JPH086011B2 - 塩基性金属塩および/または非ニュートン性コロイド分散系およびビニル芳香族含有重合体を含有する組成物 - Google Patents

塩基性金属塩および/または非ニュートン性コロイド分散系およびビニル芳香族含有重合体を含有する組成物

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JPH086011B2
JPH086011B2 JP50523587A JP50523587A JPH086011B2 JP H086011 B2 JPH086011 B2 JP H086011B2 JP 50523587 A JP50523587 A JP 50523587A JP 50523587 A JP50523587 A JP 50523587A JP H086011 B2 JPH086011 B2 JP H086011B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は,塩基性金属塩および/または非ニュートン
性コロイド分散系およびビニル芳香族含有共重合体を含
有する組成物に関する。これら組成物は,漏れ防止剤,
押し出し組成物,成形組成物などとして,有用である。
しかし,この組成物は,高固形分の熱硬化性塗装組成物
として,特に用途を有する。金属表面を塗装する方法,
および塗装された金属表面もまた,開示されている。
発明の背景 これまで用いられた塗装組成物は,主として,有機溶
媒ベースの組成物であり,この組成物は,典型的には,4
0-50重量%またはそれ以上といった高い溶媒濃度を有す
る。このような溶媒ベースの塗装を用いると,硬化中に
て,有機溶媒の蒸気が大気中に蒸発することにより生じ
る,重大な大気汚染の問題が起こる。
このような溶媒ベースの塗装に代わる方法として提案
されている方法は,“高固形分”の処方を用いることで
ある。理論的には,これら提案された処方は,少なくと
も約60容量%の固形分,好ましくは少なくとも約85容量
%またはそれ以上の固形分を含有する。残りは,有機溶
媒および/または水溶媒である。この用語“固体”は,
ここで,および添付の請求の範囲では,硬化中に蒸発し
ない組成物の部分を意味するべく,用いられる。この
“固体”は,硬化前には,それ自体は,固体であっても
固体でなくてもよい。典型的には,記述の組成物中の
“固体”には,樹脂が包含される。
米国特許3,384,586号および3,492,231号には,重合し
た樹脂(例えば,ポリオレフィン,ポリアミド,アクリ
ル,ポリスチレン,ポリスルフィド,ポリエーテル,ポ
リエステル,メラミン樹脂,アルキッド樹脂など)を,
以下を含む少量の非ニュートン性コロイド分散系と組み
合わせて含有する樹脂状組成物が開示されている:この
分散系は,次の(2)および(3)中で予備分散された
(1)固形の金属含有コロイド粒子から構成される:
(2)分散媒体;(3)必須の第3成分として,該分散
媒体中で溶解性の少なくとも1種の有機化合物。該有機
化合物の分子は,疎水性部分,および少なくとも1種の
極性置換基により,特徴づけられる。
米国特許4,436,855号および4,443,577号には,以下か
ら構成される非ニュートン性コロイド分散系を含有す
る,ウレタン塗装組成物が開示されている:この分散系
は,次の(2)および(3)中で予備分散された(1)
固体の金属含有コロイド粒子から構成される:(2)少
なくとも1種の不活性有機液体の分散楳体;(3)必須
の第3成分として,該分散楳体中で実質的に溶解性の有
機化合物からなるクラスから選択された少なくとも1種
の群。該有機化合物の分子は,極性置換基および疎水性
部分により特徴づけられる。先の特許は,2成分のウレタ
ン塗装系に関する。この系は,さらに,有機多官能性イ
ソシアネート,およびリン酸の酸性エステルを含有す
る。後の特許は,1成分で湿潤硬化可能なウレタン塗装組
成物に関する。この組成物は,さらに,イソシアネート
末端のプレポリマーを含有する。
米国特許4,425,466号には,一部メチル化され一部メ
チロール化されたメラミンを含有する塗装組成物,およ
び1分子あたり,平均して少なくとも2個の官能基(こ
れは,カルボキシ,ヒドロキシ,第1級および第2級ア
ミドおよびウレタンからなる群から選択される)を含有
する多官能性化合物が開示されている。この引例は,こ
の塗装組成物が室温で安定であり,比較的低い硬化温度
で,速い硬化作用を有し得ることを示している。
チキソトロピー性のグリース様組成物(これは,不揮
発性の希釈油,油溶性の分散剤,およびアルカリ土類金
属炭酸塩から実質的になる)の主要量,および重合体の
少量を含有するグリース組成物は,米国特許3,671,012
号および3,661,622号に記述されている。米国特許3,56
5,672号では,以下の物質を用いて,金属の腐食耐性を
改良する方法が記述されている:不揮発性の希釈剤を含
有するグリース様組成物,分散剤,および塗装組成物と
して塩基性のアルカリ金属成分(これは,次いで,従来
の塗装法で塗装される)。微結晶状ワックス,分散剤,
およびアルカリ土類金属炭酸塩の混合物を含有する組成
物は,米国特許3,746,643号に記述されている。必要に
応じて,この混合物は,不揮発性の希釈油を少量で含有
し得る。
温度による基質の粘度変化を最小にするために用いら
れる物質は,粘度調節剤,粘度改良剤,粘度指数改良剤
またはVI改良剤と呼ばれる。この用語“粘度指数改良
剤”または“VI改良剤”は,伝統的に,粘度調節剤や粘
度改良剤といった用語の同義語として,用いられる。金
属石鹸のような少数の非重合体物質は,VI改良特性を示
すものの,たいていの場合には,用いられるVI改良剤
は,油溶性の有機重合体である。このような重合体に
は,ポリイソブチレン;ポリメタクリレート(すなわ
ち,種々の鎖長のアルキルメタクリレートの共重合
体);エチレンとプロピレンとの共重合体;およびポリ
アクリレート(すなわち,種々の鎖長のアルキルアクリ
レートの共重合体)が包含される。
近年では,イソプレンのような共役ジエンとスチレン
との水素添加ブロック共重合体の一群(これは,VI改良
剤として,潤滑油中で有用である)が開発されている。
これら水素添加ブロック共重合体の物理的性質は,それ
らが,梱包された物質,破砕物またはペレットとして,
またはこれら共重合体を含有する添加濃縮物として,市
販に供給されるような程度である。このタイプの添加濃
縮物は,Shellvis 40 VI改良剤濃縮物およびShellvis 50
VI改良剤濃縮物として,シェル化学社から市販されて
いる。これらのタイプの共重合体は,米国特許3,554,91
1号;3,688,125号;3,763,044号;3,965,019号;および4,0
36,910号に記述されている。
発明の要旨 本発明は,改良された非ニュートン性のコロイド分散
系に関する。この分散系は,特に希釈されたときに,改
良された増粘力を示す。これらの組成物は,高固形分で
熱硬化性の漏れ防止剤,成形組成物,押し出し組成物な
どとして,有用である。しかし,この組成物は,高固形
分で熱硬化性の塗装組成物としての使用に,特に適当で
ある。これら塗装組成物は,熱安定性であり,たわみ耐
性がある。
この発明の組成物は,以下の(B)および(C)の混
合物を含有する: (B)以下の(B−1),(B−2)および(B−
3)を含む,少なくとも1種の非ニュートン性のコロイ
ド分散系; (B−1) 固体の金属含有コロイド粒子, (B−2) 液状の分散媒体,および, (B−3) 少なくとも1種の有機化合物;この化合物
は,該分散媒体中で溶解性であり,該有機化合物は,疎
水性部分および少なくとも1種の極性置換基により,特
徴づけられる。
(C) ビニル芳香族モノマーと脂肪族共役ジエンとの
少なくとも1種の水素添加ブロック共重合体。
必要に応じて,この組成物は,また,(D)実質的に
不活性で通常液状の希釈剤を含有する。
この発明はまた,上で記述の本発明の組成物だけでな
く,以下の組成物を用いて,金属表面を塗装する方法に
関する: この組成物は,有機酸性物質(A)の中性および/ま
たは塩基性金属塩と,上で記述の共重合体(C)との混
合物を含有する。
より好ましい実施態様の詳細な説明 用語“ヒドロカルビル”は,純粋なヒドロカルビル基
だけでなく,実質的なヒドロカルビル基(例えば,実質
的なヒドロカルビルオキシ基など)を包含するべく,こ
こで用いられる。実質的なヒドロカルビル基としてのこ
れら基の記述は,ここで記述の用途に関連したこれら基
の炭化水素的特性や性質に著しい影響を与えるような,
非炭化水素置換基や非炭素原子を含有しないことを意味
する。
この発明のヒドロカルビル基の一般的な性質におい
て,炭化水素的性質や特性を著しく変えない置換基の非
限定的な例は,以下である: エーテル基(特に,ヒドロカルビルオキシ基,例え
ば,フェノキシ,ベンジルオキシ,メトキシ,n−ブトキ
シなど,および特に,約10個までの炭素原子を有するア
ルコキシ基); オキソ基(例えば,主要な炭素鎖中の−0−結合); ニトロ基; チオエーテル基(特にC1-10アルキルチオエーテ
ル); チア基(例えば,主要な炭素鎖中の−S−結合); カルボヒドロカルビルオキシ基(例えば, スルホニル基(例えば、 スルフィニル基(例えば、 表は,単に例示することを意図しており,完全ではな
い。あるクラスの置換基を省いているのは,それを排除
する必要性があることを意味しない。一般に,このよう
な置換基が存在するなら,実質的なヒドロカルビル基中
の各10個の炭素原子に対し,2個を越えない,好ましくは
1個を越えない置換基が存在する。この数の置換基数で
は,ふつうは,基の炭化水素的性質や特性に,実質的な
影響を与えないからである。それにもかかわらず,この
ヒドロカルビル基は,ふつうは,非炭化水素基を有しな
い;すなわち,これらの基は,炭素原子と水素原子とだ
けからなる純粋なヒドロカルビル基である。
本明細書および請求の範囲で用いられるような用語
“低級の”は,アルキル,アルケニル,アルコキシなど
のような用語と組み合わせて用いられるとき,全体で,
約7個までの炭素原子を含有するような基を記述するつ
もりである。
(A):酸性有機化合物の中性および塩基性金属塩 ここで金属塩に適用されるような,用語“中性の”お
よび“正の”は,有機酸(ここで,この酸は,金属塩基
の化学量論量と反応に供されている)の金属塩を示す。
用語“オーバーベースの",“スーパーベースの”およ
び“ハイパーベースの”とは,金属含有物質の公知のク
ラスに一般的な技術用語である。これらオーバーベース
化物質は,また,“錯体",“金属錯体",“高級金属含有
の塩”およびその類似物を表す。オーバーベース化物質
は,金属の化学量論に従って存在する量よりも過剰の金
属含量,および金属と反応に供される特定の有機化合物
(例えば,カルボン酸またはスルホン酸)により,特徴
づけられる。それゆえ,次式のモノスルホン酸が,塩基
性金属化合物(例えば,水酸化カルシウム)で中和され
るなら, 生成する“正の”金属塩は,酸の各当量に対し,1当量の
カルシウムを含有する。すなわち,この塩は次式で示さ
れる: しかしながら,当該技術分野で公知のように,利用可能
な種々の方法により,化学量論量よりも多くの金属を含
有する生成物の不活性有機液体の溶液が得られる。これ
ら生成物の溶液は,ここでは,オーバーベース化物質と
して,表されている。これら手順に従って,このスルホ
ン酸,またはそれらのアルカリ金属塩またはアルカリ土
類金属塩は,金属塩基と反応に供され得る。この生成物
は,酸を中和するのに必要な量よりも過剰量の金属を含
有する。この量は,例えば,正塩中に存在する金属の4.
