JPH085741B2 - 単結晶育成方法 - Google Patents

単結晶育成方法

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JPH085741B2
JPH085741B2 JP1100459A JP10045989A JPH085741B2 JP H085741 B2 JPH085741 B2 JP H085741B2 JP 1100459 A JP1100459 A JP 1100459A JP 10045989 A JP10045989 A JP 10045989A JP H085741 B2 JPH085741 B2 JP H085741B2
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泰彦 桑野
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、非線形光学結晶β−BaB2O4単結晶の育成
方法の改良に関する。
(従来の技術) β−BaB2O4単結晶は従来フラックス法により育成され
ていた。つまり、BaB2O4以外の組成の酸化物融体中にBa
B2O4を溶解し、これを徐冷することによってβ相の単結
晶を晶出させるという方法が取られていた。この場合、
単結晶を育成する方法として自然に核を育成する方法
と、種子結晶を用いる引上法によって育成する方法のい
ずれも用いられてきた。とくに、大きな結晶を得るため
には種子結晶を用いる引上方法が適している。例えば、
この結晶を開発した中国の文献ではフラックスとしてNa
2B2O4、Na2O、Na2CO3などを用い、種子結晶を用いて引
上法により単結晶を得ている(物理学報、第30巻第4
期、1981年4月561−564ページ)。また、この他にBaCl
2、BaF2などをフラックスとして単結晶育成を行なった
例もある(ジャーナル・オブ・クリスタル・グロウス19
86年79巻963−969ページ)。
(発明が解決しようとする課題) 従来のフラックス育成法では、まず大形の単結晶を得
ることが困難であった。例えば、自然核生成法では通常
数ミリメートル角程度のものが最大であった。そのため
種子結晶を用いた引上法や、原料融液上部に置いた種結
晶棒または種結晶板を太らせてゆくTSSG(Top Seeded S
olution Growth)法などが試みられるようになった。し
かし、フラックスからの育成は原理的に融体のごくわず
かの量比しか単結晶化できないばかりか、育成速度が通
常シリコンなどの引上育成の百分の一以下と極めて小で
あることと、フラックスの成分が育成結晶の中に不純物
として大量に混入し結晶品質を阻害するという欠点があ
り、β−BaB2O4結晶育成でも問題であった。本発明はこ
うした従来の育成法のもつ欠点をすべて解決するために
なされたものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の方法は、フラックスを全く含まないバリウム
ボレイトの融体から、直接種子結晶を用いて単結晶を引
上育成することを可能にするものである。
この方法を行なうにはまず、原料としてβ−BaB2O4
結晶構造をもつ結晶塊または結晶粉を用意しなければな
らない。これは実施例で述べるようにBaOとB2O3の反応
などにより得ることが出来る。この原料を、過熱するこ
となくるつぼ内に徐徐に溶解し、種子結晶を用いて通常
の引上を行なえばよい。しかしこの場合、従来用いられ
てきたβ−BaB2O4育成炉では単結晶は得られない。従来
の育成方法では炉内の温度勾配をできるだけ緩やかに
し、熱容量の大きい炉で温度変動を少なくすることが良
質結晶を得るための条件であった。そこで抵抗加熱炉つ
まり発熱体の中にるつぼを置くことが常識となってい
た。従来の技術の欄で例に示した文献でもそのような炉
を用いている。しかし本発明は、温度勾配、温度変動い
ずれの要素からも、従来では考慮の対象にさえならなか
った高周波誘導加熱方式を採用することによりフラック
スを用いない単結晶引上育成を可能にした。具体的には
第1図に実施例として示したように高周波によりるつぼ
を加熱すれば良い。
(作用) バリウムボレイトには高温型(α相)と低温型(β
