JP2006308931A - 像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトタイプ、電磁誘導加熱方式の像加熱装置について、簡単・小型な手段構成により、小サイズ記録材通紙時の非通紙部昇温を緩和し、グロスムラ、定着不良等の問題の無い良好な画像の得られる定着装置を提供することを目的としている。
【解決手段】
導電層を有する無端状のベルト部材1と、前記ベルト部材の内側に配置され、前記ベルト部材を支持する少なくとも二つ以上の支持部材2・3と、前記ベルト部材に対面して配置され、前記ベルト部材を加熱する誘導加熱手段7と、を有し、前記ベルト部材により画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置10において、前記ベルト部材1と前記誘導加熱手段7の距離が記録材の通紙域に対応する部分と非通紙域に対応する部分とで変化することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機・レーザービームプリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置(定着器)として用いれば好適な、電磁誘導加熱方式の像加熱装置に関する。
近年、画像形成装置において、記録材(用紙)上に形成された未定着トナー画像を該記録材上に加熱溶融して定着する像加熱装置である定着装置としては、近年、電磁誘導加熱方式の定着装置が開発され、製品化されている。この装置は、省エネルギー、立上時間短縮の要求に応えることができる。
電磁誘導加熱方式の定着装置は、変動磁界を発生する励磁コイルに高周波電流を流すことにより高周波磁界を発生させ、その磁場によって定着部材に渦電流が生じて発熱する現象を利用したものである。これは、誘導電流の発生を利用することで、直接定着部材を発熱させることができるため、従来のハロゲンランプやセラミックヒーター等を用いて定着部材を加熱させてきた方法に比べて、高効率の定着プロセスを達成している。
最近では、電磁誘導加熱方式の定着装置において、定着部材の低熱容量化を図るため、定着部材に導電層を含むベルト部材を用いて該ベルト部材を発熱させるようにしている。また、高速化による励磁コイル昇温等を防止するために、該ベルト部材の外周面に励磁コイルを配置し、外部から加熱する方法も開発されている。しかしながらこの構成では、ベルト部材の熱容量が低いため、小サイズ記録材通紙時の非通紙部昇温が顕著になる問題が発生している。また、非通紙部昇温後に大サイズ記録材(フルサイズ紙)を通紙すると、ベルト部材に生じている高温部と低温部でのグロスムラや、高温部でのオフセットといった画像欠陥が発生するといった問題も生じている。
この問題を解決するために、特許文献1では、ベルト部材の外側かつベルト部材の回転方向に複数の励磁コイルを配置して、通紙する記録材サイズに応じて使用する励磁コイルを選択する方法が提案されている。また、特許文献2、特許文献3ではベルト部材長手方向で励磁コイルの間隔を変化させるといった方法が提案されている。
特開2001−117401号公報 特開2002−123106号公報 特開2002−124371号公報
しかし、特許文献1の方法だと構成が大掛かりになるため装置の大型化が懸念され、制御回路も複雑になってしまうといった問題がある。また、特許文献2のように複数のコイルを使用すると構成が複雑になり、電源の数も増える等の問題がある。また、特許文献3コイルを動かすことでベルトとの距離を変更しているが、コイルを動かしてしまうとベルトとの距離を一定に保つことへの難易度が上がり、ベルト面内において温度ムラが生じたり、ベルト面を所望の温度に保てないという問題があった。
また、コイルを移動させる構成の場合、コイルは導線であるため、機械的強度が弱い為コイルが断線し、最悪の場合コイルの交換をしなければならなくなるという問題があった。
本発明は上記のような問題を解決すべく提案されたものである。ベルトタイプ、電磁誘導加熱方式の像加熱装置について、簡単・小型な手段構成により、小サイズ記録材通紙時の非通紙部昇温を緩和し、グロスムラ、定着不良等の問題の無い良好な画像の得られる定着装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するための本発明に係る定着装置の代表的な構成は、導電層を有する無端状のベルト部材と、前記ベルト部材を支持する支持部材と、前記ベルト部材に対面して配置され、前記ベルト部材を加熱する誘導加熱手段と、を有し、前記ベルト部材により画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置において、前記誘導加熱手段に対面する前記ベルト部材の位置を変化させる位置変更手段を有し、前記ベルトの記録材の通紙方向に直交する幅方向の温度分布を均一化するように前記ベルト部材と前記誘導加熱手段の距離を前記幅方向で変化させることを特徴とする。
上記の構成により、本発明の目的である、簡単・小型な手段構成にて、小サイズ通紙時の非通紙部昇温の防止、グロスムラ、定着不良の無い画像の得られる定着装置を提供することが可能となった。
(1)画像形成装置例
図1は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は、電子写真プロセスを用いた、転写ドラムタイプのフルカラーレーザープリンタである。このプリンタ自体は公知であるから、その説明は簡単にとどめる。
