JPH085307B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

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JPH085307B2
JPH085307B2 JP1193187A JP1193187A JPH085307B2 JP H085307 B2 JPH085307 B2 JP H085307B2 JP 1193187 A JP1193187 A JP 1193187A JP 1193187 A JP1193187 A JP 1193187A JP H085307 B2 JPH085307 B2 JP H085307B2
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秀夫 浅野
敏夫 平田
昭生 森下
昌一 渡辺
幹雄 宮島
宏昭 荒井
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日本電装株式会社
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    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00664Construction or arrangement of damper doors
    • B60H1/00692Damper doors moved by translation, e.g. curtain doors
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00664Construction or arrangement of damper doors
    • B60H2001/00728Film doors

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  • Thermal Sciences (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ベンチレーション吹出口から冷風、足下吹
出口から温風が吐出されるバイレベルモードを備える車
両用空気調和装置に関する。
[従来の技術] 車両用空気調和装置は、例えば、ベンチレーション吹
出口、ヒータ吹出口、デフロスタ吹出口などの複数の吹
出口を備え、車両乗員の選択する吹出口吹出モードに応
じて吹出口を選択し、選択された吹出口から空気調和装
置内で調和された空気を車室内の各部へ吹出すように設
けられている。
この複数の吹出口を選択する従来の吹出口の切換機構
は、各吹出口の風路に板状のダンパを配設し、各ダンパ
を回動操作することにより風路の断続を行ない、吹出口
切換モードに応じた吹出口の選択を行なっていた。
しかるに、複数の吹出口に、それぞれダンパを設けた
ものは、各ダンパにダンパ駆動のためのワイヤや、アク
チュエータ等が必要となり、制御や機構が複雑となるば
かりでなく、ダンパの開閉時に開閉音が発生したり、ダ
ンパ駆動時に、ダンパが空気流の影響を受けるため、均
一な力でスムーズにダンパを操作できない問題点を有し
ていた。
そして、上記の問題点を解決する手段といて、特公昭
51-40335号が公知である。この公知技術は、複数の吹出
口を有する空気調和装置のケーシング内に、一端がケー
シング内に開口し、周囲に吹出口の1つまたは複数を開
口可能な開口部を有する円筒型の筒状ダンパを配置し、
回動操作機構により筒状ダンパを回動操作することで、
1つの筒状ダンパで複数の吹出口の開閉制御を行なうも
のである。
[発明が解決しようとする問題点] インストルメントパネルの前後方向を短縮すると、車
室内のスペースが広がり、車室内の居住性の向上が計れ
るが、インストルメントパネルの前後方向を短縮するた
めには、その内部に配設される空気調和装置を偏平化す
る必要がある。
しかしながら、公知技術においては、筒状ダンパが円
筒形状を呈するため、空気調和装置を偏平化すると、筒
状ダンパの径が小さくなり、筒状ダンパ内に流入する風
量が小さくなる。このため、車室内に吐出される風量も
小さくなる問題点を備えていた。
一方、車両用空気調和装置は、加熱器を通過する風量
