さらに、ホットキャリ
アストレス後のFWDモードにおける飽和ドレイン電圧
Vdsat′は次式(38)で表わされる。
【0101】 Vdsat′={(Vg−Vth−ΔVth)・Esat・Leff} /{Esat・Leff+(Vg−Vth+ΔVth)} …(38) したがって、ホットキャリアストレス後のFWDモード
における飽和領域のドレイン電流Id′(FWD,SAT) は、
式(24)のVth′,式(27)のμs′および式
(38)のVdsat′を用いて次式(39)で表わさ
れる。
における飽和領域のドレイン電流Id′(FWD,SAT) は、
式(24)のVth′,式(27)のμs′および式
(38)のVdsat′を用いて次式(39)で表わさ
れる。
【0102】 Id′(FWD,SAT) =W・{Cox/(Leff−ΔL)} ・[μs′/{1+μs′・(Vdsat′/Vmax) /(Leff−ΔL)}]・Vdsat′ ・(Vg−Vth′−Vdsat′/2) …(39) その結果、ホットキャリアストレス後のFWDモードに
おける飽和領域のドレイン電流の変化割合ΔId/Id
(FWD,SAT) は、次式(40)で表わされる。
おける飽和領域のドレイン電流の変化割合ΔId/Id
(FWD,SAT) は、次式(40)で表わされる。
【0103】 ΔId/Id(FWD,SAT) =(Id′−Id)/Id =(μs′/μs)・[{μs・Vdsat+Vmax ・(Leff−ΔL)}/{μs′・Vdsat′+Vmax ・(Leff−ΔL)}] ・{(Vg−Vth′−Vdsat′/2) /(Vg−Vth−Vdsat/2)} ・(Vdsat′/Vdsat)−1 …(40) 図13のグラフにおける実線の曲線はこの式(40)を
用いたシミュレーション結果を示しており、実測の結果
と精度よく一致していることがわかる。
用いたシミュレーション結果を示しており、実測の結果
と精度よく一致していることがわかる。
【0104】すなわち、実施例9によれば、前述の実施
例で求められるΔVth,ΔθおよびΔU0と、式(3
8)で求められるVdsat′および式(40)を用い
ることによって、ホットキャリアストレス後のFWDモ
ードにおける飽和領域のドレイン電流を精度よくシミュ
レートすることができる。
例で求められるΔVth,ΔθおよびΔU0と、式(3
8)で求められるVdsat′および式(40)を用い
ることによって、ホットキャリアストレス後のFWDモ
ードにおける飽和領域のドレイン電流を精度よくシミュ
レートすることができる。
【0105】(実施例10)図14において、P−MO
Sトランジスタのホットキャリアストレス後のREVモ
ードにおける飽和領域のドレイン電流の変化割合ΔId
/Idとストレス時間との関係がLog−Logスケー
ルでプロットされている。図14のグラフにおいて、ス
トレス条件として−6.0Vのドレイン電圧Vdとゲー
ト電流を最大にするゲート電圧Vgが印加された。□印
はVd=−1.5VとVg=−1.5Vを用いた測定結
果を示しており、◇印はVd=−2.0VとVg=−
2.0Vを用いた測定結果を示している。また、実線の
曲線はシミュレーションの結果を示している。前述のよ
うに、ストレス印加前においては飽和ドレイン電圧Vd
satは式(34)で表わされ、飽和測定領域長ΔLは
式(35)で表わされる。そのとき、内部電界Emは式
(36)で表わされ、kは式(37)で表わされる。ま
た、ホットキャリアストレス後のREVモードにおける
しきい値電圧Vth′は式(30)で表わされ、移動度
μs′は式(27)で表わされる。
Sトランジスタのホットキャリアストレス後のREVモ
ードにおける飽和領域のドレイン電流の変化割合ΔId
/Idとストレス時間との関係がLog−Logスケー
ルでプロットされている。図14のグラフにおいて、ス
トレス条件として−6.0Vのドレイン電圧Vdとゲー
ト電流を最大にするゲート電圧Vgが印加された。□印
はVd=−1.5VとVg=−1.5Vを用いた測定結
果を示しており、◇印はVd=−2.0VとVg=−
2.0Vを用いた測定結果を示している。また、実線の
曲線はシミュレーションの結果を示している。前述のよ
うに、ストレス印加前においては飽和ドレイン電圧Vd
satは式(34)で表わされ、飽和測定領域長ΔLは
式(35)で表わされる。そのとき、内部電界Emは式
(36)で表わされ、kは式(37)で表わされる。ま
た、ホットキャリアストレス後のREVモードにおける
しきい値電圧Vth′は式(30)で表わされ、移動度
μs′は式(27)で表わされる。
【0106】さらに、ホットキャリアストレス後のRE
Vモードにおける実効チャネル長Leff′は式(2
7.5)で表わされ、飽和ドレイン電圧Vdsat′は
次式(41)で表わされる。
Vモードにおける実効チャネル長Leff′は式(2
7.5)で表わされ、飽和ドレイン電圧Vdsat′は
次式(41)で表わされる。
【0107】 Vdsat′={(Vg−Vth−ΔVth)・Esat・Leff′} /{Esat・Leff′+(Vg−Vth+ΔVth)} …(41) したがって、ホットキャリアストレス後のREVモード
における飽和領域のドレイン電流Id′(REV,SAT) は、