5倍であり,3.5当量金属が過剰である。実際の化学量論
的に過剰な金属量は,反応,工程の条件などに依存し
て,かなりの範囲,例えば,約0.1当量〜約30当量,ま
たはそれ以上で変えられ得る。本発明の分散系を調製す
る際に有用なオーバーベース化物質は,一般に,オーバ
ーベース化される物質の各当量あたり,約3.5当量〜約4
0当量,またはそれ以上の金属を含有する。
本明細書および請求の範囲では,用語“オーバーベー
スの”は,化学量論的に過剰な金属を含有する物質を示
すべく用いられる。従って,この用語は,当該技術分野
で,オーバーベースの,スーパーベースの,ハイパーベ
ースのなど(これらは,上で論じた)として示される物
質を包含する。
専門用語“金属比”は,生成物中の金属の化学当量に
対する,オーバーベース化物質(例えば,スルホン酸金
属塩,カルボン酸金属塩,リン酸金属塩またはフェノー
ル金属塩)中での金属の全化学当量の比を示すべく,従
来技術およびここで用いられる。この生成物は,オーバ
ーベース化され得る有機物質(例えば,スルホン酸,カ
ルボン酸,またはリン酸またはフェノール)と,金属含
有反応物(例えば,水酸化カルシウム,酸化バリウムな
ど)との間の反応にて,2つの反応物の公知の化学反応性
および化学量論に従って,得られると予想される。それ
ゆえ,上で論じた正のスルホン酸カルシウム中では,こ
の金属比は1であり,そしてオーバーベース化されたス
ルホン酸塩中では,この金属比は4.5である。明らか
に,オーバーベース化され得る物質中にて,金属と反応
し得る化合物が1個を越えて存在するなら,生成物の
“金属比”は,オーバーベース化生成物中の金属の当量
数が,得られる単一の成分またはこれら成分の全ての組
合せに対し,存在し得ると考えられる当量数に比例する
かどうかに依存する。
この発明の成分(A)として有用な中性の金属塩は,
以下の種々の有機酸化合物の金属塩とされ得る:リン
酸,チオリン酸,硫酸,カルボン酸,チオカルボン酸,
フェノールおよびその類似物。より好ましい中性金属塩
は,塩基性金属塩を調製する際に有用であるような,以
下で記述の有機カルボン酸およびスルホン酸の塩があ
る。同様に,この中性金属塩の金属は,塩基性金属塩に
関して以下で記述の金属のいずれかとされ得る。この金
属には,アルカリ金属およびアルカリ土類金属,亜鉛,
鉛,マンガンなどが包含される。
種々の有機酸の中性金属塩の調製は,当該技術分野で
公知である。多くの中性金属塩が,市販に入手可能であ
る。例には,中性のマホガニースルホン酸バリウムおよ
びカルシウム,中性のナフテン酸バリウムおよびカルシ
ウム,およびジアルキル置換されたナフテン酸バリウム
およびカルシウムなどがある。
成分(A)として,および成分(B)を調製する際に
有用なオーバーベース化物質は,一般に,オーバーベー
ス化され得る有機酸性物質を含む反応混合物を処理する
ことにより,調製される。この反応媒体は,該有機物質
に対する不活性有機溶媒の少なくとも1種,化学量論的
に過剰量の金属塩基,促進剤および酸性物質から,本質
的に構成される。このオーバーベース化物質だけでな
く,全く異なる群のオーバーベース化物質を調製する方
法は,従来公知であり,以下の米国特許の実施例で開示
されている:米国特許2,616,904号;2,616905号;2,616,9
06号;2,616,911号;2,616,924号;2,616,925号;2,617,049
号;2,695,910号;2,723,234号;2,723,235号;2,723,236
号;2,760,970号;2,767,164号;2,767,209号;2,777,874
号;2,798,852号;2,839,470号;2,856,359号;2,859,360
号;2,856,361号;2,861,951号;2,883,340号;2,915,517
号;2,959,551号;2,968,642号;2,971,014号:2,989,463
号;3,001,981号;3,027,325号;3,070,581号;3,108,960
号;3,147,232号;3,133,019号;3,146,201号;3,152,991
号;3,155,616号;3,170,880号;3,170,881号;3,172,885
号;3,194,823号;3,223,630号;3,232,883号;3,242,079
号;3,242,080号;3,250,710号;3,256,186号;3,274,135
号;3,492,231号;4,230,586号。これら特許は,オーバー
ベース化され得る工程,物質,適当な金属塩基,促進剤
および酸性物質だけでなく,種々の特定のオーバーベー
ス化生成物(これは,成分(A)として,およびこの発
明の分散系(成分(B))を生成する際に有用である)
を開示している。従って,この特許の内容は,ここに示
されている。
オーバーベース化される有機物質の重要な特徴は,オ
ーバーベース化工程で用いられる特定の反応媒体中にお
ける,その溶解性にある。従来用いられる反応媒体が,
ふつうは,石油留分を含有するので,これら有機物質
は,一般に,油溶性である。しかしながら,他の反応媒
体(例えば,芳香族炭化水素,脂肪族炭化水素,燈油な
ど)が使用されるなら,この有機物質は,得られる反応
媒体中で溶解性である限り,鉱油中で溶解性であること
は必須でない。明らかに,鉱油中で溶解性の多くの有機
物質は,示された他の適当な反応媒体中の多くでも,溶
解性である。この反応媒体は,ふつうは,コロイド分散
系の分散媒体,またはそれらの少なくとも1種の成分と
なることが,明らかとされるべきである。このことは,
反応媒体の一部,または分散媒体として,追加の不活性
有機液体が加えられるかどうかに依存する。
オーバーベース化され得る物質は,一般に,油溶性の
有機酸化合物である。この化合物には,亜リン酸,チオ
亜リン酸,イオウ含有酸,カルボン酸,チオカルボン
酸,フェノールおよびその類似物だけでなく,それらの
対応するアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩が包
含される。これらクラスの有機酸だけでなく,他の有機
酸(例えば,硝酸,ヒ酸など)の各代表例は,それらか
らオーバーベース化生成物を調製する方法とともに,上
で引用の特許に開示されている。従って,この特許の内
容は,このことに関して,ここに示されている。より特
定すると,米国特許2,777,874号は,オーバーベース化
物質を調製するために適当な有機酸を開示している。こ
の物質は,本発明の組成物中で用いるために,分散系に
転化され得る。同様に,米国特許2,616,904号;2,695,91
0号;2,767,164号;2,767,209号;3,147,232号および3,27
4,135号は,オーバーベース化物質を調製するために適
当な種々の有機酸だけでなく,このような酸から調製さ
れるオーバーベース化生成物の代表例を開示している。
オーバーベース化される酸(ここで,この酸は,亜リン
酸,チオ亜リン酸,リン酸−イオウ含有酸結合物,およ
びポリオレフィンから調製されるイオウ含有酸)は,米
国特許2,883,340号;2,915,517号;3,001,981号;3,108,96
0号および3,232,883号にて開示されている。オーバーベ
ース化されたフェノール塩は,米国特許2,959,551号に
開示されている。これに対して,オーバーベース化され
たケトンは,米国特許2,798,852号に開示されている。
油溶性で金属のない非互変異性の中性および塩基性有機
極性化合物(例えば,エステル,アミン,アミド,アル
コール,エーテル,スルフィド、スルホキシドなど)
は,米国特許2,968,642号;2,971,014号および2,989,463
号に開示されている。オーバーベース化され得る物質の
他のクラスには,油溶性のニトロ置換脂肪族炭化水素,
特にニトロ置換ポリオレフィン(例えば,ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,ポリイソブチレンなど)がある。
このタイプの物質は,米国特許2,959,551号に例示され
ている。同様に,アルキレンポリアミン(例えば,プロ
ピレンジアミンまたはN−アルキル化プロピレンジアミ
ン)と,ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド生成
化合物(例えば,パラホルムアルデヒド)との油溶性反
応生成物は,オーバーベース化され得る。オーバーベー
ス化のために適当な他の化合物は,上で引用の特許に開
示されているか,または,そうでなければ,当該技術分
野で公知である。
このスルホン酸は,成分(A)および成分(B)の調
製に用いるために,より好ましい。これらには,式R1(S
O3H)rおよび(R2)xT(SO3H)yにより表される酸が包含され
る。これら式において,R1は,脂肪族炭化水素基,また
は脂肪族置換のシクロ脂肪族炭化水素基,またはアセチ
ニル不飽和のない本質的な炭化水素基であり,約60個ま
での炭素原子を含有する。R1が脂肪族のとき,それは,
ふつうは,少なくとも約15個の炭素原子を含有する;R1
が,脂肪族置換のシクロ脂肪族基のとき,この脂肪族置
換基は,ふつうは,全体で少なくとも約12個の炭素原子
を含有する。R1の例には,アルキル基,アルケニル基お
よびアルコキシアルキル基,および脂肪族置換のシクロ
脂肪族基(ここで,この脂肪族置換基は,アルキル,ア
ルケニル,アルコキシ,アルコキシアルキル,カルボキ
シアルキルなどである)がある。一般に,このシクロ脂
肪族核は,シクロアルカンまたはシクロアルケン(例え
ば,シクロペンタン,シクロヘキサン,シクロヘキセン
またはシクロペンテン)から誘導される。R1の特定例に
は,セチルシクロヘキシル,ラウリルシクロヘキシル,
セチロイルエチル,オクタデセニル,および以下から誘
導される基がある:この基は,石油性の飽和または不飽
和パラフィンワックスから誘導される基,およびオレフ
ィン重合体(これには,オレフィン性モノマー単位1個
あたり約2個〜8個の炭素原子を含有する,重合したモ
ノオレフィンおよびジオレフィンが包含される)から誘
導される基がある。R1はまた,それらの本質的な炭化水
素的性質が損なわれない限り,他の置換基を含有し得
る。この置換基には,例えば,フェニル,シクロアルキ
ル,ヒドロキシ,メルカプト,ハロ,ニトロ,アミノ,
ニトロソ,低級アルコキシ,低級アルキルメルカプト,
カルボキシ,カルボアルコキシ,オキソまたはチオ,ま
たは以下のような中断基がある:この中断基は,例え
ば,−NH−,−O−または−S−である。
R2は,一般に,炭化水素基,または本質的な炭化水素
基(これは,アセチレン性不飽和がなく,約4個〜約60
個の脂肪族炭素原子を含有する),好ましくは脂肪族炭
化水素基(例えば,アルキルまたはアルケニル)であ
る。しかしながら,それはまた,上で列挙したような置
換基や中断基を含有していてもよい。但し,それらの本
質的な炭化水素的性質は,保持される。一般に,R1また
はR2中に存在する全ての非炭素原子は,それらの全重量
の10%を越えることは考えられない。
基Tは,芳香族炭化水素(例えば,ベンゼン,ナフタ
レン,アントラセンまたはビフェニル)から誘導され得
る環状核か,または複素環化合物(例えば,ピリジン,
インドールまたはイソインドール)から誘導され得る環
状核である。通常,Tは,芳香族炭化水素核,特にベンゼ
ン核またはナフタレン核である。
添字xは,少なくとも1,一般に1−3である。添字r
およびyは,1分子あたり約1−4の平均値を有し,一般
に1である。
成分(A)および成分(B)を調製する際に有用な例
示のスルホン酸には,マホガニースルホン酸,ペトロラ
クタムスルホン酸,モノ−およびポリワックス置換のナ
フタレンスルホン酸,セチルクロロベンゼンスルホン
酸,セチルフェノールスルホン酸,セチルフェノールジ
スルフィドスルホン酸,セトキシカプリルベンゼンスル
ホン酸,ジセチルチアンスレンスルホン酸,ジラワリル
β−スルホン酸,ジカプリルニトロナフタレンスルホン
酸,飽和パラフィンワックススルホン酸,不飽和パラフ
ィンワックススルホン酸,ヒドロキシ置換パラフィンワ
ックススルホン酸,テトライソブチレンスルホン酸,テ
トラアミレンスルホン酸,クロロ置換パラフィンワック
ススルホン酸,ニトロソ置換パラフィンワックススルホ
ン酸,石油ナフタレンスルホン酸,セチルシクロペンチ
ルスルホン酸,ラウリルシクロヘキシルスルホン酸,モ
ノ−およびポリワックス置換のシクロヘキシルスルホン
酸,ポストドデシルベンゼンスルホン酸,スルホン酸の
“二量体アルキレート”およびその類似物がある。これ
らのスルホン酸は,当該技術分野で公知であり,ここで
さらに論じる必要はない。
より好ましいスルホン酸のあるタイプは,次式で示さ
れ得る: ここで,Rは約12個〜約30個の炭素原子を有するヒドロカ
ルビル基である。
適当なカルボン酸には,アセチレン性不飽和のない,
脂肪族,シクロ脂肪族および芳香族のモノ−およびポリ
塩基性カルボン酸がある。この酸には,ナフテン酸,ア
ルキル−またはアルケニル置換のシクロペンタン酸,ア
ルキル−またはアルケニル置換のシクロヘキサン酸,お
よびアルキル−またはアルケニル置換の芳香族カルボン
酸が包含される。脂肪族酸は,一般に,約8個〜約50個
の炭素原子,好ましくは約12個〜約25個の炭素原子を含
有する。シクロ脂肪族および脂肪族カルボン酸は,より
好ましい。これらは,飽和または不飽和であってもよ
い。特定例には,2−エチルヘキサン酸,リノレン酸,プ
ロピレンテトラマーで置換されたマレイン酸,ベヘン
酸,イソステアリン酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,パ
ルミトイル酸,リノール酸,ラウリン酸,オレイン酸,
リシノール酸,ウンデシル酸,ジオクチルシクロペンタ
ンカルボン酸,ミリスチン酸,ジラウリルデカヒドロナ
フタレンカルボン酸,ステアリルオクタヒドロインデン
カルボン酸,パルミチン酸,アルキル−およびアルケニ
ルコハク酸,ペトロラクタムまたは炭化水素ワックスの
酸化により形成される酸,2種またはそれ以上のカルボン
酸(例えば,トール油酸,ロジン酸など)の市販混合物
が包含される。
成分(A)および(B)を調製する際に有用な5価リ
ン酸は,次式で表され得る: ここで,各R3およびR4は,水素または炭化水素基または
本質的な炭化水素基(これは,好ましくは,約4個〜約
25個の炭素原子を有する)である。R3およびR4の少なく
とも1個は,炭化水素または本質的な炭化水素である;
X1,X2,X3およびX4は,酸素またはイオウである;そし
てaおよびbは,それぞれ,0または1である。それゆ
え,このリン酸は,有機リン酸,ホスホン酸またはホス
フィン酸,またはそれらのいずれかのチオ類似物とされ
得るのが適当である。
ふつうは,リン酸は,次式の酸である: ここで,R3は,フェニル基,または好ましくは18個まで
の炭素原子を有するアルキル基であり,そしてR4は,水
素,または類似のフェニル基またはアルキル基である。
これらリン酸の混合物は,多くの場合,調製が容易なた
めに,より好ましい。
成分(A)および成分(B)は,フェノール(すなわ
ち,芳香環と直接結合したヒドロキシ基を含有する化合
物)からも調製され得る。用語“フェノール”は,ここ
で用いられるように,芳香環に結合したヒドロキシ基を
1個以上有する化合物(例えば,カテコール,レゾルシ
ノールおよびヒドロキノン)を包含する。それはまた,
クレゾールおよびエチルフェノールのようなアルキルフ
ェノール,およびアルケニルフェノールを包含する。約
3個〜100個の炭素原子,特に約6個〜約50個の炭素原
子を含むアルキル置換基を,少なくとも1個で含有する
フェノールが,より好ましい。このフェノールには,例
えば,ヘプチルフェノール,オクチルフェノール,ドデ
シルフェノール,テトラプロペンアルキル化フェノー
ル,オクタデシルフェノール,およびポリブテニルフェ
ノールがある。1個を越えるアルキル置換基を含有する
フェノールもまた,用いられ得る。しかし,モノアルキ
ルフェノールは,その有用性や生成が容易なために,よ
り好ましい。
上で記述のフェノールと,少なくとも1種の低級アル
デヒド(ここで,用語“低級の”とは,7個を越えない炭
素原子を含有するアルデヒドを示す)との縮合生成物も
また,有用である。適当なアルデヒドには,ホルムアル
デヒド,アセトアルデヒド,プロピオンアルデヒド,ブ
チルアルデヒド,バレルアルデヒドおよびベンズアルデ
ヒドが包含される。アルデヒドを生じる試薬(例えば,
パラホルムアルデヒド,トリオキサン,メチロール,メ
チルホルムセル(Methyl Formcel)およびパラアルデヒ
ド)もまた,適当である。ホルムアルデヒド,およびホ
ルムアルデヒドを生じる試薬は,特に好ましい。
この酸性有機化合物の当量は,その分子量を,1分子あ
たりに存在する酸基(すなわち,スルホン酸基,カルボ
キシ基または酸性ヒドロキシ基)の数で割った値であ
る。
オーバーベース化反応のための溶媒として用いられる
有機液体は,コロイド分散系(B)中にて,分散媒体
(B−2)として有用な液体のいずれかとされ得る。溶
媒の同一性は,本発明の特に重要な局面ではない。この
溶媒は,液体の一部または実質的に全てを,本発明の組
成物から連続的に除去しやすくするために,比較的に低
沸点(例えば,約25℃〜約120℃の範囲)により特徴づ
