JPH0863339A - ディジタル積分回路 - Google Patents

ディジタル積分回路

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JPH0863339A
JPH0863339A JP22114994A JP22114994A JPH0863339A JP H0863339 A JPH0863339 A JP H0863339A JP 22114994 A JP22114994 A JP 22114994A JP 22114994 A JP22114994 A JP 22114994A JP H0863339 A JPH0863339 A JP H0863339A
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pulse
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system clock
timing
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JP22114994A
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Junichi Oi
淳一 大井
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積分精度の向上等を図るディジタル積分回路
を提供する。 【構成】 放射線検出器2からのアナログパルスはプリ
アンプ11で波形整形されコンパレータ12で入力開始
が切り出される。タイミングパルス供給回路14は、コ
ンパレータ12からのパルスとシステムクロックパルス
とカウントプリセット値(加算回数の設定値)とに基づ
き、アナログパルスの入力開始後、システムクロックパ
ルスの立ち上がりか立ち下がりの早い方のタイミングで
A/D変換を開始させるタイミングパルスを作成し、A
/D変換器16、加算回路17に与える。このタイミン
グパルスに従って、A/D変換器16はA/D変換し、
加算回路17では加算を行う。設定回数加算された結果
はラッチ回路18を経てコンピュータ3に読み込まれ
る。加算回数は設定装置4から任意の値に変更できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、医療分野に
おけるX線CT装置やガンマカメラ、ポジトロン放射ト
モグラフィ(PET)装置等でのX線やγ線等の放射線
を計測する場合等に用いられるディジタル積分回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、放射線計測では、放射線検出器
で放射線を計測し、計測されたデータは、電圧値等のア
ナログパルスとして放射線検出器からランダムに出力さ
れる。また、このランダムに出力されるアナログパルス
を積分(システムクロックパルスに同期させてA/D変
換して所定回数加算)して、コンピュータ等でデータ処
理する場合がある。このような場合、放射線検出器から
のランダムなアナログパルスをディジタル積分回路に入
力して、ディジタル積分回路でアナログパルスの積分を
行い、積分結果をコンピュータ等に供給している。
【0003】この種のディジタル積分回路は、従来、例
えば、アナログパルスの入力開始後、システムクロック
パルスの立ち上がりのタイミングでA/D変換器による
A/D変換を開始し、A/D変換開始以後、システムク
ロックパルスに同期させて逐次A/D変換しながら、得
られたディジタルデータを加算し、ディジタルデータの
加算が所定回数行われるとA/D変換とディジタルデー
タの加算とを終了するように構成されている。また、A
/D変換の開始を、アナログパルスの入力開始後、シス
テムクロックパルスの立ち下がりのタイミングで行われ
るように構成された装置もある。さらに、上記いずれの
装置もディジタルデータの加算は、予め決められた回数
行われるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、従来装置によれば、A/D変換の開始
は、システムクロックパルスの立ち上がりまたは立ち下
がりのいずれかのタイミングで行われるので、積分結果
に大きな誤差を含むという問題がある。
【0005】これを、A/D変換の開始がシステムクロ
ックパルスの立ち上がりのタイミングで行われるように
構成された従来装置を例に採り、図6を参照して説明す
る。例えば、図6(a)に示すように、アナログパルス
の入力開始IP後、すぐにシステムクロックパルスが立
ち上がると、SP1 、SP2 、…、SPN におけるアナ
ログ信号AS1 、AS2 、…、ASN がA/D変換さ
れ、AS1 、AS2 、…、ASN に対するディジタルデ
ータの合計が積分結果として出力される。
【0006】しかしながら、アナログパルスはランダム
に入力されるので、例えば、図6(b)に示すように、
アナログパルスの入力開始直前でシステムクロックパル
スが立ち上がることもあり、このような場合には、A/
D変換の開始が、システムクロックパルスの約1周期T