式(30)のVth′,式(27)のμs′,式(2
7.5)のLeff′および式(41)のVdsat′
を用いて、次式(42)で表わされる。
における飽和領域のドレイン電流Id′(REV,SAT) は、
式(30)のVth′,式(27)のμs′,式(2
7.5)のLeff′および式(41)のVdsat′
を用いて、次式(42)で表わされる。
【0108】 Id′(FWD,SAT) =W・{Cox/(Leff′−ΔL)} ・[μs′/{1+μs′・(Vdsat′/Vmax) /(Leff′−ΔL)}]・Vdsat′ ・(Vg−Vth′−Vdsat′/2) …(42) その結果、ホットキャリアストレス後のREVモードに
おける飽和領域のドレイン電流の変化割合ΔId/Id
(FWD,SAT) は、次式(43)で表わされる。
おける飽和領域のドレイン電流の変化割合ΔId/Id
(FWD,SAT) は、次式(43)で表わされる。
【0109】 ΔId/Id(FWD,SAT) =(Id′−Id)/Id =(μs′/μs)・{(Leff′−ΔL) /(Leff−ΔL)}・[{μs・Vdsat+Vmax ・(Leff−ΔL)}/{μs′・Vdsat′+Vmax ・(Leff′−ΔL)}] ・{(Vg−Vth′−Vdsat′/2) /(Vg−Vth−Vdsat/2)} ・(Vdsat′/Vdsat)−1 …(43) 図14のグラフにおける実線の曲線は、式(43)を用
いたシミュレーション結果を示しており、実測の結果と
精度よく一致していることがわかる。
いたシミュレーション結果を示しており、実測の結果と
精度よく一致していることがわかる。
【0110】すなわち、実施例10によれば、前述の実
施例で求められるΔVth,Δθ,ΔU0およびLef
f′と、式(41)で求められるVdsat′および式
(43)を用いることによって、ホットキャリアストレ
ス後のREVモードにおける飽和領域のドレイン電流を
精度よくシミュレートすることができる。
施例で求められるΔVth,Δθ,ΔU0およびLef
f′と、式(41)で求められるVdsat′および式
(43)を用いることによって、ホットキャリアストレ
ス後のREVモードにおける飽和領域のドレイン電流を
精度よくシミュレートすることができる。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、P−M
OSトランジスタのホットキャリアストレス後のFWD
モードとREVモードにおける種々のトランジスタ特性
のホットキャリア劣化を精度よくシミュレートし得る方
法を提供することができる。
OSトランジスタのホットキャリアストレス後のFWD
モードとREVモードにおける種々のトランジスタ特性
のホットキャリア劣化を精度よくシミュレートし得る方
法を提供することができる。
【図1】 本発明によるシミュレーション方法の概念を
説明するための等価回路図である。
説明するための等価回路図である。
【図2】 P−MOSトランジスタのホットキャリアス
トレス後のFWDモードにおけるしきい値電圧Vthと
ドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフである。
トレス後のFWDモードにおけるしきい値電圧Vthと
ドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフである。
【図3】 FWDモードにおけるフラットバンド電圧の
変化ΔVfbとストレス時間との関係を示すグラフであ
る。
変化ΔVfbとストレス時間との関係を示すグラフであ
る。
【図4】 P−MOSトランジスタのホットキャリア劣
化による寿命τとゲート電流Igとの関係を示すグラフ
である。
化による寿命τとゲート電流Igとの関係を示すグラフ
である。
【図5】 P−MOSトランジスタのホットキャリアス
トレス後のREVモードにおけるしきい値電圧Vthと
ドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフである。
トレス後のREVモードにおけるしきい値電圧Vthと
ドレイン電圧Vdとの関係を示すグラフである。
【図6】 REVモードにおけるフラットバンド電圧の
変化ΔVfbとDIBL効果の変化Δσとの関係を示す
グラフである。
変化ΔVfbとDIBL効果の変化Δσとの関係を示す
グラフである。
【図7】 ホットキャリアストレス印加前のP−MOS
トランジスタにおける実効チャネル長LeffとDIB
L効果σとの関係を示すグラフである。
トランジスタにおける実効チャネル長LeffとDIB
L効果σとの関係を示すグラフである。
【図8】 P−MOSトランジスタのホットキャリアス
トレス印加の前後におけるゲート電圧Vgとしきい値電
圧Vthの差に関して1/βをプロットしたグラフであ
る。
トレス印加の前後におけるゲート電圧Vgとしきい値電
圧Vthの差に関して1/βをプロットしたグラフであ
る。
【図9】 P−MOSトランジスタのホットキャリア劣
化後におけるキャリア移動度の垂直電界依存性の変化Δ
θとフラットバンド電圧の変化ΔVfbとの関係を示す
グラフである。
