JPH06293113A - 積層体の製造方法 - Google Patents
積層体の製造方法Info
- Publication number
- JPH06293113A JPH06293113A JP8192893A JP8192893A JPH06293113A JP H06293113 A JPH06293113 A JP H06293113A JP 8192893 A JP8192893 A JP 8192893A JP 8192893 A JP8192893 A JP 8192893A JP H06293113 A JPH06293113 A JP H06293113A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- biodegradable resin
- polycaprolactone
- laminate
- dispersion
- Prior art date
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- Pending
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- Laminated Bodies (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】紙への食い付きが低くなり、生分解性樹脂と紙
間のラミネート強度が上がらない紙を用いたときにおい
ても、ラミネート強度を十分得ることができ、更に本来
の生分解性機能も損なうことのない積層体の製造方法を
提供すること。 【構成】ポリカプロラクトンのディスパージョンまたは
エマルジョンあるいはポリカプロラクトンと他の生分解
性樹脂をポリカプロラクトンが50重量%以上となるよ
うに混合した混合ディスパージョンまたは混合エマルジ
ョンを紙基材上に塗工し、乾燥後前記塗工面上に押出コ
ーティング法にて、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキ
シ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂を積層す
ることを特徴とする。
間のラミネート強度が上がらない紙を用いたときにおい
ても、ラミネート強度を十分得ることができ、更に本来
の生分解性機能も損なうことのない積層体の製造方法を
提供すること。 【構成】ポリカプロラクトンのディスパージョンまたは
エマルジョンあるいはポリカプロラクトンと他の生分解
性樹脂をポリカプロラクトンが50重量%以上となるよ
うに混合した混合ディスパージョンまたは混合エマルジ
ョンを紙基材上に塗工し、乾燥後前記塗工面上に押出コ
ーティング法にて、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキ
シ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂を積層す
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は紙をベースとした積層体
の製造方法に関するものである。更に詳しくは生分解性
を有する積層体の製造方法に関する。
の製造方法に関するものである。更に詳しくは生分解性
を有する積層体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】紙をベースとした積層体は、紙カップ、
紙トレー(皿)、紙カートン(箱)等紙容器の素材とし
て食品産業をはじめ多くの分野において、使用されてい
るが、耐水性、加工性、表面平滑性、衛生性等を向上さ
せるため、紙の片面あるいは両面にポリエチレン、ポリ
スチレン等の合成樹脂を積層したものを用いている。
紙トレー(皿)、紙カートン(箱)等紙容器の素材とし
て食品産業をはじめ多くの分野において、使用されてい
るが、耐水性、加工性、表面平滑性、衛生性等を向上さ
せるため、紙の片面あるいは両面にポリエチレン、ポリ
スチレン等の合成樹脂を積層したものを用いている。
【0003】近年のプラスチックごみの廃棄物問題に解
決策の一つとして、合成樹脂の代替として、我々は既
に、特願平3-249106号において、生分解性樹脂を紙等の
天然素材に積層した積層体およびその製造方法について
提案している。更に、特願平4-223972号、特願平4-2239
73号及び特願平4-254630号において、この積層体を用い
た紙容器について提案している。
決策の一つとして、合成樹脂の代替として、我々は既
に、特願平3-249106号において、生分解性樹脂を紙等の
天然素材に積層した積層体およびその製造方法について
提案している。更に、特願平4-223972号、特願平4-2239
73号及び特願平4-254630号において、この積層体を用い
た紙容器について提案している。
【0004】生分解性樹脂としては、微生物産性又は合
成の脂肪族系のポリエステルおよびそれらの混合物を積
層することができる。この製造方法としては、上記生分
解性樹脂を直接紙面に押出しコーティング法にて積層す
る方法があるが、これは加熱により溶融粘度が下がった
生分解性樹脂が、紙に物理的に食い付くことにより、接
着剤等の媒体を用いないでも接着が可能なものである。
成の脂肪族系のポリエステルおよびそれらの混合物を積
層することができる。この製造方法としては、上記生分
解性樹脂を直接紙面に押出しコーティング法にて積層す
る方法があるが、これは加熱により溶融粘度が下がった
生分解性樹脂が、紙に物理的に食い付くことにより、接
着剤等の媒体を用いないでも接着が可能なものである。
【0005】しかしこの製造方法は、接着はあくまでも
物理的なものであるため、表面密度が高く含浸性の低い
