JPH0861040A - 車両用エンジンの排気消音装置 - Google Patents

車両用エンジンの排気消音装置

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Publication number
JPH0861040A
JPH0861040A JP6196507A JP19650794A JPH0861040A JP H0861040 A JPH0861040 A JP H0861040A JP 6196507 A JP6196507 A JP 6196507A JP 19650794 A JP19650794 A JP 19650794A JP H0861040 A JPH0861040 A JP H0861040A
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JP
Japan
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exhaust
engine
expansion chamber
valve
vicinity
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JP6196507A
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English (en)
Inventor
Kohei Tomita
耕平 冨田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0861040A publication Critical patent/JPH0861040A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N1/00Silencing apparatus characterised by method of silencing
    • F01N1/16Silencing apparatus characterised by method of silencing by using movable parts
    • F01N1/166Silencing apparatus characterised by method of silencing by using movable parts for changing gas flow path through the silencer or for adjusting the dimensions of a chamber or a pipe

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用エンジンの排気消音装置において、エ
ンジン低回転数,低負荷時における高い消音性能と、エ
ンジン高回転,高負荷時におけるエンジン高出力性能と
を両立しつつ、エンジン全回転数域に対して優れた過渡
特性を得る。 【構成】 自動二輪車用エンジンの消音装置4におい
て、第3膨張室6cに底部10bが位置し第1膨張室6
aに開放側端部10aが位置したパイプ10と、パイプ
10における第1バッフルプレート8a近傍から底部1
0b近傍までの範囲に配列された多数の貫通孔10c
と、パイプ10内に摺動自在に配設され貫通孔10cを
開閉可能な移動弁12と、移動弁12を開放側端部10
aに向けて付勢するスプリング14とを備えたリリーフ
バルブ16を有し、移動弁12は、エンジン低回転時に
は第1バッフルプレート8a近傍で保持され、エンジン
高回転時には底部10b近傍で保持されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用エンジンの排気
消音装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動二輪車や四輪車などの車両
用エンジンにおいては、エンジンのシリンダー部に排気
管が接続されており、この排気管の下流側の解放端を利
用した排気脈動効果等により、シリンダー部内の排気を
効率良く排出すると同時に燃焼室内の充填効率を高め
て、エンジンの出力向上を図っている。また、排気管の
下流側端部には、排気の圧力変動を内部で打ち消す排気
消音装置(以下、単に消音装置という)が連結され、こ
の消音装置により、外部に排出される排気の吸音を行う
ようにしている。
【0003】ところで、エンジンの燃焼室で発生する排
気の量や温度等は、エンジン回転数によって異なるた
め、エンジン回転数によっては排気脈動のタイミングが
ずれたり、エンジン高回転,高負荷時には排気量の増加
に伴って消音装置等での排気抵抗が大きくなりエンジン
出力が低下したりする。そこで、従来の車両用エンジン
においては、排気経路を流れる排気量が調整可能な可変
