JP2000221130A - 近接場光学顕微鏡 - Google Patents

近接場光学顕微鏡

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JP2000221130A
JP2000221130A JP11021001A JP2100199A JP2000221130A JP 2000221130 A JP2000221130 A JP 2000221130A JP 11021001 A JP11021001 A JP 11021001A JP 2100199 A JP2100199 A JP 2100199A JP 2000221130 A JP2000221130 A JP 2000221130A
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JP
Japan
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semiconductor laser
laser
laser beam
wavelength
optical microscope
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JP11021001A
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English (en)
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Masayuki Naya
昌之 納谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近接場光学顕微鏡の測定ノイズを低減する。 【解決手段】 測定用の光13を発する光源10と、前記光
13の波長よりも短い径の光通過開口を一端に有し、他端
側から前記光13が入力される微小開口プローブ11aとを
備えてなる近接場光学顕微鏡において、光源10として、
発振波長安定化手段を備えたレーザを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微小開口プローブ
から発せられる近接場光を利用して試料を分析する近接
場光学顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光の波長よりも小さい試料の形状や構造
を分析できる装置の1つとして、フォトン走査型トンネ
ル顕微鏡等の近接場光学顕微鏡が知られている。この近
接場光学顕微鏡は、例えば微小開口プローブから放射さ
れる近接場光(エバネッセント光)が試料表面と相互作
用すること、すなわち、試料表面によって近接場(エバ
ネッセント場)が乱されることにより生じる散乱光の強
度を検出するとともに、微小開口プローブを試料表面上
で走査させ、時系列の散乱光強度検出信号を微小開口プ
ローブの位置の関数としてとらえることにより、試料表
面の形状や構造を示す情報を得るように構成されてい
る。
【0003】なお、上記微小開口プローブは多くの場
合、光ファイバーの先端部をエッチングにより尖鋭化し
た後、そこに金属膜を蒸着し、次いで先端の金属膜を除
去して開口とすることによって形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
近接場光学顕微鏡においては、測定ノイズが多く、精度
の高い測定は困難であるという問題が認められていた。
【0005】そこで本発明は、測定ノイズを十分に低減
できる近接場光学顕微鏡を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による近接場光学
顕微鏡は、測定用の光を発する光源と、前記光の波長よ
りも短い径の光通過開口を一端に有し、他端側から前記
光が入力される微小開口プローブとを備えてなる近接場
光学顕微鏡において、前記光源として、発振波長安定化
手段を備えたレーザが用いられたことを特徴とするもの
である。
【0007】なお光源用のレーザとしては、装置を小型
軽量化する上で有利な半導体レーザを好適に用いること
ができる。そしてその場合、発振波長安定化手段として
は、例えば半導体レーザから射出されたレーザビームの
一部を該半導体レーザにフィードバックさせる光学系
と、このフィードバックされるレーザビームの波長を選
択する回折格子(グレーティング)やバンドパスフィル
タ等の波長選択手段とからなるものを用いることができ
る。
【0008】上記の波長選択手段を例えばバルクグレー
ティングから構成する場合は、上述の光フィードバック
を行なう光学系を、半導体レーザから微小開口プローブ
に向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビーム
の一部を分岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分
岐されたレーザビームを逆向きの光路を辿るように反射
させる反射型グレーティングとから構成し、この反射型
グレーティングを波長選択手段として兼ねて用いること
ができる。
