JPH0860101A - 床用艶出し剤 - Google Patents

床用艶出し剤

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JPH0860101A
JPH0860101A JP22255594A JP22255594A JPH0860101A JP H0860101 A JPH0860101 A JP H0860101A JP 22255594 A JP22255594 A JP 22255594A JP 22255594 A JP22255594 A JP 22255594A JP H0860101 A JPH0860101 A JP H0860101A
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Toshihiro Yaginuma
敏博 柳沼
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐ブラックヒールマーク性、耐摩耗性、耐汚
染性等に優れ、且つ塗り替え時の除去性も良好な床用艶
出し剤を提供する。 【構成】 脱イオン水に乳化剤、還元剤等を加え、窒素
をバブリングしながら攪拌して、水中の溶存酸素を除去
し、その後、温度を40℃に保って、重合開始剤の水溶
液と、メタアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル及びメ
タアクリル酸からなる単量体混合物を定流量で滴下し、
反応させて、不揮発分40%、重量平均分子量180
万、酸価65の共重合体を含むエマルションを得た。次
いで、このエマルションに、水を加えて攪拌した後、炭
酸亜鉛アンモニウム錯体溶液を添加して更に攪拌し、そ
の後、ワックスエマルション、アルカリ可溶性樹脂水溶
液、トリブトキシエチルホスフェート他を、順次加え、
攪拌し、これに調整用の水を添加し、床用艶出し剤を得
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビニル系重合体等を主
成分とする床用艶出し剤(以下、単に艶出し剤というこ
ともある。)に関する。本発明の床用艶出し剤は、百貨
店、スーパーマーケット、公共施設等特に歩行者の多い
床に使用できる。
【0002】
【従来の技術】現在、床用艶出し剤の主流を占めるのは
水性ポリマータイプであり、従来から多くの種類のもの
が知られているが、一般にビニル系重合体等を主成分と
するエマルションが多用されている。それら床用艶出し
剤には、美しい光沢を発現すること、靴の踵によるブラ
ックヒールマークが付き難いこと(耐ブラックヒールマ
ーク性)、汚れが付き難いこと(耐汚染性)及び歩行に
よる擦り傷が付き難いこと(耐摩耗性)等の諸特性が要
求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の床用
艶出し剤には、これら諸特性のすべてを満足するものは
なく、更なる改良が必要とされている。また、床用艶出
し剤は、洗剤による通常の手入れでは剥離せず、且つ優
れた光沢が保持さなければならず(耐洗剤性)、一方、
洗剤では除去できない汚れが徐々に蓄積し、汚れが使用
に耐えないほどになった場合には容易に除去できなけれ
ばならない(除去性)。
【0004】上記のように相反する性質を両立させ、強
靱な皮膜が形成されるとともに、除去性にも優れる艶出
し剤を得ることを目的として、分子量が8000〜10
0万の高分子量重合体を主成分とする被覆組成物が多数
提案されている(特公昭53−37313号公報、特開
昭55−142044号公報、特公昭56−466号公
報、特開昭62−294471号公報、特開昭63−2
86471号公報、特開平4−325582号公報及び
特開平5−5083号公報等)。
【0005】しかし、上記各公報に開示された被覆組成
物からなる皮膜では、耐ブラックヒールマーク性、耐汚
染性及び耐摩耗性等が未だ不十分である。特に、百貨
店、スーパーマーケット、駅ビルディング等の歩行者の
多い床にそれらの被覆組成物を適用した場合、ブラック
ヒールマークが著しく多数付くとともに、擦り傷も付き
易く、塗布後短時日のうちに汚れがひどくなり、光沢を
失って、美観が損なわれるという欠点がある。また、耐
ブラックヒールマーク性及び耐摩耗性の改善を目的とし
て、水性ポリウレタンを主成分とする床用艶出し剤(特
公昭64−11236号公報)が提案されているが、除
去性に劣り、塗り替え時に容易に剥離できないという欠
点がある。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、耐ブラックヒールマーク性、耐汚染性、耐摩耗性等