けられる成分を有し得る。または,この成分は,放置し
たり加熱するとすぐに,このような組成物から除去され
ないように,高沸点を有する。これらの液体において,
高い方の沸点を限定することは,重要ではない。
代表的な溶媒には,鉱油,約5個〜約18個の炭素原子
を有するアルカンおよびハロアルカン,約6個までの炭
素を有するポリハロ−およびパーハロアルカン,約5個
またはそれ以上の炭素を有するシクロアルカン,対応す
るアルキル−および/またはハロ置換のシクロアルカ
ン,アリール炭化水素,アルキルアリール炭化水素,ハ
ロアリール炭化水素,エーテル(例えば,ジアルキルエ
ーテル,アルキルアリールエーテル,シクロアルキルエ
ーテル,シクロアルキルアルキルエーテル),アルカノ
ール,アルキレングリコール,ポリアルキレングリコー
ル,アルキレングリコールおよびポリアルキレングリコ
ールのアルキルエーテル,二塩基性アルカノール酸ジエ
ステル,シリケートエステル,およびそれらの混合物が
包含される。特定の例には,石油エーテル,Stoddard溶
媒,ペンタン,ヘキサン,オクタン,イソオクタン,ウ
ンデカン,テトラデカン,シクロペンタン,シクロヘキ
サン,イソプロピルシクロヘキサン,1,4−ジメチルシク
ロヘキサン,シクロオクタン,ベンゼン,トルエン,キ
シレン,エチルベンゼン,t−ブチルベンゼン,ハロベン
ゼン(特にモノ−およびポリクロロベンゼン(例えば,
クロロベンゼンそれ自体,および3,4−ジクロロトルエ
ン)),鉱油,n−プロピルエーテル,イソプロピルエー
テル,イソブチルエーテル,n−アミルエーテル,メチル
−n−アミルエーテル,シクロヘキシルエーテル,テト
キシシクロヘキサン,メトキシベンゼン,イソプロポキ
シベンゼン,p−メトキシトルエン,メタノール,エタノ
ール,プロパノール,イソプロパノール,ヘキサノー
ル,n−オクチルアルコール,n−デシルアルコール,アル
キレングリコール(例えば,エチレングリコールおよび
プロピレングリコール),ジエチルケトン,ジプロピル
ケトン,メチルブチルケトン,アセトフェノン,1,2−ジ
フルオロ−テトラクロロエタン,ジクロロフルオロメタ
ン,1、2−ジブロモテトラフルオロエタン,トリクロロ
フルオロメタン,1−クロロペンタン,1,3−ジクロロヘキ
サン,ホルムアミド,ジメチルホルムアミド,アセトア
ミド,ジメチルアエトアミド,ジエチルアセトアミド,
プロピオアミド,ジイソオクチルアゼレート,ポリエチ
レングリコール,ポリプロピレングリコール,ヘキサ−
2−エチルブトキシジオキサンなどが包含される。
低分子量の液状重合体もまた,溶媒として有用であ
る。この重合体は,一般に,オリゴマーとして分類さ
れ,これには,ダイマー,テトラマー,ペンタマーなど
が包含される。広範囲のクラスの物質の例示には,プロ
ピレンテトラマー,イソブチレンダイマーなどのような
液体がある。
アルキル,シクロアルキルおよびアリール炭化水素
は,より好ましいクラスの溶媒を表す。液状の石油留分
は,溶媒の他のより好ましいクラスを表す。これらより
好ましいクラスのうちには,ベンゼンおよびアルキル化
ベンゼン,シクロアルカンおよびアルキル化シクロアル
カン,シクロアルケンおよびアルキル化シクロアルケン
(これは,例えば,ナフタレンベースの石油留分中で見
いだされる),およびアルカン(これは,パラフィンベ
ースの石油留分中で見いだされる)が包含される。石油
エーテル,ナフサ,鉱油,Stoddard溶媒,トルエン,キ
シレンなど,およびそれらの混合物は,適当な不活性有
機液体の安価な原料の例である。この液体は、本発明の
オーバーベース化された成分を調製する際に,溶媒とし
て機能し得る。鉱油は,それ自体,溶媒として供され得
る。
このオーバーベース化物質を調製する際に用いられる
金属化合物は,通常,周期表のI−A族およびII−A族
における金属の塩基性塩である。しかし,他の金属(例
えば,鉛,亜鉛,マンガンなど)は,オーバーベース化
物質を調製する際に,用いられ得る。この塩のアニオン
部分は,ヒドロキシル,酸化物,炭酸塩,炭酸水素塩,
硝酸塩,亜硫酸塩,亜硫酸水素塩,ハロゲン化物,アミ
ド,硫酸塩などとされ得る。これは,上の引用特許で開
示されている。より好ましいオーバーベース化物質は,
アルカリ土類金属酸化物,水酸化物,およびアルコラー
ト(例えば,アルカリ土類金属低級アルコキシド)から
調製される。本発明のより好ましい分散系は,金属とし
てカルシウムを含有するオーバーベース化物質から製造
される。
促進剤(すなわち,このオーバーベース化物質中に過
剰の金属を取り込ませる物質)もまた,全く多様であ
り,上の引用特許で明示されるような当該技術分野に
て,公知である。適当な促進剤の特に包括的な論述は,
米国特許2,777,874号;2,695,910号;および2,616,904号
に見いだされる。これらには,アルコール性促進剤およ
びフェノール性促進剤が包含される。このアルコール性
促進剤には,1個〜約12個の炭素原子を有するアルカノー
ル(例えば,メタノール,エタノール,アミルアルコー
ル,オクタノール,イソプロパノール,およびそれらの
混合物など)が包含される。フェノール性促進剤には,
種々のヒドロキシ置換ベンゼンおよびナフタレンが包含
される。フェノールの特に有用なクラスは,米国特許2,
777,874号で挙げたタイプのアルキル化フェノール(例
えば,ヘプチルフェノール,オクチルフェノールおよび
ノニルフェノール)がある。種々の促進剤の混合物は,
しばしば用いられる。
適当な酸性物質はまた,上で引用した特許(例えば,
米国特許2,616,904号)に開示されている。有用な酸性
物質の公知の群には,以下の液状の酸が包含される:ギ
酸,酢酸,硝酸,硫酸,塩酸,臭化水素酸,カルバミン
酸,置換カルバミン酸など。酢酸は,非常に有用な酸性
物質である。しかし,無機の酸性物質(例えば,HCl,S
O2,SO3,CO2,H2S,N2O3など)は,通常,酸性物質と
して使用され得る。より好ましい酸性物質は,二酸化炭
素および酢酸である。
オーバーベース化物質を調製する際に,オーバーベー
ス化され得る物質,そのための不活性で非極性の有機溶
媒,金属塩基,促進剤および酸性物質は,一緒にされ,
そして化学反応が引き起こされる。得られるオーバーベ
ース化生成物の正確な性質は,未知である。しかしなが
ら,それは,本明細書のために,溶媒と,以下の(1)
および/または(2)との単一相の均一混合物として,
充分に記述され得る:(1)金属塩基から形成される金
属錯体;(2)酸性物質と,金属塩基およびオーバーベ
ース化され得るといわれる物質との反応により,形成さ
れる非晶質金属塩。それゆえ,反応媒体として鉱油が用
いられ,オーバーベース化される物質として石油スルホ
ン酸,金属塩基としてCa(OH)2,そして酸性物質として
二酸化炭素が用いられるなら,得られるオーバーベース
化物質は,この発明のために,酸性物質の金属含有錯
体,金属塩基,および石油スルホン酸のオイル溶液か,
または非晶質炭酸カルシウムおよび石油スルホン酸カル
シウムのオイル溶液のいずれかとして,記述され得る。
X線技術では,結晶構造は認められないけれども,簡
単な散乱方法により,以下のことが示される:粒子は,
オーバーベース化物質中に存在し,これらの粒子および
/または粒子集合体は,約100A〜約1500Aの範囲の粒子
サイズを有する。
この酸性物質が,反応塊の残部と接触する温度は,か
なりの程度まで,用いられる促進剤に依存する。フェノ
ール性促進剤を用いると,この温度は,ふつうは,約80
℃〜約300℃,好ましくは約100℃〜約200℃の範囲であ
る。促進剤として,アルコールまたはメルカプタンが用
いられるとき,この温度は,ふつうは,反応混合物の還
流温度を越えず,好ましくは,約100℃を越えない。
先のことを考えて,このオーバーベース化物質は,促
進剤の全てまたは一部を保持し得ることが,明らかとさ
れるべきである。すなわち,この促進剤が揮発性物質
(例えば,アルキルフェノール)でないか,または,さ
もなければ,オーバーベース化物質から容易に除去され
得ないなら,少なくともある促進剤は,オーバーベース
化生成物中に残留する。従って,このような生成物から
製造される分散系(すなわち,成分(B))もまた,促
進剤を含有し得る。この分散系を調製するのに用いられ
るオーバーベース化物質中に,促進剤が存在するかしな
いか,および,同様に,コロイド状の分散系(B)自体
に促進剤が存在するかしないかは,本発明の重要な局面
を示さない。明らかに,低級アルカノール(例えば,メ
タノール,エタノールなど)のような揮発性促進剤を選
択することは,当該技術分野の範囲内である。その結
果,この促進剤は,本発明の組成物に組み込んで分散系
を形成する前か,またはその後に,容易に除去され得
る。
オーバーベース化されたカルボン酸およびスルホン酸
のより好ましい群には,オーバーベース化されたモノ
−,ジ−およびトリ−アルキル化ベンゼンおよびナフタ
レン石油スルホン酸および高級脂肪酸のバリウム塩およ
びカルシウム塩(これには,それの水素添加形成物が包
含される)が,特に好ましい。合成的に生成されるアル
キル化ベンゼンおよびナフタレンスルホン酸の例示に
は,約8個〜約30個の炭素原子を有するアルキル置換
基,好ましくは約12個〜約30個の炭素原子を有するアル
キル置換基,有利には約24個の炭素原子を有するアルキ
ル置換基を含有する酸がある。このような酸には,ジ−
イソドデシル−ベンゼンスルホン酸,ワックス置換フェ
ノールスルホン酸,ワックス置換ベンゼンスルホン酸,
ポリブテン置換スルホン酸,セチル−クロロベンゼンス
ルホン酸,ジ−セチルナフタレンスルホン酸,ジ−ラウ
リルジフェニルエーテルスルホン酸,ジ−イソノニルベ
ンゼンスルホン酸,ジ−イソオクタデシルベンゼンスル
ホン酸,ステアリルナフタレンスルホン酸,およびその
類似物が包含される。脂肪族の脂肪酸のこの特に好まし
い群には,約12個〜約30個の炭素原子を含有する,飽和
および不飽和の高級脂肪酸が包含される。これら酸の例
示には,ラウリル酸,パルミチン酸,オレイン酸,リノ
ール酸,リノレン酸,オレオステアリン酸,ステアリン
酸,ミリスチン酸,およびウンデカリン酸,α−クロロ
ステアリン酸,およびα−ニトロラウリン酸がある。
石油スルホン酸は,公知技術で認められたクラスの物
質である。この物質は,上の特許で例示のようなオーバ
ーベース化方法の開始以来,オーバーベース化生成物を
調製する際に,出発物質として用いられる。石油スルホ
ン酸は,精製されたまたは半精製された石油を,濃硫酸
または発煙硫酸で処理することにより,得られる。これ
ら酸は,スラッジを沈降させた後,オイル中に残留す
る。これら石油スルホン酸は,それから調製される石油
の性質に依存して,油溶性のアルカンスルホン酸,アル
キル置換シクロ脂肪族スルホン酸(これには,シクロア
ルキルスルホン酸およびシクロアルケンスルホン酸が包
含される),アルキル,アルカリール,またはアラルキ
ル置換された炭化水素芳香族スルホン酸(これには,単
一芳香核および縮合した芳香核だけでなく,一部水素添
加されたそれらの形成物が包含される)がある。このよ
うな石油スルホン酸の例には,マホガニースルホン酸,
ホワイト油スルホン酸,ペトロラタムスルホン酸,石油
マフテン(maphthene)スルホン酸などが包含される。
スルホン酸およびカルボン酸のより好ましいクラスの
代表例により示されるように,この酸は,非炭化水素置
換基(例えば,ハロ,ニトロ,アルコキシ,ヒドロキシ
など)を含有し得る。
成分(A)として,分散系(B)を調製するために用
いられるオーバーベース化物質は,少なくとも約2.0,好
ましくは少なくとも約4.5の金属比を有するのが,望ま
しい。オーバーベース化物質のより好ましい群は,少な
くとも約7の金属比を有する。約75までの金属比を有す
るオーバーベース化物質が用いられ得るものの,通常,
最大の金属比は約40を越えず,たいていの場合,約20を
下まわる。
本発明の組成物中で用いられるオーバーベース化物質
は,一般に,約10重量%〜約70重量%の金属含有成分を
含有する。この後で説明するように,これら金属含有成
分の正確な性質は,知られていない。理論で縛るつもり
はないものの,この金属塩基,酸性物質および有機物質
は,オーバーベース化形状の金属錯体であり,この錯体
は,このオーバーベース化物質の金属含有成分であると
考えられている。他方,この金属塩基および酸性物質
は,非晶質の金属化合物(これは,不活性の有機反応媒
体中で溶解する),およびオーバーベース化され得ると
言われる物質を形成することが,理論づけられる。オー
バーベース化される物質は,それ自体,金属含有化合物
(例えば,カルボン酸またはスルホン酸の金属塩であ
る)とされ得る。このような場合には,このオーバーベ
ース化物質の金属含有成分は,非晶質化合物でありそし
て酸の塩である。オーバーベース化物質の残りの部分
は,不活性の有機反応媒体,およびある促進剤(これ
は,オーバーベース化生成物から除去される)から本質
的に構成される。この出願のために,オーバーベース化
される有機物質は,金属含有成分の一部と考えられてい
る。通常,この液状の反応媒体は,オーバーベース化物
質を調製するべく用いられる反応混合物の,少なくとも
約30重量%を構成する。
(B):非ニュートン性の分散系 この明細書および請求の範囲で用いられるように,専
門用語“分散系”は,コロイドまたはコロイド状溶液に
一般的な技術用語である。この用語は,“ある大きさお
よびある状態の分散物質を含有する,ある均一媒体”
(JirgensonsおよびStraumanis),“コロイド化学の短
編教本”(2版),マクミラン社,ニューヨーク,1962,
1ページ,に見いだされる。しかしながら,本発明の特
定の分散系は,この広範囲のクラスの分散系内にて,亜
属が形成され,この亜属は,いくつかの重要な特徴によ
り,特徴づけられる。
この亜属は,これら分散系を構成する。ここで,この
中に分散される粒子の少なくとも一部は,本来の位置で
形成される固体の金属含有粒子である。少なくとも約10
%〜約50%は,このタイプの粒子である。好ましくは,
該固体粒子の実質的に全ては,もとの位置で形成され
る。
この固体粒子が,分散媒体中にて,コロイド粒子とし
て分散されたままであるかぎり,粒子の大きさは重要で
ない。通常,この粒子は,約5000Aを越えない。(略語
“A"は,ここでは,オングストロームを示す)。粒子の
大きさの分析は,用いられる方法に依存することが認め
られる。例えば,単位粒子を観察し測定するために,X線
方法が用いられるとき,分散系(B)中の粒子は,一般
に,50A〜約1000Aの範囲である。同じ分散系を軽く分散
させて試験すると,粒子の大きさは,約500Aから約3000
Aまでの範囲であることが明らかである。最大の単位粒
子サイズは,約3000Aを越えないことが,より好まし
い。本発明の特に好ましい局面では,単位粒子サイズ
(X線による)は,約500Aを越えない。約50A〜300Aの
範囲の単位粒子サイズを有する系では,優れた結果が得
られる。最小の単位粒子系は,一般に,少なくとも約20
A,好ましくは少なくとも約30Aである。
用語“単位粒子サイズ”は,分散媒体にわたって個々
の粒子が最大に分散していると仮定すると,この固体の
金属含有粒子の平均粒子サイズを示すつもりである。す
なわち,単位粒子とは,大きさの点で,金属含有粒子の
平均サイズに対応する粒子であり,この粒子は,別のコ
ロイド粒子として,分散系内に独立して存在し得る。こ
れらの金属含有粒子は,分散系内にて,2つの形状で見い
だされる。個々の単位粒子は,この媒体全体にわたっ
て,それだけで分散され得るか,または,単位粒子が,
分散系内に存在する他の物質(例えば,他の金属含有粒
子,分散媒体など)と組み合わせて,集合体を形成し得
る。これら集合体は,“金属含有粒子”として,系全体
に分散される。明らかに,この集合体の“粒子サイズ”
は,実質的に単位粒子サイズより大きい。さらに,この
集合体の大きさは,同じ分散系内であっても,広範囲に
変えられることは,同様に明らかである。この集合体の
サイズは,例えば,単位粒子を分散させる際に,用いら
れるせん断作用の程度にて,変えられる。すなわち,こ
の分散系の機械的な撹拌は,この集合体を個々の成分に
破壊して,それら個々の成分を分散媒体にわたって分散
させる傾向にある。各固体の金属含有粒子が,媒体中で
個々に分散されるとき,分散の最終段階が得られる。従
って,この分散系は,単位粒子サイズに関し,特徴的で
ある。この単位粒子サイズが,独立して存在し得る系中
にある固体の金属含有粒子の平均サイズを表すことは,
当業者に明らかである。
(B−1):固体の金属含有コロイド粒子 この発明の組成物のコロイド分散系(B)は,固体の
金属含有コロイド粒子を含有する。
一般に,この固体の金属含有粒子は,無機酸の金属
塩,低分子量の有機酸,それらの水和物,またはそれら
の混合物の形状である。これらの塩は,ふつうは,アル
カリ金属およびアルカリ土類金属のギ酸塩,酢酸塩,炭
酸塩,炭酸水素塩,硫化水素塩,亜硫酸塩,亜硫酸水素
塩,およびハロゲン化物(特に,塩化物)である。いい
かえれば,この金属含有粒子は,通常,金属塩の粒子で
あり,この単位粒子は個々の塩の粒子であり,単位粒子
サイズは,この塩粒子の平均粒子サイズ(これは,例え
ば,従来のX線回折方法により,容易に確かめられる)
