JPH0226666B2 - - Google Patents

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JPH0226666B2
JPH0226666B2 JP58007996A JP799683A JPH0226666B2 JP H0226666 B2 JPH0226666 B2 JP H0226666B2 JP 58007996 A JP58007996 A JP 58007996A JP 799683 A JP799683 A JP 799683A JP H0226666 B2 JPH0226666 B2 JP H0226666B2
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JP
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carbon atoms
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mixture
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JP58007996A
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Jon Raizeku Josefu
Uesurei Fuoosubaagu Jon
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Lubrizol Corp
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Publication of JPH0226666B2 publication Critical patent/JPH0226666B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K8/00Compositions for drilling of boreholes or wells; Compositions for treating boreholes or wells, e.g. for completion or for remedial operations
    • C09K8/02Well-drilling compositions
    • C09K8/04Aqueous well-drilling compositions
    • C09K8/06Clay-free compositions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M173/00Lubricating compositions containing more than 10% water
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10MLUBRICATING COMPOSITIONS; USE OF CHEMICAL SUBSTANCES EITHER ALONE OR AS LUBRICATING INGREDIENTS IN A LUBRICATING COMPOSITION
    • C10M2207/00Organic non-macromolecular hydrocarbon compounds containing hydrogen, carbon and oxygen as ingredients in lubricant compositions
    • C10M2207/26Overbased carboxylic acid salts

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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は過塩基化物質をカルボン酸系可溶化
剤および(または)界面活性剤とともに含んでな
る水系組成物に関する。過塩基化物質は、ニユー
トン過塩基化物質、および少なくとも1種の不活
性有機液体からなる分散媒にあらかじめ分散され
た固形の金属含有コロイド粒子と該分散媒に実質
的に可溶性でありかつ分子が極性置換基および疎
水性部を有することによつて特徴づけられる有機
化合物から選ばれた第三成分とを含む非ニユート
ンコロイド分散系から選択される。カルボン酸系
可溶化剤は、約12個ないし約500個の炭素原子を
有するヒドロカルビル置換基を有するアシル化剤
とN―(ヒドロキシル置換ヒドロカルビル)アミ
ンおよび(または)該アミンのヒドロキシル置換
ポリ(ヒドロカルビロキシ)類似体とから製造さ
れる。この水系組成物は、場合によつて、ポリヒ
ドロキシ化合物またはその部分エーテルおよび
(または)機能性添加剤からなる群の中から選ば
れた分散増進剤を含んでいる。 「過塩基化」、「超塩基化」および「過度塩基
化」という語は、最近数十年にわたつて清浄剤お
よび(または)分散剤として潤滑油組成物中に用
いられてきている金属含有物質のよく知られた部
類に対する総括的な用語である。「錯体」、「金属
錯体」「高金属含有塩」などとも呼ばれているこ
の過塩基化物質は、その金属含量が、該金属とそ
れと反応した個々の有機化合物例えばカルボン酸
やスルホン酸との化学量論に従つて存在する金属
含量よりも多いということによつて特徴づけられ
る。最近、価格が増々上昇し、石油が欠乏してい
るので、油系組成物を可能な限り水系のもので代
替することがますます望まれている。このような
代替によつて他の利益例えば低減された着火危険
性および環境汚染問題も得られる。しかしなが
ら、多くの場合、このような代替をおこなうのは
容易でない。水系のものは油系のものが達成する
と同じ高い程度に作用するようにその性質を変性
することができないからである。例えば、ある種
の油系圧力液体を水系流体で置き換えることは、
そうすることが望ましいことは明らかであつて
も、しばしば困難であつたかあるいは不可能な場
合があつた。 ニユートン過塩基化物質並びに少なくとも1種
の不活性有機液体からなる分散媒にあらかじめ分
散した固形の金属含有コロイド粒子および該分散
媒中に実質的に不溶性の有機化合物から選ばれた
第三成分を含んでなる非ニユートンコロイド分散
系は知られている。例えば、米国特許第3492231
号および第4230586号参照。 高分子量カルボン酸系アシル化剤とアミノ化合
物とから製造されたカルボン酸誘導体およびその
油系潤滑剤における使用はよく知られている。例
えば、米国特許第3216936号、第3219666号、第
3502677号および第3708522号参照。 ある種のアルキルコハク酸/アルカノールアミ
ン縮合物も知られている。例えば、米国特許第
3269946号参照。アルキルおよびアルケニルコハ
ク酸誘導体を含有する油中水型エマルジヨンも知
られている。例えば、米国特許第3255103号、第
3252908号および第4185485号参照。 界面活性剤もよく知られている。例えば、M.
J.シツク編「ノン−アイオニツク・サーフアクタ
ンツ」(米国ニユーヨーク州のマーセル・デツカ
ー社刊1967年)、およびマツカチオンの「デイタ
ージエンツ・アンド・エマルシフアイアーズ」
(米国ニユージヤージー州MCパブリツシング社
のマツカチオン・デビジヨン刊、北アメリカ版
1978年)参照。 油溶性、非水溶性機能性添加剤もまたよく知ら
れている。例えば、「ルブリカント・アデイテイ
ブズ」とそれぞれ題する、C.B.スモールヒアおよ
びR.ケネデイ・スミスによる論文(米国オハイ
オ州のリーザイアス−ハイルズ社刊、1967年)、
およびM.W.ラニーによる論文(米国ニユージヤ
ージー州のノイス・データ社刊、1973年)参照。
この点に関して並びに本明細書および特許請求の
範囲において、非水溶性機能性添加剤とは、25℃
において水100mlにつき約1グラムを越えて水に
可溶ではないが、25℃において1当り少なくと
も1グラムの程度に鉱油に可溶なもののことであ
る。 従来のある種の油系組成物に取つて換わること
のできる水系濃縮物および組成物を調製するのに
有用な、過塩基化物質および場合によつて他の機
能性添加剤を含む水系組成物を提供することは有
利なことである。 この発明は、従来のある種の油系組成物に取つ
て換わることのできる水系濃縮物および組成物を
提供するのに有用な過塩基化物質および場合によ
つて他の機能性添加剤を含有する水系組成物を提
供することを目的とする。広く述べると、この発
明は、(A)水;(B)成分(A)で分散された過塩基化物質
であつて(B)()ニユートン過塩基化物質、およ
び(B)()固形の金属含有コロイド粒子(1)であつ
て少なくとも1種の不活性有機液体からなる分散
媒(2)にあらかじめ分散したものおよび第三成分と
して該分散媒に実質的に可溶でありかつ分子が極
性置換基および疎水性部を有する少なくとも1種
の有機化合物(3)を含む非ニユートンコロイド分散
系からなる群の中から選ばれたもの;並びに成分
(B)を成分(A)で分散させるための少なくとも1種の
付加成分であつて(C)()約12個ないし約500個
の炭素原子を含有する少なくとも1つの炭化水素
系置換基を有する少なくとも1種のカルボン酸系
アシル化剤と(C)()少なくとも1種の(a)N―
(ヒドロキシル置換ヒドロカルビル)アミン、(b)
該アミンのヒドロキシル置換ポリ(ヒドロカルビ
ロキシ)類似体および(c)(a)と(b)との混合物からな
る群より選ばれる成分との反応によつて得た少な
くとも1種の窒素含有無リンカルボン酸系可溶化
剤(C)、少なくとも1種の界面活性剤(D)、および成
分(C)と(D)との混合物(E)よりなる群の中から選ばれ
たものからなる水系組成物を提供するものであ
る。この水系組成物に(F)機能性添加剤および(ま
たは)(G)ポリヒドロキシ化合物およびその部分エ
ーテルよりなる群の中から選ばれた分散増進剤を
加えたものもこの発明の範囲に属する。 この発明の水系組成物は成分(B)の分散体を作る
ために充分な量の水を含有している。好ましく
は、この発明の水系組成物は、該組成物が約50%
以下のヒドロカルビル油を含んでいるという条件
付きで少なくとも約25重量%の水を含有してい
る。この発明の水系組成物には約25ないし約70%
の水を含有する2種の濃縮物、該濃縮物と水とか
ら作られた水系機能性液体(水:濃縮物重量比=
約80:20ないし約99:1)、および水と非水系成
分との重量比が約80:20ないし99:1である水系
機能性液体が含まれる。 また、この発明は、(1)成分(A)および(B)を成分
(C),(D)または(E)と、および場合により成分(F)およ
び(または)(G)と混合して水含量が好ましくは約
25重量%以下の分散体/溶液を作り、(2)場合に応
じて該分散体/溶液をさらに水と一緒にして濃縮
物を作りおよび(または)(3)場合に応じて該濃縮
物または該分散体/溶液を水中における所望濃度
の成分(B)を得るに必要な総量の水で希釈すること
からなる水系組成物の製造方法を提供する。ある
いは上記工程(2)または(3)で用いる水の量は、機能
性液体が濃縮物を作る別の工程を経由することな
く直接調製されるようなものであつてもよい。 硬質材料例えば石英、ケイ素、ゲルマニウム、
宝石、ガラス等からなる加工物を切削または薄切
りするための方法もこの発明の範囲に属する。こ
の方法は、(1)少なくとも1つの切削バンド、該切
削バンドを搬送するためのフレーム、該バンドを
加工物と接触させつつ該フレームを移動させるた
めの手段、および該バンドと該加工物との接触点
にスラリーを適用するための手段からなるスラリ
ーソー(slurry saw)を提供し、(2)研磨剤およ
びこの発明の水系組成物からなるスラリーを提供
し、(3)該バンドを該加工物と接触させつつ該フレ
ームを移動し、同時に該バンドと該加工物との接
触点に該スラリーを適用して該加工物に所望の切
削をおこなうことからなる。 さらに、この発明は、硬質材料例えば石英、ケ
イ素、ゲルマニウム、宝石、ガラス等を切削また
はラツプ仕上げするために、あるいは金属の加工
もしくは磨きに用いられるスラリーを提供するも
のである。このスラリーはこの発明の水系組成物
と研磨剤とからなる。 以下、この発明についてさらに詳しく説明す
る。 過塩基化物質(B) 既述のように、「過塩基化」、「超塩基化」およ
び「過度塩基化」という語は、一般に潤滑油組成
物中において清浄剤および(または)分散剤とし
て用いられてきているところのよく知られたクラ
スの金属含有物質を指す言葉である。これら過塩
基化物質は「錯体」、「金属錯体」、「高金属含有
塩」などとも呼ばれてきている。過塩基化物質は
金属および該金属と反応した個個の有機化合物例
えばカルボン酸またはスルホン酸の化学量論に従
つて存在するよりも過剰の金属が存在することに
よつて特徴づけられる。すなわち、もし下式のモ
ノスルホン酸 が塩基性金属化合物例えば水酸化カルシウムで中
和されたとき、生成する「正」金属塩は酸各1当
量につき1当量のカルシウムを含有することとな
る(下式参照)。 しかしながら、当該分野でよく知られているよ
うに、化学量論量を越えて金属を含有する生成物
の不活性有機液体溶液を生成する様々な方法があ
る。この生成物の溶液がこの明細書では過塩基化
物質と呼ばれる。既知の方法に従つて、スルホン
酸またはそのアルカリ金属塩もしくはアルカリ土
類金属塩を金属系塩基と反応させることができ、
その生成物は当該酸を中和させるに必要な量より
も過剰の金属例えば正塩中に存在する金属の4.5
倍すなわち3.5当量過剰の金属を含有する。この
金属の実際の化学量論的過剰量は、反応、工程条
件等によつてかなり、例えば約0.1当量ないし約
30当量あるいはそれ以上に変化させることができ
る。この発明に有用な過塩基化物質は、過塩基化
された物質1当量につき約3.5ないし約30当量も
しくはそれ以上の金属を含有する。 この明細書および特許請求の範囲において、
「過塩基化」という語は化学量論的に過剰の金属
を含有する物質を表示するために用いられてお
り、従つて、上に述べたような当該技術分野にお
いて過塩基化、超塩基化、過度塩基化等と呼ばれ
ている全ての物質が含まれる。 「金属比」という語は、当該分野においても、
またこの明細書においても、既知の化学反応性お
よび化学量論に従つた、過塩基化されるべき有機
物質(例えば、スルホン酸またはカルボン酸)と
金属含有反応体(例えば、水酸化カルシウム、酸
化バリウム等)との反応が結果すると予期される
生成物中の金属の化学当量に対する過塩基化物質
中の金属の総化学当量の比を表示するために用い
られている。すなわち、上記したスルホン酸カル
シウム正塩にあつては金属比は1であり、過塩基
化スルホン酸塩にあつては金属比は4.5である。
いうまでもなく、過塩基化されるべき物質中に金
属と反応し得る化合物が1種を越えて存在する場
合、当該生成物の「金属比」は過塩基化生成物中
の金属の当量数が所定の単一成分もしくはそのよ
うな成分全ての組合せに対して存在すると期待さ
れる当量数にたとえられるかどうかによつて変わ
る。 成分(B)() 一般に、これら過塩基化物質は、過塩基化され
るべき有機物質、該有機物質に対する少なくとも
1種の不活性有機溶媒よりなる反応媒質、化学量
論的に過剰の金属系塩基および促進剤よりなる反
応混合物を酸性物質で処理することによつて製造
される。この過塩基化物質の製造方法および非常
に広範な過塩基化物質は当該分野でよく知られて
おり、例えば次の米国特許に記載されている。 2616904;2616905;2616906;2616911;
2616924;2616925;2617049;2695910;
2723234;2723235;2723236;2760970;
2767164;2767209;2777874;2798852;
2839470;2856359;2859360;2856361;
2861951;2883340;2915517;2959551;
2968642;2971014;2989463;3001981;
3027325;3070581;3108960;3147232;
3133019;3146201;3152991;3155616;
3170880;3170881;3172855;3194823;
3223630;3232883;3242079;3242080;
3250710;3256186;3274135;3492231;および
4230586。 上記特許文献は製法、過塩基化され得る有機物
質、好適な金属系塩基、促進剤および酸性物質さ
らにはこの発明における成分(B)()の分散系を
製造する上で有用な様々な具体的な過塩基化生成
物を開示しており、したがつて参考としてここに
含めておく。 過塩基化される有機物質の重要な特徴は、過塩
基化工程において用いられる個々の反応媒質中に
それが溶解するということである。従来用いられ
ている反応媒質は、通常、石油留分特に鉱油より
なるので、これら有機物質は一般に油溶性であ
る。しかしながら他の反応媒質(例えば、芳香族
炭化水素、脂肪族炭化水素、ケロセン等)が用い
られた場合、有機物質はその反応媒質に可溶性で
ある限り鉱油に溶解するということは必須のこと
ではない。明らかに、鉱油に可溶の多くの有機物
質は他の上記の好適な反応媒質の多くに可溶であ
る。反応媒質は、付加的に不活性有機液体が反応
媒質もしくは分散媒の一部として加えられたかど
うかによつて、通常、コロイド分散系の分散媒あ
るいは少なくともその一成分となることは明らか
である。 過塩基化され得る物質は一般に油溶性有機酸例
えばリン含有酸、チオリン含有酸、硫黄含有酸、
カルボン酸、チオカルボン酸等並びにその相応す
るアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩であ
る。この各クラスの有機酸および他の有機酸例え
ば窒素含有酸、ヒ素含有酸等がそれらから過塩基
化生成物を製造する方法とともに上記特許文献に
開示されている。米国特許2777874はこの発明の
水系組成物に用いられる分散系に転化できる過塩
基化物質を製造するに好適な有機酸を記載してい
る。米国特許2616904;2695910;2767164;
2767209;3147232;3274135等は過塩基化物質を
製造するに好適な様々な有機酸およびその有機酸
から製造された過塩基化生成物の代表例を開示し
ている。酸がリン含有酸、チオリン含有酸、リン
含有酸と硫黄含有酸との組合せ、およびポリオレ
フインから製造された硫黄含有酸である過塩基化
酸は米国特許2883340;2915517;3001981;
3108960および3232883に開示されている。過塩基
化フエノキシドは米国特許2959551に開示されて
おり、また過塩基化ケトンは米国特許2798852に
記載されている。エステル、アミン、アミド、ア
ルコール、エーテル、スルフイド、スルホキシド
等のような油溶性、金属不含有、非互変異性、中
性または塩基性有機極性化合物から誘導された
種々の過塩基化物質が米国特許2968642;
2971014;および2989463に記載されている。過塩
基化され得る他のクラスの物質は油溶性、ニトロ
置換脂肪族炭化水素特にニトロ置換ポリオレフイ
ン例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイ
ソブチレン等である。この種の物質は米国特許
2959551に記載されている。また、プロピレンジ
アミンやN―アルキル化プロピレンジアミンのよ
うなアルキレンポリアミンとホルムアルデヒドま
たはホルムアルデヒド生成化合物(例えば、パラ
ホルムアルデヒド)との油溶性反応生成物も過塩
基化できる。過塩基化に好適な他の物質は既述の
特許に開示されているか、さもなければよく知ら
れている。 コロイド分散系における分散媒として用いられ
る有機液体は過塩基化工程における溶媒として用
いることができる。 過塩基化物質を製造する上で用いられる金属化
合物は、通常、周期律表第A族および第A族
金属の塩基性塩であるが、鉛、亜鉛、マンガン等
の金属も用いられる。当該塩のアニオン部は、既
述の特許に記載されているように、ヒドロキシ
ル、オキシド、カーボネート、炭酸水素、ニトレ
ート、スルフイト、亜硫酸水素、ハライド、アミ
ド、スルフエート等であり得る。この発明にとつ
て好ましい過塩基化物質はアルカリ土類金属のオ
キシド、ヒドロキシドおよびアルコレート例えば
アルカリ土類金属低級アルコキシドから製造され
る。この発明の最も好ましい分散系は金属として
カルシウムおよび(または)バリウムを含有する
過塩基化物質から作られる。 促進剤すなわち過塩基化物質への過剰の金属の
導入を達成する物質もまた種々様々であり既述の
特許によつて明らかなように当該分野でよく知ら
れている。好適な促進剤について特によく理解で
きる論議が米国特許2777874;2695910;および
2616904に見い出せる。これらには好ましいアル
コール系およびフエノール系促進剤が含まれる。
アルコール系促進剤としては、メタノール、エタ
ノール、アミルアルコール、オクタノール、イソ
プロパノール、およびこれらの混合物等の炭素数
1〜約12のアルカノールがある。フエノール系促
進剤としては、種々のヒドロキシ置換ベンゼンお
よびナフタレンがある。特に有用なフエノール系
促進剤は米国特許2777874に記載されているタイ
プのアルキル化フエノール類例えばヘプチルフエ
ノール、オクチルフエノールおよびノニルフエノ
ールである。種々の促進剤の混合物も時々用いら
れる。 好適な酸性物質も既述の特許例えば米国特許
2616904に記載されている。既知の有用な酸性物
質としては液状酸例えば、ギ酸、酢酸、硝酸、硫
酸、塩酸、臭酸、カルバミン酸、置換カルバミン
酸等がある。普通、無機酸性物質例えばHCl、
SO2、SO3、CO2、H2S、N2O3等が酸性物質とし
て使用されるが、酢酸が非常に有用な酸性物質で
ある。最も好ましい酸性物質は二酸化炭素および
酢酸である。 過塩基化物質を製造するに当り、過塩基化され
るべき物質、その不活性非極性有機溶媒、金属系
塩基、促進剤および酸性物質を一緒に合せると、
続いて化学反応が生じる。得られた過塩基化生成
物の正確な性質は知られていない。しかしなが
ら、この生成物は、この発明の目的にとつては、
溶媒と、(1)金属系塩基、酸性物質および過塩基化
される物質から形成された金属錯体および(また
は)(2)酸性物質と金属系塩基および過塩基化され
た物質との反応から生成した非晶質金属塩との単
一相均質混合物ということができる。すなわち、
反応媒質として鉱油を、過塩基化される物質とし
て石油スルホン酸を、金属系塩基としてCa
(OH)2を、そして酸性物質として二酸化炭素を
用いた場合、得られる過塩基化物質は、この発明
の目的にとつて、該酸性物質、金属系塩基および
石油スルホン酸の金属含有錯体の油溶液かあるい
は非晶質炭酸カルシウムおよび石油スルホン酸カ
ルシウムの油溶液ということができる。 酸性物質を他の反応混合物と接触させる温度は
用いた促進剤に大きく依存する。フエノール系促
進剤を用いた場合、温度は通常約80〜300℃好ま
しくは約100〜約200℃である。促進剤としてアル
コールまたはメルカプタンを用いた場合、温度
は、通常、反応混合物の還流温度を越えず、好ま
しくは約100℃を越えない。 以上述べたことから、過塩基化物質は促進剤の
全てまたは一部を保持していることが明らかであ
ろう。すなわち、促進剤が揮発性でなく(例え
ば、アルキルフエノール)あるいは過塩基化物質
から容易に除去可能な場合、少なくとも一部の促
進剤が過塩基化生成物中に残る。したがつて、こ
のような生成物から作られた分散系(すなわち、
成分(B)())もまた促進剤を含有し得る。分散
系を作るために用いられる過塩基化物質中に促進
剤が存在するかしないかということ、およびコロ
イド分散系に促進剤が存在するかしないかという
ことはそれ自体この発明の重要な局面ではない。
明らかに、促進剤を分散系の調製前または調製後
に容易に除去できるように揮発性促進剤例えば低
級アルカノール(メタノール、エタノール等)を
選ぶことは当業者の選択範囲に属する。 成分(B)() この明細書および特許請求の範囲で使用されて
いる用語「分散系」はコロイドまたはコロイド溶
液、例えば「どの大きさおよび状態もの分散物を
含有するいずれもの均一媒体」(ジヤーゲンソン
ズおよびストラウマニス著「ア・シヨート・テキ
ストブツク・オン・コロイダル・ケミストリ」第
2版第1頁)に対する総括的用語である。しかし
ながら、この発明の特定の分散系はこの広い分散
系部類内の亜属をなし、この亜属はいくつかの重
要な特徴によつて表わされる。 この亜属は分散した粒子の少なくとも一部がそ
の場で形成された固形の金属含有粒子である分散
系よりなる。少なくとも約10%〜約50%がこのタ
イプの粒子であり、好ましくは上記固形粒子の実
質的にすべてがその場で形成される。 上記固形粒子がコロイド粒子として分散媒に分
散したままでいる限り、粒子のサイズは重要では
ない。普通、粒子は5000Aを越えない。しかし、
最大の単位粒子サイズは約1000A以下であること
が好ましい。この発明の特に好ましい態様では、
単位粒子サイズは約400A以下である。単位粒子
サイズが30A〜200Aの範囲である系は優れた結
果を与える。最小の単位粒子サイズは少なくとも
20Aであり、好ましくは少なくとも約30Aであ
る。 「単位粒子サイズ」という語は分散媒全体にわ
たる固形の金属含有粒子個々の最大分散状態での
平均粒子サイズを示すものである。すなわち、単
位粒子はサイズが金属含有粒子の平均サイズに相
当しかつ分散系内に個々に分離しているコロイド
粒子として独立して存在できる粒子である。これ
ら金属含有粒子は成分(B)()の分散系中で2種
の形態をなす。個々の単位粒子は分散媒全体にわ
たつてそれ自体分散されてもよいし、あるいは単
位粒子は分散系に存在する他の物質(例えば、他
の金属含有粒子、分散媒など)との組合せで集結
体(agglomerate)を形成してもよい。これら集
結体は「金属含有粒子」として分散系中に分散さ
れている。明らかに、集結体の「粒子サイズ」は
単位粒子サイズより実質的に大きい。さらに、こ
の集結体サイズは同じ分散系内でさえ、広い変化
があることは同様に明らかである。集結体サイズ
は、例えば、単位粒子を分散させるのに用いられ
