JPH0311976Y2

JPH0311976Y2 -

Info

Publication number: JPH0311976Y2
Application number: JP1983177011U
Authority: JP
Priority date: 1983-11-16
Filing date: 1983-11-16
Publication date: 1991-03-22
Also published as: JPS6085461U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野この考案は、AM及びFMのステレオ放送の受
信機に関する。

背景技術とその問題点 AM放送において、１つの電波でステレオ放送
を行う方法が考えられている。しかし、AM放送
はFM放送に比べて、Ｓ／Ｎが悪く、夜間には妨
害などの影響も受けやすい。

そこで、AM受信機においては、ステレオ受信
モードのときには、音質を重視して周波数特性を
平坦にし、モノラル受信モードのときには、周波
数特性の高域を低下させることが考えられてい
る。すなわち、このようにすれば、ステレオ受信
時には、音質のよいステレオ放送を聴取でき、モ
ノラル受信時にはＳ／Ｎが良く、妨害の影響の少
ない放送を聴取できる。

しかし、このようにするためには、周波数特性
を変更するための回路とスイツチとが必要であ
り、コストアツプとなつてしまう。

考案の目的この考案は、そのような問題点を解決しようと
するものである。

考案の概要今、AMステレオ放送を受信・再生できる受信
機について考えると、ほとんどの受信機は、AM
ステレオ放送だけではなく、FMステレオ放送も
受信・再生できるように構成されている。そし
て、FM放送の受信系には、必ずデイエンフアシ
ス回路が設けられている。

そこで、この考案においては、そのような点に
着目し、AMステレオ受信モードのときには、そ
の復調出力を左及び右チヤンネルの信号としてそ
のまま取り出すが、AMモノラル受信モードのと
きには、その復調出力をFM用のデイエンフアシ
ス回路を通じて取り出すようにしたものである。

実施例すなわち、図において、１１，１２Ｌ，１２Ｒ
はバンド（モード）切り換えスイツチを示し、こ
れは、FMステレオ側接点ａ、AMステレオ側接
点ｂ及びAMモノラル側接点ｃを有している。ま
た、２０は１チツプIC化されたFM／AMチユー
ナ回路を示し、２１〜２６はそのFMチユーナ
部、３１〜３４はAMチユーナ部である。なお、
このチユーナ回路２０は、一般のFM／AM受信
用のICである。

そして、FMステレオ受信モードのときには、
スイツチ11〜12Rが接点ａに接続され、スイツチ
１１の出力によりスイツチ回路２９が図の状態に
接続されて端子１９からの電源電圧がスイツチ回
路２９を通じてFMチユーナ部２１〜２５にそれ
らの動作電圧として供給される。

従つて、アンテナ同調回路４１において選択さ
れた放送波信号が、高周波アンプ２１を通じてミ
キサ回路２２に供給されると共に、局部発振回路
２３から局部発振信号がミキサ回路２２に供給さ
れてその放送波信号は中間周波信号に変換され
る。なお、４２は、局部発振回路２３の共振回路
である。

そして、ミキサ回路２２からの中間周波信号
が、中間周波フイルタ４３を通じ、さらに中間周
波アンプ２４を通じてFM復調回路２５に供給さ
れて左及び右チヤンネルの和信号（Ｌ＋Ｒ）と、
差信号（Ｌ−Ｒ）により抑圧振幅変調された被変
調信号とのコンポジツト信号が復調され、この信
号がステレオ復調回路２６に供給されて左及び右
チヤンネルの信号Ｌ，Ｒが復調される。そして、
この信号Ｌ，Ｒが、デイエンフアシス回路４４
Ｌ，４４Ｒを通じ、さらに、スイツチ１２Ｌ，１
２Ｒの接点ａ，ａ→音量調整用の可変抵抗器６１
Ｌ，６１Ｒ→アンプ６２Ｌ，６２Ｒのラインを通
じてスピーカ６３Ｌ，６３Ｒに供給される。

さらに、FMモノラル受信モードのときには、
復調回路２５からモノラル信号（Ｌ＋Ｒ）だけが
得られるので、この信号（Ｌ＋Ｒ）がステレオ復
調回路２６において二分されると共に、同様の信
号ラインを通じてスピーカ６３Ｌ，６３Ｒに供給
される。

また、AMステレオ受信モードのときには、ス
イツチ１１〜１２Ｒが接点ｂに接続され、スイツ
チ１１の出力によりスイツチ回路２９が図とは逆
の状態に接続されて端子１９からの電源電圧がス
イツチ回路２９を通じてAMチユーナ部３１〜３
４に供給される。

