JPH0856207A - Fm多重放送受信装置 - Google Patents

Fm多重放送受信装置

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JPH0856207A
JPH0856207A JP18964794A JP18964794A JPH0856207A JP H0856207 A JPH0856207 A JP H0856207A JP 18964794 A JP18964794 A JP 18964794A JP 18964794 A JP18964794 A JP 18964794A JP H0856207 A JPH0856207 A JP H0856207A
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三利 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 FM多重放送電波から、番組放送信号と多重
信号の両方を良好な周波数特性で取出す。 【構成】 FM多重放送受信装置内部の1番目のIFフ
ィルタ5の後で2系統に分け、一方は番組放送信号のみ
を良好な周波数特性で濾波し復調する番組放送用中間周
波数回路6とし、他方は多重信号のみを良好な周波数特
性で濾波し復調する多重信号用中間周波数回路12とす
る。番組放送用中間周波数回路6内のIFフィルタ7
は、番組放送信号の周波数帯域に合わせた狭帯域のフィ
ルタを用いる。また、多重信号用中間周波数回路12内
のIFフィルタ13は多重信号を欠落させない広帯域の
フィルタを用い、アンプ14はアンプ8よりも高利得と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FM放送波に多重され
て送信される多重信号を受信し、復調して利用するスー
パヘテロダイン方式のFM多重放送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】FM多重放送は、VHF帯のFM放送に
図6の階層に示すように、通常の番組放送用の信号に斜
線を施して示すデジタル信号による多重信号を付加し、
この多重信号によって種々の情報を伝達することができ
る。この多重信号を用いて、たとえば交通情報などを提
供することが計画されている。
【0003】図6は、FM多重放送におけるプロトコル
の階層構造を表す図である。ここに紹介する1例のFM
多重放送では、OSI(Open System Interconection)
参照モデルに従って、階層1のフィジカル層の上に、階
層2のリンク層、階層3のネットワーク層、階層4のト
ランスポート層、階層5のセッション層、階層6のプレ
ゼンテーション層、階層7のアプリケーション層がそれ
ぞれ定められている。階層1のフィジカル層としては、
周波数スペクトルが約76kHz±10kHzで16k
bit/Sのビットレートで、L−MSK(Minimun Sh
ift Keying;最小推移キーイング)変調されて送信され
ることが定められている。
【0004】図7は、第1の従来技術を用いたFM多重
放送受信装置のブロック図である。アンテナ51で受信
された信号は、高周波増幅回路(以後、「RF回路」と
称する)52で増幅され、周波数変換回路53で局部発
振器54から発生された信号と混合されて、2つの信号
の周波数の差の周波数(以後、「中間周波数」と称す
る)の信号に変換される。前記信号は、中間周波フィル
タ(以後、「IFフィルタ」と称する)55,56で濾
波され、アンプ57で増幅された後、FM検波回路58
で復調されて番組放送信号と多重信号とが得られる。番
組放送信号と多重信号とは、オーディオ回路59とデコ
ーダ61とにそれぞれ入力される。オーディオ回路59
は、番組放送信号がステレオ信号であれば左右の信号に
分離し、スピーカ60から音響出力として出力する。ま
たデコーダ61は入力された多重信号をデジタル信号に
復調してデータ処理回路62に入力し、データ処理回路
62は前記デジタル信号をたとえば操作者の操作などに
応じて表示手段63に表示する。
【0005】本従来技術では、FM検波回路58までは
どちらにも番組放送信号と多重信号とは同一の回路で処
理される。したがって、IFフィルタ55,56の帯域
幅を多重信号の周波数帯域を含む広い帯域幅に設定する
必要があるけれども、帯域幅を広げれば、S/N比が悪
化したり、隣接妨害などの影響が大きくなり、番組放送
信号を音質よく受信することができなくなる。また、逆
に、前記影響を取除くために、IFフィルタ55,56
の帯域幅を狭くすると、番組放送信号より広い周波数帯