紙を使用する場合は、紙への食い付きが低くなり、生分
解性樹脂と紙間のラミネート強度が上がらない。
物理的なものであるため、表面密度が高く含浸性の低い
紙を使用する場合は、紙への食い付きが低くなり、生分
解性樹脂と紙間のラミネート強度が上がらない。
【0006】このような場合、一般的には更に加工温度
を上げ、溶融粘度を下げ、紙への食い付きを増進させる
ことがしばしば行われている。しかし、ここで用いてい
る生分解性樹脂は、押出加工可能な溶融粘度が得られる
温度範囲と、加水分解により急速に粘度低下を起こす温
度範囲との差が、20〜30℃と非常に狭く、加工温度
を上げることにより、ラミネート強度の改善を行うこと
は困難である。
を上げ、溶融粘度を下げ、紙への食い付きを増進させる
ことがしばしば行われている。しかし、ここで用いてい
る生分解性樹脂は、押出加工可能な溶融粘度が得られる
温度範囲と、加水分解により急速に粘度低下を起こす温
度範囲との差が、20〜30℃と非常に狭く、加工温度
を上げることにより、ラミネート強度の改善を行うこと
は困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題点を解決するためになされたものであり、その課題
とするところは、紙への食い付きが低くなり、生分解性
樹脂と紙間のラミネート強度が上がらない紙を用いたと
きにおいても、ラミネート強度を十分得ることができ、
更に本来の生分解性機能も損なうことのない積層体の製
造方法を提供することにある。
問題点を解決するためになされたものであり、その課題
とするところは、紙への食い付きが低くなり、生分解性
樹脂と紙間のラミネート強度が上がらない紙を用いたと
きにおいても、ラミネート強度を十分得ることができ、
更に本来の生分解性機能も損なうことのない積層体の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するために、ポリカプロラクトンのディスパージョンま
たはエマルジョンあるいはポリカプロラクトンと他の生
分解性樹脂をポリカプロラクトンが50重量%以上とな
るように混合した混合ディスパージョンまたは混合エマ
ルジョンを紙基材上に塗工し、乾燥後前記塗工面上に押
出コーティング法にて、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒド
ロキシ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂を積
層することを特徴とする積層体の製造方法を提供する。
するために、ポリカプロラクトンのディスパージョンま
たはエマルジョンあるいはポリカプロラクトンと他の生
分解性樹脂をポリカプロラクトンが50重量%以上とな
るように混合した混合ディスパージョンまたは混合エマ
ルジョンを紙基材上に塗工し、乾燥後前記塗工面上に押
出コーティング法にて、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒド
ロキシ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂を積
層することを特徴とする積層体の製造方法を提供する。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いるポリカプロラクトンは、分子量は数万オー
ダーで、融点は分子量に関係なく60〜62℃であり、
押出加工温度も150〜200℃とある程度広く、もう
一方の生分解性樹脂とに比べると、加工物性上の性質が
大きく異なる樹脂を使用する。これは、以下に示す積層
される3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重
合体が紙と全く接着しないわけではないが、他のプラス
チックと比較してラミネート強度が弱く、容器等に成形
した際に剥離してしまう可能性があるからである。ま
た、耐水性に難があり、多量の水分を含む内容物を充填
した場合にクラックが発生して水分が容器外部に漏洩し
てしまう可能性があるからである。
発明に用いるポリカプロラクトンは、分子量は数万オー
ダーで、融点は分子量に関係なく60〜62℃であり、
押出加工温度も150〜200℃とある程度広く、もう
一方の生分解性樹脂とに比べると、加工物性上の性質が
大きく異なる樹脂を使用する。これは、以下に示す積層
される3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重
合体が紙と全く接着しないわけではないが、他のプラス
チックと比較してラミネート強度が弱く、容器等に成形
した際に剥離してしまう可能性があるからである。ま
た、耐水性に難があり、多量の水分を含む内容物を充填
した場合にクラックが発生して水分が容器外部に漏洩し
てしまう可能性があるからである。
【0010】また、前記ポリカプロラクトンとの混合に
用いることのできる生分解性樹脂としては、紙と同等も
しくはそれ以上の生分解性を有するものであれば何でも
良く、例えば、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉
草酸共重合体等の微生物産生ポリエステル、ポリカプロ
ラクトンと同様の脂肪族系ポリエステル、ポリ乳酸等の
ポリグリコリド、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
ルコール澱粉複合体等が使用でき、また、これらの生分
解性を有するプラスチック同士の混合体であっても良
い。これらは、紙との接着性および耐水性の点で、PC
Lの重量比が50%以上のものとする。
用いることのできる生分解性樹脂としては、紙と同等も
しくはそれ以上の生分解性を有するものであれば何でも
