JPH085723B2 - セラミック部品とAl部品との加圧接合方法 - Google Patents
セラミック部品とAl部品との加圧接合方法Info
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- JPH085723B2 JPH085723B2 JP1200110A JP20011089A JPH085723B2 JP H085723 B2 JPH085723 B2 JP H085723B2 JP 1200110 A JP1200110 A JP 1200110A JP 20011089 A JP20011089 A JP 20011089A JP H085723 B2 JPH085723 B2 JP H085723B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はブレージングプレートを用いたセラミック
部品とAl部品の加圧接合方法に関するものである。
部品とAl部品の加圧接合方法に関するものである。
[従来の技術] セラミック部品とAl部品の鑞着構体は、例えばNaを熱
媒体とする熱交換器のフランジ部に利用される。このフ
ランジ部においては第18図に示すようにα−A2O3よりな
るアルミナリング1に対し、Al−Si−Mg合金製の中間接
合リング15,16を介して配管側金具5及び熱交換器側金
具9のフランジ部5a,9aが加圧接合され、前記配管側金
具5と熱交換器側金具9とはアルミナリング1を挟んで
結合されている。又、前記配管側金具5及び熱交換器側
金具9は高強度のAl合金、例えばJIS規格(合金番号)
のA3003、あるいはA6061で形成されていた。
媒体とする熱交換器のフランジ部に利用される。このフ
ランジ部においては第18図に示すようにα−A2O3よりな
るアルミナリング1に対し、Al−Si−Mg合金製の中間接
合リング15,16を介して配管側金具5及び熱交換器側金
具9のフランジ部5a,9aが加圧接合され、前記配管側金
具5と熱交換器側金具9とはアルミナリング1を挟んで
結合されている。又、前記配管側金具5及び熱交換器側
金具9は高強度のAl合金、例えばJIS規格(合金番号)
のA3003、あるいはA6061で形成されていた。
[発明が解決しようとする課題] ところが、前記従来の配管側金具5及び熱交換器側金
具9は、Alの純度が98重量%以下であったため、アルミ
ナリング1と配管側金具5及び熱交換器側金具9との接
合強度が低く、又、Naに対する耐腐食性が悪く、かつ昇
降温等の温度変化に弱く、熱交換器のフランジ部として
耐久性が低いという問題があった。
具9は、Alの純度が98重量%以下であったため、アルミ
ナリング1と配管側金具5及び熱交換器側金具9との接
合強度が低く、又、Naに対する耐腐食性が悪く、かつ昇
降温等の温度変化に弱く、熱交換器のフランジ部として
耐久性が低いという問題があった。
これをEPMA面分析により、アルミナリング1と熱交換
器側金具9との結合部を拡大して示す第19図により、推
論すると次のようになる。配管側金具5(熱交換器側金
具9)にJIS規格(合金番号)A3003のAl合金を使用した
場合には、Siが中間接合リング15(16)とアルミナリン
グ1(α−Al2O3)の界面へ充分移動しないために、Si
の介在によって生じると思われる結合力が弱く、結合強
度が劣ることとなる。このSi粒子の不十分な移動は解明
されていないが、前記A3003におけるマンガン(Mn)に
代表されるAl中の含有元素が何らかの影響を及すものと
推測される。
器側金具9との結合部を拡大して示す第19図により、推
論すると次のようになる。配管側金具5(熱交換器側金
具9)にJIS規格(合金番号)A3003のAl合金を使用した
場合には、Siが中間接合リング15(16)とアルミナリン
グ1(α−Al2O3)の界面へ充分移動しないために、Si
の介在によって生じると思われる結合力が弱く、結合強
度が劣ることとなる。このSi粒子の不十分な移動は解明
されていないが、前記A3003におけるマンガン(Mn)に
代表されるAl中の含有元素が何らかの影響を及すものと
推測される。
又、前記A3003の場合は中間接合リング15(16)中に
幅広の純粋なAl層が形成されるとともに、Si粒子の拡散
が不均一で組織中に大粒のSi粒子も存在する。このよう
にAl層の幅もSi粒子の分布も非常に不均一になっている
ため、結合強度が低下すると思われる。
幅広の純粋なAl層が形成されるとともに、Si粒子の拡散
が不均一で組織中に大粒のSi粒子も存在する。このよう
にAl層の幅もSi粒子の分布も非常に不均一になっている
