JPH0862225A - 臨床診断用検定を行うための試験ユニット及びその検定方法 - Google Patents

臨床診断用検定を行うための試験ユニット及びその検定方法

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JPH0862225A
JPH0862225A JP7182963A JP18296395A JPH0862225A JP H0862225 A JPH0862225 A JP H0862225A JP 7182963 A JP7182963 A JP 7182963A JP 18296395 A JP18296395 A JP 18296395A JP H0862225 A JPH0862225 A JP H0862225A
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JP
Japan
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sample
chamber
liquid
test unit
reagent
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Application number
JP7182963A
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English (en)
Inventor
Hugh V Cottingham
ヒュー・ブイ・コッティンガム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Becton Dickinson and Co
Original Assignee
Becton Dickinson and Co
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L3/00Containers or dishes for laboratory use, e.g. laboratory glassware; Droppers
    • B01L3/50Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes
    • B01L3/502Containers for the purpose of retaining a material to be analysed, e.g. test tubes with fluid transport, e.g. in multi-compartment structures
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01LCHEMICAL OR PHYSICAL LABORATORY APPARATUS FOR GENERAL USE
    • B01L7/00Heating or cooling apparatus; Heat insulating devices
    • B01L7/52Heating or cooling apparatus; Heat insulating devices with provision for submitting samples to a predetermined sequence of different temperatures, e.g. for treating nucleic acid samples
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • G01N21/07Centrifugal type cuvettes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一貫式の核酸増幅及び核酸検定を行い、又は
免疫学的検定、或いは核酸リガンド系検定を行うための
完全に自動化した試験装置及びその方法を提供するこ
と。 【解決手段】 免疫学的検定又は一貫式の核酸増幅及び
核酸検定を行うための使い捨て可能な自己密閉式試験ユ
ニット36が提供される。該試験ユニット36は、試料
チャンバ50と、試薬チャンバ62、64、66と、廃
物チャンバ60とを備えており、試料及び試薬液体の流
量が遠心力により制御される。これらのチャンバを回転
軸線から異なる半径方向距離に配置し、検定操作中の回
転速度を漸進的に速くすることにより、異なる液体を異
なる時点で流動させることが出来る。また、かかる試験
ユニット36の多数を受け入れ且つ回転させる自動化さ
れた試験装置30も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1994年3月1
4日付けでハーフ・V・コッティンガム(Hugh
V.Cottingham)により出願され、その開示
内容を引用して本明細書の一部に含めた、「核酸増幅方
法及び装置(Nucleic Acid Amplif
ication Method and Appara
tus)」という名称の米国特許第08/213,30
4号に開示され且つその特許請求の範囲に記載された主
題に関連するものである。
【0002】本発明は、自動的な臨床診断用検定法、特
に、免疫学的検定法、又は一貫式核酸増幅及び核酸検定
法、及びかかる方法及び装置に使用される自己密閉型の
使い捨て型試験ユニットに関する。
【0003】
【従来の技術】核酸増幅技術の登場により、多くの分野
における検出感度を向上させる可能性が著しく増えてい
る。かかる分野の一つは、人間の病原体を検出し且つ同
定する場合である。非常に小さい一つの微生物を検出し
得ることは、病気の進行中の極く初期の段階で病気を検
出することを可能にする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】残念ながら、核酸増幅
技術は、極めて有効ではあるが、これらの技術の実施は
容易でない。時間−温度の正確な条件のように操作条件
が複雑であったり、及び増幅した核酸による汚染の可能
性があるため、従来、これらの技術は、研究試験用に限
られていた。こうした増幅技術を病院及び臨床試験所で
実際に使用するためには、複雑な操作条件及び汚染に伴
う問題点を解決しなければならない。更に、製造上の効
率化のため、また、医療コストの削減が重視されている
ため、核酸増幅、核酸検定法、免疫学的検定法や核酸リ
ガンドを使用して、タンパク質又は分子量の小さい分子
を結合させる検定法(以下、核酸リガンド系検定法と称
する)のための汎用型のプラットフォームを提供するこ
とが望ましい。また、かかる核酸リガンド系検定法は、
双方向性核酸リガンド化合物を利用することが出来る。
【0005】こうした目的を達成するための一つの方法
は、核酸増幅及び核酸検定法(又は免疫学的検定法)の
全体を操作し、生データを臨床結果に変換し、その結果
を試験室又は病院の構内通信網(LAN)を通じて報告
する、完全に自動化されたシステムを構成することであ
る。かかるシステムを実用化するためには、液体の生物
学的試料が単一の使い捨て型の試験装置に密閉されてい
る間に、試験手順に含まれる全ての段階を行うことが望
ましい。このことは、試験室又は病院の環境を汚染する
可能性を少なくするのみならず、試験方法を迅速、低廉
に且つ高度に熟練した人間を必要とせずに行うことを可
能にする。
【0006】残念なことに、自己密閉型の試験装置の既
存の設計は、特に、コスト因子の観点からして完全に満
足し得るものではない。例えば、シェニペルスキィ(S
chnipelsky)等への米国特許第5,229,
297号には、DNAの増幅及び検出用のキュベット
(cuvette)であって、試料、増幅試薬、及び検
出試薬を保持する複数の可撓性の仕切室と、該試料及び
検出試薬仕切室を検出部分及び廃物仕切室に接続する通
路とを備えるものが開示されている。ローラを使用して
試料及び試薬仕切室を所望の順序で搾り又は圧縮し、こ
れにより、試料及び検出試薬を通路を通じて検出部分及
び廃物仕切り室に押し出す。ローラにより十分な圧力が
発生される迄、一時的なシールを使用して、試料及び試
薬仕切室を通路から隔離する。増幅及び検出中、試料が
キュベット内に止まる点でこの開示された構成は有利で
はあるが、ローラが一時的なシールを破り、各種の流体
が仕切室の間を流動するようにする必要があるため、特
に、多数の試料及びキュベットを同時に処理しようとす
るとき、その手順を自動化することが難しくなる。シェ
ニペルスキィ等の特許の代替例において、流体は、キュ
ベット自体の一部を形成する可動ピストンによって仕切
室の間を移動する。しかしながら、この実施例の場合に
も、幾つかのキュベットを同時に自動的に処理すること
は難しく、また、各キュベット中に幾つかのピストンが
必要になるため、このキュベットのコストは、望ましい
程度以上のものとなる。
【0007】故に、本発明の一つの目的は、一貫式の核
酸増幅及び核酸検定を行い、又は免疫学的検定、或いは
核酸リガンド系検定を行うための完全に自動化した試験
装置を提供することである。
【0008】本発明のもう一つの目的は、特定の試料に
対する免疫学的検定又は核酸リガンド系検定、或いは一
貫式の核酸増幅及び核酸検定を行うための全ての試薬及
び成分を単一の使い捨て型の試験装置内に収容すること
である。
【0009】本発明の更に別の目的は、増幅した核酸に
よって試験室の環境が汚染されるのを防止するために自
動的に閉じ且つ恒久的に密封することの出来る使い捨て
型の試験ユニットを提供することである。
【0010】本発明の別の目的は、単一の使い捨て型の
試験ユニット及び単一の臨床用試料を使用して、多重化
した核酸増幅を支援し、また、多数の核酸検定の結果を
