JPH086029A - 液晶光学素子 - Google Patents

液晶光学素子

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JPH086029A
JPH086029A JP13421394A JP13421394A JPH086029A JP H086029 A JPH086029 A JP H086029A JP 13421394 A JP13421394 A JP 13421394A JP 13421394 A JP13421394 A JP 13421394A JP H086029 A JPH086029 A JP H086029A
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JP
Japan
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liquid crystal
general formula
compound
crystal composition
weight
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JP13421394A
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English (en)
Inventor
Akiyuki Fukushima
昭行 福島
篤 ▲吉▼沢
Atsushi Yoshizawa
Eriko Matsui
恵理子 松居
Keiichi Nito
敬一 仁藤
Akio Yasuda
章夫 安田
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Sony Corp
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】良行なコントラストを有するとともに、使用温
度範囲が広く、高速応答性が得られるような、液晶分子
配向材料と強誘導電性液晶組成物との新規な組合せを提
供。 【構成】式(I)又は(II)で示される化合物種の少な
くとも1種と式 (III)で表される化合物種の少なくとも
1種とを含む液晶組成物に、式(IV)で表される化合物
種の少なくとも1種を添加した強誘電性液晶組成物が、
酸化シリコンの斜方蒸着膜からなる配向膜4a、4bを
平行または反平行に組んだセル1内に装填されている液
晶光学素子。R1 〜R8 はアルキル基、X1 、Z1 は−
O−又は単結合、Y1 は水素原子又はフッ素原子、X2
は−OCO−、−O−又は単結合、Y2 は−OCO−又
は単結合、Z2 は−O−又は−OCO−、C* は不斉炭
素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強誘電性液晶組成物を
用いた液晶光学素子、特には液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、例えば図2及び図3に
示すように、2枚のガラス基板2a,2bの内面に、透
明電極3a及び配向膜4a、透明電極3b及び配向膜4
bをそれぞれ順次被着したものを配向膜側で対向させ、
その間に液晶20を注入し、装填したセル構造1となっ
ている。液晶20が所定の厚さになるように、周囲をシ
ール材5で密封し、ガラスビーズのスペーサによってセ
ルギャップを保持している。こうした液晶表示素子にお
いては、表示動作に際して液晶の偏光を利用するため、
電界による液晶分子の回転が動作モードとして必要とさ
れる。液晶として、分子内に自発分極を持つ強誘電性液
晶を用いる場合には、大きな特徴として、外部の電界を
OFF にしてもなお表示が保持される、メモリ効果が得ら
れる。従って、液晶分子の配向制御が表示のコントラス
トに影響し、また、配向膜と液晶組成物の適合性が応答
時間などの電気光学特性に影響するため、これらは表示
性能を左右する非常に重要な因子である。
【0003】しかしながら、液晶組成物と配向膜の組み
合わせによっては、良配向性を得ることは容易ではな
く、良好な分子配向及び電気光学特性を示すように配向
膜と液晶分子と組み合わせる有効な方法は、未だ知られ
ていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、先に、
次に示す各化合物種の混合物からなる液晶組成物を、酸
化シリコンの斜方蒸着膜からなる配向膜を反平行に組ん
だセル内に装填した液晶光学素子が、良好な分子配向及
び電気光学特性を示すことを見出し、提案した(特願平
5−194254号明細書、本出願時には未公開)。
【0005】
【化3】
【0006】上記式中、R1 〜R6 、R9 〜R10はアル
キル基、X1 は−O−または単結合、Y1 は水素原子ま
たはフッ素原子、Z1 は−O−または単結合、C* は光
学活性が付与された不斉炭素を示す。しかしながら、本
発明者が更に研究を進めた結果、かかる液晶光学素子で