ため、結合強度が低下すると思われる。
ここで、配管側金具5及び熱交換側金具9に材質A300
3を使用した場合の耐Na腐蝕性を第20図に示すと、Na浸
漬時間が長くなるに従って界面の接合強度は995Kgから1
50Kgへと低下し、又、同時にHeリーク試験に於ても250
時間の場合は5個の試料中リークした試料は零であった
が、500時間では1個、650時間では3個、1000時間では
4個というようにリーク量が増加することがわかった。
3を使用した場合の耐Na腐蝕性を第20図に示すと、Na浸
漬時間が長くなるに従って界面の接合強度は995Kgから1
50Kgへと低下し、又、同時にHeリーク試験に於ても250
時間の場合は5個の試料中リークした試料は零であった
が、500時間では1個、650時間では3個、1000時間では
4個というようにリーク量が増加することがわかった。
又、昇降温耐久性に関してもし、表1に示すように30
0サイクルを過ぎると、試料10個中1個、9個中3個と
いうようにリークが発生している。
0サイクルを過ぎると、試料10個中1個、9個中3個と
いうようにリークが発生している。
この発明の目的は、セラミック部品とAl部品の接合強
度を向上して耐Na腐蝕性及び昇降温耐久性を高めること
ができるブレージングプレートを用いたセラミック部品
とAl部品の加圧接合方法を提供することにある。
度を向上して耐Na腐蝕性及び昇降温耐久性を高めること
ができるブレージングプレートを用いたセラミック部品
とAl部品の加圧接合方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 請求項1記載の発明は、酸化物系セラミック物品とAl
純度が98.0重量%以上のAl部品との間に、ブレージング
プレートを介在させて加圧接合を行うに際し、前記ブレ
ージングプレートは純度98重量%以上のAlプレートの両
面に、AlにSiが、又はAlにSiとMgが添加された鑞材が配
置されたものであって、前記加圧は前記ブレージングプ
レートの液相線温度と固相線温度との間で開始され、固
相線温度以下まで継続するという手段をとっている。
純度が98.0重量%以上のAl部品との間に、ブレージング
プレートを介在させて加圧接合を行うに際し、前記ブレ
ージングプレートは純度98重量%以上のAlプレートの両
面に、AlにSiが、又はAlにSiとMgが添加された鑞材が配
置されたものであって、前記加圧は前記ブレージングプ
レートの液相線温度と固相線温度との間で開始され、固
相線温度以下まで継続するという手段をとっている。
又、請求項2記載の発明は、酸化物系セラミック部品
とAl純度が98.0重量%以上のAl部品との間に、ブレージ
ングプレートを介在させて加圧接合を行うに際し、前記
ブレージングプレートは純度98重量%以上のAlプレート
の片面に、AlにSiが、又はAlにSiとMgが添加された鑞材
が配置されたものであって、前記加圧が前記ブレージン
グプレートの液相線温度と固相線温度との間で開始さ
れ、固相線温度以下まで継続するという手段をとってい
る。
とAl純度が98.0重量%以上のAl部品との間に、ブレージ
ングプレートを介在させて加圧接合を行うに際し、前記
ブレージングプレートは純度98重量%以上のAlプレート
の片面に、AlにSiが、又はAlにSiとMgが添加された鑞材
が配置されたものであって、前記加圧が前記ブレージン
グプレートの液相線温度と固相線温度との間で開始さ
れ、固相線温度以下まで継続するという手段をとってい
る。
[作用] この発明のブレージングプレートは、Alプレートの純
度が98.0重量%以上であるため、Siの拡散が鑞材の内部
において鑞材とセラミックス部品との界面からAlプレー
ト側へ遠ざかるに従って次第に均一に薄くなり、前記界
面にはSiの粒子がほぼ均一に生成され、結合が強固にな
るので、セラミックス部品とAlプレートの結合強度が向
上するとともに、Naなどに対する結合部の耐腐食性及び
昇降温耐久性が向上する。
度が98.0重量%以上であるため、Siの拡散が鑞材の内部
において鑞材とセラミックス部品との界面からAlプレー
ト側へ遠ざかるに従って次第に均一に薄くなり、前記界
面にはSiの粒子がほぼ均一に生成され、結合が強固にな
るので、セラミックス部品とAlプレートの結合強度が向
上するとともに、Naなどに対する結合部の耐腐食性及び
昇降温耐久性が向上する。
[実施例] 以下、この発明を具体化した一実施例を第1図〜第9
図に基いて説明する。
図に基いて説明する。
第1,2図に示すように、セラミック部品としてのα−A
2O3よりなるアルミナリング1の下端面(被接合面)1a
