JPH086016B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH086016B2
JPH086016B2 JP26942690A JP26942690A JPH086016B2 JP H086016 B2 JPH086016 B2 JP H086016B2 JP 26942690 A JP26942690 A JP 26942690A JP 26942690 A JP26942690 A JP 26942690A JP H086016 B2 JPH086016 B2 JP H086016B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈利用分野〉 本発明は、寸法安定性に優れ且つ本来の特性を保持し
た芳香族ポリカーボネート樹脂又は芳香族ポリカーボネ
ート樹脂と他の熱可塑性樹脂組成物との混合物を主とす
る熱可塑性樹脂組成物に関する。
〈従来技術〉 従来より、熱可塑性樹脂に無機充填剤を配合して寸法
安定性を改善することは知られている。しかしながら、
芳香族ポリカーボネート樹脂にガラス繊維を配合して、
例えば射出成形すると、得られる成形品は外観が悪化す
ると同時に弾性率も低下する欠点がある。
かかる欠点を解消せんとして、多くの無機充填剤につ
いて検討を加えたところ、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ーを使用すれば、上記欠点が大巾に改善されることを知
った。しかしながら、芳香族ポリカーボネート樹脂にホ
ウ酸アルミニウムウイスカーを必要量配合すると、ホウ
酸アルミニウムウスイカーはそのPHが酸性(PH5.5〜7.
5)であるにも拘らず、芳香族ポリカーボネート樹脂の
分子量が大きく低下し、機械的性質も低下して到底実用
に供することはできなかつた。
このような欠点を解決する方法として、無機充填剤を
予めシランカップリング剤で処理する方法が知られてい
るが、この方法ではシランカップリング剤が高価なこ
と、処理工程が煩雑であることからコストアップにな
り、且つその効果も充分に満足できるものではなかっ
た。
〈発明の目的〉 本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂又は芳香族ポ
リカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂との混合物にホ
ウ酸アルミニウムウイスカーを配合して寸法安定性を改
善しても、分子量の低下が僅かで、樹脂本来の優れた特
性を保持する樹脂組成物を提供することを目的とするも
のである。
本発明者は上記目的を達成せんとして鋭意検討を重ね
た結果、芳香族ポリカーボネート樹脂にホウ酸アルミニ
ウムウイスカーを配合するに当たって、マレイン酸を特
定量併用すれば、分子量低下を大巾に抑制し得ることを
知った。本発明はこの知見に基いて更に検討を重ねた結
果、完成したものである。
〈発明の構成〉 本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂又は芳香族ポ
リカーボネート樹脂に他の熱可塑性樹脂を70重量%以下
加えた熱可塑性樹脂100重量部に、ホウ酸アルミニウム
ウイスカー1重量部以上及び該ホウ酸アルミニウムウイ
スカーに対して0.1〜10重量%になる量の有機酸を配合
してなる熱可塑性樹脂組成物に係るものである。
本発明で使用する芳香族ポリカーボネート樹脂は、二
価フェノールより誘導される粘度平均分子量が13,000〜
50,000、好ましくは15,000〜35,000の芳香族ポリカーボ
ネート樹脂であり、通常、二価フェノールとカーボネー
ト前駆体とから溶液法又は溶融法で製造される。二価フ
ェノールとしては2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(通称ビスフェノールA)を主たる対象と
するが、その一部又は全部を他の二価フェノールで置換
えてもよい。他の二価フェノールとしては、例えばビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロパン等があげられる。
カーボネート前駆体としては、例えばカルボニルハライ
ド、カルボニルエステル、ハロホルメート等があげら
れ、具体的な例としてホスゲン、ジフェニルカーボネー
ト、二価フェノールのジハロホルメート等があげられ
る。また、芳香族ポリカーボネート樹脂を製造するに際
しては、必要に応じて分子量調節剤、分岐剤、触媒等を
使用することができる。
芳香族ポリカーボネート樹脂に混合する熱可塑性樹脂
は、芳香族ポリカーボネート樹脂に混合することのでき
るものであればよく、例えば熱可塑性ポリエステル樹
脂、ポリアリーレンエステル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ジエ
