JPH0853622A - シリコーンゲル組成物 - Google Patents

シリコーンゲル組成物

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JPH0853622A
JPH0853622A JP15231295A JP15231295A JPH0853622A JP H0853622 A JPH0853622 A JP H0853622A JP 15231295 A JP15231295 A JP 15231295A JP 15231295 A JP15231295 A JP 15231295A JP H0853622 A JPH0853622 A JP H0853622A
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JP
Japan
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group
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molecule
silicone gel
organopolysiloxane
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JP15231295A
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Inventor
Masayuki Ikeno
正行 池野
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 (A)下記平均組成式(1): R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) で表され、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子
中に平均して0.1〜2個有し、オルガノポリシロキサ
ンを100重量部、 (B)ケイ素原子に結合したアルケニル基が分子末端の
みに存在し、かつ該アルケニル基を1分子中に少なくと
も3個有するオルガノシロキサンオリゴマーを0.05
〜10重量部、 (C)下記平均組成式(2): R3 cdSiO(4-c-d)/2 …(2) で表され、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に
2個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
を該ケイ素原子結合水素原子の数が上記(A),(B)
成分のケイ素原子結合アルケニル基1個に対して0.4
〜1.5個となる量、(D)付加反応触媒を触媒量含有
してなることを特徴とするシリコーンゲル組成物。 【効果】 シリコーンゲル組成物は、アミン化合物によ
る硬化阻害が可及的に防止されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に半田フラックス、
アミン化合物等に対して高い被毒耐性を有するシリコー
ンゲル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムのゲル硬化物(以下、シ
リコーンゲルという)は、その優れた電気絶縁性、電気
特性の安定性及び柔軟性を利用して、電気、電子部品の
ポッティング、封止用として特にパワートランジスタ
ー、IC、コンデンサー等の制御回路素子を被覆し、熱
的及び機械的障害から保護するための被覆材料として使
用されている。
【0003】このシリコーンゲルを形成する付加硬化型
のオルガノポリシロキサン組成物としては、従来より種
々のものが知られている。
【0004】例えば、ケイ素原子に結合したビニル基を
有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合し
た水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンとを含有し、白金系触媒の存在下で架橋反応を行っ
てシリコーンゲルを得るものが公知である(特開昭56
−143241号公報、同62−39659号公報、同
63−35655号公報、同63−33475号公報等
参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーンゲ
ルは低架橋密度硬化物であるため、架橋密度の高いシリ
コーンゴムと比較して触媒毒の影響を非常に受け易いと
いう欠点がある。このため、最近の環境問題から電気・
電子部品の半田付けの際に使用する半田フラックスの無
洗浄化が進み、半田フラックス中のアミン化合物により
シリコーンゲルが硬化阻害を受けるという問題が生じて
いる。また、電気・電子部品のポッティング材として多
量に使用されているエポキシ樹脂と接触した場合、エポ
キシ樹脂の硬化に使用されたアミン硬化剤によっても硬
化阻害を受け、ゲルが硬化しないという問題が生じてお
り、上述した従来のシリコーンゲル組成物ではかかる問
題に対処し得ない。
【0006】従って、本発明の目的は、半田フラックス
やエポキシ樹脂中のアミン化合物によっても硬化特性が
損なわれず、IC、配線等の保護・絶縁材料として所期
の性能を有するシリコーンゲル硬化物が得られるシリコ
ーン組成物及びその硬化物を提供することにある。な
お、本発明においてシリコーンゲルとは三次元網目構造
を有する架橋構造物であり、JIS−K6301におけ
る硬度が0以下、即ち、有効なゴム硬度を有さない点に
おいて、シリコーンエラストマーやシリコーンゴム硬化
物(これらは通常JIS K6301Aのゴム硬度で約
5以上の値を示す)とは明確に区別されるものであり、
ASTM D−1403(1/4コーン)における針入
