JPH0861912A - 干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路 - Google Patents

干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路

Info

Publication number
JPH0861912A
JPH0861912A JP20039394A JP20039394A JPH0861912A JP H0861912 A JPH0861912 A JP H0861912A JP 20039394 A JP20039394 A JP 20039394A JP 20039394 A JP20039394 A JP 20039394A JP H0861912 A JPH0861912 A JP H0861912A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
light source
optical probe
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20039394A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Muranishi
勝 村西
Hidehiko Shindo
英彦 神藤
Mamoru Kainuma
守 貝沼
Katsuhiko Kimura
勝彦 木村
Shozo Saegusa
省三 三枝
Katsuyuki Tanaka
勝之 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP20039394A priority Critical patent/JPH0861912A/ja
Publication of JPH0861912A publication Critical patent/JPH0861912A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源の波長よりも非常に小さい領域の光の強
度,位相の情報が安定して得られ、これまで測定方法が
無かった光導波路に閉じ込められた光の波面を測定でき
る小型の干渉計を提供する。 【構成】 光源121と、光源121からの放射光を複
数の光に分割する分割手段124と、分割された光の少
なくとも一つの振動数を変化させる周波数シフト手段S
AW126と、分割された複数の光を干渉させる干渉手
段125,130,131,135〜140と、干渉に
より発生したビートを検出する検出手段127〜12
9,132〜134と、発生させたビートから分割され
た光に関する情報を抽出する抽出手段141とを有する
干渉計において、光源と分割手段と周波数シフト手段と
干渉手段と検出手段とが、一枚のチップ上に集積化され
て光集積回路143となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、干渉計および光走査型
トンネル顕微鏡および光集積回路に係り、特に、試料表
面の微細構造を光学的に観察する光走査型トンネル顕微
鏡と、光学素子の特性を測定する干渉計と、前記光走査
型トンネル顕微鏡または干渉計に適用するに好適な光集
積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光走査型トンネル顕微鏡には、例
えば、特開平4 −77605号,特開平4−162340号等に記載
された顕微鏡がある。また、光走査型トンネル顕微鏡に
ついては、日本光学会発行『光学』第21巻,11号(1992
年11月)の780ページや、応用物学会発行『応用物理』第
61巻(1992)の612ページに記載がある。一方、干渉光学
系を集積化した光集積回路としては、日本光学会発行
『光学』第17巻,8号(1988年6月)の285ページに記載が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】光走査型トンネル顕微
鏡は、非常に微小な領域の光を観察する手段であるが、
これまでの光走査型トンネル顕微鏡は、光の強度を測定
し、その光強度に基づいて表面形状を計測することしか
できず、光の位相や光路長を測定できなかった。また、
光導波路内を伝播する光の位相を測定する手段がなかっ
た。
【0004】光走査型トンネル顕微鏡は、一般にレーザ
光源,レンズ,光検出器等の個別の光学部品を使用して
いる。したがって、これら光学部品の相互の位置は、製
造時に正確に調整しても、時間の経過とともにずれてし
まい、性能の維持および試料表面の安定した観察が困難
であった。さらに、個別の光学部品で組上げた場合、例
えば、縦600mm×横600mm×長さ900mm程度の大きさにな
り、その運搬や設置にはかなりの労力と時間を要し、し
かも、所定の性能を発揮させるため、内部の温度を均一
化しつつ一定に保つには、さらに多くの周辺装置を備え
る必要があった。
【0005】一方、これまで提案されていた集積型のヘ
テロダイン干渉計は、基板に誘電体結晶を用いているの
で、光検出器を別に用意し取り付ける必要があり、この
場合も、誘電体結晶と光検出器との間に時間の経過とと
もに位置ずれが生じ、高精度の計測結果を安定して得る
ことが難しかった。
【0006】本発明の目的は、小型で、光検出器も一体
的に形成されて、光学部品間の経時的位置ずれが本質的
に無く、微小領域の光の位相情報や光導波路に閉じ込め
られた光の位相を測定する手段を備えた光走査型トンネ
ル顕微鏡を提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、光検出器も一体的に
形成されて、光学部品間の経時的位置ずれが本質的に無
く、微小領域の光を安定して計測する手段を備えた干渉
計を提供することである。
【0008】本発明の別の目的は、光検出器も一体的に
形成されて、光学部品間の経時的位置ずれが本質的に無
く、前記光走査型トンネル顕微鏡または干渉計に適用す
るに最適な光集積回路を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明が上記目的を達成
するために提案する第1発明は、光源と、光源からの放
射光を複数の光に分割する分割手段と、分割された光の
少なくとも一つの振動数を変化させる周波数シフト手段
と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉
により発生したビートを検出する検出手段と、発生させ
たビートから分割された光に関する情報を抽出する抽出
手段とを有する干渉計において、光源と分割手段と周波
数シフト手段と干渉手段と検出手段とが、一枚のチップ
の上に集積化されている干渉計である。
【0010】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第2発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光に
分割する分割手段と、分割された光の少なくとも一つの
振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割された複
数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生したビ
ートを検出する検出手段と、発生させたビートから分割
された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有する干
渉計において、検出手段が、半導体基板上に形成された
少なくとも一つのPN接合からなり、電気光学効果,ピ
エゾ圧電効果,または音響光学効果を有する物質からな
る光導波路が、半導体基板上に設けられ、光源が、放射
光が光導波路に結合するように半導体基板に取り付けら
れた半導体レーザからなり、分割手段と干渉手段と周波
数シフト手段とが、光導波路上に設けられている干渉計
である。
【0011】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第3発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光に
分割する分割手段と、分割された各々の光の振動数を互
いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフト手段
と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉
により発生したビートを検出する検出手段と、発生させ
たビートから分割された光に関する情報を抽出する抽出
手段とを有する干渉計において、光源と分割手段と周波
数シフト手段と干渉手段と検出手段とが、一枚のチップ
の上に集積化されている干渉計である。
【0012】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第4発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光に
分割する分割手段と、分割された各々の光の振動数を互
いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフト手段
と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉
により発生したビートを検出する検出手段と、発生させ
たビートから分割された光に関する情報を抽出する抽出
手段とを有する干渉計において、検出手段が、半導体基
板上に形成された少なくとも一つのPN接合からなり、
電気光学効果,ピエゾ圧電効果,または音響光学効果を
有する物質からなる光導波路が、半導体基板上に設けら
れ、光源が、放射光が光導波路に結合するように半導体
基板に取り付けられた半導体レーザからなり、分割手段
と干渉手段と周波数シフト手段とが、光導波路上に設け
られている干渉計である。
【0013】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第5発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光に
分割する分割手段と、複数の光を干渉させる干渉手段
と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉計
において、光源からの放射光の波長よりも小さい領域か
ら分割手段により分割された光の少なくとも一つを選択
的に取り出す光プローブを少なくとも1個有し、干渉手
段が、光プローブで取り出した光と分割手段で分割され
た光とを干渉させる手段であり、光源と分割手段と干渉
手段と検出手段とが、一枚のチップの上に集積化されて
いる干渉計である。
【0014】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第6発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光に
分割する分割手段と、複数の光を干渉させる干渉手段
と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉計
において、光源からの放射光の波長よりも小さい領域か
ら分割手段により分割された光の少なくとも一つを選択
的に取り出す光プローブを少なくとも1個有し、干渉手
段が、光プローブで取り出した光と分割手段で分割され
た光とを干渉させる手段であり、検出手段が、半導体基
板上に形成された少なくとも一つのPN接合からなり、
半導体基板上に光導波路が設けられ、光源が、放射光が
光導波路に結合するように半導体基板に取り付けられた
半導体レーザからなり、分割手段と干渉手段とが、光導
波路上に設けられている干渉計である。
【0015】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第7発明は、光源と、複数の光を干渉させる干渉手段
と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉計
において、空間の一部の領域から光源からの放射光を選
択的に取り出す光プローブを複数個有し、干渉手段が、
光プローブで取り出された光を干渉させる手段であり、
光プローブの内の少なくとも1個が光を選択的に取り出
す領域の大きさが、光源からの放射光の波長よりも小さ
く、光源と干渉手段と検出手段とが、一枚のチップの上
に集積化されている干渉計である。
【0016】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第8発明は、光源と、複数の光を干渉させる干渉手段
と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉計
において、空間の一部の領域から光源からの放射光を選
択的に取り出す光プローブを複数個有し、干渉手段が、
光プローブで取り出された光を干渉させる手段であり、
光プローブの内少なくとも1個が光を選択的に取り出す
領域の大きさが、光源からの放射光の波長よりも小さ
く、検出手段が、半導体基板上に形成された少なくとも
一つのPN接合からなり、光導波路が、半導体基板上に
設けられ、光源が、放射光が光導波路に結合するように
半導体基板上に取り付けられた半導体レーザからなり、
干渉手段が、光導波路上に設けられている干渉計であ
る。
【0017】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第9発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光に
分割する分割手段と、分割された光の少なくとも一つの
振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割された複
数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生したビ
ートを検出する検出手段と、発生させたビートから分割
された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有する干
渉計において、光源から放射される光の波長よりも小さ
い領域から分割手段により分割された光の少なくとも一
つを選択的に取り出す光プローブを少なくとも1個有