るせん断作用の程度とともに変化する。すなわ
ち、分散系の機械的撹拌は集結体をその個々の成
分に分解し、これら個々の成分を分散媒全体にわ
たつて分散させる傾向を示す。分散の最終結果は
固形の金属含有粒子おのおのが分散媒中に個別的
に分散されるときに達成される。従つて、分散系
は単位粒子サイズについて特徴付けられ、単位粒
子サイズは独立して存在することができる系に存
在する固形の金属含有粒子の平均サイズを示すこ
とは当業者には明らかである。分散系中の金属含
有固体粒子の平均粒子サイズは、存在している系
に、あるいは粒子がその場で形成されていくにつ
れて分散系が形成する間、せん断作用を加えるこ
とによつて単位粒子サイズ値に近づけることがで
きる。最大の粒子分散が有用な分散系を有して存
在する必要はない。過塩基化物質および変換剤の
均質化を伴なう撹拌により、十分な粒子分散が生
成する。 基本的に、固形の金属含有粒子は無機酸および
低分子量の有機酸、その水和物あるいはこれらの
混合物の金属塩の形をなしている。これらの塩
は、通常、アルカリ金属およびアルカリ土類金属
のギ酸塩、酢酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、硫化水
素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ハロゲン化物、
特に塩化物である。いいかえると、金属含有粒子
は、普通、金属塩粒子であり、単位粒子は個々の
塩粒子であり、そして単位粒子サイズは、例え
ば、通常のX線回折技術によつて容易に確認され
る塩粒子の平均粒子サイズである。このタイプの
粒子を有するコロイド分散系は巨大分子コロイド
系と称せられることもある。 この発明のコロイド分散系の組成のため、金属
含有粒子もまたミセルコロイド粒子中の成分とし
て存在する。固形の金属含有粒子および分散媒に
加えて、この発明のコロイド分散系は、分散媒に
可溶でありかつその分子中に疎水性部分および少
なくとも1つの極性置換基を含有する必須の第三
成分によつて特徴付けられている。この第三成分
はそれ自身上記の金属塩の外表面に沿つて配向で
き、極性基はこれら塩の表面に沿つて位置し、疎
水性部分は塩から、ミセルコロイド粒子を形成す
る分散媒中へ伸びている。これらミセルコロイド
は弱い分子間力、例えばフアンデアワールス力な
どによつて形成される。ミセルコロイドは上記の
ような集結体粒子の一タイプを代表する。これら
ミセルコロイド粒子における分子配向のため、こ
の様な粒子は金属含有層(すなわち、固形の金属
含有粒子、およびスルホン酸またはカルボン酸塩
基における金属など第三成分の極性置換基に存在
するいずれもの金属)と、第三成分の分子の疎水
性部分によつて形成された疎水性層と、上記金属
含有層および上記疎水性層を橋渡しする極性層と
を特徴としており、この極性橋状化層は系の第三
成分の極性置換基、例えば、第三成分がアルカリ
土類金属の石油スルホン酸塩である場合、
【式】基、よりなる。 コロイド分散系の第二の必須成分は分散媒であ
る。この分散媒の種類は当該分散媒が主として固
形粒子を分散させる液体ビヒクルとして作用する
ときはこの発明の特に重要な面ではない。分散媒
はこの発明の水系組成物から分散媒の一部または
実質的に全てを除去することを容易にすべく比較
的低沸点例えば沸点25゜〜120℃を持つ成分を有し
ていてもよく、または該成分は静置または加熱し
たときに該組成物から除去されないようにより高
い沸点を持つていてもよい。これら液体の沸点の
上限は特に重要な点ではない。 これら液体の代表例としては、鉱油炭素数5〜
18のアルカン類およびハロアルカン類、炭素数約
6までのポリハロアルカン類およびパーハロアル
カン類;炭素数5またはそれ以上のシクロアルカ
ン類;相応するアルキルおよび(または)ハロ置
換シクロアルカン類;アリール炭化水素類;アル
キルアリール炭化水素類;ハロアリール炭化水素
類;ジアルキルエーテル類、アルキルアリールエ
ーテル類、シクロアルキルエーテル類、シクロア
ルキルアルキルエーテル類のようなエーテル類;
アルカノール類;アルキレングリコール類;ポリ
アルキレングリコール類;アルキレングリコール
類およびポリアルキレングリコール類のアルキル
エーテル類;二塩基性アルカン酸ジエステル類;
シリケートエステル類、並びにこれらの混合物な
どが挙げられる。具体例としては、石油エーテ
ル、ストツダード溶剤、ペンタン、ヘキサン、オ
クタン、イソオクタン、ウンデカン、テトラデカ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン、イソプロ
ピルシクロヘキサン、1,4―ジメチルシクロヘ
キサン、シクロオクタン、ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、tert―ブチルベンゼ
ン、ハロベンゼン類特にクロロベンゼン自身およ
び3,4―ジクロロトルエンなどのモノ−および
ポリクロロベンゼン、n―プロピルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、イソブチルエーテル、n―
アミルエーテル、メチル―n―アミルエーテル、
シクロヘキシルエーテル、エトキシシクロヘキサ
ン、メトキシベンゼン、イソプロポキシベンゼ
ン、p―メトキシトルエン、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ヘキサ
ノール、n―オクチルアルコール、n―デシルア
ルコール、エチレングリコールおよびプロピレン
グリコールなどのアルキレングリコール類、ジエ
チルケトン、ジプロピルケトン、メチルブチルケ
トン、アセトフエノン、1,2―ジフルオロテト
ラクロロエタン、ジクロロフルオロメタン、1,
2―ジブロモテトラフルオロエタン、トリクロロ
フルオロメタン、1―クロロペンタン、1,3―
ジクロロヘキサン、ホルムアミド、ジメチルホル
ムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジエチルアセトアミド、プロピオンアミド、
アゼライン酸ジイソオクチル、エチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール類、ヘキサ―2―
エチルブトキシジシロキサンなどが挙げられる。 また、分散媒として有用なものには、二量体、
四量体、五量体など、一般にオリゴマーとして分
類される低分子量液体重合体類がある。この広い
部類の代表例にはプロピレン四量体、イソブチレ
ン二量体などのような液体がある。 入手の容易性、コストおよび性能の観点から、
アルキル炭化水素類、シクロアルキル炭化水素類
およびアリール炭化水素類が好ましい部類の分散
媒である。液体石油留分も他の好ましい部類の分
散媒である。これら好ましい部類に入るものに
は、ナフテンベース石油留分中に見られる様なベ
ンゼンおよびアルキル化ベンゼン類、シクロアル
カンおよびアルキル化シクロアルカン類、シクロ
アルケン類およびアルキル化シクロアルケン類、
並びにパラフインベース石油留分中に見られる様
なアルカン類がある。石油エーテル、ナフサ、鉱
油、ストツダード溶剤、トルエン、キシレンな
ど、およびそれらの混合物はこの発明のコロイド
分散系における分散媒として作用することができ
る好適な不活性有機液体の経済的源の例である。
鉱油はそれ自体分散媒として作用し得る。 この発明に用いられる分散系は、固形の金属含
有粒子および分散媒体のほか、さらに第三の必須
成分を必要とする。この第三成分は分散媒に可溶
でありかつその分子が疎水性部分および少なくと
も1つの極性置換基によつて特徴付けられる有機
化合物である。既述のように、第三成分として好
適な有機化合物は種々様々である。これら化合物
は分散系を製造するに当つて用いられる方法の結
果として分散系の固有の成分である。この成分の
さらにその他の特徴はコロイド分散系を作るため
の方法に関する以下の論議から明らかとなろう。 この発明の分散系の調製において出発原料とし
て使用される好ましい部類の過塩基化物質(すな
わち、成分(B)())はアルカリ土類金属過塩基
化油溶性有機酸であり、好ましくは少なくとも12
個の脂肪族炭素を含有するものであるが、しかし
酸分子がフエニル、ナフチルなどの芳香環を含む
ならば、脂肪族炭素数が8と少ない有機酸でもよ
い。これら過塩基化物質を調製するのに適した代
表的な有機酸は上記引用特許に詳細に論じられ、
例示されている。特に、米国特許2616904および
2777874は多種の非常に適した有機酸を開示して
いる。経済性および性能の理由で、過塩基化油溶
性カルボン酸およびスルホン酸が特に適してい
る。カルボン酸の例としては、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、リノレ
イン酸、ベヘン酸、ヘキサトリアコンタン酸、テ
トラプロピレン置換グルタル酸、ポリイソブテン
(分子量5000)置換コハク酸、ポリプロピレン
(分子量10000)置換コハク酸、オクタデシル置換
アジピン酸、クロロステアリン酸、ステアリル安
息香酸、エイコサン置換ナフトエ酸、ジラウリル
−デカヒドロ−ナフタレンカルボン酸、ジドデシ
ル−テトラリンカルボン酸、ジオクチルシクロヘ
キサンカルボン酸、これら酸の混合物、これらの
アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、およ
び/またはこれらの無水物などが挙げられる。油
溶性スルホン酸のうち、モノ−,ジ−およびトリ
−脂肪族炭化水素置換アリールスルホン酸および
石油スルホン酸(ペトロスルホン酸)は特に好ま
しい。好適なスルホン酸の代表例としては、マホ
ガニイスルホン酸、ペトロラタムスルホン酸、モ
ノエイコサン置換ナフタレンスルホン酸、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸、ジドデシルベンゼンスル
ホン酸、ジノニルベンゼンスルホン酸、セチルク
ロロベンゼンスルホン酸、ジラウリルベータ−ナ
フタレンスルホン酸、分子量1500のポリイソブテ
ンをクロロスルホン酸で処理することによつて得
られたスルホン酸、ニトロナフタレンスルホン
酸、パラフインワツクススルホン酸、セチルシク
ロペンタンスルホン酸、ラウリル−シクロヘキサ
ンスルホン酸、ポリエチレン(分子量750)スル
ホン酸などが挙げられる。明らかに、アリールス
ルホン酸上の脂肪族基の大きさおよび数は当該酸
を可溶性とするに充分なものである。普通、脂肪
族基は脂肪族全炭素数が少なくとも12であるよう
なアルキル基および/またはアルケニル基であ
る。 この好ましい過塩基化カルボン酸およびスルホ
ン酸部類の範囲では、バリウムおよびカルシウム
で過塩基化されたモノ−,ジ−,およびトリ−ア
ルキル化ベンゼンおよびナフタレン(それらのハ
ロゲン化物も含む)、ペトロスルホン酸類および
高級脂肪酸類が特に好ましい。合成的に生成した
アルキル化ベンゼンおよびナフタレンのスルホン
酸類の代表例には炭素原子数が8〜約30のアルキ
ル置換基を含有するものがある。この様な酸とし
ては、ジ−イソドデシル−ベンゼンスルホン酸、
ワツクス置換フエノールスルホン酸、ワツクス置
換ベンゼンスルホン酸、ポリブデン置換スルホン
酸、セチル−クロロベンゼンスルホン酸、ジ−セ
チルナフタレンスルホン酸、ジ−ラウリルジフエ
ニルエーテルスルホン酸、ジイソノニルベンゼン
スルホン酸、ジ−イソオクタデシルベンゼンスル
ホン酸、ステアリルナフタレンスルホン酸などが
挙げられる。石油スルホン酸は、上記の特許に説
明されているように、過塩基化技術の出現以来、
過塩基化生成物の調製に出発原料として使用され
てきた周知であると認められる部類の物質であ
る。石油スルホン酸は精製または半精製石油類を
濃硫酸または発煙硫酸で処理することによつて得
られる。これら酸はスラツジを沈降除去後オイル
中に残留する。これら石油スルホン酸は、これら
の調製原料である石油オイルの性質によつて決ま
るが、油溶性アルカンスルホン酸類;シクロアル
キルスルホン酸類およびシクロアルケンスルホン
酸類などのアルキル置換環式脂肪族スルホン酸
類、および単一および縮合芳香族核を含むアルキ
ル、アルカリールまたはアラルキル置換炭化水素
芳香族スルホン酸類並びにその部分ハロゲン化物
である。この様な石油スルホン酸の例には、マホ
ガニスルホン酸、ホワイトオイルスルホン酸、ペ
トロラタムスルホン酸、石油ナフテスルホン酸な
どがある。この特に好ましき部類の脂肪族脂肪酸
には、炭素原子数12〜約30の飽和および不飽和高
級脂肪酸類がある。これら脂肪酸の代表例として
は、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リ
ノレテイツク(linoletic)酸、リノレン酸、オレ
オステアリン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸、
ウンデカリン酸、α―クロロステアリン酸、およ
びα―ニトロラウリン酸などが挙げられる。 好ましいスルホン酸およびカルボン酸類の代表
例によつて示されるように、これら酸はハロ、ニ
トロ、アルコキシ、ヒドロキシなどの非炭化水素
置換基を含有してもよい。 分散系を調製するのに使用される過塩基化物質
は少なくとも約3.5、好ましくは少なくとも約4.5
の金属比を有することが望ましい。特に好適な部
類の好ましいスルホン酸過塩基化物質は少なくと
も約7.0の金属比を有する。75の金属比を持つ過
塩基化物質も製造されてはいるが、通常、最大金
属比は約30を越えない、そしてほとんどの場合、
約20より大きくない。 この発明の水系組成物および(または)この発
明の水系組成物に利用されるコロイド分散系の調
製に使用される過塩基化物質は約10〜約70重量%
の金属含有成分を含有している。以下に述べるよ
うに、これら金属含有成分の正確な性質は知られ
ていない。金属系塩基、酸性物質および過塩基化
される有機物質が過塩基化物質の金属含有成分で
ある金属錯体を形成するという理論が立てられ
る。他方、金属系塩基および酸性物質は不活性有
機反応媒体および上記の過塩基化された物質に溶
解する非晶質金属化合物を形成することもまた仮
定されている。過塩基化される物質はそれ自身金
属含有化合物、例えば、カルボン酸またはスルホ
ン酸の金属塩であつてもよい。この様な場合、過
塩基化物質の金属含有成分は非晶質化合物および
酸塩の両方である。過塩基化物質の残部は主とし
て不活性有機反応媒体と過塩基化生成物から除去
されない促進剤とよりなる。この適用の目的で、
過塩基化を受ける有機物質は金属含有成分の一部
と考られる。通常、液状反応媒体は過塩基化物質
を調製するのに利用された反応混合物の少なくと
も約30重量%を構成する。 上述のように、この発明の水系組成物に使用さ
れるコロイド分散系は、「変換剤」および上記の
過塩基化出発原料を均質化することによつて調製
される。均質化は二成分を好ましくは還流温度ま
たは還流温度よりわずかに低い温度で激しく撹拌
することによつて達成される。還流温度は通常変
換剤の沸点により決まる。しかしながら、均質化
は約25℃〜約200℃あるいはこれよりわずかに高
い温度の範囲内で達成されてもよい。普通、150
℃を越える場合、真の利点はない。 過塩基化物質の変換を達成するのに必要な変換
剤の濃度は通常、不活性有機溶媒およびこの溶媒
中に存在するいずれも促進剤の重量を除いた過塩
基化物質の重量に対して約1%〜約80%の範囲内
である。好ましくは、少なくとも約10重量%通常
約60重量%以下の変換剤が使用される。60%を越
える濃度は追加の利点を与えないようである。 この明細書で使用される用語「変換剤」はニユ
ートン系均質、単一相過塩基化物質を非ニユート
ンコロイド分散系に変換できる性質を有する部類
の種々の物質を示すものである。変換を達成する
機構は完全にはわかつていない。しかしながら、
二酸化炭素を除いて、これら変換剤はすべて活性
水素を有している。変換剤としては、低級脂肪族
カルボン酸類、水、脂肪族アルコール類、環式脂
肪族アルコール類、アリール脂肪族アルコール
類、フエノール類、ケトン類、アルデヒド類、ア
ミン類、ボロン酸類、リン含有酸類、および二酸
化炭素がある。これら変換剤の2種またはそれ以
上の混合物もまた有用である。特に有用な変換剤
については以下に論じる。 上記低級脂肪族カルボン酸は分子中に約8以下
の炭素原子数を有するものである。この部類の酸
の例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸、イソ吉草酸、イソ酪酸、カプリル
酸、ヘプタン酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ト
リクロロ酢酸などがある。ギ酸、酢酸およびプロ
ピオン酸が好ましく、酢酸は特に好適である。こ
れら酸の無水物もまた有用であることはわかるで
あろう。また、この明細書および特許請求の範囲
の目的のため、「酸」という語は酸自体および酸
の無水物の両方を含むものである。 有用なアルコール類には、脂肪族、環式脂肪
族、およびアリール脂肪族の一価または多価アル
コール類がある。炭素数約12以下のアルコールは
特に有用であり、炭素原子数約8以下のアルカノ
ールである低級アルカノール類は工程の経済性お
よび有効性の理由で好ましい。例を挙げると、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、n―
プロパノール、イソブタノール、第三ブタノー
ル、イソオクタノール、ドデカノール、n―ペン
タノールなどのアルカノール;シクロペンタノー
ル、シクロヘキサノール、4―メチルシクロヘキ
サノール、2―シクロヘキシルエタノール、シク
ロペンチルメタノールなどのシクロアルキルアル
コール類;ベンジルアルコール、2―フエニルエ
タノール、およびシンナミルアルコールなどのフ
エニル脂肪族アルカノール;エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,4―ブ
タンジオール、1,4―シクロヘキサンジオー
ル、グリセロールおよびペンタエリトリツトなど
の炭素原子数約6までのアルキレングリコールお
よびそれらのモノメチルエーテルなどのモノ低級
アルキルエーテルなどがある。 水とアルコール類の1種又はそれ以上との混合
物の使用は過塩基化物質をコロイド分散系へ変換
するのには特に効果的である。この様な組合せは
工程に必要な時間の長さをしばしば短縮する。水
−アルコールなどのような組合せも効果的である
が、非常に効果的な組合せはアルコール対水の重
量比が約0.05:1〜約24:1である1種またはそ
れ以上のアルコールと水との混合物である。好ま
しくは、少なくとも1種の低級アルカノールがこ
れら水−アルカノール混合物のアルコール成分中
に存在する。アルコール部分が1種またはそれ以
上のアルカノールである水−アルカノール混合物
は特に好適である。 変換剤として使用するに適したフエノール類に
は、フエノール;ナフトール;o―クレゾール;
p―クレゾール;カテコール;クレゾールと、p
―tert―ブチルフエノールと他の低級アルキル置
換フエノール類との混合物、m―ポリイソブテン
(分子量350)置換フエノールなどがある。 他の有用な変換剤には、低級脂肪族アルデヒド
類およびケトン類、特にアセトアルデヒド類、プ
ロピオンアルデヒド類、ブチルアルデヒド類、ア
セトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンな
どの低級アルキルアルデヒドおよび低級アルキル
ケトン類などがある。種々の脂肪族、環式脂肪
族、芳香族および複素環式アミン類もまた、もし
これらが少なくとも1個の活性水素の付いた少な
くとも1個のアミノ基を含有するならば有用であ
る。これらアミン類の代表例としては、モノ−お
よびジ−アルキルアミン類、特に、メチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、ドデシルア
ミン、メチルエチルアミン、ジエチルアミンなど
のモノ−およびジ−低級アルキルアミン類;シク
ロヘキシルアミン、シクロペンチルアミン、およ
び3―メチルシクロヘキシルアミンなど低級アル
キル置換シクロアルキルアミン類などのシクロア
ルキルアミン類;1,4―シクロヘキシレンジア
ミン;アニリン、モノ−、ジ−およびトリ―低級
アルキル置換フエニルアミン類、ナフチルアミン
類、1,4―フエニレンジアミン類などのアリー
ルアミン類;エタノールアミンおよびジエタノー
ルアミンなどの低級アルカノールアミン類;エチ
レンジアミン、トリエチレンテトラミン、プロピ
レンジアミン類、オクタメチレンジアミン類など
のアルキレンジアミン類;並びにピペラジン、4
―アミノエチルピペラジン、2―オクタデシル−
イミダゾリン、およびオキサゾリジンなどの複素
環式アミン類などが挙げられる。ボロン酸類もま
た有用な変換剤であり、これらには、ホウ素酸類
(例えば、アルキル−B(OH)2またはアリール―
B(OH)2)、ホウ酸(すなわち、H3BO3)、四ホ
ウ酸、メタホウ酸、およびこの様なボロン酸類の
エステル類がある。 リン含有酸も有用な変換剤であり、これらに
は、種々のアルキルおよびアリールホスフイン酸
類、ホスフイノ酸類、ホスホン酸類、およびホス
ホノ酸類などがある。低級アルカノール類または
ポリイソブデン類などの不飽和炭化水素類とリン
酸化物類およびリン硫化物類(例えばP3O5およ
びP2S5)との反応によつて得られたリン含有酸
類は特に有用である。 二酸化炭素も変換剤として使用可能である。し
かしながら、この変換剤を上記の変換剤の1種ま
たはそれ以上との組合せで使用することが好まし
い。例えば、水と二酸化炭素の組合せは過塩基化
物質をコロイド分散系に変換させる変換剤として
特に効果的である。 先に述べたように、過塩基化物質(すなわち、
成分(B)())は単一相均質系である。しかしな
がら、過塩基化物質の調製における反応条件およ
び反応体の選択によつては、生成物中には不溶性
汚染物が存在することがある。これら汚染物は、
通常、酸化カルシウム、酸化バリウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化バリウム、または過塩基化物質
を調製するにあたり反応体として使用される他の
金属系塩基物質などの未反応塩基性物質である。
この様な汚染物が過塩基化物質を変換剤で均質化
するに先だつて除去されるならば、より均一なコ
ロイド分散系が生じることがわかつた。従つて、
過塩基化物質をコロイド分散系に変換するに先だ
つて、過塩基化物質中のどの不溶性汚染物でもこ
れを除去することが好ましい。この様な汚染物の
除去はろ過、遠心分離などの通常の技術によつて
容易に達成される。しかしながら、これら汚染物
を除去することは今述べた理由から望ましいけれ
ど、この発明の絶対に必須な面ではなく、不溶性
汚染物を含む過塩基化物質をコロイド分散系に変
換しても有用な生成物が得られる。 変換剤またはその部分はコロイド分散系中に保
持されていてもよい。しかし、変換剤はこれら分
散系の必須な成分ではなく、出来るだけわずかの
変換剤が分散系に保持されることが通常望まし
い。これら変換剤は過塩基化物質とある種の化学
結合によつて永久に結合するようには反応しない
ので、変換剤の大部分、一般に変換剤のほとんど
全部を除去することは通常簡単な事である。変換
剤のうち、それらを分散系から容易に除去可能に
する物理的性質を有するものがある。すなわち、
遊離二酸化炭素のほとんどは均質化工程中または
その終了後放置することによつて分散系から次第
に出てゆく。液状変換剤は一般に分散系の残りの
成分より揮発性であるので、通常の脱蔵技術、例
えば、加熱、減圧加熱などにより容易に除去可能
である。このため、分散系の他の成分より低い沸
点を有する変換剤を選択することは望ましい。こ
れは、低級アルカノール類、それらの混合物およ
び低級アルカノール/水混合物が好ましい変換剤
であるという今一つの理由である。 再び繰り返すと、変換剤すべてが分散系から除
去されることは必須ではない。実は、この発明の
水系組成物に用いられる有用な分散系は変換剤を
除去しないでも得られる。しかしながら、均一な
結果を達成する観点から、変換剤を特にそれが揮
発性である場合除去することは一般に望ましい。
いくつかの場合、液状変換剤はコロイド分散系と
この発明の水系組成物との混合を容易にする。こ
のような場合、変換剤をそれを水系組成物と混合
物するまで分散系中に残しておくことが有利であ
る。その後、変換剤を、所望により、通常の脱蔵
技術によつて当該組成物から除去できる。 この発明に用いられるコロイド分散系をもつと
よく説明するために、以下にその好ましい系の製
造方法を記載する。 既述のように、過塩基化物質を製造するための
必須の物質は(1)過塩基化されるべき有機物質、(2)
該有機物質に対する不活性非極性有機溶媒、(3)金
属系塩基、(4)促進剤、および(5)酸性物質である。
この例では、これら物質は(1)石油スルホン酸カル
シウム、(2)鉱油、(3)水酸化カルシウム、(4)メタノ
ール、イソブタノールおよびn―ペンタノールよ
りなる混合物、および(5)二酸化炭素である。 鉱油に溶解した金属比2.5のスルホン酸カルシ
ウム1305グラム、メタノール220グラム、イソブ
タノール72グラム、およびn―ペンタノール38グ
ラムよりなる混合物を35℃に熱し、次の操作サイ
クルに4回供した。すなわち、90%水酸化カルシ
ウム143グラムとの混合およびこの混合物の塩基
価32〜39となるまでの二酸化炭素による処理であ
る。得られた生成物を9時間で155℃に熱してア
ルコールを除去し、同温度でろ過した。ろ液は金
属比12.2のカルシウム過塩基化石油スルホン酸塩
であつた。 上記過塩基化物質150部、メタノール15部、n
―ペンタノール10.5部および水45部よりなる混合
物を還流条件下71〜74℃で13時間熱した。この混
合物はゲルとなつた。ついでこれを6時間かけて
144℃に熱し、100〓で2000SUSの粘度を有する
鉱油126部で希釈し、得られた混合物を撹拌しな
がら144℃でさらに4.5時間熱した。この増稠生成
物がこの発明で用いられるコロイド分散系であ
る。 成分(B)()の分散系は次の三つの必須成分に
よつて特徴づけられる。すなわち、(1)その場で生
成した固形の金属含有粒子、(2)分散媒として作用
