JPH0864353A - 励磁コイル、加熱装置、及び画像形成装置 - Google Patents

励磁コイル、加熱装置、及び画像形成装置

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JPH0864353A
JPH0864353A JP22587694A JP22587694A JPH0864353A JP H0864353 A JPH0864353 A JP H0864353A JP 22587694 A JP22587694 A JP 22587694A JP 22587694 A JP22587694 A JP 22587694A JP H0864353 A JPH0864353 A JP H0864353A
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JP
Japan
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magnetic material
coil
heating device
magnetic
exciting coil
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JP22587694A
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Yasuhiro Nakada
康裕 中田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 櫛歯状に凹凸を有する磁性材2の個々の凸部
に線輪3を具備させた励磁コイル1について、磁性材2
の個々の凸部に対する線輪3を容易に低コストに合理的
に形成具備させることができるようにすること。 【構成】 櫛歯状に凹凸を有する磁性材2の個々の凸部
に線輪3を具備させた励磁コイルにおいて、線輪用通電
線路を、磁性材2の長手一端側から櫛歯状凹凸の凹部を
少なくとも一回抜けるような往路引き回し経路で磁性材
の長手他端側に至らせ、該他端側で折り返して前記往路
引き回し経路と磁性材長手方向に線対称の復路引き回し
経路で磁性材の長手一端側へ戻らせ、これを1回もしく
は複数回繰り返すことにより磁性材2の個々の凸部に対
する線輪3を構成させたことを特徴とする励磁コイル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気(電磁)誘
導加熱方式の加熱装置等において磁場発生手段として用
いて有効な励磁コイル(固定線輪)に関する。特に線輪
の巻方に関する。また該励磁コイルを用いた磁気誘導加
熱方式の加熱装置、及び該加熱装置を像加熱装置として
用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】便宜上、画像形成装置の像加熱装置を例
にして説明する。
【0003】従来、複写機・レーザービームプリンタ・
ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリンタ・画像
表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像形成装置に
おいて、電子写真・静電記録・磁気記録等の適宜の画像
形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等よりなるト
ナーを用いて画像支持体としての被記録材(エレクトロ
ファクスシート・静電記録シート・転写材シート・印刷
紙など)の面に直接方式もしくは間接(転写)方式で形
成した目的の画像情報に対応した未定着のトナー像を該
トナー像を担持している被記録材の面に永久固着画像と
して加熱定着処理する像加熱装置としては一般に熱ロー
ラ方式の装置が用いられていた。
【0004】この装置は、内部にハロゲンヒータ等の発
熱体を備えた金属製の熱ローラと、それに圧接する弾性
を持つ加圧ローラから構成され、この一対のローラの圧
接部である定着ニップ部に被加熱材としての被記録材を
通過させることにより、トナー像を加熱・加圧定着させ
るものである。
【0005】また、フィルム加熱方式の装置も提案され
ている(特開昭63−313182号公報・特開平2−
157878号公報・特開平4−44075号公報・特
開平4−204980号公報等)。これは、加熱体(一