【0009】また、上記光フィードバックを行なう光学
系および波長選択手段を、半導体レーザから微小開口プ
ローブに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザ
ビームの一部を半導体レーザ側に反射させる部分反射型
グレーティングによって構成することも可能である。
【0010】さらに、上記光フィードバックを行なう光
学系および前記波長選択手段を、半導体レーザから微小
開口プローブに向かうレーザビームとは反対方向に出射
した後方出射光を半導体レーザ側に反射させる反射型グ
レーティングによって構成することも可能である。
【0011】一方、上記の波長選択手段を例えば狭透過
帯域バンドパスフィルタから構成する場合は、光フィー
ドバックを行なう光学系を、半導体レーザから微小開口
プローブに向かうレーザビームの光路に配されて該レー
ザビームの一部を分岐させる光分岐手段と、この光分岐
手段で分岐されたレーザビームを逆向きの光路を辿るよ
うに反射させるミラーとから構成し、このミラーと半導
体レーザとの間のレーザビームの光路に狭透過帯域バン
ドパスフィルタを配して用いることができる。
【0012】また、上記光フィードバックを行なう光学
系を、半導体レーザから微小開口プローブに向かうレー
ザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を半導
体レーザ側に反射させるハーフミラーから構成し、この
ハーフミラーと半導体レーザとの間のレーザビームの光
路に狭透過帯域バンドパスフィルタを配して用いること
もできる。
【0013】さらに、上記光フィードバックを行なう光
学系を、半導体レーザから微小開口プローブに向かうレ
ーザビームとは反対方向に出射した後方出射光を半導体
レーザ側に反射させるミラーから構成し、このミラーと
半導体レーザとの間のレーザビームの光路に狭透過帯域
バンドパスフィルタを配して用いることもできる。
【0014】また上記波長選択手段としては、コアに複
数の屈折率変化部が等間隔に形成された光ファイバーか
らなり、レーザビームを反射回折させるファイバーグレ
ーティングを適用することも可能である。
【0015】このようなファイバーグレーティングを適
用する場合、例えば前記光フィードバックを行なう光学
系を、半導体レーザから微小開口プローブに向かうレー
ザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を分岐
させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐されたレー
ザビームを逆向きの光路を辿るように反射させるファイ
バーグレーティングとから構成し、このファイバーグレ
ーティングを波長選択手段として兼ねて用いることがで
きる。
【0016】また、上記の光フィードバックを行なう光
学系および波長選択手段を、半導体レーザから微小開口
プローブに向かうレーザビームの光路に配されて該レー
ザビームの一部を半導体レーザ側に反射させる部分反射
型ファイバーグレーティングによって構成することもで
きる。
【0017】さらに、上記光フィードバックを行なう光
学系および波長選択手段を、半導体レーザから微小開口
プローブに向かうレーザビームとは反対方向に出射した
後方出射光を半導体レーザ側に反射させるファイバーグ
レーティングによって構成することもできる。
【0018】他方、上述のような光フィードバックは行
なわないで発振波長を安定化することもできる。例え
ば、光ビームを発生させる光源として、DFB(distri
butedfeedback:分布帰還型)レーザや、DBR(distr
ibuted Bragg reflector :分布ブラッグ反射型)レー
ザを用いることにより、発振波長を安定化することがで
きる。
【0019】さらに発振波長安定化手段は上述のものに
限らず、その他、レーザの駆動電流や温度を電気的に精
密に制御する手段等を用いることもできる。
【0020】
【発明の効果】本発明者の研究によると、従来の近接場
光学顕微鏡において測定ノイズが多いという問題は、光
源が発する光の波長変動に起因していることが判明し
た。すなわち、この波長が変動すると、プローブの微小
開口から放射されるエバネッセント光の強度や強度分布
も変動し、それが測定ノイズとなって現れるのである。
【0021】本発明の近接場光学顕微鏡においては、発
振波長安定化手段を備えたレーザが光源として用いられ
ているので、上述の波長変動が抑えられ、よって測定ノ
イズも低減する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態である近接場光学顕微鏡を示すものである。この
近接場光学顕微鏡は、波長安定化レーザ10と、一端側が
微小開口プローブ11aとされた光ファイバー11と、この
光ファイバー11の他端11aと波長安定化レーザ10との間
に配されて、波長安定化レーザ10が射出した測定用の光
ビーム(レーザビーム)13を光ファイバー他端11b上で
収束させる集光レンズ12とを有している。
【0023】また上記微小開口プローブ11aの先端部に