あっても、特にコントラストの面で、まだ完全には満足
できるものではなく、一層の改善の余地があることが判
明してきた。
【0007】本発明の目的は、良好なコントラストを有
するとともに、使用温度範囲が広く、高速応答性が得ら
れるような、液晶分子配向材料と強誘電性液晶組成物と
の新規な組合せを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特に上記コ
ントラストの向上について鋭意研究を進めた結果、ビフ
ェニルあるいは安息香酸フェニルをコアとして有する特
定の化合物を液晶組成物中に添加すると、添加量が少量
であっても、液晶組成物の傾き角を小さくし、コントラ
ストを著しく向上させうることを見い出した。
【0009】従って、上記課題を解決するための手段と
しての本発明は、下記一般式(I)または(II)で示さ
れる化合物種の少なくとも1種と下記一般式 (III)で表
される化合物種の少なくとも1種とを含む液晶組成物
に、下記一般式(IV)で表される化合物種の少なくとも
1種を添加した強誘電性液晶組成物が、酸化シリコンの
斜方蒸着膜からなる配向膜を平行または反平行に組んだ
セル内に装填されていることからなる、液晶光学素子で
ある。
【0010】
【化4】
【0011】上記式中、R1 、R2 、R3 、R4
5 、R6 、R7 及びR8 はアルキル基、X1 は−O−
または単結合、Y1 は水素原子またはフッ素原子、Z1
は−O−または単結合、X2 は−OCO−、−O−また
は単結合、Y2 は−OCO−または単結合、Z2 は−O
−または−OCO−、C* は光学活性が付与された不斉
炭素を示す。
【0012】前記液晶組成物としては、更に一般式
(I)で表される化合物種と、一般式(II)で表される
化合物種との双方を含有しているものが好ましい。更
に、一般式(I)で表される化合物種の少なくとも1種
を10〜95重量%、一般式(II)で表される化合物種
の少なくとも1種を10〜95重量%、一般式 (III)で
表される化合物種の少なくとも1種を2〜35重量%及
び一般式(IV)で表される化合物の少なくとも1種を
0. 1〜30重量%含有した強誘電性液晶組成物が、好
ましい。
【0013】更に、前記液晶組成物としては、更に下記
一般式(V)で表される化合物種を含有している液晶組
成物が好ましい。更に、一般式(I)で表される化合物
種の少なくとも1種を10〜95重量%、一般式(II)
で表される化合物種の少なくとも1種を10〜95重量
%、一般式 (III)で表される化合物種の少なくとも1種
を2〜35重量%、一般式(IV)で表される化合物の少
なくとも1種を0. 1〜30重量%及び一般式(V)で
表される化合物の少なくとも1種を2〜30重量%含有
した強誘電性液晶組成物が、特に好ましい。ただし、一
般式(II)において、R9 及びR10はアルキル基を示
す。
【0014】
【化5】
【0015】上記一般式(I)〜(V)中、R1 〜R10
で示されるアルキル基の炭素数には、特に制限はない
が、原材料の入手のしやすさなど、製造上あるいは実用
的な見地からは、炭素数18以下のアルキル基が好まし
く、炭素数2〜12のアルキル基が特に好ましい。より
具体的には、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル
基、ドデシル基が好ましく、これらは通常の直鎖状のも
のがよいが、枝分かれ状のものであってもよい。
【0016】一般式(I)の化合物種はベース液晶とし
て用いることができ、これにキラルドーパントを添加す
ることにより、強誘電性液晶組成物を製造することがで
きる。一般式(II)の化合物種も、一般式(I)の化合
物と同様、ベース液晶として用いることができ、これに
キラルドーパントを添加することにより、強誘電性液晶
組成物を製造することができる。
【0017】本発明で使用する液晶組成物は、ベース液
晶として、一般式(I)の化合物種と一般式(II)の化
合物種との双方を含有していてよく、いずれか一方のみ
を含有していてもよい。しかし、一般式(I)の化合物
種と一般式(II)の化合物種との一方のみを単独で使用
し、液晶組成物中に含有させ、これにキラルドーパント
を添加した場合には、得られた強誘電性液晶組成物は、
応答速度は速いが、比較的狭い温度範囲内でしかキラル
スメチックC相を示さない傾向がある。しかし、上記一
般式(I)に一般式(II)の化合物を混合することによ
り、強誘電性液晶組成物の応答速度を早くでき、同時に
キラルスメチックC相をとる温度範囲を広げることがで
きる。従って、本発明で使用する液晶組成物には、一般
式(I)の化合物種と一般式(II)の化合物種との双方
を含有させることが好ましい。
【0018】一般式(I)で表される化合物の代表例
を、その相転移温度とともに表1に例示した。なお、表
中の「Cr」は結晶、「Sc」はスメクチックC相、S
A はスメクチックA相、Nはネマチック相、SX はスメ
クチックX相、「Ch」はコレステリック相、「I」は
