JPH0852412A - 導電性の色彩調整された自動車用プライマー - Google Patents

導電性の色彩調整された自動車用プライマー

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JPH0852412A
JPH0852412A JP18417395A JP18417395A JPH0852412A JP H0852412 A JPH0852412 A JP H0852412A JP 18417395 A JP18417395 A JP 18417395A JP 18417395 A JP18417395 A JP 18417395A JP H0852412 A JPH0852412 A JP H0852412A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック製品の静電塗装用の安価な二層
のプライマー系を提供する。 【解決手段】 着色した非導電性第一塗層によって基材
を隠蔽し、且つ導電性顔料を含む薄い半透明の塗層によ
って与えられる導電性によって提供されるプラスチック
製品の静電塗装用の安価な二層のプライマー系を製造す
る方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラスチック基材の
静電塗装に関する。より詳細には、有彩着色した非導電
性の第一塗層及び比較的薄い半透明の導電性の第二塗層
を含む二層のプライマー系に関する。さらに詳細には、
本発明はトップコートの色に対して色彩調整された導電
性のプライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】最近まで、導電性の黒色プライマーはプ
ラスチック製品の静電塗装に有用な唯一のプライマーで
あった。このことによって白色又は有色のトップコート
でプライマーを隠蔽することが困難となり、またトップ
コート中の傷が非常に目立つ原因でもあった。近年にお
ける導電性の白色又は鮮明な顔料の導入によって、トッ
プコートと調和する有彩色の導電性プライマーを開発す
ることが可能になったが、これらの顔料は非常に高価で
あり、従ってこれらより製造されるプライマーのコスト
は非常に高い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】優れた基材隠蔽力及び
導電性を共に有する一層の非黒色の導電性塗層を製造す
ることは多くの問題を伴う。着色系で隠蔽するために
は、実質的に多くの非導電性顔料粉末が塗料組成物中に
存在していなければならないが、同時にこれは導電性塗
層へと変換されるものでなくてはならない。このために
は、隠蔽用顔料の絶縁効果を打ち消すのに十分な量の高
価な導電性顔料を加える必要がある。導電性顔料の効果
的な量は非常に大量であるために、このような一層の塗
層系は非常に高価になる。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の目的
は、有色の非導電性第一塗層で基材を隠蔽し、且つ導電
性顔料を含む半透明の薄い塗層によって導電性を与え
る、プラスチック製品の静電塗装用の安価な二層のプラ
イマー系を提供することである。
【0005】本発明に関連する他の目的は、静電塗層さ
れるプラスチック製品用に色彩調整されたプライマーを
提供することである。
【0006】本発明に関連する他の目的は、トップコー
トの静電塗装に好適な着色プライマーを含む二つの塗層
を塗布するためのウェット・オン・ウェット法を提供す
ることである。
【0007】以下の記載で明らかになるであろう本発明
のこれら及び他の目的は、基材を隠蔽するための非導電
性着色プライマー塗料の塗布、並びにこれに続く非導電
性プライマーの湿潤表面への半透明導電性プライマーの
塗布、並びに塗布された基材の焼付けを含む方法によっ
て達成される。本明細書の文脈において、色及び色に由
来する全ての語は、白色及び黒色、つまりそれぞれ色の
ない及びスペクトルの全ての色の組合わせに対して有彩
色を表すために用いる。基材は金属及びプラスチックで
あってもよいが、本発明はプラスチックの塗装に有用で
あることを見い出した。導電性塗層の半透明性は、導電
性顔料の隠蔽力の弱さ、及び基材を隠蔽する第一塗層に
比べて導電性プライマーが比較的薄いことに起因する。
【0008】
【発明の実施の形態】非導電性及び導電性プライマー塗
料の両方に用いる結合剤は、約170〜約240、好ま
しくは約190〜約220のOH価を有するヒドロキシ
ル官能ポリエステルである。このポリエステルは、当業
者によって通常実施されているよく知られた方法によっ
て、飽和脂肪酸とポリオールから製造するのが好まし
い。反応において放出される水を除去するために窒素の
ような不活性ガスの気流を吹付けながら約135〜22
0℃(約275〜430°F)の温度範囲で前記反応体
を加熱してもよい。水の除去を補助するために適当な温
度で真空にするか又は共沸剤を用いてもよい。好適なジ
カルボン酸の例にはマロン酸、コハク酸、アジピン酸、
メチルアジピン酸、セバシン酸、及びスベリン酸が含ま
れる。好適なポリオールにはエチレングリコール、1,
3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、及びトリメチロールプロパンが
ある。前記酸と前記ポリオールの混合物を用いてもよ
い。水を除去するために真空を利用する場合には、ポリ
オールの昇華による減損の可能性を考慮する必要があ
る。触媒を使用してもよいが、触媒を使用しない場合で
も十分な結果が得られる。重量平均分子量(Mw)は、約
500〜約20,000、好ましくは約600〜約10
00の範囲である。好ましい樹脂のヒドロキシ官能価
は、約3/分子であり、またカルボキシ官能価は約0.
