JPH086160B2 - 円錐筒状部材の製造方法 - Google Patents

円錐筒状部材の製造方法

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JPH086160B2
JPH086160B2 JP27031787A JP27031787A JPH086160B2 JP H086160 B2 JPH086160 B2 JP H086160B2 JP 27031787 A JP27031787 A JP 27031787A JP 27031787 A JP27031787 A JP 27031787A JP H086160 B2 JPH086160 B2 JP H086160B2
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conical tubular
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尊治 清水
勝彦 広神
和秀 高橋
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) 本発明は、熱処理型アルミニウム合金を素材とする円
錐筒状部材を製造するのに利用される円錐筒状部材の製
造方法に関するものである。 (従来の技術) 従来、熱処理型アルミニウム合金(JIS2000系,6000
系,7000系)を素材とする円錐筒状部材を製造するに際
しては、上記熱処理型アルミニウム合金よりなる鋳造素
材を鍛造加工により円筒状素材に形成し、次いで前記円
筒状素材に対して溶体化処理を施し、続いて前記円筒状
素材に対してその軸方向に冷間圧縮を行ったあと、切削
加工により円錐筒状素材に形成し、次いで時効処理を施
すことにより、円錐筒状部材を得るようにしていた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の円錐筒状部材の製造
方法にあっては、鍛造加工によって円筒状素材に形成し
たあと、溶体化処理を施し、次いで溶体化処理後に残留
応力除去のための冷間圧縮を円筒状素材の軸方向に加え
たのち、切削加工により円錐筒状素材に形成するように
していたため、溶体化処理時において処理品(円筒状素
材)の厚さが必要以上に大きなものとなっていることか
ら、溶体化処理の効果が十分でなく、高強度のものを得
ることが困難であるという問題点があった。 (発明の目的) 本発明は、上述した従来の問題点に着目してなされた
もので、溶体化処理による熱処理効果を十分なものと
し、かつまた溶体化処理により発生する残留応力の除去
効果を十分なものとして、高強度かつ高靭性の円錐筒状
部材を得ることができるようにすることを目的としてい
る。
【発明の構成】
(問題点を解決するための手段) 本発明は、熱処理型アルミニウム合金を素材とする円
錐筒状部材を製造するに際し、熱処理型アルミニウム合
金よりなる鋳造素材を、鍛造加工により円筒状素材に形
成したのち切削加工により円錐筒状部材に形成し、もし
くは鍛造加工のみにより円錐筒状素材に形成し、次いで
溶体化処理を施したのち、当該円錐筒状部材の厚さ方向
(中心軸と交差する方向)に冷間圧縮を行い、その後時
効処理を施して、円錐筒状部材を得るようにしたことを
特徴としている。 第1図は本発明に係る円錐筒状部材の製造方法の一実
施態様を示す図である。 この実施態様における円錐筒状部材の製造方法におい
ては、まず、素材として熱処理型アルミニウム合金、す
なわち、JIS2014,2017,2024に代表される2000系、6061
に代表される6000系、7N01,7075に代表される7000系の
ものが用いられる。 次に、前記熱処理型アルミニウム合金よりなる鋳造素
材を、鍛造加工により円滑状素材1に形成したのち、前
記円筒状素材1を切削加工することにより円錐筒状素材
2に形成する。 続いて、前記円錐筒状素材2に対して溶体化処理を施
す。この溶体化処理は、例えば、2024−T62材において
は、490〜500℃で溶体化処理したのち水冷する条件で行
い、7075−T62材においては、460〜500℃で溶体化処理
したのち水冷する条件で行う。 次に、前記溶体化処理後の残留応力を除去するため
に、前記円錐筒状素材(2)に対してその厚さ方向(第
1図の矢印A1方向)に冷間圧縮を行うことによって、冷
間圧縮素材3を得る。この冷間圧縮において、特に大型
鍛造品の場合には、冷間圧縮する際の周方向の回転ピッ
チを細かなものとすることによって、均一でかつ従来よ
りも大きく残留応力を除去することが可能である。 次いで、前記冷間圧縮素材3に対して時効処理、例え
ば2024−T62材においては、185〜195℃で約9時間、707
5−T62材においては、115〜125℃で24時間以上の時効処
理を施すことによって、円錐筒状部材を得る。 第2図は本発明に係る円錐筒状部材の製造方法の他の
実施態様を示す図である。 この実施態様における円錐筒状部材の製造方法におい
ては、まず、素材として前記と同様に熱処理型アルミニ
ウム合金が用いられる。 次に、前記熱処理型アルミニウム合金よりなる鋳造素
材を鍛造加工のみにより円錐筒状素材21に形成する。 続いて、前記円錐筒状素材21に対して溶体化処理を施
す。この溶体化処理は、例えば2024−T861材において
は、490〜500℃で溶体化処理したのち水冷する条件で行
い、7N01−T6材においては、約450℃で加熱後空冷また
は水冷する条件で行う。 次に、前記溶体化処理後の残留応力を除去するため
に、前記円錐筒状素材(21)に対してその厚さ方向(第
2図の矢印A2方向)に冷間圧縮を行うことによって、冷
