JPH085809B2 - 核フツ素化ベンゾイルフルオリド化合物の製造方法 - Google Patents
核フツ素化ベンゾイルフルオリド化合物の製造方法Info
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- JPH085809B2 JPH085809B2 JP20013788A JP20013788A JPH085809B2 JP H085809 B2 JPH085809 B2 JP H085809B2 JP 20013788 A JP20013788 A JP 20013788A JP 20013788 A JP20013788 A JP 20013788A JP H085809 B2 JPH085809 B2 JP H085809B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は医農薬の中間体として有用な核フッ素化ベン
ゾイルフルオリド化合物の製造方法に関するものであ
る。
ゾイルフルオリド化合物の製造方法に関するものであ
る。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 一般に、ベンゼン環が結合したハロゲンをアルカリ金
属フッ化物との反応によりフッ素に置換する場合、ハロ
ゲンの結合している炭素原子が、オルトまたはパラ位に
ある電子吸引基によって活性されていなければならな
い。従来、電子吸引基として、ニトロ基(-NO2)(特開昭
53−111020号、特開昭58−135840号、特開昭58−170735
号各公報など)、シアノ基(−CN)(特開昭58−189151
号、特開昭58−35161号各公報など)、クロロホルミル
基(−COCl)(特開昭61−1667号公報など)を用いて行
なう方法が知られている。しかし、電子吸引基として、
アセチル基をハロゲン化して得られるジハロアセチル基
(-COCHX2)またはトリハロアセチル基(-COCX3)を用いて
行なった例は知られていない。また、アセトフェノン化
合物から核フッ素化ベンゾイルフルオリド化合物を得る
ことは、従来技術の組合せにより可能であると推定され
る。たとえば、アセトフェノン化合物として核塩素化ア
セトフェノン類を用い、特開昭61−85350号公報記載の
次亜塩素酸ナトリウム溶液により、核塩素化安息香酸に
変換し、脱水乾燥後、特開昭59−130880号公報記載の塩
化チオニルを用いる方法により、核塩素化ベンゾイルク
ロリド類に変換し、さらに特開昭61−1667号公報のKFに
よるフッ素化方法で核フッ素化とクロロホルミル基のフ
ッ素化を同時に行なわせることにより、核フッ素化ベン
ゾイルフルオリド類を得る方法である。しかしこの場
合、核塩素化フセトフェノン類から3工程を必要とし、
しかも、核塩素化安息香酸の脱水乾燥が必要であるな
ど、煩雑な点が多い。
属フッ化物との反応によりフッ素に置換する場合、ハロ
ゲンの結合している炭素原子が、オルトまたはパラ位に
ある電子吸引基によって活性されていなければならな
い。従来、電子吸引基として、ニトロ基(-NO2)(特開昭
53−111020号、特開昭58−135840号、特開昭58−170735
号各公報など)、シアノ基(−CN)(特開昭58−189151
号、特開昭58−35161号各公報など)、クロロホルミル
基(−COCl)(特開昭61−1667号公報など)を用いて行
なう方法が知られている。しかし、電子吸引基として、
アセチル基をハロゲン化して得られるジハロアセチル基
(-COCHX2)またはトリハロアセチル基(-COCX3)を用いて
行なった例は知られていない。また、アセトフェノン化
合物から核フッ素化ベンゾイルフルオリド化合物を得る
ことは、従来技術の組合せにより可能であると推定され
る。たとえば、アセトフェノン化合物として核塩素化ア
セトフェノン類を用い、特開昭61−85350号公報記載の
次亜塩素酸ナトリウム溶液により、核塩素化安息香酸に
変換し、脱水乾燥後、特開昭59−130880号公報記載の塩
化チオニルを用いる方法により、核塩素化ベンゾイルク
ロリド類に変換し、さらに特開昭61−1667号公報のKFに
よるフッ素化方法で核フッ素化とクロロホルミル基のフ
ッ素化を同時に行なわせることにより、核フッ素化ベン