は、ピエゾ素子76が取り付けられている。またこの微小
開口プローブ11aの先端に近接した位置には、試料60を
載置する試料台61が配されている。この試料台61は、例
えばピエゾ素子等からなる試料台駆動手段62により、
X、Y、Zの3次元方向に移動自在とされている。この
試料台駆動手段62の動作は、コントローラ63によって制
御される。
【0024】一方、上記試料台61の下方には、後述のよ
うにして生じる散乱光64を集光する集光レンズ65が配さ
れるとともに、集光された散乱光64を検出する光検出器
66が設けられている。この光検出器66の出力は、上記コ
ントローラ63に入力されるようになっている。
【0025】さらにこの近接場光学顕微鏡は、試料台61
のZ方向位置を制御するためのレーザビーム70を発する
レーザ光源71と、このレーザビーム70を微小開口プロー
ブ11aの先端において収束させる集光レンズ72と、この
ように収束した後に発散したレーザビーム70を集光する
集光レンズ73と、集光されたレーザビーム70を検出する
光検出器74とを有している。この光検出器74の出力も、
上記コントローラ63に入力される。このコントローラ63
には、例えばCRT等からなる表示手段75が接続されて
いる。
【0026】なお上記微小開口プローブ11aは、先端部
つまり図中の下端部に、光の波長よりも短い径(一例と
して数nm程度)の微小開口を有するものである。この
ような微小開口は、例えば光ファイバー11のコアの先端
を尖鋭化し、その上に不透明の金属膜を蒸着し、次いで
その先端部のみ金属膜を除去する等によって形成される
ものである。
【0027】以下、上記構成の近接場光学顕微鏡の作用
について説明する。集光レンズ12により集光されて光フ
ァイバー他端11b上で収束した光ビーム13は、該他端11
bから光ファイバー11内に入射してそこを伝搬する。そ
れにより、微小開口プローブ11aの微小開口から、エバ
ネッセント光が放射される。
【0028】分析に供される試料60が試料台61に保持さ
れて、このエバネッセント光が照射される位置に置かれ
ると、このエバネッセント光と試料60との相互作用によ
り、伝搬光である散乱光64が生じる。この散乱光64は光
検出器66によって検出されるが、その散乱光強度は、試
料60の表面の形状や構造と対応しているので、光検出器
66の出力Sは試料60の表面の形状や構造を示すものとな
る。そして、試料台駆動手段62によって試料台61をX、
Yの2次元方向に走査移動させて、各走査位置毎の出力
Sを得れば、試料表面の2次元的な形状や構造を示す情
報を得ることができる。
【0029】コントローラ63は、以上のようにした得ら
れた試料台61の走査位置毎の光検出器出力Sに基づいて
画像信号Tを生成する。この画像信号Tは表示手段75に
入力され、そこで該画像信号Tに基づいて、試料表面の
2次元的な形状や構造が画像化して表示される。
【0030】なお、以上のようにして試料表面の形状や
構造を知るためには、微小開口プローブ11aの先端と試
料台61との間の距離を一定に保持する必要がある。以
下、そのための制御について説明する。
【0031】前述のピエゾ素子76により微小開口プロー
ブ11aの先端部を共振振動させつつ、試料台駆動手段62
により試料台61を上下させてプローブ先端と試料表面と
の距離を変化させる。このときプローブ先端と試料表面
との距離がある程度近接すると両者の間にファンデルワ
ールス力が働きはじめ、これにより微小開口プローブ11
aに対してシアーフォース(せん断応力)が働く。この
せん断応力に伴って微小開口プローブ11aの振動振幅が
変化するので、プローブ先端においてレーザビーム70を
収束させて、その回折光を光検出器74で検出することに
よりプローブ11aの振動振幅を測定する。この振動振幅
はプローブ先端と試料表面との距離に依存するので、振
動振幅を所定値に保つようにコントローラ63により試料
台駆動手段62を制御すれば、プローブ先端と試料表面と
の距離が一定に保持される。
【0032】次に、波長安定化レーザ10について説明す
る。図2は波長安定化レーザ10の構成を詳しく示すもの
であり、このレーザ10においては発振波長安定化手段30
が設けられている。発振波長安定化手段30は、図示の通
り、光ビーム13の偏光を制御するλ/2板31と、このλ
/2板31を通過した光ビーム13を一部反射、分岐させる
ビームスプリッタ32と、分岐された光ビーム13Rが入射
する位置に配された反射型グレーティング(回折格子)
33とから構成されている。
【0033】分岐されて反射型グレーティング33に入射
した光ビーム13Rは、このグレーティング33において極
めてスペクトルが狭い状態に波長選択されて、入射光路
を逆向きに辿るように反射する。この光ビーム13Rはビ
ームスプリッタ32およびλ/2板31を介して半導体レー
ザ14にフィードバックされる。このようにして、半導体
レーザ14の後方端面(図2中の左端面)と反射型グレー
ティング33とで外部共振器が構成される形となり、半導
体レーザ14の発振波長は反射型グレーティング33の選択
波長にロックされる。
【0034】以上のようにして半導体レーザ14の発振波