21は像担持体としての電子写真感光ドラム(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。22は帯電装置としての接触帯電ローラであり、感光ドラム21の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する。23は像露光装置としてのレーザースキャナであり、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調したレーザー光Lを出力して感光ドラム21の一様帯電処理面を走査露光する。これにより感光ドラム21の面に走査露光パターンに対応した静電潜像が形成される。24Y・24M・24C・24Kはイエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの4色のトナー現像装置である。感光ドラム21の面に形成された静電潜像はこの4色のトナー現像装置のどれかによりトナー画像として現像される。
25は転写ドラムであり、その外周面に記録材を巻き付けて保持した状態で回転する。転写ドラム25は感光ドラム21に対して接触あるいは僅少な隙間を存して対向していて、矢印の反時計方向に感光ドラム21の速度と略同じ速度で回転駆動される。感光ドラム21と転写ドラム25との対向部が転写部Tである。26は転写帯電器であり、転写部Tに対応させて転写ドラム25の内側に配設してある。転写ドラム25に対しては、不図示の給紙機構部から一枚分離給紙された記録材Pがレジストローラ対28により所定の制御タイミングにて給送される。そして、その先端部が転写ドラム25のグリッパ25aに把持される。また吸着用帯電器29により帯電されて、回転する転写ドラム25の周面に静電吸着して巻き付き状態になって保持され、転写部Tへ搬送される。そして転写部Tにおいて感光ドラム21側のトナー画像が転写ドラム25の周面に保持されている記録材Pの面に順次に静電転写される。27は感光ドラムクリーナである。転写部Tにおける感光ドラム21側から記録材P側へのトナー画像の転写後にで感光ドラム21側に残った転写残トナーはこの感光ドラムクリーナ27で除去される。
本例のプリンタにおいては、感光ドラム21の面に、最初にイエロートナー画像が形成されて転写ドラム25の外周面に巻き付いて保持されている記録材Pの面に転写される。2回目にマゼンタトナー画像が、3回目にシアントナー画像が、4回目にブラックトナー画像が順に形成される。それらのトナー画像が回転している転写ドラム25に保持されている同一の記録材Pの面に順次に重畳転写される。これにより記録材Pの面に4色重ね合わせの未定着のトナー画像が合成形成される。
転写部Tにおいて最後のブラックトナー画像の転写を受けた記録材Pは、グリッパ25aが開かれることでその先端部が転写ドラム25から解放される。また分離用帯電器30で除電されて、転写ドラム25の面から順次に分離されていく。そして、本発明に従うベルトタイプ・電磁誘導加熱方式の像加熱装置である定着装置10に導入されて熱と圧力を受ける。これにより、未定着の4色重ね合わせのトナー画像が溶融混色して永久固着のフルカラー画像として定着される。
(2)定着装置10
図2は本実施例における定着装置10の要部の横断側面図と制御系のブロック図、図3は同定着装置の途中部分省略の平面図である。
以下の説明において、定着装置10またはこれを構成している部材の長手方向とは記録材搬送路面内において記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。幅または幅方向(短手方向)とは記録材搬送方向における寸法または並行な方向である。定着装置10に関し、背面とは装置を正面(記録材入口側)から見て、その反対側の面(記録材出口側)、左右とは装置を正面から見て左(手前側)または右(奥側)である。上流側と下流側とは記録材搬送方向に関して上流側と下流側である。
1は導電層(金属層)を有する無端状のベルト部材としての定着ベルト(定着部材)であり、可撓性を有するものである。図5は該定着ベルト1の層構成模型図である。この定着ベルト1は内径が34mmで電気鋳造法によって製造した、厚みは50μmのニッケル層を基層(導電層)1aとしている。基層1aの外周には弾性層1bとして耐熱性シリコーンゴム層を形成してある。この弾性層1bの厚さは100〜1000μmの範囲で選択可能である。定着ベルト1の熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、本実施例では300μmの厚みで設けられている。用いたシリコーンゴムは、JIS−A20度の硬度を持ち、熱伝導率は0.8W/mKである。更に弾性層1bの外周には、表面離型層1cとしてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。また、基層1aの内面には、定着ベルト内包物との摺動摩擦を低下させるために、滑性層1dとしてフッ素樹脂やポリイミドなどの樹脂層を10〜50μmの厚みで設けても良い。本実施例では、ポリイミドを20μmの厚みで設けた。また、定着ベルト内面が接する内包物が導電性の場合は、導電層である定着ベルト基層1aに有効に誘導電流を流すために、定着ベルト内面には電気絶縁層が有ることが望ましい。なお、定着ベルト1の導電層である基層1aはニッケルのほかに、鉄合金や銅、銀など適宜の金属材料を選択可能である。また、樹脂基層にそれら金属を積層させるなどの構成でも良い。導電層である定着ベルト基層1aの厚みは、後で説明する誘導加熱コイルに流す高周波電流の周波数と導電層の透磁率・導電率に応じて調整してよく、5〜200μm程度の間で設定する。