バルブなどを、排気系の所定箇所に設置するなどして、
これにより幅広いエンジン回転数域で排気脈動をマッチ
ングさせたりエンジン高回転,高負荷時の排気抵抗の軽
減したりする、いわゆる排気デバイスを用いた技術が導
入されている。
【0004】従来の自動二輪車の排気デバイスには、例
えば図4に示すものがある。図4は、自動二輪車の排気
管を概略的に示す斜視図である。図4に示す排気管a
は、四気筒エンジンの各シリンダーそれぞれに接続され
た四本の排気管b1,b2,b3,b4を集合部cで集
合させて一本出しとした集合マフラーであって、その後
端部に消音装置(図示略)を有するものである。そし
て、この排気管aに装備された排気デバイスdは、集合
部cの内部に回転自在に配設され集合部cの排気流路の
内断面積(流路面積)を調整可能な回転バルブeを備
え、この回転バルブeを電気的に制御することにより、
エンジン低回転時では回転バルブeを閉じて排気圧力波
の正圧を反射させ吸気の吹き抜けを防ぐ一方、エンジン
高回転時では回転バルブeを開いて排気の抜けを良くし
排気抵抗を低減させてエンジンの出力特性を可変とする
ものである。
【0005】この自動二輪車の排気デバイスdにおいて
は、排気デバイスdが集合部cに設けられていると同時
に、電気的に制御された回転バルブeを必要とするた
め、コストが高く、また集合部cの外形が大きくなると
いった不都合が生じ得る。したがって、このような排気
デバイスは、例えば消音装置などの内部にコンパクトに
設置することが望まれる。
【0006】四輪自動車の分野では、消音装置内にエン
ジンの出力あるいは消音特性を可変とする可変バルブを
設置する技術が開示されており、その多くは、図5に示
すように消音装置外部からバルブ開度が制御されるもの
(例えば実公平5−44485号公報参照)と、排圧で
作動して開閉するバルブを備えたものとの二つのタイプ
に分類される。
【0007】以下、この二つのタイプをそれぞれ図5お
よび図6を用いて説明する。 (外部制御タイプの構成)図5は、可変バルブを備えた
従来の消音装置の縦断面図である。この消音装置fに
は、排気導入側から第2拡張室g、第1拡張室h、共鳴
室iの順に装置内部が隔壁jおよび隔壁kにより区画さ
れており、隔壁jおよび隔壁kには多孔パスチューブm
が固着されている。そして、この多孔パスチューブmの
後端部にはバルブnが設置されていて、このバルブn
は、消音装置f外部のバルブ駆動装置pにより移動され
るようになっている。バルブ駆動装置pは、エンジン回
転数やスロットル開度等を検知して所望の共鳴周波数が
共鳴室iで得られるようにバルブnを制御する。
【0008】(排圧作動タイプの構成)図6(a)は、
可変バルブを備えた他の従来の消音装置の縦断面図、同
(b)は、該可変バルブの斜視図である。消音装置q
は、図6(a)に示すように第2室rと第3室sとを区
画する隔壁tに可変バルブuが設けられたものであっ
て、第1室vを通って第2室rに流れ、さらに第3室s
に流入する排気の流量を可変バルブuにより制御するも
のである。可変バルブuは、図6(b)に示すように回
転自在に設けられた略矩形の開閉板u1と、この開閉板
u1を閉じる方向に常時付勢するねじりコイルスプリン
グu2とから主に構成されるものであって、エンジン低
回転,低負荷時ではねじりコイルスプリングu2の付勢
力により開閉板u1が閉じた状態となり、エンジン高回
転,高負荷時に排圧が所定以上に上昇すると、開閉板u
1が大きく開いて排気をスムーズに流し排気抵抗を低減
するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記外
部制御タイプおよび前記排圧作動タイプの可変バルブを
備えた消音装置には、それぞれ次のような問題点があ
る。
【0010】(外部制御タイプの問題点)エンジン回転
数等を検知するための各種センサー、バルブnの耐熱性
を確保するための手段、バルブ駆動部pとバルブnとの
連結部が通る部分での排気漏れを防ぐための手段などを
必要とするため、コストの高いものとなってしまう。ま
た、車体部品とも言える消音装置fとバルブ駆動部pと
を電気的あるいは機械的に連結しているため、構成全体
の大型化が避けられない。
【0011】(排圧作動タイプの問題点)可変バルブu
が外部制御等で調整されていないため、開閉板u1の開
閉がON/OFF的なものとなってしまっている。した
がって、過渡特性が悪く、きめ細かい安定した動きを開
閉板u1に期待することはできない。よって、あるエン
ジン回転数またはスロットル開度を境に、エンジン出力
や排気音が激変してしまう恐れがある。
【0012】本発明は、従来の消音装置の問題点に鑑み
てなされたものであって、エンジン低回転数,低負荷時
における高い消音性能と、エンジン高回転,高負荷時に
おけるエンジン高出力性能とを両立しつつ、エンジン全
回転数域に対して優れた過渡特性を排気デバイス自体に
