JPH0616454Y2 - 避雷器 - Google Patents

避雷器

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JPH0616454Y2
JPH0616454Y2 JP1987112561U JP11256187U JPH0616454Y2 JP H0616454 Y2 JPH0616454 Y2 JP H0616454Y2 JP 1987112561 U JP1987112561 U JP 1987112561U JP 11256187 U JP11256187 U JP 11256187U JP H0616454 Y2 JPH0616454 Y2 JP H0616454Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、電柱に布設された配電線や電源盤等の異常
電圧を抑制する非直線抵抗体を用いた避雷器に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、配電線や電源盤等の配電系統及び受電回路には、
非直線抵抗体、例えば酸化亜鉛素子を使用した避雷器
(或はサージアブゾーバと呼称することがある)が多数
使用されているが、酸化亜鉛素子は、系統に発生するサ
ージ電圧を吸収し異常電圧を抑制する動作責務を行うこ
とによって徐々に劣化し、劣化が進行するに従って漏洩
電流が増加してくる。
このように、漏洩電流に若干の増加があってもサージ電
圧の吸収能力が大きく低下することはない。しかし、漏
洩電流が増加すると定常時の温度が上昇し、温度が上昇
すれば漏洩電流も大きくなりさらに温度が上昇する。従
って、素子が劣化すると、熱逸走し熱破壊する危険性が
あるため、熱逸走しない間に劣化品を検知して取換える
ことが必要である。
第2図は例えば実開昭60-88486号公報に示された従来の
サージアブゾーバを示す構成図である。図において、(2
1)は非直線抵抗体である酸化亜鉛素子、(22)は酸化亜鉛
素子(21)の周囲に付着されている不可逆性変色部材、(2
3)は酸化亜鉛素子(21)の両端に設けられた電極、(24)は
リード線である。
サージアブゾーバは、制御盤等の回路のサージ電圧を吸
収するために使用されるものであり、通常発生する異常
電圧を吸収しても温度はあまり上昇しないが、サージ責
務の回数が多くなると徐々に劣化して漏洩電流が増加
し、サージ電圧の吸収能力も低下する。このため、ある
程度の責務を果たすと更新する必要がある。
酸化亜鉛素子(21)の漏洩電流が増加すると、定常時の温
度上昇があり、上記のように熱逸走する問題がある。こ
れに対し、温度上昇と漏洩電流との相関を調べ、漏洩電
流による温度上昇の限界を設定しておき、温度を監視す
ることにより、酸化亜鉛素子(21)の劣化を検出すること
ができる。
第2の構成では、所定の温度で変色する不可逆性変色部
材(22)は酸化亜鉛素子(21)の周囲に付着したので、不可
逆性変色部材(22)の変色により、酸化亜鉛素子(21)の劣
化を検出することができる。
[考案が解決しようとする問題点] 上記のような従来のサージアブゾーバにおいては、サー
ジ電圧の吸収能力がある正常な酸化亜鉛素子(21)でも、
エネルギーの大きなサージ電圧を吸収した場合には、酸
化亜鉛素子(21)の温度が上昇するので、不可逆性変色部
材(22)の設定温度によっては、酸化亜鉛素子(21)が劣化
していないにも拘わらず不可逆性変色部材(22)が変色
し、劣化品であるとして誤検出する恐れがあるという問
題点があった。
この考案は、上記のような問題点を解消するためになさ
れたものであって、非直線抵抗体がサージ電圧を吸収し
た場合の短時間のみの温度上昇での劣化の誤検出を防止
でき、非直線抵抗体の劣化をより確実に検出することが
できる避雷器を得ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] この考案に係る避雷器は、サージ電圧を吸収する非直線
抵抗体がサージ電圧を吸収して一時的に温度上昇した場
合には、不可逆性変色部材が変色せず、酸化亜鉛素子が
劣化して漏洩電流が大きくなってきたときにのみ変色す
るように、非直線抵抗体と不可逆性変色部材との距離を
保ち、両者の間に導電性の吸熱部材を設け、不可逆性変
色部材の変色温度を熱逸走しない温度に設定したもので
ある。
[作用] 非直線抵抗体と不可逆性変色部材との間に吸熱部材を配
置したことにより、正常時にサージ電圧を吸収して非直
線抵抗体が一時的に温度上昇しても、非直線抵抗体内の
発熱量は吸熱部材に吸収されて不可逆性変色部材の付着
させた部分の温度は低く、不可逆性変色部材は変色せ