定着ベルト1はその内側に配した2つのベルト支持部材としてのベルトガイド部材2と定着ローラ3によって支持されている。これらのベルトガイド部材2と定着ローラ3は装置筐体(不図示)の左右の側板間に並行に配設してある。
ベルトガイド部材2は樹脂製であり、本実施例ではPPS製である。ベルトガイド部材2は定着ベルト1に対するテンション付与部材としても機能しており、定着ベルト1に対して50Nの張力を与えている。定着ベルト1の内面と接する部分には周方向にリブ2aが設けてある。また、定着ベルト1の内面との摩擦抵抗を減らすために、定着ベルト1の内面と接する部分にはベルトガイド部材カバー2bを設けると良い。このベルトガイドカバー2bは、ベルトガイド部材2の定着ベルト1の回転方向上流部分にビス2cで固定されたガラス繊維製のクロスをフッ素樹脂でコーティングしたものや、凹凸を設けて接触面積を減らすよう工夫したポリイミドのシートなどを用いるとよい。本実施例では前者を採用している。
定着ローラ3は、外径が20mmで、長手方向中央部の径が16mmで両端部の径が14mmである鉄合金製の芯金3aに、熱伝導率を小さくして定着ベルト1からの熱伝導を少なくするために弾性層3bとしてシリコーンゴムスポンジを設けたものである。長手方向中央部での定着ローラ3の硬度はASK−C硬度計で約60度である。芯金3aにテーパー形状をつけているのは、後述する加圧ローラ4との加圧時に定着ローラ3が撓んでも定着ローラ3と加圧ローラ4との圧接部である定着ニップ部Nの幅が長手方向にわたって均一になるようにするためである。定着ローラ3は装置筐体の左右の側板間に軸受部材を介して回転自由に支持させて配設してある。定着ローラ3は駆動手段としてのモータM1によって図2の矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。この定着ローラ3の回転駆動により、定着ローラ3のシリコーンゴムスポンジ層3bの表面と定着ベルト1の内面のポリイミド層1dとの摩擦によって定着ベルト1が定着ローラ3とベルトガイド部材2との間を緊張状態で回転する。前述したベルトガイドカバー2bによってベルトガイド部材2と定着ベルト1の内面との摺動摩擦が小さくなるので、定着ベルト1を定着ローラ3とベルトガイド部材2との間においてスリップ無く安定して回転させることが出来る。
4は加圧部材としての加圧ローラである。この加圧ローラ4は、定着ローラ3の下方において装置筐体の左右の側板間に並行に軸受部材を介して回転自由に配設する。そして、付勢手段(不図示)により上方に押上げて、定着ローラ3との間に定着ベルト1を挟ませて定着ローラ3のシリコーンゴムスポンジ層3bの弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させた状態にしてある。これにより、定着ローラ3と加圧ローラ4との間に定着ベルト1を挟ませて所定幅の定着ニップ部Nを形成させている。加圧ローラ4は定着ローラ3の回転駆動に伴う定着ベルト1の回転に従動して定着ニップ部Nにおける定着ベルト1の外面との摩擦力により図2の矢印の反時計方向に回転する。
加圧ローラ4は、外径が20mmで、長手方向中央部の径が16mmで両端部の径が14mmである鉄合金製の芯金4aに、弾性層4bとしてシリコーンゴム層4bを設けてある。表面は、離型層4cとしてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。加圧ローラ4の長手方向中央部における硬度は、ASK−C70℃である。芯金4aにテーパー形状をつけているのは、定着ローラ3と同様の理由で、加圧した時に加圧ローラ4が撓んでも定着ローラ3との圧接部である定着ニップ部Nの幅が長手方向にわたって均一になるようにするためである。加圧ローラ4の弾性層4bをシリコーンゴムスポンジではなくシリコーンゴムを用いたのは、定着ローラ3より加圧ローラ4の硬度を固くして、定着ニップ部Nにおいて、定着ベルト1を大きく変形させて、トナー画像が形成された記録材Pの定着ベルト1からの剥離を容易にするためである。本実施例において加圧ローラ4は定着ベルト1を挟んで定着ローラ3に対して総圧200Nで加圧され、定着ニップ部Nの幅は約10mmである。
7は定着ベルト1を加熱する誘導加熱手段(加熱源)としての励磁ユニットである。励磁ユニット7は、誘導加熱コイル5と、誘導加熱コイル5によって発生した磁界が定着ベルト1の導電層以外に実質漏れないように該誘導加熱コイル5を覆わせた磁性体コア6とを、電気絶縁性の樹脂によって一体にモールドした横長・薄板状の部材である。誘導加熱コイル5は、電線として例えばリッツ線を用い、これを横長・扁平のシート状渦巻きコイルに巻回してなる。この励磁ユニット7は定着ベルト1の外周面の上面側において、ベルト支持部材としての定着ローラ3とベルトガイド部材2とにまたがらせて定着ベルト1に対面させて定置配設してある。
定着ベルト1と誘導加熱コイル5は0.5mmのモールドにより電気絶縁の状態を保つ。定着ベルト1と誘導加熱コイル5との間隔はほぼ2mm(定着ベルト1と励磁ユニット7の間隔距離はほぼ1.5mm)で一定であり、定着ベルト1は該誘導加熱コイル5によって発生した磁界により均一に加熱される。
