JPH086227B2 - 毛皮調立毛布帛 - Google Patents

毛皮調立毛布帛

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JPH086227B2
JPH086227B2 JP61252166A JP25216686A JPH086227B2 JP H086227 B2 JPH086227 B2 JP H086227B2 JP 61252166 A JP61252166 A JP 61252166A JP 25216686 A JP25216686 A JP 25216686A JP H086227 B2 JPH086227 B2 JP H086227B2
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JP
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pile
fur
fabric
yarn
finished
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JP61252166A
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一太 中澤
彰 柏木
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は、両面に立毛を有する毛皮調立毛布帛に関す
るものである。
(従来の技術とその問題点) 従来の毛皮および人工毛皮は表面のみに立毛を有する
ものであった。本来、毛皮の保温性を生かすためには立
毛部分が裏側になるように衣服設計することが好まし
い。しかし、反面、毛皮のコートを着用していることが
誇示できないため、裏側になるように使われることは希
である。したがって保温性をある程度無視してでも立毛
面を表側にしてコートやジャケットをつくる場合が多
い。
一方、天然の毛皮を材料として、断続的な立毛で畝を
形成する立毛布帛にするためには、レットアウト手法を
使って立毛の無い布帛を交互に使用して縫い合わせる
が、この手法は極めて時間がかかり高コストである。毛
皮製品の価格が高いのも、この手法のコストに占る割合
が高いことに起因している。また、レットアウト手法は
約5mm幅に毛皮原皮をスリットするので、均一な畝状に
なり、不均一な畝状立毛にすることは極めて困難であっ
た。
レットアウト手法以外に畝状立毛布帛を製造する方法
としては、予め立毛部分と非立毛部分とが形成されるよ
うな組織にして製編織する方法や、パイル植毛を形成す
る部分に接着剤を塗布しておき、非植毛部分には接着剤
を塗布しないで電着植毛する方法等がある。しかし、い
ずれの方法によっても形成される畝は規則的であり、不
規則で自然な感じを与える畝状立毛にすることは困難で
あった。
また、人工毛皮の場合、天然毛皮並みの立毛密度にす
るためには、編織密度を高くし、かつ立毛抜けを防止す
るために裏側にバッキングを施す必要がある。このため
風合が硬くなり、ドレープ性が不足し、また重くなるの
で適用できる商品の幅が狭くなり、気軽に着用できる商
品には不向きであった。
(問題点を解決するため手段) 本発明は、両面立毛構造とすることで、上記のような
従来の天然毛皮および人工毛皮の欠点であった片面立毛
という特性を改善し、また、この際、従来の両面立毛構
造布帛の欠点であった風合の硬さや重さを改良し、さら
に、不規則で自然な感じを与える畝状立毛を有するこれ
までに無い毛皮調布帛を提供することを目的とするもの
である。
上記の目的を達成するために、本発明は次の構成を有
する。すなわち、 (1) 先端が尖鋭化された合成繊維からなる片面パイ
ル布帛をテープ状に切断して得たかざり糸で製編織さ
れ、両面に立毛を有することを特徴とする毛皮調立毛布
帛。
(2) 片面パイル布帛がパイル密度1,100〜9,000本/c
m2で地組織に固定されていることを特徴とする特許請求
の範囲第1項に記載の毛皮調立毛布帛。
(3) パイルとしてさし毛調パイルとわた毛調パイル
の少なくとも2種のパイルを有するかざり糸を使用する
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の毛皮調
立毛布帛。
(4) さし毛調パイル単糸の繊度が10〜100デニー
ル,わた毛調パイル単糸の繊度が1〜10デニールである
かざり糸を使用することを特徴とする特許請求の範囲第
1項に記載の毛皮調立毛布帛。
(5) かざり糸を他の編織糸と交編織して使用するこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の毛皮調立
毛布帛。
(6) 表に出る立毛が全体の50〜80%を占めることを
特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の毛皮調立毛布
帛、である。
本発明において用いる先端が尖鋭化された合成繊維か
らなるパイルを有するかざり糸は、たとえば特願昭60−