化後におけるキャリア移動度の垂直電界依存性の変化Δ
θとフラットバンド電圧の変化ΔVfbとの関係を示す
グラフである。
【図10】 P−MOSトランジスタのホットキャリア
劣化後においてVg=Vthにおける移動度の変化ΔU
0とフラットバンド電圧の変化ΔVfbとの関係を示す
グラフである。
劣化後においてVg=Vthにおける移動度の変化ΔU
0とフラットバンド電圧の変化ΔVfbとの関係を示す
グラフである。
【図11】 P−MOSトランジスタのホットキャリア
ストレス後のFWDモードにおいて線形領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
ストレス後のFWDモードにおいて線形領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
【図12】 P−MOSトランジスタのホットキャリア
ストレス後のREVモードにおける線形領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
ストレス後のREVモードにおける線形領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
【図13】 P−MOSトランジスタのホットキャリア
ストレス後のFWDモードにおける飽和領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
ストレス後のFWDモードにおける飽和領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
【図14】 P−MOSトランジスタのホットキャリア
ストレス後のREVモードにおける飽和領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
ストレス後のREVモードにおける飽和領域のドレイン
電流の変化割合ΔId/Idとストレス時間との関係を
示すグラフである。
【図15】 先行技術によるP−MOSトランジスタの
ホットキャリア劣化のシミュレーションの概念を説明す
るための等価回路図である。
ホットキャリア劣化のシミュレーションの概念を説明す
るための等価回路図である。
【図16】 P−MOSトランジスタのホットキャリア
劣化に関する従来のシミュレーション方法の手順を示す
フロー図である。
劣化に関する従来のシミュレーション方法の手順を示す
フロー図である。
【図17】 P−MOSトランジスタのストレス印加の
前後におけるFWDモードでの測定によるVd−Id特
性を示すグラフである。
前後におけるFWDモードでの測定によるVd−Id特
性を示すグラフである。
【図18】 P−MOSトランジスタのストレス印加の
前後におけるREVモードでの測定によるVd−Id特
性を示すグラフである。
前後におけるREVモードでの測定によるVd−Id特
性を示すグラフである。
【図19】 P−MOSトランジスタのストレス印加の
前後におけるFWDモードとREVモードで測定された
線形領域のVg−Id特性,飽和領域におけるVg−I
d特性およびVg−gm特性を示すグラフである。
前後におけるFWDモードとREVモードで測定された
線形領域のVg−Id特性,飽和領域におけるVg−I
d特性およびVg−gm特性を示すグラフである。
1A 電圧制御型電流源、Id ドレイン電流、Vd
ドレイン電圧、Vthしきい値電圧、Ig ゲート電
流、Vfb フラットバンド電圧、τ トランジスタの
ホットキャリア寿命、σ ドレイン電圧による酸化膜障
壁の低下の効果の係数、Leff 実効チャネル長、β
線形領域におけるドレイン電流のゲート電圧依存性を
ゲート電圧で微分してドレイン電圧で割った値、θ キ
ャリアの移動度の垂直電界依存性、U0 Vg=Vth
におけるキャリアの移動度、gm相互コンダクタンス。
ドレイン電圧、Vthしきい値電圧、Ig ゲート電
流、Vfb フラットバンド電圧、τ トランジスタの
ホットキャリア寿命、σ ドレイン電圧による酸化膜障
壁の低下の効果の係数、Leff 実効チャネル長、β
線形領域におけるドレイン電流のゲート電圧依存性を
ゲート電圧で微分してドレイン電圧で割った値、θ キ
ャリアの移動度の垂直電界依存性、U0 Vg=Vth
におけるキャリアの移動度、gm相互コンダクタンス。
Claims (10)
- 【請求項1】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、トランジスタ
のストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソー
ス/ドレイン間の電流の方向を変えないFWDモードに
おいて、次式(A1),(A2),(A3)および(A
4)を用い、 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb …(A2) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Igはゲー
ト電流、Wはゲート幅、ΔVthとΔVfbはそれぞれ
ホットキャリア劣化によるVthとVfbの変化量、σ