液相を表わす(以下各表とも同じ)。
【0019】
【表1】
【0020】一般式(II)の化合物のZ1 は、−O−と
単結合の間で、それぞれ置換可能であり、いずれの基を
有するものも上記と同様の機能を持っている。しかし、
1が単結合である化合物種の方が、融点が低いので、
一層好ましい。一般式(II)で表される化合物の代表例
を、その相転移温度と共に、表2に例示した。
【0021】
【表2】
【0022】上記一般式 (III)の化合物は、キラルドー
パントとしての機能を有する化合物であり、前記式
(I)および(II)の化合物のベース液晶と極めて相性
が良く、この一般式 (III)の化合物を添加することによ
り、液晶組成物に対して強誘電性を付与し、広い温度範
囲で速い応答速度を有する安定した強誘電性液晶組成物
とすることができる。
【0023】この一般式 (III)の化合物のX1 は、−O
−と単結合、またY1 は水素とフッ素との間で、それぞ
れ置換可能であり、いずれの基を有するものも同様の効
果を奏する。しかし、特に、X1 が−O−、Y1 がフッ
素である化合物種を添加すると、強誘電性液晶組成物の
コレステリック相を安定させる効果があるので、更に好
ましい。この一般式 (III)の化合物の代表例を、その相
転移温度と共に、表3に例示した。
【0024】
【表3】
【0025】この一般式(IV)の化合物は、ビフェニル
あるいは安息香酸フェニルをコアとして有する化合物で
ある。この化合物は、単体でスメクチックA相をとる温
度領域が広いが、上記一般式(I)および/または(I
I)の化合物種及び一般式 (III)の化合物種を含有する
強誘電性液晶組成物に添加することによって、キラルス
メクチックC相の傾き角を小さくしてコントラストを鮮
明にすることができ、応答時間を速くすることができる
という、顕著な機能を有する。
【0026】この化合物種は、極めて少量の添加、すな
わち、0. 1重量%以上の添加量で顕著な効果を発揮す
る。しかし、この化合物種の添加量が30重量%を越え
ると、強誘電性液晶組成物のスメクチックA相の範囲が
広くなり、コレステリック相が消失するので、配向性が
悪化し、応答時間も悪くなる傾向がある。したがって、
この化合物種の添加量は、30重量%以下とすることが
好ましく、特には、1〜5重量%の添加量とすることが
好ましい。
【0027】一般式(IV)の化合物中のX2 は−OCO
−、−O−または単結合、Y2 は−OCO−または単結
合、Z2 は−O−または−OCO−との間で、それぞれ
置換可能であり、いずれの基を有するものも上記と同様
の機能を有する。しかし、特に、X2 が−OCO−、Y
2 が単結合、Z2 が−O−である化合物の方が、上記機
能が一層高いので、好ましい。一般式(IV)で表される
化合物の代表例を、その相転移温度と共に、表4に例示
した。
【0028】
【表4】
【0029】一般式(V)の化合物を、上記一般式
(I)および/または(II)、 (III)、(IV)からなる
強誘電性液晶組成物に添加することにより、応答速度を
悪化させることなく、当該液晶組成物の相系列を Iso−
Ch− SA − Sc * とすることができ、かつキラルスル
メチックC相をとる高温域側の温度範囲を広げることが
できる。一般に、相系列を Iso−Ch− SA − Sc *
すると、配向性の良い強誘電性液晶組成物とすることが
できる。
【0030】従って、上記一般式(I)または(II)と
(III)、(IV)および(V)の化合物種をそれぞれ混合
して用いることにより、応答速度が速く、コントラスト
が鮮明で、しかも配向性が良く、使用温度範囲の広い強
誘電性液晶組成物を得ることができる。一般式(V)で
表される化合物の代表例を、その相転移温度と共に、表
5に例示した。
【0031】
【表5】
【0032】本発明においては、良好なコントラストを
有するとともに、使用温度範囲が広く、高速応答性を得
るためには、上記一般式(I)で表される化合物の少な
くとも1種を、その化合物種の合計量として、10〜9
5重量%、一般式(II)で表される化合物の少なくとも
1種を10〜95重量%、一般式 (III)で表される化合
物の少なくとも1種を2〜35重量%、一般式(IV)で
表される化合物の少なくとも1種を0. 1 〜30重量
%、特に好ましくは1〜5重量%を添加、混合すること
が好ましく、更には一般式(V)で表される化合物の少
なくとも1種を2〜30重量%添加、混合することが好
ましい。
【0033】本発明の液晶光学素子においては、酸化シ
リコンの斜方蒸着膜からなる配向膜を平行または反平行
に組んだセル内に、前記強誘電性液晶組成物が装填され
ている。この液晶光学素子は、一対の透明基板と、各透
明基板の内側面に設けられている透明電極と、各透明電
極の内側面に設けられている前記配向膜と、これらの配
向膜の間に装填されている強誘電性液晶組成物と、この
強誘電性液晶組成物を封入するためのシール材とを備え
ていることが好ましく、各配向膜の間にスペーサーを挟