である。このタイプの粒子を含むコロイド分散系は,時
には,微小分子のコロイド状の系として,示される。こ
の発明のコロイド分散系の組成物のために,この金属含
有粒子もまた,ミセル状のコロイド粒子中に,成分とし
て存在する。
この系における金属含有の固体粒子の平均粒子サイズ
は,存在する系にせん断作用を加えることにより,単位
粒子サイズに近づけるべく,形成され得る。または,こ
の粒子サイズは,分散系の形成中にて,粒子として,も
との位置に形成される。有用な分散系を得るのに,最大
の粒子分散が存在する必要はない。オーバーベース化物
質と転化剤とを均質化することに伴う撹拌により,充分
な粒子分散が得られる。
(B−2):液状の分散媒体 コロイド状の分散系の第2成分は,分散媒体である。
この媒体の同定は,本発明の特に重要な局面ではない。
この媒体が、主として,固体粒子の分散した液状担体と
して,作用するからである。この媒体は,媒体の一部ま
たは実質的に全てを,本発明の組成物から容易に連続除
去するために,比較的低沸点(例えば,約25℃〜約120
℃の範囲)により特徴づけられた成分を含有し得る。ま
たは,この成分は,放置したり加熱するとすぐに,この
ような組成物から除去されないように,高沸点とされ得
る。これらの液体に関して,上限の沸点を設けること
は,重要ではない。このオーバーベース化金属塩(成分
(A))を調製する際に,溶媒として有用な上で記述の
液体のいずれかは,液状の分散媒体(B−2)として用
いられ得る。
アルキル,シクロアルキル,およびアリール炭化水素
は,より好ましいクラスの分散媒体を示す。液状の石油
留分は,他のより好ましいクラスの分散媒体を表わす。
これらより好ましいクラスには,ベンゼンおよびアルキ
ル化ベンゼン,シクロアルカンおよびアルキル化シクロ
アルカン,シクロアルケンおよびアルキル化シクロアル
ケン(これらは,例えば,ナフタレンベースの石油留分
中で見いだされる),およびアルカン(これは,例え
ば,パラフィンベースの石油留分中で見いだされる)が
包含される。石油エーテル,ナフサ,鉱油,Stoddard溶
媒,トルエン,キシレンなど,およびそれらの混合物
は,適当な不活性有機液体の経済的原料の例である。こ
れらは,本発明のコロイド状分散媒体中にて,分散媒体
として機能し得る。鉱油は,それ自体,分散媒体として
供され得る。
(B−3):溶解性の有機化合物 固体の金属含有粒子および分散媒体に加えて,本発明
のコロイド分散系は,第3成分として特徴づけられる。
その1つは,この媒体中で溶解性であり,それら分子中
にて,疎水性部分および少なくとも1個の極性置換基を
含有する。この第3成分は,上の金属塩の外表面に沿っ
て,それ自体,配向し得る。この極性基は,疎水性部分
とともに,これら塩の表面に沿って存在する。この疎水
性部分は,この塩から,ミセル状分散粒子を形成する分
散媒体に,伸びている。これらミセル状コロイドは,弱
り分子間力(例えば,ファンデルワールス力)によっ
て,形成される。ミセル状コロイドは,この上で述べた
ような集合体粒子のタイプを表す。これらミセス状コロ
イド粒子の分子配向性のために,このような粒子は,以
下により特徴づけられる:金属含有相(すなわち,固体
の金属含有粒子,および第3成分の極性置換基中に存在
するある金属,例えば,スルホン酸塩の基やカルボン酸
塩の基中の金属),第3成分の分子の疎水性部分により
形成された疎水相,および該金属含有相を架橋する極性
相および該疎水相,この系の第3成分の極性置換基を含
有する該極性架橋相。この極性置換基は,もしこの第3
成分がアルカリ土類金属スルホネートなら,以下の基で
ある: 成分(B−3)として適当な有機化合物は,非常に多
様である。これらの化合物は,オーバーベース化物質か
ら分散系を調製する際に用いられる方法の結果として,
この分散系に固有の成分である。この分散系は,以下で
記述のように,オーバーベース化物質から調製されるの
で,成分(B−3)は,オーバーベース化金属塩(A)
を調製する際に有用であるとして上で記述の有機酸性物
質の1種またはそれ以上である。
非ニュートン性分散系の調製 一般的にいうと,本発明のコロイド分散系は,オーバ
ーベス化化合物(上で成分(A)として記述されてい
る)の単一相で均質なニュートン系を,転化剤(ふつう
は,活性水素含有化合物)とともに,処理することによ
り,調製される。この処理操作は,2成分を,単にともに
混合すること(すなわち,均質化)である。この処理に
より,これら単一相の系が,非ニュートン性のコロイド
分散系(これは,本発明の組成物中で用いられる)に転
化される。
均質化は,好ましくは,還流温度または還流温度より
わずかに低い温度にて,2成分の激しい撹拌により、達成
される。この還流温度は,通常,この転化剤の沸点に依
存する。しかしながら,均質化は,約25℃〜約200℃,
またはわずかに高い温度にて,達成され得る。ふつう
は,約150℃を越えると,実際に有利な点はない。
オーバーベース化物質を転化させるのに必要な転化剤
の濃度は,ふつうは,オーバーベース化物質の重量(こ
れは、不活性の有機溶媒や,その中に存在する促進剤の
重量を除く)を基準にして,約1%〜約80%の範囲内と
される。好ましくは,少なくとも約10重量%,ふつう
は,約60重量%を越えない濃度の転化剤が使用される。
約60%を越える濃度では,さらに有利な点が得られない
ことは,明らかである。
専門用語“転化剤”は,ここで用いられるように,以
下の非常に多様な物質のクラスを記述するつもりであ
る:この物質は,ニュートン性で均質な単一相のオーバ
ーベース化物質を,非ニュートン性のコロイド分散系に
転化し得る性質を有する。転化の得られる機構は,完全
には理解されていない。しかしながら,二酸化炭素以外
は,これらの転化剤は,全て活性水素を有する。この転
化剤には,低級の脂肪族カルボン酸,水,脂肪族アルコ
ール,シクロ脂肪族アルコール,アリール脂肪族アルコ
ール,フェノール,ケトン,アルデヒド,アミン,ホウ
酸,亜リン酸および二酸化炭素が包含される。これら転
化剤の2種またはそれ以上の混合物もまた,有用であ
る。特に有用な転化剤は,以下で述べる。
この低級の脂肪族カルボン酸は,分子内に,約8個を
越えない炭素原子を含有する酸である。このクラスの酸
の例には,ギ酸,酢酸,プロピオン酸,酪酸,吉草酸,
イソ吉草酸,イソ酪酸,カプリル酸,ヘプタン酸,クロ
ロ酢酸,ジクロロ酢酸,トリクロロ酢酸などがある。ギ
酸,酢酸およびプロピオン酸はより好ましく,酢酸は特
に適当である。これら酸の無水物もまた,本発明の明細
書および請求の範囲にとって,有用であり,用語“酸”
は,酸それ自体,およびこの酸の無水物の両方を包含す
るつもりであることが,理解されるべきである。
有用なアルコールには,脂肪族アルコール,シクロ脂
肪族アルコール,およびアリル脂肪族の一価および多価
アルコールが包含される。約12個までの炭素原子を有す
るアルコールは,特に有用である。これに対して,低級
アルカノール(すなわち,約8個までの炭素原子を有す
るアルカノール)は,工程での経済性や効率のために,
より好ましい。例えば,以下のようなアルカノール(例
えば,メタノール,エタノール,イソプロパノール,n−
プロパノール,イソブタノール,第3ブタノール,イソ
オクタノール,ドデカノール,n−ペンタノールなど);
シクロアルキルアルコール(これは,シクロペンタノー
ル,シクロヘキサノール,4−メチルシクロヘキサノー
ル,2−シクロヘキシルエタノール,シクロペンチルメタ
ノールなどにより,例示される);フェニル脂肪族アル
カノール(例えば,ベンジルアルコール,2−フェニルエ
タノール,およびシンナミルアルコール);約6個まで
の炭素原子を有するアルキレングリコール,およびそれ
らのモノ低級アルキルエーテル(例えば,エチレングリ
コールのモノメチルエーテル,ジエチレングリコール,
エチレングリコール,トリメチレングリコール,ヘキサ
メチレングリコール,トリエチレングリコール,1、4−
ブタンジオール,1、4−シクロヘキサンジオール,グリ
セロール,およびペンタエリスリトール)により,例示
される。
水と,1種またはそれ以上のアルコールとの混合物を用
いると,このオーバーベース化物質をコロイド分散系に
転化するのに,特に効果的である。このような配合物
は,多くの場合,工程に要する時間を低減させる。いず
れの水−アルコール配合物も効果的であるが,特に効果
的な配合物は,水に対するアルコールの重量比が約0.0
5;1〜約24:1であるような,1種またはそれ以上のアルコ
ールと水との混合物である。好ましくは,これら水−ア
ルカノール混合物のアルコール成分には,少なくとも1
種のアルカノールが存在する。水−アルコール混合物
(ここで,アルコール性部分は,1種またはそれ以上の低
級アルカノールである)は,特に適当である。
転化剤として用いるのに適当なフェノールには,フェ
ノール,ナフトール,o−クレゾール,p−クレゾール,カ
テコール,クレゾールの混合物,p−tert−ブチルフェノ
ール,および他の低級アルキル置換のフェノール,m−ポ
リイソブテン(M.W.−350)で置換されたフェノールな
どが包含される。
他の有用な転化剤には,低級の脂肪族アルデヒドおよ
びケトン,特に低級のアルキルアルデヒドおよび低級の
アルキルケトン(例えば,アセトアルデヒド,プロピオ
ンアルデヒド,ブチロアルデヒド,アセトン,メチルエ
チルケトン,ジエチルケトン)が包含される。種々の脂
肪族アミン,シクロ脂肪族アミン,芳香族アミンおよび
複素環アミンもまた,それらが,少なくとも1個のアミ
ノ基(これは,それに結合した少なくとも1個の活性水
素を有する)を含有するという条件で,有用である。こ
れらアミンの例示には,モノ−およびジ−アルキルアミ
ン(特に,モノ−およびジ−低級アルキルアミン,例え
ば,メチルアミン,エチルアミン,プロピルアミン,ド
デシルアミン,メチルエチルアミン,ジエチルアミ
ン);シクロアルキルアミン(例えば,シクロヘキシル
アミン,シクロペンチルアミン)および低級アルキル置
換シクロアルキルアミン(例えば,3−メチルシクロヘキ
シルアミン);1,4−シクロヘキシルレンアミン;アリー
ルアミン(例えば,アニリン,モノ−,ジ−およびトリ
−低級アルキル置換のフェニルアミン,ナフチルアミ
ン,1,4−フェニレンジアミン);低級アルカノールアミ
ン(例えば,エタノールアミンおよびジエタノールアミ
ン);アルキレンジアミン(例えば,エチレンジアミ
ン,トリエチレンテトラミン,プロピレンジアミン,オ
クタメチレンジアミン);および複素環アミン(例え
ば,ピペラジン,4−アミノエチルピペラジン,2−オクタ
デシル−イミダゾリン,およびオキサゾリン)がある。
ホウ素酸もまた,有用な転化剤であり,これには,ボロ
ン酸(例えば,アルキル−B(OH)2(またはアリール−B
(OH2)),ホウ酸(すなわち,H3BO3),テトラホウ
酸,メタホウ酸,およびこれらホウ素酸のエステルが包
含される。
リン酸は,有用な転化剤であり,これには,種々のア
ルキルおよびアリールホスフィン酸,ホスフィナス(ph
osphinus)酸,ホスホン酸,およびホスホナス(phosph
onous)酸が包含される。低級アルカノールまたは不飽
和炭化水素(例えば,ポリイソブテン)と,酸化リンお
よび硫化リン(例えば,P3O5およびP2S5)との反応によ
り得られるリン酸は,特に有用である。
二酸化炭素は,転化剤として用いられ得る。しかしな
がら,この転化剤を,1種またはそれ以上の上記転化剤と
組み合わせて用いるのが,より好ましい。例えば,水と
二酸化炭素との配合物は,オーバーベース化物質を,コ
ロイド分散系に変化させるための転化剤として,特に効
果的である。
先に述べたように,オーバーベース化物質(A)は,
単一相の均一系である。しかしながら,このオーバーベ
ース化物質を調製する際に,反応条件や反応物の選択に
依存して,時には,生成物中において,不溶な不純物が
存在する。これら不純物には,通常,未反応の塩基性物
質(例えば,酸化カルシウム,酸化バリウム,水酸化カ
ルシウム,水酸化バリウム),または他の金属塩基物質
(これは,オーバーベース化物質を調製する際にて,反
応物として用いられる)がある。このような不純物が,
オーバーベース化物質を転化剤と均質化する前に除去さ
れるなら,より均一なコロイド分散系の得られること
が,見いだされている。従って,このオーバーベース化
物質中の不溶な不純物の全ては,この物質をコロイド状
の分散系に転化する前に,除去されるのがより好まし
い。このような不純物の除去は,従来の方法(例えば,
濾過や遠心分離)により,容易に達成される。しかしな
がら,これら不純物の除去は,今述べた理由のために望
ましいものの,本発明の絶対的に必須の局面ではないこ
と,および不溶な不純物を含むオーバーベース化物質が
コロイド分散系に転化されるとき,有用な生成物が得ら
れること,が理解されるべきである。
転化剤,またはそれらの一部は,このコロイド分散系
中で保持され得る。この転化剤は,これら分散系の必須
成分ではない。ふううは,できるだけ少量の転化剤が,
分散系中に保持されるのが,望ましい。これら転化剤
は,あるタイプの化学結合によってそれと永久に結合す
るような方法では,反応しないので,主要な割合の転化
剤(一般に,実質的に全ての転化剤)を除去すること
は,通常,簡単なことである。転化剤のいくつかは,こ
の分散系から容易に除去され得るような物理的特性を有
する。それゆえ,遊離の二酸化炭素のほとんどは,均質
化工程,またはその後の放置後すぐに,この分散系から
出ていく。液状の転化剤は,一般に,分散系の残りの成
分よりも揮発性なので,この転化剤は,従来の液化方法
(例えば,加熱,減圧下での加熱など)により,容易に
除去され得る。この理由から,分散系の残りの成分より
低い沸点を有する転化剤を選択することが,望まれ得
る。これは,低級アルカノール,それらの混合物,およ
び低級アルカノール−水混合物が,より好ましい転化剤
であるもう1つの理由である。
また,分散系から全ての転化剤が除去されることは,
必須ではない。実際,本発明の組成物中で使用するため
に有用な分散系は,転化剤が除去されていない。しかし
ながら,一様な結果を得るとの見地から,特に転化剤が
揮発性であるところでは,転化剤を除去することが,一
般に望ましい。ある場合には,液状の転化剤は,本発明
の組成物の他の成分と一緒になって,このコロイド分散
系の混合を促進し得る。このような場合には,この転化
剤がこのような成分と混合されるまで,この転化剤を分
散系中に保持することが,有利である。その後,この転
化剤は,望ましくは,従来の液化方法により,このよう
な組成物から除去され得る。
この分散系は,以下の3つの必須成分により,特徴づ
けられる:(B−1)固体の金属含有粒子,(B−2)
不活性で非極性の有機液体(これは,分散媒体として機
能する),および(B−3)有機化合物(これは,分散
媒体中で溶解性であり,その分子は,疎水性部分,およ
び少なくとも1個の極性置換基により,特徴づけられ
る)。より好ましい系では,成分(B−1)は,固体の
炭酸カルシウムのコロイド粒子(これは,約50A〜約500
Aの範囲の単位粒子サイズを有する)である;成分(B
−2)は,芳香族溶媒である;そして成分(B−3)
は,石油スルホン酸カルシウムでる。より特定すると,
このスルホン酸塩は,次式で表される: ここで,Rは,平均して,約12個〜約30個の炭素原子,好
ましくは約20個〜約28個の炭素原子,より好ましくは約
24個の炭素原子を有するヒドロカルビル基である。(B
−3)に対する(B−1)のモル比は,好ましくは,約
40:1〜約2:1の範囲である。
本来の位置で形成される固体の金属含有粒子は,金属
塩基と酸性物質との反応生成物(これは,このオーバー
ベース化物質を調製する際に用いられる)と同じ化学組
成物を含有する。それゆえ,本来の位置で形成される金
属含有粒子を実際に化学的に同定することは,用いられ
る特定の金属塩基,およびそれとの反応に供される特定
の酸性物質の両方に依存する。例えば,オーバーベース
化物質を調製する際に用いられる金属塩基が酸化バリウ
ムであり,酸性物質がギ酸と酢酸との混合物なら,もと
の位置で形成される金属含有粒子は,ギ酸バリウムおよ
び酢酸バリウムである。
しかしながら,転化工程において,もとの位置で形成
される粒子の物理的特性は,均一で単一相のオーバーベ
ース化物質(これは,転化を受ける)にて存在する全て
の粒子の物理的特性とは全く異なる。特に,粒子サイズ
や構造のような物理的特性は,全く異なっている。コロ
イド分散系の固体状金属含有粒子は,X線回折で検知する
ために,充分な大きさを有する。転化前のオーバーベー
ス化物質は,これら検知可能な物質の存在によっては,
特徴づけられない。
X線回折および電子顕微鏡の研究により,オーバーベ
ース化物質と,それから調製されるコロイド分散系の両
方の存在が認められた。これら研究により,分散系に
て,固体の金属含有塩の存在が確実となっている。例え
ば,調製される分散系では,炭酸カルシウムは,固体状
の炭酸カルシウム(これは,約40〜50A(単位粒子サイ
ズ),および3.035の内部平面の空間(dA.)を有する)
として,存在する。しかし,調製されるオーバーベース
化物質のX線回折研究により,このタイプの炭酸カルシ
ウムのないことが示される。実際,そのように存在する
炭酸カルシウムは,もしあったとしても,非晶質状か溶
液中にあることが,明らかである。理論により制限する