はVdによる酸化膜障壁の低下の効果を示す係数を表わ
し、トランジスタの寿命τは式(A3)のように定義さ
れ、(ΔVfb)f はΔVfbの或る特定の値を表わ
し、 係数A,n,Bおよびmは予備測定実験によって定めら
れ、これによってトランジスタ寿命τが予測され得るこ
とを特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項2】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、トランジスタ
のストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソー
ス/ドレイン間の電流を反転させるREVモードにおい
て、次式(A1),(A5),(A3)および(A4)
を用い、 Vth=Vfb+σ・Vd …(A1) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) (ΔVfb)f =A・τn …(A3) τ=B・(Ig/W)-m …(A4) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Igはゲー
ト電流、Wはゲート幅、σはVdによる酸化膜障壁の低
下の効果を示す係数、ΔVthとΔVfbとΔσはそれ
ぞれホットキャリア劣化によるVthとVfbとσの変
化量を表わし、トランジスタ寿命τは式(A3)のよう
に定義され、(ΔVfb)f はΔVfbの或る特定の値
を表わし、 係数A,n,Bおよびmは予備測定実験によって定めら
れ、これによってトランジスタ寿命が予測され得ること
を特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項3】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、トランジスタ
のストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソー
ス/ドレイン間の電流を反転させるREVモードにおい
て、次式(A5),(A6),および(A7)を用い、 ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) Δσ=C1・ΔVfb …(A6) ΔVth=(1+C1・Vd)・ΔVfb …(A7) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、σはVdに
よる酸化膜障壁の低下の効果を示す係数、ΔVthとΔ
VfbとΔσはそれぞれホットキャリア劣化によるVt
hとVfbとσの変化量を表わし、 係数C1は予備測定実験によって定められ、これによっ
てホットキャリア劣化によるΔVthが予測され得るこ
とを特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項4】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、次式(A
5),(A8)および(A9)を用い、 ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) Leff∝ σ1/C2 …(A8) Leff′=Leff−Let=Leff・{(σ+Δσ)/σ}1/C2 …(A9) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、σはVdに
よる酸化膜障壁の低下の効果を示す係数、ΔVthとΔ
VfbとΔσはそれぞれホットキャリア劣化によるVt
hとVfbとσの変化量、Leffはストレス印加前の
フレッシュな実効チャネル長、Leff′はホットキャ
リア劣化によるショートニングがおこった後の実効チャ
ネル長、Letはチャネル長のショートニングを表わ
し、 係数C2は予備測定実験によって定められ、これによっ
てホットキャリア劣化によるチャネル長のショートニン
グLetが予測され得ることを特徴とするシミュレーシ
ョン方法。 - 【請求項5】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、次式(A2)
と(A5)のいずれか一方を用い、 ΔVth=ΔVfb …(A2) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) さらに、次式(A10)と(A11)を用い、 μs=U0/{1+θ・(Vg−Vth)} …(A10) Δθ=C3・ΔVfb …(A11) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、σはVdに
よる酸化膜障壁の低下の効果を示す係数、Vgはゲート
電圧、ΔVthとΔVfbとΔσはそれぞれホットキャ
リア劣化によるVthとVfbとσの変化量、μsはキ
ャリアの移動度、U0はVg=Vthのときの移動度、
θはμsの垂直電界依存性、そしてΔθはホットキャリ
ア劣化によるθの変化量を表わし、 係数C3は予備測定実験によって定められ、これによっ
てホットキャリア劣化によるθの変化量Δθが予測され