長が安定化すると、微小開口プローブ11aの微小開口か
ら放射されるエバネッセント光の強度や強度分布が光ビ
ーム13の波長変動により変動することが防止される。そ
れにより、測定ノイズが低減して、高い測定精度が実現
される。
【0035】次に、図3を参照して本発明の第2の実施
形態について説明する。なおこれ以降に説明する実施形
態の装置は全て、図1および2に示した第1実施形態の
装置と比べると、基本的に発振波長安定化手段のみが異
なるものである。また図3において、図2中のものと同
等の要素については同番号を付し、それらについての説
明は特に必要の無い限り省略する(以下、同様)。
【0036】この第2実施形態の装置の発振波長安定化
手段30Aは、光フィードバックを行なう光学系および波
長選択手段を兼ねる部分反射型グレーティング34によっ
て構成されている。この部分反射型グレーティング34
は、半導体レーザ14から光ファイバー11に、つまり微小
開口プローブ11aに向かう光ビーム13の光路に配され
て、該光ビーム13の一部を反射させる。
【0037】この反射した光ビーム13は半導体レーザ14
にフィードバックされ、それにより半導体レーザ14の発
振波長は、部分反射型グレーティング34の選択波長にロ
ックされる。
【0038】次に、図4を参照して本発明の第3の実施
形態について説明する。この第3実施形態の装置の発振
波長安定化手段30Bは、反射型グレーティング33および
コリメーターレンズ35によって構成されている。
【0039】反射型グレーティング33は、コリメーター
レンズ35とともに光フィードバックを行なう光学系を構
成する一方、波長選択手段も兼ねている。すなわち、半
導体レーザ14から光ファイバー11とは反対の方向に出射
した後方出射光13Qは、コリメーターレンズ35によって
平行光化された後、反射型グレーティング33に入射す
る。
【0040】この反射型グレーティング33で反射した後
方出射光13Qは半導体レーザ14にフィードバックされ、
それにより半導体レーザ14の発振波長が、反射型グレー
ティング33の選択波長にロックされる。
【0041】次に、図5を参照して本発明の第4の実施
形態について説明する。この第4実施形態の装置の発振
波長安定化手段40は、ビームスプリッタ32により分岐さ
れた光ビーム13Rが入射する位置に配された狭透過帯域
バンドパスフィルタ41と、そこを透過した光ビーム13R
を集光する集光レンズ42と、この集光レンズ42による光
ビーム13Rの収束位置に配設されたミラー43とで構成さ
れている。
【0042】光ビーム13Rは上記狭透過帯域バンドパス
フィルタ41により、極めてスペクトルが狭い状態に波長
選択された後、ミラー43で反射して入射光路を逆向きに
辿る。この光ビーム13Rはビームスプリッタ32およびλ
/2板31を介して半導体レーザ14にフィードバックされ
る。それにより、半導体レーザ14の発振波長が狭透過帯
域バンドパスフィルタ41の選択波長にロックされ、この
場合も測定ノイズが低減して、高い測定精度が実現され
る。
【0043】なお、上記ビームスプリッタ32の代わり
に、ハーフミラーを用いることも可能である。
【0044】次に、図6を参照して本発明の第5の実施
形態について説明する。この第5実施形態の装置の発振
波長安定化手段40Aは、半導体レーザ14から光ファイバ
ー11に向かう光ビーム(レーザビーム)13の光路に順次
配された狭透過帯域バンドパスフィルタ41、集光レンズ
44、ハーフミラー45およびコリメーターレンズ46から構
成されている。
【0045】集光レンズ44およびハーフミラー45は光フ
ィードバックを行なう光学系を構成している。つまり光
ビーム13の一部は、集光レンズ44による収束位置に配さ
れたハーフミラー45で反射して、半導体レーザ14にフィ
ードバックされる。
【0046】その際光ビーム13は、狭透過帯域バンドパ
スフィルタ41により波長選択されて半導体レーザ14にフ
ィードバックされる。それにより、半導体レーザ14の発
振波長が狭透過帯域バンドパスフィルタ41の選択波長に
ロックされ、この場合も測定ノイズが低減して、高い測
定精度が実現される。
【0047】次に、図7を参照して本発明の第6の実施
形態について説明する。この第6実施形態の装置の発振
波長安定化手段40Bは、半導体レーザ14から出射する後
方出射光13Qを平行光化するコリメーターレンズ47と、
コリメーターレンズ47を通過した後の後方出射光13Qの
光路に配された狭透過帯域バンドパスフィルタ41と、そ
こを透過した後方出射光13Qを集光する集光レンズ42
と、この集光レンズ42による後方出射光13Qの収束位置
に配設されたミラー43とで構成されている。
【0048】上記集光レンズ42およびミラー43は、光フ
ィードバックを行なう光学系を構成し、狭透過帯域バン
ドパスフィルタ41は波長選択手段を構成している。すな
わち、後方出射光13Qは上記狭透過帯域バンドパスフィ
ルタ41により波長選択され、ミラー43で反射して入射光
路を逆向きに辿り、半導体レーザ14にフィードバックさ
れる。それによりこの場合も、半導体レーザ14の発振波
