JPH085728B2 - セラミックスと金属との接合方法 - Google Patents

セラミックスと金属との接合方法

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JPH085728B2
JPH085728B2 JP3132878A JP13287891A JPH085728B2 JP H085728 B2 JPH085728 B2 JP H085728B2 JP 3132878 A JP3132878 A JP 3132878A JP 13287891 A JP13287891 A JP 13287891A JP H085728 B2 JPH085728 B2 JP H085728B2
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JP
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metal
fitting
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lubricant
joining
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JP3132878A
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JPH04362072A (ja
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孝哉 吉川
昇 石田
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NGK Spark Plug Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスと金属と
の接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックス製の部材と金属製の
部材とを接合する場合には、溶接等による化学的接合や
嵌合等による機械的接合があり、このうち、機械的接合
としては、圧入,焼バメ,冷バメ等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
焼バメや冷バメによる接合方法では、大がかりな装置が
必要であり、従って高コストであるという問題があっ
た。また、これらの方法は、セラミックスと金属との熱
膨脹率の差を利用して、両部材の接合部を高温もしくは
極低温にした状態で嵌合するために、接合部が常温に戻
った時に、大きな残留応力が発生するという問題があっ
た。更に、焼バメの場合には、金属組織が変態するとい
う問題があり、冷バメの場合には、締め代があまり確保
できないという問題があった。
【0004】一方、温度変化を伴わない圧入接合の場合
は、上記加熱や冷却に伴う問題は回避されるが、その反
面、セラミックスと金属と間にカジリと呼ばれる現象、
即ち圧入時に金属がセラミックスに凝着し、金属表面が
むしれた状態となる現象が発生し、圧入荷重が極端に上
昇するという難点があった。このため、接合部に残留応
力が発生し、接合強度が低下したり、或は製造した部品
に重心のアンバランスが発生する等の問題があった。
【0005】このカジリを抑制するために、従来より、
二硫化モリブデンや黒鉛といった滑剤を、予め接合部に
塗布して圧入接合する技術が開発されているが、これら
の滑剤を用いた場合には、接合後にも接合部が滑り易い
ので、接合部の保持力が弱くなり、耐抜け強度や耐ねじ
り強度等が低下するという別の問題が生じていた。
【0006】本発明は、上記課題を解決し、簡単な方法
でセラミックスと金属との強固な接合を可能とし、接合
後にも残留応力の発生や接合力の低下等の障害の少ない
セラミックスと金属との接合方法を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1の発明は、セラミックス部材と金属部材とを
嵌合させることにより、各々の接合面で接触させて機械
的に接合する方法であって、上記セラミックス部材及び
金属部材の少なくとも一方の接合面に、加熱によってそ
の滑性が消失する滑剤を塗布して、上記セラミックス部
材と金属部材とを圧入接合し、その後接合面を加熱する
熱処理を行なうことを特徴とするセラミックスと金属と
の接合方法を要旨とする。
【0008】また、請求項2の発明は、上記請求項1の
滑剤が、カルボン酸又はカルボン酸塩を含む物質である
ことを特徴とするセラミックスと金属との接合方法を要