般にセラミックヒータ、以下ヒータと記す)と、該ヒー
タに密着して移動する耐熱性フィルムを有し、このフィ
ルムを介して被加熱材をヒータに密着させてフィルムと
一緒にヒータ位置を移動させヒータの熱エネルギーをフ
ィルムを介して被加熱材に付与する加熱装置であり、低
熱容量のヒータやフィルムを用いることができるので、
熱ローラ方式に比べ、ウォームアップタイムの短縮化
(クイックスタート)が可能となる。また、クイックス
タートが可能となったことにより、予めヒータを昇温さ
せておく必要がないので、消費電力を小さくすることが
でき、また機内昇温も防止できる。
【0006】また本出願人は上記フィルム加熱方式より
もさらにエネルギー効率がよい等の長所を有する磁気誘
導加熱方式の装置を提案している。これは磁場発生手段
により導電発熱部材(導電部材・誘導磁性材・磁性金属
材・磁界吸収導電材)に磁場を作用させて該導電発熱部
材に発生する渦電流による発熱(発生渦電流が導電発熱
部材の電気抵抗によってジュール熱に変換)で該導電発
熱部材に密着させた被加熱材を加熱するものである。
【0007】図6の(a)にその一例の模型図を示し
た。1は磁場発生手段としての励磁コイルであり磁性材
(コア)2と、これに導電線材をコイル状に巻いて形成
した線輪3から構成されている。図6の(c)はこの励
磁コイル1の斜視図である。4・4はこの励磁コイル1
を支持し、後述する導電発熱部材としての円筒状発熱ベ
ルト6の内面ガイド部材を兼ねるステーである。励磁コ
イル1はその磁束発生側を下向きにしてステー4・4に
支持させてある。5は励磁コイル1の下面側に設けた滑
り板であり、発熱ベルト6の内面との摩擦抵抗の比較的
少ないガラス等である。以上の部材1〜5を以下磁場発
生アセンブリと記す。
【0008】この磁場発生アセンブリ1〜5の外側に導
電発熱部材としての円筒状発熱ベルト6をルーズに外嵌
させてある。磁場発生アセンブリ1〜5はこのベルト6
の後述する回転方向(ベルト幅方向)を長手とする横長
部材である。
【0009】7は磁場発生アセンブリ1〜5の下面(滑
り板5の下面)に対して発熱ベルト6を挟ませて圧接さ
せた加圧ローラである。Nはその圧接ニップ部(定着ニ
ップ部)である。加圧ローラ7は芯金の周囲にシリコー
ンゴム・フッ素ゴム等の弾性層を被覆したものである。
【0010】導電発熱部材としての発熱ベルト6は図6
の(b)にその層構成模型図を示したように、内側の基
層ベルト6aと、その外面に形成した導電発熱層6b
と、更にその外面に形成した表層(離形層)6cの3層
構成のものである。
【0011】基層ベルト6aは、発熱ベルト6の駆動・
搬送の安定性を確保するために柔軟性はあるが伸縮しな
い耐熱性材料層であり、例えば、厚さ10μm〜60μ
mのポリイミド・ポリアミドイミド・PEEK・PES
・PPS・PFA・PTFE・FEP等のフィルム材料
である。
【0012】導電発熱層6bは、Fe,Coや、例えば
Ni,Cu,Cr等の金属を1μm〜50μmの厚みで
メッキ等の処理によって形成した層である。
【0013】表層6cは、PFA・PTFE・FEP・
シリコーン樹脂等の離形性の良好な耐熱性樹脂の混合物
層ないし単独層である。
【0014】加圧ローラ7が駆動手段Mにより矢示の反
時計方向に回転駆動されることで、該加圧ローラ7の回
転駆動に伴い該ローラ7とベルト6の外面との摩擦力で
ベルト6に回転力が作用して、ベルト6が滑り板5に密
着摺動しながら磁場発生アセンブリ1〜5の外回りを回
転する。滑り板5の下面にグリス・オイルなどの潤滑剤
を塗布してベルト6の内面との摩擦抵抗を減らす処置を
してもよい。
【0015】また励磁コイル1の線輪3には励磁回路8
から所定の周波数で交流電流が印加され、これによって
磁束が生成・消滅を繰り返す。その磁束が圧接ニップ部
Nにおいて発熱ベルト6の導電発熱層6bを横切るよう
に励磁コイル1は構成されている。磁性材2は線輪3で
生じる主磁束に結合する。
【0016】変動する磁界が導体中を横切るとき、その
磁界の変化を妨げる磁界を発生させるように発熱ベルト
6の導電発熱層6bには渦電流が発生する。この渦電流
が発熱ベルト6の導電発熱層6bの表皮効果のためにほ
とんど導電発熱層6bのコイル側の面に集中して流れ、
導電発熱層6bの表皮抵抗に比例した電力で導電発熱層
6bが発熱する。
【0017】この状態において圧接ニップ部Nの回転発