持たせると共に排気デバイスが安価にかつコンパクトに
構成された車両用エンジンの排気消音装置を提供するこ
とを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために次のような構成を有する。すなわち、本発
明は、車両用エンジンのシリンダー部の排気口に上流側
端部が接続された排気管の下流側端部に連結され、か
つ、内部で排気の圧力変動を打ち消して排気音を吸音す
る車両用エンジンの排気消音装置であって、内部に複数
の膨張室が隔壁によって形成されたものにおいて、一端
が開放した有底筒形状を呈すると共に、前記隔壁に設け
られた孔に固定され、かつ、該隔壁に対して下流側に位
置する膨張室に底部が位置し上流側の膨張室に開放側端
部が位置した本体筒と、前記本体筒の周壁における前記
隔壁の近傍から前記底部の近傍までの範囲に配列された
複数の貫通孔と、前記本体筒内に軸方向に沿って摺動自
在に配設されて前記複数の貫通孔を開閉可能な移動弁
と、該移動弁と前記底部との間に配設されると共に前記
移動弁を前記本体筒の開放側端部に向けて付勢する弾性
部材とを備えたリリーフバルブを有し、前記移動弁は、
エンジン低回転,低負荷時には前記隔壁近傍で前記弾性
部材により保持されると共に、前記上流側の膨張室の圧
力の上昇に従って前記弾性部材の付勢力に抗して移動
し、エンジン高回転,高負荷時には前記底部近傍で前記
弾性部材で保持されるものであることを特徴とする車両
用エンジンの排気消音装置である。
【0014】
【作用】本発明によれば、前記上流側の膨張室内の排圧
が低いエンジン低回転数,低負荷時には、前記移動弁が
前記弾性部材により保持され移動しないため、前記リー
リーフバルブが作動せず全閉状態が維持される。したが
って、前記上流側の膨張室内の排気は、前記貫通孔を通
らずに通常の経路をたどるため、エンジン低回転数,低
負荷時においては、排気に対して高い消音性能が得られ
る。
【0015】一方、エンジン高回転,高負荷時には、前
記上流側の膨張室内の排圧が高まるため、移動弁が前記
底部の近傍まで移動し前記弾性部材により保持されて、
前記複数の貫通孔の略全てが開放され、リリーフバルブ
が略全開状態となる。これにより、上流側の膨張室内の
排気は、通常の経路とは別に前記複数の貫通孔からも下
流側の膨張室内に流入する。したがって、エンジン高回
転,高負荷時に、排気消音装置内における排気の抜けが
良くなりエンジンの出力が向上する。
【0016】また、全閉状態から全開状態に至る途中の
リリーフバルブの開度変化には、移動弁と底部との間の
容積変化を伴うと共に当該容積内の排気が貫通孔で出し
入れされる。この容積変化および排気の出し入れは、リ
リーフバルブの作動工程において減衰効果を奏し減衰器
としての役割を果たす。したがって、リリーフバルブ
は、急激な排圧上昇や排圧降下に対して必要以上に敏感
に挙動しない。よって、リリーフバルブは、例えば自動
二輪車特有の幅広いエンジン使用回転数域に対しても、
開放する貫通孔の個数の増減を排圧の変化に応じて微妙
に調節するよう、きめ細かく安定した動きを実現し、優
れた過渡特性を持つようになる。
【0017】また、前記本体筒、移動弁および弾性部材
のみを既存の排気消音装置に組み付けるだけで済むの
で、従来の外部制御タイプに比べ安価にかつコンパクト
に排気デバイスが構成される。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
いて説明する。本実施例は、本発明の車両用エンジンの
排気消音装置を自動二輪車に適用したものである。図1
は、本実施例に係る自動二輪車の側面図である。図2
は、本実施例の排気消音装置の縦断面図である。図3
は、本実施例に係るリリーフバルブの作用説明図であっ
て、(a)はエンジン低回転,低負荷時における該リリ
ーフバルブの縦断面図、(b)はエンジン高回転,高負
荷時におけるリリーフバルブの縦断面図である。
【0019】本実施例に係る自動二輪車18には、前輪
20fと後輪20rとの間に搭載されたエンジンと、こ
のエンジンのシリンダー部の排気口に上流側端部が接続
された排気管2とを備える。この排気管2は、図1に示
すように、エンジンの下端部側方を通ると共に車両後方
に向けて延び、後輪20rの前端部付近まで達してい
る。
【0020】そして、後輪20rの側面略中央部の近傍
には、排気管2の下流側端部に連結され、かつ、内部で
排気の圧力変動を打ち消して排気音を吸音する排気消音
装置(以下、消音装置という)4が配設されている。
【0021】この消音装置4は、図2に示すように、内
部に第1膨張室6a,第2膨張室6b,第3膨張室6c
が、第1バッフルプレート8a,第2バッフルプレート
8b(いずれも隔壁に相当),第3バッフルプレート8
cによって形成されたものであって、この三つの膨張室
が、排気導入側から第1膨張室6a、第3膨張室6c、