する不活性非極性有機液体、および(3)該分散媒に
可溶でありその分子が疎水性部分と少なくとも1
つの極性置換基を持つ有機化合物である。先に記
載したコロイド分散系にあつては、これら成分は
(1)固形粒子の形態にある炭酸カルシウム、(2)鉱
油、および(3)石油スルホン酸カルシウムである。 上に述べた例から明らかなように、過塩基化さ
れた物質の溶媒はコロイド分散媒もしくはその成
分となる。もちろん、過塩基化物質の生成前に他
の不活性液体の混合物を鉱油の代りに用いたり鉱
油とともに用いることができる。 また、容易にわかるように、その場で生成した
固形の金属含有粒子は、過塩基化物質の調製に用
いられる金属系塩基と酸性物質との反応生成物と
同じ化学組成を持つ。すなわち、その場で生成し
た金属含有粒子の実際の化学的本性は用いた金属
系塩基とそれと反応した酸性物質との双方に依存
する。例えば、過塩基化物質の製造に用いた金属
系塩基が酸化バリウムであり、酸性物質がギ酸と
酢酸との混合物であるなら、その場で生成した金
属含有粒子はギ酸バリウムと酢酸バリウムであ
る。 もつとも、変換工程においてその場で生成した
粒子の物理的特性は、変換に供される均質単一相
過塩基化物質中に存在するいずれの粒子のそれと
は全く異なる。特に粒子サイズおよび構造のよう
な物理的特性は全く違う。コロイド分散系(成分
(B)())の固形金属含有粒子は、X線回折によ
つて検出し得るに充分な大きさである。変換前の
過塩基化物質(成分(B)())はこれら検出し得
る粒子の存在によつて特徴づけられない。 過塩基化有機物質とそれから作られたコロイド
分散系についてX線回折および電子顕微鏡による
研究がなされた。これら研究によつて、分散系に
は固形の金属含有塩が存在することが確立されて
いる。例えば、前記例で製造された分散系中には
炭酸カルシウムが粒子サイズ約40〜50A(単位粒
子サイズ)、面間距離(dA)3.035の固形炭酸カ
ルシウムとして存在している。しかし、過塩基化
物質についてのX線回折による研究では、この種
の炭酸カルシウムは存在しないことがわかつた。
実は、存在する炭酸カルシウムは非晶質であり溶
液として存在しているようである。変換工程に伴
なう変化を説明するためのどのような理論にも拘
束されたくはないが、変換は粒子の生成と成長を
可能にするようである。すなわち、過塩基化物質
中に存在する非晶質金属含有の見掛上溶解した塩
または錯体は固形の金属含有粒子を形成し、これ
は粒子成長工程によつてコロイド粒子となる。す
なわち、上記例において、溶解した非晶質炭酸カ
ルシウム塩もしくは錯体は固形の粒子に変換され
ついでこれが「成長」する。この例において、固
形粒子は40〜50Aの大きさに成長した。多くの場
合、これら粒子は微結晶である。その場での粒子
生成についての仮定された機構の正確さにかかわ
らず、分散系中に広く存在するタイプの粒子は過
塩基化物質中には全く存在しないという事実は存
在する。したがつて、これら粒子は、変換工程中
その場で生成する。 これらその場で生成した固形の金属含有粒子が
出現するにつれ、それらは分散系の他の成分全体
にわたつて本来的に均一に分布した事前湿潤事前
分散固形粒子としてますますそうなる。これら事
前湿潤分散粒子を含有する液状分散媒は種々の水
系組成物に容易に導入でき、当該水系組成物全体
にわたる粒子の均一分布を容易にする。このその
場で生成した固形の金属含有粒子の事前湿潤事前
分散特性は分散系の重要な特徴である。 以前に記載した例において、分散系の第三成分
(すなわち、分散媒体に可溶であり、かつ疎水性
部分および極性置換基を有する分子を有すること
を特徴とする有機化合物)は次式の石油スルホン
酸カルシウムである。 (式中、R1は石油スルホン酸の残基である)こ
の場合、分子の疎水性部分は石油スルホン酸の炭
化水素部分、すなわち、−R1である。極性置換基
は金属塩部分すなわち である。 有機化合物の疎水性部分は脂肪族炭素原子数が
少なくとも約12の炭化水素基または実質的な炭化
水素基である。通常、炭化水素部分は脂肪族また
は環式脂肪族炭化水素基であるが、しかし脂肪族
または環式脂肪族置換芳香族炭化水素基もまた好
適である。すなわち、有機化合物の疎水性部分は
極性置換基を除いた過塩基化された有機物質の残
基である。例えば、過塩基化されるべき物質がカ
ルボン酸、スルホン酸またはリン含有酸である場
合、疎水性部分は酸基の除去によつて生じること
になる。同様に、過塩基化されるべき物質がフエ
ノール、ニトロ置換ポリオレフインまたはアミン
である場合、有機化合物の疎水性部分は水酸基、
ニトロ基またはアミノ基をそれぞれ除去して生じ
る基である。有機化合物を過塩基化工程で使用さ
れる溶媒に可溶にしかつ後に分散媒体に可溶にす
るのは分子の疎水性部分である。 明らかに、これら有機化合物の極性部分は上述
の酸塩部分などの極性置換基である。過塩基化さ
れるべき物質が、例えば、カルボキシ、スルフイ
ノ、ヒドロキシスルホニル、およびリン含有酸基
のような酸基、または水酸基のように過塩基化に
使用される塩基性金属化合物と反応する極性置換
基を含有する場合、第三成分の極性置換基は当該
反応によつて形成される極性基である。かくの如
く、極性置換基は相応する酸金属塩基または水酸
基金属誘導体、例えば、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属のスルホネート、カルボキシレー
ト、スルフイネート、アルコレート、またはフエ
ネートである。 一方、過塩基化されるべき物質のいくつかは、
普通、金属系塩基と反応しない極性置換基を含有
している。これら置換基には、ニトロ、アミノ、
ケトカルボキシ、カルボアルコキシなどがある。
このタイプの過塩基化された物質から得た分散系
において、第三成分の極性置換基はもともと過塩
基化されていた物質の本性と変らない。 分散系の第三成分の種類は過塩基化物質を調製
するのに使用された出発原料(すなわち、過塩基
化されるべき物質および金属系塩基化合物)の種
類によつて決まる。これら出発原料の種類が一旦
わかると、コロイド分散系の第三成分のもとの基
が自動的に明らかにされる。かくして、もとの物
質の種類から、分散系中の第三成分の疎水性部分
の本性は極性置換基が結合した物質のその極性置
換基を除いた残基であると容易に明らかにされ
る。第三成分の極性置換基の種類は化学の問題と
して明らかにされる。過塩基化されるべき物質の
極性基が金属系塩基との反応を受ける場合、例え
ば酸基、水酸基などである場合、最終生成物中の
極性置換基はもとの置換基と金属系塩基との反応
生成物に相当する。他方、過塩基化されるべき物
質の極性置換基が金属系塩基と反応しないもので
ある場合、第三成分の極性置換基はもとの置換基
と同じである。 先に述べたように、この第三成分はこれ自体金
属含有粒子のまわりに配向してミセルコロイド粒
子を形成できる。従つて、この第三成分は分散媒
に溶解した個々の液体成分として分散系に存在で
きるか、あるいはミセルコロイド粒子の成分とし
て金属含有粒子と会合することができる。 以下に記す参考例1〜84は種々の過塩基化物質
(成分(B)())およびコロイド分散系(成分(B)
())の製造例を示している。特に別段の指示が
ない限り「部」および「%」はそれぞれ「重量
部」および「重量%」である。温度が反応混合物
の沸点を越える場合、揮発成分を除去するために
反応混合物を熱しているのでない限り、還流条件
を用いた。 参考例1〜43はこの発明の水系組成物に使用す
るためまたは成分(B)()である非ニユートンコ
ロイド分散系を作るために用いられるタイプの代
表的な成分(B)()であるニユートン過塩基化物
質の製造を示している。以下の実施例および参考
例で「ナフサ」という語が用いられている場合、
それは約90ないし約150℃の範囲の沸点を持ち、
普通ワニス・メーカーズ・ナフサあるいはペイン
ターズ・ナフサと表示される石油留分のことであ
る。 参考例 1 石油スルホン酸バリウム(スルフエート灰分
7.6%)の鉱油溶液3245グラム(12.5当量)、オク
チルフエノール32.5部、水197部の混合物に酸化
バリウム73部を57〜84℃で30分間で加えた。これ
を100℃で1時間熱して実質的に全ての水を除去
し、133〜170℃で二酸化炭素75部を3時間吹き込
んだ。この炭酸化中間生成物1000グラム、オクチ
ルフエノール121.8部および水酸化バリウム234部
よりなる混合物を100℃で熱し、ついで150℃で1
時間熱した。次に、この混合物に150℃で二酸化
炭素を毎時3立方フイートの割合で1時間吹き込
んだ。この炭酸化生成物をろ過した。ろ液はスル
フエート灰分が39.8%であり、金属比が9.3であ
つた。 参考例 2 鉱油8045グラム中における石油スルホン酸バリ
ウム3245グラム(12.5当量)、ヘプチルフエノー
ル1460グラム(7.5当量)および水2100グラムの
混合物に180℃で酸化バリウム7400グラム(96.5
当量)を加えた。酸化バリウムの添加によつて温
度は143℃まで上昇し、全ての水が留去されるま
でこの温度を維持した。ついで、この混合物にこ
れが実質的に中性となるまで二酸化炭素を吹き込
んだ。この生成物を鉱油5695グラムで希釈し、ろ
過した。ろ液は硫酸バリウム灰分が30.5%で金属
比が8.1であつた。ベンゼン、トルエン、ヘプタ
ン等の他の不活性液体を鉱油の全てまたは一部と
置き代えることができた。 参考例 3 40%石油スルホン酸バリウム1285グラム(1.0
当量)とメタノール500ml(12.5当量)との混合
物を55〜60℃で撹拌し、その間酸化バリウム301
グラム(3.9当量)を一部づつ1時間かけて加え
た。この混合物を45〜55℃でさらに2時間撹拌
し、ついで55〜65℃において二酸化炭素で2時間
処理した。得られた混合物を150℃に熱してメタ
ノールを除去した。残分をケイ質ろ過助剤を通じ
てろ過した。ろ液は透明で褐色でありその分析結
果は次のとおりであつた。スルフエート灰分332
%、弱酸性、金属比4.7。 参考例 4 ノニルアルコール57グラム(0.4当量)と酸化
バリウム3.01グラム(3.9当量)との混合物を撹
拌し150〜175℃で1時間熱し、ついで80℃に冷却
したところでメタノール400グラム(12.5当量)
を加えた。得られた混合物を70〜75℃で30分間撹
拌し、ついで40%石油スルホン酸バリウム1285グ
ラム(1.0当量)で処理した。この混合物を還流
温度で1時間撹拌し、ついで60〜70℃において二
酸化炭素で2時間処理した。この混合物を18mm
Hgの圧力下で160℃に熱した後ろ過した。ろ過は
以下の分析結果を持つ透明褐色油状物質であつ
た。スルフエート灰分32.5%、中和価0、金属比
4.7。 参考例 5 (a) マホガニースルホン酸バリウムの40%溶液
(1.0当量)の鉱油溶液1145グラムとメチルアル
コール100グラムと混合物に55℃で酸化バリウ
ム220グラムを加え、その間この混合物に毎時
2〜3立方フイートの割合で二酸化炭素を吹き
込んだ。この混合物にメチルアルコール78グラ
ムを加え、ついで酸化バリウム460グラムを加
え、その間混合物に二酸化炭素を吹き込んだ。
この炭酸化生成物を1時間で150℃に熱し、ろ
過した。ろ液は硫酸バリウム灰分が53.8%で金
属比が8.9であつた。 (b) マホガニースルホン酸バリウム1当量につき
全部で16当量の酸化バリウムを用いた以外は上
記(a)の工程に従い炭酸化塩基性金属塩を得た。
この生成物の金属比は13.4であつた。 参考例 6 鉱油520部、石油スルホン酸ナトリウム(分子
量480)480部および水84部よりなる混合物を100
℃で4時間熱した。ついで、この混合物を塩化カ
ルシウムの76%水溶液86部および石灰(純度90
%)72部とともに100℃で2時間熱し、水含有率
0.5%以下まで脱水し、メチルアルコール130部と
混合し、ついで、これに実質的に中性となるまで
50℃で二酸化炭素を吹き込んだ。この混合物を
150℃に熱してメチルアルコールと水を除去し、
得られた塩基性スルホン酸カルシウムの油溶液を
ろ過した。ろ液は硫酸カルシウム灰分が16%で金
属比が2.5であつた。 上記炭酸化スルホン酸カルシウム1305グラム、
鉱油930グラム、メチルアルコール220グラム、イ
ソブチルアルコール72グラムおよび第一アミルア
ルコール38グラムよりなる混合物を35℃に熱し、
次の操作サイクルに4回供した。すなわち90%水
酸化カルシウム143グラムによる処理およびその
混合物が塩基価32〜39となるまでの二酸化炭素に
よる処理である。得られた生成物を9時間で155
℃に熱してアルコール類を除去し、同温度でケイ
質ろ過助材を通してろ過した。ろ液は硫酸カルシ
ウム灰分が39.5%であり、金属比が12.2であつ
た。 参考例 7 金属比2.5の弱塩基性スルホン酸カルシウムを
同スルホン酸カルシウム(280部)とトール油酸
(970部、当量重量340)との混合物と置き代え、
かつ用いた水酸化カルシウムの総量を930部とし
た以外は参考例6と同様にして塩基性金属塩を得
た。得られた高塩基性金属塩は48%の硫酸カルシ
ウム灰分、7.7の金属比および31%の油含有率を
持つていた。 参考例 8 金属比2.5の弱塩基性スルホン酸カルシウムを
トール油酸(1250部、当量重量340)と置き代え、
かつ用いた水酸化カルシウムの総量を772部とし
た以上は参考例7と同様にして高塩基性金属塩を
得た。この生成物は5.2の金属比、41%の硫酸カ
ルシウム灰分および33%の油含有率を持つてい
た。 参考例 9 マホガニースルホン酸ナトリウム(750部)の
60%油溶液の塩化カルシウム67部と水63部との溶
液による複分解によつて中性マホガニースルホン
酸カルシウムを作つた。この反応混合物はマホガ
ニースルホン酸ナトリウムをマホガニースルホン
酸カルシウムに転化させるためにこれを90〜100
℃で4時間熱した。ついで、石灰54部を加え、全
体を5時間かけて150℃に熱した。全体を40℃に
冷却した後、メタノール98部を加え、二酸化炭素
152部を42〜43℃で20時間にわたつて導入した。
この混合物を150℃に熱してアルコールおよび水
を除去した。残分を低粘度鉱油100部で希釈した。
これをろ過した所望スルホン酸カルシウム過塩基
化物質の油溶液の分析結果は次のとおりであつ
た。スルフエート灰分16.4%、中和価0.6(酸性)、
金属比2.50。この生成物にバリウムもしくはカル
シウムの酸化物もしくは水酸化物に加え炭酸化を
おこなうことによつて金属比を3.5あるいはそれ
以上に増加させることができた。 参考例 10 トリデシルベンゼンボトムズ(ボトムズはモ
ノ、ジおよびトリデシルベンゼンの混合物を構成
する)のスルホン酸カルシウムの57.5%油溶液
880グラム(0.968モル)、メタノール149グラムお
よび水酸化カルシウム59グラム(1.58当量)より
なる混合物を反応器に仕込み、激しく撹拌した。
これを40〜45℃に熱し、毎時2立方フイートの割
合で0.5時間二酸化炭素を導入した。この炭酸化
反応混合物を150℃に熱してアルコールおよび全
ての水を除去し、残分をろ過精製した。所望の過
塩基化炭酸化スルホン酸カルシウムの61%油溶液
である生成物の分析結果は次のとおりであつた。
灰分16.8%、中和価7.0(酸性)、および金属比
2.42。アルカリ金属またはアルカリ土類金属の酸
化物、水酸化物またはアルコキシドの存在下でさ
らに炭酸化することによつて金属比を3.5以上に
容易に増加させることができた。 参考例 11 水分1%のマホガニースルホン酸カルシウムの
45%油溶液2090グラム(2.0当量)、水酸化カルシ
ウム74グラム(2.0当量)およびエチレングリコ
ール251グラムよりなる混合物を100℃で1時間熱
した。ついで、二酸炭素を40〜45℃で5.5時間吹
き込んだ。この混合物を10.2mmHgで185℃に熱し
てエチレングリコールと水を除去した。残分をろ
過して所望の過塩基化スルホン酸カルシウムを得
た。その分析結果は次の通りであつた。スルフエ
ート灰分12.9%、中和価5.0(酸性)、金属比2.0。
この金属比はカルシウムの酸化物または水酸化物
の存在下に炭酸化することによつて所望により
3.5以上に増加することができた。 参考例 12 参考例9の過塩基化物質1595部(スルホン酸ア
ニオンを基準として1.54当量)、以下の方法によ
つて製造したカルシウムフエノキシド167部
(0.19当量)、鉱油616部、91%水酸化カルシウム
157部(3.86当量)、メタノール288部、イソブタ
ノール88部および混合異性体第一アミルアルコー
ル(ノルマルアミルアルコール65%、イソアミル
アルコール3%、および2―メチル―1―ブチル
アルコール32%を含有)56部よりなる混合物を40
℃で激しく撹拌し、40〜50℃で二酸化炭素25部を
2時間かけて加えた。その後、さらに、水酸化カ
ルシウム各1.5部づつを3回加え、各添加後、前
記のように二酸化炭素の導入をおこなつた。4回
目の水酸化カルシウム添加および炭酸化の後、反
応混合物を43〜47℃でさらに1時間炭酸化して中
和価を4.0(塩基性)に減少させた。この実質的に
中性の炭酸化反応混合物を150℃に熱すると同時
に窒素吹き込みによりアルコールおよび反応水を
除去した。残分をろ過した。生成物すなわち所望
の実質的に中性の炭酸化スルホン酸カルシウム過
塩基化物質の分析結果は次のとおりであつた。ス
ルフエート灰分41.11%、中和価0.9(塩基性)、金
属比12.55。 この参考例で用いたカルシウムフエノキシドは
次のように製造した。鉱油2250部、ヘプチルフエ
ノール960部(5モル)および水50部を反応器に
仕込み、25℃で撹拌した。この混合物を40℃に熱
し、水酸化カルシウム7部と91%市販パラホルム
アルデヒド231部(7モル)とを1時間かけて加
えた。これを80℃に熱し、水酸化カルシウム200
部(全部で207部、7モル)を80〜90℃で1時間
かけて加えた。この混合物を150℃に熱し、窒素
を吹き込みながら同温度で12時間保持して水の除
去をおこなつた。発泡が生じたときは重合化ジメ
チルシリコール発泡抑制剤を加えて発泡を制御し
た。ついで、反応混合物をろ過した。ろ過は、ヘ
プチルフエノール−ホルムアルデヒド縮合生成物
のカルシウムフエノキシドの33.6%油溶液であ
り、7.56%のスルフエート灰分を含有していた。 参考例 13 40%石油スルホン酸バリウム574グラム(0.5当
量)、フルフリルアルコール98グラム(1.0当量)
および鉱油762グラムよりなる混合物を撹拌しな
がら100℃で1時間熱し、ついで一部ずつ15分間
かけて酸化バリウム230グラム(3.0当量)で処理
した。この処理中温度は120℃に上昇した(酸化
バリウムとアルコールとの反応は発熱反応である
ため)。ついで、この混合物を1時間で150〜160
℃に熱し、同温度で1.5時間二酸化炭素で処理し
た。この混合物を10mmHgにおいて150℃に熱する
ことによつて濃縮し、ろ過して透明油溶性ろ液を
得た。この分析結果は次のとおりであつた。スル
フエート灰分21.4%、中和価2.6(塩基性)、金属
比6.1 参考例 14 弱塩基性スルホン酸カルシウムが1.6の金属比
を持ち、このスルホン酸カルシウムの量が10.50
部であり、かつ石灰の総量が630部である以外は
参考例6の方法によつて過塩基化物質を製造し
た。得られた金属塩は硫酸カルシウム灰分が40%
であり、無機金属基と二価の架橋基との比が16で
あり、また油含有率が35%であつた。 参考例 15 イソブテニルコハク酸無水物(平均塩素含有率
が4.3%で平均67個の炭素厚子を有する塩素化ポ
リイソブテンとマレイン酸無水物との約200℃に
おける反応によつて製造)1614部(3当量)、鉱
油4313部、ヘプチルフエノール345部(1.8当量)
および水200部よりなる混合物に80℃で水酸化リ
チウム一水和物1038部(24.7当量)を0.75時間か
けて加えその間105℃に熱した。この混合物を1.5
時間かけて150℃に熱しながらイソオクタノール
75部を加えた。得られた混合物を150〜170℃に維
持し、毎時4立方フイートの割合で二酸化炭素を
3.5時間吹き込んだ。この反応混合物をろ過助材
を通してろ過して得たろ液はスルフエート灰分が
18.9%で金属比が8.0の所望生成物であつた。 参考例 16 酸化カルシウムの代りに等量の水酸化ナトリウ
ムを用いた以外は参考例6の工程をおこなつた。
この生成物は相応するナトリウム過塩基化物質で
あつた。 参考例 17 オレイン酸244部(0.87当量)、第一イソオクタ
ノール180部および鉱油400部よりなる混合物を70
℃に熱したところで酸化カドミウムを加えた。こ
の混合物を150〜160℃で3時間熱し、その間水を
除去した。分枝水トラツプにより水を除去しなが
ら水酸化バリウム一水和物324部(3.39当量)を
1時間かけて加えた。この混合物に、150〜160℃
で、該混合物がフエノールフタレインに対して弱
酸性となるまで二酸化炭素を吹き込んだ。この炭
酸化が完結したところで、この混合物を35mmHg
で150℃までストリツピングして残存する水およ
びアルコールの実質的に全てを除去した。残分は
バリウムとカドミウムとを含有する所望の過塩基
化生成物であつた。 参考例 18 スルホン酸バリウムの代りに等当量のスルホン
酸カルシウムを用い、かつ酸化バリウムの代りに
酸化カリウムを用いた以外は参考例13の方法によ
つて相応するカリウム過塩基化物質を製造した。 参考例 19 ポリイソブチレン(平均分子量750)をその重
量の47.5%のSOCl2で220℃において4.5時間処理
することによつてスルホキシドを製造した。この
スルホキシド787グラム(1.0当量)、ジイソブチ
ルフエノール124グラム(0.6当量)、鉱油550グラ
ムおよび水200グラムよりなる混合物を70℃に加
温し、酸化バリウム360グラム(4.0当量)で処理
した。この混合物を還流温度で1時間熱し、この
混合物が実質的に中性となるまで150℃において
二酸化炭素で処理し、ろ過して透明油溶性液体を
得た。この分析結果はスルフエート灰分22.8%、
中和価5.8(塩基性)および金属比5.8であつた。 参考例 20 オレイルアルコール268グラム、鉱油675グラ
ム、ジイソブチルフエノール124グラム(0.6当
量)および水146グラムよりなる混合物に70℃に
おいて酸化バリウム308グラム(4.0当量)を加え
た。この混合物を還流温度で1時間熱し、ついで
これに二酸化炭素を吹き込んで実質的に中性にし
た。得られた反応混合物をろ過して、透明な褐色
油溶性ろ過を得た。これはスルフエート灰分29.8
%、中和価2.6(塩基性)および金属比6.0であつ
た。 参考例 21 鯨油423グラム(1.0当量)、ヘプチルフエノー
ル124グラム(0.6当量)、鉱油500グラムおよび水
150グラムよりなる混合物に70℃において酸化バ
リウム308グラム(4.0当量)を加えた。この混合
物を還流温度で1時間熱し、約150℃で熱して乾
燥し、ついでこの反応混合物が弱酸性となるまで
同温度において二酸化炭素で処理した。ろ過し
て、スルフエート灰分が32.0%、中和価が0.5(塩
基性)、金属比が6.5の透明淡褐色非粘稠過塩基化
液状物質を得た。 参考例 22 N―オクタデシルプロピレンジアミン174グラ
ム(1.0当量)、ジイソブチルフエノール124グラ
ム(0.6当量)、鉱油766グラム、水146グラムより
なる混合物に酸化バリウム306グラム(4.0当量)
を加え、これを1時間還流させた。ついで、温度
を150℃に高めて水を除去し、その後同温度を保
持しつつ二酸化炭素を吹き込んだ。この反応混合
物が実質的に中性となつてから二酸化炭素の吹き
込みを止め、この反応混合物をろ過して、スルフ
エート灰分28.9%中和価2.5(塩基性)、金属比5.8
の透明油溶性液体を得た。 参考例 23 石油スルホン酸バリウムの30%溶液6000グラム
(スルフエート灰分7.6%)、パラ第三ブチルフエ
ノール348グラムおよび水2911グラムよりなる混
合物を60℃に熱しながら酸化バリウム1100グラム
を徐々に加え、温度を94〜98℃に高めた。同温度
を約1時間保持してから7.5時間かけて徐々に150
℃に高め、この温度をさらに1時間保持して全て
の水を実質的に除去した。得られた過塩基化物質
はスルフエート灰分26.0%、金属比4.35の褐色液
体であつた。 ついで、この生成物をそれに327グラムのSO2
が結合するまでSO2で処理した。このSO2処理生
成物は液状で中和価が0であり、褐色であつた。 上記SO2処理過塩基物質1000グラムを水286グ
ラムと混合し、約60℃に熱した。ついで、酸化バ
リウム107.5グラムをゆつくりと加え、温度を94
〜98℃に1時間保つた。ついで、この混合物を1
−1/6時間かけて150℃に熱し、同温度に1時間保
持した。得られた過塩基化物質をろ過して精製し
た。ろ液はスルフエート灰分33.7%、塩基価
38.6、金属比6.3の褐色液状過塩基化物質であつ
た。 参考例 24 (a) 0〜30℃におけるイソブチレンの塩化アルミ
ニウム触媒重合によつて分子量700〜800のポリ
イソブチレンを製造し、これを70〜75℃におい
て70%硝酸10%過剰(1.1モル)で4時間ニト
ロ化した。この生成混合物を75mmHgで75℃に
熱して揮発成分を除去した。このニトロ化ポリ
イソブチレン151グラム(0.19当量)、ヘプチル
フエノール113グラム(0.6当量)、水155グラム
および鉱油2057グラムよりなる混合物に70℃に
おいて酸化バリウム612グラム(8当量)を加
えた。この混合物を150℃で1時間熱し、この
混合物が中性(フエノールフタレイン指示薬、
ASTM D−974−53T(25℃)、金属系反応体
すなわち酸化バリウム・重炭酸化の転化率)と
なるまで同温度おいて二酸化炭素で処理した。
生成した混合物をろ過して得たろ過はスルフエ
ート灰分27.6%、%N0.06および金属比9を持
つていた。 (b) 参考例24(a)のニトロ化ポリイソブチレン611
グラム(0.75モル)、ヘプチルフエノール96グ
ラム(0.045モル)、鉱油2104グラム、水188グ
ラムおよび酸化バリウム736グラムよりなる混
合物を還流温度で1時間熱した。水を気化し、
混合物が塩基性でなくなるまで150℃において
二酸化炭素を通じた。この炭酸化混合物をろ過
して得たろ液はスルフエート灰分26.3%、%No.