域が必要な多重信号を充分に受信することができなくな
る。
【0006】また、FM検波の歪率特性を良好にするた
め、IFフィルタに群遅延特性が平坦なものを使うこと
があるが、一般的に帯域外の減衰特性が悪く、番組放送
信号用としてはやはり隣接妨害などの影響が大きくなる
問題がある。
【0007】このような問題を解決するための第2の従
来技術として、特開平4−329018が挙げられる。
本従来技術は、FM放送波に多重されて送信される多重
信号を、たとえば車両など、受信状態の変化しやすい状
況にある受信装置で受信・利用するときに、受信した信
号の品質を電界強度レベル、隣接妨害レベル、マルチパ
スレベルによって判断し、前記品質が信号を良好に受信
できなくなるほど悪化した場合、IFフィルタの帯域幅
およびステレオ/モノラルを切換え、受信状態を改善す
る。また、前記各レベルから前記信号品質が、一定レベ
ル以下であると判断した場合、FM多重放送の番組の1
つであり、同一番組を放送している放送局の周波数リス
トを多重信号によって送信するラジオデータシステムを
利用して、同一番組を放送しており、現在受信している
放送局より受信状態の良い別の放送局に自動的に切換え
る自動追従制御を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来技術では、
オーディオ回路59に入力される信号とデコーダ61に
入力される信号とは同一のものであり、アンテナ51で
受信されてからFM検波回路58で復調されるまで、同
一の回路で処理されている。このため、IFフィルタ5
5,56の帯域幅を番組放送信号を良好に取出すために
狭く設定すると、番組放送信号より広い周波数帯域を利
用している多重信号が欠落してしまう。また、逆に多重
信号を良好に取出すために前記帯域幅を広く設定した
り、群遅延特性平坦品を使うと、番組放送信号の障害と
なる隣接妨害などの影響を完全に取除くことができな
い。
【0009】また、アンプ57の利得を高くするとFM
検波回路のノイズフィギュア(NF)の影響が少なくな
り、また多重信号のS/N比が良くなるので、多重信号
に対しては好適となる。しかし、FM多重放送は交通情
報などを提供しているので、車両など移動体に車載され
た受信装置で信号を受信し、前記情報を利用する場合が
考えられる。このような場合では移動体が移動すること
で受信状態が変化し、ノイズの大きさも様々に変化して
目立ちやすくなる。通常のFM放送番組を良好に視聴す
るには雑音の目立たない音質にする必要があり、そのた
めには適度なアンプの利得が要求されるため、アンプを
あまり高利得にすることができない。
【0010】また第2の従来技術では、受信状態が悪化
するとIFフィルタをより帯域幅の狭いものと切換えて
隣接妨害などを防止しており、番組放送信号と多重信号
の両方を良好に復調することは困難である。
【0011】本発明の目的は、FM多重放送電波から番
組放送信号および多重信号の両方を良好な周波数特性で
取出すことのできるFM多重放送受信装置を提供するこ
とである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、FM放送電波
をスーパヘテロダイン方式によって受信し、FM放送番
組内容と多重化された情報とを復調するFM多重放送受
信装置において、中間周波数に変換された受信信号を、
FM放送番組内容復調のために濾波して増幅する番組信
号用中間周波数回路と、番組信号用中間周波数回路の途
中から取出される中間周波数信号を、番組信号用中間周
波数回路よりも中心周波数からの偏移が大きい周波数帯
域まで濾波し、または群遅延特性平坦で濾波し、高利得
で増幅する多重信号用中間周波数回路とを含むことを特
徴とするFM多重放送受信装置である。また本発明は、
FM放送電波をスーパヘテロダイン方式によって受信
し、FM放送番組内容と多重化された情報とを復調する
FM多重放送受信装置において、中間周波数に変換され
た受信信号を、FM放送番組内容復調のために濾波して
増幅する番組信号用中間周波数回路と、番組信号用中間
周波数回路の途中から取出される中間周波数信号を濾波
する多重信号用中間周波数回路とを含むFM多重放送受
信装置であって、前記多重信号用中間周波数回路は、前
記番組信号用中間周波数回路より群遅延特性の帯域内で
の変化が少ないことを特徴とするFM多重放送受信装置
である。また本発明は、FM放送電波をスーパヘテロダ
イン方式によって受信し、FM放送番組内容と多重化さ
れた情報とを復調するFM多重放送受信装置において、
中間周波数に変換された受信信号を、FM放送番組内容