良く、例えば、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉
草酸共重合体等の微生物産生ポリエステル、ポリカプロ
ラクトンと同様の脂肪族系ポリエステル、ポリ乳酸等の
ポリグリコリド、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
ルコール澱粉複合体等が使用でき、また、これらの生分
解性を有するプラスチック同士の混合体であっても良
い。これらは、紙との接着性および耐水性の点で、PC
Lの重量比が50%以上のものとする。
【0011】本発明では、積層する生分解性樹脂とし
て、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重合
体を主成分とするものを使用する。これは、積層体を容
器などとして成形した際、内側の表面層の衛生性保持機
能を最も重要視するためであり、微生物産生ポリエステ
ルである3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共
重合体は紙と同様の天然素材とみなすことができ、衛生
性に問題がないためである。一方、ポリカプロラクトン
は融点が60℃、軟化点が50℃であり、内容物がこの
温度を超えて直接接した場合、内容物に付着する恐れが
ある。また、ポリカプロラクトンは化学合成生成物であ
るため、オリゴマー、モノマーが含まれている可能性が
あり、これらの溶出の問題もあり、食品容器等の用途に
おける衛生性は未だ確認されていない。
て、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重合
体を主成分とするものを使用する。これは、積層体を容
器などとして成形した際、内側の表面層の衛生性保持機
能を最も重要視するためであり、微生物産生ポリエステ
ルである3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共
重合体は紙と同様の天然素材とみなすことができ、衛生
性に問題がないためである。一方、ポリカプロラクトン
は融点が60℃、軟化点が50℃であり、内容物がこの
温度を超えて直接接した場合、内容物に付着する恐れが
ある。また、ポリカプロラクトンは化学合成生成物であ
るため、オリゴマー、モノマーが含まれている可能性が
あり、これらの溶出の問題もあり、食品容器等の用途に
おける衛生性は未だ確認されていない。
【0012】本発明の積層体の製造方法は、ポリカプロ
ラクトン又はポリカプロラクトンと他の生分解性樹脂を
ポリカプロラクトンが50重量%以上となるように混合
したものを、水または有機溶剤中に微粒子上に分散させ
たディスパージョンまたはエマルジョンを、紙基材上に
予め薄く塗工し、乾燥後塗工面上に押出コーティング法
にて、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重
合体を主成分とする生分解性樹脂を積層する。
ラクトン又はポリカプロラクトンと他の生分解性樹脂を
ポリカプロラクトンが50重量%以上となるように混合
したものを、水または有機溶剤中に微粒子上に分散させ
たディスパージョンまたはエマルジョンを、紙基材上に
予め薄く塗工し、乾燥後塗工面上に押出コーティング法
にて、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重
合体を主成分とする生分解性樹脂を積層する。
【0013】また、ここで用いるポリカプロラクトンデ
ィスパージョンあるいはエマルジョンは、ポリカプロラ
クトンと同じ生分解性樹脂で微生物産生および化学合成
の脂肪族系ポリエステルとの混合ディスパージョンある
いは混合エマルジョンも用いることが可能である。
ィスパージョンあるいはエマルジョンは、ポリカプロラ
クトンと同じ生分解性樹脂で微生物産生および化学合成
の脂肪族系ポリエステルとの混合ディスパージョンある
いは混合エマルジョンも用いることが可能である。
【0014】
【作用】以下、前記本発明の製造方法にて作成した積層
体の、完全な接着に至るまでの原理を以下に説明する。
予め紙基材上に塗工された微粒子のポリカプロラクトン
が紙繊維間に十分にしみ込み、直ちに乾燥される。次に
この処理基材上に、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキ
シ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂が溶融押
出コーティング法にて積層される。
体の、完全な接着に至るまでの原理を以下に説明する。
予め紙基材上に塗工された微粒子のポリカプロラクトン
が紙繊維間に十分にしみ込み、直ちに乾燥される。次に
この処理基材上に、3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキ
シ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂が溶融押
出コーティング法にて積層される。
【0015】この積層される時、詳しくは処理基材に生
分解性樹脂が押し出され圧着ロールで圧縮される時に、
溶融状態の3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸
共重合体を主成分とする生分解性樹脂の熱量により、繊
維間に浸透していた融点60℃のポリカプロラクトンが
溶融し、微粒子が互いに接着し合い、紙表面の繊維を充
分に抱き込んだポリカプロラクトン層が作成され、積層
された3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重
合体を主成分とする生分解性樹脂層と熱接着され、紙/