だけ遅れる結果、積分結果は、SP1 ’、SP2 ’、
…、SPN ’におけるアナログ信号AS1 ’、A
2 ’、…、ASN ’に対するディジタルデータの合計
となり、図6(a)の場合と比べると、積分結果に大き
な誤差が生じることになる。なお、図6(a)、(b)
は、同一のアナログパルス、システムクロックパルスに
対して、アナログパルスの入力タイミングが略最大にず
れた場合を示している。また、上記のような問題は、A
/D変換の開始をシステムクロックパルスの立ち下がり
のタイミングで行うように構成さた従来装置においても
同様に起こり得る。すなわち、従来装置では、システム
クロックパルスに対するアナログパルスの入力のタイミ
ングのずれによって、A/D変換の開始が最大でシステ
ムクロックパルスの1周期T分遅れるので、積分結果は
そのA/D変換開始の遅れに応じた大きな誤差を含むこ
とになる。
【0007】また、上記のような問題を軽減するために
は、例えば、図6(c)に示すように、システムクロッ
クパルスの周波数を高く(図6(c)では、図6
(a)、(b)に示すシステムクロックパルスの周波数
の2倍の周波数のシステムクロックパルスを示してい
る)することによって、A/D変換の開始の遅れを小さ
くでき、積分結果の誤差を軽減させることができる。し
かしながら、システムクロックパルスの周波数を高くす
るためには、装置を構成するために用いられるICが高
価になりコスト高を招くし、システムクロックパルスの
周波数を高くするのにも技術的な限界があるので、現実
的ではない。
【0008】また、従来装置では、加算回数が固定であ
るので、多様な計数率の計測に対応できないという問題
もある。これを図7を参照して説明する。計数率が低い
計測においては、例えば、図7(a)、(b)に示すよ
うに、各アナログパルスは、分離されて入力されるが、
計数率が高い計測においては、例えば、図7(c)に示
すように、複数個(図5では2個)のアナログパルスが
重なって入力され易くなる。例えば、加算回数が低い計
数率に対応して決められていた場合(Nとしていた場
合)には、高い計数率の計測の際、複数個(2個)のア
ナログパルスに渡って積分することになり、正確な計測
(コンピュータ等での正確な計測データに対する処理)
が行えないことになる。一方、加算回数が高い計数率に
対応して決められていた場合(Mとしていた場合)に
は、低い計数率の計測の際、各アナログパルスの積分が
不十分になり、正確な計測(コンピュータ等での正確な
計測データに対する処理)が行えないことになる。
【0009】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、システムクロックパルスの周波数を
変えずに、積分結果の精度を向上させることができると
ともに、多様な計数率の計測に対応することができるデ
ィジタル積分回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、ランダムに入力されるアナログパルス
を、システムクロックパルスに同期させて、A/D(ア
ナログtoディジタル)変換手段で逐次A/D変換しなが
ら、得られたディジタルデータを加算手段で所定回数加
算して出力するディジタル積分回路において、(a)前
記ディジタルデータの加算回数を任意に設定する加算回
数設定手段と、(b)前記アナログパルスの入力開始
後、前記システムクロックパルスの立ち上がりまたは立
ち下がりのいずれか早い方のタイミングで前記A/D変
換を開始させ、A/D変換開始以後、前記システムクロ
ックパルスに同期させて逐次A/D変換させながら、得
られたディジタルデータを加算させ、前記加算回数設定
手段で設定された加算回数だけディジタルデータの加算
が行われると前記A/D変換と前記ディジタルデータの
加算とを終了させるタイミングパルスを前記A/D変換
手段と前記加算手段に与えるタイミングパルス供給手段
とを備えたものである。
【0011】
【作用】この発明の作用は次のとおりである。加算回数
設定手段からは、計数率に応じた加算回数が設定され
る。タイミングパルス供給手段は、アナログパルスの入
力開始後、システムクロックパルスの立ち上がりまたは
立ち下がりのいずれか早い方のタイミングでA/D変換
を開始させ、A/D変換開始以後、システムクロックパ
ルスに同期させて逐次A/D変換させながら、得られた
ディジタルデータを加算させ、加算回数設定手段で設定
された加算回数だけディジタルデータの加算が行われる
とA/D変換とディジタルデータの加算とを終了させる
タイミングパルスをA/D変換手段と加算手段に与え
る。A/D変換手段はこのタイミングパルスに従ってA
/D変換し、また、加算手段は、このタイミングパルス
に従ってA/D変換で得られたディジタルデータを加算
していく。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は、この発明の一実施例に係るディジタ
ル積分回路の概略構成を示すブロック図であり、図2
は、実施例装置の動作を説明するためのタイミングチャ
ートである。
【0013】このディジタル積分回路1の構成をその動
作に従って説明する。放射線検出器2からランダムに出
