JP2599255Y2 - 自動同調型動吸振器 - Google Patents

自動同調型動吸振器

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JP2599255Y2
JP2599255Y2 JP1993026216U JP2621693U JP2599255Y2 JP 2599255 Y2 JP2599255 Y2 JP 2599255Y2 JP 1993026216 U JP1993026216 U JP 1993026216U JP 2621693 U JP2621693 U JP 2621693U JP 2599255 Y2 JP2599255 Y2 JP 2599255Y2
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air
pendulum rod
vibration
vibration absorber
compressor
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JP1993026216U
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清 福澤
善続 猫本
明信 岸
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動同調型動吸振器に
関する。
【0002】
【従来の技術】吊橋や図2に示す斜張橋の主塔1,主桁
2の架設中は、これらの部材が構造系として不安定なた
め、強風時に下流に生ずるカルマン渦によって主塔1,
主桁2が加振され、架設作業を妨げるばかりでなく、場
合によっては架設中の吊橋や斜張橋が破壊されることも
ある。このような事故の発生を防止するために、従来、
図3に示すように、被制振構造物としての主塔の内部
や外部に動吸振器が設置される。動吸振器は一般的に、
図4に示すように、振子棹6の上端が横ピン7で主塔1
の内部横梁4に固定され、下端に重錘5がナット12で
固定され、振子棹6の途中と内部横梁4と一体のブラケ
ット10との間に振子の復原力を付与するためのコイル
ばねと減衰力付与用のオイルダンパー9が並列状に
けられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】この種の動吸振器は、
制振対象構造物の振動数に、動吸振器の固有振動数を同
調させて振動を抑制しようとするものである。したがっ
て、吊橋や斜張橋の架設時においては、各架設段階で固
有振動数が変化するため、その都度、動吸振器の固有振
動数を調整する必要があり、図4に示すものにおいて
も、振子棹6における重錘5の位置を変えたり、コイル
ばね8のばね定数を変えたりして調整する必要がある。
また、調整するために名各架設段階で、吊橋や斜張橋の
固有振動数を計測する必要がある。通常、これらの架設
は2〜3年にわたるため、その労力と手間は計り知れな
いものである。さらに、これらの動吸振器が必要になる
場合は、通常強風時であり、動吸振器等の機器に電源を
必要とする場合には、常に停電の不安が残るので、これ
らの不安を解消する必要がある。
【0004】本考案はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、ばね定数を自動的に調整し、かつ停電時の問
題を解消でき省人省力的でしかも経済的な自動同調型動
吸振器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本考案は、被
制振構造物に揺動可能に取り付けられた振子棹と、同振
子棹の下端部に取り付けられた重錘と、上記振子棹と上
記被制振構造物との間で同振子棹の揺動方向に対称的に
介装された一対の空気ばねと、上記被制振構造物の振動
を検出する加速度ピックアップと、圧力空気をリザーブ
タンクを経て上記各空気ばねへ送る圧縮機と、同圧縮機
の駆動用モーターの動力源としてのバッテリと、上記リ
ザーブタンクと上記各空気ばねとの間にそれぞれ介装さ
れ上記加速度ピックアップで検出された上記被制振構造
物の振動に基づいて上記各空気ばねに送る圧力空気の空
気圧を制御する一対の調圧弁と、上記振子棹の揺動で駆
動されて上記バッテリに電力を供給する直流発電機とを
そなえたことを特徴とする
【0006】
【作用】このような構成によれば、圧縮機で圧縮された
空気は、一旦、リザーブタンクに貯められた後、一対の