及び上端面(被接合面)1bにはブレージングプレートと
しての中間接合リング2,6を介して、Al部品としての配
管側金具5及び熱交換器側金具9のフランジ部5a及び9a
が後に詳述する加圧接合方法で固定されている。
2O3よりなるアルミナリング1の下端面(被接合面)1a
及び上端面(被接合面)1bにはブレージングプレートと
しての中間接合リング2,6を介して、Al部品としての配
管側金具5及び熱交換器側金具9のフランジ部5a及び9a
が後に詳述する加圧接合方法で固定されている。
前記中間接合リング2,6は、98.0重量%の純度のAlよ
りなる純Alプレートとしての純Alリング3,7の上下両面
に対し、鑞材4A,4B、8A,8Bをそれぞれ接着して形成され
ている。
りなる純Alプレートとしての純Alリング3,7の上下両面
に対し、鑞材4A,4B、8A,8Bをそれぞれ接着して形成され
ている。
この実施例ではアルミナリング1として、99.0重量%
以上のα−A2O3を使用した。又、前記鑞材4A,4B、8A,8B
として、JIS規格のBA4004(合金番号)を使用してい
る。
以上のα−A2O3を使用した。又、前記鑞材4A,4B、8A,8B
として、JIS規格のBA4004(合金番号)を使用してい
る。
さらに、前記配管側金具5及び熱交換器側金具9とし
て、表2に示すようにJIS規格(合金番号)がA3003のAl
合金を使用している。このAl合金は同表に示すように、
微量成分の不可避な不純物Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Cr、Z
n、Ti等が含まれている。
て、表2に示すようにJIS規格(合金番号)がA3003のAl
合金を使用している。このAl合金は同表に示すように、
微量成分の不可避な不純物Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Cr、Z
n、Ti等が含まれている。
次に、第3図及び第4図に基いてアルミナリング1と
配管側金具5及び熱交換器側金具9の加圧接合方法につ
いて説明する。
配管側金具5及び熱交換器側金具9の加圧接合方法につ
いて説明する。
第3図に示すように、加熱容器(図示略)内部におい
て、アルミナリング1の上下両端面に中間接合リング6,
2を介して熱交換器側金具9と配管側金具5を当接し、
さらに、配管側金具5及び熱交換器側金具9を加圧治具
10,11により挾持する。この状態で、加熱容器内を真空
状態にするとともに、第4図に示すように600℃まで加
熱し、次に、600℃の状態で30分間保持し、その後、2
℃/minの降温速度で580℃〜520℃へと徐々に温度を低下
させ、前記温度範囲内において、0.5kg/mm2で加圧治具1
0,11により加圧し、その後400℃まで降下したら、その
温度に30分間保持して焼鈍を行い、最後に、自然冷却に
より約150℃まで低下させる。この加圧動作は液相線温
度と固相線温度との間で開始し、固相線温度以下まで加
圧する。なお、前記加圧力は、0.05Kg/mm2〜2.0Kg/mm2
であれば、接合強度に差は生じない。
て、アルミナリング1の上下両端面に中間接合リング6,
2を介して熱交換器側金具9と配管側金具5を当接し、
さらに、配管側金具5及び熱交換器側金具9を加圧治具
10,11により挾持する。この状態で、加熱容器内を真空
状態にするとともに、第4図に示すように600℃まで加
熱し、次に、600℃の状態で30分間保持し、その後、2
℃/minの降温速度で580℃〜520℃へと徐々に温度を低下
させ、前記温度範囲内において、0.5kg/mm2で加圧治具1
0,11により加圧し、その後400℃まで降下したら、その
温度に30分間保持して焼鈍を行い、最後に、自然冷却に
より約150℃まで低下させる。この加圧動作は液相線温
度と固相線温度との間で開始し、固相線温度以下まで加
圧する。なお、前記加圧力は、0.05Kg/mm2〜2.0Kg/mm2
であれば、接合強度に差は生じない。
このようにしてアルミナリング1に対し配管側金具5
及び熱交換器側金具9が加圧鑞付けされるが、この実施
例では純度98重量%以上の純Alリング3(7)にそれぞ
れ鑞材4A(8A)、4B(8B)を接着したので、次のような
効果がある。
及び熱交換器側金具9が加圧鑞付けされるが、この実施
例では純度98重量%以上の純Alリング3(7)にそれぞ
れ鑞材4A(8A)、4B(8B)を接着したので、次のような
効果がある。
すなわち、アルミナリング1と配管側金具5及び熱交
換器側金具9との接合部の状態は、EPMA面分析によれば
第5図に示すように中間接合リング2(6)の鑞材4A