間圧縮素材22を得る。 次いで、前記冷間圧縮素材22に対して時効処理、例え
ば、2024−T861材においては、185〜195℃で約8時間、
7N01−T6材においては、約120℃で約24時間の時効処理
を施すことによって、円錐筒状部材を得る。 (実施例) 素材として、熱処理型アルミニウム合金7075−T7352
材を選び、この合金よりなる鋳造素材を鍛造加工により
円筒状素材に形成したのち、前記円筒状素材を切削加工
することにより円錐筒状素材に形成した。 続いて、前記円錐筒状素材に対して、480℃で加熱保
持したのち水冷する溶体化処理を施した。 次いで、前記溶体化処理後の残留応力を除去するため
に、前記円錐筒状素材に対してその厚さ方向で冷間圧縮
を行い、引続いて冷間圧縮素材に対して120℃で48時間
の時効処理を施すことによって、円錐筒状部材(この実
施例では、固体ロケットノズル素材)を得た。 次いで、このようにして得た円錐筒状部材の母線方向
(L方向),円周方向(LT方向)および半径方向(ST方
向)におけるそれぞれ引張強さ(T・S)および耐力
(Y・S)を測定すると共に破断伸び(Fe)を測定した
ところ、第1表の実施例の欄に示す結果であった。 (比較例) 素材として、熱処理型アルミニウム合金7075−T7352
材を選び、この合金よりなる鋳造素材を鍛造加工により
円筒状素材に形成し、次いで前記円筒状素材に対して48
0℃で加熱保持したのち水冷する溶体化処理を施した。 次いで、前記溶体化処理後の残留応力を除去するため
に、前記円筒状素材に対してその軸方向に冷間圧縮を行
ったあと、切削加工により円錐筒状素材に形成し、この
円錐筒状素材に対して120℃で48時間の時効処理を施す
ことによって、円錐筒状部材(この比較例においても実
施例と同じく固体ロケットノズル素材)を得た。 次いで、このようにして得た円錐筒状部材の母線方向
(L方向),円周方向(LT方向)および半径方向(ST方
向)におけるそれぞれ引張強さ(T・S)および耐力
(Y・S)を測定すると共に破断伸び(Fe)を測定した
ところ、同じく第1表の比較例の欄に示す結果であっ
た。 第1表に示した結果より明らかなように、本発明実施
例の場合には、比較例の場合に比べて、引張強さおよび
耐力のいずれにおいてもより優れた値を示しており、破
断伸びについても良好な値を示していることが認められ
た。 また、同じく第1表に示した結果より明らかなよう
に、本発明実施例の場合には、比較例の場合に比べて、
残留応力の除去効果も十分良好なものとなっていて、残
留応力が大きいまま使用した場合のような素材本来の破
壊条件よりもかなり低い引張応力で破壊する「応力腐食
割れ」や加工中の歪発生を防止することができるものと
なっていた。
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る円錐筒状部材
の製造方法によれば、熱処理型アルミニウム合金よりな
る鋳造素材を、鍛造加工により円筒状素材に形成したの
ち切削加工により円錐筒状素材に形成し、もしくは鍛造
加工のみにより円錐筒状素材に形成し、次いで溶体化処
理を施したのち、当該円錐筒状素材の厚さ方向に冷間圧
縮を行い、その後時効処理を施して円錐筒状部材を得る
ようにし、本発明においては上記のように溶体化処理前
に円錐筒状素材に形成することによって溶体化処理時の
肉厚を薄くするようにし、かつまた冷間圧縮の方向を従
来の方向と変えるようにしたから、溶体変処理による熱
処理効果を十分なものとし、かつまた溶体化処理により
発生する残留応力の除去効果を十分なものとして、従来
以上に高強度かつ高靭性の円錐筒状部材を得ることがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る円錐筒状部材の製造方法の一実施
態様を示す説明図、第2図は同じく他の実施態様を示す
説明図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱処理型アルミニウム合金を素材とする円
    錐筒状部材を製造するに際し、熱処理型アルミニウム合
    金よりなる鋳造素材を、鍛造加工により円筒状素材に形
    成したのち切削加工により円錐筒状部材に形成し、次い
    で溶体化処理を施したのち、当該円錐筒状部材の厚さ方
    向に冷間圧縮を行い、その後時効処理を施して、円錐筒
    状部材を得ることを特徴とする円錐筒状部材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】熱処理型アルミニウム合金を素材とする円
    錐筒状部材を製造するに際し、熱処理型アルミニウム合
    金よりなる鋳造素材を、鍛造加工のみにより円錐筒状部
    材に形成し、次いで溶体化処理を施したのち、当該円錐
    筒状部材の厚さ方向に冷間圧縮を行い、その後時効処理
    を施して、円錐筒状部材を得ることを特徴とする円錐筒
    状部材の製造方法。
JP27031787A 1987-10-28 1987-10-28 円錐筒状部材の製造方法 Expired - Lifetime JPH086160B2 (ja)

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FR2848480B1 (fr) 2002-12-17 2005-01-21 Pechiney Rhenalu Procede de fabrication d'elements structuraux par usinage de toles epaisses
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