JPH0859536A - 新規トリテルペノイド類 - Google Patents

新規トリテルペノイド類

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JPH0859536A
JPH0859536A JP21077094A JP21077094A JPH0859536A JP H0859536 A JPH0859536 A JP H0859536A JP 21077094 A JP21077094 A JP 21077094A JP 21077094 A JP21077094 A JP 21077094A JP H0859536 A JPH0859536 A JP H0859536A
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compounds
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methanol
methyl
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JP21077094A
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Senka Katagiri
千華 片桐
Yoshihiro Yokogawa
佳浩 横川
Yoko Aitsu
陽子 合津
Kazuo Komatsu
一男 小松
Masahiro Nakamura
正寛 中村
Mineyuki Yokoyama
峰幸 横山
Yoji Wachi
陽二 和地
Atsushi Komamine
穆 駒嶺
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Shiseido Co Ltd
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(I) 【化1】 (式中、Rはメチル基またはアセトキシメチル基であ
る)で示されるトリテルペノイド類。かかるトリテルペ
ノイドは、イリス植物の根茎から得られるイロン類の生
合成前駆体として得られる。 【効果】 イロン類の生合成用前駆体または化学合成用
前駆体として有用な新規化合物が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規トリテルペノイド
類に関し、より具体的にはアヤメ科(Iridaceae)のイ
リス(Iris)植物が産生しうる2種のトリテルペノイド
に関する。
【0002】
【発明の背景】一定のイリス(Iris)の根茎部に蓄積さ
れるオリス油は、ニオイスミレの花香を有するイロン類
を含む高級天然精油の一種であり、貴重な香料原料であ
る。通常、イロン類は、新鮮なイリスの根茎に殆ど含ま
れていないが、根茎の外層を剥ぎ長期乾燥貯蔵すること
によつてイロン類の含量が徐々に増大することが知られ
ている。これらのイロン類のうち、例えば、主要芳香成
分であるγ−イロンの前駆体はトリテルペノイドの範疇
に入るイリフローレンタール(iriflorental)であるこ
とも知られている[Jaenickeら、Progr. Chem. Org. Na
t. Prod. 50,1−25(1986)参照]。
【0003】また、Marner らは、イリス根茎に由来す
る脂溶性成分としてイリフローレンタールを始め、数種
のトリテルペノイド類を単離同定し、それらをイリダー
ル類(iridals)と命名している(Liebigs Ann. Chem.
1990,563−567;およびHelv. Chim. Acta.
73,433−438,1990)。そして、これらの
イリダール類のうち、下記構造式(II)で示すよう
に、スピロ環を有することで構造上特異なスピロイリダ
ール類が特定のイリス根茎の抽出物中に存在することも
報告している。
【0004】
【化2】
【0005】上式中、R1およびR2は、それぞれアセト
キシメチル(−CH2OCOCH3)基および水素原子
[以下、(II−a)化合物という];アセトキシメチ