15、塩基価2.4、金属比6.7であつた。 参考例 25 (a) 分子量約3000のニトロ化ポリプロピレン1当
量、セチルフエノール2当量、鉱油、および水
酸化バリウム3当量よりなる混合物を還流温度
で1時間熱した。ついで、150℃に熱した後同
温度で二酸化炭素を吹き込んだ。この反応生成
物をろ過した。ろ液は所望の過塩基化物質であ
つた。 (b) 溶媒精製、酸処理ペンシルバニア石油潤滑油
を54〜78℃において70%硝酸1.5モルで8時間
処理してニトロ化した。これを15mmHgで103℃
において2時間熱することによつて揮発分を除
去した後、このニトロ化生成物の787グラム
(1.0当量)を、ヘプチルフエノール2グラム
(0.3当量)、鉱油495グラム、水90グラムおよび
酸化バリウム378グラム(5当量)で処理した。
この混合物を還流温度下で1時間熱し、ついで
蒸留により水を除去した。温度を150℃に高め
たところでこの混合物に二酸化炭素を吹き込み
中性とした。ろ過して得た透明なろ液はスルフ
エート灰分27.6%、N0.5%および金属比3.1で
あつた。 参考例 26 (a) 鉱油1000部、水酸化バリウム2当量、1―ニ
トロ―3―オクタデシル−シクロヘキサン1当
量および4,4′―メチレン−ビス(ヘプチルフ
エノール)1当量(0.5モル)よりなる混合物
を、これがフエノールタレイン指示薬に対して
実質的に中性となるまで100〜150℃において4
時間炭酸化した。この混合物をろ過し、所望生
成物をろ液として得た。 (b) 鉱油1000部、水酸化リチウム3当量、ニトロ
化ポリイソブテン(65〜70℃において、平均分
子量1000のポリイソブテン500部と67%硝酸
62.5部とを11時間混合することによつて製造)
1当量およびパラブチルフエノール1当量を上
記(a)の方法に準じて炭酸化し、相応するリチウ
ム過塩基化物質を得た。 参考例 27 分子量約2000のイソブテンとピペリレン(重量
比98.2)との共重合体を実施例26(b)に記載した手
法に準じてニトロ化した。このニトロ化物1当量
をα―ブチル―β―ナフトール1当量および水酸
化バリウム7当量と混合し、この混合物を鉱油で
希釈して50%油混合物を作り、ついでこれがフエ
ノールフタレイン指示薬に対して実質的に中性と
なるまで120〜160℃で炭酸化した。この反応生成
物をろ過して所望過塩基化物質をろ液として得
た。 参考例 28 窒素含量44%のロジンアミン(実質的にデヒド
ロアビエチルアミンよりなる)630グラムとヒド
ロキシ含量8.3%のヘプチルフエノール245グラム
(1.2当量)との混合物を90℃に熱し、ついで酸化
バリウム230グラム(3当量)と90〜140℃で混合
した。この混合物を140℃において窒素でパージ
した。この混合物の600グラムを鉱油400グラムで
希釈し、ろ過した。ろ液に二酸化炭素を吹き込
み、ベンゼンで希釈し、加熱してベンゼンを除去
し、キシレンと混合し、ろ過した。所望生成物の
20%キシレン溶液であるろ液は硫酸バリウム灰分
が25.1%、窒素含量が2%および還流塩基価が
119であつた(金属系組成物の塩基度は当該組成
物1グラムに相当するKOHのミリグラムで表現
される)。簡便のため、こうして測定された塩基
度をこの明細書では「還流塩基価」ということに
する。 参考例 29 次のようにしてアミン―アルデヒド縮合生成物
を得た。すなわち、N―オクタデシルプロピレン
ジアミン1392グラム(4モル)、鉱油300グラム、
水200グラムおよび水酸化カルシウム(縮合触媒)
42グラムよりなる混合物に還流温度すなわち100
〜105℃でホルムアルデヒド420グラム(14モル)
を少量ずつ加えた。ホルムアルデヒドの添加速度
は発泡を避けるようなものであつた。この混合物
を還流温度で1時間熱し、ゆつくりと155℃に熱
し、150〜155℃で2時間窒素を吹き込んで全ての
揮発性成分を除去し、ろ過した。収率93%のろ液
は窒素含量2.4%のアミン―アルデヒド縮合生成
物の65.4%油溶液であつた。 上記生成物1850グラム(窒素3.2当量)をヘプ
チルフエノール1850グラム(0.97当量)、鉱油
1485グラムおよび純度90%の酸化バリウム1060グ
ラム(12.6当量)と混合し、70℃に熱した。温度
を70〜100℃に保持しながら、1時間かけて水500
グラムを加えた。混合物を110〜115℃で4.7時間
熱し、その後150℃まで熱した。温度を140〜150
℃に保ちながら、反応混合物を炭酸化し、ろ過し
た。ろ液は、窒素含量が0.87%で硫酸バリウム灰
分が29.5%の過塩基化アミン―アルデヒド縮合生
成物の57.8%溶液であつた。 参考例 30 次のようにして部分アシル化ポリアミンを製造
した。すなわち、トリエチレンテトラミンとジエ
チレントリアミンとの重量比3:1のアルキレン
アミン混合物565部を、20〜80℃において、酸価
180のナフテン酸1270部とオレイン酸1110部との
混合物に加えた。用いた2つの酸の総量は用いた
アミン混合物2当量につき1当量の割合に相当し
ている。反応は発熱反応であつた。4.5時間で240
℃に加熱しながらこの混合物に窒素を吹き込み、
次いで同温度において2時間熱した。水を留去し
て残分を得た。 この残分にエチレンオキシド140部を170〜180
℃で2時間かけて加え、その間窒素を吹き込ん
だ。窒素の吹き込みをさらに15分間つづけた後、
この反応混合物をキシレン940部で希釈してキシ
レン25%を含む溶液とした。この溶液は窒素含量
が5.4%で、PH4における塩基価が82(これは遊離
アミノ基の存在を示している)であつた。 上記キシレン溶液789グラム(窒素3当量)を
2mmHgで150℃に熱してキシレンを留去した後、
ヘプチルフエノール(ヒドロキシル含量8.3%)
367グラム(1.8当量)と混合した。この混合物
に、酸化バリウム345グラム(4.5当量)を少量ず
つ90〜111℃で加えた。この混合物を90〜120℃で
2.5時間熱し、二酸化炭素を1.75時間吹き込んだ。
これをキシレン130グラムで希釈した後150℃で
3.5時間熱した。ついでこれをキシレン20%で希
釈し、ろ過した。ろ液は硫酸バリウム灰分33.2
%、窒素含量3.52%および還流塩基価134であつ
た。 参考例 31 ヒドロキシ含量8.3%ヘプチルフエノール408グ
ラムとキシレン264グラムとの混合物に酸化バリ
ウム383グラム(5当量)を85〜110℃で少量ずつ
加えた。これに水6グラムを加えた後、100〜130
℃で炭酸化し、ろ過した。ろ液を100℃に熱し、
キシレンで希釈して25%キシレン溶液とした。こ
の溶液は硫酸バリウム灰分が41%で、還流塩基価
が137であつた。 参考例 32 混合物カルシウム灰分4.68%の中性スルホン酸
カルシウム(66%鉱油)5846部、ヘプチルフエノ
ール464部(2.4当量)および水3.4部よりなる混
合物を80℃に熱したところで酸化バリウム1480部
(19.2当量)を0.6時間かけて加えた。反応は発熱
反応であり、反応混合物の温度は100℃に達した。
この混合物を150℃に熱した後、同温度で炭酸化
した。この炭酸化中、塩化バリウム24部を加え、
また油を除去した。炭酸化は混合物の塩基価(対
フエノールフタレイン)が80となるまで続けた。
この混合物にオクチルアルコール164部とろ過助
材とを加え、熱いうちにろ過した。ろ液は、硫酸
バリウム灰分26.42%、金属比4.6および還流塩基
価104の所望の過塩基化ブライトストツクスルホ
ン酸バリウムであつた。 参考例 33 上記の過塩基化スルホン酸バリウム・カルシウ
ムの製造方法に準じて、マホガニースルホン酸ナ
トリウム0.26当量、フエノール1当量および酸化
ストロンチウムをこの反応混合物がほとんど中性
となるまで炭酸化した。得られた過塩基化物質を
ろ過した。ろ液は金属比4.6の所望生成物であつ
た。 参考例 34 水酸化バリウム9.8当量、ヘプチルフエノール
1当量、および当該ポリイソブテニル部分が平均
分子量1000であるポリイソブテニル置換コハク酸
0.81当量よりなる混合物を炭酸化することによつ
てバリウム過塩基化カルボン酸を製造した。 参考例 35 分子量1000のポリイソブテン1000部と五硫化リ
ン90部との混合物を室温で作り、5時間かけて
260℃に熱し、同温度でさらに5時間保持した。
ついで、この反応混合物を106℃に冷却した後、
同温度において5時間スチームで処理して加水分
解した。この加水分解酸のリン含量は2.4%であ
り、硫黄含量は2.8%であつた。 別の容器において、鉱油2200部と酸化バリウム
1150部とを88℃で混合し、これに150℃でスチー
ムを3時間吹き込んだ。この混合物に、温度を
145〜150℃に保ちながら、上記加水分解酸1060部
を3時間にわたつて滴下し、ついでヘプチルフエ
ノール360部を1.5時間かけて加えた。得られた混
合物に毎時100部の割合で150〜157℃において二
酸化炭素を3時間吹き込んだ。この炭酸化生成物
を鉱油850部と混合し、これに150℃で窒素を吹き
込むことによつて乾燥し、ろ過した。ろ液を鉱油
で希釈して硫酸バリウム灰分が25%の溶液とし
た。この最終溶液はリン含量0.48%、中和価5以
下(塩基性)、還流塩基価109、金属比7.2であつ
た。 参考例 36 (a) オレイルアルコール268グラム(1.0当量)、
ヘプチルフエノール124グラム(0.6当量)、鉱
油988グラムおよび水160グラムよりなる混合物
に水酸化リチウム―水和物168グラム(4.0当
量)を加えた。この混合物を還流温度で1時間
熱した後、実質的に中性になるまで150℃で炭
酸化し、ろ過した。ろ液は硫酸リチウム灰分
12.7%の液体であつた。 (b) 平均塩素含量が4.3%でありかつ平均で67個
の炭素原子を有する塩素化ポリイソブテンとマ
レイン酸無水物との約200℃における反応によ
つて製造したポリイソブテニルコハク酸無水物
1614部、鉱油4313部、ヘプチルフエノール345
部(1.8当量)および水200部よりなる80℃の混
合物に、これを105℃に熱しながら0.75時間か
けて水酸化リチウム―水和物1038部(24.7当
量)を加えた。この混合物を1.5時間で150℃に
熱しながら、イソオクタノール75部を加えた。
この混合物を150℃〜170℃に保持し、毎時4立
方フイートの割合で二酸化炭素を3.5時間吹き
込んだ。この反応混合物を、ろ過助材を通して
ろ過した。ろ液はスルフエート灰分18.9%で、
金属比8の所望生成物であつた。 参考例 37 参考例35と同様にしてチオリン含有酸を製造し
た。この酸890グラム(0.89当量)、鉱油2945グラ
ム、ヘプチルフエノール445グラム(2.32当量)
および水酸化リチウム―水和物874グラム(20.8
当量)よりなる混合物を、該酸と該ヘプチルフエ
ノールとの鉱油溶液に100〜110℃で該金属系塩基
を1.5時間かけて加えることによつて作り、これ
を150℃で2時間乾燥し、これに、弱酸性(対フ
エノールフタレイン)になるまで毎時4立方フイ
ートの割合で二酸化炭素を150〜160℃で約3.5時
間吹き込んだ。これをケイソウ士フイルターを通
して2回ろ過した。ろ液は金属比が6.3の所望の
リチウム過塩基化チオリン含有酸であつた。 参考例 38 (a) 石油スルホン酸ストロンチウム2442グラム
(2.8当量)、鉱油3117グラム、イソオクタノー
ル150グラムおよびメタノール910グラムよりな
る混合物を55℃に熱した後、55〜65℃で酸化ス
トロンチウム615グラムを10分間で加えた。こ
の混合物を同温度でさらに1時間熱した後、フ
エノールフタレインに対して弱酸性になるまで
二酸化炭素を毎時4立方フイートの割合で約3
時間吹き込んだ。ついで、この混合物を160℃
に熱し、同温度で約1時間保持し、その間毎時
5立方フイートの割合で窒素を吹き込んだ後、
ろ過した。ろ液は金属比3.8の所望の過塩基化
物質であつた。 (b) 石油スルホン酸リチウム(スルフエート灰分
6.27%)の50%鉱油溶液3800部(4当量)、ヘ
プチルフエノール460部(2.4当量)、鉱油1920
部および水300部よりなる混合物に、70℃で、
水酸化リチウム―水和物1216部を0.25時間かけ
て加えた。この混合物を110℃で1時間撹拌し、
2.5時間かけて150℃に熱し、反応混合物が実質
的に中性になるまで毎時4立方フイートの割合
で二酸化炭素を約3.5時間吹き込んだ。この混
合物をろ過して得たろ液はスルフエート灰分
25.23%、金属比7.2の所望生成物であつた。 参考例 39 鉱油18%を含有するアルキル化ベンゼンスルホ
ン酸鉱油溶液1000グラム(酸1.44当量)とナフサ
222グラムとの混合物を激しく撹拌しながら水90
グラム中の塩化カルシウム3グラムとミシシツピ
イ石灰(水酸化カルシウム)53グラムと加えた。
この混合物を97〜99℃に熱し、この温度に0.5時
間保持した。この混合物を撹拌しながらミシシツ
ピイ石灰80グラムを加え、3時間で150℃に熱し
ながら窒素ガスを吹き込んで水を除去した。つい
でこれを50℃に冷却し、メタノール170グラムを
加えた。この混合物に、実質的に中性になるまで
毎時2立方フイートの割合で二酸化炭素を吹き込
んだ。二酸化炭素吹き込みを止め、加熱および窒
素吹き込みによつて水とメタノールとを留去し
た。加熱によつて水とメタノールを除去している
間に、温度は1.75時間で146℃に上昇させた。こ
の時点で、過塩基化物質の金属比は2.5であり、
透明暗褐色粘稠液体であつた。これを50℃に冷却
した後その1256グラムをナフサ574グラム、メタ
ノール222グラム、ミシシツピイ石灰496グラム、
およびイソブタノールとアミルアルコールとの等
モル量混合物111グラムと混合した。この混合物
を充分に撹拌した後、毎時2立方フイートの割合
で二酸化炭素を0.5時間吹き込んだ。この混合物
を撹拌しながらミシシツピイ石灰をさらに124グ
ラム加え、CO2の吹き込みを続けた。この炭酸化
を続けながらミシシツピイ石灰各124グラムを2
回加えた後、さらに1時間二酸化炭素を吹き込ん
だ。その後、この混合物を3.25時間かけて約146
℃に熱しながら窒素を吹き込んで水とメタノール
とを除去した。ついで、この混合物を室温まで冷
却し、ろ過して金属比11.3の所望の過塩基化物質
1895グラムを得た。これは鉱油6.8%、イソブタ
ノール―アミルアルコール4.18%およびナフサ
30.1%を含有していた。 参考例 40 還流冷却器、ガス導入管および撹拌器を備えた
3リツトルフラスコにナフサ406グラムとアミル
アルコール214グラムとの混合物を仕込んだ。こ
の混合物をすばやく撹拌しながら、38℃に熱し、
酸化バリウム27グラムを加えた。ついで水27グラ
ムをゆつくりと加えると、温度は45℃に上昇し
た。撹拌を続けながらオレイン酸73グラムを0.25
時間かけてゆつくりと加えた。この混合物を撹拌
しながら95℃に熱した。加熱を続け、酸化バリウ
ム523グラムをゆつくりと加えた。温度は約115℃
に上昇し、この混合物を90℃に冷却したところで
水67グラムをゆつくりと加えると温度は107℃に
上昇した。この混合物に窒素を吹き込みながら、
3.3時間で107〜120℃に熱して水を除去した。つ
いで、温度を120〜125℃に保持しつつオレイン酸
427グラムを1.3時間かけて加えた。加熱を止め、
ナフサ236グラムを加えた。これに毎時2立方フ
イートの割合で二酸化炭素を1.5時間吹き込み、
その間温度を108〜117℃に保持した。この混合物
を熱しながら窒素吹き込みによつて水を除去した
後、2回ろ過した。ろ液はスルフエート灰分
34.42%、金属比313、アミルアルコール含量10.7
%、ナフサ含有32%であつた。 参考例 41 鉱油21.7%およびナフサ36.14%を含むカルシ
ウム過塩基化石油スルホン酸1800グラム、ナフサ
426グラム、メタノール255グラムおよびイソブタ
ノールとアミルアルコールとの等モル量混合物
127グラムよりなる混合物を還流条件の下で45℃
に熱し、これにミシシツピイ石灰148グラムを加
えた。ついで、この反応混合物に毎時2立方フイ
ートの割合で二酸化炭素を吹き込んだ後さらにミ
シシツピイ石灰148グラムを加えた。同じ割合で
炭酸化をさらに1時間続けた。各147グラムのミ
シシツピイ石灰を2回加えた。灰分の各添加の
後、炭酸化を約1時間おこなつた。ついで、この
混合物を138℃に熱し、その間窒素を吹き込んで
水とメタノールを除去した。ろ過後、金属比12.2
で、鉱油含量12.5%、ナフサ含量34.15%、アル
コール混合物含量4.03%のバリウム過塩基化石油
スルホン酸の溶液を得た。 参考例 42 (a) 石油スルホン酸バリウムの代りに石油スルホ
ン酸鉛(1当量)を用い、酸化バリウムの代り
に酸化鉛(25当量)を用いた以外は実施例2と
同様にして相応する生成物を製造した。 (b) 参考例5(a)において酸化バリウムの代りに水
酸化ナトリウムを用いて相応する過塩基化スル
ホン酸ナトリウムを参考例5(a)と同様にして製
造した。 参考例 43 石油スルホン酸ナトリウムの60%鉱油溶液(硫
酸塩(スルフエート)灰分約8.5%)1000部と、
96%塩化カルシウム71.3部の水84部溶液との混合
物を100℃で0.25時間混合した。ついで水和石灰
67部を加え全体を100℃で0.25時間加熱し、つい
で145℃に加熱し水分を除去した。ついで残分を
冷却し、水分量0.7%に調整した。次に、メタノ
ール130部を加え、45〜50℃で二酸化炭素を、実
質的に中和になるまで、吹き込んだ。これを150
℃に加熱し水分およびアルコール分を除去し、得
られた油溶液をろ過した。得られた生成物は炭酸
化スルホン酸カルシウム過塩基化物質であり、カ
ルシウム4.78%を含み、金属比は2.5であつた。 上記炭酸化スルホン酸カルシウム過塩基化物質
1000部、鉱油316部、メタノール176部、イソブチ
ルアルコール58部、第1アミルアルコール30部、
参考例12のカルシウムフエノキシド52.6部からな
る混合物をつくり、35℃に加熱し、以下の操作サ
イクルに4回供した。すなわち、97.3%水酸化カ
ルシウム93.6部と混合し、この混合物を二酸化炭
素で処理し、塩基価35〜45を有するようにした。
得られた製品を150℃に加熱し、同時に窒素を吹
き込んで、アルコール、水を除去し、ついでろ過
した。このろ液は12.0%のカルシウムを有し、金
属比は12であつた。 上記参考例1〜43は本発明の水系組成物におけ
る使用または非ニユートンコロイド分散系への変
換に適した過塩基化物をつくるための種種の方法
について述べたものである。しかし、その他、上
記参考例におけるCO2,SO2、酢酸の代りに他の
酸性物質を用いてもよい。これは金属系塩基につ
いても同様であり、参考例のもの以外の他の金属
系塩基を使用してもよい。また、塩基の混合物ま
たは過塩基化可能な物質の混合物を用いてもよ
い。鉱油、または過塩基化媒体として用いられる
他の非極性、不活性有機液体の量は過塩基化工程
の間または過塩基化物質中において大きく変化さ
せてもよい。 以下の参考例44〜84はニユートン過塩基化物
(すなわち、成分(B)())を変換剤を用いた均質
化により非ニユートンコロイド分散系(すなわ
ち、成分(B)())へ変換させる例を示している。 参考例 44 参考例5(a)の過塩基化物質733gに対し、酢酸
179gおよび鉱油(粘度、2000SUS、1000〓)
275gを90℃で激しく撹拌しながら1.5時間にわた
つて添加した。この混合物を150℃で2時間、均
質化し、所望のコロイド分散系を得た。 参考例 45 参考例5(b)の過塩基化物質960g、酢酸256g、
鉱油(粘度2000SUS、100℃)300gからなる混
合物を150℃で2時間激しく撹拌した。その結果、
所望の非ニユートンコロイド分散系が得られた。 なお、参考例44,45の過塩基化物質はさらに鉱
油を加えなくとも、その代りに他の不活性有機液
体を用いることにより変換することもできる。 参考例 46 参考例6の過塩基化物質150部、メチルアルコ
ール15部、アミルアルコール10.5部および水45部
からなる混合物を71〜74℃で13時間還流下で加熱
したところこの混合物はゲル化した。このゲルを
144℃で6時間加熱し、ついで参考例43と同様の
鉱油126部で希釈し、この希釈混合物を144℃で
4.5時間加熱した。その結果得られた、濃縮され
た生成物はコロイド分散系であつた。なお、この
場合も鉱油で希釈しないで用いることができる。
過塩基化物質と低級アルカノール混合物の最初の
均質化によつて得られるゲルそのものは樹脂組成
物への添加用のコロイド分散系として特に有用で
あつた。 参考例 47 参考例12の製品1000g、メタノール80g、第1
アミルアルコール混合物(ノルマルアミルアルコ
ール65%、イソアミルアルコール3%、2―メチ
ル―1―ブチルアルコール32%からなる)40g、
水80gからなる混合物を反応容器に入れ、70℃に
加熱し、その温度で4.2時間保持した。その結果、
過塩基化物質はゼラチン状に変わり、ついで、こ
れを150℃で2時間加熱撹拌し、ほとんど全ての
アルコールおよび水分を除去した。残分は濃緑色
のゲル状のものでコロイド分散系として特に有用
なものであつた。 参考例 48 変換剤として水―アルカノール混合物の代りに
水120gを用いて参考例47の工程を繰り返した。
その結果、ニユートン過塩基化物の非ニユートン
コロイド分散系への変換は約5時間の均質化操作
を要した。得られた分散系はゲル状であつた。 参考例 49 参考例6の過塩基化物質600重量部に対し、ジ
オクチルフタレート300部、メタノール48部、イ
ソプロピルアルコール36部、水36部を加えた。こ
の混合物を70〜77℃に加熱し、この温度で4時間
保持した結果、この混合物は粘度が大きくなつ
た。こ粘稠質の溶液に二酸化炭素を1時間吹き込
み、フエノールフタレンに対し中和となるように
した。次に150℃に加熱してアルコールおよび水
分を除去した結果、所望のコロイド分散系が得ら
れた。 参考例 50 参考例6の過塩基化物質800部に対し、ケロセ
ン300部、アルコール(メタノール64部、水32部、
参考例46の第1アミルアルコール混合物32部から
なる)120部を加えた。この混合物を75℃に加熱
し、この温度で2時間保持し増粘させた。ついで
150℃に加熱してアルコールおよび水分を除去し、
これと同時に窒素による吹き込みを1時間おこな
つた。その結果、ゲル状の所望のコロイド分散系
が得られた。 参考例 51 参考例6の生成物340部、アルコール(メタノ
ール27.2部、イソプロピルアルコール20.4部、水
20.4部からなる)68部、ヘプタン170部からなる
混合物を65℃に加熱した。この間において、この
混合物の粘度は6250から54000に増大した。この
濃縮コロイド分散系を5lbs/時間の割合で二酸化
炭素の吹き込みを1時間おこない中和化した。そ
の結果、この生成物は中和価が0.87(酸性対フエ
ノールフタレン指示薬)であつた。 参考例 52 参考例6のカルシウム過塩基化物質の代りに参
考例17のカルシウムおよびバリウム過塩基化物質
を等量用いて参考例51の方法を繰り返した。ま
た、この場合ヘプタンの代りにキシレン(200部)
を用い、炭酸化工程を省略した。その結果、所望
の生成物が得られた。 参考例 53 参考例6の過塩基化物質500部、ケロセン312
部、メチルエチルケトン40部、イソプロピルアル
コール20部、水50部からなる混合物をつくり、こ
れを75℃に加熱し、さらに70〜75℃の温度で2時
間保持し、さらに、150℃に加熱して揮発成分を
除去した。この混合物に30分間アンモニアを吹き
込み、揮発性物質の残りのほとんどを除去したの
ち室温まで冷却させた。その結果、褐色ゲル状の
コロイド分散系が得られた。 参考例 54 参考例6の生成物500部、ケロセン312部、アセ
トン40部、水60部からなる混合物を還流温度に加
熱し、この温度で撹拌しながら5時間保持した。
ついで温度を155℃に上げ揮発性成分を除去した。
その結果、粘稠なゲル状のコロイド分散系が得ら
れた。 参考例 55 ケロセンの代りにヘプタン312部、アセトン―
水混合物の代りに水60部を用いたほかは参考例54
の工程を繰り返した。均質化工程ののち、水素ガ
スをゲル中に気泡状に通過させ、水その他の揮発
性成分除去の容易化をおこなつた。 参考例 56 参考例9の過塩基化物質500部に対し、ケロセ
ン312部、o―クレゾール40部、水50部を加えた。
この混合物を還流温度(70〜75℃)に加熱し、こ
の温度にて5時間保持した。ついで揮発性成分を
150℃、2時間で除去し、その結果、灯油16重量
%を含む所望のコロイド分散系が得られた。 参考例 57 参考例5(a)の過塩基化物質500部とヘプタン312
部との混合物を80℃まで加熱し、その後氷酢酸
(99.8重量%)149部を一滴ずつ5時間にわたつて
添加した。次いで、この混合物を150℃まで加熱
して揮発性成分を除去した。生成したゲル様物質
は所望のコロイド分散系であつた。 参考例 58 酢酸の代わりに硼酸232部を使用した以外は参
考例57の過程をくり返した。所望のゲルが生成し
た。 参考例 59 水をメタノール40部とジエチレントリアミン40
部とに代えた以外は参考例55の過程をくり返し
た。均一化が終了すると、ゲル様コロイド分散系
が生成した。 参考例 60 参考例6の生成物500部とヘプタン300部との混
合物を80℃まで加熱し、反応温度を80〜95℃に維
持しながらアントラニル酸68部を1時間にわたつ
て添加した。次いで、反応混合物を2時間にわた
つて150℃まで加熱し、その後15分間窒素吹き込
みを行つて揮発性成分を除去する。生成したコロ
イド分散系は適当な堅さのゲルであつた。 参考例 61 アントラニル酸をアジピン酸87部に代えた以外
は参考例60の過程をくり返した。生成物は非常に
粘性があり、所望のコロイド分散系であつた。こ