し、干渉手段が、光プローブで取り出された光と分割手
段で分割された光とを干渉させる手段であり、周波数シ
フト手段が、干渉手段で干渉させる光の少なくとも一つ
の振動数を変化させる手段であり、光源と分割手段と周
波数シフト手段と干渉手段と検出手段とが、一枚のチッ
プの上に集積化されている干渉計である。
【0018】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第10発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光
に分割する分割手段と、分割された光の少なくとも一つ
の振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割された
複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生した
ビートを検出する検出手段と、発生させたビートから分
割された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有する
干渉計において、光源からの放射光の波長よりも小さい
領域から分割手段により分割された光の少なくとも一つ
を選択的に取り出す光プローブを少なくとも1個有し、
干渉手段が、光プローブで取り出された光と分割手段で
分割された光を干渉させる手段であり、周波数シフト手
段が、干渉手段で干渉させる光の少なくとも一つの振動
数を変化させる手段であり、検出手段が、半導体基板上
に作られた少なくとも一つのPN接合からなり、電気光
学効果,ピエゾ圧電効果,または音響光学効果を有する
物質からなる光導波路が、半導体基板上に設けられ、光
源が、放射光が光導波路に結合するように半導体基板に
取り付けられた半導体レーザからなり、分割手段と干渉
手段と周波数シフト手段とが、光導波路上に設けられて
いる干渉計である。
【0019】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第11発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光
に分割する分割手段と、分割された各々の光の振動数を
互いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフト手
段と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、干
渉により発生したビートを検出する検出手段と、発生さ
せたビートから分割された光に関する情報を抽出する抽
出手段とを有する干渉計において、光源から放射される
光の波長よりも小さい領域から分割手段により分割され
た光の少なくとも一つを選択的に取り出す光プローブを
少なくとも1個有し、干渉手段が、光プローブで取り出
された光と分割手段で分割された光とを干渉させる手段
であり、光源と分割手段と周波数シフト手段と干渉手段
と検出手段とが、一枚のチップの上に集積化されている
干渉計である。
【0020】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第12発明は、光源と、光源からの放射光を複数の光
に分割する分割手段と、分割された各々の光の振動数を
互いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフト手
段と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、干
渉により発生したビートを検出する検出手段と、発生さ
せたビートから、分割された光に関する情報を抽出する
抽出手段とを有する干渉計において、光源から放射され
る光の波長よりも小さい領域から分割手段により分割さ
れた光の少なくとも一つを選択的に取り出す光プローブ
を少なくとも1個有し、干渉手段が、光プローブで取り
出された光と分割手段で分割された光とを干渉させる手
段であり、検出手段が、半導体基板上に作られた少なく
とも一つのPN接合からなり、 電気光学効果,ピエゾ
圧電効果,または音響光学効果を有する物質からなる光
導波路が、半導体基板上に設けられ、光源が、放射光が
光導波路に結合するように半導体基板に取り付けられた
半導体レーザからなり、分割手段と干渉手段と周波数シ
フト手段とが、光導波路上に設けられている干渉計であ
る。
【0021】本発明が上記目的を達成するために提案す
る第13発明は、第5ないし12発明のいずれかの干渉
計において、光プローブを移動させる移動手段を備えた
干渉計である。
【0022】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第14発明は、光源と、光源から放射される光を
試料に照射する光学系と、放射光により生ずる試料から
の透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生する
エバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択
的に取り出す光プローブと、光プローブを試料表面に沿
って走査する走査機構と、光プローブを試料表面に対し
て略垂直方向に動かす上下動機構と、光プローブにより
取り出された光を検出する光検出手段と、光検出手段の
出力に基づいて光プローブと試料表面との間隔を求め当
該間隔を一定に保つように上下動機構を駆動する制御回
路と、光プローブを試料表面の所定領域を走査させるよ
うに走査機構を駆動する走査回路と、光プローブの走査
に同期して光検出手段からの計測結果を格納し計測結果
に基づいて試料の情報を抽出する処理回路とを有する光
走査型トンネル顕微鏡において、光源と光検出手段と
が、一枚のチップの上に集積化されている光走査型トン
ネル顕微鏡である。
【0023】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第15発明は、光源と、光源から放射される光を
試料に照射する光学系と、放射光により生ずる試料から
の透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生する
エバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択
的に取り出す光プローブと、光プローブを試料表面に沿
って走査する走査機構と、光プローブを試料表面に対し
て略垂直方向に動かす上下動機構と、光プローブにより
取り出された光を検出する光検出手段と、光検出手段の
出力に基づいて光プローブと試料表面との間隔を求め当
該間隔を一定に保つように上下動機構を駆動する制御回
路と、光プローブを試料表面の所定領域を走査させるよ
うに走査機構を駆動する走査回路と、光プローブの走査
に同期して光検出手段からの計測結果を格納し計測結果
に基づいて試料の情報を抽出する処理回路とを有する光
走査型トンネル顕微鏡において、光検出手段が、半導体
基板上に形成された少なくとも一つのPN接合からな
り、光導波路が、半導体基板上に設けられ、光源が、放
射光が光導波路に結合するように半導体基板上に取り付
けられた半導体レーザからなる光走査型トンネル顕微鏡
である。
【0024】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第16発明は、光源と、光源から放射される光を
試料に照射する光学系と、放射光により生ずる試料から
の透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生する
エバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択
的に取り出す光プローブと、光プローブを試料表面に沿
って走査する走査機構と、光プローブを試料表面に対し
略垂直方向に動かす上下動機構と、光プローブにより取
り出された光を検出する光検出手段と、試料表面と光プ
ローブの間隔を計測する間隔計測手段と、間隔計測手段
の出力に基づいて間隔を一定に保つように上下動機構を
駆動する制御回路と、光プローブを試料表面の所定の領
域を走査させるように走査機構を駆動する走査回路と、
光プローブの走査に同期して光検出手段からの計測結果
を格納し計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処理
回路を有する光走査型トンネル顕微鏡において、光源か
らの放射光を試料に照射する前に測定光と参照光とに分
割する分割手段を有し、測定光の少なくとも一部を試料
に照射し、光プローブにより取り出された光と参照光の
少なくとも一部を干渉させる干渉手段を有し、光検出手
段が、干渉手段で干渉させた光を検出し、光プローブで
取り出された光の位相情報も取り出す手段であり、光源
と分割手段と干渉手段と光検出手段と間隔計測手段と
が、一枚のチップの上に集積化されている光走査型トン
ネル顕微鏡である。
【0025】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第17発明は、光源と、光源から放射される光を
試料に照射する光学系と、放射光により生ずる試料から
の透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生する
エバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択
的に取り出す光プローブと、光プローブを試料表面に沿
って走査する走査機構と、光プローブを試料表面に対し
略垂直方向に動かす上下動機構と、光プローブにより取
り出された光を検出する光検出手段と、試料表面と光プ
ローブとの間隔を計測する間隔計測手段と、間隔計測手
段の出力から間隔を一定に保つように上下動機構を駆動
する制御回路と、光プローブを試料表面の所定の領域を
走査させるように走査機構を駆動する走査回路と、光プ
ローブの走査に同期して光検出手段からの計測結果を格
納し、計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処理回
路を有する光走査型トンネル顕微鏡において、光プロー
ブを複数個有し、光検出手段が、各々の光プローブで取
り出された光の少なくとも一部を干渉させて検出し、試
料からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発
生するエバネッセント波の位相情報も取り出す光検出手
段であり、光源と光検出手段と間隔計測手段とが、一枚
のチップの上に集積化されている光走査型トンネル顕微
鏡である。
【0026】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第18発明は、光源と、光源から放射される光を
試料に照射する光学系と、この光により生ずる試料から
の透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生する
エバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択
的に取り出す光プローブと、光プローブを試料表面に沿
って走査する走査機構と、光プローブを試料表面に対し
略垂直方向に動かす上下動機構と、光プローブにより取
り出された光を検出する光検出手段と、試料表面と光プ
ローブの間隔を計測する間隔計測手段と、間隔計測手段
の出力からこの間隔を一定に保つように上下動機構を駆
動する制御回路と、光プローブを試料表面の所定の領域
を走査させるように走査機構を駆動する走査回路と、光
プローブの走査に同期して、光検出手段からの計測結果
を格納し、計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処
理回路を有する光走査型トンネル顕微鏡において、光源
からの放射光を試料に照射する前に測定光と参照光に分
割する分割手段を有し、分割された測定光と参照光のど
ちらか片方に対しその周波数を変化させる周波数シフト
手段を有し、測定光の少なくとも一部を試料に照射し、
光プローブにより取り出された光と参照光の少なくとも
一部を干渉させる干渉手段を有し、光検出手段が、干渉
により干渉手段で発生したビートを検出し、ビートから
光プローブで取り出された光の強度と位相の情報を取り
出す光検出手段であり、光源と分割手段と周波数シフト
手段と干渉手段と光検出手段と間隔計測手段とが、一枚
のチップの上に集積化されている光走査型トンネル顕微
鏡である。
【0027】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第19発明は、光源と、光源から放射される光を
試料に照射する光学系と、この光により生ずる試料から
の透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生する
エバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択
的に取り出す光プローブと、光プローブを試料表面に沿
って走査する走査機構と、光プローブを試料表面に対し
略垂直方向に動かす上下動機構と、光プローブにより取
り出された光を検出する光検出手段と、試料表面と光プ
ローブの間隔を計測する間隔計測手段と、間隔計測手段
の出力からこの間隔を一定に保つように上下動機構を駆
動する制御回路と、光プローブを試料表面の所定の領域
を走査させるように走査機構を駆動する走査回路と、光
プローブの走査に同期して、光検出手段からの計測結果
を格納し、計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処
理回路を有する光走査型トンネル顕微鏡において、光源
からの放射光を、試料に照射する前に測定光と参照光に
分割する分割手段を有し、分割された測定光と参照光の
両方に対しその周波数を互いに異なる周波数に変化させ
る複数の周波数シフト手段を有し、測定光の少なくとも
一部を試料に照射し、光プローブにより取り出された光
と参照光の少なくとも一部を干渉させる干渉手段を有
し、光検出手段が、干渉により干渉手段で発生したビー
トを検出し、ビートから光プローブで取り出された光の
強度と位相の情報を取り出す光検出手段であり、光源と
分割手段と周波数シフト手段と干渉手段と光検出手段と
間隔計測手段とが、一枚のチップの上に集積化されてい