ず、また非直線抵抗体が劣化して漏洩電流が大きくな
り、定常時でも温度上昇するようになると、不可逆性変
色部材の変色によって劣化品の検出ができる。
[実施例] 以下、この考案の一実施例を図について説明する。
第1図において、(1)は碍管、(2)は碍管(1)に
Oリング(3)を介して固定された封止金具としての上
部フタであり、線路側端子と一体にステンレス鋼等の材
料を絞り加工して形成されている。(4)は碍管(1)
内に挿入された非直線抵抗体としての酸化亜鉛素子、
(5)は酸化亜鉛素子(4)を固定するコイルバネ、
(6)は水分吸着剤(7)の収納ケースを兼ねたスペー
サ、(8)は酸化亜鉛素子(4)の横移動を防止するた
めのストッパ、(9)は上部フタ(2)と同様な構造及
び機能を有する封止金具としての下部フタ、(10)は避雷
器を電柱などに取付けるためのブラケットである。
(11)は検知装置として用いられた温度によって変色する
サーモラベル等の不可逆性変色部材(以下、変色部材と
略称する。)で、例えば電流の下などから見やすいよう
に下部フタ(9)に貼付されている。(12)は、吸熱部材
として用いられた熱容量が大きく熱伝導性の良い例えば
アルミニウム、銅等の金属ブロックである。
次にその作用について説明する。
サージによって酸化亜鉛素子(4)の温度が一時的に上
昇した時の、変色部材(11)に伝達される最高温度は、次
のように計算できる。
ここで△t1:サージ処理時の酸化亜鉛素子の温度上昇値 △t2:変色部材(11)の温度上昇値 M:酸化亜鉛素子の熱容量 M:金属ブロックの熱容量 つまり、金属ブロック(12)の熱容量Mを大きくすれ
ば、変色部材(11)の温度t2を抑制することができる。
一方、抵抗分漏洩電流による酸化亜鉛素子(4)の定常
的な温度は、変色部材(11)に次のように伝達される。
まず、酸化亜鉛素子(4)の単位時間当りの発熱量をQ
とする時、次式が成立する。
ここでt0:大気温 t1:酸化亜鉛素子の定常的な温度 t2:変色部材の温度 A:大気に放熱する面積 A:金属ブロックの熱の流れる面積 :金属ブロックの熱の流れる長さ λ:金属ブロックの熱伝導率 α:大気への熱伝達率 (2)式より、変色部材(11)の温度t2は、次式となる。
上記の理論を、例えば系統電圧6.6kVの配電用避雷
器に適用する。まず、酸化亜鉛素子(4)の熱容量M
は、次式で求まる。
=cρ×π/4d × (4) ここでc:酸化亜鉛素子の比熱、 0.125cal/g℃ ρ:酸化亜鉛素子の密度、 5.4g/cm3:酸化亜鉛素子の直径、dcm : 〃 高さ、cm M=0.125×5.4×π/4×d ×=0.53d
cal/℃ 金属ブロック(12)として、酸化亜鉛素子と同じ直径を有
し、等しい熱容量を持つアルミ材を採用すると、アルミ
材の熱容量をMとしてその高さは次式で求まる。
=M=cρ×π/4×d × (5) ここでc:アルミブロックの比熱 0.214cal/g℃ ρ:アルミブロックの密度 2.71g/cm3:アルミブロックの直径 dcm : 〃 高さ cm 即ち、酸化亜鉛素子(4)と同径で、同じ熱容量を有す
るアルミブロック(12)の高さは、素子高さの1.16倍とな
る。
酸化亜鉛素子(4)のサージ電圧を吸収したときの温度
上昇値△t1は20deg程度であるので20degとすると、
変色部材(11)に伝達される温度上昇値△t2は、M=M
の時(1)式より 次に、酸化亜鉛素子(4)が劣化してその温度が大気の
最高温度40℃よりも定常的に10deg上昇している場
合の、変色部材(11)を貼り付けた部分の温度t2を(3)式
によって検討する。
t0:大気の最高温度 40℃ t1:酸化亜鉛素子の定常的な最高温度 50℃ A:大気に放熱する面積(碍子表面積その他部分を考
慮してAの約10倍とする) 10Acm2:アルミブロックの断面積 Acm2 λ: 〃 熱伝導率 0.486cal/cm・sec・℃ :アルミブロックの高さ cm α:大気への熱伝導率 10−4cal/cm2・sec・℃ 即ち ここで、酸化亜鉛素子(4)の高さを5cmと考える
と、酸化亜鉛素子(4)と同じ熱容量を有するアルミブ
ロック(12)の高さは、(6)式より5.8cmとなる。
従って、変色部材(11)の温度t2は、(7)式より となる。
さらに、酸化亜鉛素子(4)の高さを10cmと考え
ると、t2は上記と同様にして となる。
なお、酸化亜鉛素子(4)の高さ10cmは、系統電圧11
kV系に使用される避雷器に相当する。
つまり、劣化が進行した場合には、酸化亜鉛素子(4)
の温度が変色部材(11)にそのまま伝わると考えて良いこ
とがわかる。
上記の検討から、大気温度の最高を40℃に考えて、変