報告することである。
【0011】本発明の更に別の目的は、単一の使い捨て
型試験ユニット及び単一の臨床用試料を使用して、多重
化した免疫学的検定を支援し、また、多数の免疫学的検
定の結果を報告することである。
【0012】本発明の更に別の目的は、単一の使い捨て
型試験ユニット及び単一の臨床用試料を使用して、多重
化した核酸リガンド系検定を支援し、また、多数の核酸
リガンド系検定の結果を報告することである。
【0013】本発明の更に別の目的は、遅延や人的介入
が最小の状態で臨床結果を報告し且つ入手するため、試
験室又は病院のLANに直接、相互接続することの出来
る自動化した臨床検定装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、従来技
術の不利な点及び問題点は、比較的簡単な回転装置によ
って加えられた遠心力により試料及び試薬液の液量を制
御することが出来、これにより、ローラ、ピストン及び
その他の複雑な機構を不要にする、使い捨て型の自己密
閉型試験ユニットを提供することによって実質的に解消
される。このことは、試験ユニットを比較的簡単で且つ
低廉な構造とすることを可能にし、また、複数の試験ユ
ニットを装置内に回転可能に取り付けることにより多く
の試料を同時に検定することが可能となる。また、本発
明は、かかる試験ユニットを多数、回転可能に受け入れ
ることが出来、多数の液体の生物学的試料を同時に且つ
自動的に検定することを可能にする装置にも関するもの
である。
【0015】故に、一つの特徴において、本発明は、臨
床的診断用の検定を行う改良に係る試験ユニットに関す
るものである。該試験ユニットは、検定すべき液体の生
物学的試料を受け入れる試料チャンバと、該検定チャン
バを閉じる蓋と、検定チャンバから液体の生物学的試料
を受け入れる密封した廃物チャンバと、試料チャンバと
廃物チャンバとの間を伸長する液体の生物学的試料用の
液体流路とを備えている。該試験ユニットは、試料に加
わる圧力が存在しないときに、液体の生物学的試料が液
体の流路を通って流れるのを妨害すると共に、少なくと
も所定の最小圧力が試料に加えられたときに、液体の生
物学的試料が液体の流路を通って流れるのを許容する堅
牢な流量制御手段を更に備えている。上記の堅牢な流量
制御手段に打ち勝つのに必要な力は、通常、弱体のシー
ルを破断させるのに必要な力よりも小さいため、その必
要な力は、例えば、試験ユニットを軸線を中心として回
転させることにより発生される遠心力を利用することを
含むことが出来る。該試験ユニットは、試料が試料チャ
ンバから廃物チャンバまで流動するとき、液体の生物学
的試料に接触し得るように液体の流路内に配置された、
少なくとも一つの固定した試薬を更に含んでいる。好適
な実施例において、この固定した試薬は、核酸プローブ
を備え、また、試料が試料チャンバから去る前に、液体
試料中で核酸の増幅を行う乾燥増幅試薬が試料チャンバ
内に配置される。その他の実施例において、免疫学的検
定又は核酸リガンド系検定を行うのに適した試薬は、試
験ユニット内に提供することが出来る。
【0016】もう一つの特徴において、本発明は、試験
ユニットを回転させて遠心力を発生させることにより液
体の生物学的試料の流量を制御することの出来る、改良
に係る試験ユニットに関する。該試験ユニットは、検定
すべき液体の生物学的試料を受け入れる試料チャンバ
と、該試料チャンバを密封する蓋と、該試料チャンバか
ら液体の生物学的試料を受け入れるべく、試料チャンバ
から離間された密封廃物チャンバと、試料チャンバと廃
物チャンバとの間を伸長する、生物学的試料用の液体流
路とを備えている。液体の流路は、逆流不能な形態をし
ており、流動方向への流路の連続的な各漸増部分は、試
験ユニットの所望の回転軸線から更に離れる方向(又
は、少なくとも該軸線に近接しない方向)になるように
してある。この試験ユニットは、試料が試料チャンバか
ら廃物チャンバに流動するとき、流体の生物学的試料に
接触し得るように液体流路内に配置された少なくとも一
つの固定した試薬を更に含んでいる。検出チャンバと廃
物チャンバ間のこの間隔のため、及び液体の流路の逆流
不能な形態のため、試験ユニットを軸線を中心として回
転させ、これにより、試料チャンバから廃物チャンバの
方向に試料に遠心力を加えることにより、液体の生物学
的試料は、試料チャンバから廃物チャンバに流動する。
【0017】更に別の特徴において、本発明は、臨床的
診断用検定を行う方法に関する。該方法は、試料チャン
バと、該試料チャンバから離間された廃物チャンバと、
試料チャンバと廃物チャンバとの間を伸長する液体の流
路と、該液体の流路内に配置された固定試薬とを有する
試験ユニットを提供する段階と、液体の生物学的試料を
試料チャンバ内に導入する段階と、軸線を中心として回
転することにより試料チャンバから廃物チャンバの方向
に液体の生物学的試料に遠心力が加わるように、試験ユ
ニットが方向決めされる状態にて試験ユニットを軸線を
中心として回転可能に取り付ける段階と、試験ユニット
を軸線を中心として回転させ、液体の生物学的試料が遠
心力により試料チャンバから液体の流路を通じて廃物チ
ャンバまで流動し、これにより、固定試薬に接触するよ
うにする段階と、液体の生物学的試料に対する固定試薬
の応答又は不応答に基づいて、液体の生物学的試料中に
化学的成分又は生物学的成分が存在するか否かを検出す
る段階と、を備えている。本発明の好適な実施例におい
て、試験ユニットには、液体試薬を含む少なくとも一つ
の試薬チャンバが設けられ、また、液体の生物学的試料
が液体の流路を通過した後に、試験ユニットの回転速度
を速くすることにより、液体試薬は、試薬チャンバから
液体の流路まで流動する。
【0018】本発明の更に別の特徴において、複数の臨
床的診断用検定を略同時に行う装置が提供される。該装
置は、複数の試験ユニットを軸線を中心として回転可能
に保持する回転可能なホルダと、軸線を中心として回転
可能なホルダを回転させる回転駆動力源と、回転可能な
ホルダにより保持され且つその回転軸線を中心として周
方向に離間された複数の着脱可能な試験ユニットとを備
えている。試験ユニットの各々は、検定すべき液体の生
物学的試料を受け入れる試料チャンバと、該試料チャン
バから流体の生物学的試料を受け入れる廃物チャンバ
と、試料チャンバと廃物チャンバとの間を伸長する液体
の流路と、該液体の流路内に配置された固定試薬と、を
備え、更に、選択随意的に、液体検出試薬を収容する一
又は複数の試薬チャンバを備えることも出来る。試験ユ
ニットの各々は、回転可能なホルダに対して次のように
方向決めされる。即ち、試料チャンバが廃物チャンバよ
りも回転軸線に近接する位置にあり、ホルダを回転させ
ることによって液体の生物学的試料に遠心力を加えたと
き、液体の生物学的試料が試料チャンバから液体の流路
を通じて廃物チャンバまで流動し、これにより、固定試
薬に接触するように方向決めする。また、該装置は、液
体の生物学的試料中に化学的成分、又は生物学的成分の
存在に対する固定試薬の応答を検出する少なくとも一つ
のセンサを備えている。回転駆動力源は、二以上の異な
る回転速度にて選択的に作動させることが出来、それぞ
れのチャンバから伸長する液体の流路の流動抵抗に打勝
つのに十分な所定の漸増分ずつ、回転可能なホルダの回
転速度を速くことにより、液体は、試料チャンバから試
薬チャンバまで連続的に流動するようにすることが望ま
しい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の幾多の目的、有利な点及
び新規な特徴は、添付図面と共に以下の詳細な説明を読
むことにより、一層容易に理解されよう。
【0020】本発明に従って複数の臨床診断用検定を行
うための自動的な試験装置30が図1に示してある。該
試験装置30は、好適な実施例において、約304.8
mm(12インチ)幅×304.8mm(12インチ)
厚さ×114.3mm(4.5インチ)高さ寸法であ
る。該試験装置30は、底部分31と、ヒンジ止めした
蓋32とを備えている。底部分31内に収容された円形
ロータ34は、半径方向に配置された着脱可能で使い捨
て型(一回使用型)の複数の試験ユニット36を受け入
れ且つ回転させる。該ロータ34は、試験装置30の頂
部に対して平行な面内で回転し、使い捨て試験ユニット
36に遠心力が加わるようにする。光源と、使い捨て型
の試験ユニット36内に収容された固定試薬による光学
的応答を検出する光検出器とを収容する光検出器ハウジ
ング38がロータ34の上方に配置されている。該使い
捨て型試験ユニット36は、蓋32により保持された回
転自在のクランプ40によりロータ34上の所定位置に
自動的に密封され且つ保持されている。
【0021】図2には、使い捨て型の試験ユニット36
がロータ34上で半径方向に配置される状態がより明確
に示してある。該ロータ34は、約254mm(10イ
ンチ)の直径を有することが望ましく、また、使い捨て
型の試験ユニット36の各々は、長さ約93.98mm
(3.7インチ)×丸味を付けた(内)端42の幅約1
1.43mm(0.45インチ)、四角(外)端44の
幅約20.32mm(0.8インチ)であることが望ま
しい。該ロータ34は、一つの使い捨て型の試験ユニッ
トの周方向列状に30°毎の角度に配置された12個の
使い捨て型試験ユニット36を収容している。使い捨て
型試験ユニット36が通過するときに該ユニットの各々
が検出され得るように光検出器のハウジング38が所定
位置に配置されている。
【0022】図3は、試験装置30の断面図である。マ
イクロコントローラ盤46が該試験装置30の電気的構
成要素を適宜に制御する。使い捨て型試験ユニット36
の試料/増幅チャンバ50がロータ34の穴51を通じ
て露出される箇所にてロータ34の下側に近接する位置