ここで、装置に通紙使用される最大通紙幅の記録材P(フルサイズ記録材:本実施例ではA3記録材(縦送り)、以下、大サイズ紙と記す)のその通紙幅をA(図4、図6、図7)とする。そして、定着ベルト1の記録材Pの通紙幅方向(記録材Pの搬送方向に直交する方向)に沿っての長さは通紙幅Aよりも大きく設定されている。誘導加熱コイル5の記録材Pの通紙幅方向に沿っての長さも通紙幅Aよりも大きく設定されている。本実施例のプリンタにおける記録材の通紙はいわゆる中央基準搬送でなされる。図4、図6、図7において、Oはその中央基準線(仮想線)である。Bは小サイズ記録材(本実施例ではA4R記録材(縦送り):以下、小サイズ紙と記す)の通紙幅(通紙域)である。Cは小サイズ紙を通紙したときに生じる非通紙域である。
定着ベルト1の回転状態において、上述の誘導加熱コイル5には電源装置(励磁回路)101から20〜50kHzの高周波電流が流されて、該誘導加熱コイル5によって発生した磁界により定着ベルト1の導電層が誘導発熱する。すなわち定着ベルト11が加熱される。
TH1は例えばサーミスタ等の第1の温度センサ(第1の温度検知手段)である。図4のように、定着ベルト1の内面かつ長手方向中央部に当接させて配設してある。この第1の温度センサTH1は大サイズ紙の通紙時も小サイズ紙の通紙時も通紙域になる定着ベルト部分の温度を検知してその検知温度情報を制御回路部100にフィードバックする。制御回路部100はこの第1の温度センサTH1から入力する検知温度が所定の目標温度(定着温度)に維持されるように電源装置101から誘導加熱コイル5に入力する電力を制御している。本実施例では、定着ベルト1の目標温度である170℃で一定になるように、第1の温度センサTH1の検出値に基づいて高周波電流の周波数を変化させて誘導加熱コイル5に入力する電力を制御して温度調節を行っている。定着ローラ3のシリコーンゴムスポンジ層3bは最も薄いところでも2mmあり、誘導加熱コイル5によって芯金が発熱することはほとんどないので、本実施例では効率よく定着ベルト1のみを加熱することが出来る。
TH2は第2の温度センサ(第2の温度検知手段)であり、図4のように、定着ベルト1の内面かつ小サイズ紙を通紙したときの非通紙域となる定着ベルト部分の温度を検知してその検知温度情報を制御回路部100にフィードバックする。
上記の第1と第2の2つの温度センサTH1・TH2は、ベルトガイド部材2に弾性支持部材を介して取り付けられており、定着ベルト1の内面の誘導加熱コイル5による発熱量が最も高い位置に弾性的に接触しており、その部分の温度を検出している。定着ベルト1の導電層1aが発熱するので、本実施例のように温度センサTH1・TH2を配置すれば、極めて正確に、かつ応答速度早く定着ベルト1の温度を検出可能である。なお、定着ベルト1の発熱量が最も高い位置は、図2で2つに分割して図示してある誘導加熱コイル5の定着ベルト回転方向それぞれの中央部である。温度センサTH1・TH2が図示してある位置、もう一方は定着ローラ3によってその位置を占められている。
定着ベルト1は、少なくとも画像形成実行時には、制御回路部100で制御されるモータM1によって定着ローラ3が回転駆動される。これにより、図2の矢印の反時計方向に所定の周速度、すなわち図1の画像転写部側(転写ドラム25側)から搬送されてくる、未定着トナー画像Tを担持した記録材Pの搬送速度とほぼ同一の周速度でシワなく回転駆動される。本実施例の場合、定着ベルト1の表面回転速度が、160mm/secで回転し、フルカラーの画像を1分間にA4サイズで40枚定着することが可能である。
また、励磁ユニット7の誘導加熱コイル5に制御回路部100で制御される電源装置101から電力供給がなされる。これにより、定着ベルト1が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、定着ニップ部Nにおける定着ベルト1と加圧ローラ4との間に、未定着トナー画像Tを有する記録材Pがそのトナー画像担持面側を定着ベルト1側に向けてガイド部材11で案内されて導入される。そして、定着ニップ部Nにおいて定着ベルト1の外周面に密着し、定着ベルト1と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。これにより、主に定着ベルト1の熱が付与され、また定着ニップ部Nの加圧力を受けて未定着トナー画像Tが記録材Pの表面に熱圧定着される。定着ニップ部Nを通った記録材Pは定着ベルト1の外周面から定着ベルト1の表面が定着ニップ部Nの出口部分の変形によって自己分離されて定着装置外へ搬送される。
8はベルト位置規制機構である。このベルト位置規制機構8は、誘導加熱手段である励磁ユニット7に対面する定着ベルト1の位置を変化させる位置変更手段である。このベルト位置規制機構8により定着ベルト1の記録材の通紙方向に直交する幅方向の温度分布を均一にするように定着ベルト1と励磁ユニット7の距離を前記幅方向で変化させるものである。より具体的には、小サイズ紙通紙時に定着ベルト1と励磁ユニット7との距離(=定着ベルト1−誘導加熱コイル5間距離)を通紙域と非通紙域とで変化させる手段機構である。すなわち、図6はベルト位置規制機構8の一部切欠斜視図、図7は動作説明図である。定着ベルト1と励磁ユニット7との距離を、記録材の通紙域に対応する部分に対して、非通紙域に対応する部分の距離を変化させるのである。