度が200以下の有限値、通常10〜200、特に15
〜150の範囲にある硬化物を意味する。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、アルケニ
ル基含有オルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンと、付加反応触媒とを含有するシ
リコーンゲル組成物において、上記アルケニル基含有オ
ルガノポリシロキサンとして、(A)下記平均組成式
(1): R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (式中、R1はアルケニル基、R2は脂肪族不飽和結合を
有さない置換又は非置換の1価炭化水素基を示し、a,
bは0<a<3、0<b<3、1<a+b<3を満足す
る正数である。)で表され、ケイ素原子に結合したアル
ケニル基を1分子中に平均して0.1〜2個有し、25
℃における粘度が100〜100000cpであるオル
ガノポリシロキサンを100重量部と、(B)ケイ素原
子に結合したアルケニル基が分子末端のみに存在し、か
つ該アルケニル基を1分子中に少なくとも3個有するオ
ルガノシロキサンオリゴマーを0.05〜10重量部と
を併用した場合、アミン化合物による硬化阻害が可及的
に防止されたシリコーンゲル組成物が得られることを知
見し、本発明をなすに至った。
【0008】即ち、本発明は、(A)上記オルガノポリ
シロキサン100重量部、(B)上記オルガノシロキサ
ンオリゴマー0.05〜10重量部、(C)下記平均組
成式(2): R3 cdSiO(4-c-d)/2 …(2) (式中、R3は置換又は非置換の1価炭化水素基を示
し、c,dは0<c<3、0<d≦2、0.8<c+d
≦3を満足する正数である。)で表され、ケイ素原子に
結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサンを該ケイ素原子結合水素
原子の数が上記(A),(B)成分のケイ素原子結合ア
ルケニル基1個に対して0.4〜1.5個となる量、
(D)付加反応触媒を触媒量含有してなることを特徴と
するシリコーンゲル組成物により、本発明の目的を達成
したものである。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のシリコーンゲル組成物において、(A)成分の
オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)で表
されるものである。
【0010】 R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (式中、R1はアルケニル基、R2は脂肪族不飽和結合を
有さない置換又は非置換の1価炭化水素基を示し、a,
bは0<a<3、0<b<3、1<a+b<3を満足す
る正数である。)
【0011】ここで、アルケニル基としては、炭素原子
数が2〜8の範囲にあるものが好適であり、具体的には
ビニル基、アリル基、プロペニル基、1−ブテニル基、
1−ヘキセニル基等を例示することができる。これらの
アルケニル基は、平均してオルガノポリシロキサン1分
子中に0.1〜2個、好ましくは0.5〜1.8個の割
合で含有されていることが必要である。アルケニル基の
数が0.1個よりも少ないと、架橋反応に関与しないオ
ルガノポリシロキサン分子が多くなりすぎるためゲル調
製が困難になる。また、アルケニル基の数が2個より多
くなると、生成するゲル硬化物が硬くなりすぎてゲルと
しての機能を果たせず、例えば該硬化物自体に熱応力が
発生する等の不都合を生じる。なお、このアルケニル基
は、分子鎖の途中のケイ素原子(即ち、モノオルガノシ
ロキサン単位あるいはジオルガノシロキサン単位上のケ
イ素原子)又は分子末端のケイ素原子(即ち、トリオル
ガノシロキシ単位上のケイ素原子)のいずれに結合して
いてもよい。
【0012】また、R2の脂肪族不飽和結合を有さない
置換又は非置換の1価炭化水素基としては炭素数1〜1
2、特に1〜10のものが好ましく、その適当な例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ド
デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、シクロブチル基等のシクロアルキル基;フェ
ニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリー
ル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピ
ル基等のアラルキル基;及びこれらの炭化水素基の水素
原子の一部又は全部が塩素、フッ素、臭素などのハロゲ
ン原子、シアン基等で置換された基、例えばクロロメチ
ル基、トリフルオロプロピル基、クロロフェニル基、ブ
ロモフェニル基、ジブロモフェニル基、テトラクロロフ
ェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基
等のハロゲン化炭化水素基やα−シアノエチル基、β−
シアノプロピル基、γ−シアノプロピル基等のシアノア
ルキル基等の非置換又は置換の1価炭化水素基を挙げる
ことができる。また、この基R2は2個のR2が結合して
炭素原子数6以下の低級アルキレン基を形成してもよ
く、このような低級アルキレン基としては、例えばエチ
レン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、テトラメ
チレン基、ヘキサメチレン基等を例示することができ
る。
【0013】a,bは上記の通りであるが、好ましくは
a,bはそれぞれ0.0005≦a≦1、1.5≦b<
2.4、1.5<a+b<2.5、より好ましくは0.