ゾイルフルオリド類を得る方法である。しかしこの場
合、核塩素化フセトフェノン類から3工程を必要とし、
しかも、核塩素化安息香酸の脱水乾燥が必要であるな
ど、煩雑な点が多い。
[課題を解決するための手段] 本発明は、核ハロゲン化ベンゼン化合物と塩化アセチ
ル等のアセチル化剤との反応により容易に得ることがで
きる核ハロゲン化アセトフエノン化合物とハロゲン化剤
との反応により、アセチル基をジハロアセチル基(-COCH
X2)またはトリハロアセチル(-COCX3)に変換し、さらに
フッ化カリウム等のフッ素化剤と反応させることによ
り、核フッ素化および側鎖フッ素化を同時に行ない、核
フッ素化ベンゾイルフルオリド化合物を製造することを
目的とするものである。すなわち、本発明は下記一般式
(I)で表わされるアセトフェノン化合物をハロゲン化
剤により、一般式(II)で表わされる2,2−ジハロアセ
トフェノン化合物または2,2,2−トリハロアセトフェノ
ン化合物に変換し、さらにフッ素化剤と反応させること
により、核フッ素化および側鎖フッ素化を同時に進行さ
せ、一般式(III)で示される核フッ素化ベンゾイルフ
ルオリド化合物を得ることを特徴とする核フッ素化ベン
ゾイルオリド化合物の製造方法に関するものである。
ル等のアセチル化剤との反応により容易に得ることがで
きる核ハロゲン化アセトフエノン化合物とハロゲン化剤
との反応により、アセチル基をジハロアセチル基(-COCH
X2)またはトリハロアセチル(-COCX3)に変換し、さらに
フッ化カリウム等のフッ素化剤と反応させることによ
り、核フッ素化および側鎖フッ素化を同時に行ない、核
フッ素化ベンゾイルフルオリド化合物を製造することを
目的とするものである。すなわち、本発明は下記一般式
(I)で表わされるアセトフェノン化合物をハロゲン化
剤により、一般式(II)で表わされる2,2−ジハロアセ
トフェノン化合物または2,2,2−トリハロアセトフェノ
ン化合物に変換し、さらにフッ素化剤と反応させること
により、核フッ素化および側鎖フッ素化を同時に進行さ
せ、一般式(III)で示される核フッ素化ベンゾイルフ
ルオリド化合物を得ることを特徴とする核フッ素化ベン
ゾイルオリド化合物の製造方法に関するものである。
(式中、A1,A2,A3,A4,A5は水素、ハロゲン、アルキ
ル基、又はポリフルオロアルキル基であり、A1,A3,A5
のうち少なくと一つは塩素または臭素である。塩素また
は臭素であるA1,A3,A5に対応するB1,B3,B5はフッ素
であり、塩素または臭素でないA1,A3,A5に対応する
B1,B3,B5はA1,A3,A5と同一の基である。l,m,nは整
数でl+m+n=3,lは0または1、m,nは0,1または2
を示す。X,Yは同一または異種のハロゲンを示す。) 従来法では3工程で製造できると推定される本化合物
を、本法によれば2工程で安価に収率よく製造できる。
本法では、従来技術の組合せにおいて必要であった固体
の脱水工程といった煩雑な工程もなく、合理的である。
ル基、又はポリフルオロアルキル基であり、A1,A3,A5
のうち少なくと一つは塩素または臭素である。塩素また
は臭素であるA1,A3,A5に対応するB1,B3,B5はフッ素
であり、塩素または臭素でないA1,A3,A5に対応する
B1,B3,B5はA1,A3,A5と同一の基である。l,m,nは整
数でl+m+n=3,lは0または1、m,nは0,1または2
を示す。X,Yは同一または異種のハロゲンを示す。) 従来法では3工程で製造できると推定される本化合物
を、本法によれば2工程で安価に収率よく製造できる。
本法では、従来技術の組合せにおいて必要であった固体
の脱水工程といった煩雑な工程もなく、合理的である。
前記一般(I)〜(III)において、水素、ハロゲン
以外の置換基A1〜A5及びB1,B3,B5は、炭素数1〜20の
ものから選択することが適当である。又、置換基中ポリ
フルオロアルキル基とは、パーフルオロアルキル基の
他、フッ素原子の一部がH,Cl,Br等で置換されたものを
含むものである。
以外の置換基A1〜A5及びB1,B3,B5は、炭素数1〜20の
ものから選択することが適当である。又、置換基中ポリ
フルオロアルキル基とは、パーフルオロアルキル基の
他、フッ素原子の一部がH,Cl,Br等で置換されたものを