相)とがあり、光高調波発生等の非線形光学効果を示す
のは、低温型つまりβ相のみである。本発明はこのβ相
を得ることを目的としている。第2図はBaB2O4とNa2Oの
二元系平衡状態図として一般的に知られたものである
が、この図の左端のBaB2O4組成のところをみると、T
1(約1100℃)からT2(900℃近辺)まではα相、T2から
T3(750℃近辺)までがβ相になることがわかる。従っ
て、BaB2O4組成の融液からはβ−BaB2O4結晶は晶出しな
いことになる。このため従来はフラックスを加えて融点
を下げ、例えば第2図ではNa2Oを加えてβ相が初晶とな
るようにしていた。つまり、第2図のAからBまでの組
成範囲とT2からT3までの温度範囲を利用して結晶成長を
行なってきた。しかし、本発明者は以下に述べる二つの
条件が満たされるときは、融液の過冷却効果によって、
BaB2O4組成の融液から直接β相の単結晶が晶出すること
を見出した。その条件とは、1)最初の融液はβ−BaB2
O4を融解したものであって、過熱されていないものであ
ること、2)融液が過冷却状態から凝固するにふさわし
い温度環境のもとに置かれていることである。
これらの条件を満たすためには、高周波誘導加熱方式
が適している、たとえば、β相の単結晶を得るためには
るつぼ上方数センチメートルまでの温度勾配を300℃/cm
以上にしなければならないことが、多くの実験から判っ
たが、これは高周波加熱により、るつぼのみを加熱する
ことで容易に実現された。
(実施例) 第1図は本発明を実施するための高周波加熱炉の構成
の一例を示す図である。原料となるβ−BaB2O4はつぎの
ようにして製作した。純度99.9995%のBaCO3と純度99.9
999%のH3BO3粉末をモル比で1:2に合計500グラム秤取
し、乾燥空気中で、乳鉢を用いた混合した。これを白金
るつぼに移し、電気炉で毎時50℃の昇温速度で1250℃ま
で加熱し、3時間定温に保った後毎時10℃の降温度速度
で1000℃まで下げ、その後炉から取り出し放冷した。出
来上がった固化物はX線粉末法の測定でβ相であること
を確認した。次にこの固化物を直径40mm、深さ40mmの白
金のるつぼに熔解充填し、第1図に示す構成で、200KH
z、30KWの高周波電源に接続し、通常の単結晶引上装操
作で育成を行なった。図中、1は白金るつぼ、2は高周
波コイル、3は原料融液、4は熱電対、5は耐火断熱
材、6は種子結晶、7は育成中の結晶である。種子はβ
−BaB2O4のC軸棒、回転数毎分15回転、引上速度毎時0.
3mmで、50時間の育成で、直径約7mm、直銅部長約10mmの
透明結晶を得た。X線検査でβ相であることが確認され
た。さらに、この結晶を育成方向に垂直に切断し厚さ5m
mの板状にして光学研磨を施し、波長1.06μmのNd:YAG
レーザ光(CW、5W)を透過させたところ、板を二十数度
傾けたところで、第二高調波の緑色光(波長0.53μm)
を発生した。
(発明の効果) 本発明によれば、従来のフラックス育成方法に比べ1/
5ないし1/10の育成時間で大形でしかも不純物混入の少
ない良質のβ−BaB2O4を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための育成炉の構成を示す
図、第2図は本発明の原理を説明するためのBaB2O4−Na
2O二元平衡状図である。 図において、 1……白金るつぼ、2……高周波コイル、 3……原料融液、4……熱電体、5……耐火断熱材、 6……種子結晶、7……育成中の結晶 である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】るつぼ内の熔融原料から種子結晶を用いて
    β−BaB2O4単結晶を引上育成する方法において、原料と
    してBaB2O4のみからなりかつβ−BaB2O4の結晶構造を持
    つ結晶塊又は結晶粉を用い、原料を熔融するための加熱
    方法として、るつぼを高周波誘導電流により直接加熱す
    る高周波誘導加熱方式を用いることを特徴とする単結晶
    育成方法。
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