8aは横長の台板であり、定着ベルト1の長手方向の長さよりも長い部材である。この台板8aは定着ベルト1の内側かつベルトガイド部材2と定着ローラ3の間にあり、励磁ユニット7に対向する位置に定置配設されている。台板8aは装置筐体の左右の側板間に固定支持させてある。あるいはベルトガイド部材2に取り付けられて支持される。
8bは横長のベルト位置規制部材であり、定着ベルト1の長手方向の長さよりも長い部材である。このベルト位置規制部材8bは台板8aの上側に該台板に並行に配列され、その長手両端部をそれぞれ台板8aの長手両端部の上面に具備させた上下方向ガイド部8cに係合させてあり、台板8aに対して上下方向に移動自由である。また、ベルト位置規制部材8bには、長手両端部の上側に鍵状部(フック部)8dを具備させてあり、その両鍵状部8dをそれぞれ定着ベルト1の両端縁部に引っ掛けてある。また、台板8aの長手両端部とベルト位置規制部材8bの長手両端部との間にはそれぞれ押上げばね8eを介在させて、ベルト位置規制部材8bを台板8aから上方に移動付勢させている。
ベルト位置規制部材8bは下記の移動手段により所定の位置に移動される。8fは横長のカム軸であり、励磁ユニット7の上側においてベルト位置規制部材8bに対応する位置にベルト位置規制部材8bに並行に配列してある。このカム軸8fは装置筐体の左右の側板間に軸受部材を介して回転自由に支持させて配設してある。8gはこのカム軸8fの長手両端部にそれぞれ同位相で固着した偏心カムである。それぞれベルト位置規制部材8bの長手両端部の上面に対して押上げばね8eの弾性に抗して接触させてある。上記のベルト位置規制機構8を構成させている部材8a〜8g、特にはベルト位置規制部材8bは非磁性材料で構成される。本実施例にいて、ベルト位置規制部材8bは、材質がPPS製の樹脂部材である。本実施例ではPPS製の部材を用いたがこれに限定されるものではない。しかし、磁性材料や導電性の材料を用いると、ベルト規制部材8b自体が発熱してしまうため、非磁性材料を用いることが好ましい。カム軸8fの長手両端部の2つの偏心カム8gはカム軸8fが制御回路部100で制御されるモータM2により回転駆動されることで同位相で回転する。そして偏心カム8gの回転に連動してベルト位置規制部材8bが押上げばね8eの協働で台板8aに対して上下に移動動作する。
図7の(a)はベルト位置規制機構8の通常時の状態を、(b)は動作時の状態を示している。
(a)の通常時は、ベルト位置規制制御−OFFであり、偏心カム8gは小径部を下向きにした回転角で回転を停止した状態に保持されている。この状態において、ベルト位置規制部材8bは偏心カム8gの小径部で規定される位置までばね8eにより押上げられている。そして、ベルト位置規制部材8bの長手両端部の鍵状部8dはそれぞれ定着ベルト1の両端縁部には実質的に非接触(非干渉)の状態となっている。そのために定着ベルト1と励磁ユニット7との間隔距離は定着ベルト1の長手全長域に渡って所定の間隔距離、本実施例ではほぼ1.5mmの間隔距離(定着ベルト1−誘導加熱コイル5間距離はほぼ2mm)に保持される。
(b)の動作時は、ベルト位置規制制御−ONであり、偏心カム8gはその大径部を下向きとしている回転角で回転を停止した状態に保持されている。この状態において、ベルト位置規制部材8bは偏心カム8gの大径部で規定される位置まで押上げばね8eに抗して押し下げられている。それに伴って定着ベルト1の長手両端部側がベルト位置規制部材8bの長手両端部の鍵状部8dによって定着ベルト1のテンションに抗して励磁ユニット7から離れ方向に引き下げられ、励磁ユニット7との間隔距離が通常時よりも大きくなる。一方、定着ベルト1の長手中央部は、定着ベルト1の長手両端部側が上記のように引き下げられる。これにより上方に山形に撓んで励磁ユニット7との間隔距離が小さくなろうとするけれども、励磁ユニット7の内面側に小サイズ紙(A4R)の通紙幅にほぼ対応させて配置された、PPS樹脂製、厚み1.5mmのスペーサ部材8hに受け止められる。そのため、励磁ユニット7との間隔距離は所定の間隔距離、本実施例ではほぼ1.5mmの間隔距離(定着ベルト1−誘導加熱コイル5間距離はほぼ2mm)に保持される。
制御回路部100は、入力する使用記録材のサイズ選択信号S(操作部からの信号、画像読取り時の記録材サイズ判定、プリント信号等)が大サイズ紙(A3)であるときは、ベルト位置規制制御をOFFにする。これにより、ベルト位置規制機構8を図7の(a)の通常時状態に維持する。この通常時状態においては上記したように定着ベルト1と励磁ユニット7との間隔距離は定着ベルト1の長手全長域に渡って所定の間隔距離である1.5mmの間隔距離に保持されている。これにより、大サイズ紙の通紙幅Aに対応する定着ベルト1の長さ範囲が発熱効率よく均一に発熱して所定の定着温度に温調される。
また、制御回路部100は、入力する使用記録材のサイズ選択信号Sが小サイズ紙(A4R)であるときは、ベルト位置規制制御をONにして、ベルト位置規制機構8を図7の(b)の動作時状態に切換える。すなわち、定着ベルト1と励磁ユニット7の距離が記録材の通紙域に対応する部分と非通紙域に対応する部分とで変化するタイミングは、小サイズ記録材の選択時である。
図7の(b)の動作時状態においては上記したように、定着ベルト1はその長さ方向において小サイズ紙の通紙幅Bにほぼ対応する中央部分の励磁ユニット7との間隔距離は所定の間隔距離である1.5mmの間隔距離に保持されている。そのため、小サイズ紙の通紙幅Bに対応する定着ベルト1の長さ範囲が発熱効率よく均一に発熱して所定の定着温度に温調される。しかし、非通紙域Cに対応する定着ベルト部分は励磁ユニット7との間隔距離が上記所定の間隔距離である1.5mmよりも大きくされているので発熱効率が通紙域Bに対応する定着ベルト部分よりも低下する。そのために、小サイズ紙の連続通紙時においても定着ベルト1の非通紙域Cに対応する部分の非通紙部昇温が防止される。