1/分子である。この樹脂のブルックフィールド粘度
は、#3のスピンドルで20rpm で回転させたときに約
3.6〜約7.2パスカル秒(約3600〜約7200
センチポアズ)であった。この樹脂の密度は約1.09
g/cc即ち約9.06ポンド/ガロンであった。本発明
を実施するのに好適なポリエステルは商標名Rucof
lex及びDesmophenとしてRuco and
Miles社から入手可能である。
【0009】一種類以上の非導電性顔料及び約20〜約
40重量%のポリエステル、並びに任意に適量の硬化剤
及び/又はエポキシ樹脂を含む溶剤中の分散体はサンド
ミルを用いて約6.5+のヘッグマングラインド、又は
約20ミクロン以下の粒径にする。
【0010】本発明に好適なエポキシ樹脂は、一般によ
く知られている方法によって製造される。前記エポキシ
樹脂は少なくとも一種類、しかし一般的には一種類以上
の1,2−エポキシ類を含む化合物又は化合物の混合物
である。これらは飽和又は不飽和の脂肪族、環式脂肪
族、芳香族、又は複素環式化合物であってもよい。好適
なエポキシ樹脂の例には、ビスフェノールA及びビスフ
ェノールFのようなポリフェノールのポリグリシジルエ
ーテル、レソルシノール及びピロガロールのような単核
多価フェノールのポリグリシジルエーテル、並びにエチ
レングリコール及びペンタエリスリトールのような多価
アルコールのポリグリシジルエーテルが含まれる。塗料
の約2重量%以下の最低限の量は有効な特定の配合物で
ある。
【0011】次に、望ましい性質を有する第一塗層の非
導電性塗料及び第二塗層の導電性塗料を製造するため
に、これらの分散体を硬化剤、艶消剤、流れ調整剤、並
びに分散剤、界面活性剤、紫外線吸収剤のような他の添
加剤、そしてさらに十分な量のポリエステルと混合す
る。
【0012】本発明の非導電性塗料は、約1〜約55重
量%の非導電性分散体と約5〜約20重量%のさらに添
加されるポリエステルから製造してもよい。二酸化チタ
ンは上記の非導電性分散体中の主成分であり、且つ、そ
の隠蔽力のために非導電性プライマー塗料中の主顔料と
なる。静電塗層されるプラスチック製品用に色彩調整さ
れたプライマーを提供するためには、着色顔料はトップ
コート中に存在するものと同一であることが好ましく、
また、有機化合物又は無機化合物であってもよく、そし
てフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キ
ナクリドンレッド、ペリレンレッド、イソインドールノ
ンイエロー、及び他の様々な種類の酸化鉄によって例示
される。非導電性顔料の全重量に対して約0.15重量
%程度の非常に少量のこれらの顔料は、望ましい色を与
えるのに十分である。約0.1重量%のカーボンブラッ
クのような導電性顔料が非導電性塗料中に存在してよ
い。非導電性塗料は約4重量%以下のミクロゲルを含ん
でもよい。
【0013】導電性プライマー塗料は、EM Indu
stries,Inc.から商標名MINATECとし
て販売されている雲母担体上のアンチモンをドープした
酸化錫により例示される導電性の白色又は有彩色の顔料
を約15〜約25重量%含む。好適な導電性顔料の他の
例は、Otsuka Chemical Co.,LT
D.から商標名TISMOとして販売されているチタン
酸ナトリウム繊維がある。TISMO 200B粉末は
このような顔料の特定の例である。アンチモン/酸化錫
は米国特許第4,655,966号及び同5,104,
583号に記載されており、前記記載は本明細書中に引
例として含まれる。導電性塗料の色を非導電性プライマ
ー塗層の色に近づけるため及び本発明の目的である上記
プライマーとトップコートの色合いを保つために上記の
ような着色顔料を添加するのが好ましい。さらに、少量
の導電性黒色顔料を添加してもよい。導電性塗料中の顔
料と結合剤の重量比は約1:1.7以下であり、百分率
で表すと、顔料の重量は結合剤の重量の約60%以下で
ある。本発明の最終的な導電性塗料は、約15〜約25
重量%の導電性顔料及び約20〜約30重量%のポリエ
ステルを含む顔料の分散体から製造される。
【0014】前記ポリエステルはヒドロキシル基を通じ
てアミノプラストと硬化性であり、前記アミノプラスト
はアルデヒド、特にホルムアルデヒドとメラミン、尿