旨とする。ここで、上記セラミックス部材としては、例
えばタービンロータのタービン翼が挙げられ、一方、金
属部材としては、例えばタービン翼と軸部材とを接続す
るスリーブが挙げられる。
【0009】上記滑剤の条件としては、圧入接合時
(常温)で充分に滑り効果が得られ、しかもカジリを抑
制できるものであること、圧入終了後に熱処理するこ
とによって、その滑り効果を失い、しかも接合部の保持
力が確保されることが必要である。
【0010】また、上記熱処理の温度は、100℃以上
で、しかも接合体に負担のかからない程度の600℃未
満が望ましい。
【0011】
【作用】本発明のセラミックスと金属との接合方法は、
セラミックス部材及び金属部材の少なくとも一方の接合
面に、例えばカルボン酸又はカルボン酸塩を含む物質の
様な、加熱によってその滑性が消失する滑剤を予め塗布
して、セラミックス部材と金属部材とを圧入接合するも
のである。
【0012】従って、圧入時には、この滑剤によってカ
ジリ等の発生を防止して、スムーズに嵌合させることが
でき、しかも圧入後には、その接合面を加熱するので、
上記滑剤の特性は変化してその滑性が消失する。その結
果、セラミックス部材と金属部材とは滑ることがないの
で、接合後も強固な接合が維持されることになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明のセラミックスと金属との接合
方法の実施例を、図に基づいて説明する。図1に示す様
に、本実施例では、セラミックス製の部材として、主成
分が窒化ケイ素(Si34)であり、焼結助剤としてア
ルミナ(Al23),イットリア(Y23)を含むφ1
5mmの棒状部材1を用い、金属製の部材として、インコ
ロイ903からなる外径φ20mmの金属軸部材2を用い
た。また、この金属軸部材2は、低熱膨脹金属で予め時
効硬化処理が施してあり、その端部に棒状部材1が嵌入
する内径φ15mmの嵌合凹部3を備えている。尚、上記
両部材1,2の締め代は60μmであり、圧入部長さは
5mmである。
【0014】そして、上記嵌合凹部3の内周面や棒状部
分1の接合部の外周面に滑剤を塗布した。この滑剤とし
て、ステアリン酸を採用したが、これ以外にも、カルボ
ン酸或はカルボン酸塩を含む物質である脂肪酸ナトリウ
ムや酸化マイクロワックス等を使用することができる。
【0015】この滑剤を塗布した状態で、両部材1,2
を常温にて圧入嵌合した。その後、両部材1,2を、熱
処理温度600℃以下で、30分にわたり熱処理し、両
部材1,2の機械的接合を完了した。次に、本実施例の
効果を確認するために行った実験例について説明する。
【0016】(実験例1)まず、熱処理の効果を調べる
ために、耐抜け荷重(図2(b))の変化を測定した実
験例について説明する。この実験では、上記実施例にお
ける熱処理の温度を、常温或は100〜600℃の範囲
で100℃毎に変更し、各々の場合における耐抜け荷重
(kg)を測定した。その結果を図3に示す。
【0017】この図3から明らかな様に、熱処理を行わ
ない場合には、耐抜け荷重は400kgと小さく抜け易い
ので不適であるが、熱処理温度が100〜400℃で
は、耐抜け荷重は800〜1300kgと大きく、好適で
あった。尚、熱処理温度が600℃に達すると、耐抜け
荷重が500kgで割れが生じ、好適ではなかった。従っ
て、熱処理温度は、100℃以上600℃未満が望まし
い範囲であると判断できる。
【0018】(実験例2)次に、本実施例の接合性の実
験について説明する。この実験では、熱処理温度を30
0℃とし、上記実施例の方法で接合した両部材の常温に
おける圧入荷重(kg),耐抜け荷重(kg),耐曲げ強度
(kgf/mm2)に加え、500℃の熱間における耐ねじり
トルク(kg・m)を測定した。その結果を図4に示す。
【0019】図4から明かな様に、本実施例の場合に
は、圧入荷重が300kgと非常に小さく、カジリ等の異
常は何ら発生しなかった。また、耐抜け荷重は1300
kgであり、耐曲げ強度50kgf/mm2,耐ねじりトルク1
0kg・mを各々加えても、接合部に異常は発生しなかっ
た。
【0020】(実験例3)次に、比較例1の接合性の実
験について説明する。この比較例1とは、滑剤なしの場
合であり、その他の実験条件は、上記実験例2と同様に
して、圧入荷重,耐抜け荷重,耐曲げ強度,耐ねじりト
ルクを測定した。その結果を同じく図4に示す。
【0021】図4から明かな様に、比較例1の場合に
は、滑剤がないので圧入荷重が2000kgにもなり、圧
入部全面にカジリが生じた。また、耐抜け荷重は140
0kgでかなり大きいが、圧入荷重に対してはそれほど大
きくはない。更に、耐曲げ強度30kgf/mm2,耐ねじり