ン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポ
リスルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂
等から選ばれた一種又は二種以上の混合物があげられ
る。
熱可塑性ポリエステル系樹脂は、芳香族ジカルボン酸
又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエス
テル形成性誘導体とを主原料として縮合反応させて得ら
れる重合体又は共重合体である。ここで使用する芳香族
ジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸等が好ましい。ジオールとしては
炭素数2〜10のアルキレングリコール、炭素数6〜15の
脂環族ジオールが好ましく、例えばエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、3−メチルペンタンジオール(2,4)、2−メチル
ペンタジオール(1,4)、2−エチルヘキサンジオール
(1,3)、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノール等があげられる。好ましい熱可塑性ポリエステ
ル系樹脂はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、これらの酸成分及び/又はジオール成
分の30モル%以下を他の成分で置換えた共重合ポリエス
テルである。
ポリアリーレンエステル系樹脂は、二価フエノール又
はそのエステル形成性誘導体と芳香族ジカルボン酸又は
そのエステル形成性誘導体とを主原料として縮合反応さ
せて得られる重合体又は共重合体である。ここで使用す
る二価フェノールとしては、前記芳香族ポリカーボネー
ト樹脂のところで説明したものが好ましく使用され、そ
のエステル形成性誘導体としては、例えば脂肪族又は芳
香族カルボン酸とのジエステル等である。芳香族ジカル
ボン酸としては、前記熱可塑性ポリエステル系樹脂のと
ころで説明したものが好ましく使用される。二価フェノ
ール又はそのエステル形成性誘導体と芳香族ジカルボン
酸又はそのエステル形成性誘導体からポリアリーレンエ
ステル系樹脂を製造するには界面重縮合法、溶液重縮合
法、溶融重縮合法等任意の方法が採用される。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば一般用ポリスチ
レン、耐衝撃性ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹
脂、MBS樹脂、MAS樹脂、AAS樹脂、スチレン−ブタジエ
ンブロック共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体等があげられる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば高密度ポリエチ
レン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、線状低密度ポリエ
チレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル
共重合体、エチレン−グリシジル(メタ)アクリレート
共重合体等があげられる。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えばポリプロピレ
ン樹脂、プロピレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン
−塩化ビニル共重合体等があげられる。
ジエン系樹脂としては、例えば1,2−ポリブタジエン
樹脂、トランス−1,4−ポリブタジエン樹脂等ジエン構
造を有する単量体単独又はこれらと共重合可能な単量体
との共重合体及びこれらの混合物である。
ポリアミド系樹脂としては、例えばアミノカルボン酸
単独又はジカルボン酸とジアミンとからなる重合体、又
はα,ω−カプロラクタムを開環重合して得られる重合
体等があげられる。
ポリエーテル系樹脂としては、例えばポリフェニレン
エーテル重合体又は共重合体を好ましいものとしてあげ
られる。
本発明で使用するホウ酸アルミニウムウイスカーは、
化学組成が9Al2O3・2B2O3で表される白色針状単結晶繊
維であり、平均直径0.5〜1μ、平均長さ10〜30μのも
のが好ましい。
ホウ酸アルミニウムウイスカーの使用量は、得られる
組成物の使用目的によって広い範囲をとることができ、
特に制限する必要はないが、芳香族ポリカーボネート樹
脂の分子量の低下に影響する量、即ち芳香族ポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対して1重量部以上のときに本