つもりはないものの,転化によって,粒子の形成や成長
が可能となることは,明らかである。すなわち,非晶質
で金属含有の明らかに溶解した塩または錯体(これは,
オーバーベース化物質中に存在する)は,固体の金属含
有粒子(これは,粒子成長の過程により,コロイド粒子
となる)を形成する。多くの場合,これら粒子は,明ら
かに結晶性である。本来の位置での粒子形成に対し,仮
定された機構が正しいにもかかわらず,オーバーベース
化物質(それから,分散系が調製される)中では,分散
系で支配的なタイプの粒子が見いだされないという事実
が残る。従って,これら分散系は,転化の間にわたっ
て,本来の位置で形成される。
本来の位置で形成されるこのような固体の金属含有粒
子が存在するので,これら粒子は,予備湿潤され予備分
散された固体粒子(これらは,分散系の他の成分全体に
わたって,固有で一様に分布している)として,存在す
る。これら予備湿潤された分散粒子を含有する液状の分
散媒体は,本発明の組成物に容易に組み込まれ,それゆ
え,この粒子が,これら組成物全体に一様に分散するこ
とを促進する。固体の金属含有粒子(これは,本来の位
置で形成される結果として,生じる)の予備湿潤され予
備分散された特徴は,この分散系の重要な特徴である。
この分散系の第3成分(B−3)を同定することは,
オーバーベース化物質を調製する際に用いられる出発物
質(すなわち,オーバーベース化され得る物質,および
金属塩基化合物)の同定に依存する。これらの出発物質
が一旦同定されると,コロイド分散系中での第3成分の
同定は,自動的になされる。それゆえ,最初の物質の同
定から,この分散系の第3成分の疎水性部分を同定する
ことは,その物質からそれと結合した極性置換基をひい
た残りの部分と同様に,容易に行われる。第3成分上の
極性置換基の同定は,化学的な事柄として,確立されて
いる。オーバーベース化され得る物質上の極性基が,金
属塩基との反応を受けるなら(例えば,この置換基が,
酸官能基,水酸基などであるなら),最終生成物中の極
性置換基は,最初の置換基と金属塩基との反応生成物に
対応する。他方,オーバーベース化され得る物質中の極
性置換基は,金属塩基と反応しない置換基である。その
とき,第3成分の極性置換基は,最初の置換基と同じで
ある。
先に述べたように,この第3成分は,それ自体,金属
含有粒子のまわりに配向して,ミセル状のコロイド粒子
を形成し得る。従って,それは,分散媒体中で溶解した
個々の液状成分として,分散系に存在し得る。または,
それは,ミセル状のコロイド粒子の成分として,金属含
有粒子と結合し得る。
本発明の組成物の調製において,受容可能な貯蔵寿命
を得るのに充分な程度に,この非ニュートン性コロイド
分散系の塩基性を低減させるのが,より好ましい。この
分散系の塩基性は,好ましくは,適当な酸性物質(例え
ば,スルホン酸,二酸化炭素など)で調整される。この
分散系の調製に使用される酸性物質の量は,最終の分散
系の中和塩基数を,所望のレベルまで(一般に,フェノ
ールフタレイン指示薬に対し示されるとき,約7または
それ以下まで,好ましくは約3またはそれ以下まで)低
減させるのに充分な量である。
以下の実施例1−23は,本発明の組成物を調整する際
に,成分(A)として有用な塩基性の金属塩調製物を例
示している。以下の実施例,およびこの明細書および添
付の請求の範囲で他に指示がなければ,“パーセント”
および“部”は,重量%および重量部を示し,温度は摂
氏である。温度が,反応混合物の成分の沸点を越える場
合には,もし反応生成物が揮発成分を除去するべく加熱
されないなら,還流状態が用いられる。用語“ナフサ”
は,以下の実施例で用いられるように,約90℃〜約150
℃の範囲で沸騰する石油蒸留物を示す。
実施例1 メタノール3185部,塩化カルシウム28.25部,および
水道水226.5部の混合物を,加熱マントル,熱電対,金
属撹拌機,ガス注入チューブおよび冷却器を備えたガラ
スライン反応器にて,調製する。この混合物を,撹拌し
ながら,48℃まで加熱する。サイロ(Silo)石灰(644.5
部,94%水酸化カルシウム)を,この混合物に加え,ス
ラリーを得る。この混合物の温度を,45℃まで下げる。
この混合物に,1時間にわたって,ポリプロピレン(MW=
337)で置換されたベンゼンスルホン酸の7075部を加え
る。この混合物の温度は,46℃に達する。この混合物を,
1.5時間撹拌する。この混合物に,SC溶媒(6275部,これ
は,オハイオ溶媒社から得られる高沸点のアルキル化芳
香族溶媒である)を加える。この混合物を15分間撹拌す
る。サイロ石灰の1772.75部の3つの増分を,この混合
物に加える。各増分を加えた後,1時間あたり5標準立方
フィートの割合で,二酸化炭素をこの混合物中に泡立た
せる。混合物の温度を40℃〜50℃に変えつつ,およそ1
0.5時間で二酸化炭素を全て吹き込む。1時間あたり2
標準立方フィートの割合で,窒素を吹き込みながら,こ
の混合物から揮発成分を除去する。この間,9時間にわた
って加熱し還流して,該時間で,温度を47℃から160℃
まで上げる。この混合物を室温まで冷却する。この混合
物を,Gyro Tester清澄剤で濾過する。固形分は,SC溶媒1
00の70%固体に調整される。
実施例2 マホガニースルホン酸ナトリウム750部の60%オイル
溶液を,塩化カルシウム67部および水63部の溶液で,2回
分解することにより,マホガニースルホン酸カルシウム
を調製する。この反応塊を90-100℃で4時間加熱し,マ
ホガニースルホン酸ナトリウムをマホガニースルホン酸
カルシウムに転化させる。次いで,91%水酸化カルシウ
ムの54部を加え,この物質を,5時間にわたって150℃ま
で加熱する。この物質を40℃まで冷却して,メタノール
98部を加え,そして42-43℃にて,20時間にわたり,二酸
化炭素152部を導入する。次いで,この塊を150℃まで加
熱することにより,水およびアルコールを除去する。反
応容器中の残留物を,鉱油100部で希釈する。所望の炭
酸化されたスルホン酸カルシウムのオーバーベース化物
質の,濾過されたオイル溶液は,以下の分析値を示す:
硫酸塩灰分含量,16.4%;中和数(フェノールフタレイ
ンに対して測定された)0.6(酸性);そして金属比2.5
0。
実施例3 実施例2のオーバーベース化物質1595部(スルホン酸
アニオンを基準にして,1.54当量),以下で指示された
ように調製されたカルシウムフェネート167部(0.19当
量),鉱油616部,91%水酸化カルシウム157部(3.86当
量),メタノール288部,イソブタノール88部,および
混合された異性体の第1級アミルアルコール(これは,
ノルマルアミルアルコール65%,イソアミルアルコール
3%,および2−メチル−1−ブチルアルコール32%を
含有する)56部を含有する混合物を,40℃にて,激しく
撹拌し,40-50℃にて2時間かけて,二酸化炭素25部を導
入する。その後,水酸化カルシウムの3つの追加部分
(各部分の量は157部である)を加え,このような各追
加を,上で例示のような二酸化炭素の導入に続いて行
う。4番目の水酸化カルシウムを加え,炭酸化段階が完
結した後,この反応塊を,43-47℃にてさらに1時間炭酸
化すると,この塊の中和数が,4.0(塩基性)まで減少す
る。実質的に中性で炭酸化された反応混合物を,次い
で,窒素雰囲気下にて,150℃まで加熱し,アルコールお
よび全ての副生成物の水を除去する。反応容器中の残留
物を,次いで,濾過する。この濾液(これは,高い金属
比を有する,所望の実質的に中性な,炭酸化スルホン酸
カルシウムオーバーベース化物質である)は,以下の分
析値を示す:硫酸塩灰分含量41.11%;中和数0.9(塩基
性);および金属比12.55。
上で用いられるカルシウムフェネートは,鉱油2550
部,ヘプチルフェノール960部(5モル),および水50
部を,反応容器に加え,25℃で撹拌することにより,調
製される。この混合物を40℃まで加熱し,そして水酸化
カルシウム7部,および市販の91%パラホルムアルデヒ
ド231部(7モル)を1時間にわたって加える。この内
容物を80℃まで加熱し,水酸化カルシウムの追加部分20
0部(全体で207部または5モルを構成する)を,80-90℃
にて1時間かけて加える。この内容物を,150℃まで加熱
し,この温度で12時間維持する。この間,水の除去を助
けるべく,この混合物に窒素を吹き込む。発泡が生じる
なら,重合したジメチルシリコーンの発泡防止剤の数滴
を加え,発泡を制御する。この反応塊を,次いで,濾過
する。この濾液(これは,ヘプタフェノールホルムアル
デヒド縮合生成物の所望のカルシウムフェネートであ
る)は,硫酸塩灰分7.56%を含有することが,見いださ
れる。
実施例4 石油スルホン酸バリウム(硫酸塩灰分7.6%)の鉱油
溶液3245g(12.5当量),オクチルフェノール32.5部,
水197部の混合物に対し,57-84℃にて,30分間以内で,酸
化バリウム73部を加える。この混合物を,実質的に全て
の水を除去するべく,100℃で1時間加熱し,133〜170℃
にて,3時間以内で,二酸化炭素75部を吹き込む。上で炭
酸化された中間体生成物の1000g,オクチルフェノール12
1.8部,および水酸化バリウム234部の混合物を,100℃で
加熱し,次いで,150℃で1時間加熱する。この混合物
に,150℃にて,3立方フィート/時間の割合で,1時間にわ
たって,二酸化炭素を吹き込む。この炭酸化された生成
物を濾過する。この濾液は,硫酸塩灰分29.8%,および
金属比9.3を有することが,見いだされる。
実施例5 石油スルホン酸バリウム3245g(12.5当量),ヘプチ
ルフェノール1460g(7.5当量),および水2100gの,鉱
油8045g中の混合物に対し,180℃にて,酸化バリウム740
0g(96.5当量)を加える。酸化バリウムの添加により,
温度が143℃まで上がる。全ての水が蒸留されるまで,
この温度が維持される。次いで,この混合物が実質的に
中性となるまで,この混合物に二酸化炭素を吹き込む。
この生成物を,鉱油5695gで希釈し,濾過する。この濾
液は,硫酸バリウムの灰分含量30.5%,そして金属比8.
1であることが,見いだされる。他の不活性液体(例え
ば,ベンゼン,トルエン,ヘプテンなど)は,鉱油の全
部または一部と置き換えられ得る。
実施例6 (a) 40%マホガニースルホン酸バリウム溶液の鉱油
溶液1145g(1.0当量),およびメチルアルコール100gの
混合物に対し,55℃にて,酸化バリウム220gを加える。
この間,この混合物に,1時間あたり2〜3立方フィート
の割合で,二酸化炭素を吹き込む。この混合物に対し,
さらにメチルアコール78g,次いで,酸化バリウム460gを
加える。この間,この混合物に,二酸化炭素を吹き込
む。この炭酸化された生成物を,1時間かけて150℃まで
加熱し,濾過する。この濾液は,硫酸バリウム灰分含量
53.8%,金属比8.9を有することが見いだされる。
(b) マホガニースルホン酸バリウムの1当量あた
り,全体で16当量の酸化バリウムを用いること以外は,
(a)の手順に従って,炭酸化された塩基性金属塩を調
製する。この生成物は,金属比13.4を有する。
実施例7 鉱油520部(重量基準),石油スルホン酸ナトリウム
(分子量480)の480部,および水84部の混合物を,100℃
で4時間加熱する。この混合物を,次いで,塩化カルシ
ウムの76%水溶液86部,および石灰(純度90%)72部と
ともに,100℃にて2時間加熱する。この混合物を,0.5%
を下まわる水含量になるまで加熱することにより,加水
分解し,50℃まで冷却し,メチルアルコール130部と混合
し,次いで,実質的に中性となるまで,50℃にて,二酸
化炭素を吹き込む。この混合物を,次いで,メチルアル
コールおよび水を除去するべく,150℃まで加熱する。得
られた塩基性スルホン酸カルシウムのオイル溶液を,濾
過する。この濾液は,硫酸カルシウムの灰分含量16%,
および金属比2.5を有することが,見いだされる。
上で炭酸化されたスルホン酸カルシウム1305g,鉱油93
0g,メチルアルコール220g,イソブチルアルコール72g,お
よび第1級アミルアルコール38gの混合物を調製し,35℃
まで加熱し,そして以下の操作サイクルに4回かける:9
0%水酸化カルシウム143gと混合し,この混合物を,塩
基数が32-39になるまで,二酸化炭素で処理すること。
次いで,得られた生成物を,アルコールを除去するべ
く,9時間にわたって,155℃まで加熱し,この温度にて,
シリカを含む濾過助剤で濾過する。この濾液は,硫酸カ
ルシウムの灰分含量39.5%,および金属比12.2を有す
る。
実施例8 2.5の金属比を有する,わずかに塩基性のスルホン酸
カルシウムを,このスルホン酸カルシウム(280重量
部)およびトール油酸(970重量部,これは340当量であ
る)の混合物で置き換え,そして用いられる水酸化カル
シウムの全量を930重量部としたこと以外は,実施例7
で記述の方法により,塩基性の金属塩を調製する。この
方法で得られる高級な塩基性の金属塩は,硫酸カルシウ
ムの灰分含量48%,金属比7.7,およびオイル含量31%を
有する。
実施例9 塩化カルシウム67部および水63部の溶液を用いて,マ
ホガニースルホン酸ナトリウムの60%オイル溶液(750
重量部)を複分解することにより,正のマホガニースル
ホン酸カルシウムを調製する。この反応塊を,90-100℃
にて,4時間加熱すると,マホガニースルホン酸ナトリウ
ムが,マホガニースルホン酸カルシウムに転化する。次
いで,石灰54部を加え,全体を5時間にわたって150℃
まで加熱する。この全体を40℃まで冷却して,メタノー
ル98部を加え,そして42-43℃で20時間かけて,二酸化
炭素152部を導入する。次いで,この塊を150℃まで加熱
することにより,水およびアルコールを除去する。反応
容器内の残留物を,低粘度の鉱油100部で希釈する。所
望の炭酸化されたスルホン酸カルシウムのオーバーベー
ス化物質の,濾過されたオイル溶液は,以下の分析値を
示す:硫酸塩の灰分含量16.4%;中和数0.6(酸性);
および金属比2.50。この生成物に,バリウムまたはカル
シウムの酸化物または水酸化物を加えて,連続的に炭酸
化することにより,金属比は,所望のごとく,3.5または
それ以上の比まで上昇する。
実施例10 酸化カルシウムの代わりに,当量の水酸化ナトリウム
を用いること以外は,実施例7の方法を繰り返す。この
生成物は,対応するナトリウムのオーバーベース化物質
である。
実施例11 オレイン酸244部(0.87当量),第1級イソオクタノ
ール180部,および鉱油400部の混合物を,70℃まで加熱
する。これに対し,酸化カルシウム172.6部(2.7当量)
を加える。この混合物を,水を除去しつつ,150-160℃の
温度で3時間加熱する。次いで,この混合物に,1時間に
わたって,水酸化バリウム1水和物(324部,3.39当量)
を加える。この間,側管の水トラップによって,水を除
去し続ける。混合物がフェノールフタレインでわずかに
酸性となるまで,150-160℃の温度にて,この混合物に二
酸化炭素を吹き込む。炭酸化が完結するとすぐに,この
混合物から,150℃,35mmHg(水銀)まで,実質的に全て
の残留の水およびアルコールを除去する。この残留物
は,バリウムおよびカルシウムの両方の金属を含有す
る,所望のオーバーベース化生成物である。
実施例12 ポリイソブチレン(平均分子量750)を,SOC12の47.5
重量%で,220℃にて4.5時間処理することにより,スル
ホキシドを調製する。このスルホキシド787g(1.0当
量),ジイソブチルフェノール124g(0.6当量),鉱油5
50g,および水200gの混合物を,70℃まで暖め,酸化バリ
ウム360g(4.0当量)で処理した。この混合物を,還流
温度で1時間加熱し,混合物が実質的に中性となるま
で,150℃にて二酸化炭素で処理する。その後,この混合
物を濾過すると,透明で油溶性の液体(これは,以下の
分析値を有する)が得られる:硫酸塩灰分22.8%;中和
数5.8(塩基性);および金属比5.8。
実施例13 オレイルアルコール268g(1.0当量),鉱油675g,ジイ
ソブチルフェノール124g(0.6当量),および水146gの
混合物に対し,70℃にて,酸化バリウム308g(4.0当量)
を加える。この混合物を,還流温度で1時間加熱し,次
いで,150℃にて,二酸化炭素を泡立たせながら,この混
合物が実質的に中性になるまで,加熱する。得られた反
応塊を濾過すると,透明で褐色かつ油溶性の濾液(これ
は,以下の分析値を有する)が得られる:硫酸塩灰分の
含量29.8%;中和数2.6(塩基性);および金属比6.0。
実施例14 マッコウ鯨油423g(1.0当量),ヘプチルフェノール1
24g(0.6当量),鉱油500g,および水150gの混合物に対
し,70℃にて,酸化バリウム308g(4.0当量)を加える。
この混合物を,還流温度にて1時間加熱し,約150℃で
加熱することにより乾燥する。その後,この混合物を,
反応塊がわずかに酸性となるまで,同じ温度にて,二酸
化炭素で処理することにより,炭酸化する。濾過によ
り,透明で褐色かつ粘性のないオーバーベース化液状物
質(これは,以下の分析値を有する)が得られる:硫酸
塩の灰分含量32.0%;中和数0.5(塩基性);金属比6.