力されるアナログパルスは、ディジタル積分回路1に取
り込まれる。ディジタル積分回路1は、取り込んだアナ
ログパルスをプリアンプ11で波形整形し、波形整形さ
れたアナログパルスはコンパレータ12と遅延回路13
とに供給される。コンパレータ12では、供給されたア
ナログパルスと基準値HL(図2参照)とを比較し、基
準値HL以上となったタイミングをアナログパルスの入
力開始とし、アナログパルスの入力開始後、基準値HL
以下となったタイミングをアナログパルスの入力終了と
した、アナログパルスの入力中、Hレベルを維持するパ
ルス(図2参照)を、この発明におけるタイミングパル
ス供給手段としてのタイミングパルス供給回路14に供
給する。なお、基準値HLは、通常入力されるアナログ
パルスのピークの1/10〜1/20程度に設定されて
いる。
【0014】タイミングパルス供給回路14には、上記
コンパレータ12からの出力パルス以外にもシステムク
ロック15からのシステムクロックパルス(図2参照)
と、コンピュータ3からのカウンタプリセット値(ディ
ジタルデータの加算回数の設定値)とが供給されてお
り、これら各パルスやデータ等に基づき、A/D変換手
段としてのA/D変換器16のA/D変換の開始やA/
D変換のタイミング、加算手段としての加算回路17の
加算のタイミング、ラッチ回路18のラッチのタイミン
グ、コンピュータ3の積分結果の取込みのタイミング等
を制御するパルスを作成して、A/D変換器16、加算
回路17、ラッチ回路18、コンピュータ3に供給す
る。
【0015】タイミングパルス供給回路14の詳細構成
は後述するが、このタイミングパルス供給回路14で
は、アナログパルスの入力開始後、システムクロックパ
ルスの立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか早い方の
タイミングでA/D変換を開始させ、A/D変換開始以
後、システムクロックパルスに同期させて逐次A/D変
換させながら、得られたディジタルデータを加算させ、
与えられた加算回数だけディジタルデータの加算が行わ
れるとA/D変換とディジタルデータの加算とを終了さ
せるタイミングパルス(図2参照)を作成するととも
に、積分の終了に応じたラッチパルス(図2参照)や積
分結果の取込みパルス(図2参照)等を作成する。
【0016】遅延回路13では、上記タイミングパルス
供給回路14でタイミングパルスが作成される時間だけ
遅らせて、アナログパルスをA/D変換器16に供給す
る。A/D変換器16では、タイミングパルス供給回路
14からのタイミングパルスに従って、供給されるアナ
ログパルスを逐次A/D変換して、ディジタルデータを
加算回路17に供給する。加算回路17では、タイミン
グパルス供給回路14からのタイミングパルスに従っ
て、供給されるディジタルデータを加算していき、加算
結果は、順次ラッチ回路18に供給する。そして、ラッ
チ回路18では、タイミングパルス供給回路14からの
積分の終了に応じたラッチパルスに従って積分結果をラ
ッチする。また、コンピュータ3では、タイミングパル
ス供給回路14からの積分結果の取込みパルスに従っ
て、ラッチ回路18にラッチされた積分結果を取り込
み、所定のデータ処理を行う。なお、このコンピュータ
3は、システムクロック15からのシステムクロックパ
ルスに従って動作する。
【0017】以後、放射線検出器2からアナログパルス
が供給されるたびに、上述と同様の動作が繰り返され
る。
【0018】なお、加算回数(カウンタプリセット値)
は、設定装置4から入力された値がコンピュータ3を介
してタイミングパルス供給回路14に与えられる。この
加算回数は、対象となる計測によって、実験的または経
験的に知られている計数率に応じた値を、計測に先立
ち、オペレータにより設定装置4から設定される。な
お、この設定装置4とコンピュータ3とは、この発明に
おける加算回数設定手段に相当する。
【0019】次に、上記タイミングパルス供給回路14
の一例に係る詳細構成を図3ないし図5を参照して説明
する。図3は、実施例装置のタイミングパルス供給回路
の一例の構成を示す回路図であり、図4、図5は、タイ
ミングパルス供給回路の動作を説明するためのタイミン
グチャートである。
【0020】図3中、符号21はカウンタを示す。この
カウンタ21は、図4(a)に示すように、CLOCK
に入力されるパルス(の立ち上がり)をカウントし、そ
のカウント値が、カウントプリセット値(コンピュータ
3から与えられるデータ)と一致すると、RCからLパ
ルスを出力する。また、LOADからLパルスが入力さ
れると、カウント値を0クリアする。LOADは、OR
ゲート22からの出力が入力されている。このORゲー
ト22への入力は、一方が上記RCからの出力であり、
他方は、電源とコンデンサとにより、電源投入後、常に
Hが維持されている。従って、RCからLパルスが出力
されるたびに、LOADにLパルスが入力されるので、
カウンタ値がカウンタプリセット値までカウントされる
たびに、カウンタ値が0クリアされる動作を繰り返す。
また、CLOCKへの入力パルスは、後述するように、
図2のタイミングパルスであり、すなわち、A/D変換