含むものである。
核ハロゲン化アセトフェノン化合物のアセチル基をハ
ロゲン化する反応は、出発原料を単にハロゲン化剤と反
応させればよい。ハロゲン化剤としてはCl2,Br2,I2,C
11,BrI,BrCl,NO2Cl,ClN+Et3Cl-等が用いられるが、経
済性の面から安価な塩素ガスまたは臭素が好ましい。
ロゲン化する反応は、出発原料を単にハロゲン化剤と反
応させればよい。ハロゲン化剤としてはCl2,Br2,I2,C
11,BrI,BrCl,NO2Cl,ClN+Et3Cl-等が用いられるが、経
済性の面から安価な塩素ガスまたは臭素が好ましい。
塩素ガスのみを用いる場合、2,2,2−トリクロロアセ
トフェノン化合物を得るためにはCl2の使用量は1.5〜20
倍モル、好ましくは2〜5倍モルであり、反応温度80℃
〜250℃、好ましくは130℃〜200℃で行なう。2,2−ジク
ロロアセトフェノン化合物を得るためにはCl2の使用量
は1〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルであり、反応
温度は80℃〜200℃、好ましくは110℃〜160℃で行な
う。
トフェノン化合物を得るためにはCl2の使用量は1.5〜20
倍モル、好ましくは2〜5倍モルであり、反応温度80℃
〜250℃、好ましくは130℃〜200℃で行なう。2,2−ジク
ロロアセトフェノン化合物を得るためにはCl2の使用量
は1〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルであり、反応
温度は80℃〜200℃、好ましくは110℃〜160℃で行な
う。
酢酸共存下で塩素ガスを用いる場合、2,2−ジクロロ
アセトフェノン化合物を得るためにはCl2の使用量は1
〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルで、反応温度は40
℃〜80℃、好ましくは50℃〜60℃で行なう。2,2,2−ト
リクロロアセトフェノン化合物を得るためには、Cl2の
使用量は1.5〜20倍モル、好ましくは2〜5倍モルであ
り、反応温度は40℃〜120℃、好ましくは80℃〜120℃で
行なう。
アセトフェノン化合物を得るためにはCl2の使用量は1
〜10倍モル、好ましくは1〜3倍モルで、反応温度は40
℃〜80℃、好ましくは50℃〜60℃で行なう。2,2,2−ト
リクロロアセトフェノン化合物を得るためには、Cl2の
使用量は1.5〜20倍モル、好ましくは2〜5倍モルであ
り、反応温度は40℃〜120℃、好ましくは80℃〜120℃で
行なう。
臭素化を行なう場合は酢酸共存下で行ない、反応温度
は0℃〜50℃、好ましくは0℃〜20℃で行なう。生成物
の2,2−ジハロアセトフェノン化合物または2,2,2−トリ
ハロアセトフェノン化合物またはそれらの混合物は、単
離してもよいし、単離せずそのまま次の反応に供しても
よい。
は0℃〜50℃、好ましくは0℃〜20℃で行なう。生成物
の2,2−ジハロアセトフェノン化合物または2,2,2−トリ
ハロアセトフェノン化合物またはそれらの混合物は、単
離してもよいし、単離せずそのまま次の反応に供しても
よい。
上で得られた2,2−ジハロアセトフェノン化合物また
は2,2,2−トリハロアセトフェノン化合物またはそれら
の混合物のベンゼン核の塩素または臭素をフッ素で置換
すると同時に側鎖をフッ素化して核フッ素化ベンゾイル
フルオリドに変換する反応を行なうには、非プロトン性
溶媒中、フッ素化剤と反応させればよい。フッ素化剤と
しては、NaF,KF,RbF,CsF、等のアルカリ金属フッ化物が
好ましく、特にスプレー乾燥したフッ化カリウムが好ま
しく、原料に対して2〜8倍モル、好ましくは2〜5倍
モル用いる。
は2,2,2−トリハロアセトフェノン化合物またはそれら
の混合物のベンゼン核の塩素または臭素をフッ素で置換
すると同時に側鎖をフッ素化して核フッ素化ベンゾイル
フルオリドに変換する反応を行なうには、非プロトン性
溶媒中、フッ素化剤と反応させればよい。フッ素化剤と
しては、NaF,KF,RbF,CsF、等のアルカリ金属フッ化物が
好ましく、特にスプレー乾燥したフッ化カリウムが好ま
しく、原料に対して2〜8倍モル、好ましくは2〜5倍
モル用いる。