素、ジシアノジアミド、及びベンゾグアナミンにより例
示されるアミノ基又はアミド基含有物質との反応生成物
のオリゴマーである。特に有利であるものは、1〜4個
の炭素原子を有するアルカノールで改質させたアミノプ
ラストである。他の好適なアミノプラスト樹脂には、テ
トラ(メトキシメチル)グリコーリルのようなアルコキ
シメチルグリコーリルが含まれる。従って、様々な種類
の市販入手可能なアミノプラスト及びこれらの前駆物質
は、本発明の直鎮ポリエステルと化合させるのに有用で
ある。特に好ましいアミノ系架橋剤は、America
n Cyanamid社から商標名Cymel及びMo
nsanto社から商標名Resimeneとして販売
されているものである。特に、Cymel301,Cy
mel303,Cymel385,Resimene7
45及びResimene755アルキル化メラミンホ
ルムアルデヒド樹脂が有用である。当然、上記N−メチ
ロール生成物の全ての混合物の使用することが可能であ
る。ポリエステルのヒドロキシル基の少なくとも1.5
倍の量の反応するのに十分な量、すなわち、ヒドロキシ
ル官能価の化学量論的量の少なくとも1.5倍の量に相
当する量のヒドロキシル基に対して反応性の架橋剤を一
般に供給する。架橋剤はポリエステルのヒドロキシル基
の全てと実質的に完全に反応するのに十分な量であるこ
とが好ましく、そしてポリエステルのヒドロキシル官能
価と等量の含窒素架橋剤の約1〜約12に相当する量の
架橋剤を供給する。第一塗層の非導電性塗料は約10〜
約20重量%の硬化剤を含むのに対して、導電性塗料は
約12〜約25重量%の硬化剤を含む。分散液の製造、
そしてさらにこの分散液から塗料を製造するのに用いる
溶剤は、優れた湿潤性及び流動性を塗料に与えると同時
に塗布されるプラスチック製基材を侵蝕しないものであ
る。N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、エチルベ
ンゼン、イソブタノール、キシレン、エチル−3−エト
キシプロピオネート、芳香族ナフサ、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート(DPMA)、プ
ロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMア
セテート)、及びミネラルスピリットが好適な溶剤の例
である。しばしば、このような要求を満たすために選択
された溶剤の混合物が用いられる。分散液は約15〜約
65重量%の溶剤を含み、そして塗料の溶剤含有量は約
20〜40重量%である。
【0015】好ましいチキソトロープは、商標名Cab
−O−Sil及びAerosilとして入手可能なもの
のようなヒュームドシリカである。塗料中に存在させる
場合には、全重量の1%未満の量が用いられる。SCM
社から入手可能な非晶質シリカは、艶消剤として2重量
%未満の量が有用である。分散剤、界面活性剤、紫外線
吸収剤、及び他の添加物は全て塗料中に慣用的に使用さ
れる。慣用的な硬化触媒をその使用の前に各々のプライ
マー組成物に加える。活性触媒の量は全組成物の重量に
対して約0.2〜1.2重量%であってもよい。前記活
性触媒は、p−トルエンスルホン酸及びフェニル酸ホス
フェートによって例示される有機溶解性の酸であれば非
常によい。17.5重量%のp−トルエルスルホン酸及
び13.1重量%のフェニル酸ホスフェートを含む触媒
溶液は好適であるが、特定の塗料の要求に応じるため
に、この二成分の割合を変えてもよい。
【0016】以下の例は本発明を例示するものである。
他に記載がない限り、全ての量、部数、及び百分率は重
量を基準にしている。
【0017】
【実施例】例1 Chicago Boiler Companyから販
売されているModel No.Red Head L
3J規格の水冷サンドミルを用いて以下の成分から非導
電性顔料の分散液を製造した。非導電性分散液のヘッグ
マングラインドは7+であった。
【0018】
【表1】
【0019】例2 非導電性塗料を下表の配合に従う例1の分散液から製造
した。
【0020】
【表2】
【0021】例3 導電性塗料を下表の配合に従って製造した。
【0022】
【表3】
【0023】第一プライマー塗層の塗布の直前に、例2