に第一の環状の固定赤外線ヒータ48が配置されてい
る。このチャンバ50の赤外線による加熱は、マイクロ
コントローラ盤46により制御される。ロータ34の下
側に近接する位置に第二の環状の固定赤外線ヒータ52
が配置され、使い捨て型試験ユニット36の検出部分5
4に配置された固定試薬がロータ34の穴51を通じて
この位置にて露出される。検出部分54の赤外線による
加熱もまたマイクロコントローラ盤46により制御され
る。図3から、穴51、55は、試料チャンバ50及び
以下に簡単に説明する追加のチャンバ60、62、6
4、66を含む、使い捨て型の試験ユニット36の各々
の幾多の部分を受け入れるべくロータ34に形成された
穴の半径方向パターンの一部であることが理解されよ
う。これらの穴は、上述のように、試料チャンバ50及
び検出部分54をそれぞれの赤外線ヒータ48、52に
露出させることを可能にし、また、使い捨て型の試験ユ
ニット36をロータ34上の適正な角度位置に配置する
ことに役立つ。所望であれば、赤外線ヒータ48、52
は、ロータ34内に組み込んでもよく、この場合、穴5
1、55に代えて、ロータ34の上面に形成されたキャ
ビティを使用することが出来る。
【0023】図3を更に参照すると、モータ56及びシ
ャフト58は、ロータ34を各種の選択された速度にて
回転させ、使い捨て型ユニット36に所定の遠心力を加
える。回転するクランプ40は、回転可能な軸受組立体
59によって蓋32に取り付けられ、使い捨て型の試験
ユニット36をその回転中、ロータ34上に保つ。ま
た、この回転するクランプ40は、以下により詳細に説
明するように、使い捨て型試験ユニット36の試料ポー
トを自動的に密封する作用を果たす。使い捨て型試験ユ
ニット36内に保持された反応後の固定化学試薬を照射
し且つ検出する第一の光学組立体68が光検出器ハウジ
ング38内でロータ34の上方に配置されている。光学
組立体68は、図示するように、多数の部分を有してお
り、その部分の各々は、組立体68の下方に配置された
試験ユニット36の検出箇所54にて固定試薬スポット
(図示せず)の一つの上方に配置されている。採用され
る検出技術に依存して、光学組立体68は、典型的に、
キセノン又はレーザダイオード光源と、光増幅器管、即
ち、CCD線形アレー又は光ダイオードと、使い捨て型
試験ユニット36内の固定化学試薬の光学的出力を捕獲
するのに必要な干渉フィルタ、レンズ、シャッタ及びそ
の他の光学要素とを収容している(各部分内に設け、又
は全ての部分に共通の構成要素として)。また、第二の
光学組立体70がロータの上方に配置され、ロータ34
の縁部の傷又は切欠き(図示せず)を検出して、第一の
光学組立体68により検出されるよう特定の使い捨て型
試験ユニット36が適正に割り出されたときを表示す
る。
【0024】一つの使い捨て型試験ユニットの構造は、
図4の斜視図、図5の分解図、図6A及び図6Bの平面
図及び側面図からそれぞれ明らかであろう。最初に、図
4及び図5を参照すると、使い捨て型試験ユニット36
の基本的構造体を構成する三つの要素がある。第一に、
厚さ約0.127mm(0.005インチ)の透明又は
半透明のポリエステル/ポリエチレン、又はその他の熱
密封可能な積層体で出来たものであることが望ましい薄
い可撓性の上面フィルム72は、試験ユニット36の上
部層を形成する。この上面フィルム72は、試料ポート
として機能する直径約2.54mm(0.1インチ)の
小さい穴74を有する。また、この試験ユニットは、透
明又は半透明であることが望ましく、熱成形による凹所
又はウェル50、60、62、64、66を有する、よ
り厚く堅固な熱成形底部分76を有する。上面フィルム
72が所定位置にあるとき、閉鎖チャンバを形成するこ
れらのウェルの外形は、図6Bの側面図から理解するこ
とが出来る。これらウェルの深さは、試料チャンバ50
に対する約3.81mm(0.150インチ)から廃物
チャンバ60に対する約6.35mm(0.250イン
チ)の範囲にて異なるようにすることが望ましい。熱成
形底部分76は、厚さ0.1778mm(0.007イ
ンチ)乃至0.381mm(0.015インチ)の剛性
なポリカーボネートフィルムで出来たものであることが
望ましいが、所望であれば、その他の耐熱性のある剛性
なプラスチックフィルム(PET−G)を使用すること
も出来る。また、試験ユニットは、試料ポート74に対
する閉鎖手段として機能する接着シール78を有してい
る。この接着シール78は、下面に設けた感圧性接着剤
で積層したポリエステルフィルムで出来ており、製造中
に、その閉鎖手段として機能するように試料ポート74
の上方に配置される。試験ユニット36の上面フィルム
72は、試験ユニットの構造体を完成し得るように熱成
形底部分76に熱密封されている。この上面フィルム7
2と熱成形底部分76との間の熱シールパターン80
は、図6Aに点状に示してあり、ウェル50、60、6
2、64、66により形成されたチャンバを相互に接続
する、一連の通路82、84、86、88を形成するこ
とが理解されよう。これらの通路は、熱密封パターンに
より画成される幅及び長さを有するが、熱密封工程中、
上面フィルム72と熱成形底部76との間にスペーサ要
素が存在しないから、各通路の高さ寸法は、略零であ
る。これにより、以下により詳細に説明するように、通
路が各種のチャンバ間の液体の流量を制御することを可
能にする、ある程度の流動抵抗性が得られる。この熱密
封段階は、上面フィルム72を底部分76に接続すると
同時に、通路82、84、86、88を形成する働きを
することが理解されよう。所望の熱シールパターン80
に適合する形状とされた従来の加熱プラテンを使用し
て、熱密封段階を実施することが出来る。
【0025】組み立てた試験ユニット36が図7A及び
図7Bに示してあり、接着シール78は開放位置にあ
り、また、試薬チャンバ62、64、66は、液体試薬
が予め充填された状態で示してある。接着シール78の
狭小部分90は、接着、熱密封又はその他の方法にて試
験ユニット36の上面フィルム72に固定される。接着
シール78の他の部分は、折り畳み線94により接着部
分90に接続されたフラップ92を備えており、該フラ
ップ92は、感圧性接着剤(図示せず)をその下面96
に保持している。フラップ92が折り畳み線94を中心
として矢印98で示した方向に回転すると、該フラップ
92は、上面フィルム72に接着剤で接着され、これに
より、試料ポート74を閉鎖する。この結果、液体の生
物学的試料を試料ポート74内に導入した後に、試験ユ
ニット36を外部の環境に対して密封することが可能と
なる。所望であれば、フラップ92の底面96に着脱可
能な剥離層(図示せず)を設けて、液体の生物学的試料
が導入される前に、フラップ92が上面フィルム72に
誤って取り付けられるのを防止することが出来る。
【0026】図8A及び図8Bには、試料ポート74を
通じて液体の生物学的試料を試料チャンバ50に導入し
た後の試験ユニット36が示してある。接着シール78
は、閉鎖位置にある状態にあり、これにより、試料チャ
ンバ50内で液体の生物学的試料を密封し且つその周囲
の環境の汚染を防止する状態で示してある。作用時、接
着シール78は、試験装置30の蓋32が閉じられたと
き、図1及び図3の回転クランプ40により自動的に閉
鎖される。これは、試験ユニットを一つずつ密封する操
作者が不要であるから、多数の試験ユニットを同時に処
理するとき、相当な時間の節約となる。また、蓋32の
閉鎖により、検定を行う前に試験ユニットを適正に密封
することが確実となるから、この自動的な密封機能は、
汚染を防止する観点からも望ましい。
【0027】図9A及び図9Bは、臨床診断用検定を開
始する前における使い捨て型試験ユニット36を示す、
それぞれ詳細な平面図及び側面図である。図9A及び図
9Bに空の状態で示した試料チャンバ50は、通路82
によりチャンバ60に接続され、該チャンバ60は、検
定中に使用された液体の生物学的試料及び液体試薬を受
け入れる廃物チャンバとして機能する。また、試料チャ
ンバ50は、通路84によりチャンバ62に接続され、
該チャンバ62は、液体の試薬100を収容する試薬チ
ャンバとして機能する。通路86は、第二の液体試薬1
02を保持する第二の試薬チャンバとして機能する、チ
ャンバ64に第一の試薬チャンバ62を接続する。最後
に、通路88は、第三の液体リザーバ104を保持する
第三の試薬チャンバとして機能するチャンバ66にチャ
ンバ64を接続する。典型的に、該試験ユニットの上面
フィルム72が底部分76に熱密封される前に、これら
の試薬チャンバ62、64、66には、それぞれの液体
試薬100、102、104が予め充填される。これに
より、試薬チャンバ62、64、66の全てが、囲繞す
る環境に関して密封され、このことは、廃物チャンバ6
0の場合も同様である。このため、試料ポート74は、
試験ユニット36の外部と内部とを流体連通させる唯一
の手段となる。
【0028】試験ユニットが一貫式の核酸増幅及び核酸
検定を行い得るようにしてあるとき、化学試薬の乾燥ス
ポット106が試料チャンバ50の底部に取り付けられ
る。この乾燥スポットは、核酸増幅に必要な各種の試薬
の全てを保持しており、かかる試薬の例としては、上述
のハーフ・V・コッティンガムの出願係属中の、「核酸
増幅方法及び装置」という名称の米国特許第08/21
3,304号に開示されたものがある。試験ユニット3
6を免疫学的検定又は核酸リガンド系検定に使用しよう
とする場合、乾燥スポット106は、その他の試薬を含
めることが出来る、または、省略してもよい。乾燥スポ
ット106中の化学試薬は、トレハロース又はその他の
炭水化物のような容易に溶け易いマトリックス内に保持