と、ディジタルデータの加算とのタイミングごとにカウ
ンタ値がカウントアップされることになる。さらに、R
Cからの出力は、図2のラッチパルスと、積分結果の取
込みパルスとして、ラッチ回路18とコンピュータ3に
与えられるとともに、Dフリップフロップ23のクリア
入力端子CLRにも与えられている。
【0021】Dフリップフロップ23の同期入力端子C
にはコンパレータ12からの出力パルス(図2参照)が
入力され、D端子にはHが入力され、また、Q端子から
の出力はDフリップフロップ24、25のクリア入力端
子CLRに与えられている。すなわち、このDフリップ
フロップ23は、図4(b)に示すように、プリセット
カウント値分の加算(積分)が終了すると、Lを出力
し、後述するようにDフリップフロップ24、25を非
動作状態にし、コンパレータ12からの出力パルスの立
ち上がり(アナログパルスの入力開始)により、Hを出
力し、後述するようにDフリップフロップ24、25を
動作状態にする。
【0022】Dフリップフロップ24、25のD端子に
は、互いのQバー端子からの出力が与えられ、Dフリッ
プフロップ24の同期入力端子Cには、システムクロッ
クパルスがそのまま入力され、Dフリップフロップ25
の同期入力端子Cには、インバータ26を経てシステム
クロックパルスの立ち上がりと立ち下がりとが逆転され
たパルスが入力されている。Dフリップフロップ24の
Q端子からの出力は、ANDゲート27、ORゲート2
8を経て、また、Dフリップフロップ25のQ端子から
の出力は、ANDゲート29、ORゲート28を経て、
タイミングパルス(図2参照)として、A/D変換器1
6、加算回路17に与えられるとともに、カウンタ21
のCLOCKにも与えられている。なお、図3中の符号
30は遅延回路を示す。
【0023】すなわち、Dフリップフロップ23からL
が出力されている状態では、Dフリップフロップ24、
25の各Q端子からはLが出力され、各Qバー端子から
はHが出力されている。このDフリップフロップ24、
25の非動作状態で、コンパレータ12からの出力パル
スの立ち上がり(アナログパルスが入力開始された)
後、例えば、図5に示すように、システムクロックパル
スの立ち上がりが立ち下がりよりも早く現れる(図2の
左側のアナログパルスに対する処理に相当する)と、D
フリップフロップ24のQ端子からはHが、Qバー端子
からはLが出力され、それが維持される結果、Dフリッ
プフロップ25のQ端子からの出力は、システムクロッ
クパルスに影響されず、常にLが維持され、ANDゲー
ト29からの出力はHに維持される。これにより、A/
D変換が開始状態となり、以後は、システムクロックパ
ルスに同期して、ORゲート28からA/D変換器1
6、加算回路17に与えられるタイミングパルス(図2
参照)が出力され、カウンタ21のカウント値がカウン
トさせる。
【0024】また、このDフリップフロップ24、25
の非動作状態で、コンパレータ12からの出力パルスの
立ち上がり後、システムクロックパルスの立ち下がりが
立ち上がりよりも早く現れる(図2の右側のアナログパ
ルスに対する処理に相当する)と、上記図5のDフリッ
プフロップ24と25との動作が逆転する。すなわち、
インバータ26でシステムクロックパルスの立ち上がり
と立ち下がりとが逆転されてDフリップフロップ25の
同期入力端子Cに入力される結果、Dフリップフロップ
25のQ端子からはHが、Qバー端子からはLが出力さ
れ、それが維持される結果、Dフリップフロップ24の
Q端子からの出力は、システムクロックパルスに影響さ
れず、常にLが維持され、ANDゲート27からの出力
はHに維持される。これにより、A/D変換が開始状態
となり、以後は、システムクロックパルスに同期して、
ORゲート28からタイミングパルス(図2参照)が出
力され、カウンタ21のカウント値がカウントさせる。
【0025】すなわち、Dフリップフロップ24、25
の動作状態では、アナログパルスの入力開始後、システ
ムクロックパルスの立ち上がりまたは立ち下がりのいず
れか早い方のタイミングでA/D変換が開始され、A/
D変換開始後は、システムクロックパルスに同期して、
A/D変換等が行われるようにタイミングパルスが発生
される。また、1回の積分の加算回数は、上述したよう
にカウンタ21で制御され、設定された加算回数分の加
算が終了すると、カウンタ21のRCからLパルスが出
力され、ラッチパルスがラッチ回路18に、積分結果の
取り込みパルスがコンピュータ3に出力されるととも
に、Dフリップフロップ24、25は非動作状態にされ
る。なお、ORゲート22からの出力が、加算回路17
に与えられているが、これは、加算回路17における加
算値をクリアするためのものである。
【0026】Dフリップフロップ24、25の非動作状
態では、Dフリップフロップ24、25のQ端子からの
出力がLに維持される結果、ORゲート28からの出力
は、システムクロックパルスに影響されず、常にLが維
持され、A/D変換やディジタルデータの加算は行われ
ず、カウンタ21のカウントも行われない。そして、ラ
ンダムに入力されるアナログパルスが次に入力される