のゲルは所望に応じて鉱油または上記に分散媒に
適すると記載された他の物質のいずれかで希釈し
てもよい。 参考例 62 参考例8の生成物500部とヘプタン300部との混
合物を80℃まで加熱し、その後温度を約80〜88℃
の範囲内に維持しながら氷酢酸148部を1時間に
わつたつて添加した。次いで、この混合物を150
℃まで加熱して揮発性成分を除去した。残渣は本
発明の水性組成物中へ混入するのに有用な粘性ゲ
ルであつた。このゲルは樹脂質組成物中への混入
を容易にするために分散媒として適する物質で希
釈してもよい。 参考例 63 トルエン300部と、参考例7の過程により調製
されかつ硫酸塩灰分の含有量が41.8%である過塩
基化物質500部との混合物を80℃に加熱し、その
後氷酢酸124部を1時間にわたつて添加した。次
いで、この混合物を175℃まで加熱して揮発性成
分を除去した。この加熱中、反応混合物は非常に
粘性になり、鉱油380部を添加して揮発性成分の
除去を容易化した。生成したコロイド分散系は非
常に粘性なグリース様物質であつた。 参考例 64 参考例5(a)の過塩基化物質700部と、水70部と、
トルエン350部との混合物を加熱還流し、1立方
フイート/時の割合で1時間二酸化炭素吹込みを
行つた。反応生成物は軟質のゲルであつた。 参考例 65 アジピン酸をジ(4―メチル―アミル)ホスホ
ロジチオン酸450gに代えた以外は参考例61の過
程をくり返す。生成物質はゲルであつた。 参考例 66 メタノール/アミン混合物に代えて、分子量約
60000のポリイソブテン100部を五硫化リン24部と
反応させることにより得られた生成物を150℃で
水蒸気処理することによつて得られたホスホラス
酸250部を使用する以外は、参考例59の過程をく
り返した。生成物は粘性のある茶かつ色のゲル様
コロイド分散系であつた。 参考例 67 過塩基化物質を当量量の参考例18のカリウム過
塩基化物質に代えかつヘプタンを当量量のトルエ
ンに代える以外は、参考例63の過程をくり返し
た。 参考例 68 参考例6の過塩基化物質をアセトンの添加によ
りベンゼン溶液からの沈澱によつて乾燥粉末とし
て単離した。この沈澱物をアセトンで洗浄し、乾
燥した。 上記粉末のトルエン溶液45部(トルエン364部
を粉末に添加して硫酸塩灰分の含有量が43%の溶
液を生成した)と、メタノール36部と、水27部
と、混合異性体第一アミルアルコール類(参考例
47に記載)18部とよりなる混合物70〜75℃の範囲
内の温度に加熱した。混合物をこの温度に2.5時
間維持し、次いで加熱してアルカノール類を除去
した。生成物質はどの鉱油もほとんど含有しない
コロイド分散系あつた。所望に応じて、コロイド
分散系中の分散媒として存在するトルエンは、ま
ず鉱油で分散系を希釈し、そ後希釈混合物を約
160℃の温度に加熱してトルエンを蒸発すること
によつて除去することもできる。 参考例 69 参考例6で調製されたものと同様のカルシウム
過塩基化物質を鉱油の代わりにキシレンを用いて
製造した。生成過塩基化物質はキシレン含有量が
約25%であり、硫酸塩灰分含有量が39.3%であつ
た。過塩基化物質100部をメタノール8部、参考
例47のアミルアルコール、混合物4部、および水
6部で均一化することによつて、過塩基化物質を
コロイド分散系に転化した。温度を75〜78℃に維
持しながら反応物質を混合した。その後、分散系
を加熱してアルカノール類および水を除去した。
所望に応じて、鉱油、トルエン、キシレンまたは
他のどの好適な分散媒を添加することによつてゲ
ルを希釈してもよい。 参考例 70 参考例46のゲル様コロイド分散系1000gの溶液
トルエン1000gにこれら2成分を約3時間連続撹
拌することによつて溶解した。この生成溶液1000
gと、水20gと、メタノール20gとよりなる混合
物を3フラスコに添加する。その後、水酸化カ
ルシウム92.5gをこのフラスコに撹拌しながらゆ
つくり添加した。温度を32℃に上げる発熱反応が
起こつた。次いで、全反応混合物を0.25時間にわ
たつて約60℃に加熱した。加熱された混合物に温
度を60〜70℃に保ちながら3標準立方フイート/
時の割合で1時間二酸化炭素を吹込んだ。炭酸化
の終りに、この混合物を0.75時間にわたつて約
150℃に加熱して水、メタノールおよびトルエン
を除去した。生成物はゲルの形をなす透明で明る
い茶かつ色のコロイド分散系であつた。この様に
して、追加の金属含有粒子をコロイド分散系中へ
混入した。 炭酸化工程の終わりにかつ水、メタノールおよ
びトルエンを除去するに先だつて、なお追加の金
属含有粒子をコロイド分散系へ添加するためによ
り多量の水酸化カルシウムを混合物へ添加し、炭
酸化工程をくり返すことができる。 参考例 71 参考例46により生成したゲル1200gと、トルエ
ン600gと、水48gとよりなる混合物に、温度を
55〜65℃に1時間保ちながら2標準立方フイー
ト/時で二酸化炭素を吹込んだ。次いで、炭酸化
された反応混合物を150℃で1.75時間加熱して水
およびトルエンを除去した。この過程により、コ
ロイド分散系の組織が改良され、参考例45により
生成したゲル中に存在するどの酸化カルシウムま
たは水酸化カルシウムが炭酸カルシウム粒子に転
化された。 参考例 72 水300g、参考例47で同定されたアミルアルコ
ール混合物70g、メタノール100g、および参考
例3で使用された石油スルホン酸の代わりにオレ
イン酸を用いて参考例3の一般技術により調製さ
れた金属比約3.5のバリウム過塩基化オレイン酸
1000gよりなる混合物を、温度を約72〜74℃の範
囲内に保ちながら約2.5時間十分に混合した。こ
の温度で生成コロイド分散系は非常に軟質のゲル
の形をなしていた。次いで、この物質を約150℃
に約2時間加熱してメタノール、アミルアルコー
ル類、および水を除去した。これら液体を除去す
ると、コロイド分散系は適度な堅さのゲル様物質
であつた。 参考例 73 過塩基化物質800gを転化するために転化剤と
してメタノール64gと水30gとの混合物を使用し
て、非常に堅いゲルの形をなす暗茶かつ色のコロ
イド分散系を参考例39の生成物から調製した。転
化工程の後、生成分散系を約150℃まで加熱して
アルコールおよび水を除去した。 参考例 74 メタノール100gと水300gとの混合物を転化剤
として使用するとことによつて、参考例40の過塩
基化物質1000gをコロイド分散系に転化した。混
合物を72〜80℃の範囲内の温度で7時間撹拌し
た。混合の終期に、生成混合物を3時間にわたり
約150℃の温度まで徐々に加熱してこの混合物中
に含まれるすべての揮発性液体を除去した。すべ
ての揮発性溶媒を除去すると、黄かつ色の粉末が
得られた。この黄かつ色の粉末はこれをナフサな
どの好適な有機液体に十分に混合することによつ
てコロイド分散系に変えられる。 参考例 75 参考例41の生成物1000gと、メタノール80g
と、ナフサ300gとよりなる混合物を混合し、還
流条件下で72℃まで約5時間加熱した。明茶かつ
色の粘性液体物質が形成され、これは所望のコロ
イド分散系である。この液体は除去され、分散媒
の約11.8%が鉱油であり、88%がナフサであるコ
ロイド分散系よりなる。 参考例46の技術により、以下に示される追加の
過塩基化物質を相応するコロイド分散系に転化し
た。 参考例
コロイド分散系に転化された過塩基化物質 76 参考例15 77 参考例21 78 参考例23 79 参考例24(a) 80 参考例28 81 参考例31 82 参考例39 83 参考例40 参考例 84 参考例43の過塩基化物質1000部と鉱油388.4部
との混合物を55〜60℃まで加熱し、これに塩基数
が約1になるまで二酸化炭素を吹き込んだ。メタ
ノール56.5部および水43.5部を添加し、全体を粘
度が最大に増加するまで還流条件下75〜80℃で混
合した。最大粘度は視覚検査で測定することがで
きた。97.3%水酸化カルシウム472.5部および鉱
油675.4部を添加し、この全体にほぼ中性になる
まで75〜80℃の温度で二酸化炭素を吹き込んだ。
この全体に窒素を150℃で吹き込むことによつて
アルコールおよび水を除去した。生成物はカルシ
ウム含有量が13.75%であり、金属比が36であつ
た。 ニユートン過塩基化物質の非ニユートンコロイ
ド分散系への変換にはつきものの流動学的特性の
変化は過塩基化物質およびこの物質から調製され
るコロイド分散系より得られるブルツクフイール
ド粘度計のデータによつて実証される。下記の試
料では、過塩基化物質およびコロイド分散系が上
記の例示技術により調製される。各各の場合、過
塩基化物質およびコロイド分散系の調製後、各々
をジオクチルフタレート(DOP)と混合して粘
度計で試験された組成物がDOPを33.3重量%(試
料A,B,C)または50重量%(試料D)を含有
するようにした。試料A〜Cでは過塩基化物質を
調製するのに使用された酸性物質は二酸化炭素で
あり、試料Dでは酢酸である。試料は各々(1)およ
び(2)で同定される。(1)は過塩基化物質/DOP組
成物であり、(2)はコロイド分散系/DOP組成物
である。試料の過塩基化物質はさらに次のように
特徴がある。 試料A:カルシウム過塩基化ペトロスルホン酸は
金属比が約12.2である。 試料B:バリウム過塩基化オレイン酸は金属比が
約3.5である。 試料C:バリウム過塩基化ペトロスルホン酸は金
属比が約2.5である。 試料D:市販のカルシウム過塩基化高級脂肪酸混
合物は金属比が約5である。 これら組成物についてのブラツクフイールド粘
度計のデータを以下表にする。すべての試料のデ
ータは25℃で収集されたものである。
【表】 窒素含有、リン非含有カルボキシ可溶化剤、(C): 成分(C)(): この発明の可溶化剤(C)を製造するに使用される
アシル化剤は当業者には周知であり、潤滑剤用の
添加剤としておよびこの添加剤を調製するための
中間体として有用であることがわかつている。例
えば次の米国特許を参照。これら米国特許はカル
ボン酸系アシル化剤に関する開示のために参考ま
でに記すものである:3219666;3272746;
3381022;3254025;3278550;3288714;
3271310;3373111;3346354;3272743;
3374174;3307928;3394179。 一般に、オレフインポリマーまたはその塩素化
類似体をアクリル酸、フマール酸、マレイン酸な
どの不飽和カルボン酸またはその誘導体と反応さ
せることによつて、上記カルボン酸系アシル化剤
が調製される。しばしば、これらはヒドロカルビ
ル置換コハク酸およびその無水物などポリカルボ
ン酸系アシル化剤である。これらアシル化剤は炭
素原子数が約12〜約500の少なくとも1種の炭化
水素系置換基を有する。一般に、この置換基は炭
素原子数の平均が約20、代表的には30、しばしば
約50ないし最高約500、しばしば300または250で
ある。 ここで使用の語「炭化水素系」、「炭化水素系置
換基」などは分子の残部に直接結合した炭素原子
を有しかつ本発明の内容内で主としてヒドロカル
ビル性を有する置換基を示す。この様な置換基に
は次のものがある。 (1) 炭化水素置換基、すなわち脂肪族(例えば、
アルキルまたはアルケニル)、脂環式(例えば、
シクロアルキル、シクロアルケニル)置換基;
芳香族置換、脂肪族置換および脂環式置換芳香
族核など、並びに環が分子の他の部分を介して
完成される環式置換基。 (2) 置換炭化水素置換基、すなわち、本発明の内
容において主としてヒドロカルビル置換基を変
えない非炭化水素基を含有する置換基。 (3) ヘテロ置換基、すなわち、本発明の内容内で
主としてヒドロカルビル性を有するが、炭素原
子で構成された環または鎖中に炭素以外のもの
を含有する置換基。好適なヘテロ置換基は当業
者には明らかであろう。例を挙げると、例え
ば、イオウ、酸素、窒素などがあり、例えば、
ピリジル、フラニル、チオフエニル、イミダゾ
リルなどの置換基はこれらヘテロ置換基の好例
である。 一般に、約3個にすぎない、好ましくは1個
にすぎない基またはヘテロ原子が炭化水素系置
換基中に炭素原子各10ごとに存在することにな
る。典型的には、炭化水素系置換基中にこの様
な基またはヘテロ原子は全くなく、したがつて
純粋なヒドロカルビルである。 一般に、本発明において使用されるアミル化
剤中に存在する炭化水素系置換基はアセチレン
性不飽和がなく;エチレン性不飽和は存在する
場合、一般に置換基中の炭素―炭素結合10個毎
にせいぜい1個である。これら置換基はしばし
ば完全に飽和であり、したがつてアセチレン性
不飽和を含まない。 上述のように、アシル化剤に存在する炭化水素
系基はオレフイン重合体またはその塩素化物から
誘導できる。オレフイン重合体が誘導されるオレ
フイン単量体は少なくとも1つのエチレン性不飽
和を含む。これらは、エチレン、プロピレン、ブ
テン―1、イソブテンおよびオクテン―1のよう
なモノオレフイン単量体であつてもポリオレフイ
ン単量体(普通、ブタジエンやイソプレンのよう
なジオレフイン)であつてもよい。通常、これら
単量体は末満オレフインすなわちC=CH2基の
存在によつて特徴づけられるオレフインである。
しかし、ある種の内部オレフインも(これらは時
おり中間オレフイン類と称することがある)。単
量体として使用できるこの様な中間オレフインモ
ノマー類が使用される場合、普通末満オレフイン
類との組合せで用いて共重合体であるオレフイン
重合体類を生成させる。ヒドロカルビル系置換基
としては、また芳香族基(特に、フエニル基およ
びパラ(第三ブチル)フエニル基などの低級アル
キルおよび/または低級アルコキシ置換フエニル
基)および重合性環式オレフイン類または脂環式
置換重合性環式オレフイン類から得られるものな
どの脂環式基もある。オレフイン重合体類は通常
この様な基を含有していない。それにもかかわら
ず、ブタジエン―1,3とスチレンまたはパラ
(第三ブチル)スチレンなどの1,3―ジエン類
とスチレン類との両者のこの様な共重合体から得
られるオレフイン重合体類はこの一般法則の例外
である。 一般に、オレフイン重合体類は炭素原子数約2
〜約16の末端ヒドロカルビルオレフイン類の単独
重合体類または相互重合体類である。オレフイン
重合体類のより代表的な部類は炭素原子数2〜
6、特に2〜4の末満オレフイン類の単独および
相互重合体類よりなる群から選ばれる。炭化水素
系置換基の誘導原料であるオレフイン重合体類を
調製するのに使用されることができる末端および
中間オレフインモノマー類の具体例を挙げると、
エチレン、プロピレン、ブテン―1、ブテン―
2、イソブテン、ペンテン―1、ヘキセン―1、
ヘプテン―1、オクテン―1、ノネン―1、デセ
ン―1、ペンテン―2、プロピレン四量体、ジイ
ソブチレン、イソブチレン三量体、ブタジエン―
1,2、ブタジエン―1,3、ペンタジエン―
1,2、ペンタジエン―1,3、イソプレン、ヘ
キサジエン―1,5、2―クロロブタジエン―
1,3、2―メチルヘプテン―1、3―シクロヘ
キシルブテン―1、3,3―ジメチル―ペンテン
―1、スチレンジビニルベンゼン、ビニルアセテ
ートアリルアルコール、1―メチルビニルアセテ
ート、アクリルニトリル、エチルアクリレート、
エチルビニルエーテルおよびメチルビニルケトン
などがある。これらのうち、純粋にヒドロカルビ
ル単量体類はより代表的であり、末端オレフイン
単量体類は特に代表的である。 しばしば、オレフイン重合体類はブテン含有量
が約35〜約75重量%でイソブテン含有量が約30〜
約60重量%のC4精製所ストリームを塩化アルミ
ニウムまたは三フツ化硼素などのルイス酸触媒の
存在で重合することによつて得られるポリイソブ
テン類である。これらポリイソブテン類は主とし
て構造
【式】のイソブテンくり返し 単位(すなわち、全くり返し単位が80%以上)を
含有する。 代表的には、この発明において使用されるカル
ボン酸系アシル化剤中の炭化水素系置換基は印
「hyd」で表わされることができる炭素原子数約
12〜約500のヒドロカルビル基、アルキル基また
はアルケニル基である。有用なアシル化剤には、
炭素原子数約30〜500のヒドロカルビル系置換基
を含有する置換コハク酸類がある。 可溶化剤(C)を製造するために使用されるアシル
化剤(C)()は次式
【式】または
【式】 で表わされる置換コハク酸またはその誘導体であ
る。この様なコハク酸アシル化剤は、カルボン酸
系アシル化剤に関する上記引用特許に示されるよ
うに、マレイン酸無水物、マレイン酸またはフマ
ール酸と前述のオレフイン重合体との反応によつ
て製造することができる。一般に、反応は2種の
反応物質を約150゜〜約200℃の温度でただ単に加
熱するだけである。前記のポリマー重合体類の混
合物ならびに不飽和のモノおよびジカルボン酸類
も使用することができる。 成分(C)() この発明のヒドロキシヒドロカルビルアミン類
(C)()は一般に分子あたり1〜約4個、代表的
には1〜約2個の水酸基を有している。これら水
酸基は各々ヒドロカルビル基に結合して分子のア
ミン部位に順次結合するヒドロキシ置換ヒドロカ
ルビル基を形成する。これらN―(ヒドロキシ置
換ヒドロカルビル)アミン類はモノアミン類また
はポリアミン類であることができ、炭素原子数が
合計約40までであることができるが、一般には合
計約20である。しかしながら、代表的には、たつ
た1個の水酸基を有するモノアミン類である。こ
れらアミン類は第一、第二または第三アミン類で
あることができる。一方、N―(ヒドロキシ置換
ヒドロカルビル)ポリアミン類はこれらタイプの
アミノ基のいずれかの1種または2種以上を有す
ることができる。前記アミン類(C)()のいずれ
かの2種または3種以上の混合物を使用してカル
ボン酸系可溶化剤(C)を製造することもできる。 この発明に使用するに適するN―(ヒドロキシ
置換ヒドロカルビル)アミン類の具体例を挙げる
と、2―ヒドロキシエチルアミン、3―ヒドロキ
シブチルアミン、ジ―(2―ヒドロキシエチル)
アミン、トリ―(2―ヒドロキシエチル)アミ
ン、ジ―(2―ヒドロキシプロピル)アミン、
N,N,N′―トリ―(2―ヒドロキシエチル)
エチレンジアミン、N,N,N′,N′―テトラ
(2―ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N
―(2―ヒドロキシエチル)ピペラジン、N,
N′―ジ―(3―ヒドロキシプロピル)ピペラジ
ン、N―(2―ヒドロキシエチル)モルホリン、
N―(2―ヒドロキシエチル)―2―モルホリ
ン、N―(2―ヒドロキシエチル)―3―メチル
―2―モルホリン、N―(2―ヒドロキシプロピ
ル)―6―メチル―2―モルホリン、N―(2―
ヒドロキシエチル)―5―カルベトキシ―2―ピ
ペリドン、N―(2―ヒドロキシプロピル)―5
―カルベトキシ―2―ピペリドン、N―(2―ヒ
ドロキシエチル)―5―(N―ブチルカルバミ
ル)―2―ピペリドン、N―(2―ヒドロキシエ
チル)ピペリジン、N―(4―ヒドロキシブチ
ル)ピペリドン、N,N―ジ(2―ヒドロキシエ
チル)グリシンなどのN―(ヒドロキシ低級アル
キル)アミン類およびポリアミン類、およびこれ
らと脂肪族アルコール類、特に低級アルカノール
類とのエーテル類、N,N―ジ(3―ヒドロキシ
プロピル)―グリシンなどがある。 さらに別のアミノアルコール類は一般式Ra―
NH2(式中、Raはこの発明に従い少なくとも1個
のアルコール性水酸基を含有する一価の有機基で
あり、Ra中の炭素原子の総数は約20を越えな
い。)で表わされる米国特許第3576743号に記載の
ヒドロキシ置換第一アミン類である。全炭素原子
数約10までのヒドロキシ置換脂肪族第一アミン類
は有用である。一般に有用なものは炭素原子数が
10まででありかつ4個までの水酸基を含有する1
種のアルキル置換基を有するたつた1個のアミノ
基(すなわち第一アミノ基)が存在するポリヒド
ロキシ置換アルカノール第一アミン類である。こ
れらアルカノール第一アミン類はRaNH2(式中、
Raはモノまたはポリヒドロキシ置換アルキル基
である)に相当する。水酸基のうち少なくとも1
個が第一アルコール性水酸基であることが典型的
である。トリスメチロールアミノメタンは代表的
なヒドロキシ置換第一アミンである。ヒドロキシ
置換第一アミン類の特定例を挙げると、2―アミ
ノ―1―ブタノール、2―アミノ―2―メチル―
1―プロパノール、p―(β―ヒドロキシエチ
ル)―アニリン、2―アミノ―1―プロパノー
ル、3―アミノ―1―プロパノール、2―アミノ
―2―メチル―1,3―プロパンジオール、2―
アミノ―2―エチル―1,3―プロパンジオー
ル、N―(β―ヒドロキシプロピル)―N′―β
―アミノエチル)ピペラジン、2―アミノ―1―
ブタノール、エタノールアミン、β―(β―ヒド
ロキシエトキシ)エチルアミン、グルカミン、グ
ルソアミン、4―アミノ―3―ヒドロキシ―3―
メチル―1―ブテン(これはイソプレンオキシド
をアンモニアと反応させることによつて当業界で
公知な過程により調製できる)、N―3―(アミ
ノプロピル)―4(2―ヒドロキシエチル)―ピ
ペラジン、2―アミノ―6―メチル―6―ヘプタ
ノール、5―アミノ―1―ペンタノール、N―
(β―ヒドロキシエチル)―1,3―ジアミノプ
ロパン、1,3―ジアミノ―2―ヒドロキシプロ
パン、N―(β―ヒドロキシエトキシエチル)―
エチレンジアミンなどがある。この発明において
N―(ヒドロキシ置換ヒドロカルビル)アミン類
として有用なヒドロキシ置換第一アミン類のさら
にの説明については、米国特許第3576743号(こ
れはこの様なアミン類を特に開示するために参考
までにここに記入するものである)を参照。 典型的には、アミン(C)()は第一、第二また
は第三アルカノールアミンあるいはそれらの混合
物である。この様なアミン類はそれぞれ次式によ
つて表わすことができる。 H2N―R′―OH、
【式】および
【式】 (式中、各Rは別個に炭素原子数1〜約8のヒド
ロカルビル基または炭素原子数2〜約8のヒドロ
キシ置換ヒドロカルビル基、R′は炭素原子数約
2〜約18の二価ヒドロカルビル基である。)この
様な式における基―R′―OHはヒドロキシ置換ヒ
ドロカルビル基を表わす。R′は脂肪族、脂環式
または芳香族基であることができる。代表的に
は、エチレン、1,2―プロピレン、1,2―ブ
チレン、1,2―オクタデシレンなどの脂肪族直
鎖または分枝鎖アルキレン基である。 2個のR基が同一分子中に存在する場合、これ
らR基は炭素―炭素直接結合によつて、あるいは
ヘテロ原子(例えば、酸素、窒素またはイオウ)
を介して結合して5―,6―,7―,または8―
員環構造を形成することができる。この様な複素
環式アミン類の例としては、N―(ヒドロキシ低
級アルキル)―モルホリン類、―チオモルホリン
類、―ピペリジン類、―オキサゾリジン類、―チ
オゾリジン類などがある。しかしながら、代表的
には、各Rは炭素原子数7までの低級アルキル基
である。 アミン(C)()にまたエーテルN―(ヒドロキ
シ置換ヒドロカルビル)アミンであることができ
る。これらは上記アミン類のヒドロキシ置換ポリ
(ヒドロカルビロキシ)類似体(これら類似体に
はヒドロキシ置換オキシアルキレン類似体も包含
される)である。この様なアミン類はエポキシド
類と前記アミン類との反応によつて有利に調製す
ることができ、次式で表わすことができる。 (式中、xは2〜約15の数であり、Rおよび
R′は上記のものである。) これらアルカノールアミン類、特にアルコキシ
化アルキレンポリアミン類(例えば、N,N―
(ジエタノール)―エチレンジアミン)のポリア
ミン類似体もまたこの発明の可溶化剤を製造する
のに使用することができる。この様なポリアミン
類はアルキレンアミン類(例えば、エチレンジア
ミン)を炭素数2〜約20の1種または2種以上の
アルキレンオキシドと反応させることによつて製
造することができる。前記の第一、第二、または
第三のアルカノールアミン類をエチレン、プロピ
レンまたはこれらより高分子量のエポキシド類と
1:1または1:2のモル比で反応させることに
よつて得られる生成物などの同様のアルキルオキ
シド/アルカノールアミン反応生成物もまた使用
することができる。反応物質の比およびこの様な
反応を行うための温度は当業業者には公知であ
る。 アルコキシル化アルキレンポリアミン類の具体
例としては、N―(2―ヒドロキシエチル)エチ
レンジアミン、N,N―ビス(2―ヒドロキシエ
チル)―エチレンジアミン、1―(2―ヒドロキ
シエチル)ピペラジン、モノ(ヒドロキシプロピ
ル)置換ジエチレントリアミン、ジ(ヒドロキシ
プロピル)置換テトラエチレンペンタミン、N―
(3―ヒドロキシブチル)―テトラメチレンジア
ミンなどがある。上述のヒドロキシアルキレンポ
リアミン類をアミノ基を介してまたは水酸基を介
して縮合することによつて得られるより高分子量
の同族体は同様に有用である。アミノ基を介して
の縮合の結果、アンモニアの除去に伴つてより高
分子量のアミンが生じる一方、水酸基を介しての
縮合の結果、水の除去に伴つてエーテル結合を含
有する生成物が生じる。前記のモノまたはポリア
ミン類のいずれかの2種またはそれ以上の混合物
もまた有用である。 N―(ヒドロキシ置換ヒドロカルビル)アミン
(C)()の特に有用な例を挙げると、モノ、ジお
よびトリエタノールアミン、ジエチルエタノール
アミン、ジ―(3―ヒドロキシプロピル)アミ
ン、N―(3―ヒドロキシブチル)アミン、N―
(4―ヒドロキシブチル)アミン、N,N―ジ―
(2―ヒドロキシプロピル)アミン、N―(2―
ヒドロキシエチル)モルホリンおよびそのチオ類
似体、N―(2―ヒドロキシエチル)シクロヘキ
シルアミン、N―3―ヒドロキシシクロペンチル
アミン、o―,m―およびp―アミノフエノー
ル、N―(ヒドロキシエチル)ピペラジン、N,
N′―ジ(ヒドロキシエチル)ピペラジンなどが
ある。好ましいアミン類はジエチルエタノールア