ル(−CH2OCOCH3)基およびアセチル基[以下、
(II−b)化合物という];ヒドロキシメチル(−C
2OH)基および水素原子[以下、(II−c)化合
物という];またはメチル(−CH3)基および水素原
子[以下、(II−d)化合物]を表わす。なお、上記
スピロイリダール類の炭素骨格の番号付けは、スクワレ
ンの番号付けに従つている。
【0006】一方、本発明者らも、イリス根茎部に蓄積
されるオリス油の含有成分に関する研究、ならびにイロ
ン類の生産を目的にした、イリスのカルス誘導、カルス
継代培養、液体懸濁培養および植物体の再生について検
討してきた。かかる研究において、上記式(II)に構
造上類似するが、特定の炭素原子上の置換基の立体配座
において異なり、上述の文献を始め、従来技術未載の、
スピロイリダール類がシボリイリス(Iris pallida
L.)の根茎および組織培養物中に存在することを見い出
した。そして、これらのスピロイリダール類の単離、同
定に成功し、こうして単離されたスピロイリダール類は
イロン類の生合成および化学合成前駆体として利用しう
るだけでなく、それ自体、例えば抗酸化剤等の生物活性
物質として有用であることを確認して本発明を完成し
た。
【0007】
【発明の構成】従つて、本発明によれば、下記式(I)
で示されるトリテルペノイド類が提供される。
【0008】
【化3】
【0009】上式中、Rはメチル基またはアセトキシメ
チル基である。
【0010】なお、本明細書では、式(I)のRがメチ
ル基を表わすトリテルペノイドを化合物Iと称し、Rが
アセトキシメチル基を表わすトリテルペノイドを化合物
IIと称する。また、これらの化合物の同定に関する以
下の説明中の炭素原子の番号付は、上記式(II)の様
式に従う。
【0011】化合物Iの同定:1H NMRおよび13
NMRデータと共に、FAB MSスペクトラムの分子
イオンピークm/z469(M−H)-より分子式C30
464を有する。
【0012】UVスペクトラムは272nmに共役トリ
エンに起因する極大吸収と、262および284nmに
副極大吸収を示す。
【0013】IRスペクトラムは水酸基に帰属する吸収
帯(3410cm-1)とα,β−不飽和アルデヒドに帰
属する吸収帯(1649cm-1)を示す。
【0014】1Hおよび13C NMRスペクトラムは、1
個のアルデヒド、5個の二重結合および5個のメチレン
基の存在を示す。
【0015】さらに、H、H−COSY、HMBCおよ
びHMQCを含むNMR実験の詳細な解析によりすべて
の水素と炭素をアサインすることができた。すなわち、
化合物Iは、上記の既知化合物(II−d):(+)−
(6R、10S、11S、14S、26R)−26−エ
ナールと同様の骨格を有するが、理化学的データ、例え
ば、1H NMRおよび13C NMRが相互に異なり、特
に、既知化合物(II−d)の[α]D値が+137で
あるのに対し、本発明の化合物Iのそれが+10.5で
ある点でも明瞭に異なる。
【0016】26−Hおよび14−Hと共に27H3
おける差NOEスペクトラムは、17−Hの照射によつ
て化合物Iは既知化合物(II−d)と異なる立体構造
をもつことを示す。すなわち、化合物Iは11Rの立体
配置を有する。その上、化合物Iの6−Hと27−H3
との間のNOEの観察結果は、6Rおよび10Sの立体
配置を示し、27−H3と14−Hおよび26−Hとの
間のNOEのデータは、14Rおよび26Sの立体配置
を示した。
【0017】従つて、本発明の化合物は、同様の骨格を
有する既知化合物(II−d)とは、明瞭に区別できる
新規化合物であり、式(I)のRがメチル基を表わす、
(+)−(6R、10S、11R、14R、26S)−
19−メチル−26−ヒドロキシ−15−メチリデンス
ピロイリド−16−エナールである。
【0018】化合物IIの同定:化合物IIの分光学的
データは化合物Iと類似しているが、IRスペクトラム
は、水酸基(3402cm-1)およびα,β−不飽和ア
ルデヒド(1659cm-1)と共にエステル基(173
6cm-1)に起因する吸収帯を示した。
【0019】FAB MSスペクトラムでは、分子イオ
