JP2804763B2 - 液晶電気光学装置 - Google Patents

液晶電気光学装置

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JP2804763B2
JP2804763B2 JP63191937A JP19193788A JP2804763B2 JP 2804763 B2 JP2804763 B2 JP 2804763B2 JP 63191937 A JP63191937 A JP 63191937A JP 19193788 A JP19193788 A JP 19193788A JP 2804763 B2 JP2804763 B2 JP 2804763B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶電気光学装置に関するものであって、
例えば光シャッターや壁掛けテレビのような平面表示素
子に用いて好適なものである。
〔従来の技術〕
液晶を用いた電気光学装置としては、時計,電卓,自
動車用メータ類に用いられている、ネマチック液晶をね
じれ構造にしたツイステッドネマチック(TN)モードに
より表示が主流である。一方、スメクチック液晶、その
中でも強誘電性を示すカイラルスメクチックC及びH相
の高速応答,相安定に関する報告(Appl.Phys.Lett.36,
899,1980年)がなされて以来、液晶の新たな応用分野を
開拓するものとして、研究開発が進められている。
さて、この様な液晶を用いた表示素子の使用温度範囲
を考えてみると、先ずTN液晶表示素子では、車載用のメ
ータ類に用いる場合、ネマチック相の温度範囲が−30℃
から+85℃の液晶(例えばZLI−1565(Merck社製))が
使われている。液晶表示装置のガラス基板の内面には液
晶分子を一方向に並べる配向処理が施され、ネマチック
相で液晶分子は一方向に配向している。使用温度が下が
りネマチック温度よりも下がると液晶は結晶相に相転移
し、表示機能は失なわれる。次に使用温度が上昇し、結
晶相からネマチック相に相転移すると、通常通りTN液晶
としての表示機能は回復し、従来通り表示することがで
きる。つまり、表示素子のガラス基板の内面に配向処理
を施しておけば、冷却して結晶に相転移した後に温度さ
え元に戻せば、液晶分子は元通り配向する。
一方、後述の強誘電性液晶素子の場合、強誘電性液晶
材料として、例えばMeyerらによって初めて合成された
(L.de.Phys,L69,1975年)P−デシロキシベンジリデン
P′−アミノ2−メチルブチルシンナメート(通商DOBA
MBC)を配向処理法としてラビング処理やスペーサエッ
ジ法(Jpn.J.Appl.Phys.23,L211,1984年)を用いて配向
させると、カイラルスメクチックC相ではラビング法で
はラビング方向にほぼ垂直に、スペーサエッジ法ではス
ペーサエッジにほぼ垂直にスメクチック層がほぼ一様に
形成される。従って直交した偏光板下で観察するとほぼ
モノドメインが形成されているため、印加電界の方向に
対して明暗を示す。この表示素子を先に述べたTN素子と
同様に温度を下げて結晶に相転移させると、カイラルス
メクチックC相で得られていたモノドメインは壊れ、表
示機能は失なわれる。この表示素子を再度温度を上昇さ
せ結晶相からカイラルスメクチックC相に相転移させる
と、先にカイラルスメクチックC相で得られていたスメ
クチック層がほぼ一様に並んだモノドメインは壊れたま
まで、表示機能は復帰しない。
〔発明が解決しようとする課題〕
強誘電性スメクチック相を利用した液晶電気光学装置
の開発が望まれているものの、特に車載用液晶電気光学
装置,寒冷地で使用する液晶電気光学装置当を考えた場
合、使用温度範囲の下限に問題がある。つまり、先に述
べた様に強誘電性液晶素子では強誘電性スメクチック相
でほぼ一様な方向に並べられたスメクチック層は、温度
が下がり結晶に相転移した後、再び温度が上昇し強誘電
性スメクチック相に相転移した場合、先に一様に配向し
ていたスメクチック層の並び方は壊されてしまい、表示
素子としての表示機能を失うと言う重大な欠点がある。
この壊れたスメクチック層をほぼ一様な方向に並べるに
は、等方性液体相に温度を上昇した後、強誘電性スメク
チック相まで毎分0.1〜1℃程度で除冷する必要があ
る。このスメクチック層の一様な配向が結晶化により壊
れる事を防止するために、必要以上に強誘電性スメクチ
ック相の下限を下げる事が対策として考えられるが、低
温域で強誘電性スメクチック相を示す液晶材料の合成は
むづかしく、また多種液晶のブレンド効果による低温化
にも限界がある。
そこで、本発明は結晶相まで温度が低下し、カイラル
スメクチックC相より低温側の相に変化してもカイラル
スメクチックC相で一様に配向していたスメクチック層
の一様性はそのまま保存され、再度カイラルスメクチッ
クC相に復帰させても、先に配向させたスメクチック層
が壊れることなく表示素子として表示可能な液晶電気光
学装置の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明にお
いては、第1の電極基板と、該第1の電極基板に対して
所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極基板との
間に強誘電性液晶が挟まれてなり、且つ前記両電極基板
に電界形成用の電圧が印加されるように構成された液晶
電気光学装置において、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安
