JPH085252Y2 - 制振装置 - Google Patents

制振装置

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JPH085252Y2
JPH085252Y2 JP1988053503U JP5350388U JPH085252Y2 JP H085252 Y2 JPH085252 Y2 JP H085252Y2 JP 1988053503 U JP1988053503 U JP 1988053503U JP 5350388 U JP5350388 U JP 5350388U JP H085252 Y2 JPH085252 Y2 JP H085252Y2
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JP
Japan
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weight
damping
damper
vibration
damping constant
Prior art date
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JP1988053503U
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JPH01157852U (ja
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信一郎 佐野
義昭 奥井
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は塔状構造物の振動を押さえるための制振装置
に関する。
〔従来の技術〕
塔状構造物は比較的低速の風によっても振動を起こし
易く、塔状構造物の強度上に好ましくない影響を与えて
いる。この塔状構造物に対する風等の影響によって生じ
る振動を抑える制振装置として、従来特開昭60−242267
号公報記載のもの(第4図)が知られている。同図にお
いて、塔状構造物に設けられたプラットホーム11に減衰
付加装置枠12が取りつけられ、同枠12には先端に重錘13
を有するアーム14が自在継手15を介して取りつけられて
いる。アーム14と減衰付加装置枠12との中間にエネルギ
吸収手段を構成するオイルダンパ16及びばね17が結合さ
れている。このように塔状構造物における制振装置とし
ては、エネルギ吸収手段としてのオイルダンパ及びばね
は一つの振動方向に対して一基から成り立っている。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の制振装置においては、オイルダ
ンパ,ばねの故障や、不測の事態による破損により制振
機能を果たし得ない場合塔状構造物を損なうことにな
り、また定期的点検のためにオイルダンパを塔状構造物
から取り外した場合も同様制振機能を停止することにな
る。
本考案は上記の従来技術の欠点の解消を図ったもの
で、点検や修理の期間中でも制振機能を有する制振装置
を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために本考案の制振装置は、構
造物の頂部に架台を配設し、該架台の中間部に重錘支持
レバーを回動自在に軸支し、該重錘支持レバーの先端近
くに重錘を移動可能に支持する調節装置を設け、上記重
錘支持レバーの両側に、一端を架台側に支持され他端を
上記重錘支持レバーに支持されるばね及びダンパを夫々
対称的に配置した構成としている。
〔作用〕
上記の構成により、本考案の制振装置は一つの振動方
向に相対して2基のエネルギ吸収手段を有することとな
り、点検又は修理の場合に一方を取り外しても、他の一
基だけでも必要とされる制振機能を維持出来、通常は2
基であるからより安定した制振機能を発揮するものであ
る。
〔実施例〕
本考案の1実施例を第1図により説明する。同図にお
いて1は図示の塔状構造物であり、1,1間には架台2が
架設されており、架台2には重錘支持レバー3が軸3aに
より回動自在に支持されている。重錘支持レバー3の先
端近くには重錘4が取りつけられ、重錘4の位置は調節
装置7によって重錘支持レバー上を移動可能となってお
り、制振機能が最も良く発揮される位置に固定される。
重錘支持レバー3の両側の対称な位置に一対のばね手段
5,5と一対のダンパ6,6がその一端を重錘支持レバー3に
取付けられ、他端を架台2の突起部2aに取りつけられて
いる。ダンパとしては種々のものを使用できるが本考案
の実施例においてはオイルダンパを用いている。
上記の構成において、図示の塔状構造物が風等により
第1図の左右の方向に振動すると、塔状構造物と同一周
期をもつようにばね5,5で調整された重錘4も左右に振
動子、オイルダンパ6,6の減衰力により塔状構造物の運
動エネルギーを吸収し、振動を抑え、制振装置として機
能させている。
このような制振装置を直交する向きに組み合わせて構
造物に設置すれば構造物に作用する一平面上のあらゆる
方向の振動を吸収させることができる。
本考案においては、重錘の作用に対して対称的に各一
対のダンパとばねを配置しており、一対のダンパの選定
の態様とその場合のダンパの特性について簡単に説明す
る。
第2図(a)はダンパの減衰定数hと構造物の振動振
幅Lとの関係を示し、(b)はダンパの減衰定数hと重
錘の振動振幅L′との関係を示し、(c)は同じくダン
パの減衰定数hと構造物の有効減衰定数heffとの関係を
示している。これらの曲線は重錘の重さを変えることに
より変化し、鎖線の曲線lは重錘が軽い場合であり、鎖
線の曲線nは重い場合であり、実線の曲線mは中間の場
合のそれぞれの特性を示しており、本考案の場合は後述
するように曲線mを描く重さの重錘が最適のものとして
選ばれている。
第2図(a)によれば、構造物の振動振幅Lはダンパ
の減衰定数hの増加に伴い急激に減少し、ある値で極小
値となったあとは、再び緩やかに増加していく。まず、
構造物の許容される振幅を直線iとすれば、構造物の許
容振幅以下にするようなダンパの減衰定数hはbからa
の範囲内となる。
第2図(c)によれば、構造物の有効減衰定数heff
ダンパの減衰定数hの増加に伴い増加するが、ある値で
極大値となった後は再び減少していく。この場合(a)
と同様に構造物の所要減衰定数を決め、直線i′とすれ
ば、ダンパの減衰定数hがb′からa′の範囲内であれ
ば、構造物の減衰定数を上記の所要減衰定数以上に保て
ることになる。
第2図(b)において、重錘の振動振幅L′はダンパ
の減衰定数hの増加に伴い急激に減少し、ある値以上で
