JPH0858029A - 印刷を施した生分解性樹脂積層体 - Google Patents

印刷を施した生分解性樹脂積層体

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JPH0858029A
JPH0858029A JP19418694A JP19418694A JPH0858029A JP H0858029 A JPH0858029 A JP H0858029A JP 19418694 A JP19418694 A JP 19418694A JP 19418694 A JP19418694 A JP 19418694A JP H0858029 A JPH0858029 A JP H0858029A
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JP
Japan
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biodegradable resin
ink
laminate
water
base material
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Pending
Application number
JP19418694A
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English (en)
Inventor
Masayuki Taniguchi
谷口  正幸
Kazuya Hachifusa
和也 八房
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 印刷インキを含めた全構成が生分解性素材であり、使用
時に優れた耐性耐水性を示す印刷を施した生分解性樹脂
積層体を提供すること。 【構成】分解性を有する基材の少なくとも一方の表面に
水溶性印刷インキにて印刷を施し、その表面上に透明生
分解性樹脂を積層してなることを特徴とする印刷を施し
た生分解性樹脂積層体を提供し、前記透明生分解性樹脂
が、数平均分子量1万〜6万の脂肪族系のポリエステル
であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板紙、生分解性樹脂から
なるシート等を基材にし、全体で生分解性を有する積層
体に関するものであり、さらに詳しくは印刷を施してな
り、印刷層も生分解性を有する積層体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】板紙等をベースにした樹脂積層体は紙カ
ップ、紙トレー、紙カートン等の紙容器素材として、さ
らに近年の環境保全意識の高まりから入場券、会員証と
いったカード分野でも紙と樹脂の積層体が用いられるよ
うになってきた。さらになる環境意識からここで用いる
樹脂についても天然素材の紙と同様な分解性を期待され
るようになってきた。
【0003】そこで我々は既に、特願平3-249106号にお
いて板紙等を基材としてその両面に自然環境中で紙と同
様、またはそれ以上の分解性を示す生分解性樹脂を積層
した積層体及びその製造方法を提案している。
【0004】これらの表面に、商品性を付与するために
印刷を施すが、現在用いている一般的なグラビアインキ
やオフセットインキは、バインダーとして生分解性を有
しないポリマーを用いているため、厚み1〜2μmのイ
ンキ層で生分解性の樹脂、及び基材が覆われている。よ
って、印刷を施した場合の生分解性積層体は環境中にお
ける分解が遅く、分解後もインキ層はフィルムとして残
存していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたのであり、その課題とす
るところは、印刷インキを含めた全構成が生分解性素材
であり、使用時に優れた耐性耐水性を示す印刷を施した
生分解性樹脂積層体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、分解性を有する基材の少なくとも一方の表面
に水溶性印刷インキにて印刷を施し、その表面上に透明
生分解性樹脂を積層してなることを特徴とする印刷を施
した生分解性樹脂積層体を提供し、前記透明生分解性樹
脂が、数平均分子量1万〜6万の脂肪族系のポリエステ
ルであることを特徴とする。
【0007】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明に用いる水溶性印刷インキはインキバインダーとし
てポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の合成系の
水溶性樹脂を用いたもの、またはデンプン・カルボキシ
メチルセルロース(CMC)・海草抽出物やプルラン等
の微生物産生の多糖類およびゼラチン・カゼイン等の蛋
白質などの天然系の水溶性樹脂を用い、これを染料また
は顔料と混合したものを用いる。
【0008】印刷方法としてはグラビア印刷、スクリー
ン印刷等の一般的な印刷方法で行うことができる。