と、加熱器をバイパスした風量とをエアミックスダンパ
等の温度調節手段で調節して、ベンチレーション吹出
口、ヒータ吹出口等の各吹出口より吹出される空気の温
度の調節を行なっている。
そして、上記公知技術の車両用空気調和装置は、加熱
器で加熱された温風とバイパス通路を通過した冷風とを
筒状ダンパ内で混合、攪拌し、各吐出口より吐出される
空気の温度を均一化していた。
また、車両用空気調和装置は、頭寒足熱を達成するた
めに、ベンチレーション吹出口より冷風を吐出させ、ヒ
ータ吹出口より温風を吐出させるバイレベルモードが設
定されている。
しかしながら、上記公知技術の車両用空気調和装置に
おいては、バイレベルモードの設定時においても、冷風
と温風とが筒状ダンパ内で攪拌されるため、ベンチレー
ション吹出口とヒータ吹出口との温度差が小さくなって
しまう問題点も有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的は、1つのダンパの操作で複数の吹出口の開閉制御を
行ない、ダンパの制御や構造を単純なものとし、インス
トルメントパネルを偏平化しても、インストルメントパ
ネル内のスペースを無駄なく利用して、車室内に吐出さ
れる風量を大きく確保するとともに、バイレベルモード
の設定時に、加熱器を通過した空気を積極的にヒータ吹
出口に供給して、ベンチレーション吹出口とヒータ吹出
口との温度差を大きくすることのできる車両用空気調和
装置の提供にある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は上記目的を達成するために、車室内に向って
空気流を発生するとともに、少なくとも、車両乗員の上
半身に空気流を吹付けるベンチレーション吹出口、車両
乗員の足下付近に空気流を吹付けるヒータ吹出口を備え
た通風ダクトと、該通風ダクト内に配設され、前記吹出
口の1つまたは複数を選択的に開口させる開口部を備え
た可撓性の膜状部材と、該膜状部材を柄部通風ダクト内
で移動させ、前記複数の吹出口の開閉を行なう膜状部材
移動手段と、前記膜状部材より上流の前記通風ダクト内
に配設された加熱器と、前記通風ダクト内に設けられ、
前記加熱器をバイパスさせるバイパス通路と、前記通風
ダクト内に設けられ、前記加熱器により加熱される空気
量と前記バイパス通路を通過する空気量との割合を調節
する温度調節手段と、前記通風ダクト内に設けられ、前
記加熱器を通過した空気流を内部に導く温風流入口、お
よび該流入口より流入した空気流を、前記ヒータ吹出口
に向けて吐出可能な温風流出口を備えた温風ダクトとか
らなる技術的手段を採用する。
[作用] 本発明に用いられるダンパは、可撓性の膜状部材であ
るため、通風ダクトの形状に関係なく各吹出口に対向し
て1つの膜状部材を配設することができるとともに、膜
状部材を複数の吹出口に対向した状態で移動することが
できる。
そして、1つの膜状部材の移動により、膜状部材に開
設された1つまたは複数の開口部が移動し、開口部と吹
出口との連通する箇所が変わり、1つの膜状部材の移動
によって、複数の吹出口の開閉制御を行なうことができ
る。
一方、バイレベルモードの設定時に、膜状部材移動手
段により膜状部材を移動操作し、膜状部材の開口部が、
ベンチレーション吹出口とヒータ吹出口との両方を開口
させるとともに、温度調節手段を操作し、加熱器とバイ
パス通路との両方に空気を通過させる。
これにより、加熱器を通過した温風の一部、または全
部が温風ダクトの内部に流入し、温風ダクトの流出口よ
り温風がヒータ吹出口に向けて吐出される。そして、バ
イパス通路を通過した冷風がベンチレーション吹出口よ
り吐出される。
[発明の効果] 本発明によれば、複数の吹出口の開閉を1枚の可撓性
の膜状部材で行なうことにより、吹出口の切換機構や制
御を単純なものとすることができるとともに、通風ダク
トの形状に関係なく、複数の吹出口に対向して膜状部材
をケース内に配設することができる。このため、例えば
インストルメントパネルの前後方向の短縮を行なって
も、インストルメントパネル内のスペースを有効に利用
し、吹出口の内部に流入する風量を大きく確保した状態
でケースの偏平化が可能となるため、吹出口より車室内
に吐出される風量を大きく確保することができる。
また本発明によれば、バイレベルモードの設定時に、
加熱器を通過した温風を、温風ダクトにより積極的にヒ