以上の構成の定着装置10を用いて、小サイズ紙であるA4R紙(坪量105g/cm)を300枚連続通紙した時の定着ベルト表面の温度推移を測定する。そして、通紙終了後に大サイズ紙であるA3紙の全面ベタ画像を通紙してグロスムラ、ホットオフセット性の検討を行った。尚、測定の便宜上、ベルトガイド部材2の外側から温度測定を行った。また、グロスムラ、ホットオフセットとも目視で評価をした。図8に本実施例を用いた場合と、本実施例を用いていない従来例(ベルト位置規制機構8が無いもの)の定着ベルト長手方向の表面温度分布を示す。図中、本実施例を用いた場合は実線で、従来例は破線で示してある。また、表1に、グロスムラ、ホットオフセットの評価結果を示す。
図8より、A4Rサイズ連続通紙後の非通紙域Cの温度は、破線の従来例において240℃まで上昇しているのと比較して、本構成を用いることで190℃に抑えられ、非通紙部昇温現象が緩和されていることが確認できた。また表1より、A4Rサイズ連続通紙後のA3全ベタ画像通紙時のグロスムラ、ホットオフセットとも良好な結果が得られた。
以上の結果より、支持部材間に掛け渡された導電層を含むベルトと、ベルト外部に支持部材にまたがって配置された誘導加熱手段によってベルトを直接加熱する定着装置において、次の効果が得られた。ベルト位置規制部材を用いて小サイズ紙が選択された時にベルトと誘導加熱手段の距離を長手方向で変化させることで、簡単・小型な手段構成により、非通紙域の発熱を抑えることができた。そして、小サイズ紙通紙時の非通紙部昇温を防止し、グロスムラ、定着不良の無い画像の得られる定着装置を提供することが可能となった。
以下に、本発明に係る第2の実施例について説明する。本実施例は実施例1の定着装置10におけるベルト位置規制機構8の他の構成例である。実施例1の定着装置10と共通する構成部材・機能部材には同じ符号を付して再度の説明を省略する。
図9の(a)は本実施例におけるベルト位置規制機構の通常時の状態を、(b)は動作時の状態を示している。
(a)の通常時は、ベルト位置規制制御−OFFであり、偏心カム8gは小径部を上向きにした回転角で回転を停止した状態に保持されている。この状態において、ベルト位置規制部材8bは偏心カム8gの小径部で規定される位置までばね8eにより押下げられていている。ベルト位置規制部材8bの長手中央部に具備させた高さ1mmの隆起部8b´は定着ベルト裏面に対して非接触である。そのために定着ベルト1と励磁ユニット7との間隔距離は定着ベルト1の長手全長域に渡って所定の間隔距離、本実施例ではほぼ1.5mmの間隔距離に保持される。
(b)の動作時は、ベルト位置規制制御−ONであり、偏心カム8gはその大径部を上向きとしている回転角で回転を停止した状態に保持されている。この状態において、ベルト位置規制部材8bは偏心カム8gの大径部で規定される位置まで押上げばね8eに抗して押し上げられている。それに伴って、ベルト位置規制部材8bの長手中央部に具備させた高さ1mmの隆起部8b´が定着ベルト裏面の長手中央部に対して定着ベルト1のテンションに抗して押圧接触した状態になる。これにより定着ベルト1の長手中央部は上方に山形に撓んで励磁ユニット7との間隔距離が小さくなろうとする。しかし、励磁ユニット7の内面側に小サイズ紙(A4R)の通紙幅にほぼ対応させて配置された、PPS樹脂製、厚み1.5mmのスペーサ部材8hに受け止められる。これにより、励磁ユニット7との間隔距離は所定の間隔距離、本実施例ではほぼ1.5mmの間隔距離に保持される。一方、定着ベルト1の長手両端部側は、定着ベルト1の長手中央部に対するベルト位置規制部材8bの中央隆起部8b´の押圧によるベルト撓みにより励磁ユニット7から離れ方向に自然に反り状態になる。
制御回路部100は、入力する使用記録材のサイズ選択信号Sが大サイズ紙(A3)であるときは、ベルト位置規制制御をOFFにして、ベルト位置規制機構8を(a)の通常時状態に維持する。この通常時状態においては上記したように定着ベルト1と励磁ユニット7との間隔距離は定着ベルト1の長手全長域に渡って所定の間隔距離である1.5mmの間隔距離に保持されている。これにより、大サイズ紙の通紙幅Aに対応する定着ベルト1の長さ範囲が発熱効率よく均一に発熱して所定の定着温度に温調される。
また、制御回路部100は、入力する使用記録材のサイズ選択信号Sが小サイズ紙(A4R)であるときは、ベルト位置規制制御をONにして、ベルト位置規制機構8を(b)の動作時状態に切換える。この動作時状態においては上記したように、定着ベルト1はその長さ方向において小サイズ紙の通紙幅Bにほぼ対応する中央部分の励磁ユニット7との間隔距離は所定の間隔距離である1.5mmの間隔距離に保持されている。これにより、この小サイズ紙の通紙幅Bに対応する定着ベルト1の長さ範囲が発熱効率よく均一に発熱して所定の定着温度に温調される。しかし、非通紙域Cに対応する定着ベルト部分は励磁ユニット7との間隔距離が上記所定の間隔距離である1.5mmよりも大きくされているので発熱効率が通紙域Bに対応する定着ベルト部分よりも低下する。そのために、小サイズ紙の連続通紙時においても定着ベルト1の非通紙域Cに対応する部分の非通紙部昇温が防止される。