復調のために濾波して増幅する番組信号用中間周波数回
路と、番組信号用中間周波数回路の途中から取出される
中間周波数信号を、番組信号用中間周波数回路のFM検
波出力を低域濾波した信号によって、FM放送番組信号
によるFM変調成分を打消す方向にFM変調した専用局
部発振周波数信号を用いて、専用中間周波数信号に変換
するFM変換回路と、FM変換回路からの専用中間周波
数信号を濾波して増幅する多重信号用中間周波数回路と
を含むことを特徴とするFM多重放送受信装置である。
また本発明の前記多重信号用中間周波数回路の濾波特性
は、中心周波数付近の減衰量が帯域幅の両側の減衰量よ
りも大きい双峰特性であることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明に従えば、FM多重放送受信装置は、F
M多重放送電波をスーパヘテロダイン方式によって受信
し、FM放送番組内容と多重化された情報とを復調す
る。前記装置内部には、中間周波数に変換された受信信
号をFM放送番組内容復調のために濾波して増幅する番
組信号用中間周波数回路と、番組信号用中間周波数回路
の途中から取出される中間周波数信号を番組信号用中間
周波数回路よりも中間周波数からの偏移が大きい周波数
帯域まで濾波し、高利得で増幅する多重信号用中間周波
数回路との2系統の復調回路を備えるので、IFフィル
タの帯域幅とアンプの利得とを、番組放送信号と多重信
号とのそれぞれに適合するように設定して良好な周波数
特性で取出すことができる。
【0014】また本発明に従えば、前記FM多重装置内
部に、前記番組信号用中間周波数回路と前記多重信号用
中間周波数回路とを備え、前記多重信号用中間周波数回
路は前記番組放送用中間周波数回路よりも群遅延特性の
帯域内での変化が少ないので、多重信号をより良好な周
波数特性で取出すことができる。
【0015】また本発明に従えば、前記FM多重放送受
信装置内部に、前記番組信号用中間周波数回路と、番組
信号用中間周波数回路の途中から取出される中間周波数
信号を、番組信号用中間周波数回路のFM検波出力を低
域濾波した信号によって、FM放送番組信号によるFM
変調成分を打消す方向にFM変調した専用局部発振周波
数信号を用いて、専用中間周波数信号に変換するFM変
換回路と、FM変換回路から専用中間周波数信号を濾波
して増幅する多重信号用中間周波数回路とを備えるの
で、多重信号をデジタル信号に復調するときに、雑音の
原因となる番組放送信号などのスペクトラムを抑え、ま
た多重信号を低周波数の信号とすることができる。
【0016】好ましくは、前記多重信号用中間周波数回
路の濾波特性は、中心周波数付近の減衰量が帯域幅の両
側の減衰量よりも大きい双峰特性であるので、多重信号
をより良好に取出すことができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のFM多重放送受
信装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0018】アンテナ1で受信されたFM多重放送電波
は、RF回路2で増幅され、周波数変換回路3で局部発
振器4から発生された信号と混合され、中間周波数の信
号に変換される。この信号は、IFフィルタ5で濾波さ
れてから2系統に分けられ、IFフィルタ7とIFフィ
ルタ13とでそれぞれ濾波される。IFフィルタ5,7
は従来技術で用いられているIFフィルタ55,56と
同様のものであり、フィルタの通過特性は番組放送信号
のみを濾波させるように狭く設定されている。また、I
Fフィルタ13は通過特性が広帯域であるものか、また
は群遅延特性の帯域内での変化が少ないものが用いられ
る。
【0019】番組放送信号を取出す番組信号用中間周波
数回路6内のIFフィルタ7で濾波された信号はアンプ
8で増幅され、Sレベル発生装置、ソフトミュート回
路、サーチストップ用信号発生回路などが付加されたF
M検波回路9で復調される。ステレオ復調回路、アン
プ、ノイズフィルタなどで構成されるオーディオ回路1
0では、番組放送信号がステレオ信号であれば左右の信
号に分割され、またこれらの信号が増幅されまたノイズ
が除去され、スピーカ11から音響出力として出力され
る。
【0020】また、多重信号を取出す多重信号用中間周
波数回路12内の広帯域のIFフィルタ13で濾波され
た信号は、アンプ14で増幅される。アンプ14は番組
信号用中間周波数回路6内のアンプ8より高い利得を持
つように設定されており、これによってFM検波回路1
5内の素子などが原因となる雑音の影響を少なくし、S
/N比を向上させることができる。アンプ14で増幅さ