熱ベルト6と加圧ローラ7との間に被加熱材としての被
記録材Pが導入され発熱ベルト6の外面に密着して回転
発熱ベルト6と一緒に圧接ニップ部Nを挟持搬送される
ことにより、発熱ベルト6の導電発熱層6bの熱が被記
録材Pに付与され被記録材P上の未定着トナー像Tが被
記録材P面に加熱定着されるものである。圧接ニップ部
Nを通った被記録材Pは発熱ベルト6の外面から曲率分
離されて搬送される。
【0018】このように発熱ベルト6の表層近くを直接
発熱させるので、基層ベルト6aの熱伝導率・熱容量・
厚さによらず、急速に加熱でき、また熱効率もよい等の
利点がある。
【0019】
【発明が解決しようとしている課題】 .上記において、磁場発生手段としての励磁コイル1
は、図6の(c)のように、共通の横長基部と、この横
長基部に長手に沿って櫛歯状に具備させた複数個の凸部
を有する磁性材2の各凸部に対して各個別に独立に線輪
3を巻き付け処理してからそれ等個々の線輪3を互いに
直列につなぎ合せることで、各線輪3を一連に導通化さ
せて構成されている。
【0020】.もしくは一本の長尺導電線材を用いて
それを磁性材2の長手一端側の最初の凸部に巻き付けて
その凸部に対する線輪3を形成し、次に隣の凸部に対し
て線材を切らずに巻き付けてその凸部に対する線輪3を
形成していく作業を各凸部に対して順次に磁性材長手他
端側の最後の凸部まで行なうことで構成されている。
【0021】しかし、前者の場合は磁性材2の個々の
凸部の線輪3相互の接続作業工程があるためコスト高と
なる。また後者の場合は磁性材2の個々の凸部に連続
して線材を巻かなければならないため作業が繁雑とな
る。
【0022】そこで本発明はこの種の励磁コイルについ
て、磁性材2の個々の凸部に対する線輪3を容易に低コ
ストに合理的に形成具備させることができるようにした
ものを提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする励磁コイル、加熱装置、及び画像形成装置であ
る。
【0024】(1)櫛歯状に凹凸を有する磁性材の個々
の凸部に線輪を具備させた励磁コイルにおいて、線輪用
通電線路を、磁性材の長手一端側から櫛歯状凹凸の凹部
を少なくとも一回抜けるような往路引き回し経路で磁性
材の長手他端側に至らせ、該他端側で折り返して前記往
路引き回し経路と磁性材長手方向に線対称の復路引き回
し経路で磁性材の長手一端側へ戻らせ、これを1回もし
くは複数回繰り返すことにより磁性材の個々の凸部に対
する線輪を構成させたことを特徴とする励磁コイル。
【0025】(2)線輪用通電線路が導電線材であるこ
とを特徴とする(1)に記載の励磁コイル。
【0026】(3)線輪用通電線路が絶縁フィルム面に
印刷した導電パターンであることを特徴とする(1)に
記載の励磁コイル。
【0027】(4)磁場発生手段により導電発熱部材に
磁場を作用させて該導電発熱部材に発生する渦電流によ
る発熱で該導電発熱部材に密着させた被加熱材を加熱す
る磁気誘導加熱方式の加熱装置であり、前記磁場発生手
段は櫛歯状に凹凸を有する磁性材の個々の凸部に線輪を
具備させた励磁コイルであり、該励磁コイルは、線輪用
通電線路を、磁性材の長手一端側から櫛歯状凹凸の凹部
を少なくとも一回抜けるような往路引き回し経路で磁性
材の長手他端側に至らせ、該他端側で折り返して前記往
路引き回し経路と磁性材長手方向に線対称の復路引き回
し経路で磁性材の長手一端側へ戻らせ、これを1回もし
くは複数回繰り返すことにより磁性材の個々の凸部に対
する線輪を構成させたものであることを特徴とする加熱
装置。
【0028】(5)導電発熱部材が回転体もしくは走行
移動する有端部材であることを特徴とする(4)に記載
の加熱装置。
【0029】(6)導電発熱部材との間にニップ部を形
成し、このニップ部で被加熱材を導電発熱部材に直接に
または間接に加圧密着させる加圧部材を有することを特
徴とする(4)に記載の加熱装置。
【0030】(7)加圧部材が回転駆動されるまたは従
動回転する回転体であることを特徴とする(4)に記載
の加熱装置。
【0031】(8)被加熱材が加熱処理すべき画像を担
持させた被記録材であり、該被記録材に画像を加熱処理
する像加熱装置であることを特徴とする(4)に記載の
加熱装置。
【0032】(9)前記(4)乃至(7)の何れかに記
載の加熱装置を像加熱装置として備えることを特徴とす
る画像形成装置。