ベルト位置規制部材8bは材質がPPSのモールド部材である。本実施例ではPPS製の部材を用いたがこれに限定されるものではない。しかし、磁性材料や導電性の材料を用いると、ベルト規制部材8b自体が発熱してしまうため、非磁性材料を用いることが好ましい。
以上の構成を用いて実施例1と同様の検討を行い、実施例1と同等の結果が得られた。よって、本実施形態をとっても、簡単・小型な手段構成により、非通紙域の発熱を抑え、小サイズ通紙時の非通紙部昇温を防止し、グロスムラ、定着不良の無い画像の得られる定着装置を提供できることが確認できた。
以下に、本発明に係る第3の実施例について説明する。なお、本実施例では実施例1または実施例2の定着装置10におけるベルト位置規制機構8の制御方法を変更したものであり、構成は実施例1または実施例2で用いた定着装置と同様であるため、再度の説明は省略する。
本実施例で用いたベルト位置規制機構8の制御方法について説明する。実施例1または実施例2では小サイズ紙選択時にベルト位置規制機構8の制御を行う方法(通常時から動作時への転換)であった。本実施例では中央部の第1の温度センサTH1と、端部の第2の温度センサTH2の検出温度によってベルト位置規制機構8の制御を入れるか否かを決定する方法(ベルト温度で制御)である。
フローチャートを図10に示す。制御回路部100は、ジョブが開始されると、中央部の第1の温度センサ(第1の温度検知手段)TH1の検出温度T1と端部の第2の温度センサ(第2の温度検知手段)TH2の検出温度T2の差分T2−T1を計算する。差分が30℃以上になったらベルト位置規制制御をONする。すなわち、ベルト位置規制機構8を通常時から動作時に転換する。ジョブ終了後にベルト位置規制部材8の駆動をOFFにする。すなわち、ベルト位置規制機構8を通常時に戻す。
本実施例においては、定着ベルト1の記録材通紙域に対応する部分の温度を検知する第1の温度センサTH1と、非通紙域に対応する部分の温度を検知する第2の第1の温度センサTH2と、を有する。そして、定着ベルト1と励磁ユニット7の距離が記録材の通紙域に対応する部分と非通紙域に対応する部分とで変化するタイミングは、前記第1と第2の温度センサTH1・TH2で検知される温度の温度差が所定値以上になった時であることを特徴とする。
以上の制御を用いて実施例1と同様の検討を行ったところ、実施例1と同等の結果が得られた。よって、本実施例の形態をとっても、簡単・小型な手段構成により、非通紙域の発熱を抑え、小サイズ紙通紙時の非通紙部昇温を防止し、グロスムラ、定着不良の無い画像の得られる定着装置を提供できることが確認できた。
以下に、本発明に係る第4の実施例について説明する。なお、本実施例では実施例1の構成における加圧ローラ4をベルト体にしたものであるため、実施例1で用いた定着装置と同じ部分の説明は省略する。
図11に、本実施例における定着装置の模式的断面図をに示す。加圧ベルト41は内径が34mmで電気鋳造法によって製造したニッケルを基層とし、基層の厚みは50μmである。基層の外周には弾性層として100μmの厚み耐熱性シリコーンゴム層が設けられている。このシリコーンゴムは、JIS−A20度の硬度を持ち、熱伝導率は0.8W/mKである。更に弾性層の外周には、表面離型層としてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。基層の内面には、加圧ベルト支持部材との摺動摩擦を低下させるために、フッ素樹脂やポリイミドなどの樹脂層を10〜50μm設けても良い。本実施例では、ポリイミドを20μm設けた。
加圧ベルト41は、ベルトガイド部材42と加圧ローラ43によって支持されている。ベルトガイド部材42は樹脂製であり本実施例ではPPS製である。ベルトガイド部材42は加圧ベルト41に対して50Nの張力を与えている。加圧ベルト41の内面と接する部分にはリブ41aを設けてある。加圧ベルト41の内面との摩擦抵抗を減らすためにベルトガイド部材カバー42bを設けると良い。このベルトガイドカバー42bは、ベルトガイド部材42の加圧ベルト41の回転方向上流部分にビス42cで固定されたガラス繊維製のクロスをフッ素樹脂でコーティングしたものや、凹凸を設けて接触面積を減らすよう工夫したポリイミドのシートなどを用いるとよい。本実施例では前者を採用している。
加圧ローラ43は、外径が20mmで、厚みが1.0mmである鉄合金製である芯金に、厚みが0.3mmのシリコーンゴム層が設けてある。加圧ベルト41の回転は、加圧ローラ43をモータM3によって駆動し、加圧ローラ43のシリコーンゴム表面と加圧ベルト41のポリイミド層との摩擦によって加圧ベルト41は回転する。ベルトガイドカバー42bによってベルトガイド部材42と加圧ベルト41との摺動摩擦が小さくなる。
ベルトガイド部材42はベルトガイド部材2に向かって100Nで、加圧ローラ43は定着ローラ3に向かって300Nで加圧されている。その結果、定着ベルト1と加圧ベルト41との圧接部のベルト回転方向の幅は約25mmになる。この幅が広いので、実施例1で説明した定着装置よりも高速で定着可能になる。本実施例の場合、定着ベルト1と加圧ベルト11の表面回転速度が、300mm/secで回転し、フルカラーの画像を1分間にA4サイズ70枚定着することが可能である。