ータ吹出口へ供給するため、ベンチレーション吹出口と
ヒータ吹出口との温風差を大きくすることができる。
[実施例] 次に、本発明の車室用空気調和装置を図面に示す一実
施例に基づき説明する。
第1図ないし第8図に本発明の第1実施例を示す。
本実施例の空気調和装置は、第2図の概略図に示すよ
うに、冷風と温風とを混合し、混合した空気を車室内の
各部に吐出する方式のもので、通風ダクト1の上流に
は、空気導入口として車室内と通じて車室内空気(内
気)を循環させるための内気導入口2と、車室内空気
(外気)を取り入れるための外気導入口3とが形成され
ており、両導入口2、3のいずれか一方は、内外気切換
ダンパ4によって閉塞される。
この通風ダクト1には、下流側に向って、送風機5、
冷凍サイクルの冷媒蒸発器等よりなる冷風器6、エンジ
ン冷却水(温水)の供給を受けるヒーターコア等よりな
る加熱器7、この加熱器7を通る空気量とバイパス通路
8を通る空気量との割合を調節する本発明の温度調節手
段であるエアミックスダンパ9、このエアミックスダン
パ9で混合された空気を車室内の各部に供給する吹出口
切換機構10が設けられている。冷却器6は、通風ダクト
1の全面に亘って配設され、加熱器7は、通風ダクト1
の後部(第2図上側)を流れる空気を加熱するように配
設され、バイパス通路8は、加熱器7の前部に設けられ
る。
吹出口切換機構10は、第1図および第3図に示すよう
に、通風ダクト1の下流側を構成し、角型形状を呈する
ケース11の上面、下面、底面に、デフロスタ吹出口12、
ベンチレーション吹出口13、ヒータ吹出口14が開設され
ている。このデフロスタ吹出口12、ベンチレーション吹
出口13およびヒータ吹出口14は、幅方向の開口長が同一
で、ケース11の周方向(ケース11の前後方向および上下
方向)に並んで設けられている。また、デフロスタ吹出
口12とヒータ吹出口14は、周方向の開口長が同一で、ベ
ンチレーション吹出口13の周方向の開口長は、デフロス
タ吹出口12およびヒータ吹出口14の周方向の長さより長
く設けられている。
デフロスタ吹出口12には、デフロスタ吹出口12より吐
出する空気をフロントガラス15に吹付けるデフロスタノ
ズル16が装着され、ベンチレーション吹出口13には、ベ
ンチレーション吹出口13より吐出する空気をインストル
メントパネル17の中央の吹出口17aおよび両側のサイド
吹出口(図示しない)より車両乗員の上半身に吹付ける
三方分岐ノズル18が装着され、ヒータ吹出口14には、ヒ
ータ吹出口14より吐出する空気を車両乗員の足下に吹出
すヒータノズル19が装着されている。三方分岐ノズル18
の中間位置には、第3図にも示すように、ベンチレーシ
ョン吹出口13に供給された空気を両側のサイド吹出口に
空気を供給するサイドベントの取入口18aが設けられて
いる。このため、両側のサイド吹出口は、ベンチレーシ
ョン吹出口13が開口するときのみ、車両乗員の上半身に
空気を吹付ける。
ケース11内には、第4図にも示すように、例えばポリ
エチレン系樹脂よりなるエンドレスで可撓性の膜状部材
(以下、フィルムダンパ)20が配設されている。このフ
ィルムダンパ20は、エース11内に配設されるフィルムダ
ンパ支持フレーム21により、各吹出口12、13、14に対向
した状態で移動可能に支持されている。
また、各吐出口12、13、14の開口の内部には、下述す
るフィルムダンパ20の変形防止用の格子22、23、24がそ
れぞれ設けられるとともに、各吐出口12、13、14の内面
の周囲には、ケース11とフィルムダンパ20との隙間を塞
ぐ、例えば気泡性の樹脂よりなるシールパッキング25、
26、27が貼り付けられている。
フィルムダンパ20には、第1開口部28、第2開口部2
9、第3開口部30が開設されている。各開口部28、29、3
0の周方向の中央には、帯が設けられており、各開口部2
8、29、30がフィルムダンパ支持フレーム21の各コーナ
ー部分を通過する際にフィルムダンパ20が変形するのを
防いでいる。また、第1開口部28、第2開口部29、第3
開口部30は、幅方向の開口長が各吹出口12、13、14の幅
方向の開口長と同じ長さに設けられている。さらに、第
1開口部28と第3開口部30の周方向の開口長は、ベンチ
レーション吹出口13の周方向の開口長の約1.5倍に形成