また、フッ素化の際の反応促進剤として、テトラブチ
ルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムク
ロリド等の四級アンモニウム塩、または、テトラブチル
ホスホニウムブロミド等の四級ホスホニウム塩等の相関
移動触媒を添加してフッ素化を行なうことも可能であ
る。
ルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムク
ロリド等の四級アンモニウム塩、または、テトラブチル
ホスホニウムブロミド等の四級ホスホニウム塩等の相関
移動触媒を添加してフッ素化を行なうことも可能であ
る。
非プロトン性溶媒としては、スルホラン、N,N−ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルス
ルホン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、
ジオキサン、ジグリム、テトラグリム等を用いることが
できるが、好ましくはスルホラン、N,N−ジメチルホル
ムアミドである。使用量は原料に対して等重量から10倍
重量、好ましくは2倍重量から5倍重量である。
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルス
ルホン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、
ジオキサン、ジグリム、テトラグリム等を用いることが
できるが、好ましくはスルホラン、N,N−ジメチルホル
ムアミドである。使用量は原料に対して等重量から10倍
重量、好ましくは2倍重量から5倍重量である。
反応温度はおよそ50℃〜250℃、好ましくは100℃〜20
0℃である。
0℃である。
[実施例] 以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 (1)冷却管及びガス吹き込み管付きのガラス製300m
l反応器に、2′,4′−ジクロロ−5′−フルオロアセ
トフェノン207g(1.00mol)を仕込み、反応温度を190〜
200℃に保ちながら、常圧下、Cl2ガス213g(3.00mol)
を12時間かけて吹き込んだ。冷却後、反応液を水洗し、
さらに減圧蒸留することによって、2,2,2,2′,4′−ペ
ンタクロロ−5′−フルオロアセトフェノン286gを得た
(収率92.3%)。
l反応器に、2′,4′−ジクロロ−5′−フルオロアセ
トフェノン207g(1.00mol)を仕込み、反応温度を190〜
200℃に保ちながら、常圧下、Cl2ガス213g(3.00mol)
を12時間かけて吹き込んだ。冷却後、反応液を水洗し、
さらに減圧蒸留することによって、2,2,2,2′,4′−ペ
ンタクロロ−5′−フルオロアセトフェノン286gを得た
(収率92.3%)。
(2)次に冷却管および流出管付きのガラス製500ml
反応容器に、上で得た2,2,2,2′,4′−ペンタクロロ−
5′−フルオロアセトフェノン155g(0.500mol)、スプ
レー乾燥フッ化カリウム105g(1.80mol)、スルホラン3
10gを仕込み、激しく攪拌しながら120℃〜150℃に加熱
して低沸物を留去したのち、170〜175℃に昇温して15時
間反応させた。冷却後、無機塩を濾別し、さらに減圧蒸
留することにより、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフ
ルオリドを63.6g(収率71.5%)得た。
反応容器に、上で得た2,2,2,2′,4′−ペンタクロロ−
5′−フルオロアセトフェノン155g(0.500mol)、スプ
レー乾燥フッ化カリウム105g(1.80mol)、スルホラン3
10gを仕込み、激しく攪拌しながら120℃〜150℃に加熱
して低沸物を留去したのち、170〜175℃に昇温して15時
間反応させた。冷却後、無機塩を濾別し、さらに減圧蒸
留することにより、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフ
ルオリドを63.6g(収率71.5%)得た。
実施例2 反応温度を140〜150℃に保つ以外は実施例1−(1)
と同様にして、2′−4′−ジクロロ−5′−フルオロ