れた信号はFM検波回路15で復調され、デコーダ16
でデジタル信号に復調された後、データ処理回路17に
入力される。データ処理回路17は、利用者の操作など
に応じて入力された信号を処理し、表示手段18に表示
する。
【0021】上述のように、受信した信号を狭帯域のI
Fフィルタ7と広帯域のIFフィルタ13とでそれぞれ
濾波することによって、番組放送信号と多重信号とをそ
れぞれ良好に取出して復調し利用することができる。
【0022】図2は、本発明の他の実施例のFM多重放
送受信装置の電気的構成を示すブロック図である。図2
は図1に類似のものであり、図1の実施例と対応する箇
所には同一の符号を付し、説明は省略する。番組信号用
中間周波数回路6内のFM検波回路9で復調された番組
放送信号は、2系統に分けられ、一方はオーディオ回路
10に、他方はローパスフィルタなどで実現されるフィ
ルタ21で濾波されてFM変調回路22内のVCO23
に入力される。VCO23は、入力された信号に対応し
た周波数の専用局部発振周波数信号を発生させ、FM変
調回路22内の混合器24に入力する。また、IFフィ
ルタ5で濾波された信号は2系統に分けられ、一方は混
合器24から多重信号用中間周波数回路12aに、他方
はIFフィルタ7から番組信号用中間周波数回路6にそ
れぞれ入力される。混合器24では、VCO23からの
信号とIFフィルタ5からの信号とを混合し、2つの信
号の差の周波数の信号として出力し、この信号はIFフ
ィルタ13aで濾波されてアンプ14に入力される。
【0023】図3は、IFフィルタ5の出力信号の周波
数fIFとVCO23の出力信号の周波数fVCOと混合器
24の出力信号の周波数f0との関係を表すグラフであ
る。
【0024】多重信号の周波数偏移は狭く設定されるた
めスペクトラムの広がりは少ないけれども、FM多重放
送の場合は番組放送信号とともに送信されるため、その
周波数偏移が加算されることになり、多重信号の周波数
帯域は最大片側75kHzまで広がっている。この影響
を取除くために、前述したようにFM検波回路9からフ
ィルタ21を介して取出した番組放送信号のメイン変調
成分をVCO23に入力し、VCOの出力信号とIFフ
ィルタ5の出力信号とを混合器24で混合してFM逆変
調することによって、多重信号にとって余分な番組放送
信号などのスペクトラムの広がりを抑えている。混合器
24の出力信号の周波数f0 は、fIFとfVCOとの差で
ありfIFやfVCOより低周波となっている。ゆえに、I
Fフィルタ13aの周波数帯域は、図1の実施例で用い
られたIFフィルタ13よりも狭帯域に設定することが
できる。このため、帯域幅の比の平方根に比例するホワ
イトノイズレベルを減少させることができるので、多重
信号のS/N比を向上させることができる。また、混合
器24から出力する信号は低周波であるため、IFフィ
ルタ13aの濾波特性を設定し易い。
【0025】また、フィルタ13aはバンドパスフィル
タなどで実現されてもよく、また後述する図4(1)、
図5(1)などに示すフィルタで実現されてもよい。ま
た、その他のフィルタで実現されてもよい。
【0026】図4は、図2の実施例で用いられるIFフ
ィルタ13aの等価的な電気回路図およびその周波数特
性を示すグラフである。この回路は、定電流源25,2
6と、コンデンサC1,C2と、コイルL1,L2と、
加算器27とから成る。混合器24の出力端子は、定電
流源25,26の入力端子に接続される。定電流源25
の出力端子は、コンデンサC1の一方の端子と、コイル
L1の一方の端子と、加算器27の入力端子とに接続さ
れ、コンデンサC1の他方の端子と、コイルL1の他方
の端子とはアースされている。定電流源26の出力端子
も同様に、コンデンサC2の一方の端子と、コイルL2
の一方の端子と、加算器27の入力端子とに接続され、
コンデンサC2の他方の端子と、コイルL2の他方の端
子とはアースされている。
【0027】コイルL1,L2と、コンデンサC1,C
2とを並列に接続した回路は、それぞれ並列共振回路と
して働き、各回路のインピーダンスは周波数によって変
化する。インピーダンスが最大になる周波数f01,f02
は、コンデンサC1,C2の電気容量をC1,C2、コイ
ルL1,L2のインダクタンスをL1,L2とすると、そ
れぞれ
【0028】
【数1】
【0029】
【数2】
【0030】となる。ゆえに、定電流源25、コンデン
サC1、コイルL1で構成された回路の周波数特性は、
図4(2)の二点鎖線で示すように、入力された信号の
周波数がf01のとき出力レベルが最大となる。同様に、