され、第2開口部29の周方向の開口長は、ヒータ吹出口
14の周方向の開口長の約半分に形成されている。
フィルムダンパ支持フレーム21は、ケース11の内形に
対応して、骨格が立方体形状を呈するもので、内部が開
口した2つの四角枠体31、32と、四角枠体31、32の後部
上方のコーナー部に設けられた穴33、34に回転自在に装
着された筒状の駆動ロータ35と、四角枠体31、32の前部
下方のコーナー部に設けられた穴36、37に回転自在に装
着された従動ロータ38と、四角枠体31、32の対向するコ
ーナー部に固着された2つの支柱39、40とからなり、駆
動ロータ35は、本発明の温風ダクトを兼ねるものであ
る。
駆動ロータ35の両端外周には、フィルムダンパ20の両
端の全周に亘って設けられた多数の噛合せ穴41と噛合う
歯42、43が設けられている。駆動ロータ35の上流側に
は、駆動ロータ35内に加熱器7を通過した空気を導入す
る温風流入口44が設けられるとともに、駆動ロータ35の
外周には、温風流入口44より流入した温風を吐出する温
風流出口45が設けられている。この温風流出口45は、18
0°対向して、筒方向に複数設けられている。なお、従
動ロータ38の両端にも、噛合せ穴41と噛合う歯車46、47
が設けられている。
なお、駆動ロータ35および従動ロータ38の組付けは、
四角枠体31、32のコーナー部分を外側に広げ、その内側
より装着する。この場合、従動ロータ38を四角枠体31、
32に装着し、次にフィルムダンパ20を装着し、最後に駆
動ロータ35をフィルムダンパ20の内側よりフィルムダン
パ20を張りながら四角枠体31、32に装着する。そして、
フィルムダンパ20が装着されたフィルムダンパ支持フレ
ーム21は、ケース11を構成する下側ケース48内に挿入さ
れ、その上方より上側ケース49を装着することでケース
11内に配置される。
ケース11の側面には、第1図に示すように、駆動ロー
タ35を回転駆動するシャフト駆動機構50が設けられてい
る。このシャフト駆動機構50は、第4図に示すように、
ケース11の側面に設けられた穴51を介して駆動ロータ35
の端部に設けられた挿入穴52内に挿入する突起53を備え
たピニオン54と、外周がピニオン54と噛合する扇形状の
駆動プレート55と、一端が駆動プレート55のピン56に連
結し、他端が第5図に示す空気調和コントロールパネル
57に設けられた吹出モード選択レバー58に連結されて吹
出モード選択レバー58の設定位置に応じて駆動プレート
55を遠隔操作するワイヤー59とからなり、駆動プレート
55は、螺子60によりケース11の側面に回動自在に支持さ
れる。
なお、本実施例の空気調和コントロールパネル57に
は、ベンチレーション吹出モード、バイレベル吹出モー
ド、ヒータ吹出モード、デフロスタ吹出モードが設けら
れ、車両乗員が吹出モード選択レバー58を移動操作する
ことにより駆動ロータ35が回動するように設けられてい
る。また、本実施例の空気調和コントロールパネル57に
は、送風機5の起動および風量操作を行なうファンスイ
ッチ61、内外気切換ダンパ4を操作する内外気切換レバ
ー62、クーラースイッチ63、エアミックスダンパ駆動レ
バー64が設けられている。
これら、フィルムダンパ支持フレーム21およびシャフ
ト駆動機構50により本発明の膜状部材操作手段65が構成
される。
次に、上記実施例の空気調和装置の作動を説明する。
ファンスイッチ61がONされると、内外気切換レバー62
の設定位置に応じて、内気導入口2または外気導入口3
より送風機5が空気を吸引し、通風ダクト1内に吸引し
た空気を供給する。この通風ダクト1内に供給された空
気は冷却器6を通過する。この時、クーラースイッチ63
がONされていると、冷却器6を通過する際に空気が冷却
される。冷却器6を通過した空気は、エアミックスダン
パ9の設定位置に応じた割合で、加熱器7ないしバイパ
ス通路8を通過し、四角枠体31の内部の開口より、駆動
ロータ35の内部、およびフィルムダンパ20の内部に流入
する。なお、加熱器7を通過した空気は、主に駆動ロー
タ35内に流入し、バイパス通路8を通過した空気はフィ
ルムダンパ20内に流入するように設けられている。
a)空気調和コントロールパネル57の吹出モード選択レ
バー58が、ベンチレーション吹出モードを選択する場
合。
吹出モード選択レバー58がワイヤー59を介して駆動プ