001≦a≦0.5、1.8≦b≦2.1、1.8<a
+b≦2.2を満足する数である。
【0014】上記オルガノポリシロキサンは、直鎖状、
分岐状、環状の構造、あるいは三次元網状構造のレジン
状等のいずれでもよく、これらの混合物であってもよい
が、通常は、主鎖部分が基本的にジオルガノシロキサン
単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノ
シロキシ基で封鎖された、直鎖状のジオルガノポリシロ
キサンであることが好ましい。
【0015】また、上記オルガノポリシロキサン(A)
の25℃における粘度は、100〜100000cp、
特に300〜5000cpの範囲にあることが好適であ
る。100cpよりも低いと、流れやすく、また硬化物
の物理的性質が不満足なものとなりやすく、一方、10
0000cpを越えると作業性及び泡抜けが悪くなる。
【0016】本発明においては、上記(A)成分のアル
ケニル基含有オルガノポリシロキサンに加えて、(B)
成分としてアルケニル基含有オルガノシロキサンオリゴ
マーを配合するもので、この(B)成分のオルガノシロ
キサンオリゴマーは、本発明組成物のアミン化合物に対
する被毒耐性を高める上で重要な働きをするものであ
る。
【0017】該オルガノシロキサンオリゴマーはケイ素
原子に結合したアルケニル基が分子末端のみに、即ち≡
SiO1/2単位で示される単官能シロキシ単位(即ち、
トリオルガノシロキシ単位)のケイ素原子上のみに存在
する必要がある。もしアルケニル基が分子末端以外に存
在した場合、ゲルの硬さ安定性が非常に悪くなるという
問題を生じる。かつケイ素原子に結合したアルケニル基
は1分子中に少なくとも3個、通常3〜50個、好まし
くは3〜10個程度有する必要がある。このことによ
り、アルケニル基が常に付加反応触媒に配位することで
被毒成分による影響を受けにくくし、本発明の目的を達
成することができる。(B)成分におけるアルケニル基
としては、炭素原子数が2〜8の範囲にあるものが好適
であり、具体的にはビニル基、アリル基、プロペニル
基、1−ブテニル基、1−ヘキセニル基等を例示するこ
とができる。ケイ素原子に結合する残余の有機基は脂肪
族不飽和結合を含まぬ置換又は非置換の1価炭化水素基
で、(A)成分におけるR2と同様の炭素数1〜12、
特に1〜10のものが例示されるが、合成の容易さから
メチル基が好ましい。この(B)成分のオルガノシロキ
サンオリゴマー中のアルケニル基は、例えば(CH2
CH)(CH32SiO1/2単位として存在することが
好ましい。また、このオリゴマーとしては、メチルビニ
ルシロキサンオリゴマーが代表的なものとして挙げられ
る。
【0018】この(B)成分のオルガノシロキサンオリ
ゴマーの分子量は、300〜10000、特に300〜
1000であることが好ましく、また1分子中のケイ素
原子の数は4〜50、特に4〜20であることが好まし
い。また、この(B)成分のオルガノシロキサンオリゴ
マーの25℃における粘度は、通常100cp以下、好
ましくは0.5〜100cp、より好ましくは1〜50
cpの範囲にあることが好適である。
【0019】(B)成分のオルガノシロキサンオリゴマ
ーとしては、下記のものを例示することができる。
【0020】
【化1】 (但し、Meはメチル基、Viはビニル基を示し、nは
0〜50、好ましくは0〜30、より好ましくは0〜1
0、mは4〜10、好ましくは4〜7の整数である。)
【0021】(B)成分の使用量は、(A)成分100
重量部当り0.05〜10重量部であり、好ましくは
0.2〜5重量部である。(B)成分の添加量が0.0
5重量部未満であるとアミン化合物に対する被毒耐性は
向上せず、10重量部を越えると得られるゲル特性の機
械的強度が低下する。
【0022】(C)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH
基)を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上有する
ものであり、該水素原子と前記オルガノポリシロキサン
(A)とオルガノシロキサンオリゴマー(B)中のアル
ケニル基とが付加反応してゲル硬化物を形成するもので
あり、下記平均組成式(2)で表されるものである。
【0023】 R3 cdSiO(4-c-d)/2 …(2) (式中、R3は置換又は非置換の1価炭化水素基を示
し、c,dは0<c<3、0<d≦2、0.8<c+d
≦3を満足する正数である。)
【0024】ここで、R3としては、上記R2と同様の脂
肪族不飽和結合を有さない通常炭素数1〜12、特に1
〜10の基が挙げられるが、R1と同様の炭素数2〜8
のアルケニル基であってもよい。また、c,dは上記の
通りの正数であるが、より好ましくは0.8<c≦2.