213658号および特願昭60−213659号として本出願人が既
に提案したものが用いられる。この際、パイル糸が一定
長である場合には立毛布帛を形成する際の加工性に優れ
ている。また、該片面パイル布帛において、パイル糸が
脱落しない程度に、パイル糸が地組織に強固に固定され
ていることが好ましい。
第3図は、上記のようにして得られるかざり糸の一例
で、片面パイル布帛をテープ状に切断して得たかざり糸
である。スリットする際には、パイル布帛の長手方向に
張力を掛けながらテープ状に切断する。あるいは、一定
周長の筒型にしてスパイラル状に切断する。切断方法と
しては、レーザーカッティング装置でレーザーの焦点を
基布に合わせると、立毛部分を損傷することなくテープ
状に切断できるので好ましい。また、切断幅は、上記レ
ーザーカッティング装置を用いれば1.5mm以上の所望の
幅とすることができるが、製編織するためには、1.5〜
5.0mmのスリット幅が好ましい。そして、片面パイル布
帛は、パイルの密度が、1,100〜9,000本/cm2で地組織に
固定されていることが好ましい。第3図に示すように長
手方向に折って用いる場合には、3.0〜10mmのスリット
幅でも良い。
上記糸条1は、パイルPが一面に立毛されているが、
第4図のように長手方向に折るとパイルPが両面に立毛
された形となる。なお、この際、折った後に裏面同志を
接着したり、折り端を縫製しても良い。
該糸条に若干の撚りをかけると第5図に示すようにパ
イルPがスパイラル状になった美麗な意匠糸になる。撚
数は30〜70 T/mが好ましく、製織時または整経時の解舒
撚でもこの程度の撚をかけることが可能である。この
際、パイルPが多色の成分で構成されていると、上記の
形とあいまって鳥の羽の様な外観・色になる。
本発明において、かざり糸にする前の状態では、太
さ,繊維長,密度の違いでさし毛とわた毛との差は明確
であるが、一本のさし毛または一本のわた毛において根
本と先端との差ははっきりしない。しかし、上記のよう
にかざり糸の状態ではパイルの根本と先端との色合いが
異なって見える。すなわち、先端になる程細くなるので
透明感が出て異なった色に見える。この効果は該かざり
糸を製編織した布帛の状態においても発揮される。
次に、該かざり糸を製編織して、表裏両面に立毛を有
する毛皮調立毛布帛を得るための具体的方法を述べる。
該かざり糸だけでファブリックを形成する場合には、
第1図に示すように10G以下のローゲージの横編にする
か、第2図に示すように2/1〜4/1の綾織または朱子織な
どの組織にすると良い。横編の場合、キャリヤー内の糸
口のハケが該かざり糸にあまり強く接触しないように調
節する。製編織後、軽く揉み加工を施すまたは表裏にブ
ラッシング加工するなどの手段で、組織内に隠れたパイ
ルを引き出すと表裏両面の立毛が豊かになる。
また、該かざり糸を他の糸と交編織すると、該かざり
糸の立毛部分と他の糸の非立毛部分とがはっきり分れた
畝状の布帛になる。しかもその畝は編物のループ組織ま
たは織組織によって左右されるので第1図に示すように
不規則な畝Wになる。
(実施例1) アルカリ処理により両端を尖鋭化した40デニール,29m
mのポリブチレンテレフタレートと、同様の処理で両端
を尖鋭化した3デニール,20mmのポリエチレンテレフタ
レートとを40:60の比率で混綿してカード工程に供し、
スライバーをつくった。
ひきつづき、連条・粗紡工程を経た後、精紡工程にお
いて水可溶性の56デニールのポリビニルアルコール繊維
を700 T/m(Z撚り)でカバリングし、18Sのカバリング
糸を得た。
該カバリング糸をパイル糸として用いて二重パイル織
物を作製し、織物の状態のままパイル糸表面に巻きつい
たポリビニルアルコール繊維を溶解処理すると、2枚の
パイル織物になった。該パイル織物のパイル密度は約8,
000本/cm2であった。該パイル織物の裏面を、軟質ポリ
ウレタン樹脂の40%ジメチルホルムアミド溶液でバッキ
ングし、目付け750g/m2のパイル布帛を得た。
該パイル布帛を、裏側からレーザーカッティング装置
で2mm幅に切断してかざり糸を得、該かざり糸を用いて3
Gの天竺組織で横メリヤス地を編成した。
このようにして得られた毛皮調立毛布帛は、表裏に立
毛(表の立毛本数:裏の立毛本数=60:40)を有したソ
フトで軽い(目付け:260g/m2)ものであった。また、メ
リヤス地のニードルループ上に立毛が多く形成され、不
規則で自然な感じを与える畝状の立毛を有する布帛であ
った。さらに、この毛皮調布帛は、各立毛の光沢・色合
いが根本と先端とで微妙に異なり、先端部においては透
明感が強調され、また、さし毛調パイルとわた毛調パイ
ルのパイル長の異なる2種類の立毛部分を有するために
上記効果とあいまって美麗な色調を有していた。
(実施例2) 実施例1と同様にして得たパイルを有する糸条を用い
て4/1の朱子織地を作製した。このようにして得られた
毛皮調立毛布帛は、表裏に立毛(表の立毛本数:裏の立
毛本数=80:20)を有したソフトで軽い(目付け:420g/m
2)のものであった。