レート55を第3図の位置に移動させる。すなわち、ピニ
オン54を介して、フィルムダンパ20および駆動ロータ35
が第3図の位置に設定される。これにより、第1開口部
28がベンチレーション吹出口13と全面的に開口し、デフ
ロスタ吹出口12とヒータ吹出口14の開口がフィルムダン
パ20により塞がれるとともに、駆動ロータ35の温風流出
口45の吐出方向がベンチレーション吹出口13に向けられ
る。
このため、フィルムダンパ20および駆動ロータ35の内
部に供給された空気は、第1開口部28、ベンチレーショ
ン吹出口13を介して、三方分岐ノズル18に供給され、イ
ンストルメントパネル17の中央および両側より車両乗員
の上半身へ大きな風量で吐出される。
b)空気調和コントロール57の吹出モード選択レバー58
が、バイレベル吹出モードを選択する場合。
空気調和コントロールパネル57の吹出モード選択レバ
ー58を操作して、ベンチレーション吹出モードの位置か
ら駆動プレート55を第3図の矢印A方向へ回転させ、駆
動ロータ35をベンチレーション吹出モードの位置から第
3図の矢印B方向に、例えば約74°回転し、フィルムダ
ンパ20および駆動ロータ35を第1図および第6図に示す
位置に設定する。これにより、デフロスタ吹出口12は、
フィルムダンパ20で塞がれ、ベンチレーション吹出口13
およびヒータ吹出口14は、第1開口部28および第2開口
部29により一部開口する。そして、駆動ロータ35の温風
流出口45の吐出方向がヒータ吹出口14に向けられる。
この時、エアミックスダンパ駆動レバー64により、エ
アミックスダンパ9が第1図に示すように、中間位置に
設定されると、バイパス通路8を通過した冷風は、ケー
ス11の前面のベンチレーション吹出口13側のフィルムダ
ンパ20内に供給され、加熱器7を通過した温風は、主に
駆動ロータ35の温風流入口44内に流入し、温風流出口45
よりヒータ吹出口14に向けて吐出される。
このため、バイパス通路8を通過した冷風が、第1開
口部28、ベンチレーション吹出口13を介して三方分岐ノ
ズル18に供給され、インストルメントパネル17の中央お
よび両側より車両乗員の上半身へ小さい風量で冷風を吐
出するとともに、温風流出口45よりヒータ吹出口14に向
けて吐出された温風が、第2開口部29、ヒータ吹出口14
を介してヒータノズル19に供給され、車両乗員の足下に
小さい風量で温風を吐出する。
c)空気調和コントロールパネル57の吹出モード選択レ
バー58が、ヒータ吹出モードを選択する場合。
空気調和コントロールパネル57の吹出モード選択レバ
ー58を操作して、ベンチレーション吹出モードの位置か
ら駆動プレート55を第3図の矢印A方向へ回転させ、駆
動ロータ35をベンチレーション吹出モードの位置から第
3図の矢印B方向に、例えば約222°回転し、フィルム
ダンパ20および駆動ロータ35を第7図に示す位置に設定
する。これにより、デフロスタ吹出口12は、第3開口部
30により一部開口し、ベンチレーション吹出口13はフィ
ルムダンパ20で塞がれ、ヒータ吹出口14は第1開口部28
により全面的に開口する。そして、駆動ロータ35の温風
流出口45の吐出方向がヒータ吹出口14側に向けられる。
このため、加熱器7を通過した温風は、駆動ロータ35
により、主に第1開口部28、ヒータ吹出口14を介してヒ
ータノズル19に供給され、車両乗員の足下に大きな風量
の温風を吐出する。一方、駆動ロータ35内に流入しなか
った温風や、バイパス通路8を通過した冷風は、フィル
ムダンパ20内で混合、攪拌されて第3開口部30、デフロ
スタ吹出口12を介してデフロスタノズル16に供給され、
フロントガラス15の下面へ小さな風量で吐出される。
d)空気調和コントロールパネル57の吹出モード選択レ
バー58が、デフロスタ吹出モードを選択する場合。
空気調和コントロールパネル57の吹出モード選択レバ
ー58を操作して、ベンチレーション吹出モードの位置か
ら駆動プレート55を第3図の矢印A方向へ回転させ、駆
動ロータ35をベンチレーション吹出モードの位置から第
3図の矢印B方向に、例えば約351°回転し、フィルム
ダンパ20および駆動ロータ35を第8図に示す位置に設定
する。これにより、デフロスタ吹出口12は、第3開口部
30により全面的に開口し、ベンチレーション吹出口13は