2、0.002≦d≦1、1≦c+d≦2.5を満足す
る正数である。
【0025】なお、上記オルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンの構造は特に限定されず、直鎖状、分岐状、環
状あるいは三次元網状構造の樹脂状物のいずれでもよ
く、これらの1種を単独で又は2種以上を併用して用い
ることができる。
【0026】また、(C)成分のオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンは、合成の容易さという観点から25
℃における粘度が1000cp以下、通常0.1〜10
00cp、特に0.5〜500cpのものが好ましい。
【0027】本発明のシリコーンゲル組成物中の(C)
成分量は、該組成物を硬化する場合に発泡せず、得られ
るゲル状硬化物の耐熱性、物理的特性が良好であるとい
う観点から、(C)成分中のSiH基が前記(A),
(B)成分中に含まれるアルケニル基1モル当り0.4
〜1.5モルとなる量であることが好ましく、更に0.
7〜1.2モルとなる量であることがより好ましい。
【0028】本発明に用いられる付加反応触媒(D)
は、(A),(B)成分中のアルケニル基と(C)成分
中のSiH基との付加反応を促進するものであればいか
なる触媒を使用してもよく、例えば白金族金属系触媒が
挙げられる。白金族金属系触媒としては、例えば塩化白
金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフ
ィン類、ビニルシロキサン又はアセチレン化合物との配
位化合物、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジ
ウム等が使用されるが、特に好ましいのは白金系化合物
である。
【0029】(D)成分は触媒量であり、通常(A)〜
(C)成分の合計量に対して白金原子として0.1〜5
00ppm、好ましくは1〜100ppmの割合で配合
される。
【0030】本発明のシリコーンゲル組成物において
は、上記の(A)〜(D)成分以外にも、必要に応じて
従来公知の各種添加剤を添加することができる。
【0031】例えば、ヒュームドシリカ、シリカアエロ
ジル、沈降性シリカ、粉砕シリカ、けいそう土、酸化
鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸亜鉛、カーボンブラック等の無機充填剤
を添加して、本発明のシリコーンゲル組成物から得られ
るゲル状硬化物の硬さ、機械的強度を調整することがで
きる。また、中空無機充填剤、中空有機質充填剤、オル
ガノシリコーンレジン、ゴム質の球状充填剤等も添加す
ることができる。更に、アセチレン化合物、有機リン化
合物等の反応制御剤を添加して硬化反応の制御を行うこ
とも可能である。更に、SiH基を1分子中に1個有す
るオルガノハイドロジェンポリシロキサンを添加して、
硬化物の硬さ等を調整することもできる。これらの添加
物の使用量は得られるゲル状硬化物の特性を損なわない
限りにおいては任意である。
【0032】本発明のシリコーンゲル組成物は、硬化し
てシリコーンゲルを与えるものであるが、その硬化条件
としては特に限定されないものの、通常60〜150℃
の温度で30〜180分間程度の硬化条件とすることが
好ましい。この場合、本発明の組成物は、上記(B)成
分の配合により、アミン化合物による硬化阻害が可及的
に防止されたもので、ポッティング剤、封止材等として
好適に用いられる。
【0033】
【発明の効果】本発明のシリコーンゲル組成物は、アミ
ン化合物による硬化阻害が可及的に防止されたものであ
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。なお、下記例において、部は重量部を示
し、Meはメチル基、Viはビニル基である。
【0035】〔実施例1〕25℃において800cpの
粘度を有し、99モル%のMe2SiO単位、0.32
モル%のViMe2SiO0.5単位及び0.68モル%の
Me3SiO0.5単位より本質的になる、一分子中に平均
0.64個のビニル基を含有するジメチルポリシロキサ
ン100部と、下記式のシリコーンオリゴマーを0.3
部と、25℃において100cpの粘度を有し、62モ