はその減少率は少なくなり、縦軸,横軸を漸近線とする
いわゆる双曲線に似た曲線を描く。この曲線から重錘自
身の振動が大きくならない下限近くにダンパの減衰定数
Bを求め、次ぎに、その2倍の減衰定数Aを求める。こ
のときA,Bはa,bの間及びa′,b′の間に入るように重錘
の重さが決定されることになる。
このようにして減衰定数A,Bを求め、減衰定数Bのダ
ンパを第1図に示すように重錘支持レバー3の左右に対
称に設置すると、本考案の制振装置全体としての減衰定
数はAとなる。
上記の構成とすれば、制振装置の定期点検や、故障時
の修理,交換の場合でも、ダンパを片側づつ外して点
検,修理作業すれば、残った片側の装置で制振機能を維
持でき、構造物の安全性が保証される。
第3図(a),(b)は、このような制振装置におい
て重要な同調比即ち(制振装置の固有周期/構造物の固
有周期)と構造物の有効減衰の関係を示したものであ
る。この特性曲線はほぼ同調比1.0をピークとした上側
に凸の曲線となるが、ダンパの減衰定数hが大きい程こ
の曲線の山はなだらかになる。第3図(a)はダンパが
両方働いた時即ち減衰定数h=Aの時の状態を表し、
(b)はダンパが一方のみの場合即ちh=Bの時の状態
を表す。
第2図において説明したように、ダンパの減衰定数を
A=2Bと設定しているので、制振装置全体としての減衰
定数は、大き目に設定されることになり、必然的に第3
図(a)のようななだらかな山の曲線で表される特性を
持たせることになる。一方、この制振装置においては、
理論上、同調比をほぼ1.0として設計し、制振機能が最
も良く働くようにする必要があるが、実際の構造物にお
いては、寸法誤差等により、必ずしも1.0にならない場
合も起こり得る。その場合であっても、第3図(a)の
ように特性曲線の山がなだらかであれば、同調比の誤差
に対して構造物の有効減衰の変化を鈍感にすることがで
き、同調比が1.0から少々ずれても制振機能に変わりが
ないようにすることができる。またダンパが一方だけで
あっても、(b)に示すように同調比が1.0近くであれ
ば、所要の構造物の有効減衰を確保できる。
次にばねであるが、このばねには構造物の振動により
圧縮と引張の応力が繰り返し加わるから、疲労により寿
命が短くなる傾向があり、疲労破壊が問題となる。そし
て、一般に構造物が長寿命であることから、ばねの疲労
寿命も永くなることが望まれる。これについては、一般
に、引張,圧縮応力の交番応力を受けるよりも、圧縮応
力内で交番応力が作用する方が、疲労寿命を伸ばすこと
ができ好ましい。第1図に示すようにばねを重錘支持レ
バー3に対して対称的に設置することにより、予めばね
にプレストレスを与えておくことができ、こうすること
によって、ばねに圧縮応力内で交番応力を作用させるこ
とができ、寿命を伸ばすことが可能となる。
〔考案の効果〕
本考案は以上のように構成されているので、下記に示
すような効果を奏する。
重錘支持レバーの両側に、ばねとダンパが対称の位置
に設けられているので、一方のばね,ダンパの点検や故
障の修理又は部品の交換等を行う場合に、他方で制振機
能を維持できる。
両側のダンパを同時に使用する平常時においては、ダ
ンパの減衰定数が2倍になり、構造物の有効減衰の変化
を鈍感にすることができる。
重錘の位置は調節装置により調整可能であるので、振
動数の調整を行うことができる。
重錘支持レバーの両側にばねが対称の位置に設けられ
ているので、両側のばねに予め圧縮荷重を与えておき、
圧縮荷重内で交番応力を作用させることにより、ばねの
寿命を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の制振装置を示す構成図、 第2図(a)はダンパの減衰定数と構造物の振動振幅と
の関係を示す線図、 (b)はダンパの減衰定数と重錘の振動振幅との関係を
示す線図、 (c)はダンパの減衰定数と構造物の有効減衰定数との
関係を示す線図、 第3図は同調比と構造物の有効減衰定数との関係を示す
線図で、 (a)はダンパが2つの場合、 (b)はダンパが1つの場合、 第4図は制振装置の従来例を示す構成図である。 1…支持フレーム、2…架台、3…重錘支持レバー、4
…重錘、5…ばね手段、6…ダンパ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の頂部に架台を配設し、該架台の中
    間部に重錘支持レバーを回動自在に軸支し、該重錘支持
    レバーの先端近くに重錘を移動可能に支持する調節装置
    を設け、上記重錘支持レバーの両側に、一端を架台側に
    支持され他端を上記重錘支持レバーに支持されるばね及
    びダンパを夫々対称的に配置したことを特徴とする制振
    装置。
JP1988053503U 1988-04-22 1988-04-22 制振装置 Expired - Lifetime JPH085252Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988053503U JPH085252Y2 (ja) 1988-04-22 1988-04-22 制振装置

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JP1988053503U JPH085252Y2 (ja) 1988-04-22 1988-04-22 制振装置

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Publication Number Publication Date
JPH01157852U JPH01157852U (ja) 1989-10-31
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JP1988053503U Expired - Lifetime JPH085252Y2 (ja) 1988-04-22 1988-04-22 制振装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5439149U (ja) * 1977-08-23 1979-03-15
JPS60242267A (ja) * 1984-05-15 1985-12-02 三菱重工業株式会社 塔状構造物

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JPH01157852U (ja) 1989-10-31

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