長が狭透過帯域バンドパスフィルタ41の選択波長にロッ
クされる。
【0049】次に、図8を参照して本発明の第7の実施
形態について説明する。この第7実施形態の装置の発振
波長安定化手段50は、半導体レーザ14から出射した光ビ
ーム13を一部反射、分岐させるビームスプリッタ51と、
分岐された光ビーム13Rを反射させるミラー52と、そこ
で反射した光ビーム13Rを集光する集光レンズ53と、こ
の集光レンズ53による光ビーム13Rの収束位置に一端面
が位置するように配された反射型ファイバーグレーティ
ング54とから構成されている。
【0050】反射型ファイバーグレーティング54は、ク
ラッド内にそれよりも高屈折率のコアが埋め込まれてな
り、そしてコアには複数の屈折率変化部が等間隔に形成
された光ファイバーである。この反射型ファイバーグレ
ーティング54は、一例としてクラッド外径が125 μm、
コア径が約10μmの光通信用光ファイバーのコアに、紫
外域のエキシマレーザ光を用いて二光束干渉露光により
干渉縞を形成させ、コアの光が照射された部分の屈折率
を変化(上昇)させることにより作成される。なおこの
屈折率変化は、コアにドープされている酸化ゲルマニウ
ムが紫外線照射により化学変化を起こすことによって生
じると考えられている。
【0051】集光レンズ53により集光された光ビーム13
Rは、反射型ファイバーグレーティング54の端面からコ
ア内に入射し、そこを伝搬する。コアに形成された上記
屈折率変化部は、光ビーム13Rの伝搬方向に沿ったグレ
ーティング(回折格子)を構成している。このグレーテ
ィングは、コアを伝搬する光ビーム13Rのうち、その周
期に対応した特定波長の光のみを反射回折させ、半導体
レーザ14にフィードバックさせる。そこで、半導体レー
ザ14の発振波長が反射型ファイバーグレーティング54の
選択波長にロックされる。
【0052】次に、図9を参照して本発明の第8の実施
形態について説明する。この第8実施形態の装置の発振
波長安定化手段50Aは、半導体レーザ14から出射した光
ビーム13を集光する集光レンズ55と、ファイバーカップ
ラを構成する第1のファイバー56および第2のファイバ
ー57とから構成されている。第1のファイバー56は前述
したような屈折率変化部を有するものであり、第2のフ
ァイバー57は第1のファイバー56に結合されている。
【0053】上記第2のファイバー57に一端面側から入
射してそこを伝搬する光ビーム13は、一部が両ファイバ
ー56、57の結合部分において第1のファイバー56の方に
移って、二系統に分岐される。第2のファイバー57を伝
搬してその他端面から出射した光ビーム13は、微小開口
プローブ11aに導かれる。
【0054】一方、第1のファイバー56に移った光ビー
ム13は、該第1のファイバー56を伝搬してその屈折率変
化部において反射回折する。反射回折した光ビーム13
は、集光レンズ55を介して半導体レーザ14にフィードバ
ックされ、半導体レーザ14の発振波長が第1のファイバ
ー56の選択波長にロックされる。
【0055】次に、図10を参照して本発明の第9の実
施形態について説明する。この第9実施形態の装置の発
振波長安定化手段50Bは、半導体レーザ14から出射した
光ビーム13を集光する集光レンズ55と、この集光レンズ
55による光ビーム13の収束位置に一端面が位置するよう
に配された部分反射型ファイバーグレーティング58とか
ら構成されている。
【0056】部分反射型ファイバーグレーティング58
は、基本的に前記反射型ファイバーグレーティング54と
同様のものであり、コアを伝搬する光ビーム13のうち、
その周期に対応した特定波長の光のみを一部反射回折さ
せ、半導体レーザ14にフィードバックさせる。そこで、
半導体レーザ14の発振波長が部分反射型ファイバーグレ
ーティング58の選択波長にロックされる。
【0057】なおこの場合、部分反射型ファイバーグレ
ーティング58を透過した光ビーム13が、微小開口プロー
ブ11aに導かれる。
【0058】次に、図11を参照して本発明の第10の
実施形態について説明する。この第10実施形態の装置
の発振波長安定化手段50Cは、半導体レーザ14から出射
した後方出射光13Qを収束させる集光レンズ59と、この
集光レンズ59による後方出射光13Qの収束位置に一端面
が位置するように配された反射型ファイバーグレーティ
ング54とから構成されている。
【0059】この反射型ファイバーグレーティング54で
反射した後方出射光13Qは半導体レーザ14にフィードバ
ックされ、それにより半導体レーザ14の発振波長が、反
射型ファイバーグレーティング54の選択波長にロックさ
れる。
【0060】以上、光フィードバックにより光源の発振
波長を安定化する実施形態について説明したが、本発明
ではそのような光フィードバックの手法を用いずに、光
源としてDFB(distributed feedback:分布帰還型)
レーザや、あるいはDBR(distributed Bragg reflec
tor :分布ブラッグ反射型)レーザ等、もとより発振波
長安定化手段を備えた光源を用いることも可能であり、
その場合も同様の効果を奏する。