される。これらの試薬は、試料チャンバ50内に導入さ
れた水を含む試料に露呈されたとき、瞬間的に再懸濁さ
れる。一方、乾燥し且つ固定した核酸プローブ及び対照
液は、スポット108、同110、同112、同114
の形態による通路82内の所定位置に設けられる。免疫
学的検定法の場合、これらのスポットは、抗体及び/又
は抗原及び対照を含む一方、核酸リガンド系検定の場
合、スポット又は、核酸リガンド/標的及び対照液を含
む。全ての場合、固定されたスポットは、試料チャンバ
50内の水を含んだ試料により溶けず、また、存在する
ならば、液体の生物学的試料中の特定の化学的成分と反
応し且つその成分を捕捉(これにより固定する)ことを
目的とする点で乾燥試薬106と異なっている。
【0029】免疫学的検定において、スポット108、
110、112、118内で使用される典型的な抗体/
抗原及び対照は、当業者に周知であり、例えば、アカデ
ミック・プレス(Academic Press)発行
のロイット(Roitt)・I.M及びデルビス(De
lves)・P.Jによる免疫学百科事典(Encyc
lopedia of Immunology)の第2
巻、779乃至782頁(1992)及び、ファインゴ
ールド(Finegold)・S.M.及びマーティン
(Martin)・W.J.による診断用微生物学(D
iagnostic Microbiology)第6
版の571乃至583頁(1982)に記載されてい
る。同様に、周知の免疫学的検定における抗体に代え
て、例えば、米国特許第5,270,163号を通じて
当業者に周知である核酸リガンドを使用することが出来
る。
【0030】以下に説明する、その他の試薬と組み合わ
せて、固定した核酸プローブ及び対照(又は、代替的
に、抗体/抗原及び対照、または、核酸リガンド/標的
及び対照)108、110、112、114は、光学的
に検出するのに適した色素形成、蛍光、化学ルミネセン
ス又は生物ルミネセンスの何れかを発生させる。また、
本発明の実施に際して、放射性検出法を採用することも
可能である。固定スポット108、110、112、1
14は、全て、互いに化学的に異なり、その各スポット
が異なる検定物質を検出するようにすることが望まし
い。このことは、試験ユニット36が同一の液体の生物
学的試料について同時に多重検定を実施することを可能
にする。スポット108、110、112、114が占
める領域54は、試験ユニット36の検出箇所を構成
し、記載した実施例において、この検出箇所は、通路8
2の一部を備えるに過ぎない。その他の実施例におい
て、検出箇所54は、別個のチャンバ、又は通路82の
拡張部分を含めることが出来る。
【0031】第一の試薬チャンバ62内に保持された液
体試薬100は、典型的に、核酸プローブと共役された
酵素であり(これと代替的に、免疫学的検定のとき、酵
素は、抗原又は抗体に共役され、又は核酸リガンド系検
定のとき、核酸リガンド又は標的に共役される)。この
酵素は、典型的に、アルカリリン酸塩、ホースラディッ
シュペルオキシダーゼ等である。第二の試薬チャンバ6
4内の液体試薬102は、典型的に、水を含む緩衝/洗
浄溶液である。最後に、第三の試薬チャンバ66内の液
体試薬104は、典型的に、液体試薬100内の酵素に
対する、AEC、TMB、BCIP/NBT、AMPP
D、BBTP又はルミフォス(Lumiphos)53
0(登録商標名)のような物質である。その他の形態も
可能である。例えば、リポソーム検出器及び洗浄剤を使
用することが出来、その結果、必要とされる試薬チャン
バ及び液体試薬の数が一つ少なくて済む。
【0032】チャンバ50、60、62、64、66を
直線状に配置し、また、通路82、84、86、88を
相互に接続することにより、図1乃至図3の装置により
遠心力を付与して、試験ユニット36を通る液体の生物
学的試料及び液体の試薬の流量を正確に設定することが
出来る。遠心力は、次式で求められる。
【0033】Cf=mrω2 ここで、Cf=遠心力 m=質量 r=回転半径 ω=角速度 臨床化学の分野では、遠心分析器は周知であるが、これ
らの装置は、典型的に、遠心力を使用して、異なる試薬
を混合する。本発明の記載した実施例において、混合は
付随的にしか行わず(廃物チャンバ60内で)、遠心力
は、主として、通路82、84、86、88の各々の流
れ抵抗に打勝つことにより、固定した試薬スポット10
8、110、112、114を横断するように液体の生
物学的試料及び液体の試薬を連続的に動かす働きをす
る。チャンバ50、62、64、66は、図1乃至図3
のロータ34の軸線からの径方向距離が漸進的に短くな
る位置に配置されているために、このことが可能であ
り、廃物チャンバ60は、最外側の半径方向位置にあ
り、このため、該廃物チャンバは、その他の全てのチャ
ンバから液体を受け入れることが出来る。好適な実施例
において、各チャンバの中心の回転半径は、次の通りで
ある。即ち、第三の試薬チャンバ66は約27.94m
m(1.1インチ)、第二の試薬チャンバ64は約4
0.64mm(1.6インチ)、第一の試薬チャンバ6
2は約53.34mm(2.1インチ)、また、試料チ
ャンバ50は約72.39mm(2.85インチ)であ
る。その結果、所定の角速度のとき、回転半径が増すに
伴って、各チャンバ内の液体には、より大きい遠心力が
加わる。従って、所定の角速度の場合、これらのチャン
バの内容物に加わる力は、次のようになる。即ち、試料
チャンバ50への力は最大であり、第一の試薬チャンバ
62への力は多少小さく、第二の試薬チャンバ64への
力は更に小さく、第三の試薬チャンバ66への力は、更
に一層小さくなる。数字で示せば、第一の試薬チャンバ
62の内容物に加わる力は、試料チャンバ50への力の
73%、第二の試薬チャンバ64への力は、試料チャン
バ50への力の56%、第三の試薬チャンバ66への力
は、試料チャンバ50への力の38%である。これと逆
に、全てのチャンバの内容物に加わる所定の力を等しく
するためには、第一の試薬チャンバ62の角速度は、試
料チャンバの角速度の1.16倍、第二の試薬チャンバ
64の角速度は液体チャンバ50の角速度の1.33
倍、また、第三の試薬チャンバ66の角速度は試料チャ
ンバ50の角速度の1.6倍にしなければならない。
【0034】図10A、図10B、図10Cは、液体の
生物学的試料116を試料チャンバ50に導入し、ま
た、試料の検定を開始した後の使い捨て型試験ユニット
36が示してある。一貫式の核酸増幅及び核酸検定が実
施され、また、この時点で試料チャンバ内の乾燥試薬ス
ポット106は、既に溶解しており、液体の生物学的試
料116内で核酸増幅が行われたと仮定する。試験ユニ
ット36は、図1乃至図3の装置30のロータ34上の
その指定した半径方向位置に配置され、液体試料116
を半径方向外方に付勢するのに十分な閾値の速度にて試
験ユニット36が回転している。その上方壁がその下方
壁と接続状態に弾性的に保持されているために通常、閉
鎖している通路82は、液体試料116に加わる半径方
向圧力によって押し開けられる。この状態は、図10C
に示してある。試験ユニット36の上面の薄膜72及び
底部部分76に使用される材料の厚さ及び弾性に依存し
て、通路の頂部壁又は底部壁の何れか一方、又はその双
方が反ることによって通路82が開放する。記載した実
施例において、試験ユニット36の上面の薄膜72は、
底部分76よりも薄く且つより可撓性であるから、その
反りは、比較的小さく(50μm程度)、主として、溝
の頂部壁にて生ずる。通路82の開放により、液体の生
物学的試料116は、固定試薬スポット108、11
0、112、114の上方を流動し、また、これらの位
置にて固定試薬と反応することが可能となる。この液体
の生物学的試料116は、試料チャンバ50が空になる
迄、通路82を通じて試料チャンバ50から外に流れ出
て、廃物チャンバ60に入る。この流れが停止すると、
試料チャンバ50又は通路82内に液体の生物学的試料
116は残らず、廃物チャンバ60の一部に充填され
る。図10A乃至図10Cにおいて液体の生物学的試料
116に加わる遠心力の程度は、試料116が通路82
を通じて流動するのに十分ではあるが、液体試薬10
0、102、104の何れもがそのそれぞれの通路8
4、86、88を押し開けるには十分でないことが理解
されよう。かかる遠心力の程度は、液体試薬100、1
02、104の上面が十分に傾動せず、図10A乃至図
10Cに示すように、それぞれのウェル62、64、6
6の通路開口部の高さに達していないこと、又は、試薬
は通路の開口部に達してはいるが、その通路の弾性的な
壁を押し開けるのに十分な圧力を受けていないからであ
る。本発明を実施するとき、これらの効果の何れかの一
方又はその双方を利用することが出来る。何れの場合で
も、液体試薬100、102、104がそのそれぞれの
チャンバから外に出るのを許容するためには、図1乃至
図3のロータ34の角速度を速くする必要がある。この
角速度が速くなる迄、通路84、86、88は、閉鎖し
たままであり、それぞれの試薬チャンバ62、64、6
6を互いに且つ試料チャンバ50から有効に密封してい
る。
【0035】図11A乃至図11Bには、図10A及び
図10Bに示した角速度よりも速い第二の閾値の角速度
における試験ユニット36が示してある。この高速の角
速度は、第一の試薬チャンバ62内の液体試薬100を
通路84内まで半径方向外方に押し出すのに十分であ
る。これにより、液体試薬100は、通路84を通じて
試料チャンバ50まで流れ、また、試料チャンバ50か
ら通路82を通じて廃物チャンバ60に流れることが出
来る。液体試薬100は、通路82を通って流れると
き、固定試薬スポット108、110、112、114
の上を流動し、その内部の固定試薬と反応する。試薬チ