第2膨張室6bの順に配置された、二輪車では最も一般
的な三室膨張反転式マフラーである。すなわち、この消
音装置4には、最前部の第1膨張室6aから最後部の第
2膨張室6bに排気を直接導く第1バッフルパイプ22
aと、第2膨張室6b内の排気を中央に位置する第3膨
張室6cに反転させる第2バッフルパイプ22bと、第
3膨張室6cから消音装置4の後方外部に排出するテー
ルバッフルパイプ22cとが設けられている。
【0022】なお、この消音装置4は、各バッフルプレ
ートの外縁部が内壁に溶接された略円筒形形状の内筒2
4と、この内筒24が内装された外筒26とを有し、内
筒24と外筒26との間には、例えばグラスウール等か
らなる吸音材28が充填されている。
【0023】そして、消音装置4には、図3(a)に示
すように、一端が開放した有底円筒形状を呈すると共
に、第1バッフルプレート8aに設けられた孔8a1に
固定され、かつ、第3膨張室6c(下流側の膨張室に相
当)に底部10bが位置し第1膨張室6a(上流側の膨
張室に相当)に開放側端部10aが位置したパイプ(本
体筒に相当)10と、パイプ10の周壁における第1バ
ッフルプレート8aの近傍から底部10b近傍までの範
囲に配列された多数の貫通孔10c,10c,・・・,1
0cと、パイプ10内に軸方向に沿って摺動自在に配設
されて多数の貫通孔10c,10c,・・・,10cを開
閉可能な移動弁12と、移動弁12と底部10bとの間
に配設されると共に移動弁12をパイプ10の開放側端
部10aに向けて付勢する圧縮コイルスプリング(弾性
部材の一例:以下、スプリングという)14とからなる
リリーフバルブ16が備えられている。
【0024】パイプ10は、その開放側端部10aがフ
レア加工されてファンネル形状に形成されており、この
ファンネル部により、第1膨張室6a内からパイプ10
内へ流入する排気の流入抵抗の低減が図られている。多
数の貫通孔10c,10c,・・・,10cは、パイプ1
0の軸方向および周方向に沿って略一定の間隔をおいて
概略碁盤目状に配置されている。つまり、パイプ10
は、吸音効果の高いバッフルパイプのような形状を呈し
ている。
【0025】移動弁12は、エンジン低回転,低負荷時
には第1バッフルプレート8a近傍でスプリング14に
より保持されると共に、第1膨張室の圧力P1の上昇に
従ってスプリング14の付勢力に抗して底部10bに向
けて移動し、エンジン高回転,高負荷時には底部10b
近傍かつ最後部の貫通孔10cのやや手前でスプリング
14で保持されるものである。
【0026】また、移動弁12は、パイプ10の内径寸
法よりも僅かに小さい外径寸法を有する幅狭で円筒形形
状を呈した外周縁部12aと、この円筒形の外周縁部1
2aの内周面に固定されると共に裏面の略中心部にスプ
リング14の先端が固定された円板部12bとからな
る。
【0027】なお、第1バッフルパイプ22aの内断面
積S1、第2バッフルパイプ22bの内断面積S2、お
よび、テールパイプ22cの内断面積S3の大小関係
は、通常の3室膨張反転式マフラーでは、エンジンの出
力性能を考慮してS1≧S2≧S3とするのに対し、本
実施例では、S3>S1≧S2としている。本実施例で
は、各内断面積を上記の如く設定することによって、リ
リーフバルブ16の全閉時には(第1膨張室6aの圧力
P1)≫(第3膨張室6cの圧力P3)となるように
し、リリーフバルブ16の全開時には(第1膨張室6a
の圧力P1≒第3膨張室6cの圧力P3)となるように
している。
【0028】以上のような構成を有する本実施例によれ
ば、第1膨張室6a内の排圧が低いエンジン低回転数,
低負荷時には、移動弁12がスプリング14により保持
されて作動圧までは移動しないため、リリーフバルブ1
6は全閉状態を維持する。したがって、第1膨張室6a
内の排気は、貫通孔10cは通らずに通常の経路(第1
膨張室6a→第1バッフルパイプ22a→第2膨張室6
b→第2バッフルパイプ22b→第3膨張室6c→テー
ルパイプ22c)を通って消音装置4の外部後方に排出
される。よって、エンジン低回転数,低負荷時、例えば
市街地走行をする場合に、排気に対して高い消音性能が
得られる。
【0029】一方、エンジン高回転,高負荷時には、第
1膨張室6a内の排圧が高まるため、移動弁12が底部
10b近傍まで移動し、多数の貫通孔10c,10c,
・・・,10cのうち最後部の列以外全てのものが開放さ
れ、リリーフバルブ16は略全開状態となる。これによ
り、第1膨張室6a内の排気は、前記通常の経路とは別
に多数の貫通孔10c,10c,・・・,10cから第3
膨張室6c内に直接流入する。したがって、高速道路を
走行する場合などにおけるエンジン高回転,高負荷時
に、消音装置4内での排気の抜けが良くなり、エンジン
出力を向上させることができる。
【0030】また、全閉状態から全開状態に至る途中の