【0033】
【作用】即ち本発明においては、前述例やのように
櫛歯状に凹凸を有する磁性材の個々の凸部に線材を独立
して巻いて線輪を具備させるのではなく、磁性材の櫛歯
状凹凸に線材ないし導電パターンを編み込むように配置
することで磁性材の個々の凸部に対する線輪を構成させ
たもので、これにより前述例やの場合よりも格段に
容易に低コストに合理的に、磁性材の個々の凸部に線輪
を具備させた励磁コイルを構成することが可能である。
【0034】
【実施例】
〈実施例1〉(図1) 図1の(a)は前述図6の(a)の加熱装置の励磁コイ
ル1について本発明に従って磁性材2の各凸部に線輪3
を形成具備させたものの凸部側の平面模型図、(b)は
(a)のA−A線に沿う縦断面模型図である。
【0035】即ち、線輪用通電線路線材を、磁性材2の
長手一端側から櫛歯状凹凸の各凹部を順次にジグザグに
抜けるような往路引き回し経路(往線路)で各凸部に順
次に掛け回して磁性材2の長手他端側に至らせ、該他端
側で折り返して前記往路引き回し経路と磁性材長手方向
に線対称の復路引き回し経路(復線路)で櫛歯状凹凸の
各凹部を順次にジグザグに抜けさせて各凸部に順次に掛
け回して磁性材2の長手一端側へ戻らせ、これを通常複
数回繰り返すことにより磁性材2の個々の凸部に線輪用
通電線路線材を編み込むように掛け回して磁性材2の個
々の凸部に対する線輪3を構成させたものである。
【0036】このように磁性材2の個々の凸部に線輪用
通電線路線材を編み込むように掛け回して磁性材2の個
々の凸部対する線輪3を構成させる作業は、前述例や
のように櫛歯状凹凸を有する磁性材の個々の凸部に線
材を独立して巻いて線輪を具備させる場合よりも格段に
容易で低コストである。
【0037】この励磁コイル1の場合も線輪3に励磁回
路8から所定の周波数で交流電流が印加されることによ
り磁性材2は磁化されて隣り合った凸部はそれぞれ相反
する磁極に励磁され、前述図6の(a)の加熱装置の磁
場発生手段としての励磁コイル1として従来のものと同
様に使用できる。
【0038】励磁回路8は必要に応じてその交流電流
値、周波数のどちらか、もしくはその両方を変化させる
ことができる。
【0039】〈実施例2〉(図2) 上記実施例1では線輪用通電線路構成部材として導電線
材を用いたものであるが、本実施例は線輪用通電線路構
成部材として導電パターンを印刷した長尺の絶縁フィル
ムを用いた。図2の(a)は導電パターンを印刷した長
尺の絶縁フィルム9の途中部省略の平面図である。
【0040】即ち、この絶縁フィルム9は、細長の長尺
絶縁ベースフィルム(テープ)10の中央部に長手に沿
って磁性材2の各凸部に対応する間隔をもつて各凸部に
嵌る大きさの数多の透孔11を1列に設け、この絶縁ベ
ースフィルム10の片面に各透孔11の間を順次にジグ
ザグに抜けるように波形に導電線路パターン12を印刷
したものである。この絶縁ベースフィルム10の導電線
路パターン印刷面は絶縁層を設けて電気的絶縁処理をし
てある。
【0041】そして、この長尺の絶縁フィルム9を磁性
材2の凸部の数に対応する長さ分ずつ図2の(b)のよ
うに上下にジグザグに一般に複数回折り畳む。この場
合、上下に折り畳む各フィルム部分は互いに各透孔11
を対応一致させて畳み込む。
【0042】この上下折り畳みフィルム9を、図2の
(c)のように、各透孔11を磁性材2の各対応凸部に
合致させて各凸部間の凹部に差し込むことにより磁性材
2に装着して、該上下折り畳み装着フィルム9の導電線
路パターン12により磁性材2の個々の凸部に対する線
輪3を構成させたものである。
【0043】この折り畳み装着フィルム9の導電線路パ
ターン12で構成される線輪としての通電線路は電磁気
学的に実施例1の導電線材編み込み通電線路と等価であ
り、折り畳みフィルム9の導電線路パターン12の始端
と後端にリード線を接続して励磁回路8から所定の周波
数で交流電流を印加することにより、磁性材2は磁化さ
れて隣り合った凸部はそれぞれ相反する磁極に励磁さ
れ、前述図6の(a)の加熱装置の磁場発生手段として
の励磁コイル1として従来のものと同様に使用できる。
【0044】本実施例の場合も、導電パターンを印刷し
た長尺の絶縁フィルム9を折り畳んで、それを磁性材2
に差し込み装着するという簡単な手段構成にて、低コス
トに合理的に、櫛歯状凹凸を有する磁性材の個々の凸部
に線輪を具備させた励磁コイルを構成することが可能で