ミン、エタノールアミンおよびそれらの混合物で
ある。 窒素含有カルボン酸系可溶化剤(C)を形成するため
の成分(C)()と成分(C)()との反応 アシル化剤(C)()とヒドロキシルアミン(C)
()との反応は約30℃から反応成分および(ま
たは)最も低い分解温度を有する生成物の分解温
度までの範囲の温度で行うことができる。一般
に、この反応は約50℃〜約150℃の範囲の温度、
通常は約100℃より低い温度で行なわれる。しば
しば、この反応はエステル形成条件下で行なわれ
る。かくの如く形成した生成物は例えばエステル
塩、アミド、イミド、アミンエステルまたはこの
様な生成物の混合物である。塩はカルボキシル基
の1個が同一基内の窒素原子にイオン結合するこ
とになる分子内塩であつてもよく、あるいはイオ
ン塩の基がエステル基を生成物する同じ基の部分
でない窒素原子で形成される分子外塩であつても
よい。アシル化剤混合物および(または)ヒドロ
キシアミン混合物を使用することができる。 一般に、アシル化剤(C)()対アミン(C)()
の比はアシル化剤(C)()の1当量あたりアミン
(C)()0.5〜約3モルの範囲にある。アシル化
剤(C)()の当量はこの分子量をカルボキシル官
能基の存在数で割ることによつて決めることがで
きる。これらは通常アシル化剤の構造式から、あ
るいは周知の滴定法により実験的に測定されるこ
とができる。例えば、コハク酸無水物またはジ
(アルキル)エステルアシル化剤はその分子量の
1/2の当量重量をもつ。 可溶化剤形成反応混合物中には、アシル化剤(C)
()に加えて、炭素原子数10〜約18の脂肪酸ま
たはテトラプロペニル置換コハク酸無水物などの
炭素原子数1〜約18の1種または2種以上の低分
子量のモノまたはポリカルボン酸系アシル化剤も
また存在する。この様な場合、低分子量アシル化
剤のモル数は少なくともアシル化剤(C)()のモ
ル数より少なく、低分子量のアシル化剤とアシル
化剤(C)()との合計当量はなお前記比内に入る
ことになる。 代表的な低分子量のモノカルボン酸系アシル化
剤としては、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、ミリスチン酸、リノレイン酸などの飽和お
よび不飽和脂肪酸類がある。入手可能な場合無水
物類、および上記酸類の低級アルキルエステル類
もまた使用することができる。この様な剤2種ま
たは3種以上の混合物もまた首尾よく使用するこ
とができる。この様な酸類の広範囲の議論はカー
ク・オズマーの「エンサイクロペデイア・オブ・
クレイムド・テクノロジー」第2版、1965、ジヨ
ーン・ウイリー・アンド・サンズ、N.Y.、811〜
856頁に見られる。酢酸、プロピオン酸、酪酸、
アクリル酸および安息香酸ならびにそれらの無水
物および低級アルキルエステル類などのアシル化
剤もまた有用である。 有用な低分子量のポリカルボン酸系アシル化剤
の中には、マレイン酸、フマール酸、イタコン
酸、メサコン酸、コハク酸、フタル酸、アルキル
置換フタル酸類、イソフタル酸、マロン酸、グル
タル酸、アジピン酸、シトラコン酸、グルタコン
酸、クロロマレイン酸、アトコン酸、スコルビン
酸などがある。また、入手可能な場合無水物類、
および上記酸類の低級アルキルエステル類を低分
子量アシル化剤として使用することができる。 ある置換コハク酸および無水物低分子量アシル
化剤もまた使用することができる。。多くのこれ
ら剤については上記カーク・オスマーの文献の
847〜849頁に論じられている。代表的なこの様な
アシル化剤は式 (式中、R*はC1〜約C10のヒドロカルビル基であ
る)で表わされることができる。好ましくは、
R*は炭素―炭素不飽和結合が10%以下の脂肪族
または脂環式ヒドロカルビル基である。この様な
基の例としては、4―ブチルシクロヘキシル、ジ
(イソブチル)、デシルなどがある。この様な置換
コハク酸類およびマレイン酸またはその誘導体の
ハロ―炭化水素によるアルキル化から得られる置
換コハク酸誘導体の製法は当業者には周知であ
り、この点で詳細には論じる必要がない。 前記の低分子量モノおよびポリカルボン酸類の
酸ハライドをこの発明における低分子量アシル化
剤として使用することができる。これらはこのよ
うな酸類、またはそれらの無水物と、三臭化リ
ン、五塩化リン、オキシ塩化リン、または塩化チ
オニルなどのハロゲン化剤との反応によつて調製
することができる。このような酸のエステル類は
酸、酸ハライド、または酸無水物とアルコール化
合物またはフエノール系化合物との反応によつて
簡単に調製することができる。特に有用なもの
は、メタノール、エタノール、アリルアルコー
ル、プロパノール、シクロヘキサノールなどの低
級アルキルおよびアルケニルアルコール類であ
る。エステル化反応は通常、水酸化ナトリウムア
ルコキシドなどのアルカリ性触媒、あるいは硫酸
またはトルエンスルホン酸などの酸性触媒の使用
によつて促進される。 アシル化剤とヒドロキシアミンとの反応は、ベ
ンゼン、オクタン、および種々の織物酒精類およ
びナフサ類などの市販混合物などの通常液状の実
質的に不活性の有機溶媒/希釈剤の存在で行うこ
とができる。少量の鉱油もまた使用することがで
きる。この様な溶媒/希釈剤により、温度制御、
粘度制御が助成される。しかしながら、しばし
ば、反応物質が十分に流体である場合、この様な
溶媒/希釈剤は使用されず、反応はアシル化剤(C)
()およびヒドロキシアミン(C)()以外の物
質のいずれもの不存在下で行なわれる。 界面活性剤(D) 過塩基化物質(B)は窒素含有、リン不含有のカル
ボン酸系可溶化剤(C)、界面活性剤もしくは湿潤剤
(D)、または(C)と(D)との混合物(E)のいずれかとの組
合せで使用される。界面活性剤(D)によつて、過塩
基化物質(B)、可溶化剤(C)および機能性添加剤(F)
(存在する場合)のこの発明の水性組成分による
分散が助成される。代表的には、界面活性剤(D)は
親水性界面活性剤であり、一般に約10〜約20の範
囲におけるHLB(親水性―疎水性バランス)を有
している。 界面活性剤(D)はカチオン性、アニオン性、ノニ
オン性、または両性タイプのものであることがで
きる。各タイプのこの様な多くの界面活性剤は当
業界では公知である。例えば、マツカチオン・デ
ビジヨン、MCパプリツシング社発行、マツカチ
オンの「デタージエンツ・アンド・エマルシフア
イアーズ」、1978、北アメリカ版の特に17〜33頁
を参照。 これら界面活性剤(D)のうち、ノニオン性界面活
性剤が一般に使用される。多くのノニオン性界面
活性剤が公知である。これらの中には、エチレン
オキシドで処理されたフエノール類、アルコール
類、エステル類、アミン類およびアミドなどのア
ルキレンオキシド処理生成物がある。エチレンオ
キシド/プロピレンオキシドブロツク共重合体も
また有用なノニオン性界面活性剤である。グリセ
ロールエステル類および糖エステル類もまたノニ
オン性界面活性剤であると知られている。この発
明の誘導体では有用な代表的なノニオン性界面活
性剤部類はローム・アンド・ハース社市販のエチ
レンオキシドアルキルフエノール縮合物などのア
ルキレンオキシド処理されたアルキルフエノール
類である。これらの具体例としては、1分子あた
りのエチレンオキシド単位の平均数が9〜10、
HLB値が約13.5、分子量が約628であるトリトン
X―100がある。他の好適な多くのノニオン性界
面活性剤が公知である。例えば前記のマツカチオ
ン、ならびにMartin J.Schick編集の論文「ノニ
オニツク・サーフアクタンツ」(1967)を参照せ
よ。 上述のように、カチオン性、アニオン性および
両性界面活性剤もまた本発明において過塩基化物
質(B)および場合に応じて可溶化剤(C)との組合せで
使用することができる。一般に、これらはすべて
親水性界面活性剤である。アニオン性界面活性剤
は負の極性基を含有しており、カチオン性界面活
性剤は正の極性基を含有している。両性分散剤は
同一分子中に両方の極性基を含有している。有用
な界面活性剤の一般概説はカーク・オズマーの
「エンサイクロペデイア・オブ・テクノロジー」
の第2版、19巻、507頁(1969)マツカチオンの
名で発行された前述編集物で見られる。これはカ
チオン性、両性およびアニオン性界面活性剤に関
する開示のために参考までに記載するものであ
る。 有用なアニオン性界面活性剤類中には、周知の
金属カルボキシレート石ケン類、有機硫酸塩類、
硫酸化物、スルホカルボン酸類およびそれらの
塩、およびリン酸塩類などがある。有用なカチオ
ン性界面活性剤には、アミンオキシド類および周
知の第四級アンモニウム塩などの窒素化合物類が
ある。両性界面活性剤には、アミノ酸系物質およ
び類似系物質などがある。種々のカチオン性、ア
ニオン性および両性分散剤は産業界、特にロー
ム・アンド・ハース社およびユニオン・カーバイ
ド社(共にアメリカ)から市販されている。アニ
オン性およびカチオン性界面活性剤についての更
にの情報はW.M.リンフイールド編集、マーセ
ル・デツカー社(ニユーヨーク州、1976)発行の
「アニオニツク・サーフアクタンツ」の第部お
よび第部、およびE.ジヤンジヤーマン編集、マ
ーセル・デツカー社(1976)発行の「カチオニツ
ク・サーフアクタンツ」に見ることができる。 機能性添加剤(F) この発明の組成物と共に分散されることができ
る機能性添加剤(F)は一般に鉱油および燃料添加剤
として当業者には周知である。これら添加剤は一
般に25℃で100mlあたり1gのレベルを越えては
水に可溶ではなく、このレベル未満で可溶であ
る。これら添加剤の鉱油可溶性は一般に25℃で1
あたり少なくとも約1gである。 機能性添加剤(F)の中には、塩素化脂肪族炭化水
素類(例えば、塩素化ワツクス)、有機スルフイ
ド類およびポリスルフイド類(例えば、ベンゼン
ジスルフイド、ビス(クロロベンジル)ジスルフ
イド、ジブチルテトラスルフイド、脂肪酸の硫化
メチルエステル類、硫化アルキルフエノール類、
硫化ジペンテン類、硫化テルペン類)などの極圧
剤、腐食および酸化防止剤などがある。 機能性添加剤(F)はまたリン含有物質から選択さ
れることができ、例を挙げると、硫化リンとテル
ペン類またはメチル脂肪エステル類との反応生成
物などのホスホ硫化炭化水素類、ジブチルホスフ
アイト類、ジヘプチルホスフアイト、ジシクロヘ
キシルホスフアイト、ペンチルフエニルホスフア
イト、ジペンチルフエニルホスフアイト、トリデ
シルホスフアイト、ジステアリルホスフアイト、
ジメチルナフチルホスフアイト、オレイル4―ペ
ンチルフエニルホスフアイト、ポリプロピレン
(分子量500)置換フエニルホスフアイト、ジイソ
ブチル置換フエニルホスフアイトなどの酸ジヒド
ロカルビルおよびトリヒドロカルビルホスフアイ
トなどのリンエステル類;亜鉛ジオクチルジチオ
カルバメートおよびバリウムヘプチルフエニルジ
チオカルバメートなどの金属チオカルバメート
類;亜鉛ジシクロヘキシルホスホロジチオエー
ト、亜鉛ジオクチルホスホロジチオエート、バリ
ウムジ(ヘプチルフエノール)―ホスホロジチオ
エート、カドミウムジノニルホスホロジチオエー
ト、および五硫化リンとイソプロピルアルコール
およびn―ヘキシルアルコールの当モル混合物と
の反応によるホスホロジチオン酸生成物の亜鉛塩
などの酸ホスフエートおよびチオホスフエートヒ
ドロカルビルエステルの第族金属塩などがあ
る。 好適な機能性添加剤(F)の他の例としては、カル
バメート類およびそれらのチオ類似体、過塩基化
およびゲル状過塩基化カルボン酸、スルホン酸お
よびリン含有酸などの塩類、高分子量カルボキシ
レートエステル類およびそれらの窒素含有変成体
類、高分子量フエノール類、その縮合物;高分子
量アミン類およびポリアミン類;高分子量カルボ
ン酸/アミノ化合物生成物などが挙げられる。代
表的には、これら機能性添加剤は酸ホスフエート
類およびチオホスフエートヒドロカルビルエステ
ル類の周知な金属塩などの摩耗防止剤、極圧剤お
よび/または耐荷重性剤などである。チオホスフ
エートヒドロカルビルエステル金属塩類の例に
は、周知の亜鉛ジ(アルキル)またはジ(アリー
ル)ジチオホスフエート類がある。これらおよび
他の好適な機能性添加剤(F)のさらにの説明は前述
の「ルブリカント・アデイテイブズ」に見ること
ができる。参考例85〜92は、可溶化剤(C)、可溶化
剤(C)と界面活性剤(D)との組合せおよびある場合は
機能性添加剤(F)を含みかつこの発明の組成物の調
製に使用できる水性組成物との組合せの調製を説
明するものである。 参考例 85 撹拌しながら90℃まで加熱されているポリ(イ
ソブテン)置換コハク酸無水物(分子量約1120)
6720部に、N,N―ジエチルエタノールアミン
702部を1.5時間にわたつてゆつくり添加した。こ
の混合物を90℃に0.5時間保ち、次いで、冷却し
て所期の生成物を得た。 参考例 86(A) 撹拌しながら90℃まで加熱されているポリ(イ
ソブテン)置換コハク酸無水物(6720部に、ジエ
チルエタノールアミン702部を1.5時間にわたつて
ゆつくり添加した。この中間混合物を90℃でさら
に0.5時間加熱し、次いでモノエタノールアミン
366部を添加した。この混合物を90℃で0.5時間保
つた後、冷却して所望の生成物を得た。 参考例 86(B) 参考例86(A)の生成物3600部と、100〓で粘度が
100SSUであるナフテン系中性ヒドロカルビル油
2160部と、トリトンX―100 1440部と、酸O,
O′―ジ(アルキル置換フエニル)ジチオホスフ
エートの亜鉛塩である市販の耐荷重性添加剤1800
部とよりなる混合物を調製した。ここで、トリト
ンX―100はオクチルフエノキシポリエトキシエ
タノール系界面活性剤である。この混合物を90℃
まで加熱し、0.5時間撹拌した。この濃縮物は水
で濃縮物20部に対して水80部の比で希釈すること
ができた。 参考例 87(A) 90℃で撹拌しながらレジン容器中で加熱されて
いる参考例86(A)に記載のコハク酸無水物224部に、
ジエチルエタノールアミン468部を2時間にわた
つてゆつくくり添加した。加熱を90℃でさらに1
時間続けた。この所望の可溶化剤は室温で粘性の
茶かつ色の液体であつた。 参考例 87(B) 可溶化剤4000部、トリトンX―100(1000部)、
および参考例86(B)に記載の耐摩耗性、耐荷重性剤
1667部よりなる混合物を60℃で十分に混合して水
系圧力流体を形成するのに有用な濃縮物を得た。 参考例 88(A) 参考例87(B)の油30部、実施例2(A)の生成物40部
およびユニオン・カーバイト社でミンホーム2X
(Minform)の名で市販されかつ変性線状アルコ
ールエトキシレートとして同定された界面活性剤
30部よりなる混合物を作つた。 この混合物3部を水7部と配合撹拌すると、エ
マルジヨンの特性を全く示さない水系が形成され
た。この系は不透明ではなく、明らかな相分離が
全くなかつた。 参考例 88(B) 参考例88(A)の混合物9部を市販の高分子量油溶
性ポリ(イソブテン)置換コハク酸/ポリオール
エステル分散剤1部、周知の機能性添加剤であ
る、ペンタエリスリトールとポリイソブテニル
(数平均分子量950)無水コハク酸とのポリエステ
ルと配合した。次いで、この配合物を水と水7部
に対して配合物3部の割合で配合した。撹拌後、
かくの如く形成された系もまたエマルジヨンには
ならず、不透明ではなく、また相分離の徴候を示
さなかつた。 参考例 89(A) 参考例87(A)に記載の可溶化剤4200部と、参考例
86(B)に記載の界面活性剤1680部と、亜鉛ジ(イソ
オクチル)ジチオホスフエート2520部とよりなる
混合物を60℃で1時間撹拌し、次いでさらに1時
間放置して配合物を形成した。 参考例 89(B) 参考例89(A)の配合物8000部を約38℃の温度で水
12000部と2時間混合して水性系を作つた。次い
で、この系を30メツシユスクリーンを通して注い
で密度が1ガロンあたり8.39ポンドである水性濃
縮物を得る。 参考例 90 参考例86(A)に記載の可溶化剤20部と、参考例86
(B)に記載の界面活性剤8部と、0,0′―ジ(イソ
オクチル)ジチオリン酸亜鉛塩である市販の耐摩
耗耐荷重性剤8部と、およびイソブテン誘導ポリ
スルフイドである市販耐摩耗剤4部とより、参考
例89(A)および(B)に記載の方法とほぼ同様にして配
合物を調製した。これを水60部と配合して、水性
濃縮物である水性系を形成した。この系は水95重
量部に対して系5重量部の割合で希釈することが
できた。 参考例 91 参考例86(A)の生成物220部と、参考例89(A)の亜
鉛ジチオホスフエート120部と、ナトリウムラウ
リルエーテル硫酸塩(アルコラツク社よりシポン
(Sipon)ESYの商標名で市販)80部とよりなる
混合物を調製した。40〜50℃で撹拌されているこ
の混合物に水565部、次いでアミノプロピルモル
ホリン15部をゆつくり添加した。この混合物を十
分に撹拌して所望の濃縮物を得た。 参考例 92 参考例86(A)の生成物220部と、参考例89(A)の亜
鉛ジチオホスフエート120部と、エトキシ化オレ
イルアミン(アームール社より「エトミーン0/
15(Ethomeeen)」の商標名で市販)80部よりな
る混合物を調製した。この混合物を40〜50℃まで
加熱し、アミノプロピルモルホリン20重量部をゆ
つくり添加し、次いで水560部を添加し、この混
合物を約0.75時間撹拌して十分に混合された濃縮
物を得た。 成分(G): 成分(G)は、この発明により形成される分散液お
よびスラリーの安定化を、特にこの様な分散液ま
たはスラリーが上記の非ニユートンコロイド分散
系の成分(B)()で形成されるときに促進するの
に有用であるところのポリヒドロキシ化合物また
はポリヒドロキシ化合物の部分エーテルである。
成分(G)は好ましくは水およびこの発明の組成物中
に供せられる有機液体に可溶であり、水性系から
蒸発しないように沸点が十分に高いポリヒドロキ
シ化合物類および部分エエーテル類から選択され
る。理論によつて拘束されることを望まないが、
成分(G)はこれら系の多相組成物の破壊を抑止する
かあるいは阻止するようにカツプリング剤として
機能することによつてこの発明の分散液およびス
ラリーの有用な寿命を促進するものと思われる。
成分(G)は脂肪族、シクロ脂肪族および芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物類を包含する広範囲の有機ポリ
ヒドロキシ化合物類および広範囲のポリヒドロキ
シ化合物部分エーテル類から選択することができ
る。これら化合物はエステル基などの他の官能基
を含有してもよい。 ポリヒドロキシ化合物の代表例を挙げると、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチレングリコール、1,2―ブチレングリコー
ル、1,3―ブタンジオール、1,4―ブタンジ
オール、1,5―ペンタンジオール、1,2―ヘ
キシレングリコール、1,10―デカンジオール、
1,2―シクロヘキサンジオール、2―ブテン―
1,4―ジオール、3―シクロヘキセン―1,1
―ジメタノール、4―メチル―3―シクロヘキセ
ン―1,1―ジメタノール、3―メチレン―1,
5―ペンタン―ジオール、3,2―ヒドロキシエ
チルシクロヘキサノール、2,2,4―トリメチ
ル―1,3―ペンタンジオール、2,5―ジメチ
ル―2,5―ヘキサンジオールなど;ジエチレン
グリコール、(2―ヒドロキシエトキシ)―1―
プロパノール、4―(2―ヒドロキシエトキシ)
―1―ブタノール、5―(2―ヒドロキシエトキ
シ)―1―ペンタノール、3―(2―ヒドロキシ
プロポキシ)―1―プロパノール、4―(2―ヒ
ドロキシプロポキシ)―1―ブタノール、5―
(2―ヒドロキシプロポキシ)―1―ペンタノー
ル、1―(2―ヒドロキシエトキシ)―2―ブタ
ノール、1―(2―ヒドロキシエトキシ)―2―
ペンタノール、1―(2―ヒドロキシメトキシ)
―2―ヘキサノール、1―(2―ヒドロキシエト
キシ)―2―オクタノールなどのアルキレンオキ
シド変性ジオール類などがある。エチレン性不飽
和の低分子量ポリオール類の代表例を挙げると、
3―アリロキシ―1,5―ペンタンジオール、3
―アリロキシ―1,2―プロパンジオール、2―
アリロキシメチル―2―メチル―1,3―プロパ
ンジオール、2―メチル―2―〔(ペンテニロキ
シ)メチル〕―1,3―プロパンジオール、およ
び3―(o―プロペニルフエノキシ)―1,2―
プロパンジオールなどがある。水酸基を少なくと
も3個有する低分子量ポリオール類の代表例を挙
げると、グリセロール、1,2,6―ヘキサント
リオール、1,1,1―トリメチロールプロパ
ン、1,1,1―トリメチロールエタン、ペンタ
ナリートリトール、3―(2―ヒドロキシエトキ
シ)―1,2―プロパンジオール、3―(2―ヒ
ドロキシプロポキシ)―1,2―プロパンジオー
ル、6―(2―ヒドロキシプロポキシ)―1,2
―ヘキサンジオール、2―(2―ヒドロキシエト
キシ)―1,2―ヘキサンジオール、2,4―ジ
メチル―2―(2―ヒドロキシメトキシ)メチル
ペンタンジオール―1,5;マンニトール、グラ
クチトール、タリトール、イジトール、アリトー
ル、アルトリトール、グイリトール、アラビトー
ル、リビトール、キシリトール、エリトリトー
ル、スライトール、1,2,5,6―テトラヒド
ロキシヘキサン、メゾ―イニシトール、スクロー
ス、グルコース、ガラクトース、マンノース、フ
ラクトース、キシロース、アラビノース、ジヒド
ロキシアセトン、グルコース―α―メチルグルコ
シド、1,1,1―トリス〔(2―ヒドロキシエ
トキシ)メチル〕エタン、および1,1,1―ト
リス〔(2―ヒドロキシプロポキシ)メチル〕プ
ロパンなどがある。ジフエニロール化合物の例と
しては、2,2―ビス(p―ヒドロキシフエニ
ル)プロパン、ビス(p―ヒドロキシフエニル)
メタンおよび米国特許第2506486号および2744882
号にそれぞれ開示された種々のジフエノール類お
よびジフエニロールメタン類がある。これら特許
の各々は参考までにここに記入するものである。
使用可能なトリフエニロール化合物の例を挙げる
と、1,1,3―トリス(ヒドロキシフエニル)
エタン、1,1,3―トリス(ヒドロキシフエニ
ル)プロパン、1,1,3―トリス(ヒドロキシ
―3―メチルフエニル)プロパン、1,1,3―
トリス(ジヒドロキシ―3―メチルフエニル)プ
ロパン、1,1,3―トリス(ヒドロキシ―2,
4―ジメチルフエニル)プロパン、1,1,3―
トリス(ヒドロキシ―2,5―ジメチルフエニ
ル)プロパン、1,1,3―トリス(ヒドロキシ
―2,6―ジメチルフエニル)―プロパン、1,
1,4―トリス(ヒドロキシフエニル)ブタン、
1,1,4―トリス(ヒドロキシフエニル)―2
―エチルブタン、1,1,4―トリス(ジヒドロ
キシフエニル)ブタン、1,1,5―トリス(ヒ
ドロキシフエニル)―3―メチルペンタン、1,
1,8―トリス(ヒドロキシフエニル)オクタ
ン、および1,1,10―トリス(ヒドロキシフエ
ニル)デカンなどのα,α,ω,トリス(ヒドロ
キシフエニル)アルカン類がある。この発明にお
いて使用できるテトラフエニロール化合物として
は、1,1,2,2―テトラキス(ヒドロキシフ
エニル)エタン、1,1,3,3―テトラキス
(ヒドロキシ―3―メチルフエニル)プロパン、
1,1,3,3―テトラキス(ジヒドロキシ―3
―メチルフエニル)プロパン、1,1,4,4―
テトラキス(ヒドロキシフエニル)ブタン、1,
1,4,4―テトラキス(ヒドロキシフエニル)
―2―エチルブタン、1,1,5,5―テトラキ
ス(ヒドロキシフエニル)ペンタン、1,1,
5,5―テトラキス(ヒドロキシフエニル)―3
―メチルペンタン、1,1,5,5―テトラキス
(ジヒドロキシフエニル)ペンタン、1,1,8,
8―テトラキス(ヒドロキシ―3―ブチルフエニ
ルオクタン、1,1,8,8―テトラキス(ジヒ
ドロキシ―3―ブチルフエニル)オクタン、1,
1,8,8―テトラキス(ヒドロキシ―2,5―
ジメチルフエニル)オクタン、1,1,10,10―
テトラキス(ヒドロキシフエニル)デカンなどの
α,α,ω,ω,テトラキス(ヒドロキシフエニ
ル)アラニン類、および1,1,6,6―テトラ
キス(ヒドロキシフエニル)―2―ヒドロキシヘ
キサン、1,1,6,6―テトラキス(ヒドロキ
シフエニル)―2―ヒドロキシ―5―メチルヘキ
サン、および1,1,7,7―テトラキス(ヒド
ロキシフエニル)―3―ヒドロキシヘプタンなど
の炭化水素鎖に置換基を含有する相応化合物など
が挙げられる。 この発明で有用であるポリヒドロキシ化合物の
部分エーテル類は次式で表わすことができる。 R2―O(―R1―O)―yH (式中、yは約1〜約15、好ましくは1〜約5、
有利には約1または2の整数;R1は炭素原子数
が約2〜6、好ましくは2または3のアルキル基
またはアルケニル基;R2は炭素原子数約1〜約
30、好ましくは約1〜約15、有利には約1〜約
10、特に有利には約1〜約6の脂肪族基または芳
香族基である。) 芳香族基は非置換であるか、または炭素原子数
約7までのアルキル基もしくはアルコキシ基、ニ
トロ基、またはハロゲン原子で1つないし芳香核
の満足されていない原子価数まで置換されていて
もよい。これら部分エーテルの代表例としては、
アルコキシアルカノール類;アルコキシポリ(ア
ルキレンオキシ)アルカノール類;アルキルおよ
びジアルキルフエノキシポリ(アルキレンオキ
シ)アルカノール類;およびそれらの混合物(こ
れらは上記式で定められる)などがある。この発
明の組成物で有用な部分エーテル類の例を挙げる
と、2―メトキシエタノール;2―エトキシエタ
ノール;2―プロポキシエタノール;2―ブトキ
シエタノール;2―ペントキシエタノール;2―
ヘキシロキシエタノール;2―ヘプチロキシエタ
ノール;2―オクチロキシエタノール;2―ノニ
ロキシエタノール;2―エイコシロキシエタノー