る光走査型トンネル顕微鏡である。
【0028】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第20発明は、第18または19発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、周波数シフト手段
が、電気光学効果,ピエゾ圧電効果,または音響光学効
果を有する物質からなる光導波路と、光導波路に表面弾
性波を発生させる表面弾性波発生手段とを有し、参照
光,測定光,または光プローブで取り出された光を光導
波路に閉じ込めて伝播させ、表面弾性波により参照光,
測定光または光プローブで取り出された光の振動数をず
らす周波数シフト手段である光走査型トンネル顕微鏡で
ある。
【0029】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第21発明は、第14または15発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、光プローブから光
検出手段に光を導く光ファイバを備えた光走査型トンネ
ル顕微鏡である。
【0030】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第22発明は、第16ないし20発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、光プローブから干
渉手段に光を導く光ファイバを備えた光走査型トンネル
顕微鏡である。
【0031】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第23発明は、第22発明の光走査型トンネル顕
微鏡において、干渉手段への入射測定光の光プローブ走
査による位相ずれを検出する位相検出手段と測定光の位
相を変調する位相変調器とを含み、位相検出手段の検出
結果に基づき位相変調器を駆動し、干渉手段への入射測
定光の光プローブ走査による位相ずれをキャンセルする
測定光安定化手段を備えた光走査型トンネル顕微鏡であ
る。
【0032】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第24発明は、第23はつめいの光走査型トンネ
ル顕微鏡において、位相検出手段と位相変調器が、光源
や光検出手段が集積化されているチップと同一チップ上
に集積化されている光走査型トンネル顕微鏡である。
【0033】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第25発明は、第24発明の光走査型トンネル顕
微鏡において、位相変調器が、チップ上に設けられた電
気光学効果を有する物質からなる光導波路と、光導波路
に電場を作用させる電極とからなり、測定光を光導波路
中に閉じ込めて伝播させ、電極により光導波路に電場を
作用させ、光導波路の等価屈折率を変化させて位相変調
を行なう位相変調器である光走査型トンネル顕微鏡であ
る。
【0034】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第26発明は、第14ないし25発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、光プローブで光が
取り出される領域の大きさが、光源から放射される光の
波長よりも小さい光走査型トンネル顕微鏡である。
【0035】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第27発明は、第16ないし26発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、光源や光検出手段
が集積化されているチップ上に、ファラデー効果を有す
る物質からなる光導波路を有し、参照光,測定光,また
は光プローブで取り出された光を光導波路に閉じ込めて
伝播させ、さらにコイルを有し、コイルに電流を流して
光導波路に磁場を作用させ、光導波路を伝播する光の偏
光方向を変化させて、干渉手段で干渉させる複数の光の
偏光方向を一致させる偏光調節手段を備えた光走査型ト
ンネル顕微鏡である。
【0036】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第28発明は、第14ないし27発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、光源や光検出手段
が集積化されているチップが半導体であり、光検出手段
が、チップ上に作られた少なくとも一つのPN接合から
なる光走査型トンネル顕微鏡である。
【0037】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第29発明は、第14ないし28発明のいずれか
の光走査型トンネル顕微鏡において、光源が、半導体レ
ーザである光走査型トンネル顕微鏡である。
【0038】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第30発明は、第29発明の光走査型トンネル顕
微鏡において、光源や光検出手段が集積化されているチ
ップに取り付けられ、光源の温度を調節して光源から放
射される光の波長を安定化させる温度調節手段を備えた
事を特徴とする光走査型トンネル顕微鏡である。
【0039】本発明が上記他の目的を達成するために提
案する第31発明は、光源と光検出手段を有する第1光
学系と、第1光学系から放射される光を試料に照射する
第2光学系と、この光により生ずる試料からの透過光,
反射光,散乱光,または試料近傍に発生するエバネッセ
ント波を試料表面近傍の一部の領域から選択的に取り出
す光プローブと、光プローブを試料表面に沿って走査す
る走査機構と、光プローブを試料表面に対し略垂直方向
に動かす上下動機構とを有し、光プローブにより取り出
された光を第1光学系を構成している検出器で検出し、
試料表面と光プローブとの間隔を計測する間隔計測手段
と、間隔計測手段の出力から間隔を一定に保つように上
下動機構を駆動する制御回路と、光プローブを試料表面
の所定の領域を走査させるように走査機構を駆動する走
査回路と、光プローブの走査に同期して光検出手段から
の計測結果を格納し計測結果に基づいて試料の情報を抽
出する処理回路を有する光走査型トンネル顕微鏡におい
て、第1光学系が、第1発明ないし第4発明のいずれか
に記載の干渉計である光走査型トンネル顕微鏡である。
【0040】本発明が上記別の目的を達成するために提
案する第32発明は、基板と、基板状に設けられた光導
波路と、光源とを有し、光源から放射される光が光導波
路に結合するように光源が基板に低融点金属を用いて取
り付けられ、光導波路上に光学系を有し、光導波路に結
合された光に対して種々の処理を行なう光集積回路にお
いて、基板上の光源を取り付ける位置に光源の外形寸法
よりも小さいくぼみを有し、取り付けに用いる低融点金
属が溶融したときの濡れ性が基板材料よりも劣る材料か
らなる基板側濡れ防止層をくぼみの縁の部分に有し、取
り付けに用いる低融点金属が溶融したときの濡れ性が光
源の材料よりも劣る材料からなる光源側濡れ防止層を光
源の基板側濡れ防止層と対面する部分に有し、取り付け
に用いる低融点金属の溶融時の体積がくぼみの容積以上
であり、取り付けに用いる低融点金属の凝固時の体積が
くぼみの容積よりも小さい光集積回路である。
【0041】本発明が上記別の目的を達成するために提
案する第33発明は、基板と、基板状に設けられた光導
波路と、光源とを有し、光源から放射される光が光導波
路に結合するように光源が基板に接着剤を用いて取り付
けられ、光導波路上に光学系を有し、光導波路に結合さ
れた光に対し種々の処理を行なう光集積回路において、
基板上の光源を取り付ける位置に光源の外形寸法よりも
小さいくぼみを有し、取り付けに用いる接着剤の濡れ性
が基板材料よりも劣る材料からなる基板側濡れ防止層を
くぼみの縁の部分に有し、取り付けに用いる接着剤の濡
れ性が光源の材料よりも劣る材料からなる光源側濡れ防
止層を光源の基板側濡れ防止層と対面する部分に有し、
取り付けに用いる接着剤の凝固前の体積がくぼみの容積
以上であり、凝固時の体積がくぼみの容積よりも小さい
光集積回路である。
【0042】
【作用】本発明においては、試料に照射する測定光の他
に参照光を用意し、測定光と参照光の振動数をずらして
おく。試料に照射された光は、試料により、透過光,反
射光,散乱光,または試料近傍に存在するエバネッセン
ト波となる。光プローブを用いて、これらの光を、試料
近傍の試料表面の一部の領域から選択的に取り出す。こ
の光と参照光を干渉させ、測定光と参照光の振動数の差
の振動数でビートが発生する。このビートから光が取り
出された狭いの領域の光の位相を測定できる。試料表面
の所定の領域について光プローブを走査して各々の場所
の位相を測定すると、所定領域全体の位相の状態を測定
できる。
【0043】本発明においては、特に、光源,光検出手
段,分割手段,干渉手段等の干渉計の光学部品を一枚の
チップの上に集積化してあるので、干渉計の光学部品相
互の位置ずれが本質的に無くなり、経時的劣化を防止で
きる。
【0044】同様に、光源,光検出手段,分割手段,干
渉手段等の光走査型トンネル顕微鏡の光学部品を一枚の
チップの上に集積化してあるから、光走査型トンネル顕
微鏡の光学部品相互の位置ずれが本質的に無くなり、経
時的劣化を防止できる。
【0045】また、光検出手段を含めた光源,分割手
段,干渉手段等の光学部品を一枚のチップの上に集積化
した光集積回路が得られ、例えば縦10mmオーダー×横20
mmオーダーの大きさになり、高周波発生回路,ロックイ
ンアンプ,電子冷却素子,放熱フィン,コリメートレン
ズ等が付属した状態で比較しても、個別の光学部品で組
上げた従来の例えば縦600mm×横600mm×長さ900mm程度
の大きさよりも、はるかに小型化できる。さらに、所定
の恒温に保つことも容易になり、安定した計測結果が得
られる。
【0046】
【実施例】次に、図1ないし図22を参照して、本発明
による光走査型トンネル顕微鏡と干渉計とそれらの実現
に好適な光集積回路との実施例を説明する。
【0047】図1は、本発明による光走査型トンネル顕
微鏡の一実施例の光学系の系統構成を示す図である。図
2は、図1の本発明による光走査型トンネル顕微鏡の一
実施例の全体構成を模式的に示す図である。図2のコン
トローラ11から光集積回路1に電流を供給すると、光
集積回路1は、レーザ光源15を有し、光を放射する機
能がある。この放射光は、レンズ13によりコリメート
され、プリズム12に入射する。プリズム12に入射し
た光は、反射面14で全反射し、反射面14上にエバネ
ッセント波を発生させる。観察対象の試料2は、反射面
14上に載せて置かれており、反射面14上に発生した
エバネッセント波は、試料2により乱される。コントロ
ーラ11は、ピエゾアクチュエータ5により光プローブ
3を駆動し、光プローブ3で反射面14上を走査させ
る。光プローブ3は、光ファイバ4の先端をエッチング
により尖鋭化し形成してあり、その先端の曲率半径は、
光集積回路1から放射される光の波長よりも小さく、光
集積回路1の放射光の波長よりも小さい領域から試料2
近傍のエバネッセント波を選択的に取り出せる。
【0048】取り出された光は、光ファイバ4により光
集積回路1に導かれる。光集積回路1は、光プローブ3
により取り出されて光ファイバ4により光集積回路1に
導かれた光の強度と位相とを計測できる。コントローラ
11は、上記走査に同期して光集積回路1の計測結果を
内部に備えたメモリに格納する。さらに計測結果を処理
し、試料2についての情報を抽出する。また、光集積回
路1は、光プローブ3と試料2との間隔を計測する機能
を持っている。コントローラ11は、光プローブ3を走
査するときは、この間隔を一定に保つようにピエゾアク
チュエータ5を駆動して制御する。さらに、光集積回路
1には、熱電対を埋め込んだペルチエ素子9が取り付け
られている。コントローラ11は、熱電対により光集積
回路1の温度を測定し、ペルチエ素子9を駆動して光集
積回路1の温度を一定に保つように制御する。ペルチエ
素子9には、この素子の動作を補助するために、放熱フ
ィン10が取り付けられている。
【0049】図1および図2に示した本発明による光走
査型トンネル顕微鏡の一実施例の重要な構成部材の内
で、光集積回路1の個々の部分の構造および動作につい
ては、図3ないし図19を参照して説明し、光プローブ
3および関連する部分の構造および動作については、図
20および図21を参照して説明する。
【0050】図3は、図1の実施例において半導体レー
ザ15を取り付けた部分の構造を拡大して示す図であ
る。半導体レーザ15は、光集積回路1を構成する半導
体基板51の上に取り付けられている。半導体基板51
としては、例えばSi,Ge,GaAs等の基板を使用
できる。半導体基板51上には、バッファ層52,導波
層53,保護層54が成膜されている。導波層53の屈
折率は、バッファ層52および保護層54の屈折率より
も高くしておく。例えば導波層53としてZnOを用い
た場合、ZnOの屈折率は、常光線に対して約1.999で
あり、異常光線に対して約2.015であるので、バッファ
層52および保護層54としては、例えば屈折率1.766
のAl23や屈折率約1.45のSiO2を用いればよい。
【0051】半導体基板51の半導体レーザ15を取り
付ける部分は、バッファ層52,導波層53,保護層5
4をエッチング等で取り除いてある。また、半導体レー
ザ15を取り付けたときに、導波層53と半導体レーザ
15の活性層57の位置が一致するように、半導体レー
ザ15の大きさ全体にわたって半導体基板51を堀込ん
でおく。さらに、半導体レーザ15の外形寸法より小さ
い領域に亘り、くぼみ60を作っておく。段差の部分に
は、はんだが付きにくい材料、例えばSiO2等からな
るはんだ濡れ防止層61を付けておく。半導体レーザ1
5のP層56上のくぼみ60に対向する部分には、はん
だ59を盛っておき、はんだ濡れ防止層61に対向する
部分には、はんだの付きにくい材料からなるはんだ濡れ
防止層55を付けておく。半導体基板51の所定の場所
に半導体レーザ15を置き、加熱してはんだ付けする。
この時、はんだ59の量は、融解した状態ではくぼみ6
0を満たすが、凝固した状態ではくぼみ60を満たさな