むことによって、セルギャップを一定間隔に保持するこ
とが好ましい。液晶光学素子としては、液晶表示素子が
特に好適である。
【0034】こうした液晶表示素子の具体例を、図2及
び図3に示す。セル構造体1においては、一対のガラス
基板2aと2bとの内面に、それぞれ透明電極3a、3
bが設けられており、透明電極3a、3bの各内側面
に、相対向する配向膜4a、4bが設けられており、配
向膜4aと4bとの間に強誘電性液晶組成物からなる液
晶層20が設けられている。
【0035】電極3a、3bは、いずれも帯状ないしス
トライプ状であり、図3に示すように、平面的に見ると
互いにほぼ直交しており、この交点が縦横にマトリック
ス状に配列されている。マトリックス状に配列された各
交点領域に対して、所定の時系列ないしスケジュールに
従って、駆動電圧を選択的に印加できるように構成され
ており、これによって表示を行っている。液晶層20の
周囲を略長方形の枠状のシール材5で密封し、ガラスビ
ーズ等のスペーサーによってセルギャップを保持するこ
とにより、液晶層20の厚さを一定に保持している。配
向膜4a、4bが有機質の場合は、セル1の製作段階
で、配向膜をラビング処理することにより、液晶分子を
配向させる。
【0036】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。本実施
例においては、上述したような、特定の配向膜と特定の
キラル液晶組成物との新規な組合わせに基づいて、上述
した目的を実現できる液晶表示素子を構成した。
【0037】(強誘電性液晶組成物の調製)まず、SiO
斜方蒸着膜からなる配向膜4a及び4bと組み合わされ
て使用される、特定の強誘電性液晶組成物20として、
表6に示す各配合の強誘電性液晶組成物A〜Gを調製し
た。本発明例のセルでは強誘電性液晶組成物A,C,
E,Fを使用し、比較例のセルでは強誘電性液晶組成物
B,D,Gを使用する。表6の左欄に示す各化合物番号
は、前掲の表1〜5の化合物番号に対応しており、表6
に示す各数値は、対応する各化合物番号の配合割合を重
量%で示している。また、これらの各液晶組成物の相転
移温度、25℃における自発分極及び傾き角を、表7に
示した。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】次に、上記した液晶配向膜と各強誘電性液
晶組成物とを用いて、図1に示すようなセル1を作製
し、各セル1の電気光学特性を測定した。強誘電性液晶
組成物A,C,E,Fを液晶層20として注入したセル
1が本発明例であり、強誘電性液晶組成物B,D,Gを
液晶層20として注入したセル1が比較例である。
【0041】透明基板2a、2bとして、ガラス基板を
使用した。インジウムにスズをドープした透明導電性酸
化物からなるITO透明電極を、スパッタ法によって成
膜し、厚さ400オングストローム、抵抗値100 Ω
/□のITO透明電極3a、3bを得た。
【0042】次いで、ガラス基板2a、2bの上に、透
明電極3a、3bを覆うように、液晶分子の配向膜4
a、4bを成膜した。液晶分子の配向膜4a、4bとし
ては、真空蒸着法により形成した酸化シリコン膜(SiO
斜方蒸着膜)を用いた。このSiO 斜方蒸着膜を成膜する
際には、蒸着源とガラス基板2a、2bとを結ぶ線に対
して85°の角度をなすようにガラス基板を設置し、基
板温度170℃、真空度9×10 -6Torr 、蒸着速度1
オングストローム/秒 、蒸着膜厚500オングストロ
ームとした。SiO 斜方蒸着膜を成膜した後、空気中にて
300 ℃でアニールした。触媒化成株式会社製の真し
球(1. 6μm φ)をスペーサー6として用い、セルギ
ャップを1. 6μmに調整した。また、相対向する配向
膜間において、蒸着方向が平行または反平行となるよう
にした。
【0043】次いで、SiO 斜方蒸着膜を配向させた電気
光学特性測定用セル1に、上記各強誘電性液晶組成物
を、等方相温度で真空注入し、その温度で3kHz 、±5
V/μm の矩形波を印加しながらスメクチックA相まで
徐冷し、さらに100Hz、±15 V/μm の矩形波を印
加しながら室温まで徐冷し、電界処理を行った。偏光
子、検光子を直交させた間に、液晶の配向方向を考慮し
てセルを配置し、2パルス法(25 ℃、デュティ;4
00 、バースト;2、バイアス比;1/5、印加電
圧;±30 V)により、光電子倍増管を用いてコントラ
スト値及び最少パルス幅の電気光学特性測定を行った。
クロスニコル下で設定した偏光顕微鏡を用い、液晶素子
に光を入射させ、電圧印加時の出射光の強度をフォトマ
ルチプライヤーで計測し、暗状態と明状態との間の光の
強度比を測定し、コントラスト値とした。明瞭なスイッ
チング動作を起こすのに必要な最も短いパルス幅を、最
小パルス幅とした。これらの結果を表8に示した。
【0044】
【表8】
【0045】強誘電性液晶組成物AとBを使用した各セ
ルを比較すると、化合物番号IV─Iを添加することに
よって、傾き角が大きく減少し、コントラスト値が増大