(実施例3) まじり経糸として、100デニールのポリエステルフィ
ラメント2本と50デニールの低融点ナイロンフィラメン
ト“エルダー”(登録商標)1本とを引き揃えて300T/m
で合撚した糸を使用し、緯糸として実施例1で用いた18
Sのカバリング糸を使用してもじり織物を製織した。も
じり経糸の間隔は28mmとした。該もじり織物を120℃,10
分間乾熱熱処理し、もじり経糸と緯糸との交差点を接着
した。次いで、該もじり織物を80℃の水に5分間浸漬し
て緯糸のカバリング糸であるポリビニルアルコール繊維
を溶解させ、さらにもじり経糸同志をたがいに引き離す
ように分離させながら緯糸の連続性を断った。このよう
にしてもじり経糸が地組織を形成し、その周辺にわた毛
とさし毛が立毛したかざり糸を得た。
該かざり糸を用いて実施例1と同様に3Gの天竺組織で
横メリヤス地を編成したところ、表裏に立毛(表の立毛
本数:裏の立毛本数=60:40)を有したソフトで軽い
(目付け:190g/m2)毛皮調布帛が得られた。
(発明の効果) 本発明の毛皮調立毛布帛は編織物組織であるため軽く
ソフトであり、特に編物の場合にはストレッチ性に優
れ、セーターやトレーナーなどの着やすい衣料に適用す
ることができる。
さらに、本発明の毛皮調立毛布帛において、編織組織
により、表の立毛本数は裏の立毛本数とほぼ同じか、表
に浮きの多い組織の場合には約4倍まで多くできるの
で、表裏両面どちらにも使え、リバーシブル衣料にな
る。また、裏面にも毛があるため表面の毛皮調外観を損
なわず保温性の優れた衣料とすることができる。
本発明の毛皮調立毛布帛は、屈曲しても、該毛皮調布
帛を構成する、パイルを有する糸条のパイル密度が高い
ために地割れすることが無く高品位な衣料を提供するこ
とが可能となった。
また、本発明の別の特徴として、立毛部分と非立毛部
分とがはっきり分れた畝状の立毛布帛を得ることができ
る。しかも、該畝の形状は、編物のループ組織または織
組織によって左右されるので、不規則で自然な感じの畝
状の立毛を有する毛皮調立毛布帛とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の編物の平面図および織物の断
面図である。第3図は本発明で用いる片面パイル布帛を
テープ状に切断して得た糸条の斜視図、第4図は長手方
向に折った該糸条の斜視図、第5図は甘撚をかけた該糸
条の平面図である。 図中、 1:片面パイル布帛をテープ状に切断して得たかざり糸 2:長手方向に折ったかざり糸 3:甘撚をかけたかざり糸 4:さし毛 5:わた毛 P:パイル W:畝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端が尖鋭化された合成繊維からなる片面
    パイル布帛をテープ状に切断して得たかざり糸で製編織
    され、両面に立毛を有することを特徴とする毛皮調立毛
    布帛。
  2. 【請求項2】片面パイル布帛がパイル密度1,100〜9,000
    本/cm2で地組織に固定されていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の毛皮調立毛布帛。
  3. 【請求項3】パイルとしてさし毛調パイルとわた毛調パ
    イルの少なくとも2種のパイルを有するかざり糸を使用
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の毛
    皮調立毛布帛。
  4. 【請求項4】さし毛調パイル単糸の繊度が10〜100デニ
    ール、わた毛調パイル単糸の繊度が1〜10デニールであ
    るかざり糸を使用することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の毛皮調立毛布帛。
  5. 【請求項5】かざり糸を他の編織糸と交編織して使用す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の毛皮
    調立毛布帛。
  6. 【請求項6】表に出る立毛が全体の50〜80%を占めるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の毛皮調立
    毛布帛。
JP61252166A 1986-10-23 1986-10-23 毛皮調立毛布帛 Expired - Lifetime JPH086227B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US3822006A (en) * 1972-06-19 1974-07-02 Shuttleworth Machinery Corp Apparatus for dividing moving objects into rows
JPS5947722A (ja) * 1982-09-10 1984-03-17 Toshiba Electric Equip Corp リ−ケ−ジトランス

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