調圧弁を介して一対の空気ばねにそれぞれ導かれる。そ
の際、調圧弁は加速度ピックアップにより検出された
被制振構造物の振動により、各空気ばねの空気圧を調整
するように作用する。その結果、空気ばねのばね定数
は、被制振構造物の振動数に比例して増減し、振子棹と
錘とからなる振子の固有振動数が被制振構造物の振動
数に同調被制振構造物の振動減少する。被制振構
造物の振動により、一対の空気ばね間を空気が往復し、
その際の流通抵抗によって振動エネルギが熱エネルギに
変換,消散されて被制振構造物が制振される。 また振子
の揺動を利用した直流発電機の出力によりバッテリ及び
直流モーターを介して圧縮機の駆動用モーターが駆動さ
れるため、停電時の問題を解消できて信頼性が向上する
とともにランニングコストが実質的に不要となるばかり
か、電源が不要となって無電源地域への本動吸振器の設
置が可能となる。
【0007】
【実施例】本考案の一実施例を図面について説明する
と、図1はその全体系統図である。
【0008】図1において、図4と同一の符号はそれぞ
れ同図と同一の部材を示し、振子棹20はその上端
ン7を介して主塔の内部に設けられた横梁4に垂設され
たブラケット11に揺動可能に懸吊され、振子棹20の
下端には重錘19が固着されている。振子棹20の上端
部寄りの両側、すなわち振子棹20の揺動方向両側と横
梁4に一体化されたブラケットとの間には一対の空気ば
ね25が対称的にそれぞれ介装されている。さらに振子
棹20の一側にはラック28が水平方向に突設されてい
る。空気ばね25の空気は、圧縮機26及びリザーブ
タンク27から一対の調圧弁24を介してそれぞれ供給
される。また、調圧弁24は横梁4に取り付けられた
加速度ピックアップ21とその増幅器22の出力を基
に、横梁4すなわち主塔1の振動数に比例した電圧信号
に変換するF−Vコンバーター23の出力により制御さ
れ、被制振構造物としての主塔1の振動数に対応して
空気ばね25の空気圧力を調整する。
【0009】また、振子棹20の一側に取り付けられた
ラック28と、これと合するピニオン29により重錘
19の振動はピニオン軸34の一定方向の回転に変換さ
れ、このピニオン軸34にははずみ車30及び直流発電
機31が連結されている。直流発電機31の出力はバッ
テリ32に供給され、さらに、バッテリ32の出力電圧
は圧縮機26の駆動源である直流モーター33に供給さ
れる。
【0010】このような構造によれば、圧縮機で圧縮さ
れた空気は、一旦、リザーブタンク27に貯められ
後、調圧弁24を介して空気ばね25にそれぞれ
かれる。その際、調圧弁24は加速度ピックアップ2
1とその増幅器22により、被制振構造物の振動を検出
した出力をF−Vコンバーター23もって周波数から電
圧に変換した信号により制振され、振子棹20に取り付
けた空気ばね25の空気圧を調整する。その結果、空気
ばねのばね定数は、被制振構造物の振動数に比例して増
減し、振子棹20と重錘19からなる振子の固有振動
数を被制振構造物の振動数に同調させることができる
そして、振子棹20が振動することにより、振子棹20
に取り付けられた一対の空気ばね25,25相互間を空
気が往復する際の空気抵抗により、振動エネルギが熱エ
ネルギに変換・消散されて被制振構造物を制振すること
ができる。
【0011】さらに、振子棹20に取り付けたラック2
8により一方向にのみ回転伝達可能なピニオン34を
介して回転軸回転、回転を安定させるはずみ車30
を介して直流発電機31転しその発電電力でバッテ
32が充電される。リザーブタンク27の圧力が所定
圧より低下すると、バッテリ32を電源として直流モー
ター33が駆動し、圧縮機26によりリザーブタンク2
7に空気圧を供給する。したがって、停電時においても
空気ばね25に供給する圧力空気を確保することが可能
となる。
【0012】このような構造によれば、下記の効果が奏
せられる。 (1)2〜3年にわたる吊橋や斜張橋の架設期間中にお
いて、吊橋や斜張橋の固有振動数変化の計測及びその結
果に基づく動吸振器の固有振動数の調整作業が不要とな
り、大幅な労力と費用が節約される。(2)被制振構造物の振動により、一対の空気ばね間を
空気が往復し、その際の流通抵抗によって振動エネルギ
が熱エネルギに変換,消散されて被制振構造物が制振さ
れる。)通常、吊橋や斜張橋の風による振動は、風速によ
って誘起される固有振動数が異なるため、これまでの動
吸振器では、これらの固有振動数の数だけ動吸振器を取
り付ける必要があるが、本考案による自動同調型動振器