アセトフェノン207g(1.00mol)に常圧下、Cl2ガス142g
(2.00mol)を10時間かけて吹き込んだ。冷却後、反応
液を水洗し、さらに減圧蒸留することによって、2,2,
2′,4′−テトラクロロ−5′−フルオロアセトフェノ
ン224g(収率81.0%)得た。
と同様にして、2′−4′−ジクロロ−5′−フルオロ
アセトフェノン207g(1.00mol)に常圧下、Cl2ガス142g
(2.00mol)を10時間かけて吹き込んだ。冷却後、反応
液を水洗し、さらに減圧蒸留することによって、2,2,
2′,4′−テトラクロロ−5′−フルオロアセトフェノ
ン224g(収率81.0%)得た。
次に実施例1−(2)と同様にして、上で得た2,2,2′,
4′−テトラクロロ−5′−フルオロアセトフェノン138
g(0.50mol)を用いて反応を行ない、170〜175℃、18時
間で、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド62.3g
(収率70.1%)得た。
4′−テトラクロロ−5′−フルオロアセトフェノン138
g(0.50mol)を用いて反応を行ない、170〜175℃、18時
間で、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド62.3g
(収率70.1%)得た。
実施例3 反応温度を180〜190℃に保つ以外は実施例1−(1)
と同様にして、2′−4′−ジクロロ−5′−フルオロ
アセトフェノン207g(1.00mol)に常圧下、Cl2ガス213g
(3.00mol)を10時間かけて吹き込んだ。冷却後、反応
液を水洗した粗生成物は、2,2,2′,4′−テトラクロロ
−5′−フルオロアセトフェノンと2,2,2,2′,4′−ペ
ンタクロロ−5′−フルオロアセトフェノンの23:77混
合物であった。これを精製することなくそのまま、実施
例1−(2)と同様の反応に用い、170〜175℃、16時間
で、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド126g
(収率71.0%)を得た。
と同様にして、2′−4′−ジクロロ−5′−フルオロ
アセトフェノン207g(1.00mol)に常圧下、Cl2ガス213g
(3.00mol)を10時間かけて吹き込んだ。冷却後、反応
液を水洗した粗生成物は、2,2,2′,4′−テトラクロロ
−5′−フルオロアセトフェノンと2,2,2,2′,4′−ペ
ンタクロロ−5′−フルオロアセトフェノンの23:77混
合物であった。これを精製することなくそのまま、実施
例1−(2)と同様の反応に用い、170〜175℃、16時間
で、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフルオリド126g
(収率71.0%)を得た。
実施例4 冷却管および滴下漏斗付きのガラス製1の反応容器
に、2′−4′−ジクロロ−5′−フルオロアセトフェ
ノン207g(1.00mol)および酢酸200mlを仕込み、Br2104
ml(2.00mol)の酢酸200ml溶液を反応温度を20℃に保ち
ながら滴下した。滴下後20℃でさらに1時間反応させた
後、氷浴を用いて0℃に冷却した。析出した結晶を濾別
し、50%エタノール水溶液で洗浄した後、真空乾燥して
2,2−ジブロモー2′,4′−ジクロロ−5′−フルオロ
アセトフェノンを246g(収率67.4%)得た。
に、2′−4′−ジクロロ−5′−フルオロアセトフェ
ノン207g(1.00mol)および酢酸200mlを仕込み、Br2104
ml(2.00mol)の酢酸200ml溶液を反応温度を20℃に保ち
ながら滴下した。滴下後20℃でさらに1時間反応させた
後、氷浴を用いて0℃に冷却した。析出した結晶を濾別
し、50%エタノール水溶液で洗浄した後、真空乾燥して
2,2−ジブロモー2′,4′−ジクロロ−5′−フルオロ
アセトフェノンを246g(収率67.4%)得た。
次に上で得た2,2−ジブロモ−2′,4′−ジクロロ−
5′−フルオロアセトフェノン182g(0.50mol)を用い
て実施例1−(2)と同様の方法で反応を行ない、170
〜175℃、17時間で、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフ
ルオリド61.0g(収率68.6%)を得た。
5′−フルオロアセトフェノン182g(0.50mol)を用い
て実施例1−(2)と同様の方法で反応を行ない、170
〜175℃、17時間で、2,4,5−トリフルオロベンゾイルフ
ルオリド61.0g(収率68.6%)を得た。
実施例5 2′,3′,4′−トリクロロ−5′−フルオロアセトフ
ェノン242g(1.00mol)を用い、実施例1−(1)と同
様の方法で反応を行ない、冷却、水洗して得た粗生成物
をそのまま実施例1−(2)と同様の反応に用い、170
〜175℃、14時間で、3−クロロ−2,4,5−トリフルオロ
ベンゾイルフルオリド160g(収率75.3%)を得た。
ェノン242g(1.00mol)を用い、実施例1−(1)と同
様の方法で反応を行ない、冷却、水洗して得た粗生成物
をそのまま実施例1−(2)と同様の反応に用い、170
〜175℃、14時間で、3−クロロ−2,4,5−トリフルオロ
ベンゾイルフルオリド160g(収率75.3%)を得た。
実施例6 2′,3′−ジクロロ−4′,5′−ジフルオロアセトフ
ェノン225g(1.00mol)を用い、実施例1−(1)と同
様の方法により、2,2,2,2′,3′−ペンタクロロ−4′,
5′−ジフルオロアセトフェノン294g(収率89.4%)を
得た。
ェノン225g(1.00mol)を用い、実施例1−(1)と同
様の方法により、2,2,2,2′,3′−ペンタクロロ−4′,
5′−ジフルオロアセトフェノン294g(収率89.4%)を
得た。
次に実施例1−(2)と同様の方法により、上で得た
2,2,2,2′,3′−ペンタクロロ−4′,5′−ジフルオロ
アセトフェノン164g(0.50mol)を用い、170〜175℃で1
2時間反応させることにより、3−クロロ−2,4,5−トリ
フルオロベンゾイルフルオリド73.5g(収率69.2%)を
得た。
2,2,2,2′,3′−ペンタクロロ−4′,5′−ジフルオロ
アセトフェノン164g(0.50mol)を用い、170〜175℃で1
2時間反応させることにより、3−クロロ−2,4,5−トリ
フルオロベンゾイルフルオリド73.5g(収率69.2%)を
得た。
実施例7 実施例1−(1)と同様の方法で、2′−ブロモ−
4′−クロロ−5′−フルオロアセトフェノン252g(1.
00mol)を用いて反応を行ない、冷却、水洗して得た粗
生成物を、実施例1−(2)と同様の反応に用い、175
〜180℃で20時間反応させることにより、2,4,5−トリフ
ルオロベンゾイルフルオリド112g(収率62.8%)を得
た。
4′−クロロ−5′−フルオロアセトフェノン252g(1.
00mol)を用いて反応を行ない、冷却、水洗して得た粗
生成物を、実施例1−(2)と同様の反応に用い、175
〜180℃で20時間反応させることにより、2,4,5−トリフ
ルオロベンゾイルフルオリド112g(収率62.8%)を得
た。
実施例8 実施例1−(1)と同様の方法で、2′,4′,6′−ト
リクロロアセトフェノン224g(1.00mol)を用いて反応
を行ない、冷却、水洗して得られた粗生成物を、実施例
1−(2)と同様にして反応させ、170〜175℃、17時間
で、2,4,6−トリフルオロベンゾイルフルオリド127g
(収率71.2%)を得た。
リクロロアセトフェノン224g(1.00mol)を用いて反応
を行ない、冷却、水洗して得られた粗生成物を、実施例
1−(2)と同様にして反応させ、170〜175℃、17時間
で、2,4,6−トリフルオロベンゾイルフルオリド127g
(収率71.2%)を得た。
実施例9 実施例1−(1)と同様の方法で、4′−クロロ−
3′−トリフルオロメチルアセトフェノン223g(1.00mo
l)を用いて反応を行ない、2,2,2,4′−テトラクロロ−
3′−トリフルオロメチルアセトフェノン289g(収率8
8.7%)を得た。
3′−トリフルオロメチルアセトフェノン223g(1.00mo
l)を用いて反応を行ない、2,2,2,4′−テトラクロロ−
3′−トリフルオロメチルアセトフェノン289g(収率8
8.7%)を得た。
次に上で得た2,2,2,4′−テトラクロロ−3′−トリ
フルオロメチルアセトフェノン163g(0.50mol)、KF69.