い程度の量とする。はんだ濡れ防止層55,61は、い
ずれもはんだの付きが悪いため、はんだがこれらの間に
は入らず、はんだ付け後の常温に戻ったとき、はんだ5
9が収縮しても、はんだ濡れ防止層55,61の部分で
位置決めがなされているので、半導体レーザ15の位置
がずれない。したがって、高精度に位置決めできる。半
導体レーザ15の活性層57の位置と導波層53の位置
とが一致しているので、光は、屈折率の高い導波層53
の部分に閉じ込められて伝播する。
【0052】半導体レーザ15の前後にはブラッグ反射
器16,17が設けられている。ブラッグ反射器16,
17は、そのピッチが、半導体レーザ15からの放射光
と、この放射光が導波層53中を伝播する場合の透過屈
折率とに基づいて、この光がブラッグ反射を起こすよう
に決める。また、半導体レーザ15は、ブラッグ反射器
16,17でブラッグ反射が起こるモード,波長で発振
する。半導体基板51の温度を一定に保ち、ブラッグ反
射器16,17のピッチを安定に保つと、半導体レーザ
15の発振波長を安定化できる。半導体レーザ26の取
り付け方法とブラッグ反射器27,118の機能も、図
3の半導体レーザ15の取り付け方法とブラッグ反射器
16,17の機能とそれぞれ同様である。
【0053】図4は、図1の実施例におけるビームスプ
リッタ18の構造を拡大して示す図である。図1のビー
ムスプリッタ18は、導波層53を幅wおよび深さhだ
け堀込んで作る。幅wおよび深さhは、いずれも、導波
層53に閉じ込められて伝播しビームスプリッタ18に
入射する光に対して、反射光と透過光との強度がほぼ等
しくなるように選ぶ。ビームスプリッタ28,30,3
4,37,38,43,45の構造も同様である。
【0054】図5は、図1の実施例における全反射ミラ
ー19の構造を拡大して示す図である。全反射ミラー1
9は、バッファ層52,導波層53,保護層54をエッ
チング等で堀込んで作る。全反射ミラー19の反射面6
2は、導波層53に閉じ込められて伝播し反射面62に
入射する光に対して、全反射をするように反射角を選
ぶ。透過屈折率が√2よりも大きければ、入射角を45
度にできる。全反射ミラー29,31,35,36,3
9の構造も同様である。
【0055】図6ないし図10は、図1の実施例におけ
るSAW(Surface Acoustic Wave)すなわち表面弾性波
発生素子20の構造を拡大して示す図である。SAW発
生素子20の構造を図6から図9を用いて説明する。
【0056】図6に示すように、まず、導波層53上に
コンタクトパッド65,66,67,68を備えた電極
63,64を設ける。電極およびコンタクトパッドの材
料としては、Cu,Al等を用いる。
【0057】図7に示すように、その上に保護層54を
成膜する。次に、図6のコンタクトパッド65,66,
67,68との導通を確保するためのコンタクトホール
69,70,71,72をあける。
【0058】図8に示すように、その上から導電層を成
膜し、エッチングで不要な部分を取り除き、電極73,
74,75,76を形成する。電極73,74,75,
76は、コンタクトホール69,70,71,72を介
して、それぞれコンタクトパッド65,66,67,6
8に導通している。
【0059】図9に示すように、図6の電極63,64
の間に、半導体基板51まで届く穴77をあける。
【0060】導波層53を構成するZnOは、ピエゾ圧
電効果を示すので、図10に示すように、電極75,7
6を介して電極64に角振動数ωの交流の電圧をかける
と、表面弾性波(SAW)が発生する。穴77は、電極6
3と64の機械的結合を切るために設けてある。ZnO
は、音響光学効果も備えているので、SAW発生素子2
0に入射する光は、SAWともなう屈折率変化により回
折される。この時に回折された光は、入射した光よりも
周波数がSAWの振動数ωだけずれる。
【0061】図11は、図1の実施例における光検出器
21の構造を拡大して示す図である。光検出器21の半
導体基板51には、P型またはN型にドープされている
半導体基板を使う。以下の実施例では、半導体基板51
が、例えばP型にドープされている場合を説明する。光
検出器21は、半導体基板51にP,Sb等をドープし
て作ったN型半導体の層すなわちN層79と、回折格子
80と、電極層81と、コンタクトホール82とからな
る。電極層81とN層79とは、コンタクトホール82
を介して導通している。電極層81は、電気を通す物質
であれば何を用いてもよいが、電気抵抗や半導体プロセ
スとの相性等からCuやAlが望ましい。半導体基板5
1とN層79には、逆バイアスをかけておく。
【0062】導波層53に閉じ込められて伝播し光検出
器21に入射した光は、回折格子80で回折される。回
折格子80で半導体基板51側に回折された光は、半導
体基板51に吸収され、逆バイアスをかけたPN接合部
を流れる電流となる。半導体基板51と反対側に回折さ
れた光は、電極層81で反射され、やはり半導体基板5
1に吸収され、逆バイアスをかけたPN接合部を流れる
電流となる。これらの電流が光検出器21の出力とな
る。導波層53中を伝播し光検出器21に入射した光の
内、半導体基板51に吸収されず、コンタクトホール8
2の部分まで来てしまった光は、コンタクトホール82
の壁面についた電極層81で反射され、再び回折格子8
0で回折される。このように、一つの光検出器を折り返
して使うと、光検出器の効率を高められる。図1の光検
出器22,23,24,25,32,33,40,4
1,42,83も同様の構造である。
【0063】図12ないし図16は、図1の実施例にお
ける偏光調節器44の構造を拡大して示す図である。
【0064】図12に示すように、偏光調節器44は、
バッファ層52の中に、電極84が設けられ、半導体基
板51および図14に示す導波層93とは電気的に絶縁
されている。
【0065】図13に示すように、導波層53の電極8
4の上の部分は、エッチング等の方法で取り除かれてい
る。
【0066】この取り除かれた部分には、図14に示す
ように、Y3Fe5O12すなわちYIGのようなファラデ
ー効果を有する材料からなる導波路93が設けられてい
る。
【0067】さらに、図15に示すように、その上に、
保護層53が設けられ、図12の電極84のコンタクト
パッド85から92に届くまで、コンタクトホール94
から101がそれぞれあけられている。
【0068】図16に示すように、コンタクトホール9
4から101の上に導電層を成膜し、余分な部分をエッ
チング等で取り除いて、電極102を設ける。電極10
2のコンタクト部103から110は、それぞれコンタ
クトホール94から101を介して、コンタクトパッド
85から92に導通している。
【0069】このような構造の偏光調節器44には、図
16の矢印のように光が伝播する。そこで、コンタクト
部110と111との間に電流を流すと、光導波路93
には偏光調整器44を通る光の伝播する方向の磁場を印
加できる。光導波路93はファラデー効果を有している
ので、コンタクト部110と111との間に電流を流す
と、偏光調節器44を通る光の偏光方向を変更できる。
偏光調節器46の構造も同様である。
【0070】図17は、図1の実施例における位相変調
器47の構造を拡大して示す図である。位相変調器47
は、バッファ層52の中に埋め込まれた電極113と保
護層54上に設けられた電極112とからなる。電極1
12と113との間に電位差を与えると、電極112と
113との間に電界が発生する。導波層53の材料であ
るZnOは、電気光学効果を有するため、電界を作用さ
せると、屈折率が変化する。したがって、等価屈折率が
変化し、ここを通る光の位相を変えられる。電極11
2,113が導波層53に直接接していないのは、直接
接すると、導波光が電極112,113に吸収されてし
まうからである。
【0071】図18は、図1の実施例におけるモードイ
ンデックスレンズ48の構造を拡大して示す図である。
モードインデックスレンズ48は、レンズ上の領域だけ
導波層53の厚さが厚くなっている構造をしている。こ
のため、レンズ上の領域の部分に光が入ってくると、厚
くなっている分だけこの部分の等価屈折率が大きくなっ
ているので、光が集光される。モードインデックスレン
ズ49の構造も同様である。
【0072】図19は、ファイバ固定部50の構造を拡
大して示す図である。ファイバ固定部50は、光ファイ
バ4の端面117のコア114の部分がモードインデッ
クスレンズ49の焦点位置にくるようにV溝115およ
び段差116を備えている。
【0073】図1の半導体レーザ15からの放射光は、
ビームスプリッタ18で二つに分割される。ビームスプ
リッタ18を透過した光は、SAW発生素子20の電極
63で発生するSAWで回折される。電極63には、コ
ントローラ11の指令によって、高周波発生回路6から
角振動数ω+Δωの交流電圧が印加されており、周波数
ω+ΔωのSAWが発生する。このため、SAWにより
回折される1次回折光は、元の角振動数よりも角振動数
ω+Δωだけ周波数が高くなる。ここでは、1次回折光
を用いることにする。通常、1次回折光の回折効率は、
100%にはならない。この場合、0次回折光および高
次の回折光は、不要な光すなわち迷光となる。そこで、
光検出器21,22を用いて、迷光を半導体基板51に
吸収させる。1次回折光のみを光検出器21,22の間
から取り出して使うことにする。
【0074】光検出器21と22との間を通り抜けた光
は、ビームスプリッタ30で分割される。ビームスプリ
ッタ30で反射された光は、全反射ミラー31で反射さ
れ、もう一度ビームスプリッタ30に入射する。この光
の内、反射した光は、光検出器32に入射し、透過した
光は、光検出器33に入射する。半導体レーザ15から
放射され、ビームスプリッタ18で反射された光は、全
反射ミラー19で反射され、SAW発生素子20の電極
64で発生するSAWで回折される。電極64には、コ
ントローラ11の指令によって、高周波発生回路6から
角振動数ωの交流電圧が印加されており、周波数ωのS
AWが発生する。したがって、SAWにより回折される
1次回折光は、元の角振動数よりも角振動数ωだけ周波
数が高くなる。ここでは、1次回折光を用いることにす
る。ここでも、一般的には、1次回折光の回折効率は、
100%にはならないので、不要な光すなわち迷光を光
検出器23,25の部分で半導体基板51に吸収させ
る。
【0075】光検出器23と25との間を通り抜けた光
は、ビームスプリッタ37で分割される。ビームスプリ
ッタ37で反射した光は、ビームスプリッタ30に入射
し、ここで反射した光は、光検出器33に入射し、透過
した光は、光検出器32に入射する。光検出器32,3
3には、同じ半導体レーザ15から放射され、SAWで
角振動数がωだけ高くなった光と、ω+Δωだけ高くな
った光の両方が入射する。半導体レーザは、通常TEモ
ードで発振する。導波層53を伝播する光もTEモード
で伝播する。ビームスプリッタでも、全反射ミラーで
も、SAWによる回折でも、偏光方向は、変化しないの
で、光検出器32,33に入射する光の偏光方向は、一
致している。このため、この両者は干渉し、その角振動
数の差Δωのビートを発生する。すなわち、逆バイアス
をかけた光検出器32,33には、角振動数Δωの正弦
波状の電流が流れる。これらの電流出力を適当な方法で
電圧に変換する。光検出器32の電流出力と光検出器3
3の電流出力とは、逆相になっているので、両者の差信
号をとると、信号の強度を大きくできる。ここでは、こ
のビート信号を第1基準ビートという。
【0076】光検出器23と25との間を通り抜け、ビ
ームスプリッタ37を透過した光の一部は、ビームスプ
リッタ43,偏光調節器44,ビームスプリッタ45,
偏光調節器46,位相調節器47を通り、モードインデ
ックスレンズ49で光ファイバ4に結合される。光ファ
イバ4は、ファイバ固定部50で光集積回路1に固定さ
れている。モードインデックスレンズ49で光ファイバ
4に結合された光は、光ファイバ4内を光プローブ3の
方向へ伝播し、光プローブ3の部分で反射し、光ファイ
バ4内を反対向きに伝播して、ファイバ固定部50で再
び導波層53に結合される。この光は、モードインデッ
クスレンズ49でコリメートされ、位相調節器47,偏
光調節器46,ビームスプリッタ45,偏光調節器44
を通り、光検出器42に入射する。ここでは、この光を
第1測定光という。
【0077】光検出器21と22との間を通り抜け、ビ
ームスプリッタ30を透過した光は、全反射ミラー35
で反射され、ビームスプリッタ43を透過し、光検出器
42に入射する。ここでは、この光を第1参照光とい
う。第1参照光は、TEモードで光検出器42に入射す
る。第1測定光の偏光方向は、光ファイバ4内を伝播し
ている間や偏光調節器46を通る間に回転してしまう
が、偏光調節器44に電流を供給し、ここを通るときに
適当に偏光方向を回転させると、概ねTEモードにでき
る。すると、光検出器42に入射する第1測定光と第1
参照光とは、干渉し、やはり角振動数Δωのビートを発
生する。すると、光検出器42の電流出力としてやはり
角振動数Δωの正弦波状の出力が得られる。この信号も
適当な方法で電圧に変換する。ここでは、この信号を第
1測定ビートという第1基準ビートと第1測定ビート
は、いずれも図2のロックインアンプ7に入力される。
ロックインアンプ7は、第1基準ビートを参照信号にし
て、第1測定ビートの振幅と位相とを検出し、図2のコ
ントローラ11に出力する。第1測定ビートの振幅に基
づいて、第1測定光の強度を検出でき、第1測定ビート
の位相に基づいて、第1測定光の位相を検知できる。光
プローブ3を試料2の近傍で走査する場合、試料2と光
プローブ3との間隔が変化すると、光プローブ3での第
1測定光の反射率が変化する。その結果、光検出器42
に入射する第1測定光の強度が変化する。結局、第1測
定ビートの振幅から、試料2と光プローブ3との間隔が
求められる。
【0078】既に述べた通り、コントローラ11は、第
1測定ビートの振幅から試料2と光プローブ3の間隔を
求め、これを一定に保つようにピエゾアクチュエータ5
を駆動する。また、光プローブ3を試料2の近傍で走査
する場合、光ファイバ4に生ずる歪が変化する。通常、
光ファイバの屈折率または光路長は、歪に対し敏感であ
る。そのため、光プローブ3を走査すると、光検出器4
2に入射する第1測定光の位相が変化する。この位相変