5。
実施例15 石油スルホン酸バリウムの30%溶液(硫酸塩の灰分7.
6%)を6000g,p−第3ブチルフェノール348g,および水2
911gの混合物を,60℃の温度まで加熱する。この間,酸
化バリウム1100gをゆっくりと加え,温度を94-98℃に上
げる。温度を,この範囲で約1時間維持し,次いで,7.5
時間かけて150℃までゆっくりと上げ,そして,この温
度でさらに1時間維持して,実質的に全ての水を除去す
る。得られるオーバーベース化物質は,以下の分析値を
有する褐色の液体である:硫酸塩の灰分含量26.0%;金
属比4.35。
この生成物を,次いで,反応塊の327gがオーバーベー
ス化物質と結合するまで,SO2で処理する。このように
得られた生成物は,中和数が0である。SO2で処理され
た物質は,液状で褐色である。
先の項目に従って生成したSO2処理のオーバーベース
化物質1000gを,水286gと混合し,約60℃の温度まで加
熱する。続いて,酸化バリウム107.5gをゆっくりと加
え,温度を94-98℃で1時間維持する。次いで,全反応
塊を,1−1/16時間にわたって,150℃まで加熱し,この状
態で1時間維持する。得られたオーバーベース化物質
を,濾過により精製する。濾液は,以下の分析値を有す
る,褐色で液状のオーバーベース化物質である:硫酸塩
の灰分含量33.7%;塩基数38.6;金属比6.3。
実施例16 (a) 硝酸塩化されたポリプロピレン(これは,約30
00の分子量を有する)1当量,セチルフェノール2当
量,鉱油,および水酸化バリウム3当量の混合物を,還
流温度にて,1時間加熱する。次いで,温度を150℃まで
上げ,この温度で混合物に二酸化炭素を泡立たせる。こ
の反応生成物を濾過する。この濾液は,所望のオーバー
ベース化物質である。
(b) 溶媒精製され酸処理されたペンシルバニア石油
の潤滑油を,70%硝酸水溶液1.5モルを用いて,54-78℃で
8時間処理することにより,硝酸塩化する。103℃,15mm
Hgの圧力(水銀)で,2時間加熱することにより,生成混
合物の揮発成分を除去した後,硝化生成物の787g部分
(1.0当量)を,ヘプチルフェノール2g(0.3当量),鉱
油495g,水90g,および酸化バリウム378g(5当量)で処
理する。この混合物を,還流温度で1時間加熱し,次い
で,蒸留により,水を除く。温度を150℃まで上げる。
これに対して,混合物が中性になるまで,この混合物に
二酸化炭素を泡立たせる。濾過により,以下の分析値を
有する透明な濾液が得られる:硫酸塩の灰分のパーセン
ト27.6;Nパーセント0.5;そして金属比3.1。
実施例17 以下のようにして,一部アシル化されたポリアミン反
応物を調製する:アルキレンアミン混合物(これは,ト
リエチレンテトラミンとジエチレントリアミンとの,重
量比3:1の混合物からなる)の混合物(565重量部)を,2
0-80℃にて,ナフテン酸(これは,180の酸化を有する,1
270部)およびオレイン酸(1110部)の混合物に加え
る。用いられる2つの酸の全量は,用いられるアミン混
合物の各2当量に対し,酸1当量を供給する程度であ
る。この反応は,発熱的である。この混合物を4.5時間
で240℃まで加熱しつつ,混合物を窒素を吹き込む。そ
の後,この混合物を,この温度で2時間加熱する。蒸留
物として,水を集める。
上の残留物に対し,170-180℃にて,2時間以内で,エチ
レンオキシド(140部)を加える。この間,反応混合物
に窒素を泡立たせる。さらに15分間窒素の吹き込みを続
ける。この反応混合物を,次いで,キシレン940部で希
釈し,キシレン25重量%を含有する溶液とする。得られ
た溶液は,窒素含量5.4%,pH4での塩基数82を有する。
後者(塩基数)は,遊離のアミノ基を示す。
上のキシレン溶液の789g部分(窒素の3当量)を,2ミ
リ水銀の圧力で,150℃まで加熱し,キシレンを留去す
る。次いで,これを,ヘプチルフェノール367g(これ
は,8.3%の水酸基含量を有する;1.8当量)と混合する。
この混合物に対し,90-111℃にて,酸化バリウム345g
(4.5当量)を加える。この混合物を,90-120℃にて2.5
時間加熱し,1.75時間にわたって,二酸化炭素を吹き込
む。これを,キシレン130gで希釈し,次いで,150℃で3.
5時間加熱する。次いで,これを,キシレン20重量%で
希釈し,濾過する。この濾液は,硫酸バリウムの灰分含
量33.2%,窒素含量3.51%,および還流塩基数134を有
する。
実施例18 中性のスルホン酸カルシウム(これは,硫酸カルシウ
ムの灰分含量4.68%を有する(66%は鉱油)5846部(4.
0当量),ヘプチルフェノール464部(2.4当量),およ
び水3.4部の混合物を,80℃まで加熱する。これに対し
て,0.6時間かけて,酸化バリウム1480部(19.2当量)を
加える。反応は発熱的であり,反応混合物の温度は100
℃に達する。この混合物を150℃まで加熱し,この温度
で炭酸化する。炭酸化の間,この混合物に塩化バリウム
24部を加える。炭酸化工程の間に,反応混合物からオイ
ルを除去する。この温度にて,混合物が80の塩基数(フ
ェノールフタレイン)を有するまで,炭酸化を続ける。
この混合物に,オクチルアルコール(164部)および濾
過助剤を加える。この混合物を加熱しつつ濾過する。濾
液は,所望のオーバーベース化された透明なスルホン酸
バリウム(これは,スルホン酸バリウムの灰分含量26.4
2,金属比4.6,還流塩基数104を有する)である。
実施例19 水酸化バリウム9.8当量,ヘプチルフェノール1当
量,およびポリイソブテン置換の無水コハク酸0.81当量
の混合物を炭酸化することにより,オーバーベース化さ
れたカルボン酸バリウムを調製する。ここで,上のポリ
ブテニル部分は,1000の平均分子量を有する。
実施例20 分子量1000のポリイソブテン1000重量%,および五硫
化リン90部の混合物を,室温で調製し,5時間かけて260
℃まで加熱して,この温度でさらに5時間維持する。こ
の反応塊を,次いで,106℃まで冷却し,この温度で5時
間蒸気処理することにより,加水分解する。この加水分
解された酸は,リン含量2.4%,イオウ含量2.8%を有す
る。分離容器にて,鉱油2200部および酸化バリウム1150
部を88℃にて混合し,この混合物に,150℃にて3時間蒸
気を吹き込むことにより,オイルおよび水酸化バリウム
の混合物を調製する。この混合物に対し,上の加水分解
された酸1060部を,3時間にわたって分割して加える。こ
の間,温度を145-150℃に維持する。次いで,これに,1.
5時間かけて,ヘプチルフェノール360部を加える。得ら
れた混合物に,150-157℃にて,3時間,100部/時間の割合
で,二酸化炭素を吹き込む。この炭酸化された生成物
を,鉱油850部と混合し,150℃の温度にて窒素を吹き込
むことにより,乾燥する。この乾燥生成物を濾過し,濾
液を,硫酸バリウムの灰分含量が25%の溶液となるま
で,鉱油で希釈する。最終の溶液は,リン含量0.48%,
中和数5以下(塩基性),還流塩基数109,そして金属比
7.2を有する。
実施例21 上の実施例20で示したように,チオリン酸を調製す
る。この酸890g(0.89当量),鉱油2945g,ヘプチルフェ
ノール445g(2.32当量),および水酸化リチウムの1水
和物874g(20.8当量)の混合物を,以下のように形成す
る:金属塩基を,100-110℃の温度に維持しつつ,1.5時間
にわたって,酸およびヘプチルフェノールの溶液に加
え,その後,150℃で2時間乾燥することにより,この混
合物を形成する。この混合物に,反応混合物がフェノー
ルフタレインでわずかに酸性となるまで(約3.5時
間),温度を150-160℃に維持しながら,4立方フィート
/時間の割合で,二酸化炭素を泡立たせる。次いで,こ
の反応混合物を,ケイソウ土濾過剤で2回濾過する。こ
の濾液は,所望のオーバーベース化チオリン酸リチウム
(6.3の金属比を有する)である。
実施例22 この酸の鉱油溶液(これは,18重量%の鉱油を含有す
る)1000g(酸の1.44当量)に,ナフサ222gを加えるこ
とにより,アルキル化ベンゼンスルホン酸およびナフサ
の混合物を調製する。この混合物を撹拌しながら,水90
gに溶解させた塩化カルシウム3g,およびミシシッピ石灰
(水酸化カルシウム)53gを加える。この混合物を97-99
℃まで加熱し,この温度で0.5時間維持する。次いで,
この反応混合物に,撹拌しながら,ミシシッピ石灰80g
を加え,窒素ガスを泡立たせて,水を除去する。この
間,混合物を,3時間かけて150℃まで加熱する。この反
応混合物を,次いで,50℃まで冷却し,メタノール170g
を加える。得られた混合物に,これが実質的に中性とな
るまで,2立方フィート/時間の割合で,二酸化炭素を吹
き付ける。二酸化炭素の散布を停止し,加熱および窒素
ガスを泡立たせることにより,反応混合物から,水およ
びメタノールを除去する。水およびメタノールを除去す
るべく加熱しつつ,1.75時間かけて,146℃まで温度を上
げる。この時点で,オーバーベース化物質の金属比は2.