ンピークがm/z527(M−H)-に観察された。
【0020】1H NMRでは、1個のアセトキシル基と
4個のメチル基が5個のメチル基の代わりに観察される
ことから、化合物IIは化合物Iのメチル基に代わるア
セトキシメチル基が存在することが推察される。2次元
法および差NOEを含む詳細なNMR実験では、化合物
IIは化合物Iと同一の立体配置を示し、19−アセト
キシメチル基を有することが判明した。
【0021】従つて、化合物IIもまた、例えば既知化
合物(II−a)と明瞭に区別できる新規化合物であ
り、式(I)のRがアセトキシメチル基を表わす、
(+)−(6R、10S、11R、14R、26S)−
19−アセトキシメチル−26−ヒドロキシ−15−メ
チリデンスピロイリド−16−エナールである。
【0022】以下に、化合物Iおよび化合物IIの理化
学的性質を下記に示す。なお:IRスペクトルは、JA
SCO FT−IR5300スペクトロメーターで測定
し;UVスペクトルは、JASCO UVIDEC−6
10Cスペクトロメーターで測定し;1H NMRスペク
トルは、JEOL EX−400(400MHz)スペ
クトロメーターで測定し;13C NMRスペクトルはJ
EOL EX−400(100MHz)で測定した。ま
た、FAB MSスペクトルは、Finnigan MAT MA
T−90で測定した。
【0023】化合物I: 性状:白色粉末 [α]D 25+10.5(c=0.8、メタノール) UV(メタノール)nm(ε):262(1310
0)、272(13600)、284(9800) FAB MS m/z:469(M−H)- IR(KBr)cm-1:3410(br)、2922、
1649、1608。1 H NMR(CD3OD,δ):1.30(2H,m,4
−H2)、1.32(3H,s,27−H3)、1.42
(2H,m,12−H2)、1.57、2.02(各1
H,m,13−H2)、1.62(3H,s,24−
3)、1.63、1.73(各1H,m,9−H2)、
1.68(3H,s,30−H3)、1.81(3H,
s,25−H3)、1.83(3H,s,29−H3)、
1.88、2.22(各1H,m,5−H2)、2.11
(2H,m,20−H2)、2.12(2H,m,21−
2)、2.52、2.79(各1H,m,8−H2)、
2.97(1H,m,14−H)、3.40、3.50
(各1H,m,3−H2)、3.52(1H,d,J=
9.8Hz,6−H)、4.50(1H,d,J=3.9
Hz,26−H)、5.00、5.18(各1H,s,2
8−H2)、5.11(1H,t,J=6.4Hz,22
−H)、5.90(1H,d,J=10.7Hz,18−
H)、6.24(1H,d,J=15.6Hz,16−
H)、6.63(1H,dd,J=10.8,15.5H
z,17−H)、10.16(1H,s,1−H)。
【0024】13C NMR(CD3OD,δ):11.7
(25)、17.9(29)、18.5(24)、26.
1(8)、26.6(30)、27.7(13)、28.
5(21)、29.1(27)、31.9(5)、34.
3(4)、35.8(12)、39.8(9)、41.9
(20)、46.1(6)、50.8(14)、60.5
(11)、64.2(3)、75.3(10)、75.9
(26)、117.3(28)、125.9(22)、1
26.7(17)、127.4(18)、133.3(2
3)、134.4(16)、135.2(2)、141.
1(19)、146.7(15)、167.6(7)、1
93.8(1)。
【0025】化合物II: 性状:白色粉末 [α]D 25 +10.5(c=0.6、メタノール) UV(メタノール)nm(ε):266(1680
0)、274(17500)、286(14100) FAB MS m/z:527(M−H)- IR(KBr)cm-1:3402(br)、2926、
1736、1659、1611。
【0026】1H NMR(ベンゼン−d6,δ):0.9
7(3H,s,27−H3)、1.21、1.40(各1
H,m,9−H2)、1.32(2H,m,12−
2)、1.35(2H,m,4−H2)、1.39、1.