し、最小パルス幅が減少している。組成物CとDを使用
した各セルを比較すると、やはり化合物番号IV─Iを
添加することによって、傾き角が大きく減少し、コント
ラスト値が増大し、最小パルス幅が減少している。組成
物E、FとGを使用した各セルを比較しても、これと同
様の効果が見られる。従って、一般式(I)及び/又は
(II)の化合物種に一般式 (III)および一般式(IV)の
化合物を配合した強誘電性液晶組成物を、酸化シリコン
の斜方蒸着膜からなる配向膜を平行または反平行に組ん
だセル内に装填すると、他の特性の悪化を招くことなし
に、高応答速度でかつ高コントラストの液晶表示素子が
得られることは、明らかである。
【0046】更に、液晶組成物A、C、Eを使用した各
セルを比較すると、一般式(I)及び(II)の化合物種
を併用することにより、コントラスト値が一層向上し、
かつ最小パルス幅も一層小さくなった。
【0047】なお、本発明で使用する上記の強誘電性液
晶組成物は、その使用種類数や組合せ方、添加量を変更
しても、上述した例と同等の結果を得ることができた。
また、配向膜であるSiO 斜方蒸着膜の蒸着方向を変更し
た場合にも、上記の実施例とほぼ同様の結果を得ること
ができた。
【0048】
【発明の効果】本発明の液晶光学素子によれば、上述し
た特定の強誘電性液晶組成物を、酸化シリコンの斜方蒸
着膜からなる配向膜と平行または反平行に組んだセル内
に装填しているので、酸化シリコン斜方蒸着配向膜と特
定の強誘電性液晶組成物との新規な組合せにより、高コ
ントラスト、高速応答性等の良好な電気特性を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用する電気光学特性測定用
セルを示す断面図である。
【図2】本発明による液晶表示素子の一例を示す断面図
であり、図3のII−II線矢視断面図である。
【図3】図2の液晶表示素子を示す平面図である。
【符号の説明】
2a, 2b ガラス基板(透明基板) 3a, 3b 透明電極(ITO透明電極) 4a, 4b 配向膜(SiO 斜方蒸着膜) 5 シール材 6 スペーサー(真し球) 20 強誘電性液晶組成物からなる液晶層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松居 恵理子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 仁藤 敬一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 安田 章夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)または(II)で示され
    る化合物種の少なくとも1種と下記一般式 (III)で表さ
    れる化合物種の少なくとも1種とを含む液晶組成物に、
    下記一般式(IV)で表される化合物種の少なくとも1種
    を添加した強誘電性液晶組成物が、酸化シリコンの斜方
    蒸着膜からなる配向膜を平行または反平行に組んだセル
    内に装填されていることを特徴とする液晶光学素子。 【化1】 (上記式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R
    7 及びR8 はアルキル基、X1 は−O−または単結合、
    1 は水素原子またはフッ素原子、Z1 は−O−または
    単結合、X2 は−OCO−、−O−または単結合、Y2
    は−OCO−または単結合、Z2 は−O−または−OC
    O−、C* は光学活性が付与された不斉炭素を示す)
  2. 【請求項2】 前記強誘電性液晶組成物が、一般式
    (I)で表される化合物種の少なくとも1種を10 〜
    95重量%、一般式(II)で示される化合物種の少なく
    とも1種を10〜95重量%、一般式 (III)で表される
    化合物種の少なくとも1種を2〜35重量%、一般式
    (IV) で表される化合物種の少なくとも1種を0. 1〜
    35重量%及び下記一般式(V)で表される化合物種の
    少なくとも1種を2〜30重量%含有していることを特
    徴とする、請求項1記載の液晶光学素子。 【化2】 (上記式中、R9 及びR10はアルキル基を示す)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130115897A (ko) * 2012-04-13 2013-10-22 삼성디스플레이 주식회사 액정표시장치 및 그 제조방법

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KR20130115897A (ko) * 2012-04-13 2013-10-22 삼성디스플레이 주식회사 액정표시장치 및 그 제조방법

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