発明は有効であり、特に5重量部以上のときに顕著な効
果が得られる。
本発明で使用する有機酸はカルボン酸、スルホン酸等
であり、特に炭素数15以下の芳香族カルボン酸、炭素数
20以下の脂肪族カルボン酸が好ましい。具体的には酢
酸、プロピオン酸、酪酸、マロン酸、コハク酸、グルタ
ル酸、ステアリン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、イタコン酸
等の脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸、無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン
酸があげられる。
かかる有機酸を使用することによって、ホウ酸アルミ
ニウムウイスカーによる芳香族ポリカーボネート樹脂の
分子量低下を大巾に抑制することができる。
有機酸の使用量は、あまりに少ないと充分な分子量低
下抑制効果が得られず、あまり多くしてもその効果は飽
和するようになる。使用量は、通常ホウ酸アルミニウム
ウイスカーの使用量に対して0.1〜10重量%の範囲から
選択され、最適使用量は、ホウ酸アルミニウムウイスカ
ーに対して0.5〜5重量%の範囲から選択される。
本発明の組成物は、前記の各成分を任意の方法、例え
ばタンブラー、ブレンダー、ナウターミキサー、バンバ
リーミキサー、混練ロール、押出機等により混合して製
造することができる。
本発明の組成物には、その目的を逸脱しない範囲で必
要に応じて他の添加剤、例えば酸化防止剤、難燃剤、帯
電防止剤、離型剤、紫外線吸収剤等を配合することがで
きる。
〈発明の効果〉 本発明の組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂又は
芳香族ポリカーボネート樹脂と他の熱可塑性樹脂との混
合物に、寸法安定性を改善するに必要な量のホウ酸アル
ミニウムウスイカーを配合した場合においても、分子量
の低下が著しく抑制され、樹脂本来の優れた特性を保持
しているため、任意の溶融成形法例えば射出成形、押出
成形、圧縮成形等に適用でき、特に従来使用できなかつ
た用途、例えば大型精密機械部品や大型自動車部品等へ
の使用を可能にする等工業的に優れた効果を奏するもの
である。
〈実施例〉 以下実施例により本発明を詳述する。なお、実施例に
おける部は重量部を意味し、粘度平均分子量は、塩化
メチレンに20℃で0.7g/dlの濃度で溶解した溶液から求
めた比粘度ηspを下記式に挿入して求めた。
ηsp/C=[η]+0.45[η]2C[η]=1.23×10-4 但しC=0.7 また、衝撃強さは厚さ1/4″、1/8″の試験片を用い、
アイゾットノッチ付きで測定した値(kgf.cm/cm)で示
し、熱変形温度(HDT)はASTM D−648(18.6kgf/cm2
で測定した値(℃)で示した。
実施例1〜4及び比較例1,2 粘度平均分子量22,500のビスフェノールAより得られ
たポリカーボネート粉体(帝人化成(株)製パンライト
L−1225)100重量部に、第1表記載のホウ酸アンモニ
ウムウイスカーと有機酸を表記量の量(重量部)添加
し、30mmφのベント式押出機(ナカタニ(株)製VSK-3
0)を用いてシリンダー温度290℃で押出してペレットを
得た。
このペレットを熱風循環式乾燥機により120℃で5時
間乾燥した後、射出成形機(日本製鋼所(株)製J−12
0SA)によりシリンダー温度300℃、金型温度80℃で物性
試験片を作成した。ペレットと成形品(物性試験片)夫
々の粘度平均分子量、及び試験片の物性を第1表に示
した。
なお、ここで使用したホウ酸アルミニウムウイスカー
は化学組成9Al2O3・2B2O3、平均値径0.5〜1μ、平均長
さ10〜30μ、白色針状単結晶繊維(四国化成(株)製ア
ルボレックスG)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C08K 13/04 5:42 7:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリカーボネート樹脂又は芳香族ポ
    リカーボネート樹脂に他の熱可塑性樹脂を70重量%以下
    加えた熱可塑性樹脂100重量部に、ホウ酸アルミニウム
    ウイスカー1重量部以上及び該ホウ酸アルミニウムウイ
    スカーに対して0.1〜10重量%になる量の有機酸を配合
    してなる熱可塑性樹脂組成物。
JP26942690A 1990-10-09 1990-10-09 熱可塑性樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH086016B2 (ja)

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