91(各1H,m,13−H2)、1.60(3H,s,
30−H3)、1.75(3H,s,24−H3)、1.7
9(3H,s,CH3−C=O)、1.96(3H,s,
25−H3)、2.23、2.37(各1H,m,8−
2)、2.42(2H,m,21−H2)、2.93(1
H,m,14−H)、3.33、3.51(各1H,m,
3−H2)、3.72(1H,d,J=9.8Hz,6−
H)、4.32(1H,d,J=3.9Hz,26−
H)、4.58、4.88(各1H,AB,J=13.7
Hz、29−H2)、5.11、5.14(各1H,s,
28−H2)、5.31(1H,t,J=6.8Hz,2
2−H)、6.33(1H,d,J=8.8Hz,18−
H)、6.36(1H,d,J=15.1Hz,16−
H)、6.67(1H,dd,J=11.2、15.1H
z,17−H)、10.57(1H,s,1−H)。
【0027】13C NMR(CD3OD,δ):11.7
(25)、18.7(30)、21.8(3−C=
O)、26.1(8)、26.7(13)、27.5(2
4)、29.0(21)、29.2(27)、31.5
(5)、32.1(4)、34.2(20)、34.3
(12)、36.7(9)、39.7(6)、46.0
(14)、60.0(11)、64.2(3)、70.0
(29)、75.3(10)、79.8(26)、11
7.8(28)、125.9(17)、126.0(2
2)、131.6(18)、133.5(23)、13
4.4(2)、137.8(16)、138.1(1
9)、148.4(15)、167.5(7)、173.
6(CH3=O)、193.8(1)。
【0028】以上の本発明の化合物IおよびIIは、そ
れ自体既知の精製法、例えば、シボリイリスの新鮮な根
茎のメタノール抽出物に水を加え、この水溶液をn−ヘ
キサンと酢酸エチルで分配し、次いで酢酸エチル抽出物
をシリカゲルクロマト処理(CHCl3:CH3OH=1
0:1)して粗精製物画分を得た後、この画分をHPL
C[Capcell pak C18(資生堂製)、CH3OH:H2
=5:1]で精製することにより得ることができる。物
質収支の1例を示せば、新鮮な根茎530gから、化合
物Iが4.2mgと化合物IIが1.8mg得られた。前
記粗精製物のHPLC分析結果を図1に示す。HPLC
の分析条件は以下のとおりである。
【0029】カラム:Capcell Pak C18 SG120 カラム温度:30℃ 溶媒:メタノール:水=5:1 流速:1mL/min 検出:UV254nm 図1中では、保持時間9.56分に化合物II、同13.
14分に化合物Iに相当する吸収がみられ、保持時間1
5.80分にイリフローレンタール、同18.84分にイ
リパリダール(Iripallidal)に相当する吸収がみられ
る。
【0030】本発明の化合物IおよびIIは、また、イ
リス(Iris)属に属する植物体に由来する器官の培養に
よつても得ることができる。培養は、まず、前記器官の
切片を、植物成長調節物質を含むそれ自体既知の寒天培
地に移植してカルスを誘導し、得られたカルスをさらに
前記寒天培地で継代培養し、次いで得られたカルスを植
物成長調節物質フリー、あるいは植物成長調節物質とし
てサイトカインまたはジベレリンを主にした一定の寒天
培地に移植生育して無菌幼植体を得るように行う(Plan
t Cell Rep. 13:12−16(1993)参照)。こ
うして得られた幼植体の根部を適当な液体培地に移植
し、それらを継代培養することにより培養根を得る。あ
るいは、前記カルスを液体培地に移植し、継代培養して
セルサスペンジョン(Cell suspension)を得る。こうし
て得た培養根またはセルサスペンジョンは、天然の根茎
由来の抽出物のように多数のイリダール類(図1参照)
を含まず、化合物Iおよび化合物IIをほぼ選択的に生
産するので、本発明の化合物を単離精製するのに都合が
よい。
【0031】培養の対象とすることができる器官は、根
茎、葉、茎、花、種子のいずれを使用してもよい。カル
スの誘導に使用する寒天培地は、例えば、リンスマイヤ
ー・スクーグ[Linsmaier & Skoog(以下LSとい
う)]寒天培地、また、植物成長調節物質として2,4
−ジクロロフエノキシ酢酸(2,4−D)やカイネチン
(KT)を適量添加したものを挙げることができる。誘
導したカルスの継代培養には同様の寒天培地を使用する
ことができる。これらの培養は、通常、暗所で約26℃
の温度で行う。
【0032】このようなカルスから幼植体を得るには、