(8A)のほぼ全域にわたってSiの微粒子が均一に分散し
ており、鑞材4A(8A)とアルミナリング1との界面から
遠ざかるに従って徐々に均一に薄く分布している。又、
鑞材4A(8A)とアルミナリング1との接合界面付近には
Siの粒子がほぼ全体に層状となって分布するとともに、
Si粒子の近傍に生じる純粋に近いAl層が非常に薄いこと
から、アルミナリング1と鑞材4A(8A)との結合強度及
びNaに対する耐腐食性及び昇降温耐久性が向上すると考
えられる。
換器側金具9との接合部の状態は、EPMA面分析によれば
第5図に示すように中間接合リング2(6)の鑞材4A
(8A)のほぼ全域にわたってSiの微粒子が均一に分散し
ており、鑞材4A(8A)とアルミナリング1との界面から
遠ざかるに従って徐々に均一に薄く分布している。又、
鑞材4A(8A)とアルミナリング1との接合界面付近には
Siの粒子がほぼ全体に層状となって分布するとともに、
Si粒子の近傍に生じる純粋に近いAl層が非常に薄いこと
から、アルミナリング1と鑞材4A(8A)との結合強度及
びNaに対する耐腐食性及び昇降温耐久性が向上すると考
えられる。
前記実施例の接合構造について、400℃でNa浸漬後の
引張強度試験及びHeリーク試験、さらに昇降温耐久試験
後のHeリーク試験を実施した。この結果、第6図に示す
ようにNa浸漬時間が250時間〜1000時間になっても引張
強度の極端な低下はなく、又、Heリーク試験においても
試料5個中不合格となったものは皆無であった。
引張強度試験及びHeリーク試験、さらに昇降温耐久試験
後のHeリーク試験を実施した。この結果、第6図に示す
ようにNa浸漬時間が250時間〜1000時間になっても引張
強度の極端な低下はなく、又、Heリーク試験においても
試料5個中不合格となったものは皆無であった。
一方、昇降温耐久性試験においても表3に示すとお
り、500サイクルを経過したあとも、Heリークをするも
のは試料8個中皆無であった。
り、500サイクルを経過したあとも、Heリークをするも
のは試料8個中皆無であった。
さらに、純Alプレートとしての純Alリング3,7の純度
について表2に示すように変化させ、耐Na腐蝕性及び昇
降温耐久性を評価した。
について表2に示すように変化させ、耐Na腐蝕性及び昇
降温耐久性を評価した。
純Alリング3,7のAl純度が98重量%以下のD,Eの場合、
第7図に示すように、Na浸漬時間が750時間を越える
と、界面接合強度は低下し、又、D,Eの場合、表4に示
すようにHeリークも試料10個中1〜3というように増加
している。
第7図に示すように、Na浸漬時間が750時間を越える
と、界面接合強度は低下し、又、D,Eの場合、表4に示
すようにHeリークも試料10個中1〜3というように増加
している。
さらに、昇降温耐久性について、Heリークを調べた結
果を表5に示す。純度98重量%以下のものは300サイク
ルの熱サイクルでリークが発生し始めているが、98重量
%以上では500サイクルでも皆無であった。
果を表5に示す。純度98重量%以下のものは300サイク
ルの熱サイクルでリークが発生し始めているが、98重量
%以上では500サイクルでも皆無であった。
又、第8図に示すように、アルミナリング1のα−Al
2O3の純度を〜のように変化させて、耐Na腐蝕性及
び昇降温耐久性を評価した。この結果、表6に示すよう
に、熱サイクル試験においては〜のように75%以上
の純度において、500サイクルの繰返し後においてもリ
ークはみられなかった。
2O3の純度を〜のように変化させて、耐Na腐蝕性及
び昇降温耐久性を評価した。この結果、表6に示すよう
に、熱サイクル試験においては〜のように75%以上
の純度において、500サイクルの繰返し後においてもリ
ークはみられなかった。
又、表7に示すように、耐Na腐蝕性試験の結果、α−
Al2O3の純度が〜のように75重量%以上のものは、1
000時間で少しリークが発生し始めるも、750時間までは
リークは皆無であり、強度の低下も第8図に示すように
〜の純度75%以上では顕著ではなかった。さらに、
,のように純度75%以下のα−Al2O3を使用する
と、耐Na腐蝕性は極端に悪化し、前述したように接合強
度も極めて小さくなり、リーク試験と同様の結果であっ
た。よってα−Al2O3の純度は全体的に見て、75%以上
のものは、耐久性能が良好といえる。
Al2O3の純度が〜のように75重量%以上のものは、1
000時間で少しリークが発生し始めるも、750時間までは
リークは皆無であり、強度の低下も第8図に示すように
〜の純度75%以上では顕著ではなかった。さらに、