に優れ、しかも除去性も良好であって、容易に剥離でき
るという諸特性すべてを兼ね備えた床用艶出し剤を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため鋭意検討した結果、主成分となるビニ
ル系重合体等の重量平均分子量を100万を超える超高
分子量とすることにより、耐ブラックヒールマーク性、
耐汚染性等が著しく向上し、しかも除去性も良好である
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
【0008】第1発明の床用艶出し剤は、CH2=CX-
基(Xは水素又はメチル基)を有する単量体からなる重
合体を主成分とする床用艶出し剤において、該重合体の
重量平均分子量が100万を超えることを特徴とする。
また、第2発明は、上記単量体の全量を100重量%と
した場合に、その2〜20重量%がアクリル酸及び/又
はメタクリル酸であることを特徴とし、第3発明は、上
記重合体の酸価が10〜150であることを特徴とす
る。更に、第4発明は、上記床用艶出し剤は、上記重合
体に対して、重量比で1:0.1〜0.3のワックスを
含むものであることを特徴とする。
【0009】上記「CH2=CX- 基(Xは水素又はメチ
ル基)を有する単量体」としては、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エ
チルヘキシル等のアクリル酸エステル類、及びスチレ
ン、酢酸ビニル等のビニル系単量体(上記式においてX
が水素の場合)、また、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2エチ
ルヘキシル等のメタクリル酸エステル類(上記式におい
てXがメチル基の場合)の他、アクリル酸、メタクリル
酸が挙げられる。このアクリル酸及び/又はメタクリル
酸は、単量体全量100重量%中、2〜20重量%、特
に3〜17重量%であることが好ましく、この範囲であ
れば床用艶出し剤の粘度が低く塗布作業が容易であり、
また、除去性に優れた艶出し剤が得られる。更に、アク
リル酸等が5〜15重量%であれば、全ての特性におい
て優れた性能を有する艶出し剤が得られる。
【0010】上記「重合体」は上記単量体からなる単独
重合体又は共重合体であって、その重量平均分子量は1
00万を超える超高分子量であり、特に150万以上の
分子量であることが好ましい。この分子量が100万以
下であると、得られる艶出し剤の耐ブラックヒールマー
ク性、耐汚染性、耐摩耗性等が劣る。また、ビニル系重
合体の酸価は、10〜150、特に20〜110である
ことが好ましく、この範囲であれば、艶出し剤塗り替え
時の除去性に優れるとともに、艶出し剤の粘度が高くな
りすぎず、塗布作業が容易となる。更に、酸価が30〜
100であれば、全ての特性において優れた性能を有す
る艶出し剤が得られる。尚、重量平均分子量は、カラム
として昭和電工株式会社製のShodex A−80M
を使用し、日本分光工業株式会社製のLC−800シス
テム高速液体クロマトグラフィーによって測定した。得
られた分子量はポリスチレン換算である。また、酸価
は、重合体をアセトンに溶解し、フェノールフタレイン
を指示薬として、N/10エタノールカリウム標準液で
滴定して求めた。
【0011】本発明では重合体はエマルションとして用
いられる。エマルションは、得られた重合体を水又は適
宜の溶剤に懸濁することにより調製してもよいが、ビニ
ル系単量体等を乳化重合して直接エマルションとする方
法がより好ましい。乳化重合に使用される乳化剤は特に
制限はされず、また、重合体の分子量を大きくするため
には、重合開始剤を少量にすることが有効である。ま
た、反応温度は、重合開始剤の分解温度以上であれば良
いが、好ましくは30〜50℃である。重合反応は、
水、乳化剤、開始剤等を投入した反応容器中に、所定量
の単量体を滴下しながら進行させる。生成したエマルシ
ョンには公知のように金属架橋剤を添加するのが有利で
ある。
【0012】上記のようにして得られたエマルションを
用いて床用艶出し剤を調製する。調製は従来と同様の方
法で行うことができるが、上記重合体エマルションに、
パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバ
ワックス等を成分とするワックスエマルションを混合し
て用いれば、耐ブラックヒールマーク性が更に向上する
ため好ましい。この場合、両エマルションは、重合体と
「ワックス」との固形分重量比が1:0.1〜0.3と
なるように混合することが好ましく、ワックスの重量比
が上記範囲であれば、十分な耐ブラックヒールマーク性
及び耐摩耗性を有する艶出し剤が得られる。
