JPH0855701A - 発熱体の昇温防止構造 - Google Patents

発熱体の昇温防止構造

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JPH0855701A
JPH0855701A JP18927994A JP18927994A JPH0855701A JP H0855701 A JPH0855701 A JP H0855701A JP 18927994 A JP18927994 A JP 18927994A JP 18927994 A JP18927994 A JP 18927994A JP H0855701 A JPH0855701 A JP H0855701A
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JP
Japan
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heating element
liquid
temperature rise
terminal
heat
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JP18927994A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hori
育泰 堀
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PTC素子等の発熱体の温度上昇を抑制す
る。 【構成】 通電により発熱するPTC素子(発熱体)2
0の本体部が液密容器30のカップ状本体32内に収容
され、このカップ状本体32内に、所定温度で固体から
液体に状態変化するろう25が充填された上で、カップ
状本体32の開口に蓋34が被せられ、蓋34に設けた
孔36からPTC素子20の端子22が外部に突出して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばPTC素子等の
発熱体の放熱を促して、過度の温度上昇を抑制すること
のできる発熱体の昇温防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】導体同士を金属接触により導通させる端
子や、回路保護素子として用いられるPTC素子(Posi
tive Temperature Coefficient=正特性温度素子)等
は、それらに過度の電流が流れた場合に発熱するが、従
来では、特にその放熱に関しての特別な工夫はなされて
いず、空気中への自然放熱に任されていた。
【0003】例えば、図3は、PTC素子に接続した端
子の自然放熱時の温度上昇の様子を示している。周囲温
度が24℃の場合、通電電流が大きくなるに従い、端子
の温度が上昇して行き、温度上昇値が60℃(deg)を超
えた時点で、急激な温度上昇をすることが明らかになっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来では空
気中への自然放熱が小さいため、発熱量が放熱量を上回
り、図3の60℃を超えた段階のように、端子やPTC
素子の温度が高くなり過ぎることがあった。そのため、
端子のバネの接圧低下や、PTC素子の許容電流の低下
を来したりする不都合があった。
【0005】本発明は、上記事情を考慮し、端子やPT
C素子等の発熱体の昇温を抑制することができ、それに
より性能の劣化を防止し得る発熱体の昇温防止構造を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、通電
により発熱する発熱体と、該発熱体の周囲に配され、常
温時に固体となり、常温より高い所定温度で固体から液
体に状態変化する吸熱材と、該吸熱材を密封する液密容
器とを備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載の発熱体
の昇温防止構造であって、前記発熱体が2つの導体を接
続する端子であり、該端子の外周部が前記吸熱材のコー
ティング層で覆われ、その外側が前記液密容器で覆われ
ていることを特徴とする。
【0008】請求項3の発明は、請求項1記載の発熱体
の昇温防止構造であって、前記発熱体がPTC素子であ
り、該PTC素子の本体部が前記液密容器のカップ状本
体内に収容され、該カップ状本体内に前記吸熱材が充填
された上で、前記液密容器の蓋がカップ状本体の開口に
被せられ、該蓋に設けられた孔から前記PTC素子の端
子が外部に突出していることを特徴とする。
【0009】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
かに記載の発熱体の昇温防止構造であって、前記吸熱材
が融点60℃程度のろうからなることを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1の発明では、発熱体が所定温度になる
と、その熱で吸熱材が固体から液体に状態変化し、その
時の状態変化に伴う吸熱作用により、発熱体の昇温が抑
制される。その際、吸熱材は液密容器により密封されて
いるので、外部に漏れ出ない。
【0011】請求項2の発明では、通電により端子が発
熱し、所定温度に昇温すると、その熱で吸熱材からなる
コーティング層が固体から液体に状態変化し、その時の
状態変化に伴う吸熱作用により、端子の昇温が抑制され
る。
【0012】請求項3の発明では、過大な電流が流れて
PTC素子の本体部が発熱し、所定温度に昇温すると、
その熱で周囲の吸熱材が固体から液体に状態変化し、そ
の時の状態変化に伴う吸熱作用により、PTC素子の昇
温が抑制される。
【0013】請求項4の発明では、発熱体が60℃近い
温度になると、その熱でろうが固体から液体に状態変化
し、その時の状態変化に伴う吸熱作用により、発熱体の
昇温が抑制される。その際、ろうは液密容器により密封
されているので、外部に漏れ出ない。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0015】図1は第1実施例の分解斜視図である。図
において、符号1、3で示すものは上下に延びるブスバ
ー(導体)であり、ブスバー1、3は端子5で接続され
ている。端子5の内部には図示しないバネがあり、バネ
の接圧による金属接触によりブスバー1、3が相互に導
通されている。
【0016】端子5は角筒形をなし、その外周面に、融
点60℃程度のろう10が吸熱材として直接コーティン
グされ、その外側が液密容器12で覆われている。液密
容器12は、両端を塞いだ円筒状をなし、半割りされ、
各半割り体12A、12Bにブスバー1、3を通す切欠
14A、14B、16A、16Bが形成されている。そ