化は、第1測定ビートの位相変化となる。コントローラ
11は、第1測定ビートの位相から第1測定光の位相変
化を求め、第1測定光の位相を一定に保つように、位相
調節器47に電圧を印加する。このようすると、光ファ
イバ4の光路長と位相調節器47の光路長とを加えた長
さを一定に保持できる。
【0079】図1の半導体レーザ26からの放射光は、
ビームスプリッタ28で二つに分割される。ビームスプ
リッタ28を透過した光は、SAW発生素子20の電極
64で発生するSAWで回折され、1次回折光は、元の
角振動数よりも角振動数ωだけ周波数が高くなる。ここ
でも、1次回折光を用いる。また、不要な光すなわち迷
光は、光検出器24,25を用いて、半導体基板51に
吸収させる。1次回折光のみを光検出器24,25の間
から取り出して使うことにする。
【0080】光検出器24と25の間を通り抜けた光
は、ビームスプリッタ38で分割される。ビームスプリ
ッタ38で反射された光は、全反射ミラー39で反射さ
れ、もう一度ビームスプリッタ38に入射する。この光
の内、反射した光は、光検出器40に入射し、透過した
光は、光検出器41に入射する。半導体レーザ26から
放射されビームスプリッタ28で反射された光は、全反
射ミラー29で反射され、SAW発生素子20の電極6
3で発生するSAWで回折され、1次回折光は、元の角
振動数よりも角振動数ω+Δωだけ周波数が高くなる。
ここでは、1次回折光を用いることにする。ここでも、
不要な光すなわち迷光を光検出器22,23の部分で半
導体基板51に吸収させる。光検出器22と23の間を
通り抜けた光は、ビームスプリッタ34で分割される。
【0081】ビームスプリッタ34で反射した光は、ビ
ームスプリッタ38に入射し、ここで反射した光は、光
検出器41に入射し、透過した光は、光検出器40に入
射する。光検出器40,41に入射する二つの光は、干
渉を起こし、その角振動数の差Δωのビートを発生す
る。すなわち、逆バイアスをかけた光検出器40,41
には、角振動数Δωの正弦波状の電流が流れる。これら
の電流出力を適当な方法で電圧に変換する。光検出器4
0の電流出力と光検出器41の電流出力とは、逆相にな
っているので、両者の差信号をとると、信号の強度を大
きくできる。このビート信号を第2基準ビートという。
【0082】光検出器24と25の間を通り抜け、ビー
ムスプリッタ38を透過した光は、モードインデックス
レンズ48により光集積回路1の端面に集光され、端面
から空間に放射される。この光は、前述の通り、コリメ
ートレンズ13でコリメートされ、プリズム14に入射
し、試料2の近傍にエバネッセント波を発生させる。こ
のエバネッセント波は、光プローブ3で取り出され、光
ファイバ4を伝播し、ファイバ固定部50で導波層53
に結合される。この光は、モードインデックスレンズ4
9でコリメートされ、位相調節器47,偏光調節器46
を通り、ビームスプリッタ45で反射されて光検出器8
3に入射する。この光を第2測定光という。
【0083】光検出器22と23との間を通り抜け、ビ
ームスプリッタ34を透過した光は、全反射ミラー36
で反射され、ビームスプリッタ45を透過し、光検出器
83に入射する。この光を第2参照光という。第2参照
光は、TEモードで光検出器42に入射する。第2測定
光の偏光方向は、光ファイバ4内を伝播している間に回
転してしまうが、偏光調節器46に電流を供給し、ここ
を通るときに適当に偏光方向を回転させると、概ねTE
モードにできる。すると、光検出器83に入射する第2
測定光と第2参照光とは、干渉を起こし、やはり角振動
数Δωのビートを発生する。すると光検出器83の電流
出力としてやはり角振動数Δωの正弦波状の出力が得ら
れる。この信号も適当な方法で電圧に変換する。この信
号を第2測定ビートという。
【0084】第2基準ビートと第2測定ビートとは、い
ずれも図2のロックインアンプ8に入力される。ロック
インアンプ8は、第2基準ビートを参照信号にして、第
2測定ビートの振幅と位相を検出し、図2のコントロー
ラ11に出力する。第2測定ビートの振幅より、第2測
定光の強度が、第2測定ビートの位相より第2測定光の
位相を検知できる。前述の通り、光ファイバ4の光路長
と位相調節器47の光路長を加えたものを一定に保たれ
ているので、第2測定光の強度と位相より、光プローブ
3で取り出されたエバネッセント波の強度と位相が求め
られる。光プローブ3は、微小領域より選択的に光を取
り出す機能があるので、光プローブ3を試料2の近傍で
走査して、各々の場所で光プローブで取り出されたエバ
ネッセント波の強度と位相を分析すると、試料2近傍の
エバネッセント波の強度と位相が求められる。
【0085】同様に、試料として光導波路を有する光素
子に対しコリメートレンズ13から放射された光を試料
である光素子の光導波路に結合させ、光導波路近傍に発
生するエバネッセント波を光プローブ3で取り出すと、
光導波路を伝播している導波光の強度と位相を測定でき
る。
【0086】本実施例では、コリメートレンズ13,プ
リズム14,光プローブ3,光ファイバ4を除く全ての
光学部品が半導体基板51の上に集積化されており、光
学部品の位置調整をする必要がなく、集積化された光学
部品にはずれも発生しないために、安定した計測が可能
となる。
【0087】図20は、図1の実施例における光プロー
ブおよび関連する部分の構造を拡大して示す図である。
試料2は、反射面14の上に載せられている。コリメー
トレンズ13でコリメートされプリズム12に入射した
光は、入射面で屈折し、反射面14で全反射され、出射
面から放射される。この光は、反射面14で全反射する
ときに、反射面14の表面近傍と、試料2の表面近傍に
エバネッセント波155を発生させる。光プローブ3
は、光ファイバ4のコア153の先端の部分に形成さ
れ、その先端の曲律半径が半導体レーザ26から放射さ
れる光の波長よりも小さい突起151が設けられてい
る。光ファイバ4の先端部分は、例えば金等の金属膜1
52で被覆されており、突起151の部分のみに、その
直径が半導体レーザ26から放射される光の波長よりも
小さい孔があけられている。突起151は、光ファイバ
4のコア153,クラッド154の主成分をSiO2と
し、コア153にGeをドープし、クラッド154にF
をドープし、HFとNH4Fの混合水溶液でエッチング
すると、製造できる。突起151は、半導体レーザ26
から放射される光の波長よりも小さい領域から、エバネ
ッセント波155を選択的に取り出し、光ファイバ4の
中を伝播させて、光集積回路1に入射させる。既に述べ
た通り、光集積回路1は、光プローブ3の部分から取り
出した光の強度と位相を測定する機能を有しており、試
料2近傍のエバネッセント波155の強度と位相を検知
できる。
【0088】図21は、図1の実施例における光プロー
ブおよび関連する部分の構造を拡大して示す図である。
すなわち、試料として光導波路158を有する光素子1
56を測定する場合の光プローブ3近傍の拡大図であ
る。光素子156は、基板157の上に光導波路158
を設けて形成してある。光プローブ3自体の構造は、図
21の例と同じである。コリメートレンズ13を通った
光は、カプッリングレンズ160で集光され、光導波路
158に結合され、導波光159になる。導波光159
は、光導波路158の表面にエバネッセント波155を
発生させる。光プローブ3は、半導体レーザ26から放
射される光の波長よりも小さい領域から、エバネッセン
ト波155を選択的に取り出し、光ファイバ4の中を伝
播させて、光集積回路1に入射させる。光集積回路1
は、光プローブ3で取り出された光の位相と強度を測定
する機能を持っており、エバネッセント波155の位相
と強度を検知できる。エバネッセント波155の強度
は、導波光159の強度に比例し、エバネッセント波1
55の位相は、導波光159の位相に一致する。したが
って、光プローブ3で取り出された光の強度と位相を測
定すると、導波光159の強度と位相を間接的に測定で
きる。
【0089】図22は、本発明による干渉計の一実施例
の光学系の系統構成を示す図である。光集積回路143
は、光集積回路1と同様に半導体基板と、この上に設け
たバッファ層,導波層,保護層から構成される。バッフ
ァ層,導波層,保護層の屈折率を適切に選択すること、
導波層にピエゾ圧電効果を持たせること、導波層に音響
光学効果を持たせることについては、図1の実施例と同
様である。
【0090】また、半導体レーザ121の取り付け部の
構造、ブラッグ反射器122,123,ビームスプリッ
タ124,130,135,136,全反射ミラー12
5,131,137,SAW発生素子126,光検出器
127,128,129,132,133,134,モ
ードインデックスレンズ138の構造および機能も、図
1の実施例と同様である。
【0091】このような構造の干渉計において、半導体
レーザ121から放射された光は、ビームスプリッタ1
24で分割される。ビームスプリッタ124を透過した
光は、SAW発生素子126で発生した角振動数ω+Δ
ωのSAWにより回折される。ここでは、1次回折光の
みを使うことにし、0次回折光および高次の回折光は、
不要であるので、光検出器127,129で半導体基板
に吸収させる。光検出器127と129との間を通り抜
けた光は、ビームスプリッタ130で分割される。光検
出器127と129との間を通り抜け、ビームスプリッ
タ130で反射した光は、全反射ミラー131で反射さ
れ、再びビームスプリッタ130に入射し、一部は、反
射し、一部は、透過する。再びビームスプリッタ130
に入射して反射した光は、光検出器132に入射し、透
過した光は、光検出器133に入射する。ビームスプリ
ッタ124で反射された光は、全反射ミラー125で反
射され、SAW発生素子126で発生した角振動数ωの
SAWで回折される。ここでも1次回折光のみを使うこ
とにし、0次回折光および高次の回折光は、不要である
ので、光検出器128,129で半導体基板に吸収させ
る。
【0092】光検出器128,129の間を通り抜けた
光は、ビームスプリッタ136に入射する。この光の一
部は、ビームスプリッタ136で反射され、ビームスプ
リッタ130に入射し、透過した光は、光検出器132
に入射し、反射した光は、光検出器133に入射する。
光検出器132,133に入射する二つの光は、干渉
し、角振動数Δωのビートが発生する。すなわち、光検
出器132,133からは、角振動数Δωの正弦波状の
電流出力が得られる。光検出器132,133の出力
は、逆相になっている。光検出器132,133の電流
出力は、差動アンプ142で電流−電圧変換される。両
者の差信号は、位相測定器141に出力される。この信
号を参照ビートという。
【0093】光検出器128,129の間を通り抜け、
ビームスプリッタ136を透過した光の一部は、ビーム
スプリッタ135を透過し、モードインデックスレンズ
138で光集積回路143の端面に集光され、光集積回
路143の外部に放射される。この光は、レンズ139
によりコリメートされる。コリメートされた光は、ミラ
ー140で反射され、レンズ139で集光されて導波層
に結合される。この光は、モードインデックスレンズ1
38でコリメートされ、ビームスプリッタ135で反射
されて光検出器134に入射する。この光を測定光とい
う。
【0094】光検出器127,129の間を通り抜け、
ビームスプリッタ130を透過した光は、全反射ミラー
137で反射され、ビームスプリッタ135を透過し、
光検出器134に入射する。この光を参照光という。測
定光と参照光は、干渉を起こし、角振動数Δωのビート
を発生する。すなわち、光検出器134からは、角振動
数Δωの正弦波状の電流出力が得られる。この信号を測
定ビートという。測定ビートは、位相測定器141に出
力される。
【0095】位相測定器141は、参照ビートを基準と
して、測定ビートとの位相差を検出する機能を持ってい
る。反射ミラー140の位置が変化した場合、光検出器
134に入射する測定光の位相が変化し、その結果、測
定ビートの位相が変化する。光検出器132,133へ
の入射光については、途中で通る光学部品が全て一枚の
チップ状に集積化されているので、その光路長が一定に
保たれており、位相も一定に保たれている。したがっ
て、参照ビートを、安定した基準として使用できる。ま
た、測定光の位相も安定している。その結果、参照ビー
トを基準として測定ビートとの位相差を測定すると、反
射ミラー140の変位を測定できる。
【0096】なお、図1の実施例と図22の実施例にお
いて、光集積回路1または143の半導体基板の大きさ
は、短軸が例えば10mmのオーダーであり、長軸が例えば
20mmのオーダーであるので、図2の高周波発生回路6,
ロックインアンプ7,8,ペルチェ素子9,放熱フィン
10,コリメートレンズ3等が付属した状態で比較して
も、個別の光学部品で組上げた従来の例えば縦600mm×
横600mm×長さ900mm程度の大きさよりも、はるかに小型
化できる。
【0097】
【本発明の効果】本発明によれば、光源の波長よりも非
常に小さい領域の光の強度,位相の情報が安定して得ら
れる。また、これまで実験的測定方法が無かった光導波
路に閉じ込められた光の波面を測定できる。
【0098】基板に半導体を用いているので、光検出器
を他の光学部品および電子部品とともに、基板上に作る
つけることが可能となり、光検出器の経時的位置ずれが
本質的に生じないので、安定した干渉計または光走査型
トンネル顕微鏡またはそれらの実現に好適な光集積回路
が得られる。
【0099】光検出器を含めて光集積回路を1枚の基板
に集積化したことから、従来の個別部品で組上げていた
干渉計または光走査型トンネル顕微鏡と比較して、大幅
な小型化が可能となり、所定の恒温に保つことも容易に
なり、安定した計測結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光走査型トンネル顕微鏡の一実施
例の光学系の系統構成を示す図である。
【図2】図1の本発明による光走査型トンネル顕微鏡の
一実施例の全体構成を模式的に示す図である。
【図3】図1の実施例において半導体レーザを取り付け
た部分の構造を拡大して示す図である。
【図4】図1の実施例におけるビームスプリッタの構造
を拡大して示す図である。
【図5】図1の実施例における全反射ミラーの構造を拡
大して示す図である。
【図6】図1の実施例における表面弾性波すなわちSA