【0009】ベースとなる基材としては、板紙等の天然
素材の他、板紙と同様な強度を持たせた生分解性樹脂を
使うこともできる。具体出来にはポリヒドロキシブチレ
ート、ポリヒドロキシブチレート・ポリヒドロキシヴァ
リレート共重合体の微生物産生ポリエステル、ポリカプ
ロラクトン、ポリ乳酸等のポリグリコール酸、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアルコールデンプン複合体等
が使用でき、これらの樹脂同士の混合物であっても良
い。また、更に強度を付与するためにタルク、炭酸カル
シウム、マイカ、グラスファイバー等の一般的な樹脂充
填材を使用すると更に良好である。
【0010】上記の印刷方法にて水溶性インキで図柄を
施した基材に透明な生分解性樹脂を積層する。
【0011】ここで積層する透明な生分解性樹脂として
は、図柄が透けて見えなくてはならないので、できるだ
け透明性の優れたものが好ましい。板紙の代替として用
いる事ができる、前記の生分解性樹脂の中で、着色がな
い透明性のあるものに限られる。ポリカプロラクトン、
ポリ乳酸等のポリグリコール酸、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコールデンプン複合体が使用でき
る。
【0012】本発明における水溶性インキとしては、バ
インダーとして合成系の水溶性樹脂、または微生物産
生、海草抽出物等の多糖類または蛋白質などの天然系の
水溶性樹脂を用い、これに染料または顔料を混合したイ
ンキでが使用可能である。
【0013】積層する方法としてはフィルム化したのち
に貼り合わせる方法と印刷済みの基材上に直接押出コー
ティング法により積層する方法があるが、どちらの方法
によっても積層することができる。
【0014】フィルム化したのちに貼合わせる方法はデ
ンプンやポリビニルアルコール系の接着剤を用いる方法
と熱圧着による方法等で行うことができる。また、使用
するフィルムに一軸または二軸延伸処理をしたフィルム
を用いることによりフィルム面に予め裏刷りにて印刷
し、これを板紙と貼り合わせる方法も採ることができ
る。また、押出コーティング法では一般的な押出機を用
いてコーティングすることができる。
【0015】
【作用】以上に示したように本発明により、従来使用さ
れていた印刷インキはバインダーが非生分解性であった
ために、廃棄後インキ被膜層が半永久的に残存してしま
い、環境保全上好ましくなかったが、水溶性印刷インキ
と透明な生分解性樹脂を組み合わせることにより全構成
を生分解性にすることができ、自然環境中で完全に分解
する積層体を得ることができる。
【0016】
【実施例】
<実施例1>基材として枚葉の板紙(大昭和製紙(株)
製「ノーコートアイボリー」220g/m2 )を用い、
その片面にインキバインダーとしてポリビニルアルコー
ルを20重量部、染料を0.1重量部を水で調製し、染
料で着色した水溶性インキを用いて、シルクスクリーン
印刷法により図柄を印刷し、さらにその上にポリヒドロ
キシブチレート・ポリヒドロキシヴァリレート共重合体
(ゼネカ(株)製:「バイオポールD610G」)を両
面にTダイ式溶融押出し法により30μmの厚みに積層
して、図2に示すような積層体を成形した。
【0017】この積層体を用いてカード(縦5.5cm×
横8.5cm)を作成した。このカードの実際の使用を想
定した耐久テストと生分解性の確認テストを行った。す
なわち、耐久テストは40℃・90%RHの環境に24
時間放置後の形状変化観察およびカード表面をコットン
で強く擦り、印刷図柄の状態を観察する。また、生分解
性の確認テストは土壌中に埋設し、形状変化を定期的に
観察した。
【0018】その結果、耐久テストにおいては、カード
の形状変化は全くなく印刷図柄も変化なしであった。生
分解性においては、1カ月後には表面に積層した樹脂層
はほぼ完全に分解し、同時に印刷図柄も完全に溶け、紙
基材のみが残存している状態であった。6カ月経過後は
形状も保持されておらず、紙基材も約半分程度のみ残存
する状態であった。
【0019】<実施例2>基材としてポリヒドロキシブ
チレート・ポリヒドロキシヴァリレート共重合体(ゼネ
カ(株)製:「バイオポールD610G」、)を押出し
成形法により、厚み0.45mmのシートを作成し、そ
の片面にインキバインダーとして「(14)プルランP
I−20」(林原(株)製)を20重量部を水で調製
し、ジスアゾ系染料にて着色した水溶性インキを用い
て、グラビア印刷法により図柄を印刷した。さらにその
上にポリ乳酸(島津製作所(株)製:「ラクティ」)を
両面にTダイ式溶融押出し法により30μmの厚みに積
層し、実施例1同様な積層体を成形し、カードを作成し
た。
【0020】実施例1同様に耐久テストと生分解性の確
認テストを行ったところ、耐久テストにおいては、カー
ドの形状変化は全くなく印刷図柄も変化なしであった。
生分解性は表面に積層した樹脂層は1カ月後にほぼ完全
にバラバラに崩壊しし、同時に印刷図柄も完全に溶け、
樹脂基材のみが残存している状態であった。6カ月経過
