JPH0852192A - 沐浴装置 - Google Patents

沐浴装置

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JPH0852192A
JPH0852192A JP6208262A JP20826294A JPH0852192A JP H0852192 A JPH0852192 A JP H0852192A JP 6208262 A JP6208262 A JP 6208262A JP 20826294 A JP20826294 A JP 20826294A JP H0852192 A JPH0852192 A JP H0852192A
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JP
Japan
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bathroom
room
body temperature
temperature
air
Prior art date
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JP6208262A
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English (en)
Inventor
Shigeru Yoshida
茂 吉田
Shoichi Iida
章一 飯田
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SILVER KOGYO KK
Silver Industries Inc
Original Assignee
SILVER KOGYO KK
Silver Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温湯を張った浴槽に入ることなく、沐浴した
のと同じ爽快感を得ることができる沐浴装置を安価且つ
容易に提供する。 【構成】 脱衣室付き浴室ユニット1において、浴室3
側の壁31、床32、天井33に、温水を循環させて加
熱する面加熱体6を設けると共に、当該浴室3内には浴
槽4とシャワー7を設け、空調設備8で加温加湿した空
気を浴室3内へ供給し、浴室3内の室温をほゞ人体の体
温に保つと共に湿度をほゞ飽和させることにより、入浴
者の放熱を遮断する環境を創出し、この環境内に入浴者
を所望時間滞在させて、入浴者自らの新陳代謝による緩
やかに体温を上昇させた後、脱衣室において急速に平熱
に低下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、沐浴装置に関し、特
に、高齢者等が家族や介護人の手を借りずに安心して利
用できる沐浴装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高齢者や身障者等にあっても入浴に対す
る欲求は強い。しかしながら、高齢者等が入浴するには
生理的負担が非常に大きい。即ち入出浴時に浴槽の上縁
面を跨ぐための肉体的負担、温度の急変による体温調節
機能へのショック、沐浴中の水圧による心臓への負担等
である。そして、高齢化社会の到来に伴い、これらの負
担の軽減を図る入浴装置が種々開発されている。例え
ば、浴槽の上縁面を跨ぐことなく入浴可能なように、入
浴者を吊り下げて浴槽へ移動させるための入浴装置等が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
入浴装置は大がかりであると共に高額であるため、一般
家庭で使用することはできなかった。本発明は上記に鑑
み提案されたもので、温湯を張った浴槽に入ることな
く、沐浴したのと同じ爽快感を得ることができる沐浴装
置を安価且つ手軽に提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、脱衣室付き浴室ユニットにおいて、浴室側の
少なくとも壁及び床に面加熱体を設けると共に、当該浴
室内には浴槽とシャワー設備を設け、浴室内の換気を行
う換気設備の吸気側には加温加湿手段を設けて、加温加
湿した空気を浴室内に供給し、浴室内の室温をほゞ人体
の体温に保つと共に湿度をほゞ飽和させて、入浴者の放
熱を遮断可能な環境を創出し、上記環境内に入浴者を所
望時間滞在させ、入浴者自らの新陳代謝による緩やかな
体温の上昇を招いた後、脱衣室で体温を平熱に低下させ
るようにしたものである。
【0005】
【作用】本発明によれば、浴室内で穏やかに体温を上昇
させた後、体温を平常値へ戻すことにより、入浴時に感
じる爽快感を得ることができる。