ル;2―トリアコンチロキシエタノール;2―ま
たは3―メトキシプロパノール;2―または3―
エトキシプロパノール;2―または3―プロポキ
シプロパノール;2―または3―ブトキシプロパ
ノール;2―または3―ペントキシプロパノー
ル;2―または3―ヘキシロキシプロパノール;
2―(2―メトキシエトキシ)エタノール;2―
または3―(2―メトキシエトキシ)プロパノー
ル;2―(2―メトキシプロポキシ)エタノー
ル;2―(2―ブトキシエトキシ)エタノール;
2―(2―エトキシエトキシ)エタノール;2―
または3―(2―メトキシプロポキシ)プロパノ
ール;2―または3―(2―エトキシエトキシ)
プロパノール;2―(2―エトキシプロポキシ)
エタノール;2―または3―(2―エトキシプロ
ポキシ)プロパノール;2―(2―プロポキシエ
トキシ)エタノール;2―または3―(2―プロ
ポキシエトキシ)プロパノール;2―(2―プロ
ポキシプロポキシ)エタノール;2―または3―
(2―プロポキシプロポキシ)プロパノール;2
―または3―(2―ブトキシエトキシ)プロパノ
ール;2―(2―ブトキシプロポキシ)エタノー
ル;2―または3―(2―ブブトキシプロポキ
シ)プロパノール;2―(2―ペントキシエトキ
シ)エタノール;2―(2―ヘキシロキシエトキ
シ)エタノールなどがある。上記部分エーテル類
の2種またはそれ以上の混合物を使用することが
できる。好ましい部分エーテル類は2―ブトキシ
エタノールおよび2―(2―ブトキシエトキシ)
エタノールである。この発明の組成物で使用する
に適する市販の部分エーテル類の例としては、メ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、n―ヘキシ
ルセロソルブ、およびフエニルセロソルブすなわ
ちエチレングリコールエーテル類として同定され
たユニオン・カーバイド社の生成物;メチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、およびn―ヘキ
シルカルビトール、すなわちジエチレングリコー
ルエーテル類として同定されたユニオン・カーバ
イド社の生成物などがある。 一般に、この発明の組成物は効果的な量の水を
含有して成分(B)と水との分散液を与える。成分(C)
は、存在するならば、成分(B)に対する重量が約
1:10(すなわち成分(B)各10部ごとに成分(C)が1
部)〜約2:1、好ましくは約1:5〜約1:
1、有利には成分(C)各部ごとに成分(B)が約2〜6
部の範囲で供せられる。成分(A)は、存在するなら
ば、成分(B)に対する重量が約1:10〜約2:1、
好ましくは約1:5〜約1:1、有利には成分(D)
の各部ごとに成分(B)約2〜約3部の範囲で供せら
れる。成分(E)は好ましくは成分(C)約25〜約75重量
%と成分(D)約75〜約25重量%とより、好ましくは
成分約40〜約60重量%と成分(D)約60〜約40重量%
とよりなる。成分(F)は存在するならば成分(B)に対
しての重量比が約1:10〜約1:1、好ましくは
約1.5〜約1:1、有利には成分(F)の各部ごとに
成分(B)約2〜約3部の範囲で供せられる。成分(G)
は存在するならば成分(B)に対する重量比が約1:
20〜約1:2、好ましくは約1:7.5の範囲で供
せられる。 この発明の水系組成物は好ましくは水少なくと
を約25%およびヒドロカルビル油約50%以下含有
する。成分(B),(C),(D),(E),(F),(G)の相対量は存
在する場合、上述の比内にあるので、水が系から
取り出されるならば、これらの量はこれらの比内
に入ることになる。これら水系組成物はヒドロカ
ルビル油を約15%または5%以下含有してもよ
く、また実質的に含有しなくてもよい(すなわち
油2%以下)。 水および成分(B)を成分(C),(D)または(E)および任
意に成分(F)および/または(G)とともに含有する添
加剤濃縮物は水を約25重量%以上または以下含有
することができる。水性濃縮物は好ましくは水を
約25%〜約75%、一般に約40%〜約65%含有す
る。しかしながら、より少量(すなわち、25%未
満)の水を含有すること以外は前記の水系濃縮物
に類似する実質的に非水系の濃縮物は十分量の水
を含有して水による成分(B)の分散液をなす。 この発明の実質的に非水系および水系の濃縮物
は両者とも水で希釈することによつて水系(すな
わち、水性)機能性流体に転化することができ
る。この希釈は通常標準混合技術によつてなされ
る。これは追加の水が添加される前に濃縮物が使
用個所に送られ得るので往々にして有利な過程で
ある。こうして、最終の水系機能性流体中の多量
の水を移送するコストが節約される。濃縮物(主
として取扱いが楽なことおよび便利である要因に
よつて決められる)の実施化に必要な水だけは移
送される必要がある。 一般に、水系流体は前記のほぼ非水系および水
系の濃縮物を水で希釈することによつて生成され
る。この場合、水対濃縮物の比は重量で約80:20
〜約99:1の範囲である。 わかるように、希釈がこれらの範囲内で行なわ
れる場合、最終の水系機能性流体は比較的少量
の、ある場合は非常に少量のヒドロカルビル油を
含有する。これにより、それらは可溶性油とはつ
きり区別される。 成分(A)および(B)を成分(C),(D)または(E)および任
意に成分(F)および/または(G)とともに含有する、
水性濃縮物および水系機能性流体などの水系を調
製する方法もまたこの発明の範囲内に包含され
る。これらの方法は(1)成分(A)および(B)と成分(C),
(D)または(E)および任意に成分(F)および/または(G)
との配合物を混合して水の含有量が好ましくは約
25重量%以下である分散液/溶液を形成し、場合
に応じて(2)上記分散液/溶液を任意に水と配合し
て同時にまたは順次上記水性濃縮物を形成し、場
合に応じて(3)上記分散液/溶液または濃縮物を水
で、水の使用全量が上記濃縮物または水系機能性
流体中の成分(B)の所望濃縮度を与えるに必要な量
であるように希釈する、諸工程よりなる。これら
混合工程は従来設備を使用して、一般に室温また
はわずかに高温、通常は100℃より低い、しばし
ば50℃より低い温度で行なわれる。成分(A),(B),
(C),(D),(E),(F)および(G)の総量は上記の比の範囲
内である。上述のように、非水系または水系濃縮
物はこれを形成し、次いで水で希釈して所望の水
系機能性流体を形成する使用個所へ移送すること
ができる。他の場合、完成された水系機能性流体
は濃縮物または分散液/溶液を形成するのに使用
される同一設備で直接形成することができる。 実施例1〜5はこの発明により使用に適する過
塩基化物質を含有する水系組成物の調製に関する
ものである。 実施例 1 参考例84の過塩基化物質2668.5部と石油スルホ
ン酸ナトリウム(硫酸塩灰分約8.5%)の60%鉱
油溶液1476部とよりなる混合物を50〜60℃で0.5
時間加熱した。生成混合物を室温まで冷却し、ブ
チルカルビトール、すなわち2―(2―ブトキシ
エトキシ)エタノールとして同定されたユニオ
ン・カーバイド社の生成物355.5部と0.5時間混合
した。その生成物を水と所望レベルまで混合して
水性濃縮物すなわちこの発明による系を得た。 実施例 2 参考例84の過塩基化合物質1800部と、参考例85
のカルボン酸系可溶化剤540部と、実施例1で同
定された石油スルホン酸ナトリウム360部と、ジ
エチルエタノール45部とよりなる混合物を50〜60
℃まで加熱し、次いで水1800部と室温で1時間に
わたつて混合した。その後、ジエチルエタノール
45部を混合物に添加して所望の生成物を得た。 実施例 3 実施例2の生成物1850部と、水1850部との混合
物を調製した。生成分散液は次のテイムケン
(Timken)値を示す。第一の試験では、テイム
ケンOK荷重85ポンド、単位荷重21575psi。第二
の試験ではテイムケンOK荷重90ポンド、単位荷
重22275psiである。 実施例 4 実施例2の生成物1536部と、水2164部との混合
物を調製した。生成分散液は次のテイムケン値を
示す。第一試験では、テイムケンOK荷重95ポン
ド、単位荷重24725psi。第二試験では、テイムケ
ンOK荷重100ポンド、単位荷重23375psiである。 実施例 5 参考例84の生成物42.5部と、実施例1で同定さ
れた石油スルホン酸ナトリウム23.5部と、水34部
との混合物を十分に混合して所望の分散液を得
た。 この発明の特に有利な態様において、石英、ケ
イ素、ゲルマニウム、宝石、ガラス等の硬質材料
からなる被加工物を切削または薄切りする方法が
提供される。この方法は、少なくとも1つの切削
バンド、該切削バンドを支持するフレーム、該バ
ンドを該被加工物と接触させつつ該フレームを移
動させるための手段および該バンドと該被加工物
との接触点にスラリーを供給するための手段から
なるスラリーソーを提供する工程、適当な研磨材
もしくはグリツト材とこの発明の水系組成物との
スラリーを提供する工程、該バンドを該被加工物
と接触させつつ該フレームを移動させると同時に
該バンドと該被加工物との接触点に該スラリーを
供給して該被加工物に所望の切削をおこなう工程
からなる。この方法は、ケイ素、ゲルマニウム結
晶もしくは溶融シリカ、クラウンガラスやフリン
トガラスのガラス、フエライト、タンタル酸塩、
ニオブ酸塩、カーバイド、鉄系もしくは非鉄系合
金、セラミツク、圧電石英結晶並びに光学および
電気光学の分野で用いられる種々の結晶性および
非晶質特殊材料を切削または薄切りする際に多刃
スラリーソーとともに用いることが特に有用であ
る。 多刃スラリーソーは例えば米国特許3079908に
記載されているように当業者によく知られてい
る。一般にこれらソーは次の基本部材を備えてい
る。すなわち、ブレードフレーム、駆動システ
ム、走行案内、フイード、フイード案内、および
研磨システムである。ブレードフレームは少なく
とも1つの好ましくは複数の鋼刃を支持し、得ら
れたスライスまたはウエハが均一な厚さとなるよ
うに該刃を適当な間隔に保持する。駆動システム
は該ソーにおける駆動力であり、主移動機、減速
機、並びに回転から往復運動への変換機を含む。
走行案内は刃に対して直線でなければならないと
ころのブレードフレームの走行ラインを確立す
る。フイードは刃と被加工物との接触関係を生じ
させこれを維持する。フイード案内は、切削が刃
の面内でおこなわれるように切削が進行するにつ
れ被加工物を上昇させるかブレードフレームを下
降させる。研磨システムは研磨スラリーを混合、
移送し再使用のためにこれを集めるとともにソー
の加工部分が高度にもしくは異常に摩耗するのを
保護する。これらソーの設計および構成は当業者
によく知られているので、これについてはこれ以
上述べない。 上記方法に用いられる研磨材もしくはグリツト
材はスラリーソー方法に普通に用いられるいずれ
の研磨材であつてもよい。例を挙げると、炭化ケ
イ素、酸化アルミニウム、炭化タングステン、炭
化鉄、ダイヤモンドくず、シリカおよびタルクで
ある。炭化ケイ素が好ましい。この研磨材は一般
に平均粒径約2〜約120μm好ましくは約20〜約
40μmを有する。上記方法で提供されるスラリー
は一般にこの発明の水系組成物1ガロン当り約8
ポンドの、好ましくは約4〜約5ポンドの研磨材
を含有する。 この発明において、また、水系組成物は酸化ア
ルミニウム、炭化ケイ素、炭化タングステン、炭
化鉄、ダイヤモンドくず、シリカ、タルク等適当
な研磨剤とともにスラリー化でき、これを結晶ラ
ツピングのような通常のラツピング、並びに通常
の金属加工およびポリツシングにおいて用いるこ
とができる。このような操作に用いられる研磨材
の平均粒径は一般に約40μmまで、好ましくは約
3ないし約12μmである。このスラリーはこの発
明の組成物1ガロン当り一般に約8ポンドまで
の、好ましくは約4〜約5ポンドの研磨材を含有
する。 上記スラリーの特徴は、成分(G)すなわちポリヒ
ドロキシ化合物またはその部分エーテルが研磨材
スラリーの有効寿命を延長するということであ
る。成分(G)を含有しない研磨材スラリーも有用で
あるが、成分(G)を加えると有効寿命が延びる。 実施例 6 実施例5の生成物46.5%および水53.5%よりな
る水系組成物を作り、これを該水系組成物1ガロ
ン当り4〜5ポンドの600メツシユ炭化ケイ素と
混合して多刃スラリーソーに用いて好適な研磨材
スラリーを提供した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 硬質材料の切削またはラツプ仕上げに使用さ
    れる水系組成物であつて、 (A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつて、
    (B)()ニユートン過塩基化物質、および(B)
    ()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、炭酸水
    素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、
    および塩化物からなる群より選ばれた固形の金
    属含有コロイド粒子(1)であつて、少なくとも1
    種の不活性有機液体からなる分散媒(2)にあらか
    じめ分散したもの、および第三成分として該分
    散媒に実質的に可溶であり、かつ分子が極性置
    換基および疎水性部を有する少なくとも1種の
    油溶性有機酸の金属塩(3)を含む非ニユートンコ
    ロイド分散系からなる群の中から選ばれたも
    の;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なくと
    も1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有す
    る少なくとも1種のヒドロカルビル置換基を
    有する少なくとも1種のカルボン酸系アシル
    化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカルビ
    ル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置換ポ
    リ(ヒドロカルビロキシ)類似体および(c)(a)
    と(b)との混合物からなる群より選ばれる成分
    との反応によつて得た少なくとも1種の窒素
    含有無リンカルボン酸系可溶化剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なくと
    も1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)で
    ある場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合物お
    よびポリヒドロキシ化合物の部分エーテルよりな
    る群の中から選ばれる少なくとも1種の分散増進
    剤(G)を含有する水系組成物。 2 付加成分が成分(C)であり、成分(C)と成分(B)と
    の重量比が1:10ないし2:1である特許請求の
    範囲第1項記載の組成物。 3 成分(C)と成分(B)との重量比が1:5ないし
    1:1である特許請求の範囲第2項記載の組成
    物。 4 成分(C)と成分(B)との割合が成分(C)1重量部に
    つき成分(B)が2ないし3重量部である特許請求の
    範囲第3項記載の組成物。 5 付加成分が成分(D)であり、成分(D)と成分(B)と
    の重量比が1:10ないし2:1である特許請求の
    範囲第1項記載の組成物。 6 成分(D)と成分(B)との重量比が1:5ないし
    1:1である特許請求の範囲第5項記載の組成
    物。 7 成分(B)と成分(D)との割合が、成分(D)1重量部
    につき成分(B)が2ないし3重量部である特許請求
    の範囲第6項記載の組成物。 8 付加成分が成分(E)であり、成分(E)と成分(B)と
    の重量比が1:10ないし2:1である特許請求の
    範囲第1項記載の組成物。 9 成分(E)と成分(B)との重量比が1:5ないし
    1:1である特許請求の範囲第8項記載の組成
    物。 10 成分(B)と成分(E)との割合が、成分(E)1重量
    部につき成分(B)が2ないし3重量部である特許請
    求の範囲第9項記載の組成物。 11 成分(B)が(B)()の非ニユートンコロイド
    分散系であり、該分散系の固形の金属含有コロイ
    ド粒子が20Aないし5000Aの平均単位粒子サイズ
    を持ち、該粒子は少なくとも1.1の金属比を持つ
    単一相ニユートン過塩基化物質に均質に分散した
    金属含有物質から該分散系中においてその場で形
    成されたものである特許請求の範囲第1項記載の
    組成物。 12 成分(B)が(B)()のニユートン過塩基化物
    質であり、その金属比が少なくとも3.5である特
    許請求の範囲第1項記載の組成物。 13 固形の金属含有コロイド粒子の単位粒子が
    20Aないし1000Aである特許請求の範囲第11項
    記載の組成物。 14 成分(B)が(B)()の非ニユートンコロイド
    分散系であり、分散媒が鉱油とこれに混和性の少
    なくとも1種の他の有機液体との組み合わせから
    なる特許請求の範囲第1項記載の組成物。 15 成分(B)が(B)()の非ニユートンコロイド
    分散系であり、固形の金属含有粒子がアルカリ金
    属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群の中か
    ら選ばれたものである特許請求の範囲第1項記載
    の組成物。 16 第三成分が油溶性有機酸のアルカリ金属塩
    およびアルカリ土類金属塩よりなる群の中から選
    ばれた少なくとも1種からなる特許請求の範囲第
    15項記載の組成物。 17 第三成分が油溶性スルホン酸およびカルボ
    ン酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩
    よりなる群の中から選ばれた少なくとも1種から
    実質的になる特許請求の範囲第15項記載の組成
    物。 18 油溶性スルホン酸およびカルボン酸の塩が
    アルカリ土類金属塩である特許請求の範囲第17
    項記載の組成物。 19 固形の金属含有コロイド粒子が無機酸のア
    ルカリ土類金属塩である特許請求の範囲第18項
    記載の組成物。 20 固形の金属含有粒子がカルシウムおよびバ
    リウムの炭酸塩および酢酸塩からなる群の中から
    選ばれたものである特許請求の範囲第18項記載
    の組成物。 21 平均単位粒子サイズが30Aないし400Aで
    ありかつその場で生成したアルカリ土類金属塩か
    ら実質的になる固形金属含有コロイド粒子(1)を含
    み、(2)該粒子は鉱油に混和性の少なくとも1種の
    非鉱油系不活性炭化水素液体と鉱油との溶液より
    なる分散媒に予め分散されており、(3)第三成分と
    して該分散媒に可溶でありかつ油溶性石油スルホ
    ン酸、モノ、ジおよびトリ脂肪族炭化水素置換ア
    リールスルホン酸およびカルボン酸のアルカリ土
    類金属よりなる群の中から選ばれた少なくとも1
    種の有機化合物を含み、該金属含有粒子(1)はアル
    カリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩もしくはこれ
    らの混合物であり、これら粒子は第三成分(3)中に
    存在する有機酸1当量につき該コロイド粒子中の
    アルカリ金属が3.5ないし19当量となるような割
    合で存在している特許請求の範囲第19項記載の
    組成物。 22 成分(B)が(B)()の非ニユートンコロイド
    分散系であり、第三成分が分散媒に可溶でありか
    つ分子が疎水性部と、アルカリ金属およびアルカ
    リ土類金属のカルボン酸塩基およびスルホン酸塩
    基を除く少なくとも1つの極性置換基とを有する
    少なくとも1種の有機化合物である特許請求の範
    囲第1項記載の組成物。 23 固形の金属含有コロイド粒子(1)が、油溶性
    有機酸(3)1当量につきコロイド粒子中のアルカリ
    土類金属が少なくとも3.5当量になるような割合
    で存在している特許請求の範囲第16項記載の組
    成物。 24 アシル化剤(C)()がポリカルボン酸系ア
    シル化剤である特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 25 (C)()と(C)()との反応において(C)
    ()を除きカルボン酸系アシル化剤が存在しな
    い特許請求の範囲第24項記載の組成物。 26 アシル化剤(C)()が式 または (ここで、hydは平均で12個ないし500個の炭素
    原子を有する炭化水素系アルキルもしくはアルケ
    ニル基)で示される特許請求の範囲第1項記載の
    組成物。 27 (C)()がN―(ヒドロキシ置換ヒドロカ
    ルビル)アミンである特許請求の範囲第1項記載
    の組成物。 28 成分(C)()が炭素数2ないし40の第1、
    第2または第3アルカノールアミンまたはこれら
    2種以上の混合物である特許請求の範囲第1項記
    載の組成物。 29 成分(C)()がモノアミンである特許請求
    の範囲第1項記載の組成物。 30 成分(C)()が第3モノアミンである特許
    請求の範囲第1項記載の組成物。 31 成分(C)()の炭化水素系置換基がポリ
    (イソブテン)である特許請求の範囲第1項記載
    の組成物。 32 成分(C)()の炭化水素系置換基が20ない
    し500個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 33 成分(C)()の炭化水素系置換基が30ない
    し500個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 34 成分(C)()の炭化水素系置換基が50ない
    し500個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 35 成分(C)()の炭化水素系置換基が12ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 36 成分(C)()の炭化水素系置換基が20ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 37 成分(C)()の炭化水素系置換基が30ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 38 成分(C)()の炭化水素系置換基が50ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 39 成分(C)()の炭化水素系置換基が12ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 40 成分(C)()の炭化水素系置換基が20ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 41 成分(C)()の炭化水素系置換基が30ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 42 成分(C)()の炭化水素系置換基が50ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 43 成分(C)()の炭化水素系置換基が20ない
    し500個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 44 成分(C)()の炭化水素系置換基が30ない
    し500個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 45 成分(C)()の炭化水素系置換基が50ない
    し500個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 46 成分(C)()の炭化水素系置換基が12ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 47 成分(C)()の炭化水素系置換基が20ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 48 成分(C)()の炭化水素系置換基が30ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 49 成分(C)()の炭化水素系置換基が50ない
    し300個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 50 成分(C)()の炭化水素系置換基が12ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 51 成分(C)()の炭化水素系置換基が20ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 52 成分(C)()の炭化水素系置換基が30ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 53 成分(C)()の炭化水素系置換基が50ない
    し250個の炭素原子を有する特許請求の範囲第3