後は樹脂基材を全く形状をとどめていなかった。
【0021】<比較例1>基材として枚葉の板紙(大昭
和製紙(株)製:「ノーコートアイボリー」380g/
2 )を用い、その上にポリヒドロキシブチレート・ポ
リヒドロキシヴァリレート共重合体(ゼネカ(株)製:
「バイオポールD610G」)を両面にTダイ式溶融押
出し法により30μmの厚みに積層し、その片面に一般
的なグラビアインキ(東洋インキ製造(株)製:「Ne
wMax」)を用いた、グラビア印刷法により図柄を印
刷し、図3に示す積層体を作成した。
【0022】これを実施例1同様にカードに仕上げ、耐
久テストと生分解性の確認テストを行ったところ、耐久
テストにおいては、カードの形状変化は全くなく印刷図
柄も変化なしであった。生分解性は積層した樹脂層が2
カ月後にカード端面から分解しはじめているのを観察し
たが、表面の印刷面は全く変化なしであった。6カ月後
にはこの印刷インキ層が完全に板紙基材と分離し単一の
被膜として残存していた。このとき、板紙基材は形状は
とどめていたが、約半分程度のみ残存する状態であっ
た。
【0023】<比較例2>基材として枚葉の板紙(大昭
和製紙(株)製:「ノーコートアイボリー」380g/
2 )を用い、その上にポリヒドロキシブチレート・ポ
リヒドロキシヴァリレート共重合体(ゼネカ(株)製:
「バイオポールD610G」)を両面にTダイ式溶融押
出し法により30μmの厚みに積層し、その片面にイン
キバインダーとしてポリビニルアルコールを20重量
部、染料を0.1重量部を水で調製した水溶性インキを
用いて、シルクスクリーン印刷法により図柄を印刷し、
図4に示す積層体を作成した。
【0024】これを実施例1と同様にカードに仕上げ、
耐久テストと生分解性の確認テストを行ったところ、耐
久テストにおいては、カードの形状変化は全くなく印刷
図柄は色落ちが激しかった。生分解性は表面に積層した
樹脂層は1カ月後にほぼ完全に分解し、紙基材のみが残
存している状態であった。6カ月経過後は形状も保持さ
れておらず、紙基材も約半分程度のみ残存する状態であ
った。
【0025】
【発明の効果】以上に示したように、本発明により、従
来使用されていた印刷インキはバインダーが非生分解性
であったために、廃棄後インキ被膜層が半永久的に残存
してしまい、環境保全上好ましくなかったが、水溶性印
刷インキと透明な生分解性樹脂を組み合わせることによ
り全構成を生分解性にすることができ、自然環境中で完
全に分解する積層体を得ることができる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る断面の構成を示す説明
図である。
【図2】本発明の一実施例に係る断面の構成を示す説明
図である。
【図3】本発明の一比較例に係る断面の構成を示す説明
図である。
【図4】本発明の一比較例に係る断面の構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
1…枚葉の板紙 2…水溶性印刷インキ 3…透明生分
解性樹脂 4…生分解性樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分解性を有する基材の少なくとも一方の表
    面に水溶性印刷インキにて印刷を施し、その表面上に透
    明生分解性樹脂を積層してなることを特徴とする印刷を
    施した生分解性樹脂積層体。
  2. 【請求項2】前記透明生分解性樹脂が、数平均分子量1
    万〜6万の脂肪族系のポリエステルであることを特徴と
    する請求項1記載の印刷を施した生分解性樹脂積層体。
JP19418694A 1994-08-18 1994-08-18 印刷を施した生分解性樹脂積層体 Pending JPH0858029A (ja)

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JP (1) JPH0858029A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11129426A (ja) * 1997-10-31 1999-05-18 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2003020439A (ja) * 2001-07-09 2003-01-24 Toyobo Co Ltd 生分解性オーバープリントニス組成物、および、生分解性複合体
JP2003072009A (ja) * 2001-09-05 2003-03-12 Toppan Printing Co Ltd 熱収縮性包装材料
JP2008062587A (ja) * 2006-09-09 2008-03-21 Tohcello Co Ltd ポリ乳酸系積層フィルム
JP2012077246A (ja) * 2010-10-05 2012-04-19 Toyo Seikan Kaisha Ltd 生分解性樹脂組成物

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