得ることを特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項6】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、次式(A2)
と(A5)のいずれか一方を用い、 ΔVth=ΔVfb …(A2) ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) さらに、次式(A10)と(A12)をも用い、 μs=U0/{1+θ・(Vg−Vth)} …(A10) ΔU0=C4・ΔVfb …(A12) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Vgはゲー
ト電圧、μsはキャリアの移動度、θはμsの垂直電界
依存性、σはVdによる酸化膜障壁の低下の効果を示す
係数、U0はVg=Vthのときの移動度、ΔVth,
ΔVfb,ΔU0,ΔσおよびΔθはそれぞれホットキ
ャリア劣化によるVth,Vfb,U0,σおよびθの
変化量を表わし、 係数C4は予備測定実験によって求められ、これによっ
て、ホットキャリア劣化によるU0の変化量ΔU0が予
測され得ることを特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項7】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、トランジスタ
のストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソー
ス/ドレイン間の電流の方向を変えないFWDモードに
おいて、次式(A2),(A8),(A9),(A1
0),(A11),(A12),(A13),(A14
a),(A15),(A16)および(A17)を用
い、 ΔVth=ΔVfb …(A2) Leff∝ σ1/C2 …(A8) Leff′=Leff−Let=Leff・{(σ+Δσ)/σ}1/C2 …(A9) μs=U0/{1+θ・(Vg−Vth)} …(A10) Δθ=C3・ΔVfb …(A11) ΔU0=C4・ΔVfb …(A12) Id′=W・(Cox/Leff′)・[μs′/{1+μs′ ・(Vd/Vmax)/Leff′}]・Vd ・(Vg−Vth′−Vd/2) …(A13) Vth′=Vth−ΔVfb …(A14a) μs′=(U0+ΔU0)/{1+(θ+Δθ)・(Vg−Vth′)} …(A15) =(U0+C4・ΔVfb)/{1+(θ+C3・ΔVfb) ・(Vg−Vth′)} …(A16) ΔId=Id′−Id …(A17) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、μsはキャ
リアの移動度、θは移動度の垂直電界依存性、U0はV
g=Vthのときの移動度、Wはチャネル幅、Coxは
ゲート酸化膜容量、Leffは実効チャネル長、Vma
xは飽和速度、Idはドレイン電流、Id′はホットキ
ャリア劣化後における線形領域のドレイン電流、Lef
f′,μs′およびVth′はそれぞれホットキャリア
劣化後のLeff,μsおよびVthを表わし、 係数C2,C3およびC4は予備測定実験によって定め
られ、これによって、ホットキャリア劣化後のFWDモ
ードにおける線形領域のドレイン電流の変化量ΔIdが
予測され得ることを特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項8】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、トランジスタ
のストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソー
ス/ドレイン間の電流を反転させるREVモードにおい
て、次式(A5),(A6),(A8),(A9),
(A10),(A11),(A12),(A14b),
(A16),(A17)および(A18)を用い、 ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) Δσ=C1・ΔVfb …(A6) Leff∝ σ1/C2 …(A8) Leff′=Leff−Let=Leff・{(σ+Δσ)/σ}1/C2 …(A9) μs=U0/{1+θ・(Vg−Vth)} …(A10) Δθ=C3・ΔVfb …(A11) ΔU0=C4・ΔVfb …(A12) Vth′=Vth−ΔVfb・(1+C1・Vd) …(A14b) μs′=(U0+C4・ΔVfb)/{1+(θ+C3・ΔVfb) ・(Vg−Vth′)} …(A16) ΔId=Id′−Id …(A17) Id′=W・(Cox/Leff′)・[μs′/{1+μs′ ・(Vd/Vmax)/Leff′}]・Vd ・(Vg−Vth′−Vd/2) …(A18) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Vgはゲー
ト電圧、Wはゲート幅、σはVdによる酸化膜障壁の低
下の効果を示す係数、Id′はホットキャリア劣化後に
おける線形領域のドレイン電流、Coxはゲート酸化膜
容量、Leffは実効チャネル長、μsはキャリアの移