【0061】さらに発振波長安定化手段としては、その
他、レーザの駆動電流や温度を電気的に精密に制御する
ことによって発振波長を安定させる手段も適用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による近接場光学顕微
鏡の側面図
【図2】図1の近接場光学顕微鏡の一部を示す側面図
【図3】本発明の第2の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図4】本発明の第3の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図5】本発明の第4の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図6】本発明の第5の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図7】本発明の第6の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図8】本発明の第7の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図9】本発明の第8の実施形態による近接場光学顕微
鏡の一部を示す側面図
【図10】本発明の第9の実施形態による近接場光学顕
微鏡の一部を示す側面図
【図11】本発明の第10の実施形態による近接場光学
顕微鏡の一部を示す側面図
【符号の説明】
10 波長安定化レーザ 11 光ファイバー 11a 微小開口プローブ 13 光ビーム 13R 分岐された光ビーム 13Q 後方出射光 14 半導体レーザ 15 入射光学系 20 コリメーターレンズ 21 ビームエキスパンダ 22 集光レンズ 30、30A、30B 発振波長安定化手段 31 λ/2板 32 ビームスプリッタ 33 反射型グレーティング 34 部分反射型グレーティング 35 コリメーターレンズ 40、40A、40B 発振波長安定化手段 41 狭透過帯域バンドパスフィルタ 42 集光レンズ 43 ミラー 44 集光レンズ 45 ハーフミラー 46、47 コリメーターレンズ 50、50A、50B、50C 発振波長安定化手段 51 ビームスプリッタ 52 ミラー 53、55、59 集光レンズ 54 反射型ファイバーグレーティング 56 第1のファイバー 57 第2のファイバー 58 部分反射型ファイバーグレーティング

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定用の光を発する光源と、 前記光の波長よりも短い径の光通過開口を一端に有し、
    他端側から前記光が入力される微小開口プローブとを備
    えてなる近接場光学顕微鏡において、 前記光源として、発振波長安定化手段を備えたレーザが
    用いられたことを特徴とする近接場光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記レーザが半導体レーザであり、 前記発振波長安定化手段が、この半導体レーザから射出
    されたレーザビームの一部を該半導体レーザにフィード
    バックさせる光学系と、このフィードバックされるレー
    ザビームの波長を選択する波長選択手段とから構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の近接場光学顕微
    鏡。
  3. 【請求項3】 前記波長選択手段がバルクグレーティン
    グからなることを特徴とする請求項2記載の近接場光学
    顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記フィードバックを行なう光学系が、
    前記半導体レーザから前記微小開口プローブに向かうレ
    ーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を分
    岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐されたレ
    ーザビームを逆向きの光路を辿るように反射させる反射
    型グレーティングとから構成され、この反射型グレーテ
    ィングが前記波長選択手段を兼ねていることを特徴とす
    る請求項3記載の近接場光学顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記フィードバックを行なう光学系およ
    び前記波長選択手段が、前記半導体レーザから前記微小
    開口プローブに向かうレーザビームの光路に配されて該
    レーザビームの一部を反射させる部分反射型グレーティ
    ングによって構成されていることを特徴とする請求項3
    記載の近接場光学顕微鏡。
  6. 【請求項6】 前記フィードバックを行なう光学系およ
    び前記波長選択手段が、前記半導体レーザから前記微小
    開口プローブに向かうレーザビームとは反対方向に出射
    した後方出射光を反射させる反射型グレーティングによ
    って構成されていることを特徴とする請求項3記載の近