定電流源26、コンデンサC2、コイルL2で構成され
た回路の周波数特性は、図4(2)の一点鎖線で示すよ
うに、入力された信号の周波数がf02のとき出力レベル
が最大になる。
【0031】混合器24からの出力信号によって定電流
源25,26の出力が制御され、その出力信号はそれぞ
れ周波数がf01またはf02であるときに最大に増幅され
て加算器27に入力される。加算器27では、2系統の
回路からの入力信号を加算し、アンプ14に出力する。
したがって、図4(1)に示すIFフィルタは、図4
(2)の実線で示すように周波数f01およびf02で出力
レベルが最大になる双峰特性を有する。またコンデンサ
C1,C2およびコイルL1,L2は、周波数f01と周
波数f02の差fd が多重信号のサブキャリア周波数の2
倍となるように、選ばれている。
【0032】図5は、図2の実施例で用いられるIFフ
ィルタ13aについての他の等価的な電気回路図および
その周波数特性を示すグラフである。この回路は、定電
流源28と、コンデンサC3,C4,C5と、コイルL
3,L4とで構成される。混合器24の出力端子は、定
電流源28の入力端子に接続され、定電流源28の出力
端子は、コンデンサC3,C5の一方の端子と、コイル
L3の一方の端子とに接続される。コンデンサC3の他
方の端子とコイルL3の他方の端子とはアースされる。
コンデンサC5の他方の端子は、コンデンサC4の一方
の端子と、コイルL4の一方の端子と、アンプ14の入
力端子とに接続される。コンデンサC4の他方の端子
と、コイルL4の他方の端子とはアースされる。
【0033】内部抵抗を持つコイルL3,L4と、コン
デンサC3,C4とを並列に接続した回路は、前述した
ように並列共振回路として働く。コンデンサC3とコイ
ルL3とで構成された並列共振回路、コンデンサC4と
コイルL4とで構成された並列共振回路は、どちらも単
峰特性を持ち、周波数f0 で出力レベルが最大となる。
この2系統の並列共振回路をコンデンサC5を介して結
合させると、前記並列共振回路同士の相互作用によっ
て、図5(1)の回路は図5(2)に示すように周波数
0±fd/2であるときに最大出力レベルを示し、周波
数f0 では出力レベルはやや低下する双峰特性を有する
フィルタとなる。
【0034】fd は最大出力レベルを示す周波数f0
d/2と、f0−fd/2との差であり、2つの並列共
振回路の結合度に比例する。この結合度は、コンデンサ
C5の電気容量の大きさによって決定される。したがっ
て、コンデンサC5の電気容量を変化させることによっ
て、fd を自由に変化させることができ、フィルタの濾
波特性を容易に設定することができる。また、このフィ
ルタはコイルとコンデンサのみで構成されているため、
コストダウンを図ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、FM多重
放送受信装置はFM多重放送電波をスーパヘテロダイン
方式によって受信し、FM放送番組内容と、多重化され
た情報とを復調する。前記装置には、中間周波数に変換
された受信信号を、FM放送番組内容復調のために濾波
して増幅する番組信号用中間周波数回路と、番組信号用
中間周波数回路の途中から取出される中間周波数信号
を、番組信号用中間周波数回路よりも中間周波数からの
偏移が大きい周波数帯域まで濾波し、高利得で増幅する
多重信号用中間周波数回路との2系統の復調回路を備え
るので、番組放送用信号、多重信号それぞれを隣接妨害
あるいはFM検波回路内の素子などに起因する雑音の影
響が少なく、また欠落のない信号として取出すことがで
きFM番組は雑音の少ない音響出力として聴取すること
ができ、また、多重信号のデータエラーを減少させるこ
とができる。
【0036】また本発明によれば、前記FM多重装置内
部に、前記番組信号用中間周波数回路と前記多重信号用
中間周波数回路とを備え、前記多重信号用中間周波数回
路は前記番組放送用中間周波数回路よりも群遅延特性の
帯域内での変化が少ないので、多重信号をより良好な周
波数特性で取出すことができるので、さらに多重信号の
データエラーを減少させることができる。
【0037】また本発明によれば、前記装置内部に、前
記番組信号用中間周波数回路と、番組信号用中間周波数
回路の途中から取出される中間周波数信号を、番組信号
用中間周波数回路のFM検波出力を低域濾波した信号に
よってFM放送番組信号によるFM変調成分を打消す方
向にFM変調した専用局部発振周波数信号を用いて、専
用中間周波数信号に変換するFM変換回路と、FM変調
回路から専用中間周波数信号とを濾波して増幅する多重
信号中間周波数回路とを備えるので、多重信号中間周波
