JPH0860728A - 温水シャワー付トイレ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 温水加熱用電力を消費せず、併せてトイレ室
内の暖房も行うことができる温水シャワー付トイレ装置
を得る。 【構成】 暖房パネル兼用温水タンク１内に熱交換器２
を組み込んでこの熱交換器２内にセントラルヒーティン
グ用の温水を循環させることによりタンク１内の水を加
熱すると共にタンク１の表面から輻射熱を放出させてト
イレ室内の暖房を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、温水シャワー付トイレ
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の温水シャワー付トイレは、図３に
示すように、水ブロック部３０、電気ヒータ３１ａを内
蔵した温水タンク部３１、洗浄ノズル部３２、操作部３
３から構成されている。このトイレ装置の場合、給水ラ
イン３４、３５より水ブロック部３０を経て温水タンク
部３１内に給水された水は、このタンク部３１内で電気
ヒータ３１ａにより加熱されて貯湯されている。そし
て、操作部３３からの運転信号が入力されると水ブロッ
ク部３０内の弁が開き、洗浄ノズル３２から噴出すると
いう構造である。図中３６はシスターン、３７はボール
タップ、３８は便座である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の温
水シャワー付トイレの場合、温水タンク部３１内の加熱
源には電気ヒータ（シーズヒータ）３１ａが用いられて
いることから、次のような欠点がある。 ａ．電気ヒータ３１ａの消費電力は８００Ｗ〜１２００
Ｗ程度であることから、消費電力が比較的大きい。この
ため、温水シャワー付トイレを設備した場合には、これ
に合わせて住戸の契約アンペア数を増やす必要が生じた
りすることがある。 ｂ．従来、トイレ室において暖房を行うためには、別に
暖房器具を設置する必要がある。

【０００４】本発明の目的は、電力を殆ど消費せずに温
水シャワー付トイレを設備することができると共にトイ
レ室の暖房を行う際、別に暖房器具を設置する必要のな
い温水シャワー付トイレ装置を提案することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る温水シャワ
ー付トイレ装置の構成は次のとおりである。

【０００６】１．内部に熱交換器を組み込むと共に正面
側に放熱面を形成して成る暖房パネル兼用温水タンク
と、前記暖房パネル兼用温水タンク内に給水するための
給水ラインと、前記暖房パネル兼用温水タンク内の熱交
換器内にセントラルヒーティング用熱源機から送り出さ
れた温水を循環させるための温水循環ラインと、前記暖
房パネル兼用温水タンク内からトイレの洗浄ノズルに温
水を供給するための給湯ラインと、前記暖房パネル兼用
温水タンク内に取り付けた水温検出センサからの信号を
受けて、温水循環ラインに取り付けられた制御バルブを
ＯＮ、ＯＦＦ制御することにより暖房パネル兼用温水タ
ンク内の水温を設定温度に維持するための制御器と、か
ら成る温水シャワー付トイレ装置。

【０００７】２．暖房パネル兼用温水タンクを被う断熱
カバーを設けて成る前記１記載の温水シャワー付トイレ
装置。

【０００８】３．制御器は、温水循環ラインに取り付け
られた制御バルブのＯＮ、ＯＦＦ制御に加えて、セント
ラルヒーティングが停止中の場合であっても、熱源機の
運転を制御しながら温水循環ライン内に温水を循環せし
めて暖房パネル兼用温水タンク内の水を設定温度に維持
するように構成して成る前記１又は２記載の温水シャワ
ー付トイレ装置。

【０００９】

【作用】暖房パネル兼用温水タンク内には、出湯量に見
合う量の水が給水ラインを経由して給水される。水温検
出センサは、常時暖房パネル兼用温水タンク内の水温を
検出しており、制御器はこの水温を設定水温に維持する
ために温水循環ラインを循環する温水をＯＮ、ＯＦＦ制
御している。操作部から運転信号が入力されると、バル
ブが開き、暖房パネル兼用温水タンクから洗浄ノズルに
対して給湯が行われる。暖房パネル兼用温水タンクの正
面からは、内部の温水による輻射熱が放出されており、
この熱でトイレ室内の暖房が行われている。暖房を必要
としない季節は、断熱カバーをタンクに被せて輻射熱の
放出を止める。なお、セントラルヒーティングが停止さ
れている場合であっても、制御器は、熱源機を制御する
ことにより、常時暖房パネル兼用温水タンク内に温水を
確保している。なお、タンクは可能なかぎりパネル状に
形成して、輻射熱放出面積を正面側において多くとるよ
うにする。