ある。
【0045】なお、絶縁フィルム9の導電線路パターン
印刷面に絶縁層を設けていない場合は、該フィルム9を
折り畳む際、導電線路パターン印刷面同士が対面する折
り畳みフィルム部分間には絶縁シートを介入させて上下
の導電線路パターン間の電気的絶縁処置をすることは言
うまでもない。
【0046】〈実施例3〉(図3) 図3の(a)・(b)・(c)はそれぞれ磁気誘導加熱
方式の加熱装置の他の構成形態例を示したものである。
【0047】(a)のものは磁場発生アセンブリ1〜5
の下面(滑り板5の下面)と、駆動ローラ31と、従動
ローラ(テンションローラ)32との、3部材間にエン
ドレスベルト状の導電発熱部材としての発熱ベルト6を
懸回張設して駆動ローラ31により発熱ベルト6を回転
駆動する構成のものである。33は発熱ベルト6を挟ん
で滑り板5の下面に圧接させた加圧ローラであり、発熱
ベルト6の回転移動に伴ない従動回転する。
【0048】(b)のものは、磁場発生アセンブリ1〜
5の下面と駆動ローラ31の2部材間にエンドレスベル
ト状の導電発熱部材としての発熱ベルト6を懸回張設し
て駆動ローラ31により回転駆動する構成のものであ
る。
【0049】(c)のものは、導電発熱部材としての発
熱ベルト6として、エンドレスベルト状のものではな
く、ロール巻きにした長尺の有端フィルムを用い、これ
を繰り出し軸34側から磁場発生アセンブリ1〜5の下
面を経由させて巻き取り軸35側へ所定の速度で走行さ
せるように構成したものである。
【0050】〈実施例4〉(図4) 本実施例は前述加熱装置の磁場発生アセンブリ1〜5の
滑り板5を導電発熱部材5Aにし、ベルト6を導電発熱
層を具備させていない耐熱性フィルム6Aにしてある。
【0051】本実施例の場合は、励磁コイル1の発生磁
束により導電発熱部材としての滑り板5Aが磁気誘導で
発熱し、その熱が耐熱性フィルム6Aを介して圧接ニッ
プ部Nにおいて該耐熱性フィルム6Aの外面に加圧密着
されている被加熱材としての被記録材に付与されてトナ
ー像の加熱定着がなされる。
【0052】なお、以上の各実施例では、磁場の方向が
導電発熱部材としての発熱ベルト6の導電発熱層6bま
たは導電発熱部材としての滑り板5Aに垂直に入るよう
に構成していたが、面に平行に磁場をかけてもよい。
【0053】また導電発熱層6bまたは滑り板5Aを構
成する材料として、キュリー温度が定着に必要な温度の
ものを使用すると、加熱されてキュリー温度に近づくと
比熱が増大し、内部エネルギーに変わるので自己温度制
御が可能となる。キュリー温度を越えると自発磁化がな
くなり、これによって導電発熱層6bまたは滑り板5A
中に生成される磁界はキュリー温度以下より減少し、そ
のため渦電流が減少して発熱を抑制する方向で働くので
自己温度制御が可能となる。このキュリー点としてはト
ナーの軟化点に合わせて100℃〜200℃が好まし
い。
【0054】あるいは、キュリー温度付近では励磁コイ
ル1と発熱ベルト6または滑り板5Aとの間での合成イ
ンダクタンスが大きく変化するので、励磁コイル1に高
周波を加える励磁回路8側で温度を検出し、温度制御を
行なうことも可能である。
【0055】また励磁コイル1の磁性材2の材質として
はキュリー点の低いものを用いることが好ましい。装置
の搬送動作が停止して加熱制御が不可能な所謂暴走状態
になった場合に磁性材2が昇温し始める。この結果、高
周波を発生させる回路から見ると励磁コイル1のインダ
クタンスが大きくなったように見えるので、励磁回路8
が周波数を合わせようとするとどんどん高周波側へ変化
して励磁回路8の電力ロスとしてエネルギーが消費さ
れ、励磁コイル1に供給されるエネルギーは減り、暴走
は防止される。具体的にキュリー点は100℃〜250
℃で選ぶと良い。100℃以下ではトナーの融点より低
くベルト6または滑り板5A内部が断熱されていても昇
温が存在するので暴走防止が誤作動し易く、250℃以
上では暴走防止にならない。
【0056】発熱ベルト6や耐熱性フィルム6Aはロー
ラ体とすることもできる。
【0057】装置は実施例の定着装置に限らず、例えば
画像を担持した被記録材を加熱して艶等の表面性を改質
する装置、仮定着する装置等、広く被加熱体を加熱処理
する手段・装置として使用できる。シート状物を搬送し
つつ加熱や乾燥させる装置にも利用できる。
【0058】〈実施例5〉(図5) 本実施例は例えば前述実施例1の磁気誘導加熱方式の加