リリーフバルブ16の開度変化(開放される貫通孔10
cの個数の変化)には、移動弁12と底部10bとの間
の容積Vの大きな体積変化を伴うと共に当該容積V内の
排気が貫通孔10cで出し入れされる。この容積Vの変
化および排気の出し入れは、リリーフバルブ16の作動
工程において減衰器としての役割を果たす。したがっ
て、リリーフバルブ16は、スロットル開度の急激な変
化や、第1膨張室6a内での急激な排圧上昇、排圧降下
に対して必要以上に敏感に挙動しない。よって、リリー
フバルブ16は、自動二輪車特有の幅広いエンジン使用
回転数域に対し、開放する貫通孔10cの個数の増減を
微妙に調節するよう、排圧の変化に応じてきめ細かく安
定した動きを実現し、優れた過渡特性を持って滑らかに
挙動するようになる。したがって、本実施例によれば、
外部制御を必要としない安価なデュアルモードマフラー
を提供することができる。
【0031】また、パイプ10、移動弁12およびスプ
リング14のみを既存の排気消音装置に組み付けるだけ
で済むので、従来の外部制御タイプに比べ安価にかつコ
ンパクトにリリーフバルブ16(排気デバイス)が構成
される。例えば、既存の三室膨張室反転式マフラーへ簡
単に応用できる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、車
両用エンジンの排気消音装置において、エンジン低回転
数,低負荷時における高い消音性能と、エンジン高回
転,高負荷時におけるエンジン高出力性能とを両立しつ
つ、エンジンの全回転数域に対して優れた過渡特性をリ
リーフバルブ(排気デバイス)自体に持たせることがで
きると共に安価にかつコンパクトに排気デバイスを構成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る自動二輪車の側面図である。
【図2】本実施例の排気消音装置の縦断面図である。
【図3】本実施例に係るリリーフバルブの作用説明図で
あって、(a)はエンジン低回転,低負荷時における該
リリーフバルブの縦断面図、(b)はエンジン高回転,
高負荷時におけるリリーフバルブの縦断面図である。
【図4】従来の排気デバイスを備えた自動二輪車の排気
管を概略的に示す斜視図である。
【図5】可変バルブを備えた従来の消音装置の縦断面図
である。
【図6】(a)は、可変バルブを備えた他の従来の消音
装置の縦断面図、(b)は、該可変バルブの斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 排気管 4 消音装置(排気消音装置) 6a 第1膨張室(上流側の膨張室に相当) 6b 第2膨張室 6c 第3膨張室(下流側に位置する膨張室に相
当) 8a 第1バッフルプレート(隔壁に相当) 8a1 孔 8b 第2バッフルプレート(隔壁に相当) 8c 第3バッフルプレート(隔壁に相当) 10 パイプ(本体筒の一例) 10a 開放側端部 10b 底部 10c 貫通孔 12 移動弁 14 スプリング(弾性部材の一例) 16 リリーフバルブ 18 自動二輪車(車両の一例) P1 第1膨張室の圧力(上流側の膨張室の圧力に
相当)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用エンジンのシリンダー部の排気口
    に上流側端部が接続された排気管の下流側端部に連結さ
    れ、かつ、内部で排気の圧力変動を打ち消して排気音を
    吸音する車両用エンジンの排気消音装置であって、内部
    に複数の膨張室が隔壁によって形成されたものにおい
    て、 一端が開放した有底筒形状を呈すると共に、前記隔壁に
    設けられた孔に固定され、かつ、該隔壁に対して下流側
    に位置する膨張室に底部が位置し上流側の膨張室に開放
    側端部が位置した本体筒と、 前記本体筒の周壁における前記隔壁の近傍から前記底部
    の近傍までの範囲に配列された複数の貫通孔と、 前記本体筒内に軸方向に沿って摺動自在に配設されて前
    記複数の貫通孔を開閉可能な移動弁と、 該移動弁と前記底部との間に配設されると共に前記移動
    弁を前記本体筒の開放側端部に向けて付勢する弾性部材
    とを備えたリリーフバルブを有し、 前記移動弁は、エンジン低回転,低負荷時には前記隔壁
    近傍で前記弾性部材により保持されると共に、前記上流
    側の膨張室の圧力の上昇に従って前記弾性部材の付勢力
    に抗して移動し、エンジン高回転,高負荷時には前記底
    部近傍で前記弾性部材で保持されるものであることを特
    徴とする車両用エンジンの排気消音装置。
JP6196507A 1994-08-22 1994-08-22 車両用エンジンの排気消音装置 Pending JPH0861040A (ja)

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