,のように純度75%以下のα−Al2O3を使用する
と、耐Na腐蝕性は極端に悪化し、前述したように接合強
度も極めて小さくなり、リーク試験と同様の結果であっ
た。よってα−Al2O3の純度は全体的に見て、75%以上
のものは、耐久性能が良好といえる。
ところで、前記鑞材4A,4B、8A,8BのSi,Mgを限定した
理由は以下の通りである。Siの含有量が6重量%以下だ
と鑞付温度(液相線温度が620℃)が高くなり、接合す
るAl合金部品の寸法精度に好ましくないため6重量%以
上とした。又、13重量%を越えると晶出するSi量が多く
て、鑞材4A,4B、8A,8Bの圧延が困難となるため、13重量
以下とした。
理由は以下の通りである。Siの含有量が6重量%以下だ
と鑞付温度(液相線温度が620℃)が高くなり、接合す
るAl合金部品の寸法精度に好ましくないため6重量%以
上とした。又、13重量%を越えると晶出するSi量が多く
て、鑞材4A,4B、8A,8Bの圧延が困難となるため、13重量
以下とした。
一方、前記鑞材4A,4B、8A,8BのMg含有量は3重量%以
上添加しても脱酸効果は増大せず、さらに、第9図に示
すように3重量%以上添加した場合、接合界面の耐Na腐
蝕性、すなわち、引張強度が悪化するため3重量以下と
した。
上添加しても脱酸効果は増大せず、さらに、第9図に示
すように3重量%以上添加した場合、接合界面の耐Na腐
蝕性、すなわち、引張強度が悪化するため3重量以下と
した。
なお、前記配管側金具5及び熱交換器側金具9の材料
として、純度が98%以上のAl合金を使用する方法も考え
られるが、構造材として強度上に問題があり、強度上問
題のないJIS規格のA3003、A6061合金等を使用したい場
合に、この発明は特に有効である。
として、純度が98%以上のAl合金を使用する方法も考え
られるが、構造材として強度上に問題があり、強度上問
題のないJIS規格のA3003、A6061合金等を使用したい場
合に、この発明は特に有効である。
次に、この発明を具体化した別の実施例を第10図〜第
17図に基づいて順次説明する。
17図に基づいて順次説明する。
第10図に示す別例は、純Alリング7と鑞材8A,8Bとを
別体に形成して接合工程で互いに接合するようにしてい
る。
別体に形成して接合工程で互いに接合するようにしてい
る。
第11図及び第12図に示す別例は、純Alリング7と、鑞
材8Aとを別体に形成して接合工程でアルミナリング1と
純Alリング7とを接合した後、単体で形成した鑞材8Bを
純Alリング7と熱交換器側金具9との間に介在してそれ
らを熱圧接合するようにしている。又、この鑞材8Bとし
て第13図に示すように、断面矩形状のものを使用して、
これを圧延しながら熱圧接合するようにしてもよい。
材8Aとを別体に形成して接合工程でアルミナリング1と
純Alリング7とを接合した後、単体で形成した鑞材8Bを
純Alリング7と熱交換器側金具9との間に介在してそれ
らを熱圧接合するようにしている。又、この鑞材8Bとし
て第13図に示すように、断面矩形状のものを使用して、
これを圧延しながら熱圧接合するようにしてもよい。
第14図に示す別例は、純Alリング7の片面のみに鑞材
8Aを接着してなる中間接合リング6-の純Alリング7を第
15図に示すように前記鑞材8Aによりアルミナリング1に
接合し、次いで、この純Alリング7の他面に単体の鑞材
8Bを介して熱交換器側金具9を熱圧接合するようにして
もよい。
8Aを接着してなる中間接合リング6-の純Alリング7を第
15図に示すように前記鑞材8Aによりアルミナリング1に
接合し、次いで、この純Alリング7の他面に単体の鑞材
8Bを介して熱交換器側金具9を熱圧接合するようにして
もよい。
さらに、第16図に示すように、純Alリング7の両面に
鑞材8A,8Bを接着した中間接合リング6と、純Alリング
7の片面に鑞材8Bを接着した中間接合リング6-とを複数
層介在させた状態で、アルミナリング1と熱交換器側金
具9とを熱圧接合するようにしてもよい。又、第17図に
示すように、純Alリング7と、鑞材8A,8Bをそれぞれ単
体で形成してそれらを複数層積層してアルミナリング1
と熱交換器側金具9とを熱圧接合するようにしてもよ
い。
鑞材8A,8Bを接着した中間接合リング6と、純Alリング
7の片面に鑞材8Bを接着した中間接合リング6-とを複数
層介在させた状態で、アルミナリング1と熱交換器側金
具9とを熱圧接合するようにしてもよい。又、第17図に
示すように、純Alリング7と、鑞材8A,8Bをそれぞれ単
体で形成してそれらを複数層積層してアルミナリング1
と熱交換器側金具9とを熱圧接合するようにしてもよ