ャンバ62及び通路82、84が空になる迄、液体の試
薬100の流れが続き、液体試薬100は、廃物チャン
バ60内に完全に入る。重力に比べて、液体試薬100
に加えられる遠心力が比較的大きいため、液体試薬は通
路84から通路82に流れるとき、試料チャンバ50内
に顕著な程度に蓄積することはない。その代わり、液体
試薬100は、主として、通路84の出口と通路82の
入口との間で試料チャンバ50の頂部を横断するように
流動する。前と同様に、図11A及び図11Bの液体試
薬100に加わる遠心力は、試薬100が通路84、8
2を通じて流れるようにするのに十分ではあるが、残る
試薬チャンバ64、66内の液体試薬102、104が
そのそれぞれの通路86、88の流動抵抗に打つ勝つこ
とを許容するには十分でない。液体試薬102、104
が流れ始めるようにするためには、こうした位置におけ
る遠心力が更に大きくなるように角速度を速くしなけれ
ばならない。
【0036】図12A及び図12Bには、図11A及び
図11Bに示した角速度よりも速い第三の閾値の角速度
にある試験ユニット36が示してある。この角速度のと
き、第二の試薬チャンバ64内で液体試薬102に加わ
る遠心力は、通路86により付与される流動抵抗に打ち
勝ち、試薬102が通路86を通って流れるのを許容す
るのに十分である。従って、試薬102は、通路86、
第一の試薬チャンバ62、通路84、試料チャンバ5
0、通路82を介して廃物チャンバ60に流動する。液
体試薬102は、通路82を通じて流れるとき、固定試
薬スポット108、110、112、114の上を流
れ、その内部の固定試薬と反応する。第二の試薬チャン
バ64が空となり、試薬102の全てが廃物チャンバ6
0内に蓄積する迄、液体試薬102は流れ続ける。前と
同様、図12A及び図12Bの液体試薬102に加わる
遠心力は、試薬102が通路86、84、82を通じて
流動するのには十分であるが、第三の試薬チャンバ66
内の液体試薬104が通路88により付与される流動抵
抗に打つ勝つことを許容するには十分でない。液体試薬
104が通路88内に流動するのを許容するためには、
第三の試薬通路66の位置にて遠心力が更に大きくなる
ように角速度を再度、速くしなければならない。
【0037】図13A及び図13Bには、図12A及び
図12Bの角速度よりも速い第四の閾値の角速度にある
使い捨て型試験ユニット36が示してある。この角速度
のとき、第三の試薬チャンバ66内で液体試薬104に
加わる遠心力は、通路88を押し開き、試薬104が通
路88を通って流れるのを許容するのに十分である。そ
の結果、液体試薬104は、通路88、第二の試薬チャ
ンバ64、通路86、第一の試薬チャンバ62、通路8
4、試料チャンバ50及び通路82を介して廃物チャン
バ60内に流動することが可能となる。液体試薬104
は、通路82を通じて流動するとき、固定試薬スポット
108、110、112、114の上を流れ、これらの
スポット内の固定試薬と反応する。第三の試薬チャンバ
66、及び中間の通路及び試薬チャンバが全て空となる
迄、液体試薬104は、廃物チャンバ60内に流れ続け
る。この時点にて、全ての液体の生物学的試料104
は、液体の生物学的試料116、第一の液体試薬10
0、及び第二の液体試薬102と共に、廃物チャンバ6
0内に蓄積している。
【0038】図14A及び図14Bには、液体の生物学
的試料116、及び液体試薬100、102、104の
全てが通路を通じて廃物チャンバ60内に押し出された
後の使い捨て型試験ユニット36が示してある。このと
き、固定試薬スポット108、110、112及び11
4は、液体の生物学的試料116及び検定試薬100、
102、104の各々に露呈されている。この露呈順
序、従って、反応順序は、図1乃至図3の装置30にお
いてロータ34の角速度を速くすることにより増大する
遠心力により制御される。上述の説明から理解されるよ
うに、この反応順序は、次の通りである。即ち、第一
に、液体の生物学的試料116、第二に、酵素共役体1
00、第三に、廃溶液102、第四に、基層104であ
る。この時点にて、固定試薬スポット108、110、
112及び114は、光学的に検出する用意が出来てい
る。使用される基層に依存して、固定試薬スポットは、
検出された特別の検定物質の量に比例した色素形成、蛍
光、又はルミネセンスを呈する。
【0039】図15は、一貫式の核酸増幅及び核酸検定
中において操作者及び図1乃至図3の試験装置30が行
う一連の操作を示すフローチャートである。図16A及
び図16Bは、それぞれ回転速度対時間のグラフ、及び
温度対時間のグラフであり、これらは、図15のフロー
チャートの理解に役立つ。図15のブロック120を参
照すると、この過程は、操作者が液体の生物学的試料を
試料ポート74を通じて使い捨て型試験ユニット36の
試料チャンバ50内に導入することにより開始される。
ブロック122内において、使い捨て型の試験ユニット
36を装置30のロータ34上のその所定の半径方向位
置に配置し(検定すべきその他の試験ユニット36と共
に)、蓋32を閉じて試験ユニットを密封し、その試験
ユニットを所定位置に保持する。また、蓋32を閉じた
り、又は別個の押釦(図示せず)を押すことにより開始
命令が自動的に送られる。選択随意的に、ポリメラーゼ
連鎖反応(PCR)核酸増幅過程に対応し得るようにす
るため、装置30のロータ34に温度循環機能を持たせ
ることが出来る。これは、操作者に必要とされる操作の
最後の段階であり、その過程におけるその後の全ての段
階は、完全に自動化される。操作者の好みによって、試
験ユニットをロータ34内に配置する前、又は配置した
後に、液体の生物学的試料を試験ユニット内に配置する
ことが出来ることに留意すべきである。
【0040】図15のブロック124乃至136は、核
酸増幅に関係している。ブロック124において、ロー
タ34は、試料チャンバ50の試験ユニット36にある
全ての液体生物学的試料を同一の温度まで均一に加熱す
る目的にて、数回転/分(RPM)の速度で回転され
る。この回転は、高温又は低温スポットを無くし、ま
た、全ての試験ユニット36におけるヒータ48、52
の局部的な温度変化を平均化する。ブロック126にお
いて、図3の赤外線ヒータ48は、試験ユニット36内
の液体生物学的試料の全てを増幅させるのに必要な温度
である、41°Cの温度まで加熱するのに十分な温度ま
で加熱される(赤外線ヒータ48の時間−温度グラフ
は、図16Bの加熱領域1に対応し、また、赤外線ヒー
タ52の時間−温度グラフは加熱領域2に対応する)。
ブロック128において、試料が41°Cに維持される
間に、核酸増幅が行われる培養時間が与えられる。増幅
は、培養時間の開始時(図16Bの点130)にて開始
し、約2時間後に終了する(図16Bの点132)。ブ
ロック134において、増幅試薬が失活するのに必要な
温度である、95°Cまで試験ユニット36の液体生物
学的試料の温度を上昇させ、また、増幅過程を終了させ
るように赤外線ヒータ48が制御される。これは、図1
6Bの点136に対応する。ブロック138において、
この試薬の破壊が行われるように3分間の培養時間が与
えられる。この培養時間は、図16Bの点140にて終
了し、その後に、図15のブロック142の冷却段階が
続く。この冷却段階中、その後に検定が行われるよう
に、試験ユニット36内の液体の生物学的試料の温度が
37°Cまで低下するように赤外線ヒータ48が制御さ
れる。ブロック144において、全ての液体の生物学的
試料がより低い等しい温度で安定し得るようにするのに
適した培養時間が付与される。これは、増幅過程の終了
を意味し、次に、核酸検定が行われる。
【0041】ブロック146において、核酸検定は、加
熱段階から開始し、ここで、所望の検定温度である37
°C迄、使い捨て型試験ユニットの検出部分54の温度
を上昇させるように、図3の赤外線ヒータ52が制御さ
れる。ブロック148において、ロータ34の回転速度
は、液体の生物学的試料を試験ユニット36の試料チャ
ンバ50から且つ通路82を通じて廃物チャンバ60に
向けて押し出すのに十分である第一の閾値速度まで増速
される。ブロック148は、図16Aの点150に対応
する。ブロック152において、全ての液体生物学的試
料が試料チャンバ50から廃物チャンバ60まで流れる
のを許容するのに十分な時間(典型的に、約3分間)、
この回転速度が保たれる。この時間中、液体の生物学的
試料は、通路82内の固定試薬スポット108、11
0、112、114を経て流動し、これらのスポットに
収容された試薬と反応する。ブロック154、156に
おいて、ロータ34の回転速度が、酵素100が各試験
ユニット36の第一の試薬チャンバ62から流れ出るの
に十分な第二の閾値レベル(図16Aの点158)まで
速くなり、更なる時間(典型的に、約3分間)この回転
速度に保たれる。これは、酵素100が固定試薬スポッ
ト108、110、112、114を経て、第一の試薬
チャンバ62から完全に流れ出て、廃物チャンバ60に
入るのに十分な時間を許容する。ブロック160、16
2において、ロータ34の回転速度は、水を含む緩衝/
洗浄溶液102が第二の試薬チャンバ64から流れ出る
のに十分な第三の閾値レベル(図16Aの点164)ま
で速くなり、更なる時間(典型的に、約3分間)、この
レベルに保たれる。この選択した時間は、水を含む緩衝
/洗浄溶液102が、固定試薬スポット108、11
0、112、114を経て第二の試薬チャンバ64から
出て、廃物チャンバ60に入るのを許容するのに十分で
ある。最後に、ブロック166、168において、ロー
タ34の速度は、基層104が第三の試薬チャンバ66
から流れ出るに十分である第四の閾値レベル(図16A
の点170)まで速くし、更なる時間(典型的に、約3