動度、Vmaxは飽和速度、Leff′,μs′および
Vth′はそれぞれホットキャリア劣化後のLeff,
μsおよびVthを表わし、 係数C1,C2,C3およびC4は予備測定実験によっ
て定められ、これによって、ホットキャリア劣化後のR
EVモードにおける線形領域のドレイン電流の変化量Δ
Idが予測され得ることを特徴とするシミュレーション
方法。 - 【請求項9】 P−MOSトランジスタのホットキャリ
ア劣化のシミュレーション方法であって、トランジスタ
のストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソー
ス/ドレイン間の電流の方向を変えないFWDモードに
おいて、次式(A2),(A10),(A11),(A
12),(A17),(A19),(A20),(A2
1),(A22)および(A23)を用い、 ΔVth=ΔVfb …(A2) μs=U0/{1+θ・(Vg−Vth)} …(A10) Δθ=C3・ΔVfb …(A11) ΔU0=C4・ΔVfb …(A12) ΔId=Id′−Id …(A17) Id′=W・{Cox/(Leff−ΔL)}・[μs′/{1+μs′ ・(Vdsat′/Vmax)/(Leff−ΔL)}] ・Vdsat′・(Vg−Vth′−Vdsat′/2) …(A19) Vdsat′={(Vg−Vth−ΔVth)・Esat・Leff} /{Esat・Leff+(Vg−Vth+ΔVth)} …(A20) ΔL=k・ln[{(Vd−Vdsat)/k+Em}/Esat] …(A21) Em={(Vd−Vdsat)2 /k2 +Esat2 }1/2 …(A22) k=0.2・Xj1/2 ・tox1/3 …(A23) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Vgはゲー
ト電圧、μsはキャリア移動度、U0はVg=Vthに
おける移動度、θは移動度の垂直電界依存性、Id′は
ホットキャリア劣化後における飽和領域のドレイン電
流、Wはゲート幅、Coxはゲート酸化膜容量、Lef
fは実効チャネル長、μs′とVth′はそれぞれホッ
トキャリア劣化後のキャリアの移動度としきい値電圧、
Vmaxは飽和速度、ΔLは飽和速度領域長、Emは内
部電界、Esatは飽和電界、Xjは接合の深さ、to
xはゲート酸化膜厚さ、Vdsat′はホットキャリア
劣化後の飽和ドレイン電圧Vdsatを表わし、 係数C3とC4は予備測定実験によって定められ、これ
によって、ホットキャリア劣化後のFWDモードにおけ
る飽和領域のドレイン電流の変化量ΔIdが予測され得
ることを特徴とするシミュレーション方法。 - 【請求項10】 P−MOSトランジスタのホットキャ
リア劣化のシミュレーション方法であって、トランジス
タのストレス時とトランジスタ特性の測定時との間でソ
ース/ドレイン間の電流を反転させるREVモードにお
いて、次式(A5),(A6),(A8),(A9),
(A10),(A11),(A12),(A17),
(A24)および(A25)を用い、 ΔVth=ΔVfb+Δσ・Vd …(A5) Δσ=C1・ΔVfb …(A6) Leff∝ σ1/C2 …(A8) Leff′=Leff−Let=Leff・{(σ+Δσ)/σ}1/C2 …(A9) μs=U0/{1+θ・(Vg−Vth)} …(A10) Δθ=C3・ΔVfb …(A11) ΔU0=C4・ΔVfb …(A12) ΔId=Id′−Id …(A17) Id′=W・{Cox/(Leff′−ΔL)} ・[μs′/{1+μs′・(Vdsat′/Vmax) /(Leff′−ΔL)}] ・(Vg−Vth′−Vdsat′/2) …(A24) Vdsat′={(Vg−Vth−ΔVth)・Esat・Leff′} /{Esat・Leff′+(Vg−Vth+ΔVth)} …(A25) ここで、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧、
VfbはVd=0Vにおけるしきい値電圧、Vgはゲー
ト電圧、σはVdによる酸化膜障壁の低下の効果を示す
係数、μsはキャリアの移動度、U0はVg=Vthに
おける移動度、θは移動度の垂直電界依存性、Id′,
μs′,Vth′,Leff′およびVdsat′はそ
れぞれホットキャリア劣化後における飽和ドレイン電
流,キャリア移動度,しきい値電圧,実効チャネル長お
よび飽和ドレイン電圧、Wはゲート幅、Coxはゲート
酸化膜容量、Leffはストレス印加前の実効チャネル
長、ΔLは飽和速度領域長、Vmaxは飽和速度、Le
tはチャネル長のショートニング、Esatは飽和電界
を表わし、 係数C1,C2,C3およびC4は予備測定実験によっ
て定められ、これによって、ホットキャリア劣化後のR
EVモードにおける飽和領域のドレイン電流の変化量Δ
Idが予測され得ることを特徴とするシミュレーション
方法。
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JP3380054B2 (ja) | 2003-02-24 |
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