ポリカプロラクトン/3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロ
キシ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂の3層
構成の各層が十分な接着強度を持った積層体が製造でき
る。
分解性樹脂が押し出され圧着ロールで圧縮される時に、
溶融状態の3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸
共重合体を主成分とする生分解性樹脂の熱量により、繊
維間に浸透していた融点60℃のポリカプロラクトンが
溶融し、微粒子が互いに接着し合い、紙表面の繊維を充
分に抱き込んだポリカプロラクトン層が作成され、積層
された3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重
合体を主成分とする生分解性樹脂層と熱接着され、紙/
ポリカプロラクトン/3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロ
キシ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性樹脂の3層
構成の各層が十分な接着強度を持った積層体が製造でき
る。
【0016】
<実施例1>巻き取りの板紙(ノーコートアイボリー、
220g/m2 )の片面にポリカプロラクトン(ユニオ
ンカーバイド社(米国)製:「トーンP−767E」)
トルエン−塩化メチレン(50対50)エマルジョンを
グラビアロールにて固形分10g/m2 になるように塗工
し、同一表面上にTダイ式溶融押出機にて、3−ヒドロ
キシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重合体(アイ・シー
・アイ社(英国)製:「バイオポール」吉草酸含有率1
5%)を10μmの厚みに積層した。得られた積層体を
1週間エージングした後、紙と生分解性樹脂層とのラミ
ネート強度を測定した。
220g/m2 )の片面にポリカプロラクトン(ユニオ
ンカーバイド社(米国)製:「トーンP−767E」)
トルエン−塩化メチレン(50対50)エマルジョンを
グラビアロールにて固形分10g/m2 になるように塗工
し、同一表面上にTダイ式溶融押出機にて、3−ヒドロ
キシ酪酸・3−ヒドロキシ吉草酸共重合体(アイ・シー
・アイ社(英国)製:「バイオポール」吉草酸含有率1
5%)を10μmの厚みに積層した。得られた積層体を
1週間エージングした後、紙と生分解性樹脂層とのラミ
ネート強度を測定した。
【0017】本実施例で作成した積層体は良好に紙と接
着されており、2層ある生分解性樹脂層は完全に接着さ
れ一体化していた。強度測定では紙/樹脂層間では剥離
せず、紙繊維間での剥離をした。また、本実施例で作成
した積層体を用いて、紙カップを成形し、土壌中に埋設
して分解性の試験をおこなったが、1ヶ月後には生分解
性樹脂層がほぼ完全に分解し、形状を保持しているのは
紙のみの状態で、約1年で判別不可能なほど崩壊した。
着されており、2層ある生分解性樹脂層は完全に接着さ
れ一体化していた。強度測定では紙/樹脂層間では剥離
せず、紙繊維間での剥離をした。また、本実施例で作成
した積層体を用いて、紙カップを成形し、土壌中に埋設
して分解性の試験をおこなったが、1ヶ月後には生分解
性樹脂層がほぼ完全に分解し、形状を保持しているのは
紙のみの状態で、約1年で判別不可能なほど崩壊した。
【0018】<実施例2>巻き取りの板紙(ノーコート
アイボリー、220g/m2 )の片面にポリカプロラク
トン(ユニオンカーバイド社(米国)製:「トーンP−
767E」)粉末と3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキ
シ吉草酸共重合体(アイ・シー・アイ社(英国)製:
「バイオポール」吉草酸含有率15%)粉末をトルエン
−塩化メチレン(50:50)に分散させたディスパー
ジョン溶液をグラビアロールにて固形分10g/m2 に
なるように塗工し、同一表面上にTダイ式溶融押出機に
て、ポリヒドロキシ酪酸・ポリヒドロキシ吉草酸共重合
体(アイ・シー・アイ社、バイオポール、吉草酸含有率
15%)を10μmの厚みに積層した。得られた積層体
は、1週間エージングした後、紙と生分解性樹脂層との
ラミネート強度を測定した。
アイボリー、220g/m2 )の片面にポリカプロラク
トン(ユニオンカーバイド社(米国)製:「トーンP−
767E」)粉末と3−ヒドロキシ酪酸・3−ヒドロキ
シ吉草酸共重合体(アイ・シー・アイ社(英国)製:
「バイオポール」吉草酸含有率15%)粉末をトルエン
−塩化メチレン(50:50)に分散させたディスパー
ジョン溶液をグラビアロールにて固形分10g/m2 に
なるように塗工し、同一表面上にTダイ式溶融押出機に
て、ポリヒドロキシ酪酸・ポリヒドロキシ吉草酸共重合
体(アイ・シー・アイ社、バイオポール、吉草酸含有率
15%)を10μmの厚みに積層した。得られた積層体
は、1週間エージングした後、紙と生分解性樹脂層との
ラミネート強度を測定した。
【0019】本実施例で作成した積層体も良好に紙と接
着されており、2層ある生分解性樹脂層は完全に接着さ
れ一体化しており、紙繊維間での剥離した。また、実施
例1と同様に紙カップを成形し、土壌中において分解性
の試験をおこなったが、1ヶ月後には生分解性樹脂層が
ほぼ完全に分解し、形状を保持しているのは紙のみの状
態で、約1年で判別不可能なほど崩壊した。
着されており、2層ある生分解性樹脂層は完全に接着さ
れ一体化しており、紙繊維間での剥離した。また、実施
例1と同様に紙カップを成形し、土壌中において分解性
の試験をおこなったが、1ヶ月後には生分解性樹脂層が
ほぼ完全に分解し、形状を保持しているのは紙のみの状