    接場光学顕微鏡。
  7. 【請求項7】 前記波長選択手段が狭透過帯域バンドパ
    スフィルタからなることを特徴とする請求項2記載の近
    接場光学顕微鏡。
  8. 【請求項8】 前記フィードバックを行なう光学系が、
    前記半導体レーザから前記微小開口プローブに向かうレ
    ーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を分
    岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐されたレ
    ーザビームを逆向きの光路を辿るように反射させるミラ
    ーとから構成され、 このミラーと前記半導体レーザとの間のレーザビームの
    光路に前記狭透過帯域バンドパスフィルタが配されてい
    ることを特徴とする請求項7記載の近接場光学顕微鏡。
  9. 【請求項9】 前記フィードバックを行なう光学系が、
    前記半導体レーザから前記微小開口プローブに向かうレ
    ーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を半
    導体レーザ側に反射させるハーフミラーから構成され、 このハーフミラーと半導体レーザとの間のレーザビーム
    の光路に前記狭透過帯域バンドパスフィルタが配されて
    いることを特徴とする請求項7記載の近接場光学顕微
    鏡。
  10. 【請求項10】 前記フィードバックを行なう光学系
    が、前記半導体レーザから前記微小開口プローブに向か
    うレーザビームとは反対方向に出射した後方出射光を半
    導体レーザ側に反射させるミラーから構成され、 このミラーと半導体レーザとの間のレーザビームの光路
    に前記狭透過帯域バンドパスフィルタが配されているこ
    とを特徴とする請求項7記載の近接場光学顕微鏡。
  11. 【請求項11】 前記波長選択手段が、コアに複数の屈
    折率変化部が等間隔に形成された光ファイバーであっ
    て、前記レーザビームを反射回折させるファイバーグレ
    ーティングからなることを特徴とする請求項2記載の近
    接場光学顕微鏡。
  12. 【請求項12】 前記フィードバックを行なう光学系
    が、前記半導体レーザから前記微小開口プローブに向か
    うレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部
    を分岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐され
    たレーザビームを逆向きの光路を辿るように反射させる
    ファイバーグレーティングとから構成され、 このファイバーグレーティングが前記波長選択手段を兼
    ねていることを特徴とする請求項11記載の近接場光学
    顕微鏡。
  13. 【請求項13】 前記フィードバックを行なう光学系お
    よび前記波長選択手段が、前記半導体レーザから前記微
    小開口プローブに向かうレーザビームの光路に配されて
    該レーザビームの一部を半導体レーザ側に反射させる部
    分反射型ファイバーグレーティングによって構成されて
    いることを特徴とする請求項11記載の近接場光学顕微
    鏡。
  14. 【請求項14】 前記フィードバックを行なう光学系お
    よび前記波長選択手段が、前記半導体レーザから前記微
    小開口プローブに向かうレーザビームとは反対方向に出
    射した後方出射光を半導体レーザ側に反射させるファイ
    バーグレーティングによって構成されていることを特徴
    とする請求項11記載の近接場光学顕微鏡。
  15. 【請求項15】 前記発振波長安定化手段を備えたレー
    ザとして、DFB(distributed feedback:分布帰還
    型)レーザが用いられていることを特徴とする請求項1
    記載の近接場光学顕微鏡。
  16. 【請求項16】 前記発振波長安定化手段を備えたレー
    ザとして、DBR(distributed Bragg reflector :分
    布ブラッグ反射型)レーザが用いられていることを特徴
    とする請求項1記載の近接場光学顕微鏡。
  17. 【請求項17】 前記発振波長安定化手段が、前記レー
    ザの発振波長を電気的に制御する手段であることを特徴
    とする請求項1記載の近接場光学顕微鏡。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010541017A (ja) * 2007-10-04 2010-12-24 ユニヴァーシティ オブ ワシントン 走査ファイバ装置における歪みの低減
JP2022549570A (ja) * 2019-09-27 2022-11-28 アーエムエス インターナショナル アーゲー 光デバイス、フォトニック検出器、および光デバイスの製造方法

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