い。
さらに、この発明は次のように具体化することもでき
る。
る。
(1)前記鑞材4A,4B、8A,8Bとして、Al−Si合金を使用
すること。
すること。
(2)セラミック部品としてのアルミナリング1に代え
て、Si3N4あるいはSiC等よりなるセラミック部品を使用
すること。
て、Si3N4あるいはSiC等よりなるセラミック部品を使用
すること。
(3)前記実施例ではフランジ構造を有する接合機体の
加圧鑞材について具体化したが、これ以外の製品のセラ
ミック部品とAl部品の鑞着機体及びその製造方法に具体
化することもできる。
加圧鑞材について具体化したが、これ以外の製品のセラ
ミック部品とAl部品の鑞着機体及びその製造方法に具体
化することもできる。
(4)前記セラミック部品の材料として、例えばSiN4、
SiCなどを使用してもよい。
SiCなどを使用してもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、この発明はセラミックス部品と
Al部品との結合をブレージングプレートを介して強固に
行なって接合強度を向上するとともに、両部品の結合部
のNaなどに対する耐腐食性及び昇降温耐久性を向上する
ことができ、さらに、セラミック部品に接合するAl合金
部品を自由に選択することができる効果がある。
Al部品との結合をブレージングプレートを介して強固に
行なって接合強度を向上するとともに、両部品の結合部
のNaなどに対する耐腐食性及び昇降温耐久性を向上する
ことができ、さらに、セラミック部品に接合するAl合金
部品を自由に選択することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明を熱交換器側金具及び配管側金具の接
合構造に具体化した一実施例を示す要部の断面図、第2
図は要部の分解斜視図、第3図は加圧鑞付け方法を説明
するための要部の断面図、第4図は加圧鑞付け方法を示
すグラフ、第5図は本発明におけるアルミナリングと熱
交換器側金具との接合部の断面構造を示す説明図、第6
図はこの発明の実施例のNa浸漬後の引張強度試験結果を
示すグラフ、第7図はこの発明の実施例及び従来例のNa
浸漬後の引張強度試験結果を示すグラフ、第8図はアル
ミナリグのα−Al2O3の純度を変化させた場合の引張強
度試験結果を示すグラフ、第9図はMgの含有量と引張強
度試験結果を示すグラフ、第10図〜第17図はそれぞれこ
の発明の別例を示す要部の断面図、第18図は従来例のセ
ラミックス部品とAl部品の接合部の断面構造を示す説明
図、第19図は従来例におけるアルミナリングと熱交換器
側金具との接合部の断面構造を示す説明図、第20図は従
来例におけるNa浸漬時間と引張強度との関係を示すグラ
フである。 1……セラミック部品としてのアルミナリング、2,6…
…ブレージングプレートとしての中間接合リング、3,7
……純AlプレートとしてのAlリング、4A,4B、8A,8B……
鑞材、5……Al部品としての配管側金具、9……Al部品
としての熱交換器側金具、10,11……加圧治具。
合構造に具体化した一実施例を示す要部の断面図、第2
図は要部の分解斜視図、第3図は加圧鑞付け方法を説明
するための要部の断面図、第4図は加圧鑞付け方法を示
すグラフ、第5図は本発明におけるアルミナリングと熱
交換器側金具との接合部の断面構造を示す説明図、第6
図はこの発明の実施例のNa浸漬後の引張強度試験結果を
示すグラフ、第7図はこの発明の実施例及び従来例のNa
浸漬後の引張強度試験結果を示すグラフ、第8図はアル
ミナリグのα−Al2O3の純度を変化させた場合の引張強
度試験結果を示すグラフ、第9図はMgの含有量と引張強
度試験結果を示すグラフ、第10図〜第17図はそれぞれこ
の発明の別例を示す要部の断面図、第18図は従来例のセ
ラミックス部品とAl部品の接合部の断面構造を示す説明
図、第19図は従来例におけるアルミナリングと熱交換器
側金具との接合部の断面構造を示す説明図、第20図は従
来例におけるNa浸漬時間と引張強度との関係を示すグラ
フである。 1……セラミック部品としてのアルミナリング、2,6…
…ブレージングプレートとしての中間接合リング、3,7
……純AlプレートとしてのAlリング、4A,4B、8A,8B……
鑞材、5……Al部品としての配管側金具、9……Al部品
としての熱交換器側金具、10,11……加圧治具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 井上 雅博 (56)参考文献 特開 昭61−63576(JP,A) 特開 昭58−190880(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】酸化物系セラミック物品とAl純度が98.0重