色部材(11)の変色温度を50℃以上に設定しておけば、
サージ吸収によって変色部材(11)は変色せず、漏洩電流
が大きくなってきたときに変色する。
ところが、アルミブロック(12)がない状態においては、
変色部材(11)の変色温度は60℃以上に設定しなければ
ならず、劣化検出の感度は10℃分だけ悪くなる。
上記のことから、酸化亜鉛素子(4)が劣化して定常時
にも温度上昇する状態になったとき検知すべき温度が、
発熱と放熱のバランスが崩れて熱逸走する温度よりも低
くなり、かつ酸化亜鉛素子(4)がサージ電圧を吸収し
て一時的に温度上昇したときの変色部材(11)の付着部分
の温度が、上記の設定温度よりも低くなるように、金属
ブロック(12)の熱容量を設定すればよい。この条件と運
用面における現実性とを考慮すると、避雷器を構成する
水分吸着材(7)の収納ケースとスペーサ(6)などと
金属ブロック(12)とを含めた熱容量を、酸化亜鉛素子
(4)の熱容量の等倍以上とすることが現実的である。
なお、上記実施例では、吸熱部材として金属ブロック(1
2)、特にアルミブロックを用いたが、これに限定される
ものではなく、例えば銅、真チュウ、ステンレス鋼など
の他の金属、或は金属以外のものでも良いことは明らか
である。要は、熱伝導性が良く、かつサージ処理による
発熱を吸収するための適当な熱容量を有するボリューム
を持つものであれば良い。
上記計算で、吸熱する部分をアルミブロック(12)のみと
したが、現実的には第1図の下部フタ(9)、ストッパ
(8),スペーサ(6)等を吸熱部材の一部もしくは全
部にみたてることができるので、サージ電圧吸収時の温
度はさらに低くなる。さらに、ストッパ(8)を厚くし
て酸化亜鉛素子(4)に密着させて熱的に結合し、分散
配置しても同様の効果が得られる。
また、非直線抵抗体として酸化亜鉛素子(4)を用いた
が、他の金属酸化物系素子でもよい。
ところで、上記説明ではこの考案の配電用避雷器に適用
した場合について説明したが、他の用途のものであって
も同様に構成して同様の効果が得られる。
[考案の効果] 以上のように、この考案の避雷器は、非直線抵抗体に、
サージ電圧の吸収による一時的な発熱を吸収する吸熱部
材を熱的に結合して設けたので、サージによる非直線抵
抗体の一時的な発熱には応答せず、抵抗分漏洩電流によ
る非直線抵抗体の定常的な温度上昇を感度よく検知して
劣化品をより確実かつ容易に検出することができ、信頼
性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例による避雷器を示す断面
図、第2図は従来例としてのサージアブゾーバの場合を
示す断面図である。 (4)は非直線抵抗体素子としての酸化亜鉛素子、(11)
は検知装置としての不可逆性変色部材、(12)は吸熱部材
としての金属ブロック。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が封止金具で封止された碍管と、該碍
    管内径部に挿入されサージ電圧を吸収する非直線抵抗体
    と、該非直線抵抗体の発熱を吸収するとともに上記非直
    線抵抗体と一端の封止金具との間を熱的、電気的に接続
    する吸熱部材と、上記一端の封止金具の外表面に貼り付
    けられた不可逆性変色部材とを備えたことを特徴とする
    避雷器。
  2. 【請求項2】吸熱部材の熱容量は、少なくとも非直線抵
    抗体の熱容量以上としたことを特徴とする実用新案登録
    請求の範囲第1項記載の避雷器。
  3. 【請求項3】吸熱部材は非直線抵抗体の下部及び上部ま
    たは下部、上部及び非直線抵抗体の積層された間に分散
    配置されていることを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項または第2項記載の避雷器。
JP1987112561U 1987-07-24 1987-07-24 避雷器 Expired - Lifetime JPH0616454Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009266834A (ja) * 2008-04-21 2009-11-12 Mitsubishi Electric Corp 送電用避雷装置の故障表示器および送電用避雷装置
JP2012160537A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Tokyo Electric Power Co Inc:The 避雷装置
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