定状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し
分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状
態を有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が前記第
1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有す
るものであり、 前記第1及び第2電極基板には、前記強誘電性液晶の
分子配向が前記第1の安定状態のときに暗状態、前記第
2、第3の安定状態のときに明状態となるように偏光軸
が互いに直交するように設定された偏光板がそれぞれ設
けられており、 前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチックC相と該
カイラルスメクチックC相より低温側の相との間におけ
る相状態の変化に対して所定の方向に配列したカイラル
スメクチックC相でのスメクチック層の配列状態が維持
されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明においては、第1の電極基板
と、該第1の電車基板に対して所定の間隔を隔てて配置
されている第2の電極基板との間に強誘電性液晶が挾ま
れてなり、且つ前記両電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成された液晶電気光学装置において、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安
定状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し
分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状
態を有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が前記第
1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有す
るものであり、 前記第1及び第2電極基板には、前記強誘電性液晶の
分子配向が前記第1の安定状態のときに暗状態、前記第
2、第3の安定状態のときに明状態となるように偏光軸
が互いに直交するように設定された偏光板がそれぞれ設
けられており、 前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチックC相と該
カイラルスメクチックC相より低温側の相との間におけ
る相状態の変化に対して所定の方向に配列したカイラル
スメクチックC相でのスメクチック層間隔がほぼ一定で
あることを特徴としている。
請求項3に記載の発明においては、第1の電極基板
と、該第1の電極基板に対して所定の間隔を隔てて配置
されている第2の電極基板との間に強誘電性液晶が挟ま
れてなり、且つ前記両電極基板に電界形成用の電圧が印
加されるように構成された液晶電気光学装置において、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安
定状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し
分子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状
態を有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が前記第
1及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有す
るものであり、 前記第1及び第2電極基板には、前記強誘電性液晶の
分子配向が前記第1の安定状態のときに暗状態、前記第
2、第3の安定状態のときに明状態となるように偏光軸
が互いに直交するように設定された偏光板がそれぞれ設
けられており、 前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチックC相と該
カイラルスメクチックC相より低温側の相との間におけ
る相状態の変化に対して所定の方向に配列したカイラル
スメクチックC相でのスメクチック層間隔がほぼ一定
で、且つ該スメクチック層の配列状態が維持されている
ことを特徴としている。
請求項4に記載の発明では、請求項2又は3に記載の
液晶電気光学装置において、前記強誘電性液晶は、カイ
ラルスメクチックC相から該カイラルスメクチックC相
より低温側の相に相転移した際において、カイラルスメ
クチックC相でのスメクチック層間隔が縮まらないこと
を特徴としている。
請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれ
か1つに記載の液晶電気光学装置において、前記強誘電
性液晶は、2種以上の混合液晶から構成されていること
を特徴としている。
請求項6に記載の発明では、請求項1乃至5のいずれ
か1つに記載の液晶電気光学装置において、前記カイラ
ルスメクチックC相と該カイラルスメクチックC相より
低温側の相との間の層間隔の変化幅が最大2Åであるこ
とを特徴としている。
〔発明の作用・効果〕
請求項1〜6に記載の発明によれば、強誘電性液晶に
対して温度に履歴が発生してもカイラルスメクチックC
相でのスメクチック層の配列状態が維持されるため、偏
光板の設定による暗状態、明状態が確実に得られ、コン