カルスを前記LS寒天培地であつて、植物成長調節物質
を含まない培地、または、植物成長調節物質としてサイ
トカイニンもしくはジベレリンを主にした培地で培養す
ればよい。培養根の培養は、例えば、適量の5,6−ジ
クロロインドール酢酸(5,6−D−IAA)を添加し
たB5液体培地で行うのが好都合である。
【0033】本発明の化合物IおよびIIの生産を目差
して、以上のように調製したカルス、セルサスペンジョ
ンまたは培養根を培養するのに使用できる培地は、B5
改変液体培地、LS液体培地、リン・スタバ(Lin & St
aba)改変液体培地等が好ましい。本発明の化合物Iお
よびIIの生産を高めるには、リン・スタバ改変液体培
地が好ましい。この培養は、通常、暗所で約23℃の温
度にて、8〜13日間行う。
【0034】こうして得られる培養物からの化合物Iお
よびIIの採取は、天然の植物体からのイリダール類の
単離、精製方法に準じて行うことができる。
【0035】単離された化合物Iおよび化合物IIは、
それらの構造からも類堆できるように、酸化に対して不
安定であることから、逆に抗酸化剤として使用できる可
能性があり、また、イロン類の生合成または化学合成の
ための前駆体として有用である。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、これらに本発明の方法が限定されること
を意図するものでない。
【0037】実施例1 器官の培養 シボリイリス(Iris pallida L.)の根茎を、水洗後、7
0%v/vエタノール水溶液に数分間浸漬後、葉のつけ
根を含む部分を1cm立方に切取り有効塩素濃度5%の
次亜塩素酸ナトリウム水溶液に20分間浸漬した。組織
をさらに1〜2mmの厚さにスライスし再度1%亜塩素
酸ナトリウム水溶液に10分間浸漬した後に滅菌水で3
回水洗して殺菌した。さらに2mm立方に細分し、2,
4−D1.0μg/mLおよびカイネチン0.1μg/m
Lを含むLS培地に置床した。26℃にて暗所で培養し
たところ約1ケ月後にカルス様組織が出現した。
【0038】こうして得られた培養物を、改変B5培地
に2,4−D1mg/Lとカイネチン0.1mg/Lを加
えた培地(pH5.7〜5.8)に植え、暗所下、26℃
で110rpmにて旋回培養した。1週間目に培養懸濁
液60mLを新たに調製した同組成の培地140mLに
植え継ぎ同様に培養を続けた。この培養1週間でカルス
は湿細胞重量で5〜6倍に増加した。継濁培養物から細
胞を濾取し、水洗して得られた細胞は、植え継いだ2週
間目に湿細胞重量10.0gであつた。得られたカルス
をホモジナイズした後、化合物Iおよび化合物IIが、
それぞれ湿細胞100g当り0.86mgおよび0.42
mg得られた。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ニオイスミレの芳香を
有するイロン類の生合成または化学合成前駆となりうる
新規なイリダール類が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】シボリイリス(Iris pallida L.)の新鮮な根
茎からの抽出物のHPLCの分析結果を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 小松 一男 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 中村 正寛 東京都中央区銀座7丁目5番5号 株式会 社資生堂内 (72)発明者 横山 峰幸 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 和地 陽二 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内 (72)発明者 駒嶺 穆 東京都世田谷区弦巻2−35−5

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Rはメチル基またはアセトキシメチル基であ
    る)で示されるトリテルペノイド類。
JP21077094A 1994-08-12 1994-08-12 新規トリテルペノイド類 Withdrawn JPH0859536A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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