W発生素子の構造を拡大して示す図である。
【図7】図1の実施例における表面弾性波すなわちSA
W発生素子の構造を拡大して示す図である。
【図8】図1の実施例における表面弾性波すなわちSA
W発生素子の構造を拡大して示す図である。
【図9】図1の実施例における表面弾性波すなわちSA
W発生素子の構造を拡大して示す図である。
【図10】図1の実施例における表面弾性波すなわちS
AW発生素子の構造を拡大して示す図である。
【図11】図1の実施例における光検出器の構造を拡大
して示す図である。
【図12】図1の実施例における偏光調節器の構造を拡
大して示す図である。
【図13】図1の実施例における偏光調節器の構造を拡
大して示す図である。
【図14】図1の実施例における偏光調節器の構造を拡
大して示す図である。
【図15】図1の実施例における偏光調節器の構造を拡
大して示す図である。
【図16】図1の実施例における偏光調節器の構造を拡
大して示す図である。
【図17】図1の実施例における位相変調器の構造を拡
大して示す図である。
【図18】図1の実施例におけるモードインデックスレ
ンズの構造を拡大して示す図である。
【図19】図1の実施例におけるファイバ固定部の構造
を拡大して示す図である。
【図20】図1の実施例における光プローブおよび関連
する部分の構造を拡大して示す図である。
【図21】図1の実施例における光プローブおよび関連
する部分の構造を拡大して示す図である。
【図22】本発明による干渉計の一実施例の光学系の系
統構成を示す図である。
【符号の説明】
1 光集積回路 2 試料 3 光プローブ 4 光ファイバ 5 ピエゾアクチュエータ 6 高周波発生回路 7 ロックインアンプ 8 ロックインアンプ 9 ペルチエ素子 10 放熱フィン 11 コントローラ 12 プリズム 13 レンズ 14 反射面 15 半導体レーザ 16,17 ブラッグ反射器 18 ビームスプリッタ 19 全反射ミラー 20 SAW発生素子 21,22,23,24,25 光検出器 26 半導体レーザ 27 ブラッグ反射器 28 ビームスプリッタ 29 全反射ミラー 30 ビームスプリッタ 31 全反射ミラー 32,33 光検出器 34 ビームスプリッタ 35,36 全反射ミラー 37,38 ビームスプリッタ 39 全反射ミラー 40,41,42 光検出器 43 ビームスプリッタ 44 偏光調節器 45 ビームスプリッタ 46 偏光調節器 47 位相変調器 48,49 モードインデックスレンズ 50 ファイバ固定部 51 半導体基板 52 バッファ層 53 導波層 54 保護層 55 はんだ濡れ防止層 56 P層 57 活性層 59 はんだ 60 くぼみ 61 はんだ濡れ防止層 62 反射面 63,64 電極 65,66,67,68 コンタクトパッド 69,70,71,72 コンタクトホール 73,74,75,76 電極 77 穴 79 N層 80 回折格子 81 電極層 82 コンタクトホール 83 光検出器 84 電極 85,86,87,88,89,90,91,92 コ
ンタクトパッド 93 導波層 94,95,96,97,98,99,100,101
コンタクトホール 102 電極 103,104,105,106 コンタクト部 107,108,109,110,111 コンタクト
部 112,113 電極 114 光ファイバのコア 115 V溝 116 段差 117 光ファイバの端面 118 ブラッグ反射器 121 半導体レーザ 122,123 ブラッグ反射器 124 ビームスプリッタ 125 全反射ミラー 126 SAW発生素子 127,128,129 光検出器 130 ビームスプリッタ 131 全反射ミラー 132,133,134 光検出器 135,136 ビームスプリッタ 137 全反射ミラー 138 モードインデックスレンズ 139 レンズ 140 ミラー 141 位相測定器 142 差動アンプ 143 光集積回路 151 突起 152 金属膜 153 コア 154 クラッド 155 エバネッセント波 156 光素子 157 基板 158 光導波路 159 導波光 160 カップリングレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 勝彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 三枝 省三 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 田中 勝之 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、分割された光の少なくとも一
    つの振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割され
    た複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生し
    たビートを検出する検出手段と、発生させたビートから
    分割された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有す
    る干渉計において、 前記光源と前記分割手段と前記周波数シフト手段と前記
    干渉手段と前記検出手段とが、一枚のチップの上に集積
    化されていることを特徴とする干渉計。
  2. 【請求項2】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、分割された光の少なくとも一
    つの振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割され
    た複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生し
    たビートを検出する検出手段と、発生させたビートから
    分割された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有す
    る干渉計において、 前記検出手段が、半導体基板上に形成された少なくとも
    一つのPN接合からなり、 電気光学効果,ピエゾ圧電効果,または音響光学効果を
    有する物質からなる光導波路が、前記半導体基板上に設
    けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板に取り付けられた半導体レーザからなり、 前記分割手段と前記干渉手段と周波数シフト手段とが、
    前記光導波路上に設けられていることを特徴とする干渉
    計。
  3. 【請求項3】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、分割された各々の光の振動数
    を互いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフト
    手段と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、
    干渉により発生したビートを検出する検出手段と、発生
    させたビートから分割された光に関する情報を抽出する
    抽出手段とを有する干渉計において、 前記光源と前記分割手段と前記周波数シフト手段と前記
    干渉手段と前記検出手段とが、一枚のチップの上に集積
    化されていることを特徴とする干渉計。
  4. 【請求項4】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、分割された各々の光の振動数
    を互いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフト
    手段と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段と、
    干渉により発生したビートを検出する検出手段と、発生
    させたビートから分割された光に関する情報を抽出する
    抽出手段とを有する干渉計において、 前記検出手段が、半導体基板上に形成された少なくとも
    一つのPN接合からなり、 電気光学効果,ピエゾ圧電効果,または音響光学効果を
    有する物質からなる光導波路が、前記半導体基板上に設
    けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板に取り付けられた半導体レーザからなり、 前記分割手段と前記干渉手段と周波数シフト手段とが、
    前記光導波路上に設けられていることを特徴とする干渉
    計。
  5. 【請求項5】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、複数の光を干渉させる干渉手
    段と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉
    計において、 光源からの放射光の波長よりも小さい領域から前記分割
    手段により分割された光の少なくとも一つを選択的に取
    り出す光プローブを少なくとも1個有し、 前記干渉手段が、前記光プローブで取り出した光と前記
    分割手段で分割された光とを干渉させる手段であり、 前記光源と前記分割手段と前記干渉手段と前記検出手段
    とが、一枚のチップの上に集積化されていることを特徴
    とする干渉計。
  6. 【請求項6】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、複数の光を干渉させる干渉手
    段と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉
    計において、 光源からの放射光の波長よりも小さい領域から前記分割
    手段により分割された光の少なくとも一つを選択的に取
    り出す光プローブを少なくとも1個有し、 前記干渉手段が、前記光プローブで取り出した光と前記
    分割手段で分割された光とを干渉させる手段であり、 前記検出手段が、半導体基板上に形成された少なくとも
    一つのPN接合からなり、 前記半導体基板上に光導波路が設けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板に取り付けられた半導体レーザからなり、 前記分割手段と前記干渉手段とが、前記光導波路上に設
    けられていることを特徴とする干渉計。
  7. 【請求項7】 光源と、複数の光を干渉させる干渉手段
    と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉計
    において、 空間の一部の領域から前記光源からの放射光を選択的に
    取り出す光プローブを複数個有し、 前記干渉手段が、前記光プローブで取り出された光を干
    渉させる手段であり、 前記光プローブの内の少なくとも1個が光を選択的に取
    り出す領域の大きさが、光源からの放射光の波長よりも
    小さく、 前記光源と前記干渉手段と前記検出手段とが、一枚のチ
    ップの上に集積化されていることを特徴とする干渉計。
  8. 【請求項8】 光源と、複数の光を干渉させる干渉手段
    と、干渉させた光を検出する検出手段とを有する干渉計
    において、 空間の一部の領域から前記光源からの放射光を選択的に
    取り出す光プローブを複数個有し、 前記干渉手段が、前記光プローブで取り出された光を干
    渉させる手段であり、 前記光プローブの内少なくとも1個が光を選択的に取り
    出す領域の大きさが、光源からの放射光の波長よりも小
    さく、 前記検出手段が、半導体基板上に形成された少なくとも
    一つのPN接合からなり、 光導波路が、前記半導体基板上に設けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板上に取り付けられた半導体レーザからな
    り、 前記干渉手段が、前記光導波路上に設けられていること
    を特徴とする干渉計。
  9. 【請求項9】 光源と、前記光源からの放射光を複数の
    光に分割する分割手段と、分割された光の少なくとも一
    つの振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割され
    た複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生し
    たビートを検出する検出手段と、発生させたビートから
    分割された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有す
    る干渉計において、 光源から放射される光の波長よりも小さい領域から前記
    分割手段により分割された光の少なくとも一つを選択的
    に取り出す光プローブを少なくとも1個有し、 前記干渉手段が、前記光プローブで取り出された光と前
    記分割手段で分割された光とを干渉させる手段であり、 前記周波数シフト手段が、干渉手段で干渉させる光の少
    なくとも一つの振動数を変化させる手段であり、 前記光源と前記分割手段と前記周波数シフト手段と前記
    干渉手段と前記検出手段とが、一枚のチップの上に集積
    化されていることを特徴とする干渉計。
  10. 【請求項10】 光源と、前記光源からの放射光を複数
    の光に分割する分割手段と、分割された光の少なくとも
    一つの振動数を変化させる周波数シフト手段と、分割さ
    れた複数の光を干渉させる干渉手段と、干渉により発生
    したビートを検出する検出手段と、発生させたビートか
    ら分割された光に関する情報を抽出する抽出手段とを有
    する干渉計において、 光源からの放射光の波長よりも小さい領域から前記分割
    手段により分割された光の少なくとも一つを選択的に取
    り出す光プローブを少なくとも1個有し、 前記干渉手段が、前記光プローブで取り出された光と前
    記分割手段で分割された光を干渉させる手段であり、 前記周波数シフト手段が、干渉手段で干渉させる光の少
    なくとも一つの振動数を変化させる手段であり、 前記検出手段が、半導体基板上に作られた少なくとも一
    つのPN接合からなり、 電気光学効果,ピエゾ圧電効果,または音響光学効果を