【００１０】

【実施例】図１に本発明に係る温水シャワー付トイレ装
置の実施例を示す。１は内部に熱交換器２を組み込むと
共に正面側に放熱面３を形成して成る暖房パネル兼用温
水タンク、４は前記暖房パネル兼用温水タンク１内に給
水するための給水ライン、５、５ａは前記暖房パネル兼
用温水タンク１内の熱交換器２内にセントラルヒーティ
ング用熱源機（図示せず）から送り出される温水を循環
させるための温水循環ライン、６は前記暖房パネル兼用
温水タンク１内から洗浄ノズル７に温水を供給するため
の給湯ライン、８は前記暖房パネル兼用温水タンク１内
に取り付けた水温検出センサ９からの信号を受けて制御
弁１１をＯＮ、ＯＦＦ制御することにより、暖房パネル
兼用温水タンク１内の水温を設定温度に維持するための
制御器である。図中１０は便座、１２は操作部、１３は
水ブロック部、１４はシスターン、１５はボールタッ
プ、図２において１６は断熱カバーである。

【００１１】上記実施例の場合、暖房パネル兼用温水タ
ンク１内には、出湯量に見合う量の水が給水ライン４を
経由して給水される。制御器８は水温検出センサ９によ
り常時タンク１内の水温を検出して設定水温に維持する
ために制御バルブ１１をＯＮ、ＯＦＦ制御している。操
作部１２から運転信号が入力されると、タンク１から洗
浄ノズル７に対して給湯が行われる。タンク１の放熱面
３からは、熱交換器２で加熱された温水による輻射熱が
放出されており、この熱でトイレ室内の暖房が行われて
いる。暖房を必要としない季節は、断熱カバー１６をタ
ンク１の放熱面３に被せて輻射熱の放出を止める。な
お、セントラルヒーティングが停止されている場合であ
っても、制御器８は、熱源機を制御して常時タンク１内
に温水を確保している。

【００１２】

【発明の効果】本発明の効果は次のとおりである。 ａ．温水タンク内の水を電気ヒータにより加熱しないの
で、従来の８００Ｗ〜１２００Ｗに相当する加熱用電力
の消費がない。したがって、この分、契約アンペア数に
も余裕が生じることから、温水シャワー付トイレを手軽
に設備できる。 ｂ．タンクから輻射熱を放出するように構成したので、
暖房も併せて行うことができる。この結果、従来のよう
に別に暖房器具を設置する必要がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施したトイレ装置の説明図。

【図２】断熱カバーの説明図。

【図３】従来の温水シャワー付トイレの説明図。

【符号の説明】

１ 暖房パネル兼用温水タンク ２ 熱交換器 ３ 放熱面 ４ 給水ライン ５、５ａ 温水循環ライン ６ 給湯ライン ７ 洗浄ノズル ８ 制御器 ９ 水温検出センサ １０ 弁座 １１ 制御バルブ １２ 操作部 １３ 水ブロック １４ シスターン １５ ボールタップ １６ 断熱カバー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に熱交換器を組み込むと共に正面側
   に放熱面を形成して成る暖房パネル兼用温水タンクと、 前記暖房パネル兼用温水タンク内に給水するための給水
   ラインと、 前記暖房パネル兼用温水タンク内の熱交換器内にセント
   ラルヒーティング用熱源機から送り出された温水を循環
   させるための温水循環ラインと、 前記暖房パネル兼用温水タンク内からトイレの洗浄ノズ
   ルに温水を供給するための給湯ラインと、 前記暖房パネル兼用温水タンク内に取り付けた水温検出
   センサからの信号を受けて、温水循環ラインに取り付け
   られた制御バルブをＯＮ、ＯＦＦ制御することにより暖
   房パネル兼用温水タンク内の水温を設定温度に維持する
   ための制御器と、 から成る温水シャワー付トイレ装置。
2. 【請求項２】 暖房パネル兼用温水タンクを被う断熱カ
   バーを設けて成る請求項１記載の温水シャワー付トイレ
   装置。
3. 【請求項３】 制御器は、温水循環ラインに取り付けら
   れた制御バルブのＯＮ、ＯＦＦ制御に加えて、セントラ
   ルヒーティングが停止中の場合であっても、熱源機の運
   転を制御しながら温水循環ライン内に温水を循環せしめ
   て暖房パネル兼用温水タンク内の水を設定温度に維持す
   るように構成して成る請求項１又は２記載の温水シャワ
   ー付トイレ装置。