以上の構成の定着装置を用いて、小サイズ紙であるA4R紙(坪量105g/cm)を300枚連続通紙した時の定着ベルト表面の温度推移を測定し、通紙終了後に大サイズ紙であるA3紙の全面ベタ画像を通紙してグロスムラ、ホットオフセット性の検討を行った。尚、測定の便宜上、ベルトガイド部材の外側から温度測定を行った。また、グロスムラ、ホットオフセットとも目視で評価をした。
図12に本実施例を用いた場合と、本実施例を用いていない従来例(ベルト位置規制機構8が無いもの)のベルト長手方向の表面温度分布を示す。図中、本実施例を用いた場合は実線で、従来例破線で示してある。また、表2に、グロスムラ、ホットオフセットの評価結果を示す。
図12より、A4Rサイズ連続通紙後の非通紙領域の温度は、破線の従来例において260℃まで上昇しているのと比較して、本構成を用いることで195℃に抑えられ、非通紙領域の温度が上昇しないことが確認できた。また表2より、A4Rサイズ連続通紙後のA3全ベタ画像通紙時のグロスムラ、ホットオフセットとも良好な結果が得られた。
以上の結果より、加圧体にベルト体を用いて高速定着可能な定着構成にしても、ベルト位置規制部材を用いることで小サイズ通紙時の非通紙部昇温を防止することが可能であることが確認された。
[その他]
1)上述した各実施例においては、定着ローラ3の駆動手段、ベルト位置規制機構8のカム軸8fの駆動手段、加圧体にベルト体を用いた場合の加圧ローラ43の駆動手段として、それぞれにモータM1〜M3を用いた。モータは共通1つにして、該モータの駆動力をクラッチ機構を含む動力伝達機構を介して各駆動部材に伝達制御する構成にしてもよいことは勿論である。
2)誘導加熱手段である励磁ユニット7はベルト部材1の内側に配設する装置構成にすることもできる。
3)以上の各実施例における装置は記録材Pの通紙を記録材中心で行なう中央基準搬送である。片側基準搬送の装置に対しても本発明は適用できて同様の効果を得ることができる。
4)本発明の像加熱装置は画像加熱定着装置としてばかりではなく、その他、例えば、画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着処理する像加熱装置等として広く使用出来ることは勿論である。
本発明は上述の例にとらわれるものではなく、技術思想が同じ他の構成も含むものである。
実施例1における画像形成装置例の概略図 実施例1における定着装置の要部の横断側面図と制御系のブロック図 同定着装置の途中部分省略の平面図 第1と第2の温度センサの配置関係の説明図 定着ベルトの層構成模型図 ベルト位置規制機構の一部切欠斜視図 ベルト位置規制機構の動作説明図 定着ベルトの長手方向の温度分布を示す図 実施例2におけるベルト位置規制機構の動作説明図 実施例3におけるベルト位置規制機構の制御フローチャート 実施例4における定着装置の要部の横断側面図 実施例4における定着ベルトの長手方向の温度分布を示す図
符号の説明
1・・定着ベルト、2,42・・ベルトガイド部材、3・・定着ローラ、4,43・・加圧ローラ、5・・励磁コイル、6・・磁性体コア、7・・励磁ユニット、8・・ベルト位置規制機構、41・・加圧ベルト、TH1,TH2・・温度センサ(サーミスタ)

Claims (6)

  1. 導電層を有する無端状のベルト部材と、前記ベルト部材を支持する支持部材と、前記ベルト部材に対面して配置され、前記ベルト部材を加熱する誘導加熱手段と、を有し、前記ベルト部材により画像を担持した記録材を加熱する像加熱装置において、
    前記誘導加熱手段に対面する前記ベルト部材の位置を変化させる位置変更手段を有し、前記ベルトの記録材の通紙方向に直交する幅方向の温度分布を均一化するように前記ベルト部材と前記誘導加熱手段の距離を前記幅方向で変化させることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記誘導加熱手段は前記支持部材にまたがって配置されている前記ベルト部材に対向するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記ベルト部材と前記誘導加熱手段の距離は、記録材の通紙域に対応する部分に対して非通紙域に対応する部分の距離を変化させることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の像加熱装置。
  4. 前記ベルト部材と前記誘導加熱手段の距離が記録材の通紙域に対応する部分と非通紙域に対応する部分とで変化するタイミングは、小サイズ記録材の選択時であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の像加熱装置。
  5. 前記ベルト部材の記録材通紙域に対応する部分の温度を検知する第1の温度検知手段と、非通紙域に対応する部分の温度を検知する第2の温度検知手段と、を有し、前記ベルト部材と前記誘導加熱手段の距離が記録材の通紙域に対応する部分と非通紙域に対応する部分とで変化するタイミングは、前記第1と第2の温度検知手段で検知される温度の温度差が所定値以上になった時であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の像加熱装置。
  6. 前記位置変更手段は前記ベルトの位置を規制する位置規制部材と、前記位置規制部材を所定の位置に移動させる移動手段を有し、前記位置規制部材は非磁性材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の像加熱装置。
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