    有する物質からなる光導波路が、前記半導体基板上に設
    けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板に取り付けられた半導体レーザからなり、 前記分割手段と前記干渉手段と前記周波数シフト手段と
    が、前記光導波路上に設けられていることを特徴とする
    干渉計。
  11. 【請求項11】 光源と、前記光源からの放射光を複数
    の光に分割する分割手段と、分割された各々の光の振動
    数を互いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフ
    ト手段と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段
    と、干渉により発生したビートを検出する検出手段と、
    発生させたビートから分割された光に関する情報を抽出
    する抽出手段とを有する干渉計において、 光源から放射される光の波長よりも小さい領域から前記
    分割手段により分割された光の少なくとも一つを選択的
    に取り出す光プローブを少なくとも1個有し、前記干渉
    手段が、前記光プローブで取り出された光と前記分割手
    段で分割された光とを干渉させる手段であり、 前記光源と前記分割手段と前記周波数シフト手段と前記
    干渉手段と前記検出手段とが、一枚のチップの上に集積
    化されていることを特徴とする干渉計。
  12. 【請求項12】 光源と、前記光源からの放射光を複数
    の光に分割する分割手段と、分割された各々の光の振動
    数を互いに異なる振動数に変化させる複数の周波数シフ
    ト手段と、分割された複数の光を干渉させる干渉手段
    と、干渉により発生したビートを検出する検出手段と、
    発生させたビートから、分割された光に関する情報を抽
    出する抽出手段とを有する干渉計において、 光源から放射される光の波長よりも小さい領域から前記
    分割手段により分割された光の少なくとも一つを選択的
    に取り出す光プローブを少なくとも1個有し、前記干渉
    手段が、前記光プローブで取り出された光と前記分割手
    段で分割された光とを干渉させる手段であり、 前記検出手段が、半導体基板上に作られた少なくとも一
    つのPN接合からなり、 電気光学効果,ピエゾ圧電効
    果,または音響光学効果を有する物質からなる光導波路
    が、前記半導体基板上に設けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板に取り付けられた半導体レーザからなり、 前記分割手段と前記干渉手段と前記周波数シフト手段と
    が、前記光導波路上に設けられていることを特徴とする
    干渉計。
  13. 【請求項13】 請求項5ないし12のいずれか一項に
    記載の干渉計において、 前記光プローブを移動させる移動手段を備えたことを特
    徴とする干渉計。
  14. 【請求項14】 光源と、前記光源から放射される光を
    試料に照射する光学系と、前記放射光により生ずる前記
    試料からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に
    発生するエバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域
    から選択的に取り出す光プローブと、前記光プローブを
    前記試料表面に沿って走査する走査機構と、前記光プロ
    ーブを前記試料表面に対して略垂直方向に動かす上下動
    機構と、前記光プローブにより取り出された光を検出す
    る光検出手段と、前記光検出手段の出力に基づいて前記
    光プローブと前記試料表面との間隔を求め当該間隔を一
    定に保つように前記上下動機構を駆動する制御回路と、
    前記光プローブを前記試料表面の所定領域を走査させる
    ように前記走査機構を駆動する走査回路と、前記光プロ
    ーブの走査に同期して前記光検出手段からの計測結果を
    格納し計測結果に基づいて前記試料の情報を抽出する処
    理回路とを有する光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源と前記光検出手段とが、一枚のチップの上に集
    積化されていることを特徴とする光走査型トンネル顕微
    鏡。
  15. 【請求項15】 光源と、前記光源から放射される光を
    試料に照射する光学系と、前記放射光により生ずる前記
    試料からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に
    発生するエバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域
    から選択的に取り出す光プローブと、前記光プローブを
    前記試料表面に沿って走査する走査機構と、前記光プロ
    ーブを前記試料表面に対して略垂直方向に動かす上下動
    機構と、前記光プローブにより取り出された光を検出す
    る光検出手段と、前記光検出手段の出力に基づいて前記
    光プローブと前記試料表面との間隔を求め当該間隔を一
    定に保つように前記上下動機構を駆動する制御回路と、
    前記光プローブを前記試料表面の所定領域を走査させる
    ように前記走査機構を駆動する走査回路と、前記光プロ
    ーブの走査に同期して前記光検出手段からの計測結果を
    格納し計測結果に基づいて前記試料の情報を抽出する処
    理回路とを有する光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光検出手段が、半導体基板上に形成された少なくと
    も一つのPN接合からなり、 光導波路が、前記半導体基板上に設けられ、 前記光源が、放射光が前記光導波路に結合するように前
    記半導体基板上に取り付けられた半導体レーザからなる
    ことを特徴とする光走査型トンネル顕微鏡。
  16. 【請求項16】 光源と、前記光源から放射される光を
    試料に照射する光学系と、放射光により生ずる前記試料
    からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生
    するエバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から
    選択的に取り出す光プローブと、前記光プローブを試料
    表面に沿って走査する走査機構と、前記光プローブを試
    料表面に対し略垂直方向に動かす上下動機構と、前記光
    プローブにより取り出された光を検出する光検出手段
    と、試料表面と光プローブの間隔を計測する間隔計測手
    段と、前記間隔計測手段の出力に基づいて前記間隔を一
    定に保つように前記上下動機構を駆動する制御回路と、
    前記光プローブを試料表面の所定の領域を走査させるよ
    うに前記走査機構を駆動する走査回路と、前記光プロー
    ブの走査に同期して前記光検出手段からの計測結果を格
    納し計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処理回路
    を有する光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源からの放射光を試料に照射する前に測定光と参
    照光とに分割する分割手段を有し、 測定光の少なくとも一部を試料に照射し、光プローブに
    より取り出された光と前記参照光の少なくとも一部を干
    渉させる干渉手段を有し、 前記光検出手段が、前記干渉手段で干渉させた光を検出
    し、光プローブで取り出された光の位相情報も取り出す
    手段であり、 前記光源と前記分割手段と前記干渉手段と前記光検出手
    段と前記間隔計測手段とが、一枚のチップの上に集積化
    されていることを特徴とする光走査型トンネル顕微鏡。
  17. 【請求項17】 光源と、前記光源から放射される光を
    試料に照射する光学系と、放射光により生ずる前記試料
    からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生
    するエバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から
    選択的に取り出す光プローブと、前記光プローブを試料
    表面に沿って走査する走査機構と、前記光プローブを試
    料表面に対し略垂直方向に動かす上下動機構と、前記光
    プローブにより取り出された光を検出する光検出手段
    と、試料表面と光プローブとの間隔を計測する間隔計測
    手段と、前記間隔計測手段の出力から前記間隔を一定に
    保つように前記上下動機構を駆動する制御回路と、前記
    光プローブを試料表面の所定の領域を走査させるように
    前記走査機構を駆動する走査回路と、前記光プローブの
    走査に同期して前記光検出手段からの計測結果を格納
    し、計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処理回路
    を有する光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光プローブを複数個有し、 前記光検出手段が、各々の光プローブで取り出された光
    の少なくとも一部を干渉させて検出し、試料からの透過
    光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生するエバネ
    ッセント波の位相情報も取り出す光検出手段であり、 前記光源と前記光検出手段と前記間隔計測手段とが、一
    枚のチップの上に集積化されていることを特徴とする光
    走査型トンネル顕微鏡。
  18. 【請求項18】 光源と、前記光源から放射される光を
    試料に照射する光学系と、この光により生ずる前記試料
    からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生
    するエバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から
    選択的に取り出す光プローブと、前記光プローブを試料
    表面に沿って走査する走査機構と、前記光プローブを試
    料表面に対し略垂直方向に動かす上下動機構と、前記光
    プローブにより取り出された光を検出する光検出手段
    と、試料表面と光プローブの間隔を計測する間隔計測手
    段と、前記間隔計測手段の出力からこの間隔を一定に保
    つように前記上下動機構を駆動する制御回路と、前記光
    プローブを試料表面の所定の領域を走査させるように前
    記走査機構を駆動する走査回路と、前記光プローブの走
    査に同期して、前記光検出手段からの計測結果を格納
    し、計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処理回路
    を有する光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源からの放射光を試料に照射する前に測定光と参
    照光に分割する分割手段を有し、 分割された測定光と参照光のどちらか片方に対しその周
    波数を変化させる周波数シフト手段を有し、 測定光の少なくとも一部を試料に照射し、光プローブに
    より取り出された光と前記参照光の少なくとも一部を干
    渉させる干渉手段を有し、 前記光検出手段が、干渉により前記干渉手段で発生した
    ビートを検出し、前記ビートから光プローブで取り出さ
    れた光の強度と位相の情報を取り出す光検出手段であ
    り、 前記光源と前記分割手段と前記周波数シフト手段と前記
    干渉手段と前記光検出手段と前記間隔計測手段とが、一
    枚のチップの上に集積化されていることを特徴とする光
    走査型トンネル顕微鏡。
  19. 【請求項19】 光源と、前記光源から放射される光を
    試料に照射する光学系と、この光により生ずる前記試料
    からの透過光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生
    するエバネッセント波を試料表面近傍の一部の領域から
    選択的に取り出す光プローブと、前記光プローブを試料
    表面に沿って走査する走査機構と、前記光プローブを試
    料表面に対し略垂直方向に動かす上下動機構と、前記光
    プローブにより取り出された光を検出する光検出手段
    と、試料表面と光プローブの間隔を計測する間隔計測手
    段と、前記間隔計測手段の出力からこの間隔を一定に保
    つように前記上下動機構を駆動する制御回路と、前記光
    プローブを試料表面の所定の領域を走査させるように前
    記走査機構を駆動する走査回路と、前記光プローブの走
    査に同期して、前記光検出手段からの計測結果を格納
    し、計測結果に基づいて試料の情報を抽出する処理回路
    を有する光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源からの放射光を、試料に照射する前に測定光と
    参照光に分割する分割手段を有し、 分割された測定光と参照光の両方に対しその周波数を互
    いに異なる周波数に変化させる複数の周波数シフト手段
    を有し、 測定光の少なくとも一部を試料に照射し、光プローブに
    より取り出された光と前記参照光の少なくとも一部を干
    渉させる干渉手段を有し、 前記光検出手段が、干渉により前記干渉手段で発生した
    ビートを検出し、前記ビートから光プローブで取り出さ
    れた光の強度と位相の情報を取り出す光検出手段であ
    り、 前記光源と前記分割手段と前記周波数シフト手段と前記
    干渉手段と前記光検出手段と前記間隔計測手段とが、一
    枚のチップの上に集積化されていることを特徴とする光
    走査型トンネル顕微鏡。