では1個で対応でき経済的であるばかりでなく、橋梁等
の構造物の負荷を低減することができる。 (4)振子の揺動を利用した直流発電機の出力によりバ
ッテリ及び直流モーターを介して圧縮機の駆動用モータ
ーが駆動されるため、停電時の問題を解消できて信頼性
が向上するとともにランニングコストが実質的に不要
なるばかりか、電源が不要となって無電源地域への本動
吸振器の設置が可能となる
【0013】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案によれば次
のような効果が得られる。 (1)2〜3年にわたる吊橋や斜張橋の架設期間中にお
いて、吊橋や斜張橋の固有振動数変化の計測及びその結
果に基づく動吸振器の固有振動数の調整作業が不要とな
り、大幅な労力と費用が節約される。 (2)被制振構造物の振動により、一対の空気ばね間を
空気が往復し、その際の流通抵抗によって振動エネルギ
が熱エネルギに変換,消散されて被制振構造物が制振さ
れる。 (3)通常、吊橋や斜張橋の風による振動は、風速によ
って誘起される固有振動 数が異なるため、これまでの動
吸振器では、これらの固有振動数の数だけ動吸振器を取
り付ける必要があるが、本考案による自動同調型動振器
では1個で対応でき経済的であるばかりでなく、橋梁等
の構造物の負荷を低減することができる。 (4)振子の揺動を利用した直流発電機の出力によりバ
ッテリ及び直流モーターを介して圧縮機の駆動用モータ
ーが駆動されるため、停電時の問題を解消できて信頼性
が向上するとともにランニングコストが実質的に不要と
なるばかりか、電源が不要となって無電源地域への本動
吸振器の設置が可能となる
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す全体系統図である。
【図2】従来の斜張橋を示す全体側面図である。
【図3】図2の主塔を示す拡大図である。
【図4】図3の切欠き部内の動吸振器を示す拡大側面図
である。
【符号の説明】
被制振構造物としての主塔 2 主桁 3 ケーブル 4 横梁 5 重錘 6 振子棹 7 ピン 8 コイルばね 9 オイルダンパー 10 固定枠 11 ブラケット 12 ナット 19 重錘 20 振子棹 21 加速度ピックアップ 25 空気ばね 26 圧縮器 27 リザーバタンク 28 ラック 29 ピニオン 30 はずみ車 31 直流発電機 32 バッテリ 33 直流モーター 34 ピニオン軸
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−154824(JP,A) 特開 平3−33524(JP,A) 実開 平2−42909(JP,U) 実開 平3−73742(JP,U) 特公 平1−18307(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 15/02 - 15/08 E01D 1/00 E04H 9/02

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被制振構造物に揺動可能に取り付けられ
    た振子棹と、同振子棹の下端部に取り付けられた重錘
    と、上記振子棹と上記被制振構造物との間で同振子棹の
    揺動方向に対称的に介装された一対の空気ばねと、上記
    被制振構造物の振動を検出する加速度ピックアップと、
    圧力空気をリザーブタンクを経て上記各空気ばねへ送る
    圧縮機と、同圧縮機の駆動用モーターの動力源としての
    バッテリーと、上記リザーブタンクと上記各空気ばねと
    の間にそれぞれ介装され上記加速度ピックアップで検出
    された上記被制振構造物の振動に基づいて上記各空気ば
    ねに送る圧力空気の空気圧を制御する一対の調圧弁と、
    上記振子棹の揺動で駆動されて上記バッテリに電力を供
    給する直流発電機とをそなえたことを特徴とする、自動
    同調型動吸振器。
JP1993026216U 1993-04-21 1993-04-21 自動同調型動吸振器 Expired - Lifetime JP2599255Y2 (ja)

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JPH0680042U JPH0680042U (ja) 1994-11-08
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