フィルムダンパ20で塞がれ、ヒータ吹出口14は第1開口
部28により一部開口する。そして、駆動ロータ35の温風
流出口45の吐出方向がデフロスタ吹出口12側に向けられ
る。
このため、加熱器7を通過した温風は、駆動ロータ35
により、主に第3開口部30、デフロスタ吹出口12に供給
され、デフロスタノズル16を介してフロントガラス15の
下面へ大きな風量の温風を吐出する。一方、駆動ロータ
35内に流入しなかった温風や、バイパス通路8を通過し
た冷風は、フィルムダンパ20内で混合、攪拌されて第1
開口部28、ヒータ吹出口14を介してヒータノズル19に供
給され、車両乗員の足下に小さい風量で吐出される。
上記に示すように、本発明によれば、バイレベルモー
ドの設定時に、加熱器を通過した温風を、温風ダクトに
より、積極的にヒータ吹出口へ供給するため、ベンチレ
ーション吹出口とヒータ吹出口との温度差を大きくする
ことができる。
また、上記に示すように、本実施例では、複数の吹出
口12、13、14の開閉を行なうダンパに、エンドレスの可
撓性のフィルムダンパ20を用いることにより、通風ダク
ト1の形状に対応してフィルムダンパ20を通風ダクト1
内に配設することができる。このため、インストルメン
トパネル17の前後方向の短縮を行なうなど、インストル
メントパネル17内を有効に利用し、各吹出口12、13、14
の内部に流入する風量を大きく確保した状態で通風ダク
ト1の偏平化を可能とすることができる。
フィルムダンパ20内に流入した空気が、風圧でフィル
ムダンパ20を外方に押圧するため、フィルムダンパ20と
各シールパッキング25、26、27との間が気密に保たれ、
フィルムダンパ20によって塞がれた吹出口から、通風ダ
クト1内の空気が漏れるのを防ぐことができる。
1つのフィルムダンパ20で複数の吹出口切換モードの
切換ができるため、従来の複数のダンパ制御で複数の吹
出口切換モードの切換を行なっていたものに比較して、
ダンパの駆動機構や制御機構を単純なものにすることが
でき、軽量、小形化や、製造コストを大変低くできるば
かりでなく、潜在的な故障確率も低減することができ
る。
フィルムダンパ20は、スライドにより各吹出口12、1
3、14の開閉を行うため、ダンパの開閉音の発生が防止
されるとともに、空気流に逆らうことなくフィルムダン
パ20を駆動することができるため、ダンパの操作力を軽
減することができる。
第9図に本発明の第2実施例を示す。
本実施例は、フィルムダンパ支持フレーム21に、各吹
出口12、13、14に対応した開口を備える枠体66、67、68
を設け、その枠体66、67、68に各シールパッキング25、
26、27を貼り付けたもので、各シールパッキング25、2
6、27をフィルムダンパ20を介してケース11の内壁に押
付け、各シールパッキング25、26、27の反発力でフィル
ムダンパ20とケース11の間の隙間を塞ぐものである。
第10図は本発明の第3実施例を示す。
本実施例は上記実施例の従動ロータ38を廃止し、代り
に支柱69を設けたもので、部品点数を減らし、製造コス
トを低く押さえることができる。なお、支柱39、40を従
動シャフトに変更し、フィルムダンパ20の操作力を低減
させても良い。
また、本実施例は、下流側の四角枠体32の開口を塞
ぎ、この四角枠体32でケース11の側面部分を代用して製
造コストの低減を計ったもので、この四角枠体32を使用
したフィルムダンパ支持フレーム21にフィルムダンパ20
を装着後、ケース11の側方よりケース11内に挿入し、複
数の螺子70でフィルムダンパ支持フレーム21をケース11
に固定するものである。
さらに本実施例は、駆動ロータ35をサーボモータが内
蔵された駆動装置71で駆動するもので、図示しない歯車
列を介してサーボモータに駆動される突起72が、駆動ロ
ータ35の挿入穴52内に挿入される。この駆動装置71は、
複数の螺子73によって四角枠体32に固定される。なお、
74はサーボモータを通電制御するためのソケット部であ
る。
第11図に本発明の第4実施例を示す。
本実施例は、サイドベントの取入口18aを第11図に示
すように、ケース11の側面など、フィルムダンパ20の内
部に連通する位置に開口して設け、フィルムダンパ20の
内部に供給される空気を常に両側のサイドの吹出口に供
給できるように設けたものである。