の生成物の100部当たり3部の触媒を非導電性塗料に
溶かした。同様に、例3の生成物の100部当たり3部
の触媒を導電性塗料に溶かした。
【0024】本発明において、塗布部分の処理量を増大
させるためにスプレーガンを用いてウェット・オン・ウ
ェット法によって前記二種類のプライマー組成物を塗布
することが望ましい。基材を隠蔽するのに十分な乾燥時
の厚さ(例えば、約18〜約20μm(約0.7〜約
0.8ミル))を有するフィルムを形成させるために、
約4.2kg/cm2 (60psi )の空気圧でガンからプラ
スチック部分上に第一塗料を吹付け、そして、溶剤の一
部分を揮発させるために周囲温度で約1分間放置した。
次に、同様に導電性塗料を吹付けることによって約7.
6〜約10μm(約0.3〜約0.4ミル)の厚さの乾
燥フィルムを形成させた。周囲温度で約10分間空気乾
燥した後に、塗布部分を約121℃(250°F)の温
度で約30分間焼付けした。塗布部分の導電率はRan
sburg噴霧適性計器No.8333−00を用いて
測定したところ約130〜約165Ransburg単
位であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディーン スミス アメリカ合衆国,インディアナ 46301, クラウン ポイント,パーク プレイス 4251

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トップコートの静電塗装のためにプラス
    チック基材を適合させる方法であって、前記方法は基材
    を隠蔽するための非導電性着色プライマー塗料の基材上
    への塗布、次いで、7.6〜10μm(0.3〜0.4
    ミル)の厚さの乾燥フィルムを与えるのに十分な量の導
    電性プライマー塗料の非導電性プライマーの表面への塗
    布、並びに前記塗布された基材の焼付けを含む方法。
  2. 【請求項2】 前記非導電性塗料が、前記導電性塗料の
    塗布時においてもなお湿潤性である請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 前記非導電性プライマーが、前記トップ
    コートに対して色彩調整されている請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記導電性プライマーが着色顔料を含む
    請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記着色顔料が、非導電性プライマーの
    色に近いものから選ばれる請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記導電性塗料が、1:4以下の重量比
    の結合剤と導電性顔料を含む請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 着色された非導電性第一プライマー塗層
    と7.6〜10μm(0.3〜0.4ミル)の厚さの半
    透明導電性第二プライマー塗層を有するプラスチック製
    品。
  8. 【請求項8】 前記導電性塗層が、約1:1.7以下の
    重量比の顔料と結合剤を含む請求項7記載のプラスチッ
    ク製品。
  9. 【請求項9】 前記導電性プライマー塗層が前記非導電
    性プライマー塗層の色に近くなるように着色されている
    請求項7記載のプラスチック製品。
  10. 【請求項10】 着色した非導電性第一プライマー塗
    層、7.6〜10μm(0.3〜0.4ミル)の厚さの
    導電性第二プライマー塗層、及び非導電性プライマー塗
    層と色が調和している静電塗装されたトップコートを有
    するプラスチック製品。
  11. 【請求項11】 前記導電性第二プライマー塗層が、
    1:1.7以下の重量比の顔料と結合剤を含む請求項1
    0記載のプラスチック製品。
JP7184173A 1994-07-20 1995-07-20 導電性の色彩調整された自動車用プライマー Expired - Lifetime JP2582238B2 (ja)

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