して、左右から半割り体12A、12Bを合わせること
により、ろう10をコーティングした端子5を液密的に
包囲している。なお、端子5の内部にはろう10が入ら
ないようになっており、また、ブスバー1、3と液密容
器12の隙間はシリコンでシールされている。
【0017】次に作用を説明する。
【0018】上記の構造において、ブスバー1、3の通
電電流が過大になり、端子5が発熱して、その温度が6
0℃近くになると、その熱で周囲のろう10が固体から
液体に状態変化する。そして、その時の状態変化に伴う
大きなエネルギー吸収作用により、端子5の発熱エネル
ギーが吸収され、端子5の温度上昇が抑制される。この
場合、液状になったろう10は液密容器12により密封
されているので、外部に漏れ出ない。そして、端子5の
発熱作用が収まると、ろう10は再び固体に戻る。
【0019】このように、上記構造によれば、60℃付
近での端子5の温度上昇を抑制することができ、従って
端子5のバネの接圧の低下を抑えることができて、端子
5の性能の劣化を防止することができる。
【0020】次に本発明の第2実施例を説明する。
【0021】図2は第2実施例の分解斜視図である。図
において、符号20で示すものはPTC素子である。こ
のPTC素子20は、回路保護素子として用いられるも
のであり、導電性カーボンとポリマーを混練して導電性
を持たせ、回路異常(ショート等)により大電流が流れ
た際に発熱して高抵抗値となって電流制限するようにな
っている。
【0022】PTC素子20の本体部(発熱する部分)
は、液密容器30のカップ状本体32の内部に収容され
て保護されており、PTC素子20の本体部と液密容器
30のカップ状本体32の隙間には、融点60℃程度の
ろう25が充填されている。そして、ろう25が充填さ
れた上で、カップ状本体32の開口に蓋34が被せられ
て固着され、蓋34に設けた孔36より、PTC素子2
0の2つのブレード状の端子22、22が外部に突き出
ている。なお、端子22と孔36の隙間はシリコンでシ
ールされている。
【0023】次に作用を説明する。
【0024】この構造では、PTC素子20に過大な電
流が流れ、PTC素子20の本体部が発熱して温度が6
0℃付近になると、その熱で周囲のろう25が固体から
液体に状態変化する。そして、その時の状態変化に伴う
大きなエネルギー吸収作用により、PTC素子20の発
熱エネルギーが吸収され、PTC素子20の温度上昇が
抑制される。この場合、液状になったろう25は液密容
器30から外に漏れ出ない。そして、PTC素子20の
発熱作用が収まると、ろう25は再び固体に戻る。
【0025】このように、上記構造によれば、60℃付
近でのPTC素子20の温度上昇を抑制することがで
き、従ってPTC素子20の許容電流の低下を防止する
ことができる。
【0026】なお、上記実施例では、発熱体が端子の場
合あるいはPTC素子の場合を説明したが、その他の発
熱体の場合にも本発明は適用できる。
【0027】また、吸熱材であるろう10、25の量
は、発熱量や発熱時間等に応じて適当に決めればよい。
また、ろうの代わりの吸熱材を用いても構わない。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、吸熱材の融点に近い所定温度付近での発熱体の
急激な温度上昇を抑制することができ、発熱体の性能の
劣化を防止することができる。
【0029】請求項2の発明によれば、吸熱材の融点に
近い所定温度付近での端子の温度上昇を抑制することが
でき、端子の性能の劣化を防止することができる。
【0030】請求項3の発明によれば、吸熱材の融点に
近い所定温度付近でのPTC素子の温度上昇を抑制する
ことができ、PTC素子の許容電流の低下を防止するこ
とができる。
【0031】請求項4の発明によれば、60℃付近での
発熱体の温度上昇を抑制することができ、発熱体の性能
の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の分解斜視図である。
【図2】本発明の第2実施例の分解斜視図である。
【図3】従来の発熱体の温度上昇の傾向を示す特性図で
ある。
【符号の説明】
5 端子(発熱体) 10 ろう(吸熱材) 12 液密容器 20 PTC素子(発熱体) 22 端子 25 ろう(吸熱材) 30 液密容器 32 カップ状本体 34 蓋 36 孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電により発熱する発熱体5、20と、 該発熱体5、20の周囲に配され、常温時に固体とな
    り、常温より高い所定温度で固体から液体に状態変化す
    る吸熱材10、25と、 該吸熱材10、25を密封する液密容器12、30とを
    備えたことを特徴とする発熱体の昇温防止構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発熱体の昇温防止構造で
    あって、 前記発熱体が2つの導体1、3を接続する端子5であ
    り、 該端子5の外周部が前記吸熱材10のコーティング層で
    覆われ、 その外側が前記液密容器12で覆われていることを特徴
    とする発熱体の昇温防止構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の発熱体の昇温防止構造で
    あって、 前記発熱体がPTC素子20であり、 該PTC素子20の本体部が前記液密容器30のカップ
    状本体32内に収容され、 該カップ状本体32内に前記吸熱材25が充填された上
    で、 前記液密容器30の蓋34がカップ状本体32の開口に
    被せられ、 該蓋34に設けられた孔36から前記PTC素子20の
    端子22が外部に突出していることを特徴とする発熱体
    の昇温防止構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の発熱体
    の昇温防止構造であって、 前記吸熱材が融点60℃程度のろう10、25からなる
    ことを特徴とする発熱体の昇温防止構造。
JP18927994A 1994-08-11 1994-08-11 発熱体の昇温防止構造 Pending JPH0855701A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7581585B2 (en) 2004-10-29 2009-09-01 3M Innovative Properties Company Variable position cooling apparatus

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