5であり,生成物は,透明で暗褐色の粘稠液体である。
この物質を50℃まで冷却し,その後,それらの1256g
を,ナフサ574g,メタノール222g,ミシシッピ石灰496g,
およびイソブタノールとアミルアルコールとの等モル量
混合物111gと混合する。この混合物を充分に撹拌し,2立
方フィート/時間の割合で,0.5時間にわたって,二酸化
炭素を吹き付ける。この混合物に,撹拌しながら,追加
量のミシシッピ石灰124gを加え,CO2を吹き付け続ける。
ミシシッピ石灰の第2の追加量124gを,この反応混合物
に加え,炭酸化を続ける。最後の増分を加えた後すぐ
に,この混合物に,さらに1時間,二酸化炭素を泡立た
せる。その後,この反応混合物を,3.25時間かけて,約1
46℃まで徐々に加熱する。この間,この混合物からメタ
ノールおよび水を除去するべく,窒素を吹き込む。その
後,この混合物を室温まで冷却し,濾過すると,金属比
11.3を有する所望のオーバーベス化物質1895gが生成す
る。この物質は,鉱油6.8%,イソブタノール−アミル
アルコール4.18%,およびナフサ30.1%を含有する。
実施例23 オーバーベース化石油スルホン酸カルシウム(これ
は,鉱油21.7重量%,ナフサ36.14重量%を含有する)1
800g,ナフサ426g,メタノール255g,およびイソブタノー
ルとアミルアルコールとの等モル量混合物127gを含有す
る反応混合物を,還流条件下で45℃まで加熱し,ミシシ
ッピ石灰(市販の水酸化カルシウム)148gを加える。次
いで、この反応塊に,2立方フィート/時間の割合で,二
酸化炭素を吹き付ける。その後,これに,追加量のミシ
シッピ石灰148gを加える。同じ割合で,さらに1時間の
炭酸化を続ける。この反応混合物に,ミシシッピ石灰の
2つの追加増分147gを加える。各増分に対し,約1時間
炭酸化工程を続ける。その後,この反応塊を,138℃の温
度まで加熱する。この間,水およびメタノールを除去す
るべく,窒素を泡立たせる。濾過液,オーバーベース化
された石油スルホン酸バリウムの溶液2220gが得られ
る。この物質は,金属比12.2を有し,鉱油12.5重量%,
ナフサ34.15重量%,およびイソブタノール−アミルア
ルコール混合物4.03重量%を含有する。
上の実施例1−23は,本発明の組成物中で用いるのに
適当なオーバーベース化物質を調製するため,またはこ
の物質を,本発明で用いられる非ニュートン性コロイド
分散系に転化するための種々の方法を例示している。あ
る所望のオーバーベース化物質を生成するべく,これら
実施例を変えることは,明らかに,当該技術分野の範囲
内である。それゆえ,この上で述べたような他の酸性物
質は,上の実施例で用いられるCO2,SO2および酢酸につ
いて,置き換えられ得る。同様に,他の金属塩基は,提
示の実施例で用いられる金属塩基に代えて使用され得,
塩基の混合物および/またはオーバーベース化され得る
物質の混合物は,利用され得る。同様に,オーバーベー
ス化媒体として用いられる鉱油または,他の非極性で不
活性の有機液体の量は,オーバーベース化中およびオー
バーベース化生成物中の両方で,広範囲に変えられ得
る。
以下の実施例24-39は,転化剤で均質化することによ
り,ニュートン性のオーバーベース化物質を転化するこ
と(すなわち,成分(A)を,非ニュートン性のコロイ
ド分散系(すなわち,成分(B))に転化すること)を
例示している。
実施例24 実施例6(a)のオーバーベース化物質733gに対し,9
0℃で1.5時間かけて,激しく撹拌しながら,酢酸179gお
よび鉱油275g(これは,1000°Fにて,2000 SUSの粘度を
有する)を加える。次いで,この混合物を,150℃で2時
間均質化する。得られる物質は,所望のコロイド分散系
である。
実施例25 加熱マントル,熱電対,ガス注入チューブ,冷却器お
よび金属撹拌機を備えたガラスライン反応器に,実施例
1の生成物15000部を加える。この生成物を,撹拌しな
がら40℃まで加熱する。3.75時間にわたって,1立方フィ
ート/時間の割合で,この混合物に二酸化炭素を泡立た
せる。二酸化炭素を吹き込んでいる間,混合物の温度を
38〜46℃に変える。イソプロピルアルコール847.8部,
メタノール847.8部,および蒸留水1304部を,5分間かけ
て,この混合物に加える。この混合物は,45℃まで発熱
し,次いで,67℃まで加熱する。この混合物に,SC溶媒10
0の2500部を加える。この混合物を78℃まで加熱し,該
温度で0.5時間維持する。この混合物に,5.5時間にわた
って,2標準立方フィート/時間の割合で,窒素を泡立た
せることにより,この混合物から揮発成分を除去する。
除去の間に,混合物の温度を,77℃〜155℃に上げる。こ
の混合物を冷却水で冷却する。固形分含量62.5重量%を
有するゲル状生成物16700部が得られる。
実施例26 実施例25の生成物1200部を,樹脂状の反応器(これ
は,加熱マントル,金属撹拌機,テフロンベアリング,
ガス注入チューブ,熱電対,トラップおよび冷却器を備
えている)に置く。ポリプロピレン(MW=337)置換の
ベンゼンスルホン酸(225.5部)を,10分間にわたって,
この混合物に加える。この混合物は34℃まで発熱する。
この混合物の温度を,34℃で20分間維持する。この混合
物に,2標準立方フィート/時間の割合で,窒素を泡立た
せることにより,混合物から水を除去する。溶媒損失を
なくすため,トラップにSC溶媒100を満たす。除去の間
に,2時間にわたって,温度を162℃まで上げる。次い
で,この温度を,162℃で0.5時間維持する。7.5立方セン
チメートルの水が集められる。この混合物を室温まで冷
却する。塩基数0の低級オイルのオーバーベース化スル
ホン酸塩ゲル1413部が得られる。
実施例27 実施例3の生成物1000部,鉱油303部,メタノール80
部,混合された第1級アミルアルコール(これは,ノル
マルアミルアルコール65重量%,イソアミルアルコール
3重量%,および2−メチル−1−ブチルアルコール32
重量%を含有する)40部,および水80部を,反応容器に
導入し,70℃まで加熱し,この温度で4.2時間維持する。
オーバーベース化物質は,ゼラチン状の塊に転化され
る。このゼラチン状塊を,150℃で2時間,撹拌し加熱し
続け,実質的に全てのアルコールおよび水を除去する。
この残留物は,暗緑色のゲルである。
実施例28 実施例27のゲル様のコロイド分散系1303部,および鉱
油563部の溶液を,トルエン1303部中で,これら2成分
を約3時間にわたり連続撹拌することにより,溶解させ
る。この混合物に,水40部およびメタノール40部を加
え,続いて,連続的に撹拌しながら,91%水酸化カルシ
ウムの471部をゆっくりと加える。発熱反応が起こり,
温度が32℃まで上昇する。次いで,全ての反応塊を,0.2
5時間にわたって,約60℃まで加熱する。次いで,二酸
化炭素288部を5時間かけて充填する。この間,温度を6
0-70℃に維持する。炭酸化の終わりに,この塊を,0.75
時間にわたって約150℃まで加熱し,水,メタノールお
よびトルエンを除去する。得られた生成物(ゲル形状
の,透明で淡褐色のコロイド分散系)は,以下の分析値
を有する:硫酸塩の灰分含量46.8%;中和数(フェノー
ルフタレインに対し測定される)1.0以下(塩基性);
そして金属比36.0。上で記述の方法で,実施例27のコロ
イド分散系に,粒子を含有する追加の金属を導入する。
その塩基中和数が減少し,非ニュートン系のコロイド分
散系(これは,この明細書の発明で有用である)が得ら
れる。
実施例29 実施例6(b)のオーバーベース化物質960g,酢酸256
g,および鉱油300g(これは,100℃にて2000 SUSの粘度を
有する)300gの混合物を,150℃にて2時間にわたり,激
しく撹拌することにより,均質化する。得られた生成物
は,この発明で用いられると考えられるタイプの非ニュ
ートン性コロイド分散系である。
この実施例のオーバーベース化物質は,さらに鉱油を
添加することなく,転化され得るか,または鉱油に代え
て,他の不活性な有機液体で置き換えられる。
実施例30 実施例7のオーバーベース化物質150部,メチルアル
コール15部,アミルアルコール10.5部,および水45部の
混合物を,還流条件下にて,71-74℃にて13時間加熱する
と,混合ゲルとなる。このゲルを,144℃で6時間加熱
し,上の実施例43で用いられたタイプの鉱油126部で希
釈する。この希釈された混合物を,さらに4.5時間かけ
て,144℃まで加熱する。得られた濃厚生成物は,コロイ
ド分散系である。また,この物質を,有用とするために
鉱油で希釈する必要はない。オーバーベース化物質と低
級アルカノール混合物との最初の均質化により得られる
ゲルそれ自体は,樹脂状組成物に導入するための,特に
有用なコロイド分散系である。
実施例31 実施例2の生成物1000g,メタノール80g,混合された第
1級アミルアルコール(これは,ノルマルアミルアルコ
ール65重量%,イソアミルアルコール3重量%,および
2−メチル−1−ブチルアルコール32重量%を含有す
る)40g,および水80gの混合物を,反応容器に導入し,70
℃まで加熱して,この温度で4.2時間維持する。このオ
ーバーベース化物質は,ゼラチン状の塊に転化される。
後者を,撹拌し,150℃で約2時間加熱して,実質的に全
てのアルコールおよび水を除去する。この残留物は,暗
緑色のゲルである。これは,特に有用なコロイド分散系
である。
実施例32 実施例7のオーバーベース化物質600重量部に対し,
フタル酸ジオクチル300部,メタノール48部,イソプロ
ピルアルコール36部,および水36部を加える。この混合
物を70-77℃に加熱し,この温度で4時間維持する。こ
の間に,この混合物は,より粘稠となる。この粘稠な溶
液に,次いで,実質的にフェノールフタレインで中性と
なるまで,1時間にわたって,二酸化炭素を吹き込む。ア
ルコールおよび水を,およそ150℃まで加熱する。この
残留物は,所望のコロイド分散系である。
実施例33 実施例7のオーバーベース化物質800部に対し,ケロ
セン300部,アルコール120部,および以下の水性混合物
を加える:この水系混合物は,メタノール64部,水32
部,および実施例30の第1級アミルアルコール混合物32
部を含有する。この混合物を75℃まで加熱し,この温度
で2時間維持する。この間に,混合物の粘度が上昇す
る。この混合物を,1時間にわたって窒素を吹き込みつ
つ,約150℃まで加熱することにより,水およびアルコ
ールを除去する。この残留物は,粘稠なゲルを有するコ
ロイド分散系である。
実施例34 実施例7の生成物340部,アルコール:水の溶液(こ
れは,27.2部のメタノールから構成される)68部,イソ
プロピルアルコール20.4部,および水20.4部,およびヘ
プタン170部の混合物を,65℃まで加熱する。この間に,
混合物の粘度は,最初の値(6250)から,54000まで上昇
する。
この濃厚なコロイド分散系を,5ポンド/時間の割合
で,1時間にわって二酸化炭素を吹き込むことにより,さ
らに中和する。得られた塊は,中和数0.87(フェノール
フタレイン指示薬)を有することが見いだされている。
実施例35 実施例7のカルシウムオーバーベース化物質を,実施
例11の当量のカルシウム−バリウムオーバーベース化物
質で置き換えたこと以外は,実施例34の方法を繰り返
す。ヘプタンに代えて,キシレン(200部)を用いる。
さらに,炭酸化工程を省略する。
実施例36 実施例7のオーバーベース化物質500部,ケロセン312
部,メチルエチルケトン40部,イソプロピルアルコール
20部,および水50部の混合物を調製し,75℃まで加熱す
る。この混合物を,70-75℃の温度で5時間維持し,次い
で,150℃まで加熱して,揮発成分を除去する。その後,
この混合物に,30分間アンモニアを吹き付け,揮発物質
の最終トレースのほとんどを除去する。その後,これ
を,室温まで冷却する。この残留物は,ゲル形状の,褐
色なコロイド分散系である。
実施例37 実施例7のオーバーベース化物質を,アセトンを添加
してベンゼン溶液から沈澱させることにより,乾燥粉末
として単離する。この沈澱物を,アセトンで洗浄し,乾
燥する。
上の粉末のトルエン溶液(この粉末500部にトルエン3
64部を加えて,溶液を生成する。これは,硫酸塩の灰分
含量43%を有する)45部,メタノール36部,水27部,お
よび混合された異性体の第1級アミルアルコール(実施
例47で記述されている)の混合物を,70-75℃の範囲内の
温度まで加熱する。この混合物を,この温度で2.5時間
維持し,次いで,加熱してアルカノールを除去する。得
られる物質は,実質的に鉱油のないコロイド分散系であ
る。望むなら,このコロイド分散系に分散媒体として存
在するトルエンは,まず分散系を鉱油で希釈し,その
後,この希釈された混合物を約160℃の温度まで加熱す
る(それにより,トルエンが蒸発する)ことにより,除
去され得る。
実施例38 実施例7で調製されたものと類似のカルシウムオーバ
ーベース化物質を,ここで用いられる鉱油に対し,キシ
レンを代用することにより,製造する。得られるオーバ
ーベース化物質は,約25%のキシレン含量,および39.3
%の硫酸塩の灰分含量を有する。このオーバーベース化
物質100部を,メタノール8部,実施例31のアミルアル
コール混合物4部,および水6部で均質化することによ
り,このオーバーベース化物質は,コロイド分散系に転
化され得る。この反応塊を,温度を75-78℃に維持しな
がら,6時間混合する。その後,この分散系を加熱して,
アルコールおよび水を除去する。望むなら,このゲル
は,鉱油,トルエン,キシレンまたは他の適当な分散媒
体の追加量により,希釈され得る。
実施例39 実施例3のオーバーベース化物質1000部,および鉱油
388.4部の混合物を,55-60℃に加熱し,塩基数が約1に
なるまで,二酸化炭素を吹き込む。メタノール56.5部お
よび水43.5部を加え,全体を,還流下にて,粘度が最大
に上昇するまで,75-80℃で混合する。この最大粘度は,
目視検査により決定され得る。97.3%水酸化カルシウム
472.5部,および鉱油675.4を加え,この全体を,実質的
に中性になるまで,75-80℃の温度で,二酸化炭素を吹き
付ける。アルコールおよび水を,150℃にて窒素を吹き付
けることにより,除去する。得られる生成物は,カルシ
ウム含量13.75%,および金属比36を有する。
(C):水素添加されたブロック共重合体 本発明の組成物には,また,ビニル芳香族モノマーお
よび脂肪族共役ジエンからなる,少なくとも1種の水素
添加ブロック共重合体が包含される。この水素添加ブロ
ック共重合体は,規則的なブロック共重合体(すなわ
ち,真のブロック共重合体),またはランダムブロック
共重合体のいずれかとされ得る。
この共重合体が誘導されるビニルモノマーは,ビニル
ジ−またはポリ芳香族化合物(例えば,ビニルナフタレ
ン)とされ得るものの,好ましくは,モノビニルモノ芳
香族化合物(例えば,スチレン化合物)である。真のま
たは正規のブロック共重合体は,一般に,結合ジエン
(これは,4個〜10個の炭素原子,好ましくは4個〜6個
の炭素原子を有する)およびビニル置換芳香族(これ
は,8個〜12個の炭素原子,好ましくは8個〜9個の炭素
原子を有する)から製造される。ビニル芳香族モノマー
の特定例には,スチレン,α−メチルスチレン,o−メチ
ルスチレン,m−メチルスチレン,p−メチルスチレン,お
よびp−tert−ブチルスチレンが包含される。スチレン
はより好ましい。このような共役ジエンの例には,1,3−
ペンタジエン,2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン,クロ
ロプレン,イソプレンおよび1,3−ブタジエンが包含さ
れる。イソプレンおよび1,3−ブタジエンは特により好
ましい。このような共役ジエンの混合物は,有用であ
る。
この正規のブロック共重合体は,全体で2個〜約5
個,好ましくは2個または3個の,ビニル芳香族モノマ
ーおよび共約ジエンの重合体ブロックを有する。該ビニ
ル芳香族モノマーの少なくとも1個の重合体ブロック,
および該共役ジエンの少なくとも1個の重合体ブロック
が存在する。この共役ジエンブロックは,これ以下でよ
り完全に述べるように,水素添加される。正規のブロッ
ク共重合体は,線状のブロック共重合体である。ここ
で,あるモノマー単位のかなり長い連鎖(ブロックI)
は,第2(ブロックII),第3(ブロックIII),第4
(ブロックIV),または第5(ブロックV)のかなり長
い連鎖と連結される。例えば,Aがスチレンモノマー単位
であり,Dが共役ジエンモノマー単位なら,これらモノマ
ー単位のトリブロック共重合体は,次式で表され得る: これら共重合体は,また,放射状ブロック共重合体とさ
れ得る。ここで,この重合体ブロックは,次式で表され
るように,放射状に連結される: 各重合体ブロック中に包含される繰り返し単位の数は,
ふつうは,約500を越える。しかし,約500を下まわって
もよい。1つのブロック中の連鎖長は,固有の単独重合
体の物理的特性(例えば,ガラス転移温度や重合体の融
点)を示すように,充分な長さとされるべきである。
これら共重合体のビニル芳香族モノマーの含量(すな
わち,正規のブロック共重合体におけるビニル芳香族ブ
ロックの全量)は,約20重量%〜約70重量%の範囲,好
ましくは約40重量%〜約60重量%の範囲である。それゆ
え,これら共重合体の脂肪族共役ジエンの含量(すなわ
ち,ジエンブロックの全含量)は,約30重量%〜約80重
量%,好ましくは約40重量%〜約60重量%の範囲であ
る。
この正規のブロック共重合体は,当該技術分野で公知
の従来方法により,調製され得る。このような共重合体
は,ふつうは,重合触媒としてアルカリ金属炭化水素
(例えば,sec−ブチルリチウム)を用いるアニオン重合
により,調製され得る。ブロック共重合体を調製する方
法の詳細は,例えば,米国特許3,763,044号および3,77
2,196号中で見いだされる。
重合は,ふつうは,不活性溶媒(例えば,シクロヘキ
サン,またはブタンやペンタンのようなアルカン,およ
びそれらの混合物)中にて,溶液重合により行われる。
重合され得る第1のモノマー(これは,モノアルキルア
レン,ブタジエンまたはイソプレンのいずれかとされ得
る)が,系に注入され,重合開始剤と接触される。この
重合開始剤は,あらかじめ決定された平均分子量を供す
るべく,算出された量で加えられる。所望の分子量およ
びモノマーの減少を得ることに続いて,このリビング重
合系に第2のモノマーを注入して,ブロック重合を起こ
させる。それにより,リビングブロック共重合体が形成
される。この共重合体は,次いで,メタノールまたは水
の添加により,殺される。
この上で示したような,適当な商業的に入手可能であ
り,水素添加された正規のブロック共重合体の例には,S
hellvis-40,およびShellvis-50(これらは,シェル化学