トラストが低下しない液晶電気光学装置とすることがで
きる。
また、偏光板の偏光軸を、強誘電性液晶の分子配向が
第1の安定状態のときに暗状態、第2、第3の安定状態
のときに明状態となるように設定しているから、第1〜
第3の安定状態を有する強誘電性液晶を用いた場合にお
いて正負の電界印加による交流駆動にて表示を行わせる
ことが可能になる。
〔実施例〕
第1図は本発明の第1の実施例である液晶電気光学装
置の構造を示すものである。例えば2〜10μmの間隔に
隔てられ、互いに平行に配置された2枚の電極基板1,2
の間に後述の強誘電性液晶材料6を密封する。電極基板
1には、第1図のごとく透明状のガラスあるいは樹脂の
透明基板1cの内側表面に沿い、酸化インジウムあるいは
酸化すずなどの透明状の導電膜よりなる電極1aを形成し
てある。もう一方の電極基板2についても同様の構成と
なっている。透明電極1a,2aの内側表面には液晶分子を
基板と平行にそろえるための配向処理が施された高分子
膜の配向膜1b,2bが配置されている。また、この他にも
電極基板へのラビング処理、あるいは、表面への酸化け
い素等の斜め蒸着、あるいは、界面活性剤による処理な
どの一般に液晶を配向させるものが適用できる。この電
極基板1,2は液晶が一方向に並ぶように平行に組み合わ
せて液晶セルとしている。このセルに、下記化学式で表
されるTFMHPOBCを等方性液体相に加熱して注入した。
この化合物の相転移を示差熱分析(DSC)と偏光顕微
鏡で測定した結果次の様になった。
ここで、Cr;結晶相,SmC;カイラルスメクチックC
相(強誘電性液晶相),SmA;スメクチックA相,1;等方性
液体相を示す。尚、DSCの測定結果で第4図に示し、偏
光顕微鏡の結果と良く近似していることが分かる。
さて、前記強誘電性液晶を封入した液晶セルを加熱し
て等方性液体相にした後、液晶セル全体を毎分0.1〜1.0
℃ずつ温度降下させて徐々に冷却し、カイラルスメクチ
ックC相まで冷却する。このような冷却の結果、カイラ
ルスメクチックC相となった液晶分子10は第2図(b)
の様に配向する。このとき、スメクチック相20の層方向
は液晶分子10とほぼ直交する方向に形成されている。こ
の様にほぼ一様にスメクチック層が形成された状態で電
界を紙面の表面から裏側に印加すると液晶分子は第2図
(a)の様に向かって左側にチルト角θだけチルトす
る。次の紙面の裏から表に電界を印加すると液晶分子は
第2図(c)の様に再配向する。従って、この実施例に
おける強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安
定状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し
分子配向が第1の安定状態とは異なる第2の安定状態を
有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が第1及び第
2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有するもので
ある。
この様な構成の液晶セルを12の方向の偏光板とそれと
直交する方向の偏光板の間に挟めば、第2図(b)は
暗、(a),(c)は明の状態となり表示が可能であ
る。まず、100℃で30V印加時の明と暗のコントラスト比
は1:10程度であった。
次にこの様に電界の印加によって明暗表示が可能な液
晶セルを室温(22℃)に放置し、充填された液晶が結晶
相に転移した事を、電界印加によって液晶分子10が動か
ないことで確認した。このとき液晶セルを顕微鏡下で観
察した結果、カイラルスメクチックC相でのスメクチッ
ク層の配列状態をそのまま維持していることがわかっ
た。
次にこの液晶セルを再度カイラルスメクチックC温度
域まで上昇させて外部電界を印加した所、第2図に示す
様に(b)の状態から、電界を紙面の表から裏に印加し
た場合(a)の状態に、紙面の裏から表に印加した場合
(c)の状態にスイッチングする事を確認した。なお、
100℃で30V印加時の明と暗のコントラスト比は、冷却前
とほぼ同程度の1:10であった。
この様にカイラルスメクチックC相でほぼ一方向に配
列していたスメクチック層構造が、温度を下げて結晶相
に相転移させるという履歴を経ても、前記スメクチック
層構造が壊れないことを調べるためにX線回析により層
間隔を測定した。前記強誘電性液晶TFMHPOBCのポリドメ
インのX線回析ピークをRU−200(リガク社)を用いて
測定し、そのピーク値より計算した層間隔の温度変化を
調べたのが第5図である。スメクチック層間隔を示す回
析ピークは測定した温度域ではほとんどその位置は変化
せず、これはスメクチック層間隔がほぼ一定である事を
示している。即ち、結晶相,カイラルスメクチックC
相,スメクチックA相を通して29.5Å〜31.5Åとほぼ一
定の値を示している。
次に、他の強誘電性液晶化合物P−デシロキシベンジ
リデンP′−アミノ2−メチルブチルシンナメート(DO
BAMBC) について調べた。この強誘電性液晶は次の様な相変化を
示す。
ここで、SH ;スメクチックH相を示す。この強誘
電性液晶DOBAMBCについては、カイラルスメクチック相
で配列したスメクチック層は、前記実施例とは異なり、
結晶相に相転移させ、再度カイラルスメクチック相に戻
した時、スメクチック層構造が崩れて、表示素子として
の機能を失ってしまう。前述のDOBAMBCのスメクチック
層間隔の温度変化については、HidakaらによりPhase Tr