トルク7kg・mにて、圧入時の残留応力のために、接合部
でセラミックス側より破損が生じた。従って、滑剤を使
用しない比較例1は、不適なものである。
【0022】(実験例4)次に、比較例2の接合性の実
験について説明する。この比較例2とは、滑剤として二
硫化モリブデンを使用した場合であり、その他の実験条
件は、上記実験例2と同様にして、圧入荷重,耐抜け荷
重,耐曲げ強度,耐ねじりトルクを測定した。その結果
を同じく図4に示す。
【0023】図4から明かな様に、比較例2の場合に
は、滑剤があるので圧入荷重は300kg前後と少ない。
ところが、熱処理後も接合部の摩擦係数は低いままであ
り、耐抜け荷重は360kgと非常に少なく、これは熱処
理を行わない場合とほぼ同じであった。また、耐曲げ強
度30kgf/mm2で抜けが生じ、耐ねじりトルク3kg・mに
て滑りが生じた。従って、二硫化モリブデンを使用した
比較例2は、熱処理後も摩擦係数が低下しないので、不
適なものである。
【0024】(実験例5)次に、比較例3の接合性の実
験について説明する。この比較例3とは、滑剤を使用せ
ずに焼バメにて接合を行った場合であり、焼バメは真空
中にて800℃で30分間加熱して行った。その他の実
験条件は、上記実験例2と同様にして、圧入荷重,耐抜
け荷重,耐曲げ強度,耐ねじりトルクを測定した。その
結果を同じく図4に示す。
【0025】図4から明かな様に、比較例3の場合に
は、焼バメであるので圧入荷重は0であるが、冷却工程
にて大きな残留応力が発生する。従って、耐抜け荷重,
耐曲げ強度,耐ねじりトルクは、何れも低い値であり、
接合部のセラミックス側より破損したので、比較例3
は、不適なものである。
【0026】上述した様に、本実施例の方法は、滑剤と
してステアリン酸等のカルボン酸或はカルボン酸塩を含
んだ物質を、接合するセラミックス製の部材と金属製の
部材の接合面に塗布して嵌合させ、その後所定の温度で
熱処理を行なうものである。従って、この熱処理によっ
て、滑剤の滑性が低下するので接合面の摩擦係数が増大
し、それによって両部材の接合強度が向上することにな
る。
【0027】つまり、本実施例によれば、特定の滑剤を
塗布して加熱するという簡単な方法によって、上述した
実験例1〜5から明かな様に、従来の滑剤を使用する際
の接合力の低下等の問題点を克服できるという顕著な効
果がある。尚、本発明は、上記実施例に限定されること
なく、種々の態様で実施できることは勿論である。
【0028】例えば、加熱によって摩擦係数が低下する
物質であれば、カルボン酸等に何等限定されることな
く、種々の滑剤を使用することが可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、セ
ラミックス部材及び金属部材の少なくとも一方の接合面
に、加熱によってその滑性が消失する滑剤を塗布して圧
入接合し、その後接合面を加熱するので、その圧入荷重
が小さく、しかも熱処理後の接合強度が極めて大きいと
いう顕著な効果がある。
【0030】特に、滑剤として、カルボン酸又はカルボ
ン酸塩を含む物質を使用する場合には、圧入が容易で、
しかも接合強度が大きいので好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のセラミックス部材と金属部材
との接合状態を示す断面図である。
【図2】実験方法を示す説明図である。
【図3】実験例1の実験結果を示すグラフである。
【図4】実験例2〜5の実験結果をまとめて示すグラフ
である。
【符号の説明】
1…棒状部材 2…金属軸部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス部材と金属部材とを嵌合さ
    せることにより、各々の接合面で接触させて機械的に接
    合する方法であって、上記セラミックス部材及び金属部
    材の少なくとも一方の接合面に、加熱によってその滑性
    が消失する滑剤を塗布して、上記セラミックス部材と金
    属部材とを圧入接合し、その後接合面を加熱する熱処理
    を行なうことを特徴とするセラミックスと金属との接合
    方法。
  2. 【請求項2】 上記請求項1の滑剤が、カルボン酸又は
    カルボン酸塩を含む物質であることを特徴とするセラミ
    ックスと金属との接合方法。
JP3132878A 1991-06-04 1991-06-04 セラミックスと金属との接合方法 Expired - Lifetime JPH085728B2 (ja)

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