数のIFフィルタの帯域幅を狭帯域に設定することがで
き、多重信号のS/N比を向上させることができる。
【0038】好ましくは、前記多重信号用中間周波数回
路の濾波特性は、中心周波数付近の減衰量が帯域幅の両
側の減衰量よりも大きい双峰特性であるので、番組放送
信号による影響を抑えて、さらに多重信号のS/N比を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のFM多重放送受信装置の電
気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例のFM多重放送受信装置の
電気的構成を示すブロック図である。
【図3】IFフィルタ5をVCO23と、混合器24と
の出力信号の周波数fIF,fVCO,f0との関係を示すグ
ラフである。
【図4】図2で用いられるIFフィルタ13aの一実施
例の簡略化した回路図およびその周波数特性を示すグラ
フである。
【図5】図2で用いられるIFフィルタ13aの他の実
施例の簡略化した回路図およびその周波数特性を示すグ
ラフである。
【図6】FM多重放送におけるプロトコルの階層構造を
示す図である。
【図7】第1の従来技術を用いたFM多重放送受信装置
の電気的な構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 RF回路 3 周波数変換回路 4 局部発振器 5,7,13,13a IFフィルタ 6 番組信号用中間周波数回路 8,14 アンプ 9,15 FM検波回路 10 オーディオ回路 11 スピーカ 12,12a 多重信号用中間周波数回路 16 デコーダ 17 データ処理回路 18 表示手段 21 フィルタ 22 FM変調回路 23 VCO 24 混合器 25,26,28 定電流源 27 加算器 C1,C2,C3,C4,C5 コンデンサ L1,L2,L3,L4 コイル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FM放送電波をスーパヘテロダイン方式
    によって受信し、FM放送番組内容と多重化された情報
    とを復調するFM多重放送受信装置において、中間周波
    数に変換された受信信号を、FM放送番組内容復調のた
    めに濾波して増幅する番組信号用中間周波数回路と、 番組信号用中間周波数回路の途中から取出される中間周
    波数信号を、番組信号用中間周波数回路よりも中心周波
    数からの偏移が大きい周波数帯域まで濾波し、または群
    遅延特性平坦で濾波し、高利得で増幅する多重信号用中
    間周波数回路とを含むことを特徴とするFM多重放送受
    信装置。
  2. 【請求項2】 FM放送電波をスーパヘテロダイン方式
    によって受信し、FM放送番組内容と多重化された情報
    とを復調するFM多重放送受信装置において、中間周波
    数に変換された受信信号を、FM放送番組内容復調のた
    めに濾波して増幅する番組信号用中間周波数回路と、 番組信号用中間周波数回路の途中から取出される中間周
    波数信号を濾波する多重信号用中間周波数回路とを含む
    FM多重放送受信装置であって、 前記多重信号用中間周波数回路は、前記番組信号用中間
    周波数回路より群遅延特性の帯域内での変化が少ないこ
    とを特徴とするFM多重放送受信装置。
  3. 【請求項3】 FM放送電波をスーパヘテロダイン方式
    によって受信し、FM放送番組内容と多重化された情報
    とを復調するFM多重放送受信装置において、中間周波
    数に変換された受信信号を、FM放送番組内容復調のた
    めに濾波して増幅する番組信号用中間周波数回路と、 番組信号用中間周波数回路の途中から取出される中間周
    波数信号を、番組信号用中間周波数回路のFM検波出力
    を低域濾波した信号によって、FM放送番組信号による
    FM変調成分を打消す方向にFM変調した専用局部発振
    周波数信号を用いて、専用中間周波数信号に変換するF
    M変換回路と、 FM変換回路からの専用中間周波数信号を濾波して増幅
    する多重信号用中間周波数回路とを含むことを特徴とす
    るFM多重放送受信装置。
  4. 【請求項4】 前記多重信号用中間周波数回路の濾波特
    性は、中心周波数付近の減衰量が帯域幅の両側の減衰量
    よりも大きい双峰特性であることを特徴とする請求項3
    記載のFM多重放送受信装置。
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