ansitions,1984,vo14,p225〜239に詳しく記載されてい
る如く、層間隔の温度依存性を見るとカイラルスメクチ
ックC相からカイラルスメクチックH相に転移する事で
層間隔が大きく変化することがわかる。この論文では60
℃までしか層間隔を測定していないが、室温(35℃)で
層間隔を測定した結果、25.5Åとカイラルスメクチック
H層でのHidakaらのデータとほぼ等しかった。この様に
層構造の壊れるDOBAMBCではスメクチック層間隔が結
晶、SH ,SC ,SA相で大きく異なる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第1
の実施例と同様の液晶セルに下記化学式で示される強誘
電性液晶を等方性液体相に加熱して液晶セル内部に注入
した。
[4−(1−monofluoromethylnonyloxycarbonyl)phen
yl−4′−octyloxybiphenyl−4−carboxylate]この
化合物の相転移をDSCと偏光顕微鏡で測定した結果、次
の様になった。
さて、前記強誘電性液晶を封入した液晶セルを加熱し
て等方性液体相に相転移させた後、液晶セル全体を毎分
0.1〜1.0℃ずつ温度降下させて徐々に冷却し、カイラル
スメクチックC相まで冷却する。この時スメクチック層
20は第3図に示す如くほぼ一方向に配列し、外部電場印
加に対し液晶分子10は第3図(a),(b)の様な動き
をする。即ち外部電界が紙面の裏から表の場合、第3図
(b)の様に、紙面の表から裏の場合第3図(a)の様
に2つの状態間をスイッチングする。従って、この実施
例における強誘電性液晶は、電界印加時に一方の電界方
向に対し分子配向が第1の安定状態を有し、且つ他方の
電界方向に対し分子配向が第1の安定状態とは異なる第
2の安定状態を有するものである。この時、偏光板の偏
光軸を第3図102の方向のものとこれと直交する方向の
もので挟んだ時の(a),(b)のコントラスト比は1:
15程度であった。この液晶セルを結晶相まで温度を下げ
て結晶相に相転移させた後、再度温度を上昇させ、カイ
ラルスメクチックC相で冷却前と同様に液晶分子の配向
状態,表示特性を調べた所、配向状態は結晶相に相転移
する以前と同じ程度で、配向の壊れはなく、コントラス
ト比も1:15と良好であった。なお、層間隔のX線回析結
果は第1実施例のTFMHPOBCと同様の傾向を示した。
以上で明らかな様に、結晶相でスメクチック層間隔が
縮まない様な結晶相を有する強誘電性液晶では、冷却時
に結晶相転移の履歴を持った場合でも強誘電性スメクチ
ック相でスメクチック層の配列が乱れず、一様な配向が
維持できるものである。
この様なことは、上記実施例で用いた液晶化合物のみ
に適用されるものではなく、結晶相でスメクチック層間
隔がほとんど縮まらない結晶相を有する全ての強誘電性
液晶に適用されるものであり、二種以上の化合物の混合
液晶であっても同様である。
また上記実施例では特に述べなかったが、液晶が二色
性を有する、あるいは二色性色素との混合物であっても
同様である。
さらに、液晶セルの構造もしくは、電極基板1,2にお
いて、各々ストライプ状の透明電極を複数本平行に形成
し、これらの基板1と基板2とが互いに直交するように
配置し、電極にはダイナミックに駆動が行なえるような
回路を含む外部電源を接続してマトリックス形表示装置
を形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す液晶電気光学装置の構
成を示す側断面図、第2図(a),(b),(c)は第
1の実施例の液晶分子の動きを説明する概略図、第3図
(a),(b)は第2の実施例の液晶分子の動きを説明
する概略図、第4図は第1の実施例における強誘電性液
晶の示差熱分析(DSC)の結果を示す特性図、第5図は
第1の実施例における強誘電性液晶の温度に対するスメ
クチック層間隔を示す特性図である。 1……第1の電極基板,2……第2の電極基板,4,5……偏
光板,6……強誘電性液晶,10……液晶分子,20……スメク
チック層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 典生 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 鈴木 義一 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 荻原 隆 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 昭和シェル石油株式会社内 (72)発明者 河村 一朗 東京都千代田区丸の内2丁目7番3号 昭和シェル石油株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−307837(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337 510

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の電極基板と、該第1の電極基板に対
    して所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極基板
    との間に強誘電性液晶が挟まれてなり、且つ前記両電極
    基板に電界形成用の電圧が印加されるように構成された
    液晶電気光学装置において、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安定