分間)、そのレベルに保たれる。前と同様に、この時間
は、基層が固定試薬スポット108、110、112、
114を経て第三の試薬チャンバ66から完全に流れ出
て、廃物チャンバ60に入るのを許容するのに十分であ
る。この時点にて、液体の生物学的試料116、及び液
体試薬100、102、104は、全て、漸進的に速く
なるロータ34の回転速度のため、固定試薬スポット1
08、110、112、114を経て、一度に一つずつ
連続的に流れる。これで、検出を除いて、この核酸検定
が完了する。ブロック172において、ロータ34を割
り出し速度(図16Aの点174)まで遅くし、また、
光検出器組立体68を使用して、使い捨て型試験ユニッ
ト36の各々にて固定試薬スポット108、110、1
12、114を照射し且つ検出することにより、この検
出操作が行われる。使用する特定の基層に依存して、固
定試薬スポット108、110、112、114は、発
色団か、蛍光、ルミネセンス、或は上述のように放射線
とすることが出来る。光検出器組立体68が固定した試
薬スポット108、110、112、114を適正に検
出するためには、試験ユニット36を停止させることが
必要とされるか否かに依存して、図16Aに点174で
示したロータ34の割り出し速度は、一定にし又は間欠
的にすることが出来ることが理解されよう。図3の光検
出器組立体70は、ロータ34上における各試験ユニッ
ト36の位置を示し、また、検出のためにロータ34を
停止させなければならない場合、ロータ34の適正な停
止位置を示す。この核酸検定法は、各試験ユニット36
の各々について光学組立体68から得られたデータに対
してコンピュータ利用の制御装置による獲得、分析及び
記録が行われるブロック176にて終了する。
【0042】図17は、免疫学的検定又は核酸リガンド
系検定中に、図1乃至図3の装置30により及び操作者
により行われる一連の操作をまとめたフローチャートで
ある。図18A及び図18Bは、回転速度対時間、及び
温度対時間のそれぞれグラフであり、これは、図17の
フローチャートの理解を容易にする。図17のブロック
178、180、182において、図15のブロック1
20、122、124に関して説明したものと同一の段
階を使用して、免疫学的検定又は核酸リガンド系検定が
開始される。ブロック184において、使い捨て型の試
験ユニット36の検定チャンバ50及び検定部分54を
加熱して、免疫学的検定又は核酸リガンド系検定温度に
望まれる37°Cの温度にするように図3の赤外線ヒー
タ48、52の双方が制御される。このことは、図18
Bにて点186にて示してある。短かい平衡時間後、ロ
ータ34の回転速度は、漸進的に速くなる4つの閾値レ
ベルを通じて順々に増速され、その各々の速度におい
て、3分間の培養期間が付与される。この操作段階の順
序は、図17のブロック188、190、192、19
4、196、198、200、202で示してあり、こ
れらのブロックは、それぞれ、図15のブロック14
8、152、154、156、158、160、16
2、166、168に対応するものである。図17のブ
ロック188、192、196、200のロータ34の
回転速度は、図18Aでそれぞれ点204、206、2
08、210で示してある。図17のブロック212
(図18Aの点214に対応する)において、ロータ3
4の割り出し回転が行われ、図3の光学組立体68によ
り固定試薬スポット108、110、112、114の
検出が可能となる。この段階は、図15にブロック17
2で示したものに相当する。図17のブロック216に
おいて、図15のブロック176に関して上述したよう
なコンピュータ利用の制御装置により、データの獲得、
分析及び記録が行われる。これで検定が完了する。図1
7、図18A及び図18Bの免疫学的検定又は核酸リガ
ンド系検定は、図15、図16A、図16Bに関して上
述した核酸増幅及び検定と同様であるが、免疫学的検定
又は核酸リガンド系検定は、核酸増幅に採用される2時
間の培養期間、及び41°C、95°Cの加熱段階が共
に不要である点で異なる。
【0043】図19には、図1乃至図3の自動化した試
験装置30を複数個、単一のホストコンピュータ218
に接続する方法が示してある。このホストコンピュータ
は、試験装置30の内部のマイクロコントローラ盤46
から試験結果及びその他のデータを受け取り、病院又は
臨床試験所内の構内通信網(LAN)226にある他の
コンピュータ220、222、224がこのデータを利
用可能にするゲートウェイとして機能する。このホスト
コンピュータ218は、LAN226に存在するコンピ
ュータの一つとすることが出来、また、エターネット
(Ethernet)のような標準的な回路網インター
フェースによりLAN226に接続する別個のコンピュ
ータとすることも出来る。このようにして、このシステ
ムを配置することにより、試験装置30は、データの獲
得を行うコンピュータの周辺装置と略同一の方法で作動
させることが出来、これらの検定結果は、LANが作用
する組織の全体で利用可能にすることが出来る。データ
ベースの作動、ディスプレイ及びプリンティングの支援
は、既に、LAN226に接続されたハードウエアによ
り行うことが出来、このことは、専用のハードウエアの
必要性を軽減する。特に、病院は、構内通信網、光ファ
イバ回路網等により結合されたメインフレーム・コンピ
ュータ、パーソナル・コンピュータの複合体を備えてい
ることがことが多い。新しい装置の取り付け費用を最小
にするため、新しい装置は、既存のハードウエア及びソ
フトウエアに実質的に影響を与えることなく、オンライ
ンで設置することが望ましい。試験装置30の場合、こ
のことは、内部のマイクロコントローラ盤46により装
置30を作動させ、ホストコンピュータ218の計算上
のオーバヘッドが、後方の試験装置30を作動させ得る
点まで小さくなるようにすることが出来る。更に、ディ
スプレイ、プリンティング、及びデータの配分及び記録
のため、既存の標準的なハードウエア及びソフトウエア
を利用することにより、試験装置30自体の製造コスト
が削減され、また、その装置30を取り付け費用且つ保
守費用も軽減される。
【0044】図20は、図1乃至図3の自動化した試験
装置30の主要な電気的構成要素を示すブロック図であ
る。マイクロコントローラ盤46が試験装置30の作動
を制御し、また、マイクロプロセッサと、プログラムコ
ードを記憶する読み取り専用記憶装置(ROM)と、及
び試験装置30の作動中に検定結果及び計算データを記
憶するランダムアクセス記憶装置(RAM)とを備えて
いる。マイクロコントローラ盤46は、図2及び図3の
第一及び第二の光学組立体68、70から入力を受け取
る。これらの入力により、検定の試験結果及びロータ3
4の回転位置に関するデータが得られる。また、マイク
ロプロセッサは、「開始」押釦及び「停止」押釦と、蓋
32が閉じたとき等を検出するセンサとから成る一又は
複数の外部入力装置228から操作者による入力を受け
取る。マイクロコントローラ盤46の出力は、それぞれ
のドライバ回路230、232、234を通じて赤外線
ヒータ48、52及びモータ56に接続される。これら
のドライバ回路は、ヒータ48、52及びモータ56を
それぞれ、適宜にインターフェースされ、隔離し且つ電
流駆動力を提供する。使用されるモータ56の型式に依
存して、モータドライバ回路234は、モータを正確な
速度で作動させ且つ/又はモータを精密な回転位置の間
で割り出すサーボ制御回路を含むことが出来る。モータ
56に対してステッパモータを使用するならば、ドライ
バ回路234には、公知の型式のステッパモータドライ
バ回路を採用することが可能である。所望であれば、ロ
ータ34の回路位置を検出するために使用される光セン
サ70に代えて、モータ36のシャフト58又はロータ
34に結合されたシャフトエンコーダを使用することが
出来る。マイクロコントローラ盤の出力236は、図1
9のホストコンピュータ218に直接、接続することの
出来る、RS−232インターフェースのような標準的
インターフェースであることが望ましい。
【0045】図21A及び図21Bは、上述の使い捨て
型試験ユニット36の変形例36′のそれぞれ拡大平面
図及び側面図である。この変形例において、試料チャン
バ50′、廃物チャンバ60′及び試薬チャンバ6
2′、64′、66′は、上述と略同一の位置にあり、
固定試薬スポット108′、110′、112′、11
4′は、前と同様に、試料チャンバ50′及び廃物チャ
ンバ60′を接続する通路82′内に配置される。しか
しながら、図21A及び図21Bの変形例において、そ
れぞれの試薬チャンバ62′、64′、66′に連通す
る通路84′、86′、88′は、中間のチャンバ、又
は通路を通らずに、通路82の上流端の入口に直接、達
している。この構成は、試薬チャンバ62′、64′、
66′と通路82との間の液体の試薬の流れが多少、よ
り滑らかとなり、妨害の程度が少ない点で望ましいが、
通路84′、86′、88′がその長さの一部に亙って
互いに平行に伸長しているため、製造はより難しい。こ
の変形例は、液体試料及び試薬が遠心力の作用の下、各
種のチャンバの間を流れるためには、使い捨て型試験ユ
ニットの通路がロータ34の回転軸線に関して直線状の
半径方向線に従う必要はないことを示す。しかしなが
ら、各通路を通る液体の流れを最適なものにするために
は、この通路に沿った各箇所において遠心力の一つの成
分が所望の流動方向に作用することが望ましい。実際に
は、このことは、これらの通路は、逆流不能である限
り、任意の所望の形態をとることが出来ることを意味す
る。即ち、所期の流動方向に見たとき、通路の連続的に
増大する部分は、その前の部分よりも所期の回転軸線