熱装置を画像加熱定着装置(像加熱装置)55として用
いた画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画
像形成装置は、電子写真プロセス利用のレーザービーム
プリンタである。
【0059】41は像担持体(第1の像担持体)として
の回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと
記す)である。該感光ドラム41は矢印の時計方向に所
定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動さ
れ、その回転過程で一次帯電器42によりマイナスの所
定の暗電位VD に一様に帯電処理される。
【0060】43はレーザービームスキャナであり、不
図示の画像読取装置・ワードプロセッサ・コンピュータ
等のホスト装置から入力される目的画像情報の時系列電
気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービー
ムLを出力し、前記のように一次帯電器42でマイナス
に一様帯電された感光ドラム41面が該レーザービーム
で走査露光されることで露光部分は電位絶対値が小さく
なって明電位VL となり回転露光ドラム41面に目的の
画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。
【0061】次いでその潜像は現像器44によりマイナ
スに帯電した粉体トナーで反転現像(レーザー露光部V
L にトナーが付着)されて顕像化される。
【0062】現像器44は回転駆動される現像スリーブ
44aを有し、そのスリーブ外周面にマイナスの電荷を
もったトナーの薄層がコートされて感光ドラム41面と
対向し、スリーブ44aにはその絶対値が感光ドラム4
1の暗電位VDよりも小さく、明電位VL よりも大きな
現像バイアス電圧VDCが印加されていることで、スリー
ブ44a上のトナーが感光ドラム41の明電位VL の部
分のみ転移して潜像が顕像化(反転現像)される。
【0063】一方、給紙トレー45上に積載セットされ
ている被記録材(第2の像担持体、転写紙)Pが給紙ロ
ーラ46により1枚宛繰り出し給送され、搬送ガイド4
7、レジストローラ対48、転写前ガイド49を経由し
て、感光ドラム41とこれに当接させて電源51で転写
バイアスを印加した転写部材としての転写ローラ50と
のニップ部(転写部)52へ、感光ドラム41の回転と
同期どりされた適切タイミングをもって給送されて該給
送被記録材Pの面に感光ドラム41面側のトナー像が順
次に転写されていく。転写部材としての転写ローラ50
の抵抗値は108 〜109 Ωm程度のものが適当であ
る。
【0064】転写部52を通った被記録材Pは感光ドラ
ム41面から分離され、搬送ガイド54で定着装置55
へ導入されて転写トナー像の定着を受け、画像形成物
(プリント)として排紙トレイ56へ出力される。被記
録材分離後の感光ドラム41面はクリーニング装置53
で転写残りトナー等の感光ドラム面残留物の除去を受け
て清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、櫛歯状に
凹凸を有する磁性材の個々の凸部に線輪を具備させた励
磁コイルについて、磁性材の個々の凸部に対する線輪を
容易に低コストに合理的に形成具備させることができ、
これを磁気誘導加熱方式の加熱装置において磁場発生手
段として用いることで、該装置、また該装置を像加熱装
置とする画像形成装置の低コスト化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は励磁コイルについて本発明に従って磁
性材の各凸部に線輪を形成具備させたものの凸部側の平
面模型図、(b)は(a)のA−A線に沿う縦断面模型
【図2】(a)は導電パターンを印刷した長尺の絶縁フ
ィルムの途中部省略の平面図、(b)はこれを折り畳ん
だ状態の側面図、(c)はこの折り畳みフィルムを磁性
材に差し込み装着した状態の側面模型図
【図3】(a)・(b)・(c)はそれぞれ磁気誘導加
熱方式の加熱装置の他の構成形態例の概略図
【図4】磁気誘導加熱方式の加熱装置の更に他の構成形
態例の概略図
【図5】画像形成装置例の概略図
【図6】(a)は従来の磁気誘導加熱方式の加熱装置の