  20. 【請求項20】 請求項18または19のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記周波数シフト手段が、電気光学効果,ピエゾ圧電効
    果,または音響光学効果を有する物質からなる光導波路
    と、前記光導波路に表面弾性波を発生させる表面弾性波
    発生手段とを有し、参照光,測定光,または光プローブ
    で取り出された光を前記光導波路に閉じ込めて伝播さ
    せ、表面弾性波により参照光,測定光または前記光プロ
    ーブで取り出された光の振動数をずらす周波数シフト手
    段であることを特徴とする光走査型トンネル顕微鏡。
  21. 【請求項21】 請求項14または15のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光プローブから光検出手段に光を導く光ファイバを
    備えたことを特徴とする光走査型トンネル顕微鏡。
  22. 【請求項22】 請求項16ないし20のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光プローブから干渉手段に光を導く光ファイバを備
    えたことを特徴とする光走査型トンネル顕微鏡。
  23. 【請求項23】 請求項22に記載の光走査型トンネル
    顕微鏡において、 前記干渉手段への入射測定光の前記光プローブ走査によ
    る位相ずれを検出する位相検出手段と測定光の位相を変
    調する位相変調器とを含み、前記位相検出手段の検出結
    果に基づき前記位相変調器を駆動し、前記干渉手段への
    入射測定光の前記光プローブ走査による位相ずれをキャ
    ンセルする測定光安定化手段を備えたことを特徴とする
    光走査型トンネル顕微鏡。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の光走査型トンネル
    顕微鏡において、 前記位相検出手段と前記位相変調器が、前記光源や前記
    光検出手段が集積化されている前記チップと同一チップ
    上に集積化されていることを特徴とする光走査型トンネ
    ル顕微鏡。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の光走査型トンネル
    顕微鏡において、 前記位相変調器が、前記チップ上に設けられた電気光学
    効果を有する物質からなる光導波路と、前記光導波路に
    電場を作用させる電極とからなり、測定光を前記光導波
    路中に閉じ込めて伝播させ、前記電極により前記光導波
    路に電場を作用させ、前記光導波路の等価屈折率を変化
    させて位相変調を行なう位相変調器であることを特徴と
    する光走査型トンネル顕微鏡。
  26. 【請求項26】 請求項14ないし25のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光プローブで光が取り出される領域の大きさが、光
    源から放射される光の波長よりも小さいことを特徴とす
    る光走査型トンネル顕微鏡。
  27. 【請求項27】 請求項16ないし26のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源や前記光検出手段が集積化されているチップ上
    に、ファラデー効果を有する物質からなる光導波路を有
    し、参照光,測定光,または光プローブで取り出された
    光を前記光導波路に閉じ込めて伝播させ、さらにコイル
    を有し、前記コイルに電流を流して前記光導波路に磁場
    を作用させ、前記光導波路を伝播する光の偏光方向を変
    化させて、前記干渉手段で干渉させる複数の光の偏光方
    向を一致させる偏光調節手段を備えたことを特徴とする
    光走査型トンネル顕微鏡。
  28. 【請求項28】 請求項14ないし27のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源や前記光検出手段が集積化されているチップが
    半導体であり、 前記光検出手段が、前記チップ上に作られた少なくとも
    一つのPN接合からなることを特徴とする光走査型トン
    ネル顕微鏡。
  29. 【請求項29】 請求項14ないし28のいずれか一項
    に記載の光走査型トンネル顕微鏡において、 前記光源が、半導体レーザであることを特徴とする光走
    査型トンネル顕微鏡。
  30. 【請求項30】 請求項29に記載の光走査型トンネル
    顕微鏡において、 前記光源や前記光検出手段が集積化されているチップに
    取り付けられ、前記光源の温度を調節して前記光源から
    放射される光の波長を安定化させる温度調節手段を備え
    た事を特徴とする光走査型トンネル顕微鏡。
  31. 【請求項31】 光源と光検出手段を有する第1光学系
    と、前記第1光学系から放射される光を試料に照射する
    第2光学系と、この光により生ずる前記試料からの透過
    光,反射光,散乱光,または試料近傍に発生するエバネ
    ッセント波を試料表面近傍の一部の領域から選択的に取
    り出す光プローブと、前記光プローブを試料表面に沿っ
    て走査する走査機構と、前記光プローブを試料表面に対
    し略垂直方向に動かす上下動機構とを有し、前記光プロ
    ーブにより取り出された光を前記第1光学系を構成して
    いる検出器で検出し、前記試料表面と前記光プローブと
    の間隔を計測する間隔計測手段と、前記間隔計測手段の
    出力から前記間隔を一定に保つように前記上下動機構を
    駆動する制御回路と、前記光プローブを前記試料表面の
    所定の領域を走査させるように前記走査機構を駆動する
    走査回路と、前記光プローブの走査に同期して前記光検
    出手段からの計測結果を格納し計測結果に基づいて試料
    の情報を抽出する処理回路を有する光走査型トンネル顕
    微鏡において、 前記第1光学系が、請求項1ないし4のいずれか一項に
    記載の干渉計であることを特徴とする光走査型トンネル
    顕微鏡。
  32. 【請求項32】 基板と、前記基板状に設けられた光導
    波路と、光源とを有し、前記光源から放射される光が前
    記光導波路に結合するように前記光源が前記基板に低融
    点金属を用いて取り付けられ、前記光導波路上に光学系
    を有し、前記光導波路に結合された光に対して種々の処
    理を行なう光集積回路において、 前記基板上の前記光源を取り付ける位置に前記光源の外
    形寸法よりも小さいくぼみを有し、 取り付けに用いる低融点金属が溶融したときの濡れ性が
    基板材料よりも劣る材料からなる基板側濡れ防止層を前
    記くぼみの縁の部分に有し、 取り付けに用いる低融点金属が溶融したときの濡れ性が
    前記光源の材料よりも劣る材料からなる光源側濡れ防止
    層を前記光源の前記基板側濡れ防止層と対面する部分に
    有し、 取り付けに用いる低融点金属の溶融時の体積が前記くぼ
    みの容積以上であり、 取り付けに用いる低融点金属の凝固時の体積が前記くぼ
    みの容積よりも小さいことを特徴とする光集積回路。
  33. 【請求項33】 基板と、前記基板状に設けられた光導
    波路と、光源とを有し、前記光源から放射される光が前
    記光導波路に結合するように前記光源が前記基板に接着
    剤を用いて取り付けられ、前記光導波路上に光学系を有
    し、前記光導波路に結合された光に対し種々の処理を行
    なう光集積回路において、 前記基板上の前記光源を取り付ける位置に前記光源の外
    形寸法よりも小さいくぼみを有し、 取り付けに用いる接着剤の濡れ性が基板材料よりも劣る
    材料からなる基板側濡れ防止層を前記くぼみの縁の部分
    に有し、 取り付けに用いる接着剤の濡れ性が前記光源の材料より
    も劣る材料からなる光源側濡れ防止層を前記光源の前記
    基板側濡れ防止層と対面する部分に有し、 取り付けに用いる接着剤の凝固前の体積が前記くぼみの
    容積以上であり、 凝固時の体積が前記くぼみの容積よりも小さいことを特
    徴とする光集積回路。
JP20039394A 1994-08-25 1994-08-25 干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路 Pending JPH0861912A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20039394A JPH0861912A (ja) 1994-08-25 1994-08-25 干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20039394A JPH0861912A (ja) 1994-08-25 1994-08-25 干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0861912A true JPH0861912A (ja) 1996-03-08

Family

ID=16423583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20039394A Pending JPH0861912A (ja) 1994-08-25 1994-08-25 干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0861912A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021116764A1 (en) * 2019-12-11 2021-06-17 Rockley Photonics Limited Frequency shifter for heterodyne interferometry measurements and device for heterodyne interferometry measurements having such a frequency shifter
WO2022123705A1 (ja) * 2020-12-09 2022-06-16 日本電信電話株式会社 光センサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021116764A1 (en) * 2019-12-11 2021-06-17 Rockley Photonics Limited Frequency shifter for heterodyne interferometry measurements and device for heterodyne interferometry measurements having such a frequency shifter
WO2022123705A1 (ja) * 2020-12-09 2022-06-16 日本電信電話株式会社 光センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5581345A (en) Confocal laser scanning mode interference contrast microscope, and method of measuring minute step height and apparatus with said microscope
US5640239A (en) Optical device and displacement information measurement apparatus using the same
US4273445A (en) Interferometer gyroscope formed on a single plane optical waveguide
CN112673274A (zh) Lidar输出信号的导引中的相位控制
JP3009521B2 (ja) 計測内視鏡
JP3278460B2 (ja) 電子部品内の電気信号測定用電気光学測定装置
JPH07105327B2 (ja) 面位置検知装置
JP6997807B2 (ja) 物体からの距離を判定する距離測定配置
JPH0712826A (ja) 干渉計、光走査型トンネル顕微鏡および光プローブ
JPH0861912A (ja) 干渉計および光走査型トンネル顕微鏡および光集積回路
US4870865A (en) Device for testing formation of connection
JP3428067B2 (ja) 変位測定方法及びそれに用いる変位測定装置
US6233370B1 (en) Interference measurement apparatus and probe used for interference measurement apparatus
US6166818A (en) Interference measurement apparatus, interference measurement probe and interference measurement control system
EP0924507B1 (en) Interferometer for measurements of optical properties in bulk samples
JP3337624B2 (ja) 微小変位測定装置とその方法
US20230168120A1 (en) Laser Interferometer
JP3844688B2 (ja) 全反射減衰を利用したセンサー
RU2662485C1 (ru) Способ позиционирования кора оптического волокна над светочувствительной областью фотодетектора
JP3018982B2 (ja) プリント基板の信号波形測定装置
JPH0875434A (ja) 表面形状測定装置
JP2840709B2 (ja) 集積型半導体レーザ
JP2000221130A (ja) 近接場光学顕微鏡
JPH07167608A (ja) 干渉計及び光走査型トンネル顕微鏡
JPH04131710A (ja) 走査型プローブ顕微鏡