    状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し分
    子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状態
    を有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が前記第1
    及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有する
    ものであり、 前記第1及び第2電極基板には、前記強誘電性液晶の分
    子配向が前記第1の安定状態のときに暗状態、前記第
    2、第3の安定状態のときに明状態となるように偏光軸
    が互いに直交するように設定された偏光板がそれぞれ設
    けられており、 前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチックC相と該カ
    イラルスメクチックC相より低温側の相との間における
    相状態の変化に対して所定の方向に配列したカイラルス
    メクチックC相でのスメクチック層の配列状態が維持さ
    れていることを特徴とする液晶電気光学装置。
  2. 【請求項2】第1の電極基板と、該第1の電極基板に対
    して所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極基板
    との間に強誘電性液晶が挾まれてなり、且つ前記両電極
    基板に電界形成用の電圧が印加されるように構成された
    液晶電気光学装置において、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安定
    状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し分
    子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状態
    を有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が前記第1
    及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有する
    ものであり、 前記第1及び第2電極基板には、前記強誘電性液晶の分
    子配向が前記第1の安定状態のときに暗状態、前記第
    2、第3の安定状態のときに明状態となるように偏光軸
    が互いに直交するように設定された偏光板がそれぞれ設
    けられており、 前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチックC相と該カ
    イラルスメクチックC相より低温側の相との間における
    相状態の変化に対して所定の方向に配列したカイラルス
    メクチックC相でのスメクチック層間隔がほぼ一定であ
    ることを特徴とする液晶電気光学装置。
  3. 【請求項3】第1の電極基板と、該第1の電極基板に対
    して所定の間隔を隔てて配置されている第2の電極基板
    との間に強誘電性液晶が挟まれてなり、且つ前記両電極
    基板に電界形成用の電圧が印加されるように構成された
    液晶電気光学装置において、 前記強誘電性液晶は、無電界時に分子配向が第1の安定
    状態を有し、且つ電界印加時に一方の電界方向に対し分
    子配向が前記第1の安定状態とは異なる第2の安定状態
    を有し、更に他方の電界方向に対し分子配向が前記第1
    及び第2の安定状態とは異なる第3の安定状態を有する
    ものであり、 前記第1及び第2電極基板には、前記強誘電性液晶の分
    子配向が前記第1の安定状態のときに暗状態、前記第
    2、第3の安定状態のときに明状態となるように偏光軸
    が互いに直交するように設定された偏光板がそれぞれ設
    けられており、 前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチックC相と該カ
    イラルスメクチックC相より低温側の相との間における
    相状態の変化に対して所定の方向に配列したカイラルス
    メクチックC相でのスメクチック層間隔がほぼ一定で、
    且つ該スメクチック層の配列状態が維持されていること
    を特徴とする液晶電気光学装置。
  4. 【請求項4】前記強誘電性液晶は、カイラルスメクチッ
    クC相から該カイラルスメクチックC相より低温側の相
    に相転移した際において、カイラルスメクチックC相で
    のスメクチック層間隔が縮まらないことを特徴とする請
    求項2又は3に記載の液晶電気光学装置。
  5. 【請求項5】前記強誘電性液晶は、2種以上の混合液晶
    から構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1つに記載の液晶電気光学装置。
  6. 【請求項6】前記カイラルスメクチックC相と該カイラ
    ルスメクチックC相より低温側の相との間の層間隔の変
    化幅が最大2Åであることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれか1つに記載の液晶電気光学装置。
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