【0006】次に、どのような作用によって、沐浴した
のと同様な効果を得られるのか、説明する。
【0007】周知のように、温湯の風呂で沐浴して充分
に体温を上げ、出浴後、冷気に当って体温を下げると非
常に気分がいい。例えば、サウナ発祥の地フィンランド
では、凍結する冬期でも、サウナで上昇した体温を下げ
るため、張り詰めた氷を割って池に飛び込むことさえ行
われている。
【0008】体温を急冷するときの爽快感は言葉では言
い尽くせない。また、風邪などの疾病により体温調節機
能を失ったために上昇した体温を、解熱剤の力で汗腺を
広げて急速に降下させると、降下中の気分も同様に爽快
である。これらのことから、充分に上昇した体温を、急
速に平熱まで冷やすと快感を覚えることが解る。
【0009】一方、人体は新陳代謝によって発熱する。
発生した熱は、発汗等の生理的作用及び物理的現象によ
って体外へ放熱される。人体は、無意識の内に熱の放出
量を調節する機能を備えており(着衣などの補助手段も
借りるが)、その基本的機能によって体温を一定に保っ
ている。従って、熱放出を防げば、体温は自然に上昇す
ることとなる。
【0010】ここで浴室内において、未だ入浴しない状
態の人体の熱収支を考えてみる。人体の熱は、(1)汗
及び呼吸器からの水分蒸発、(2)人体表面と、それに
接触する空気との温度差による対流伝熱、(3)人体表
面と、それに面する壁・天井・床との温度差による放射
伝熱、(4)人体が浴室と接触する部分(立った状態な
らば、足と床の接触部)での熱伝導、これら4つの物理
的現象によって放熱する。
【0011】仮に、これら4つの放熱を阻止すれば自分
自身の新陳代謝熱によって、(生存している限り)体温
は自動的に際限なく上昇するであろう。
【0012】入浴法として一般に行われている温湯沐浴
は、湯と体温との温度差を利用して、湯の熱を積極的に
取り入れる方法である。また、サウナは湯の代わりに高
熱の空気を用いるが、体外の熱を取り込むことには変り
ない。一方、浴室内に水のミスト或はスチームを放出
し、浴室内空気を加湿する方法が既に知られている。し
かし、この方法は人体の水分蒸発熱だけを抑えようとし
たものであり、温湯沐浴感と同程度の感じを味わうこと
は難しい。
【0013】これに対して本発明における放熱阻止法
は、消極的ではあるが、温和に無理なく体温を上げるこ
とが可能で、虚弱者や高齢者等にとって望ましい方法で
ある。
【0014】一方、生理的な体温の調節法は発汗量の調
節である。水の蒸発潜熱は極めて大きい。汗中の水分を
蒸発させることにより、大量の熱を奪うことができる。
呼吸器からも水蒸気は発生し、これによる放熱量も大き
いので呼吸数を変化することにより放熱量を調節するこ
とはできる。しかし、呼吸数以外の生理的方法で呼吸器
による放熱量調節を行なっているか否かは不明である。
【0015】水の蒸発は、その温度における水の蒸気圧
と、空気中の水蒸気分圧の差によって起こる。従って、
水蒸気分圧を蒸気圧まで上げれば蒸発できなくなる。即
ち、浴室内に換気のため流入する空気を、体温と同じ温
度において相対湿度が100%に近づくように加湿すれ
ばよい。これによって、汗と呼吸器からの水分蒸発は阻
止され、蒸発による放熱はなくなる。
【0016】対流伝熱は人体皮膚面と、その周囲を流れ
る空気との熱の授受である。熱伝達の推進力は温度差で
あり、空気の流速は促進力にすぎない。よって、気温を
体温に近づければ、熱の放出はなくなる。
【0017】乾燥空気は熱線(赤外線)に対して透明で
ある。熱放射伝熱は人体と、それに対峙する面(壁、天
井、床など)との間で、空気を貫通して起こる。従っ
て、この場合も室内側の総べての面を体温まで加熱すれ
ば人体からの熱放射はなくなる。
【0018】ここで、更に都合のいいことがある。水の
蒸発を阻止するために、空気の相対湿度を100%に近
付ける必要があることは前述した。水蒸気や炭酸ガスは
熱線に対して不透明である。そこで、大気中の炭酸ガス
濃度が高くなると、その温室効果によって地球が温暖化
する。同様の原理で、高湿度の、即ち水蒸気の多い浴室
内の空気は、人体からの放射熱の遮蔽材となる。
【0019】また、前記したように、放射伝熱防止のた
め浴室内面の総べての面を体温まで加熱しておくと、そ
れに接触する体部(足など)から伝導によって熱が逃げ
ることもない。
【0020】以上のような原理思想に基づき、本発明者
らは鋭意研究の結果、本発明に至った。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図示の一実施例について説明
する。図1は、本発明の概要を示す説明図であり、一般
の脱衣室付き浴室ユニットに付帯して構成することがで
きる。
【0022】脱衣室付き浴室ユニット1は、脱衣室2を