第12図ないし第16図に本発明の第5実施例を示す。
本実施例は、吹出口切換機構10のケース11の形状を三
角柱形状に形成し、加熱器7を通過した温風を効率良く
駆動ロータ35内に流入させるものである。
なお第13図は、ベンチレーション吹出モードに設定さ
れた際の、フィルムダンパ20と駆動ロータ35の状態を示
し、第14図は、駆動ロータ35を第13図のベンチレーショ
ン吹出モードの位置より矢印C方向に74°回転させたバ
イレベル吹出モードを示す。
このバイレベル吹出モードは、第12図にも示すよう
に、デフロスタ吹出口12は、フィルムダンパ20で塞が
れ、ベンチレーション吹出口13およびヒータ吹出口14
は、第1開口部28および第2開口部29により一部開口す
る。そして、駆動ロータ35の温風流出口45の吐出方向が
ヒータ吹出口14に向けられる。
これにより、バイパス通路8を通過した冷風が、ベン
チレーション吹出口13を介して三方分岐ノズル18に供給
され、インストルメントパネル17の中央および両側より
車両乗員の上半身へ吐出されるとともに、温風流出口45
よりヒータ吹出口14に向けて吐出された温風が、ヒータ
吹出口14を介してヒータノズル19に供給され、車両乗員
の足下に温風を吐出する。
第15図は、駆動ロータ35を第13図のベンチレーション
吹出モードの位置より矢印C方向に222°回転させたヒ
ータ吹出モードを示し、第16図は、駆動ロータ35を第13
図のベンチレーション吹出モードの位置より矢印C方向
に351°回転させたデフロスタ吹出モードを示す。
第17図は本発明の第6実施例を示す。
本実施例は、フィルムダンパ20の外周、または内周表
面に、ウレタンフォーム等の弾力性を備えた気胞性の樹
脂75を貼り付け、樹脂75の弾力性により、フィルムダン
パ20とケース11の間の隙間を塞ぐものである。
なお、本実施例により、上記実施例の各シールパッキ
ング25、26、27を廃止することができる。
第18図は本発明の第7実施例を示す。
本実施例は、上記実施例の気胞性の樹脂75の表面に、
さらにポリエチレン系樹脂などのフィルム76を貼り付
け、ケース11とフィルムダンパ20との間の気密性の向上
を計ったものである。
第19図は本発明の第8実施例を示す。
本実施例は、フィルムダンパ20の表面に、例えば約1m
m〜5mm程の繊維77を植毛したものである。
第20図は本発明の第9実施例を示す。
本実施例は、フィルムダンパ20の表面に多数の気胞78
を形成するように、例えばポリエチレン系の樹脂79を設
けたものである。
(変形例) 上記実施例では温風ダクトを駆動ロータと共通に設け
た例を示したが、温風ダクトと駆動ロータ(駆動歯車)
とを別体に、且つ連動して設け、設定モードに応じて温
風ダクトの温風流出口の吐出方向が異なるように設けて
も良い。また、温風ダクトと駆動ロータとを別体で、且
つ温風ダクトを固定して設け、温風ダクト内に流入した
温風を、常にヒータ吹出口に向けて吐出するように設け
ても良い。
駆動ロータを、手動、および電動モータで駆動した例
を示したが、負圧アクチュエータや油圧アクチュエータ
等、他の手段を用いて駆動しても良い。
加熱器にヒータコアを用いた例を示したが、PTCヒー
タ等の電気ヒータなど、他の加熱手段を用いても良い。
膜状部材をエンドレスに設け、膜状部材を通風ダクト
内で回転移動させた例を示したが、例えば、両端が巻取
りロータに捲回される帯状に設け、両端の巻取りロータ
を操作することにより、膜状部材を通風ダクト内でスラ
イドさせても良い。
温度調節手段であるエアミックスダンパに、板状のダ
ンパを用いた例を示したが、膜状部材により、加熱器に
より加熱される空気量とバイパス通路を通過する空気量
との割合を調節するように設けても良い。
上記実施例では通風ダクトの形状を4角型形状や、三
角型形状に設けた例を示したが、フレームに支柱や従動
シャフト等を追加することにより、ケースの形状を多角
形や円筒形など自由に設計することが可能なため、イン
ストルメントパネル内の形状に応じて、インストルメン
トパネル内を有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は本発明の第1実施例を示すもの
で、第1図は通風ダクトの下流部分を示す斜視図、第2
図は空気調和装置の概略図、第3図はベンチレーション
吹出モードに設定された吹出口切換機構の側面断面図、