【0013】本発明の床用艶出し剤を得るためのエマル
ション中には、必要に応じて上記以外の成分を添加する
こともできる。そのような成分としては、スチレン−マ
レイン酸共重合体等のアルカリ可溶性樹脂、ジブチルフ
タレート、トリブトキシエチルホスフェート等の可塑
剤、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノブチルエーテル等の融合剤、フッ素系
界面活性剤等の湿潤剤、シリコーン等の消泡剤、ホルマ
リン等の防腐剤などが挙げられ、それらの最適配合比率
は、艶出し剤の使用場所、要求性能等を勘案しながら、
適宜艶出し剤を調製することにより決めることができ
る。
【0014】
【作用】本発明の床用艶出し剤は、ビニル床タイル、ビ
ニル床シート等のプラスチック系床材、フローリング等
の木質系床材、大理石等の石質系床材等の床面に使用す
ることができ、それら床面に1回ないしは数回塗布した
後、乾燥して媒質を除き、樹脂皮膜を形成する。得られ
る皮膜は光沢及び耐久性等に優れ、且つ強靱であり、ま
た、形成された皮膜は、使用限界に達した後は物理的或
いは化学的方法によって容易に除去することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により更に
具体的に説明する。尚、以下の実施例及び比較例におい
ては、部は重量部を表し、%は重量%を表す。 (1) 重合体エマルションの製造 製造例1(エマルションa) 攪拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計、及び窒素
導入管を備えた反応容器に脱イオン水500部、ラウリ
ル硫酸ナトリウム10部、ノニルフェノールのエチレン
オキシド30モル付加物20部、還元剤(チオ硫酸ナト
リウム)1.0部及び硫酸銅0.01部を加え、窒素を
バブリングしながら攪拌し、水中の溶存酸素を除去し
た。その後、水浴中で40℃まで加温し、反応温度をそ
のまま40℃に保ち、表1のA欄に示す組成の単量体3
70部を、ほぼ一定流量で2時間かけて滴下した。同時
に別容器に用意した重合開始剤水溶液(過硫酸カリウ
ム0.1部をイオン交換水60部に溶解)を、ほぼ一定
流量で3時間かけて滴下した。滴下終了後、40℃で、
重合開始剤水溶液(過硫酸カリウム0.1部をイオン
交換水40部に溶解)を、ほぼ一定流量で2時間かけて
滴下し、熟成して反応を完了させた。得られたエマルシ
ョンaの不揮発分は40%、重合体の重量平均分子量は
180万、酸価は65であった。
【0016】製造例2(エマルションb) 表1のB欄に示す組成の単量体を使用した以外は製造例
1と同様にしてエマルションを製造した。得られたエマ
ルションbの不揮発分は40%、重合体の重量平均分子
量は160万、酸価は33であった。 製造例3(エマルションc) 表1のC欄に示す組成の単量体を使用した以外は製造例
1と同様にしてエマルションを製造した。得られたエマ
ルションcの不揮発分は40%、重合体の重量平均分子
量は170万、酸価は98であった。
【0017】製造例4(エマルションd) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを0.05部とし
た以外は製造例1と同様にしてエマルションを製造し
た。得られたエマルションdの不揮発分は40%、重合
体の重量平均分子量は260万、酸価は65であった。 製造例5(エマルションe) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを0.03部とし
た以外は製造例1と同様にしてエマルションを製造し
た。得られたエマルションeの不揮発分は40%、重合
体の重量平均分子量は320万、酸価は65であった。
【0018】製造例6(エマルションf) 表1のD欄に示す組成の単量体を使用した以外は製造例
1と同様にしてエマルションを製造した。得られたエマ
ルションfの不揮発分は40%、重合体の重量平均分子
量は170万、酸価は7であった。 製造例7(エマルションg) 表1のE欄に示す組成の単量体を使用した以外は製造例
1と同様にしてエマルションを製造した。得られたエマ
ルションgの不揮発分は40%、重合体の重量平均分子
量は170万、酸価は160であった。
【0019】比較製造例1(エマルションh) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを0.2部とした
以外は製造例1と同様にしてエマルションを製造した。
得られたエマルションhの不揮発分は40%、重合体の
重量平均分子量は98万であった。 比較製造例2(エマルションi) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを0.3部とした