(即ち、図1乃至図3のロータ34の軸線)に近づいて
はならない。試験ユニット36又は36′自体の観点か
ら見れば、全ての通路が前述の条件を満足する試験ユニ
ットの少なくとも一つの回転軸線を選択することが可能
であるならば、通路は逆流不能である。当然に、本発明
の実施に際して使用することの出来る多くの異なる逆流
不能の通路の形態がある。
【0046】図面に示さない、本発明の更に別の実施例
において、試験ユニット36は、それぞれ、図4及び図
5の部分72、76に略対応するが、比較的厚く且つ剛
性なアクリル系材料で出来た頂部分及び底部分を備える
ことが出来る。熱密封を利用して、頂部分及び底部分を
共に固着し且つ通路を形成することに代えて、頂部分と
底部分との間に薄いビニル、又はポリエステル/ACL
AR/ポリプロピレン薄膜を介在させ、また、頂部分の
下側には、図6Aの熱シールパターン80の形状をした
レリーフパターンが突出している。頂部分及び底部分が
ねじ又はその他の適当な締結具で共に固着されたとき、
薄膜は、チャンバの周りにシールを提供し、また、熱シ
ールパターン80と同様の方法にて相互に接続する通路
を形成する。図1乃至図3のロータ34の回転により加
えられる遠心力が存在しないとき、薄膜の可撓性は、図
4及び図5の可撓性の上面フィルム72と同一の方法に
より通路を閉鎖する。この実施例において、図4の固定
試薬スポット108、110、112、114は、アク
リル系材料ではなく、薄膜に設けることが望ましい(又
は、液体の流動方向と整合された2つの平行な転移テー
プストリップにより試験ユニットに固定したニトロセル
ロース担体に設ける)。
【0047】上述の実施例において、試料チャンバ及び
試薬のチャンバの壁は、通路の入口に極く近接する領域
内で多少、浅い角度で傾斜させ、試験ユニットを使用す
るとき、液体が通路内に入り易いようにすることが出来
る。この傾斜角度は、図1乃至図3のロータ34の軸線
からの距離が短くなるに伴ない漸進的に急となるように
することが望ましい。即ち、試料チャンバには、最も浅
い角度とする一方、最後の試薬チャンバに対しては最も
急な角度とする。このことは、連続的なチャンバが液体
を空けるときの回転速度の差を大きくする点で有利であ
る。一つの可能な実施例において、試料チャンバの出口
領域は30°の傾斜角度とする一方、後続の試薬チャン
バの出口領域の傾斜角度は、それぞれ48°、67°、
85°とする。傾斜した出口領域に加えて(又は、その
代わりに)、チャンバの深さは、試料チャンバから最後
の試薬チャンバに向けた方向に連続的に深くなるように
することが出来る。このように、連続的なチャンバ内の
液体が通路の入口に達するためには漸進的により長い距
離を上昇しなければならないようにすることにより、連
続的なチャンバを空けるのに必要とされる回転速度の差
は、同様に大きくなる。一つの可能な実施例において、
試料チャンバの深さは4.4mm、後続の試薬チャンバ
の深さはそれぞれ、7.1mm、7.7mm及び8.0
mmである。チャンバの出口領域を傾斜させ、また、チ
ャンバの深さを変えることは、図示しない変形実施例に
関して記載したが、これらは、図1乃至図21に示した
上述の実施例に採用することも可能である。
【0048】上述の変形実施例のもう一つの特徴とし
て、試料チャンバ及び廃物チャンバを接続する通路(上
述の図示した実施例における通路82又は82′に対応
する通路)は、試料チャンバ内の液体に遠心力が加わら
ないときでも開放したままである、一定寸法の通路又は
毛管とすることが出来る。試験ユニットを使用位置に配
置する直前まで、通常、試料チャンバには、液体が入っ
ていないため、使用前の試験ユニットの輸送、格納且つ
取り扱い間に、液体が誤って通路を通じて流れる危険が
ないから、かかる開放状態が実現可能である。開放した
通路の場合でも、液体の試料が試料チャンバから廃物チ
ャンバまで流動するためには、遠心力が依然、必要とさ
れる。これは、液体は、通路の入口に達するためには、
多少、傾斜しなければならず、または、通路又は毛管の
壁に固有の流動抵抗があるからである(或は、その二つ
の双方の理由による)。場合によっては、後者の作用
は、十分な流量制御を行い、試薬チャンバから伸長する
通路の場合でも、壁が弾性的に狭小となる通路が試験ユ
ニットに全く存在しないようにすることが出来る。この
場合にも、図示しない実施例に関して一定寸法の通路を
使用することを説明したが、このことは、図1乃至図2
1に示した上述の実施例にも適用可能である。
【0049】また、本明細書に記載した実施例のその他
の変形例も採用可能である。例えば、ある種の免疫学的
検定の異なる抗体(例えば、風疹(Rubella)の
検定におけるIGG及びIGM抗体)の検出を容易にす
るため、単一の通路82又は82′に代えて、試料チャ
ンバと廃物チャンバとの間に2又はより多くの平行な通
路を設けることが出来る。これと代替的に、2又はより
多くの独立的な試料チャンバ及び通路を設け、これによ
り、共通の試薬チャンバ及び廃物チャンバにより、2つ
の別個の試験ユニットと同等の機能が果たされるように
することが出来る。本明細書に記載した任意の又は全て
の実施例において、試験ユニットの各種のチャンバに通
気口を形成して、相互に接続する通路を液体が流れるの
を促進することが出来るが、これは、試験ユニットが汚
染しないように効果的に密封されたままであるような方
法で行う必要がある。また、各種のチャンバを接続する
通路は、所望であれば、流動抵抗が異なるように設計す
ることが出来、又、このようにすれば、液体の生物学的
試料及び液体試薬が回転速度の増加に伴って連続的に流
動するようにするためにチャンバを回転軸線から異なる
半径方向位置に配置する必要がなくなる。更に別の代替
例において、ロータ上における試験ユニットの方向は、
検定過程中に、手で、又は試験装置30内の機械的アク
チュエータにより変更して、これらのチャンバに加わる
遠心力を変化させることが出来る。また、図示した実施
例に使用される狭小な通路に代えて、所望であれば、
弁、堰、毛管等のようなその他の型式の流量制御装置を
使用することが出来る。引用して本明細書の一部とし
た、上記のハーフ・V・コッティンガムによる米国特許
第08/213,304号に記載した型式のマイクロ通
路をこの目的に使用することも可能である。
【0050】上記の説明は、本発明の一例であり、当業
者には、本発明を具体化する上述の装置及び方法の多数
の代替例が明らかであろうから、本発明を限定するもの
と解釈されるべきではない。故に、本発明は、均等の理
論により特許請求の範囲の記載に基づいて判断されるべ
きである。
【図面の簡単な説明】
【図1】使い捨て型試験ユニットの内部の配置を示すた
め、試験装置の蓋又はカバーを開放した状態にある、幾
つかの臨床診断用の検定を同時に行う本発明による自動
化された試験装置の斜視図である。
【図2】使い捨て型試験ユニット内に配置された固定試
薬による応答を検出するのに使用される光検出器の位置
を示す、図1に示した自動化された試験装置の拡大平面
図である。
【図3】試験装置の駆動モータ及びその他の内部構成要
素の位置を示す、図1の自動化された試験装置の拡大断
面図である。
【図4】図1の試験装置に使用される使い捨て型試験ユ
ニットの一つを示す拡大斜視図である。
【図5】組み立て方法を示す、図4の使い捨て型試験ユ
ニットの分解図である。
【図6】6Aは、図4に示した使い捨て型試験ユニット
の平面図である。6Bは、図4に示した使い捨て型試験
ユニットの側面図である。
【図7】7Aは、接着シール又は蓋装置が開放位置にあ
る状態で示す、図4の使い捨て型試験ユニットの拡大平
面図である。7Bは、7Aの使い捨て型試験ユニットの
拡大断面図である。
【図8】8Aは、接着シール又は蓋装置が開放位置にあ
る状態で示す、図4の使い捨て型試験ユニットの拡大平
面図である。8Bは、7Aの使い捨て型試験ユニットの
拡大断面図である。
【図9】9Aは、未だ液体生物学的試料が試料チャンバ
内に導入されない、臨床診断用検定を開始する前の図4
の使い捨て型試験ユニットの拡大平面図である。図9B
は、9Aの使い捨て型試験ユニットの拡大側面断面図で
ある。
【図10】10Aは、液体生物学的試料が試料チャンバ
から廃物チャンバへ流れ始めた、臨床診断用検定を開始
した直後の図4の使い捨て型試験ユニットの拡大平面図
である。10Bは、10Aの使い捨て型試験ユニットの
拡大側面断面図である。10Cは、10Aの使い捨て型
試験ユニットの拡大部分断面図である。
【図11】11Aは、第一の液体試薬が第一の試薬チャ
ンバから廃物チャンバに流れ始めた、臨床診断用検定の
後半段階における図4の使い捨て型試験ユニットの拡大
平面図である。図11Bは、11Aの使い捨て型試験ユ
ニットの拡大側面断面図である。
【図12】12Aは、第二の液体試薬が第二の試薬チャ
ンバから廃物チャンバに流れ始めた、臨床診断用検定の
更に後半段階における図4の使い捨て型試験ユニットの
拡大平面図である。12Bは、12Aの使い捨て型試験
ユニットの拡大側面断面図である。
【図13】13Aは、第三の液体試薬が第三の試薬チャ
ンバから廃物チャンバに流れ始めた、臨床診断用検定の
最終段階における図4の使い捨て型試験ユニットの拡大
平面図である。13Bは、13Aの使い捨て型試験ユニ
ットの拡大側面断面図である。
【図14】14Aは、液体生物学的試料及び全ての試薬
が廃物チャンバに流入し、臨床診断用検定が完了した後
における図4の使い捨て型試験ユニットの拡大平面図で
ある。14Bは、14Aの使い捨て型試験ユニットの拡
大側面断面図である。
【図15】図1の自動化された試験装置及び図4の使い
捨て型試験ユニットを使用して、一貫式の核酸増幅及び
核酸検定を行うのに関係する段階を示すフローチャート
である。