態で、約1年で判別不可能なほど崩壊した。
【0020】<比較例1>巻き取りの板紙(ノーコート
アイボリー、220g/m2 )の片面に直接、Tダイ式
溶融押出機にて20μmの厚みに3−ヒドロキシ酪酸・
3−ヒドロキシ吉草酸共重合体(アイ・シー・アイ社
(英国)製:「バイオポール」吉草酸含有率15%)を
積層した。得られた積層体を実施例1同様、1週間エー
ジングした後、紙と生分解性樹脂層とのラミネート強度
を測定した
アイボリー、220g/m2 )の片面に直接、Tダイ式
溶融押出機にて20μmの厚みに3−ヒドロキシ酪酸・
3−ヒドロキシ吉草酸共重合体(アイ・シー・アイ社
(英国)製:「バイオポール」吉草酸含有率15%)を
積層した。得られた積層体を実施例1同様、1週間エー
ジングした後、紙と生分解性樹脂層とのラミネート強度
を測定した
【0021】本比較例の積層体いずれも、接着はされて
いるが、紙表面と生分解性樹脂層で界面剥離した。以
上、測定したラミネート強度は以下に示す。
いるが、紙表面と生分解性樹脂層で界面剥離した。以
上、測定したラミネート強度は以下に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上に示したように、本発明の製造方法
により、紙への食い付きが低くなり、生分解性樹脂と紙
間のラミネート強度が上がらない紙を用いたときにおい
ても、ラミネート強度を十分得ることができ、更に本来
の生分解性機能も損なうことのない積層体を得ることが
可能となった。
により、紙への食い付きが低くなり、生分解性樹脂と紙
間のラミネート強度が上がらない紙を用いたときにおい
ても、ラミネート強度を十分得ることができ、更に本来
の生分解性機能も損なうことのない積層体を得ることが
可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相澤 哲生 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 吉川 素子 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】ポリカプロラクトンのディスパージョンま
たはエマルジョンを紙基材上に塗工し、乾燥後前記塗工
面上に押出コーティング法にて、3−ヒドロキシ酪酸・
3−ヒドロキシ吉草酸共重合体を主成分とする生分解性
樹脂を積層することを特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項2】前記ポリカプロラクトンのディスパージョ
ンまたはエマルジョンが、ポリカプロラクトンと他の生
分解性樹脂をポリカプロラクトンが50重量%以上とな
るように混合した混合ディスパージョンまたは混合エマ
ルジョンであるこを特徴とする請求項1記載の積層体の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8192893A JPH06293113A (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | 積層体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8192893A JPH06293113A (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | 積層体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06293113A true JPH06293113A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=13760133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8192893A Pending JPH06293113A (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | 積層体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06293113A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996031347A1 (en) * | 1995-04-06 | 1996-10-10 | Zeneca Limited | Compostible laminate |
JP2002519222A (ja) * | 1998-07-07 | 2002-07-02 | エンソ オーワイジェー | コンポスト化処理可能な被覆した紙または板紙、その製法およびそれから得られる製品 |
-
1993
- 1993-04-08 JP JP8192893A patent/JPH06293113A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996031347A1 (en) * | 1995-04-06 | 1996-10-10 | Zeneca Limited | Compostible laminate |
JP2002519222A (ja) * | 1998-07-07 | 2002-07-02 | エンソ オーワイジェー | コンポスト化処理可能な被覆した紙または板紙、その製法およびそれから得られる製品 |
JP4664502B2 (ja) * | 1998-07-07 | 2011-04-06 | エンソ オーワイジェー | コンポスト化処理可能な被覆した紙または板紙、その製法およびそれから得られる製品 |
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