以外は製造例1と同様にしてエマルションを製造した。
得られたエマルションiの不揮発分は40%、重合体の
重量平均分子量は52万であった。
【0020】比較製造例3(エマルションj) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを1.0部とした
以外は製造例1と同様にしてエマルションを製造した。
得られたエマルションjの不揮発分は40%、重合体の
重量平均分子量は18万であった。 比較製造例4(エマルションk) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを0.3部とした
以外は製造例2と同様にしてエマルションを製造した。
得られたエマルションkの不揮発分は40%、重合体の
重量平均分子量は48万であった。 比較製造例5(エマルションl) 重合開始剤水溶液の過硫酸カリウムを0.3部とした
以外は製造例3と同様にしてエマルションを製造した。
得られたエマルションlの不揮発分は40%、重合体の
重量平均分子量は45万であった。
【0021】
【表1】
【0022】(2) 床用艶出し剤の調製 エマルションa〜lを使用し、以下のようにして床用艶
出し剤を調製した。 実施例1 攪拌装置を備えた容器にエマルションa320部、水3
00部を投入して攪拌した後、下記の炭酸亜鉛アンモニ
ウム錯体溶液40部を添加し、更に攪拌した後、下記の
ワックスエマルション50部、アルカリ可溶性樹脂水溶
液80部、トリブトキシエチルホスフェート20部、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテル40部、フッ素
系界面活性剤(チバガイギー社製、商品名「ローダイン
S−100」)0.5部、及びホルマリン(防腐剤)
0.5部を順次添加し、攪拌した。次いで、仕上がりが
1000部になるように調整用の水を加えて床用艶出し
剤を調製した。
【0023】炭酸亜鉛アンモニウム錯体溶液:水67部
に酸化亜鉛7部、炭酸アンモニウム12部及びアンモニ
ア水14部を加えて攪拌し、調製した。 ワックスエマルション:ポリエチレンワックス(アライ
ドケミカル社製、商品名「AC−392」)をポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルを用いて乳化した。
エマルション中のポリエチレンワックスは30%であ
る。 アルカリ可溶性樹脂水溶液:アルコケミカル社製の商品
名「SMA2625A」(スチレン−無水マレイン酸共
重合体)をアンモニア水を用いて溶解した。有効樹脂成
分は15%である。
【0024】実施例2 エマルションaを用い、ワックスエマルションを120
部とした以外は実施例1と同様にして床用艶出し剤を調
製した。 実施例3 エマルションbを用い、炭酸亜鉛アンモニウム錯体溶液
を20部とした以外は実施例1と同様にして床用艶出し
剤を調製した。
【0025】実施例4 エマルションcを用い、炭酸亜鉛アンモニウム錯体溶液
を60部にした以外は実施例1と同様にして床用艶出し
剤を調製した。 実施例5 エマルションdを用いた以外は実施例1と同様にして床
用艶出し剤を調製した。 実施例6 エマルションeを用いた以外は実施例1と同様にして床
用艶出し剤を調製した。
【0026】実施例7 エマルションfを用い、炭酸亜鉛アンモニウム錯体溶液
を4部とした以外は実施例1と同様にして床用艶出し剤
を調製した。 実施例8 エマルションgを用い、炭酸亜鉛アンモニウム錯体溶液
を100部にした以外は実施例1と同様にして床用艶出
し剤を調製した。
【0027】実施例9 ワックスエマルションを35部とした以外は実施例1と
同様にして床用艶出し剤を調製した。 実施例10 ワックスエマルションを140部とした以外は実施例1
と同様にして床用艶出し剤を調製した。
【0028】比較例1 エマルションhを用いた以外は実施例1と同様にして床
用艶出し剤を調製した。 比較例2 エマルションiを用いた以外は実施例1と同様にして床
用艶出し剤を調製した。 比較例3 エマルションjを用いた以外は実施例2と同様にして床
用艶出し剤を調製した。
【0029】比較例4 エマルションkを用いた以外は実施例3と同様にして床
用艶出し剤を調製した。 比較例5 エマルションlを用いた以外は実施例4と同様にして床
用艶出し剤を調製した。 以上、各実施例の床用艶出し剤の組成を表2及び表3
に、また、各比較例の床用艶出し剤の組成を表4に示
す。尚、表2〜4において、各エマルションの括弧内