従つて、アンテナ同調回路５１において選択さ
れた放送波信号が、ミキサ回路３１に供給される
と共に、局部発振回路３２から局部発振信号がミ
キサ回路３１に供給されてその放送波信号は中間
周波信号に変換される。なお、５２は、局部発振
回路３２の共振回路である。

そして、ミキサ回路３１からの中間周波信号
が、中間周波フイルタ５３を通じ、さらに中間周
波アンプ３３を通じてAMステレオ復調回路５４
に供給されて左及び右チヤンネルの和信号（Ｌ＋
Ｒ）及び差信号（Ｌ−Ｒ）が復調され、これら信
号（Ｌ＋Ｒ），（Ｌ−Ｒ）がマトリツクス回路５５
に供給されて左及び右チヤンネルの信号Ｌ，Ｒが
取り出される。そして、この信号Ｌ，Ｒが、スイ
ツチ１２Ｌ，１２Ｒの接点ｂ，ｂ→可変抵抗器６
１Ｌ，６１Ｒ→アンプ６２Ｌ，６２Ｒのラインを
通じてスピーカ６３Ｌ，６３Ｒに供給される。

さらに、AMモノラル受信モードのときには、
スイツチ１１〜１２Ｒが接点ｃに接続され、スイ
ツチ１１の出力によりスイツチ回路２９が図とは
逆の状態に接続されて端子１９からの電源電圧が
スイツチ回路２９を通じてAMチユーナ部３１〜
３４に供給される。

そして、中間周波アンプ３３からの中間周波信
号が、AM検波回路３４に供給されてモノラル信
号（Ｌ＋Ｒ）が復調され、この信号（Ｌ＋Ｒ）が
ステレオ復調回路２６に供給される。従つて、こ
の信号（Ｌ＋Ｒ）は、ステレオ復調回路２６にお
いて二分されると共に、デイエンフアシス回路４
４Ｌ，４４Ｒを通じ、さらに、スイツチ１２Ｌ，
１２Ｒの接点ｃ，ｃ→可変抵抗器６１Ｌ，６１Ｒ
→アンプ６２Ｌ，６２Ｒのラインを通じてスピー
カ６３Ｌ，６３Ｒに供給される。

こうして、この考案によれば、AMステレオ受
信モードのときには、その復調されたステレオ信
号Ｌ，Ｒが、デイエンフアシス回路４４Ｌ，４４
Ｒを通じることなくスピーカ６３Ｌ，６３Ｒに供
給されるので、音質を重視した周波数特性のよい
ステレオ再生を行うことができる。

また、AMモノラル受信モードのときには、そ
の復調されたモノラル信号（Ｌ＋Ｒ）がデイエン
フアシス回路４４Ｌ，４４Ｒを通じてスピーカ６
３Ｌ，６３Ｒに供給されるので、高域が減衰する
ことによりＳ／Ｎに優れ、妨害によるノイズの少
ない再生音とすることができる。

しかも、その場合、信号（Ｌ＋Ｒ）の高域の減
衰は、FM信号系のデイエンフアシス回路４４
Ｌ，４４Ｒを使用しているので、高域減衰用の回
路やスイツチを設ける必要がなく、ローコストで
ある。

考案の効果 AMステレオ受信モード時には、音質の良いス
テレオ再生ができ、AMモノラル受信時には、
Ｓ／Ｎや妨害特性の良い再生ができる。しかも、
コストアツプがない。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の一例の系統図である。２１〜２６はFMチユーナ部、３１〜３４は
AMチユーナ部、５４はAMステレオ復調回路、
５５はマトリツクス回路である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 FM放送波信号を受信して左及び右チヤンネル
の信号を出力するFMチユーナ部と、このFMチユーナ部からの上記左及び右チヤン
ネルの信号がそれぞれ供給される１対のデイエン
フアシス回路と、 AM放送波信号を受信して左及び右チヤンネル
の信号を出力するAMチユーナ部と、上記１対のデイエンフアシス回路の出力信号と
上記AMチユーナ部の出力信号とを選択的に取り
出すバンド切り換えスイツチとを有し、このバンド切り換えスイツチがFMステレオ受
信モードのときには、上記FMチユーナ部からの
上記左及び右チヤンネルの信号を、上記１対のデ
イエンフアシス回路及び上記バンド切り換えスイ
ツチを通じて取り出し、上記バンド切り換えスイツチがAMステレオ受
信モードのときには、上記AMチユーナ部からの
左及び右チヤンネルの信号を、上記バンド切り換
えスイツチを通じて取り出し、上記バンド切り換えスイツチがAMモノラル受
信モードのときには、上記AMチユーナ部からの
信号を、上記１対のデイエンフアシス回路及び上
記バンド切り換えスイツチを通じて取り出すようにしたFM／AMステレオ受信機。