第4図は膜状部材操作手段の分解図、第5図は空気調和
コントロールパネルの正面図、第6図はバイレベル吹出
モードに設定された吹出口切換機構の側面断面図、第7
図はヒータ吹出モードに設定された吹出口切換機構の側
面断面図、第8図はデフロスタ吹出モードに設定された
吹出口切換機構の側面断面図、第9図は第2実施例を示
すフィルムダンパ支持フレームの分解図、第10図は第3
実施例を示す膜状部材操作手段の分解図、第11図は第4
実施例を示す吹出口切換機構の側面断面図、第12図ない
し第16図は本発明の第5実施例を示すもので、第12図は
通風ダクトの下流部分を示す斜視図、第13図はベンチレ
ーション吹出モードに設定された吹出口切換機構の側面
断面図、第14図はバイレベル吹出モードに設定された吹
出口切換機構の側面断面図、第15図はヒータ吹出モード
に設定された吹出口切換機構の側面断面図、第16図はデ
フロスタ吹出モードに設定された吹出口切換機構の側面
断面図、第17図は第6実施例を示すフィルムダンパの断
面図、第18図は第7実施例を示すフィルムダンパの断面
図、第19図は第8実施例を示すフィルムダンパの断面
図、第20図は第9実施例を示すフィルムダンパの断面図
である。 図中 1…通風ダクト、7…加熱器、8…バイパス通
路、9…エアミックスダンパ(温度調節手段)、10…吹
出口切換機構、12…デフロスタ吹出口、13…ベンチレー
ション吹出口、14…ヒータ吹出口、20…フィルムダンパ
(膜状部材)、28…第1開口部、29…第2開口部、30…
第3開口部、35…駆動ロータ(温風ダクト)、44…温風
流入口、45…温風流出口、65…膜状部材操作手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 昌一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 宮島 幹雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 荒井 宏昭 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車室内に向って空気流を発生すると
    ともに、少なくとも、車両乗員の上半身に空気流を吹付
    けるベンチレーション吹出口、車両乗員の足下付近に空
    気流を吹付けるヒータ吹出口を備えた通風ダクトと、 (b)該通風ダクト内に配設され、前記吹出口の1つま
    たは複数を選択的に開口させる開口部を備えた可撓性の
    膜状部材と、 (c)該膜状部材を前記通風ダクト内で移動させ、前記
    複数の吹出口の開閉を行なう膜状部材移動手段と、 (d)前記膜状部材より上流の前記通風ダクト内に配設
    された加熱器と、 (e)前記通風ダクト内に設けられ、前記加熱器をバイ
    パスさせるバイパス通路と、 (f)前記通風ダクト内に設けられ、前記加熱器により
    加熱される空気量と前記バイパス通路を通過する空気量
    との割合を調節する温度調節手段と、 (g)前記通風ダクト内に設けられ、前記加熱器を通過
    した空気流を内部に導く温風流入口、および該流入口よ
    り流入した空気流を、前記足下吹出口に向けて吐出可能
    な温風流出口を備えた温風ダクトと からなる車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記温風ダクトは、前記膜状部材移動手段
    と連動して設けられ、前記膜状部材移動手段により前記
    膜状部材が、前記ベンチレーション吹出口と前記ヒータ
    吹出口との両方を同時に開口する際に、前記流出口の吐
    出方向が、前記ヒータ吹出口に向けられることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の車両用空気調和装
    置。
  3. 【請求項3】前記温風ダクトは、前記膜状部材移動手段
    の前記膜状部材を駆動する駆動ロータとして設けられた
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項または第2項に
    記載の車両用空気調和装置。
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