一例の模型図、(b)は導電発熱部材としての発熱ベル
トの層構成模型図、(c)は励磁コイルの斜視図
【符号の説明】
1 励磁コイル 2 磁性材(コア) 3 線輪 4 ステー 5 滑り板 6 導電発熱部材としての発熱ベルト 6a 基層ベルト 6b 導電発熱層 6c 表層(離形層) 7 加圧ローラ 8 励磁回路 9 導電パターンを印刷した長尺の絶縁フィルム 10 絶縁ベースフィルム 11 数多の透孔 12 導電線路パターン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 櫛歯状に凹凸を有する磁性材の個々の凸
    部に線輪を具備させた励磁コイルにおいて、線輪用通電
    線路を、磁性材の長手一端側から櫛歯状凹凸の凹部を少
    なくとも一回抜けるような往路引き回し経路で磁性材の
    長手他端側に至らせ、該他端側で折り返して前記往路引
    き回し経路と磁性材長手方向に線対称の復路引き回し経
    路で磁性材の長手一端側へ戻らせ、これを1回もしくは
    複数回繰り返すことにより磁性材の個々の凸部に対する
    線輪を構成させたことを特徴とする励磁コイル。
  2. 【請求項2】 線輪用通電線路が導電線材であることを
    特徴とする請求項1に記載の励磁コイル。
  3. 【請求項3】 線輪用通電線路が絶縁フィルム面に印刷
    した導電パターンであることを特徴とする請求項1に記
    載の励磁コイル。
  4. 【請求項4】 磁場発生手段により導電発熱部材に磁場
    を作用させて該導電発熱部材に発生する渦電流による発
    熱で該導電発熱部材に密着させた被加熱材を加熱する磁
    気誘導加熱方式の加熱装置であり、前記磁場発生手段は
    櫛歯状に凹凸を有する磁性材の個々の凸部に線輪を具備
    させた励磁コイルであり、該励磁コイルは、線輪用通電
    線路を、磁性材の長手一端側から櫛歯状凹凸の凹部を少
    なくとも一回抜けるような往路引き回し経路で磁性材の
    長手他端側に至らせ、該他端側で折り返して前記往路引
    き回し経路と磁性材長手方向に線対称の復路引き回し経
    路で磁性材の長手一端側へ戻らせ、これを1回もしくは
    複数回繰り返すことにより磁性材の個々の凸部に対する
    線輪を構成させたものであることを特徴とする加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 導電発熱部材が回転体もしくは走行移動
    する有端部材であることを特徴とする請求項4に記載の
    加熱装置。
  6. 【請求項6】 導電発熱部材との間にニップ部を形成
    し、このニップ部で被加熱材を導電発熱部材に直接にま
    たは間接に加圧密着させる加圧部材を有することを特徴
    とする請求項4に記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 加圧部材が回転駆動されるまたは従動回
    転する回転体であることを特徴とする請求項4に記載の
    加熱装置。
  8. 【請求項8】 被加熱材が加熱処理すべき画像を担持さ
    せた被記録材であり、該被記録材に画像を加熱処理する
    像加熱装置であることを特徴とする請求項4に記載の加
    熱装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項4乃至同7の何れかに記載の
    加熱装置を像加熱装置として備えることを特徴とする画
    像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1440781A1 (en) * 2001-07-02 2004-07-28 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Raw tire preheating method and device therefor
US6998589B2 (en) 2002-02-12 2006-02-14 Canon Kabushiki Kaisha Image heating apparatus using flexible sleeve and sleeve thereof

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