社から製造される)が包含される。
別々に用いられ得る(または,そうできない)ランダ
ムブロック共重合体は,上で示した正規のブロック共重
合体と組み合わせて,一般に,1個またはそれ以上のブロ
ック重合体部分を有するブロック共重合体として,定義
されている。より特定すると,このランダムブロック共
重合体は,不定の長さで不確定数のAブロックおよびD
ブロックとして,定義され得る。これらランダム共重合
体は,一般に,上で述べたタイプの共役ジエンから製造
される。ブタジエンまたはイソプレンは,より好まし
い。ランダムブロック共重合体を製造するのに用いられ
る残りのモノマーには,上で示したタイプのビニル置換
芳香族モノマーが含まれる。適当なタイプの芳香族モノ
マーはスチレンである。このランダムブロック共重合体
は,連続的方法でモノマーを供給するよりも,むしろモ
ノマー混合物を重合系に同時に供給することにより,製
造され得る。重量基準による種々のブロックの量は,上
で示した同じ量(すなわち,ビニル芳香族ブロックの約
20重量%〜約70重量%)であり,このようなブロックの
40重量%〜60重量%がより好ましい。従って,ジエンブ
ロックの量には,差異がある。このランダムブロック共
重合体の数平均分子量および重量平均分子量は,上で示
した値と同じであり,従って,その内容は,ここに完全
に示されている。このランダムブロック共重合体は,ビ
ニル芳香族モノマー繰り返し単位の重要なブロック,お
よび/または結合ジエン繰り返し単位の重要なブロッ
ク,および/またはランダムまたはランダムテイパー
(tapered)の共役ジエンおよび/またはビニル置換芳
香族のブロックが含有される。これら共重合体は,ま
た,A′−B′−A′−B′として表され得る。ここで,
A′はビニル置換の芳香族化合物のブロック,B′は共役
ジエンのブロック,そしてA′ブロックおよびB′ブロ
ックの長さは広範囲に変えられ,正規のブロック共重合
体のAブロックおよびBブロックよりも,かなり短い。
ランダムブロック共重合体の芳香族A′ブロックの含量
は,好ましくは,約15重量%〜約45重量%,より好まし
くは25重量%〜約40重量%の範囲とされるべきである。
このような商業的に入手可能なランダムブロック共重
合体の例には,種々のGlissoviscalブロック共重合体
(これは,BASF社から市販されている)が包含される。
従来入手可能なランダムブロック共重合体は,Phil-Ad粘
度改良剤(これは,Phillips石油社から市販されてい
る)があった。
真のまたは正規のブロック共重合体,またはランダム
ブロック共重合体,または両方の組合せのいずれを用い
るかにかかわらず,それらは,オレフィン性二重結合の
ほとんど全てを除去するために,この発明で使用する前
に,水素添加される。この水素添加を行う方法は,当業
者に公知であり,この時点で詳述する必要はない。この
方法は,米国特許3,113,986号,および3,205,278号に記
述されている。要約すると,水素添加は,この共重合体
を,金属触媒(例えば,有機−遷移金属触媒およびトリ
アルキルアルミニウム化合物)の存在下にて,大気圧以
上で,水素と接触させることにより,行われる。選択的
には,米国特許2,864,809号に記述のように,ニッケル
触媒が用いられ得る。
一般に,これら共重合体は,酸化安定性の理由から,
平均的な分子内の炭素−炭素二重結合の全数を基準にし
て,約5%を越えない,好ましくは約0.5%を越えない
残留オレフィン性不飽和を含有するのが,より好まし
い。このような不飽和は,当業者に公知の多くの手段
(例えば,赤外,NMRなど)により,測定され得る。最も
好ましくは,これら共重合体は,上で述べた分析方法に
より測定されるように,識別できる二重結合を含有しな
い。
Aブロック共重合体は,典型的には,約10000〜約500
000,好ましくは約30000〜約200000の数平均分子量を有
する。これら共重合体の重量平均分子量は,一般に,約
50000〜約500000の範囲,好ましくは約30000〜約300000
の範囲である。
本発明のある実施態様では,上で記述の非ニュートン
性コロイド分散系(成分(B)),および水素添加され
たブロック共重合体Bの混合物を含有する組成物が,調
製される。この水素添加されたブロック共重合体は,分
散系(B)と相溶性があるだけでなく,この水素添加ブ
ロック共重合体は,非ニュートン性の分散系のレオロジ
ー特性を改良する。さらに,この水素添加ブロック共重
合体を混合することにより,本発明に従って改良される
非ニュートン性分散系は,改良された腐食防止性,紫外
線安定性,可塑性および湿潤耐性を示す。
本発明の他の実施態様では,金属表面のための塗装組
成物が調製され得る。これらは,以下の(A)および/
または(B)および(C)の混合物である:(A)酸性
有機化合物の,少なくとも1種の中性または塩基性金属
塩,または中性および塩基性金属塩の混合物;(B)上
で記述のような,少なくとも1種の非ニュートン性コロ
イド分散系;(C)上で記述の水素添加されたブロック
共重合体の少なくとも1種。金属表面に適用するとき,
本発明の塗装組成物は,この金属表面に,改良された腐
食耐性を与える。この塗装組成物は,改良された可塑
性,および非ドリップ特性を示す。本発明の組成物と混
合される種々の成分の量は,広範囲に変えられ得る。し
かし,この組成物は,一般に,約1重量%〜約50重量%
の水素添加ブロック共重合体B,および約50重量%〜約99
重量%の成分(A)および/または成分(B)を含有す
る。より好ましい実施態様では,本発明の組成物は,約
1重量%〜約20重量%の水素添加ブロック共重合体Bを
含有する。
本発明の組成物は,標準的な混合方法を用いて,調製
され得る。水素添加ブロック共重合体Bを成分(B)お
よび/または成分(A)に組み込む特定の手段は,この
発明の重要な特徴ではない。例えば,成分(A)が液体
であり,コロイド分散系(B)が液体または準液体(す
なわち,ゲル)なので,これらは,成分(C)および組
成物の他の成分と直接混合され得る。他の実施態様で
は,成分(C)は,有機希釈剤中で溶解され,この溶液
は,次いで,成分(B)と混合される。この分散系は,
他のチクントロピー剤または添加剤と同じ方法で,他の
成分と混合され得る。ある場合には,成分の加熱によ
り,混合物の調製が容易となる。
上の成分に加えて,本発明の組成物は,また,(d)
少なくとも1種の実質的に不活性で通常液状の有機希釈
剤を含有し得る。希釈剤の量は,約0.01重量%〜約98重
量%の範囲とされ得る。一般に,この組成物が希釈剤を
含有するとき,この希釈剤は,約35重量%から約98重量
%までの量で存在する。本発明の組成物中で用いれ得る
希釈剤は,オーバーベース化反応の溶媒として用いられ
る有機液体のいずれか,または上で記述のコロイド分散
系の分散媒体(B−2)として有用な液体のいずれかと
され得る。塗装用途に有用なある実施態様では,本発明
の組成物は,低沸点の溶媒(これは,低温で蒸発し得
る)を包含し得る。適当な溶媒には,炭化水素溶媒およ
びハロ炭化水素溶媒(例えば,1、1、1−トリクロロエ
タン,ベンゼン,トルエン,ミネラルスピリットおよび
テルペンチン)が包含される。高固形分の組成物が望ま
しいとき,溶媒レベルは,最小とされる。
さらに,本発明の組成物で使用される実質的に不活性
で通常液状の有機希釈剤は,天然および合成の潤滑油お
よびそれらの混合物の,広範囲の物質から選択され得
る。天然油には,液状の石油オイル,および溶媒処理さ
れたまたは酸処理された鉱物性潤滑油(これは,パラフ
ィンタイプ,ナフテンタイプまたは混合されたパラフィ
ン−ナフテンタイプである)が包含される。合成の潤滑
油には,重合したオレフィンおよび混合重合したオレフ
ィンのような脂肪族炭化水素油(例えば,ポリブチレ
ン,ポリプロピレン,プロピレン−イソブチレン共重合
体など);ポリ(1−ヘキセン),ポリ(1−オクテ
ン),ポリ(1−デセン)など;およびそれらの混合物
が包含される。
未精製油,精製油および再精製油(これは,上で開示
のタイプの天然油または合成油のいずれかである。これ
は,これらのいずれかの2種またはそれ以上の混合物で
あってもよい)は,本発明の濃縮物中で用いられ得る。
未精製油とは,天然原料または合成原料から,さらに精
製処理することなく,直接得られる油である。精製油
は,1種またはそれ以上の特性を改良するべく,1段または
それ以上の精製段階でさらに処理されたこと以外は,未
精製油と類似している。このような精製方法の多くは,
当業者には公知である。この方法には,例えば,溶媒抽
出,二次蒸留,酸または塩基抽出,濾過,浸透などがあ
る。再精製油は,精製油を得るのに用いた工程と類似の
工程により,得られる。この工程は,施設ですでに用い
られている精製油に適用される。このような再精製油も
また,再生されたまたは再生加工された油として公知で
あり,そして浪費された添加剤,および油の分解精製物
を除去するべく指示された方法により,しばしば付加的
に処理される。
以下の実施例は,本発明の組成物を例示している。
実施例A 実施例27の生成物(50%固形分)92.5部,Shellvis 40
を3.75部,およびStoddard溶媒を3.75部の混合物を,2時
間かけて約135-138℃の温度に加熱することにより,調
製する。さらに2時間混合を続け,この共重合体が完全
に溶解するようにする。得られた混合物は,約50%の固
形分を含有する所望生成物である。
実施例B Shellvis 40を当量のShellvis 50で置き換えたこと以
外は,実施例Aの方法を繰り返す。
実施例C 実施例3の生成物50部,およびShellvis 40の5.0部の
混合物を,約50℃の温度で混合することにより,調製す
る。
実施例D 実施例2の生成物50部,およびShellvis 50の4部の
混合物を,実施例Cのように調製する。
実施例E 実施例27の生成物90部を,Shellvis 40の5部およびSt
oddard溶媒の5部と混合すること以外は,実施例Aの方
法を繰り返す。
上で記述のように,成分(B)および成分(C)の混
合物を含有する本発明の組成物は,種々の用途に有用で
ある。この組成物は,保護フィルム(例えば,自動車の
耐サビ剤)として,および保護コーティング(これは,
他の樹脂,ワックスおよび/またはアスファルトを含有
する)を処方する際の中間体として,有用である。この
組成物は,乾燥フィルムとして,およびスプレー塗布さ
れるとき,高度の腐食耐性および漏れ防止特性を提供す
る。
本発明の組成物は,優れたレオロジー特性を示す。こ
の特性は,希釈して漸進的に固形分を減少させるとき,
特に明らかである。希釈物に希釈される分散系(B)の
傾向は,成分(C)の混合により,著しく減少する。
塗装組成物として用いられるとき,本発明の組成物
は,種々の表面,特に,従来の塗装方法(例えば,スプ
レー,これは,エアーレススプレー,ブラッシング,デ
ィッピング,ローラーコーティングなどを包含する)を
用いる金属に,適用され得る。これら塗装組成物は,金
属塗装として,特に有用である。本発明の組成物は,良
好な光沢,紫外線安定性,および腐食耐性をもった,熱
安定性で,たわみ耐性のある塗装を提供する。
本発明は,そのより好ましい実施態様に関連して,説
明されているものの,それらの種々の変形は,この明細
書を読むとすぐに,当業者に明らかとなることが理解さ
れるべきである。従って,ここで開示の本発明は,添付
の請求の範囲に入るような変形を含むつもりであること
が,理解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/42 C09D 153/02 PGY

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(B),(C)および(D)の混合
    物を含有する組成物: (B) 以下の(B−1),(B−2)および(B−
    3)を含む,少なくとも1種の非ニュートン性コロイド
    分散系; (B−1) 固体の金属含有コロイド粒子, (B−2) 液状の分散媒体,および (B−3) 少なくとも1種の有機化合物;この化合物
    は,該分散媒体中で溶解性であり,該有機化合物の分子
    は,疎水性部分,および少なくとも1個の極性置換基で
    特徴づけられる; (C) ビニル芳香族モノマーおよび脂肪族共役ジエン
    の,少なくとも1種の水素添加ブロック共重合体;およ
    び (D) 少なくとも1種の実質的に不活性で通常液状の
    有機希釈剤。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,該組成物は,約50重量%〜約99重量%の(B),お
    よび約1重量%〜約50重量%の(C)を含有する。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,前記固体の金属含有コロイド粒子(B−1)は,ア
    ルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から
    選択される,固体の金属塩を含有する。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,(B−3)は,スルホン酸およびカルボン酸からな
    る群から選択される,有機酸のアルカリ金属塩またはア
    ルカリ土類金属塩を含有する。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,前記分散系(A)は,以下の(A−1),(A−
    2)および(A−3)を含有する: (A−1) 約50A〜約4000Aの範囲の単位粒子サイズを
    有する,固体の炭酸カルシウムコロイド粒子; (A−2) 有機溶媒,および; (A−3) 次式で表される第3成分: ここで,Rは,平均して,約12個〜約30個の炭素原子を有
    するヒドロカルビル基である。
  6. 【請求項6】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,(B−3)に対する(B−1)のモル比は,約40:1
    〜約2:1の範囲である。
  7. 【請求項7】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,前記系(B)は,約7またはそれ以下の中和塩基数
    により,特徴づけられる。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,(C)は,前記ビニル芳香族モノマーの少なくとも
    1個の重合体ブロック(ここで,前記共重合体の該ビニ
    ル芳香族モノマー含量は,約20重量%〜約70重量%の範
    囲である)と,前記脂肪族共役ジエンの少なくとも1個
    の重合体ブロック(ここで,該ジエン含量は,約30重量
    %〜約80重量%の範囲である)とを有する,約2個〜約
    5個の重合体ブロックから構成される。
  9. 【請求項9】請求の範囲第8項に記載の組成物であっ
    て,前記共重合体(C)の数平均分子量は,約10,000〜
    約500,000の範囲である。
  10. 【請求項10】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,前記ビニル芳香族化合物はスチレンである。
  11. 【請求項11】請求の範囲第1項に記載の組成物であっ
    て,前記共役ジエンは,イソプレンおよび1,3−ブタジ
    エンからなる群から選択される。
  12. 【請求項12】約35重量%〜約98重量%の希釈剤(D)
    を含有する,請求の範囲第1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】以下の(B),(C)および(D)の混
    合物を含有する組成物: (B) 以下の(B−1),(B−2)および(B−
    3)を含む非ニュートン性コロイド分散系: (B−1) 次の(B−2)に予備分散された固体の金
    属含有コロイド分散粒子, (B−2) 液状の分散媒体,および (B−3) 少なくとも1種の有機化合物;この化合物
    は,該分散媒体中で溶解性であり,該有機化合物の分子
    は,疎水性部分,および少なくとも1個の極性置換基で
    特徴づけられる; (C) スチレンおよび脂肪族共役ジエンの,少なくと
    も1種の水素添加ブロック共重合体の約1重量%〜約20
    重量%:該共重合体は,2個〜約5個の重合体ブロック
    (これは,該スチレンの少なくとも1個の重合体ブロッ
    クと,該水素添加の脂肪族共役ジエンの少なくとも1個
    の重合体ブロックとを有する)を有し,該共重合体中の
    該スチレンの含量は,約20重量%〜約70重量%の範囲で
    あり,該ジエンの含量は約30重量%〜約80重量%の範囲
    であり,該共重合体の数平均分子量は、約10,000〜約50
    0,000の範囲である;および (D) 実質的に不活性で通常液状の有機希釈剤。
  14. 【請求項14】請求の範囲第13項に記載の組成物であっ
    て,前記固体の金属含有コロイド粒子(B−1)は,ア
    ルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から
    選択される,固体の金属塩を含有する。
  15. 【請求項15】請求の範囲第13項に記載の組成物であっ
    て,(B−3)は,スルホン酸およびカルボン酸からな
    る群から選択される有機酸のアルカリ金属塩またはアル
    カリ土類金属塩を含有する。
  16. 【請求項16】請求の範囲第13項に記載の組成物であっ
    て,前記分散系(B)は,以下の(B−1),(B−
    2)および(B−3)を含有する: (B−1) 約50A〜約4000Aの範囲の単位粒子サイズを
    有する,固体の炭酸カルシウムコロイド粒子; (B−2) 芳香族溶媒;および (B−3) 次式により表される第3成分: ここで,Rは,平均して,約12個〜約30個の炭素原子を有
    するヒドロカルビル基である。
  17. 【請求項17】請求の範囲第16項に記載の組成物であっ
    て,(B−3)に対する(B−1)のモル比は,約40:1
    〜約2:1の範囲である。
  18. 【請求項18】請求の範囲第13項に記載の組成物であっ
    て,前記系(B)は,約7またはそれより少ない中和塩
    基数により,特徴づけられる。
  19. 【請求項19】請求の範囲第13項に記載の組成物であっ
    て,前記スチレンはスチレンである。
  20. 【請求項20】請求の範囲第13項に記載の組成物であっ
    て,前記共役ジエンは,イソプレンおよび1,3−ブタジ
    エンからなる群から選択される。
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