【図16】16Aは、図1の自動化された試験装置を使
用して、一貫式の核酸増幅及び核酸検定を行うときの使
い捨て型試験ユニットの回転速度対時間の関係を示すグ
ラフである。16Bは、図1の自動化された試験装置を
使用して、一貫式の核酸増幅及び核酸検定を行うときの
使い捨て型試験ユニットの温度対時間の関係を示すグラ
フである。
【図17】図1の自動化された試験装置及び図4の使い
捨て型試験ユニットを使用して、免疫学的検定又は核酸
リガンド系検定を行うときの段階を示すフローチャート
である。
【図18】18Aは、図1の自動化された試験装置を使
用して、免疫学的検定又は核酸リガンド系検定を行うと
きに使い捨て型試験ユニットの回転速度が時間と共に変
化する状態を示すグラフである。18Bは、図1の自動
化された試験装置を使用して、免疫学的検定又は核酸リ
ガンド系検定を行うときに使い捨て型試験ユニットの温
度が時間と共に変化する状態を示すグラフである。
【図19】図1に示した型式の複数の自動化された試験
装置が病院又は臨床試験所の構内通信網(LAN)に接
続することの出来る、単一のホストコンピュータにより
制御される状態を示す概略図である。
【図20】図1の自動化された試験装置に使用される主
要な電気的構成要素のブロック図である。
【図21】21Aは、使い捨て型試験ユニットの変形実
施例を示す図7Aと同様の拡大平面図である。図21B
は、使い捨て型試験ユニットの変形実施例を示す図7B
と同様の拡大側面図である。
【符号の説明】
30 自動試験装置 31 試験装置の
底部分 32 試験装置のヒンジ止め蓋 34 円形ロータ 36 試験ユニット 38 光検出器ハ
ウジング 40 回転クランプ 42 試験ユニッ
トの内端 44 試験ユニットの外端 46 マイクロコ
ントローラ盤 48 赤外線ヒータ 50 試料チャン
バ 51 ロータの穴 52 赤外線ヒー
タ 54 検出箇所 55 ロータの穴 56 モータ 58 シャフト 59 軸受組立体 60 廃物チャン
バ 62、64、66 試薬チャンバ 68、70 光学
組立体 72 上面フィルム 74 試料ポート 76 底部分 78 接着シール 80 熱シールパターン 82、84、8
6、88 通路 90 接着ルの狭小部分 92 フラップ 100、102、104 液体試薬 106 乾燥スポット 108、110、112、114 試薬スポット 116 生物学的試料

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 臨床診断用検定を行うための試験ユニッ
    トにして、 検定すべき液体の生物学的試料を受け入れる試料チャン
    バと、 該試料チャンバを密封する蓋と、 前記試料チャンバから前記液体の生物学的試料を受け入
    れる密封した廃物チャンバと、 前記試料チャンバと前記廃物チャンバとの間を伸長す
    る、前記液体の生物学的試料に対する第一の液体流路
    と、 前記試料に加わる力が存在しないとき、前記液体の生物
    学的試料が前記第一の液体流路を通じて流れるのを防止
    する堅牢な流量制御手段であって、前記試料に少なくと
    も所定の最小の力が加わったとき、前記液体の生物学的
    試料が前記第一の液体流路を通じて流れるのを許容する
    前記流量制御手段と、 前記試料が前記試料チャンバから前記廃物チャンバに流
    れるとき、前記液体の生物学的試料に接触し得るよう
    に、前記液体の流路内に配置された少なくとも第一の固
    定試薬と、を備えることを特徴とする試験ユニット。
  2. 【請求項2】 臨床診断用検定を行うための試験ユニッ
    トにして、 検定すべき液体の生物学的試料を受け入れる試料チャン
    バと、 該試料チャンバを密封する蓋と、 前記液体の生物学的試料を前記試料チャンバから受け入
    れ得るように、前記試料チャンバから離間された密封廃
    物チャンバと、 前記試料チャンバと前記廃物チャンバとの間を逆流不能
    な状態で伸長する前記液体の生物学的試料の第一の液体
    流路と、 前記試料が前記試料チャンバから前記廃物チャンバに流
    れるとき、前記液体の生物学的試料に接触し得るよう
    に、前記液体の流路内に配置された少なくとも第一の固
    定試薬と、を備えることを特徴とする試験ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の試験ユニ
    ットにして、前記固定試薬が核酸プローブを含むことを
    特徴とする試験ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の試験ユニットにして、
    前記液体の生物学的試料中で核酸増幅を行い得るよう
    に、前記試料チャンバ内に配置された乾燥した増幅試薬
    を更に含むことを特徴とする試験ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の試験ユニ
    ットにして、前記試料チャンバには、前記液体の生物学
    的試料を前記試料チャンバ内に導入することを許容する
    一つの開口部が形成され、前記蓋が、前記液体の生物学
    的試料を導入した後、開放位置から前記開口部を密封す
    る閉鎖位置まで可動であることを特徴とする試験ユニッ
    ト。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の試験ユニ
    ットにして、 液体試薬を収容する少なくとも一つの試薬チャンバと、 前記試薬チャンバと前記第一の液体流路との間に配置さ
    れた、第二の液体流路と、を更に備えることを特徴とす
    る試験ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の試験ユニットにして、
    前記第二の液体流路が前記第一の液体流路と直接、連通
    することを特徴とする試験ユニット。
  8. 【請求項8】 臨床診断用検定を行う方法にして、 試料チャンバと、該試料チャンバから離間された廃物チ
    ャンバと、前記試料チャンバと前記廃物チャンバとの間
    に設けられた第一の液体流路と、該第一の液体流路内に
    配置された少なくとも第一の固定試薬とを有する試験ユ
    ニットを提供する段階と、 前記試料チャンバ内に液体の生物学的試料を導入する段
    階と、 軸線を中心として回転することにより、前記試料チャン
    バから前記廃物チャンバへの方向に向けて前記液体の生
    物学的試料に遠心力が加わるように前記試験ユニットが
    方向決めされた状態にて、前記試験ユニットを前記軸線
    を中心として回転可能に取り付ける段階と、 遠心力によって前記液体の生物学的試料が前記試料チャ
    ンバから前記廃物チャンバまで前記第一の液体流路を通
    じて流動し、これにより、前記第一の固定試薬に接触す
    るのに十分な第一の回転速度にて、前記試験ユニットを
    前記軸線を中心として回転させる段階と、 前記液体の生物学的試料に対して前記第一の固定試薬が
    応答するか、又は応答しないことに基づいて、前記液体
    の生物学的試料中に化学的成分又は生物学的成分が存在
    するか否かを検出する段階と、を備えることを特徴とす
    る方法。
  9. 【請求項9】 複数の臨床診断用検定を略同時に行うた
    めの装置にして、 複数の試験ユニットを保持し且つ該試験ユニットを軸線
    を中心として回転させる回転可能なホルダと、 該回転可能なホルダを前記軸線を中心として回転させる
    回転駆動力源と、 前記回転可能なホルダにより保持され且つ前記軸線を中
    心として周方向に離間された複数の試験ユニットであっ
    て、該試験ユニットの各々が、検定すべき液体の生物学
    的試料を受け入れる試料チャンバと、前記液体の生物学
    的試料を前記試料チャンバから受け入れる廃物チャンバ
    と、前記試料チャンバと前記廃物チャンバとの間に設け
    られた第一の液体流路と、該第一の液体流路内に配置さ
    れた少なくとも第一の固定試薬とを含む前記複数の試験
    ユニットとを備え、前記試料チャンバが前記廃物チャン
    バよりも前記軸線に近接する位置に配置され、前記液体
    の生物学的試料が前記第一の液体流路を通じて前記試料
    チャンバから前記廃物チャンバまで流動し、これによ
    り、前記ホルダを第一の回転速度にて回転させることで
    前記液体の生物学的試料に遠心力が加わったとき、前記
    第一の固定試薬と接触するようにする方法にて前記使い
    捨て型の試験ユニットの各々が前記回転可能なホルダに
    関して方向決めされるようにしたことを特徴とする装
    置。
  10. 【請求項10】 複数の臨床診断用検定を略同時に行う
    方法にして、 検定すべき液体の生物学的試料を受け入れる複数の試験
    ユニットであって、該試験ユニットの各々が、密封可能
    な試料ポートを有し、前記液体の生物学的試料が該試料
    ポートを通じて前記試験ユニット内に導入される、前記
    複数の試験ユニットを提供する段階と、 前記複数の試験ユニットを受け入れる試験装置であっ
    て、前記試料ポートを密封する手段を有する前記試験装
    置を提供する段階と、 前記試験ユニットを前記試験装置内に配置する段階と、 液体の生物学的試料を前記試料ポートを通じて前記試験
    ユニット内に導入する段階と、 前記密封手段を作用させ、前記試験ユニットの試料ポー
    トを密封する段階とを備えることを特徴とする方法。
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