7g(1.20mol)を用いて、実施例1−(2)と同様の方
法で反応を行ない、140〜150℃、3時間で4−フルオロ
−3−トリフルオロメチルベンゾイルフルオリド163g
(収率77.5%)を得た。
フルオロメチルアセトフェノン163g(0.50mol)、KF69.
7g(1.20mol)を用いて、実施例1−(2)と同様の方
法で反応を行ない、140〜150℃、3時間で4−フルオロ
−3−トリフルオロメチルベンゾイルフルオリド163g
(収率77.5%)を得た。
実施例10 実施例1−(1)と同様にして、3′,4′,5′−トリ
クロロ−2′−メチルアセトフェノン238g(1.00mol)
を用いて反応を行ない、冷却、水洗して得られた粗生成
物を、実施例1−(2)と同様の反応に用い、175〜185
℃、21時間で、3.5−ジクロ−4−フルオロ−2−メチ
ルベンゾイルフルオリド143g(収率63.4%)を得た。
クロロ−2′−メチルアセトフェノン238g(1.00mol)
を用いて反応を行ない、冷却、水洗して得られた粗生成
物を、実施例1−(2)と同様の反応に用い、175〜185
℃、21時間で、3.5−ジクロ−4−フルオロ−2−メチ
ルベンゾイルフルオリド143g(収率63.4%)を得た。
実施例11 3′,4′,5′−トリクロロ−2′−(1H,1H−ペルフ
ルオロブチル)アセトフェノン406g(1.00mol)を用い
て、実施例1−(1)と同様にして反応を行ない、冷
却、水洗して得られた粗生成物を実施例1−(2)と同
様の反応に用い、175〜185℃、25時間で、3,5−ジクロ
ロ−4−フルオロ−2−(1H,1H−ベルフルオロブチ
ル)ベンゾイルフルオリド206g(収率52.5%)を得た。
ルオロブチル)アセトフェノン406g(1.00mol)を用い
て、実施例1−(1)と同様にして反応を行ない、冷
却、水洗して得られた粗生成物を実施例1−(2)と同
様の反応に用い、175〜185℃、25時間で、3,5−ジクロ
ロ−4−フルオロ−2−(1H,1H−ベルフルオロブチ
ル)ベンゾイルフルオリド206g(収率52.5%)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07C 49/80
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表わされるアセトフェ
ノン化合物をハロゲン化剤により、一般式(II)で表わ
される2,2−ジハロアセトフェノン化合物または2,2,2−
トリハロアセトフェノン化合物に変換し、さらにフッ素
化剤と反応させることにより、核フッ素化および側鎖フ
ッ素化を同時に進行させ、一般式(III)で示される核
フッ素化ベンゾイルフルオリド化合物を得ることを特徴
とする核フッ素化ベンゾイルフルオリド化合物の製造方
法。 (式中、A1,A2,A3,A4,A5は水素、ハロゲン、アルキ
ル基、又はポリフルオロアルキル基であり、A1,A3,A5
のうち少なくとも一つは塩素または臭素である。塩素ま
たは臭素であるA1,A3,A5に対応するB1,B3,B5はフッ
素であり、塩素または臭素でないA1,A3,A5に対応する
B1,B3,B5はA1,A3,A5と同一の基である。l,m,nは整
数でl+m+n=3,lは0または1、m,nは0,1または2
を示す。X,Yは同一または異種のハロゲンを示す。) - 【請求項2】ハロゲン化剤が、塩素化剤または臭素化剤
である請求項1記載の方法。 - 【請求項3】フッ素化剤がアルカリ金属フッ化物である
請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20013788A JPH085809B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 核フツ素化ベンゾイルフルオリド化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20013788A JPH085809B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 核フツ素化ベンゾイルフルオリド化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0249736A JPH0249736A (ja) | 1990-02-20 |
JPH085809B2 true JPH085809B2 (ja) | 1996-01-24 |
Family
ID=16419410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20013788A Expired - Fee Related JPH085809B2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 核フツ素化ベンゾイルフルオリド化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085809B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5969188A (en) * | 1999-01-05 | 1999-10-19 | Nipa Hardwicke, Inc. | Process for producing trifluoromethylacetophenones |
-
1988
- 1988-08-12 JP JP20013788A patent/JPH085809B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0249736A (ja) | 1990-02-20 |
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