    1項記載の組成物。 54 hydがポリ(イソブテン)である特許請求
    の範囲第26項記載の組成物。 55 hydが20ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 56 hydが30ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 57 hydが50ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 58 hydが12ないし300個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 59 hydが20ないし300個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 60 hydが30ないし300個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 61 hydが50ないし300個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 62 hydが12ないし250個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 63 hydが20ないし250個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 64 hydが30ないし250個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 65 hydが50ないし250個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第26項記載の組成物。 66 hydがポリ(イソブテン)であり、該hyd
    が20ないし500個の炭素原子を有する特許請求の
    範囲第26項記載の組成物。 67 hydがポリ(イソブテン)であり、該hyd
    が30ないし500個の炭素原子を有する特許請求の
    範囲第26項記載の組成物。 68 hydがポリ(イソブテン)であり、該hyd
    が50ないし500個の炭素原子を有する特許請求の
    範囲第26項記載の組成物。 69 成分(C)が式 または (ここで、hydは平均で12ないし500個の炭素原
    子を持つ炭化水素系アルキルもしくはアルケニル
    基)で示される少なくとも1種のカルボン酸系ア
    シル化剤(C)()と、それぞれ式 で示される第1、第2および第3アルカノールア
    ミン(a′)、およびそれぞれ式 (各式中、各Rは、独立に、炭素数1ないし8の
    ヒドロカルビル基または炭素数2ないし8のヒド
    ロキシ置換ヒドロカルビル基、およびR′は炭素
    数2ないし18の二価のヒドロカルビル基)で示さ
    れる該アルカノールアミンのヒドロキシ置換オキ
    シアルキレン類似体(b′)、並びにこれら2種以
    上の混合物(c′)よりなる群の中から選ばれたア
    ミン(C)()との反応によつて得られたものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の組成物。 70 アミン(C)()がジエチルエーテルアミン
    とエタノールアミンとの混合物である特許請求の
    範囲第69項記載の組成物。 71 hydがポリ(イソブテン)である特許請求
    の範囲第69項記載の組成物。 72 hydが20ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第69項記載の組成物。 73 hydが30ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第69項記載の組成物。 74 hydが50ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第69項記載の組成物。 75 hydが20ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第71項記載の組成物。 76 hydが30ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第71項記載の組成物。 77 hydが50ないし500個の炭素原子を有する
    特許請求の範囲第71項記載の組成物。 78 ポリヒドロキシ化合物およびポリヒドロキ
    シ化合物の部分エーテルよりなる群の中から選ば
    れた分散増進剤(G)をさらに含む特許請求の範囲第
    1項記載の組成物。 79 成分(G)が2―ブトキシエタノールまたは2
    ―(2―ブトキシエトキシ)エタノールである特
    許請求の範囲第78項記載の組成物。 80 少なくとも1種の機能性添加剤(F)をさらに
    含む特許請求の範囲第1項記載の組成物。 81 機能性添加剤(F)が少なくとも1種の油溶
    性、水不溶性リンおよび(または)硫黄含有機能
    性添加剤である特許請求の範囲第80項記載の組
    成物。 82 機能性添加剤(F)がホスフエートもしくはチ
    オホスフエートヒドロカルビルエステルの金属塩
    である特許請求の範囲第80項記載の組成物。 83 少なくとも25重量%の水と50重量%以下の
    ヒドロカルビル油を含有する特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 84 少なくとも70重量%の水を含有する特許請
    求の範囲第83項記載の組成物。 85 ポリヒドロキシ化合物およびポリヒドロキ
    シ化合物の部分エーテルよりなる群の中から選ば
    れた分散増進剤(G)を含む特許請求の範囲第83項
    記載の組成物。 86 少なくとも1種の油溶性水不溶性機能性添
    加剤(F)をさらに含む特許請求の範囲第83項記載
    の組成物。 87 水を25ないし70重量%含有する水系濃縮物
    の形態にある特許請求の範囲第1項記載の組成
    物。 88 少なくとも1種の油溶性水不溶性機能性添
    加剤(F)を含む特許請求の範囲第87項記載の組成
    物。 89 硬質材料の切削またはラツプ仕上げに使用
    される水系組成物であつて、 (A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつて、
    (B)()ニユートン過塩基化物質、および(B)
    ()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、炭酸水
    素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、
    および塩化物からなる群より選ばれた固形の金
    属含有コロイド粒子(1)であつて、少なくとも1
    種の不活性有機液体からなる分散媒(2)にあらか
    じめ分散したもの、および第三成分として該分
    散媒に実質的に可溶であり、かつ分子が極性置
    換基および疎水性部を有する少なくとも1種の
    油溶性有機酸の金属塩(3)を含む非ニユートンコ
    ロイド分散系からなる群の中から選ばれたも
    の;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なくと
    も1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有す
    る少なくとも1種のヒドロカルビル置換基を
    有する少なくとも1種のカルボン酸系アシル
    化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカルビ
    ル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置換ポ
    リ(ヒドロカルビロキシ)類似体および(c)(a)
    と(b)との混合物からなる群より選ばれる成分
    との反応によつて得た少なくとも1種の窒素
    含有無リンカルボン酸系可溶化剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なくと
    も1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)で
    ある場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合物お
    よびポリヒドロキシ化合物の部分エーテルよりな
    る群の中から選ばれる少なくとも1種の分散増進
    剤(G)を含有し、水を25ないし70重量%含有して水
    系濃縮物の形態にある水系組成物を、水で、水と
    該組成物との重量比が80:20ないし99:1となる
    ように希釈して作つた水系機能性液体。 90 硬質材料の切削またはラツプ仕上げに使用
    される水系組成物であつて、 (A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつて、
    (B)()ニユートン過塩基化物質、および(B)
    ()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、炭酸水
    素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、
    および塩化物からなる群より選ばれた固形の金
    属含有コロイド粒子(1)であつて、少なくとも1
    種の不活性有機液体からなる分散媒(2)にあらか
    じめ分散したもの、および第三成分として該分
    散媒に実質的に可溶であり、かつ分子が極性置
    換基および疎水性部を有する少なくとも1種の
    油溶性有機酸の金属塩(3)を含む非ニユートンコ
    ロイド分散系からなる群の中から選ばれたも
    の;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なくと
    も1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有す
    る少なくとも1種のヒドロカルビル置換基を
    有する少なくとも1種のカルボン酸系アシル
    化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカルビ
    ル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置換ポ
    リ(ヒドロカルビロキシ)類似体および(c)(a)
    と(b)との混合物からなる群より選ばれる成分
    との反応によつて得た少なくとも1種の窒素
    含有無リンカルボン酸系可溶化剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なくと
    も1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)で
    ある場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合物お
    よびポリヒドロキシ化合物の部分エーテルよりな
    る群の中から選ばれる少なくとも1種の分散増進
    剤(G)を含有し、水を25ないし70重量%含有して水
    系濃縮物の形態にあつて、さらに少なくとも1種
    の油溶性水不溶性機能性添加剤(F)を含む水系組成
    物を、水で、水と該組成物との重量比が80:20な
    いし99:1となるように希釈して作つた水系機能
    性液体。 91 硬質材料の切削またはラツプ仕上げに使用
    される水系濃縮物の製造方法であつて、 (i)(A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつ
    て、(B)()ニユートン過塩基化物質、およ
    び(B)()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、
    炭酸水素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸
    水素塩、および塩化物からなる群より選ばれ
    た固形の金属含有コロイド粒子(1)であつて、
    少なくとも1種の不活性有機液体からなる分
    散媒(2)にあらかじめ分散したもの、および第
    三成分として該分散媒に実質的に可溶であ
    り、かつ分子が極性置換基および疎水性部を
    有する少なくとも1種の油溶性有機酸の金属
    塩(3)を含む非ニユートンコロイド分散系から
    なる群の中から選ばれたもの;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なく
    とも1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有
    する少なくとも1種のヒドロカルビル置換
    基を有する少なくとも1種のカルボン酸系
    アシル化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカル
    ビル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置
    換ポリ(ヒドロカルビロキシ)類似体およ
    び(c)(a)と(b)との混合物からなる群より選ば
    れる成分との反応によつて得た少なくとも
    1種の窒素含有無リンカルボン酸系可溶化
    剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なく
    とも1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)
    である場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合
    物およびポリヒドロキシ化合物の部分エーテル
    よりなる群の中から選ばれる少なくとも1種の
    分散増進剤(G)を含有する組成物を混合して水含
    有率が25重量%以下の分散体/溶液を作り、お
    よび (ii) 該分散体/溶液をさらに水と合わせることか
    らなる水系濃縮物の製造方法。 92 硬質材料の切削またはラツプ仕上げに使用
    される水系機能性液体の製造方法であつて、 (i)(A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつ
    て、(B)()ニユートン過塩基化物質、およ
    び(B)()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、
    炭酸水素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸
    水素塩、および塩化物からなる群より選ばれ
    た固形の金属含有コロイド粒子(1)であつて、
    少なくとも1種の不活性有機液体からなる分
    散媒(2)にあらかじめ分散したもの、および第
    三成分として該分散媒に実質的に可溶であ
    り、かつ分子が極性置換基および疎水性部を
    有する少なくとも1種の油溶性有機酸の金属
    塩(3)を含む非ニユートンコロイド分散系から
    なる群の中から選ばれたもの;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なく
    とも1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有
    する少なくとも1種のヒドロカルビル置換
    基を有する少なくとも1種のカルボン酸系
    アシル化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカル
    ビル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置
    換ポリ(ヒドロカルビロキシ)類似体およ
    び(c)(a)と(b)との混合物からなる群より選ば
    れる成分との反応によつて得た少なくとも
    1種の窒素含有無リンカルボン酸系可溶化
    剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なく
    とも1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)
    である場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合
    物およびポリヒドロキシ化合物の部分エーテル
    よりなる群の中から選ばれる少なくとも1種の
    分散増進剤(G)を含有する組成物を混合して水含
    有率が25重量%以下の分散体/溶液を作り、 (ii) 該分散体/溶液をさらに水と合わせて水系濃
    縮物を作り、および (iii) 該水系濃縮物をさらに水で希釈することから
    なる水系機能性液体の製造方法。 93 硬質材料の切削またはラツプ仕上げに使用
    される水系機能性液体の製造方法であつて、 (i)(A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつ
    て、(B)()ニユートン過塩基化物質、およ
    び(B)()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、
    炭酸水素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸
    水素塩、および塩化物からなる群より選ばれ
    た固形の金属含有コロイド粒子(1)であつて、
    少なくとも1種の不活性有機液体からなる分
    散媒(2)にあらかじめ分散したもの、および第
    三成分として該分散媒に実質的に可溶であ
    り、かつ分子が極性置換基および疎水性部を
    有する少なくとも1種の油溶性有機酸の金属
    塩(3)を含む非ニユートンコロイド分散系から
    なる群の中から選ばれたもの;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なく
    とも1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有
    する少なくとも1種のヒドロカルビル置換
    基を有する少なくとも1種のカルボン酸系
    アシル化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカル
    ビル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置
    換ポリ(ヒドロカルビロキシ)類似体およ
    び(c)(a)と(b)との混合物からなる群より選ば
    れる成分との反応によつて得た少なくとも
    1種の窒素含有無リンカルボン酸系可溶化
    剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なく
    とも1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)
    である場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合
    物およびポリヒドロキシ化合物の部分エーテル
    よりなる群の中から選ばれる少なくとも1種の
    分散増進剤(G)を含有する組成物を混合して水含
    有率が25重量%以下の分散体/溶液を作り、お
    よび (ii) 該分散体/溶液をさらに水で希釈することか
    らなる水系機能性液体の製造方法。 94 石英、ケイ素、ゲルマニウム、宝石、ガラ
    ス等の硬質材料からなる加工物を切削または薄切
    りするための方法であつて、 (i) 少なくとも1つの切削バンド、該切削バンド
    を搬送するためのフレーム、該バンドを加工物
    と接触させつつ該フレームを移動させるための
    手段、および該バンドと該加工物との接触点に
    スラリーを適用するための手段からなるスラリ
    ーソーを提供し、 (ii)(A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつ
    て、(B)()ニユートン過塩基化物質、およ
    び(B)()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、
    炭酸水素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸
    水素塩、および塩化物からなる群より選ばれ
    た固形の金属含有コロイド粒子(1)であつて、
    少なくとも1種の不活性有機液体からなる分
    散媒(2)にあらかじめ分散したもの、および第
    三成分として該分散媒に実質的に可溶であ
    り、かつ分子が極性置換基および疎水性部を
    有する少なくとも1種の油溶性有機酸の金属
    塩(3)を含む非ニユートンコロイド分散系から
    なる群の中から選ばれたもの;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なく
    とも1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有
    する少なくとも1種のヒドロカルビル置換
    基を有する少なくとも1種のカルボン酸系
    アシル化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカル
    ビル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置
    換ポリ(ヒドロカルビロキシ)類似体およ
    び(c)(a)と(b)との混合物からなる群より選ば
    れる成分との反応によつて得た少なくとも
    1種の窒素含有無リンカルボン酸系可溶化
    剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なく
    とも1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)
    である場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合
    物およびポリヒドロキシ化合物の部分エーテル
    よりなる群の中から選ばれる少なくとも1種の
    分散増進剤(G)を含有する組成物、および研磨剤
    からなるスラリーを提供し、 (iii) 該バンドを該加工物と接触させつつ該フレー
    ムを移動し、同時に該バンドと該加工物との接
    触点に該スラリーを適用して該加工物の切削を
    行うことからなる方法。 95 石英、ケイ素、ゲルマニウム、宝石、ガラ
    ス等の硬質材料を切削またはラツプ仕上げするた
    めに、あるいは金属の加工もしくは磨きに用いら
    れるスラリーであつて、 (A) 水; (B) 成分(A)で分散された過塩基化物質であつて、
    (B)()ニユートン過塩基化物質、および(B)
    ()金属の酢酸塩、ギ酸塩、炭酸塩、炭酸水
    素塩、硫化水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、
    および塩化物からなる群より選ばれた固形の金
    属含有コロイド粒子(1)であつて、少なくとも1
    種の不活性有機液体からなる分散媒(2)にあらか
    じめ分散したもの、および第三成分として該分
    散媒に実質的に可溶であり、かつ分子が極性置
    換基および疎水性部を有する少なくとも1種の
    油溶性有機酸の金属塩(3)を含む非ニユートンコ
    ロイド分散系からなる群の中から選ばれたも
    の;並びに、 成分(B)を成分(A)で分散させるための少なくと
    も1種の付加成分の有効量であつて、 (C)() 12個ないし500個の炭素原子を含有す
    る少なくとも1種のヒドロカルビル置換基を
    有する少なくとも1種のカルボン酸系アシル
    化剤と、 (C)() (a)N―(ヒドロキシ置換ヒドロカルビ
    ル)アミン、(b)該アミンのヒドロキシ置換ポ
    リ(ヒドロカルビロキシ)類似体および(c)(a)
    と(b)との混合物からなる群より選ばれる成分
    との反応によつて得た少なくとも1種の窒素
    含有無リンカルボン酸系可溶化剤(C)、 HLBが10ないし20の範囲にある少なくと
    も1種の界面活性剤(D)、および 成分(C)と(D)との混合物(E) よりなる群から選ばれるもの; からなる水系組成物であつて、該付加成分が(E)で
    ある場合には、さらに、ポリヒドロキシ化合物お
    よびポリヒドロキシ化合物の部分エーテルよりな
    る群の中から選ばれる少なくとも1種の分散増進
    剤(G)を含有する組成物と研磨剤とからなるスラリ
    ー。
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