ル%のMe2SiO単位、37モル%のMe HSiO単
位及び1モル%のMe3SiO0.5単位からなるメチルハ
イドロジェンポリシロキサン1.22部と、エチニルシ
クロヘキサノール0.1部とを均一に混合した。その
後、白金と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン
とからなる錯体の触媒を粘度600cp(25℃)の両
末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサンに溶かし、白
金濃度を1重量%に調整したものを0.05部加え、均
一に混合し、組成物−1を調製した。
【0036】〔実施例2〕実施例1において使用したシ
リコーンオリゴマーの代りに下記式のオリゴマーを使用
した以外は実施例1と同様に配合して組成物−2を調製
した。
【0037】〔実施例3〕実施例1において使用したシ
リコーンオリゴマーの代りに下記式のオリゴマーを使用
した以外は実施例1と同様に配合して組成物−3を調製
した。
【0038】〔実施例4〕実施例1において使用したシ
リコーンオリゴマーの代りに下記式のオリゴマーを使用
した以外は実施例1と同様に配合して組成物−4を調製
した。
【0039】〔比較例1〕実施例1において使用したシ
リコーンオリゴマーの代りに下記式のオリゴマーを使用
した以外は実施例1と同様に配合して組成物−5を調製
した。
【0040】〔比較例2〕実施例1において使用したシ
リコーンオリゴマーを使用せず、かつ実施例1で使用し
たものと同一のメチルハイドロジェンポリシロキサン
0.7部を使用した以外は実施例1と同様に配合して組
成物−6を調製した。
【0041】
【化2】
【0042】次に、上で得られた組成物1〜6を150
℃で30分間加熱したところ、硬化して透明なゲル状物
が得られた。これらの硬化物のJIS−K6301にお
ける硬度はいずれも0であった。また、1/4スケール
の針入度計でゲル状物の針入度(ASTM D−140
3による)を測定したところ、表1に初期値として示す
結果が得られた。
【0043】また、上記の組成物1〜6に、アミノシラ
ン化合物であるγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
の10重量%トルエン溶液をアミン化合物として100
ppm加え、均一に混合した。得られた混合物を150
℃で30分間加熱したところ、表1に示す針入度を示し
た。
【0044】上記の結果から、本発明の実施例である組
成物1〜4のゲル状組成物は比較例である組成物5,6
に比較して、アミン化合物に対する被毒耐性を有してい
ることがわかる。
【0045】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1): R1 a2 bSiO(4-a-b)/2 …(1) (式中、R1はアルケニル基、R2は脂肪族不飽和結合を
    有さない置換又は非置換の1価炭化水素基を示し、a,
    bは0<a<3、0<b<3、1<a+b<3を満足す
    る正数である。)で表され、ケイ素原子に結合したアル
    ケニル基を1分子中に平均して0.1〜2個有し、25
    ℃における粘度が100〜100000cpであるオル
    ガノポリシロキサンを100重量部、(B)ケイ素原子
    に結合したアルケニル基が分子末端のみに存在し、かつ
    該アルケニル基を1分子中に少なくとも3個有するオル
    ガノシロキサンオリゴマーを0.05〜10重量部、
    (C)下記平均組成式(2): R3 cdSiO(4-c-d)/2 …(2) (式中、R3は置換又は非置換の1価炭化水素基を示
    し、c,dは0<c<3、0<d≦2、0.8<c+d
    ≦3を満足する正数である。)で表され、ケイ素原子に
    結合した水素原子を1分子中に2個以上有するオルガノ
    ハイドロジェンポリシロキサンを該ケイ素原子結合水素
    原子の数が上記(A),(B)成分のケイ素原子結合ア
    ルケニル基1個に対して0.4〜1.5個となる量、
    (D)付加反応触媒を触媒量含有してなることを特徴と
    するシリコーンゲル組成物。
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