は、重合体の(重量平均分子量/酸価)を表す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】(3) 床用艶出し剤の性能評価 JIS K 3920に準じて以下の各性能を評価し
た。尚、耐汚染性と耐摩耗性については、武田章ら、
「環境の管理No.5」、日本環境管理学会、199
0.11,頁97、98を参照して評価した。 貯蔵安定性:JIS K 3920の12 光沢度:JIS K 3920の14(3回塗布、6
0度鏡面光沢度) 耐ブラックヒールマーク性:JIS K 3920の
15(ヒールマーク付着量:◎;ほとんど無し、○;少
ない、△;やや多い、×;多い)
【0034】耐スリップ性:JIS K 3920の
16(3回塗布、4日間放置、測定時の温度;25℃、
湿度;65%) 耐水性:JIS K 3920の17 耐洗剤性:JIS K 3920の18 除去性:JIS K 3920の19 精密法 耐汚染性:白色のホモジニアスビニルタイルに床用艶
出し剤を3回塗布し、直ちに廊下に敷設して、歩行テス
ト前後の経時による明度差(ΔL)を求め評価した。明
度差の大きい(明度低下の大きい)ものほど黒ずみ度合
いが強く、汚染が激しい。黒ずみ度合いは目視評価し
た。歩行日数=14日。 黒ずみ度合い:◎;殆ど無し、○;少ない、△;やや多
い、×;多い 耐摩耗性:白色のホモジニアスビニルタイルに床用艶
出し剤を3回塗布し、直ちに廊下に敷設して、歩行テス
ト前後の経時による光沢度の差(ΔG)を求めた。ΔG
の大きい(光沢度低下の大きい)ものほど擦り傷が多
く、耐摩耗性に劣る。擦り傷の付き具合は目視評価し
た。歩行日数=14日。 擦り傷の付き具合:◎;殆ど無し、○;少ない、△;や
や多い、×;多い 以上の評価結果を、各実施例は表5に比較例は表6に示
す。
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】表5の結果によれば、実施例1〜6の床用
艶出し剤は、耐ブラックヒールマーク性、耐汚染性等の
他、除去性にも優れ、非常に高品質の艶出し剤であるこ
とが分かる。また、重合体の酸価が7と低い実施例7で
は、除去性にやや難があるものの、その他の各特性は非
常に優れており、酸価が160と高い実施例8では、耐
水性、耐洗剤性がやや劣るものの、他の各特性は優れて
おり、いずれも十分使用に耐えるものであることが分か
る。更に、ワックスの重量比が重合体1に対して0.0
8と低い実施例9では、耐ブラックヒールマーク性がや
や劣り、ワックスの重量比が0.33と高い実施例10
では、耐摩耗性がやや劣るが、いずれも実用上問題のな
い性能であることが分かる。
【0038】一方、表6の結果によれば、艶出し剤の組
成はやや異なるものの、その重量平均分子量が98万と
100万をやや下回る比較例1では、耐ブラックヒール
マーク性、耐摩耗性及び耐汚染性が不十分であり、ま
た、分子量がそれぞれ52万、48万、45万と低い比
較例2、4及び5では、耐ブラックヒールマーク性、耐
汚染性及び耐摩耗性に劣り、分子量が18万と非常に低
い比較例3では、同様に耐ブラックヒールマーク性、耐
汚染性及び耐摩耗性がより低下し、使用できないもので
あることが分かる。
【0039】
【発明の効果】第1発明の床用艶出し剤は、耐ブラック
ヒールマーク性、耐摩耗性及び耐汚染性等、床用艶出し
剤に要求される諸特性に優れ、且つ使用限界に達した時
には、床面から剥離し易く、塗り替え作業も容易であ
る。また、第2発明及び第3発明では、第1発明の重合
体に、特定量のアクリル酸等をコモノマーとして共重合
させ、その酸価を特定範囲とすることによって、より優
れた性能の床用艶出し剤を得ることができる。更に、第
4発明では、重合体に特定量のワックスを併用すること
により、より性能の高い艶出し剤が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CH2=CX- 基(Xは水素又はメチル
    基)を有する単量体からなる重合体を主成分とする床用
    艶出し剤において、該重合体の重量平均分子量が100
    万を超えることを特徴とする床用艶出し剤。
  2. 【請求項2】 上記単量体の全量を100重量%とした
    場合に、その2〜20重量%がアクリル酸及び/又はメ
    タクリル酸である請求項1記載の床用艶出し剤。
  3. 【請求項3】 上記重合体の酸価が10〜150である
    請求項1又は2記載の床用艶出し剤。
  4. 【請求項4】 上記床用艶出し剤は、上記重合体に対し
    て、重量比で1:0.1〜0.3のワックスを含むもの
    である請求項1、2又は3記載の床用艶出し剤。
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