と、Dフリップフロップ24、25が動作状態になり、
上述したようにそのアナログパルスの積分が行われるこ
とになる。
【0027】なお、タイミングパルス供給回路14は、
図2の構成のものに限らず、その他の構成で実現しても
よい。
【0028】この実施例装置によれば、例えば、図6
(a)の場合では、システムクロックパルスの立ち上が
りのタイミングでA/D変換が開始され、一方、図6
(b)の場合では、システムクロックパルスの立ち下が
りのタイミングでA/D変換が開始されるので、従来装
置と同じ周波数のシステムクロックを用いても、A/D
変換の開始のずれが、最大でもそのシステムクロックパ
ルスの1/2周期に縮めることができ、その結果、シス
テムクロックパスルの周波数を変えることなく、従来装
置に比べて積分結果の精度の向上を図ることができる。
【0029】また、例えば、図7(a)、(b)のよう
に低い計数率の計測の場合には、加算回数をNに設定
し、一方、図7(c)のように高い計数率の計測の場合
には、加算回数をMに設定すれば、それぞれの計数率に
最適な加算回数で積分することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、アナログパルスの入力開始後、システムク
ロックパルスの立ち上がりまたは立ち下がりのいずれか
早い方のタイミングでA/D変換を開始させるように構
成したので、A/D変換の開始のずれが、最大でも従来
装置のシステムクロックパルスの1/2周期に縮めるこ
とができ、その結果、システムクロックパルスの周波数
を変えることなく、従来装置に比べて積分結果の精度の
向上を図ることができる。しかも、積分結果の精度の向
上を図るために、高価なICや技術的に難しいIC等を
用いることもない。
【0031】また、ディジタルデータの加算回数を任意
に設定することができるので、計数率に最適な加算回数
を選択することができ、計数率が異なる計測に柔軟に対
応することができるディジタル積分回路を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るディジタル積分回路
の概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施例装置の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
【図3】実施例装置のタイミングパルス供給回路の一例
の構成を示す回路図である。
【図4】タイミングパルス供給回路の動作を説明するた
めのタイミングチャートである。
【図5】タイミングパルス供給回路の動作を説明するた
めのタイミングチャートである。
【図6】従来装置の課題を説明するための図である。
【図7】従来装置の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
1 … ディジタル積分回路 2 … 放射線検出器 3 … コンピュータ 4 … 設定装置 11 … プリアンプ 12 … コンパレータ 13 … 遅延回路 14 … タイミングパルス供給回路 15 … システムクロック 16 … A/D変換器 17 … 加算回路 18 … ラッチ回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランダムに入力されるアナログパルス
    を、システムクロックパルスに同期させて、A/D(ア
    ナログtoディジタル)変換手段で逐次A/D変換しなが
    ら、得られたディジタルデータを加算手段で所定回数加
    算して出力するディジタル積分回路において、(a)前
    記ディジタルデータの加算回数を任意に設定する加算回
    数設定手段と、(b)前記アナログパルスの入力開始
    後、前記システムクロックパルスの立ち上がりまたは立
    ち下がりのいずれか早い方のタイミングで前記A/D変
    換を開始させ、A/D変換開始以後、前記システムクロ
    ックパルスに同期させて逐次A/D変換させながら、得
    られたディジタルデータを加算させ、前記加算回数設定
    手段で設定された加算回数だけディジタルデータの加算
    が行われると前記A/D変換と前記ディジタルデータの
    加算とを終了させるタイミングパルスを前記A/D変換
    手段と前記加算手段に与えるタイミングパルス供給手段
    とを備えたことを特徴とするディジタル積分回路。
JP22114994A 1994-08-22 1994-08-22 ディジタル積分回路 Pending JPH0863339A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001244814A (ja) * 2000-02-28 2001-09-07 Shimadzu Corp 多チャンネル型検出器のデータ収集システム
JP2007271295A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Hitachi Ltd 放射線検出回路

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