量%以上のAl部品との間に、ブレージングプレートを介
在させて加圧接合を行うに際し、前記ブレージングプレ
ートは純度98重量%以上のAlプレートの両面に、AlにSi
が、又はAlにSiとMgが添加された鑞材が配置されたもの
であって、前記加圧は前記ブレージングプレートの液相
線温度と固相線温度との間で開始され、固相線温度以下
まで継続することを特徴とするセラミック部品とAl部品
との加圧接合方法。 - 【請求項2】酸化物系セラミック部品とAl純度が98.0重
量%以上のAl部品との間に、ブレージングプレートを介
在させて加圧接合を行うに際し、前記ブレージングプレ
ートは純度98重量%以上のAlプレートの片面に、AlにSi
が、又はAlにSiとMgが添加された鑞材が配置されたもの
であって、前記加圧が前記ブレージングプレートの液相
線温度と固相線温度との間で開始され、固相線温度以下
まで継続することを特徴とするセラミック部品とAl部品
との加圧接合方法。 - 【請求項3】前記請求項1、請求項2記載の加圧接合方
法において、液相線温度と固相線温度との間で加圧を開
始して固相線温度以下まで継続するとともに、Alの焼鈍
温度で所定時間保持することを特徴とするセラミック部
品とアルミ部品との加圧接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1200110A JPH085723B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | セラミック部品とAl部品との加圧接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1200110A JPH085723B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | セラミック部品とAl部品との加圧接合方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0365572A JPH0365572A (ja) | 1991-03-20 |
JPH085723B2 true JPH085723B2 (ja) | 1996-01-24 |
Family
ID=16418996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1200110A Expired - Fee Related JPH085723B2 (ja) | 1989-07-31 | 1989-07-31 | セラミック部品とAl部品との加圧接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085723B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6689982B2 (en) * | 1997-10-16 | 2004-02-10 | Magna International, Inc. | Apparatus and method for welding aluminum tubes |
JP5506280B2 (ja) * | 2009-08-13 | 2014-05-28 | 株式会社Uacj | 熱交換器用アルミニウムクラッド材 |
JP5844411B2 (ja) * | 2014-05-07 | 2016-01-13 | 株式会社Uacj | 熱交換器用アルミニウムクラッド材 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58190880A (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-07 | 昭和アルミニウム株式会社 | アルミニウム材とセラミツクス材との接合方法 |
JPS6163576A (ja) * | 1984-09-05 | 1986-04-01 | 株式会社日立製作所 | セラミツクスと金属との接合方法 |
-
1989
- 1989-07-31 JP JP1200110A patent/JPH085723B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0365572A (ja) | 1991-03-20 |
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