構成する壁21、床22及び天井23、また浴室3を構
成する壁31、浴槽4、洗場5、天井33、及び架台等
を備える。
【0023】本発明は、浴室3の少なくとも壁31及び
床32即ち洗場5には、面加熱体6を設ける。また、浴
室3内には通常の浴槽4及びシャワー7を備える。この
ため、本発明に係る沐浴装置であっても、健常者は通常
の浴室3として、抵抗なく浴槽4内に沐浴したり、シャ
ワー7を利用することができる。
【0024】上記面加熱体6は、通電することによって
発熱する電熱器でもよいが、浴室ユニットにおいては浴
槽4に温湯を供給する給湯設備(図示せず)を備えてい
るので、この給湯設備から供給される温水をパネル内に
形成したチューブ内を循環させることによって加熱する
熱交換型の発熱体を採用することができる。
【0025】本発明においては上記面加熱体6を少なく
とも壁31及び床32に設けるが、浴室3の天井33に
も面加熱体6を設けることを妨げるものではない。この
ように浴室3の六面全部を面加熱体6で囲めば、後述す
るようにより完璧に人体からの放熱を阻止することがで
きる。
【0026】上記のようにして、浴室3を面加熱体6に
よって囲むと、浴室3内の室温を入浴者の体温とほゞ同
じに加熱することができる。また、前記した面加熱体6
と接している体表面(例えば、足の裏)からの伝熱も防
止される。
【0027】一方、浴室3は入浴者の窒息を防ぐために
換気を行っている。そこで、本発明は、この換気の際に
浴室3内に流入する空気に加湿処理を行う。即ち、浴室
3内の相対湿度をほゞ100%にするべく、吸気に加湿
するのである。このように吸気に加湿を加えて浴室3内
の相対湿度をほゞ100%に保てば、汗の蒸発が起こら
ず、汗による体温の低下がない。
【0028】また、上記浴室3内に供給する空気をほゞ
体温と同じに加温する。このようにして加温した空気を
浴室3へ供給すれば、浴室3内の空気の温度低下を防止
することができる。
【0029】上記のような浴室3へ供給する空気の加湿
処理及び加温処理は、後述する空調設備8によって行う
ことができる。勿論、加温加湿手段を別個に設けてもよ
い。
【0030】上記のような構成の浴室3によれば、当該
浴室3内の室温をほゞ人体の体温に保つと共に湿度をほ
ゞ飽和させて、入浴者の放熱を遮断する環境を創出する
ことができる。
【0031】一方、上記のような浴室3に隣接する脱衣
室2は、壁21と床22と浴室3へ出入りするためのド
ア等を備えると共に前記した空調設備8を備える。この
空調設備8は一般のエアコンと同様に脱衣室2内の温度
及び湿度を所望の環境に調整することができると共に、
前記した浴室3の換気に対する加温加湿手段としても機
能している。この加温加湿手段は、吸気口81から吸引
した空気を加温加湿処理した後、浴室3に設けた供給口
(図示せず)から浴室3内へ供給し、当該浴室3の排気
を排気口82から室外へ排気する。
【0032】上記空調設備8は、室温を体温より低く且
つ湿度が低い比較的低温で乾燥した環境に調節できる。
この空調設備8は、例えば室温を20℃ないし30℃
に、相対湿度を30%ないし60%に調節可能であっ
て、一例として室温20℃、湿度30%に保たれてい
る。そして、この空調設備8は、特に夏期の沐浴には重
要な役割を果たす。即ち、夏期に、気温が30度以上に
上昇した所謂真夏日にあっても、空調の効いた脱衣室2
内においては後述するように体温を急速に低下させるこ
とができる。
【0033】尚、換気のための加温加湿吸気口81が図
示の実施例では脱衣室2の下部に形成してあるが、この
吸気口81は何処に形成してもよい。
【0034】また、浴室3の床32と脱衣室2の床22
との間には段差が生じないように構成する。このように
段差がないと、車輪の直径の小さい車椅子でも容易に通
行可能になる。即ち、高齢者等は車椅子9に乗ったまま
浴室3内へ進入可能であり、入浴者自身の肉体的負担が
軽減されると共に、介護者の負担も軽減される。
【0035】次に、本発明に係る沐浴装置、即ち前記し
た脱衣室付き浴室ユニット1を用いた入浴法について説
明する。
【0036】先ず、高齢者は着衣を脱いで浴室3へ入
る。尚、一人で着衣を脱げない場合は、介添人の手助け
を受けて着衣を脱がしてもらい、必要に応じて車椅子9
に乗ったまま浴室3へ入る。このとき、前記したように
段差がないと楽に浴室3へ進入可能である。
【0037】浴室3は、室温がほゞ体温と同じ37℃前
後に保たれると共に、湿度がほゞ100%に近付いてい
る。尚、素早く、湿度を上げるには、浴槽4に給湯して
温湯を満たし、タオルの下端を上記浴槽4内に漬けると
共に、広げて浴室3内に吊しておくとよい。このように
すると、蒸発面積が増えて短時間で飽和水蒸気圧に達す
る。
【0038】上記のような環境にいると、人体からの放
熱が押えられるので体温が緩やかに上昇する。そして、
適宜な体温に上昇したら、必要に応じてシャワー7によ
って汗を流す。次いで、入浴者は、浴室3を後にして隣
接する脱衣室2に移る。
【0039】この脱衣室2は、体温より低くい室温で比
較的乾燥した適宜な環境、例えば、室温20℃、湿度3
0%に保たれている。従って、上昇した入浴者の体温は
急速に低下する。このため、入浴者は、実際に浴槽4内
に入浴したときと同様な爽快感を得ることができる。
【0040】上記のような沐浴装置によれば、実際に温
湯を張った浴槽4内に入浴するときに必要な浴槽4の上
縁面41を跨ぐ動作が必要がない。従って、高齢者であ
っても肉体的負担を感じることなく入浴が可能である。
一方、介護者側からみても、抱き上げて上縁面41を越
させる必要がないので、介護が極めて容易である。
【0041】上記のような沐浴によって爽快感、即ち精
神的な満足を得ても、身体の汚れに関する心配が残る。
しかし、汚れは、シャワー7によって洗い流すこともで
きるし、必要に応じて適宜な石けん類を併用して、自分
自身で身体を拭く、或は介護者が身体を拭いてやること
によって解決可能である。即ち、高齢者や身障者等にと
っては、精神的なリラックスや爽快感を得ることの方が
遥かにメリットが大きい。
【0042】前記した脱衣室2は一般に便所に並設され
ている。このため前記した空調設備8を上記便所にも利
用することができる。特に空調設備8で発生する暖気を
当該便所に導入すれば、冬期に便所に立った高齢者に温
度差による負担を掛けることがない。従って、心臓発作
や脳溢血等、危機的な事故を未然に防止可能になる。
【0043】ところで、浴室3は、一般に、高温、多湿
な環境に曝されているためカビが発生し易い。そして、
カビの発生は、非衛生的であるばかりではなく、壁を変
色させたり、アレルギーや喘息等の原因になることもあ
る。このため、カビ発生の防止剤や防止塗料が種々提供
されているが、何れも効力の持続期間が短く、抜本的な
対策となっていないのが現状である。
【0044】これに対し、本発明の沐浴装置は、定期的
に、例えば1ヶ月に1回、30分間程度、壁31・天井
33・床面32の加熱温度を70℃以上の高温に上げる
ことにより、発生したカビを死滅させることができる。
従って、本発明は、浴室3を常に衛生的に維持管理する
ことができる。
【0045】また、浴室3は前記したように密閉された
空間になるし、加熱手段を備えている。そこで、換気の
際に供給する空気の加湿処理を停止させれば、立派な乾
燥室として利用することができる。尚、乾燥室として利
用する場合は、浴槽4に蓋42をして水の蒸発を防ぐよ
うにしておく。また、図中の符号10は照明である。
【0046】次に、前記したような構成の沐浴装置によ
り実際に沐浴して試験をした結果を以下に示す。
【0047】(実験例1)通常の脱衣室付き浴室ユニッ
ト1の脱衣室2側に空調設備8(気温20〜30℃、相
対湿度30〜60%に調節可能)を設け、浴室3側は、
壁31、天井33、床面32に電気抵抗加熱の面加熱体
6を貼り付け、各部が36℃±2℃に保持できるように
調整した。新たに、換気吸気口81と電熱加熱器を設け
ると共に、吸気口81には超音波ミスト発生器を設置し
て吸気の加温及び加湿を行なった。然る後、給湯器から
40℃の湯を風呂容積の約60%まで給湯した。給湯完
了後、約15分間で浴室3の内部は湿度90%以上、気
温36℃に達した。この浴室3に、60才以上70才未
満の男子5人に、最後にシャワー7だけは使用してもい
いが風呂へは入浴しないという条件で、各々数回使用さ
せ、その使用感を聞き取った。その結果は、入室後5分
ないし10分で発汗が激しくなり、個人差はあるが10
分ないし20分で耐えられなくなり、シャワー7で汗を
流して退室し、脱衣室2へ移動すると、そこでは風呂で
沐浴した後の感じと全く同様な爽快感が味わえたとの解
答を得た。脱衣室2は、気温20℃、湿度30%が好評
であった。
【0048】(実験例2)実験例1と同じ設備と条件
で、20才以上35才未満の健康男子5人について実験
した。その後の聞き取り調査の結果は、実験例1の結果
と全く同様であった。
【0049】以上本発明を図面の実施例について説明し
たが、本発明は上記した実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適
宜に実施できる。
【0050】
【発明の効果】以上要するに本発明は、脱衣室付き浴室
ユニットにおいて、浴室側の少なくとも壁及び床に面加
熱体を設けると共に、当該浴室内には浴槽とシャワー設
備を設け、浴室内の換気を行う換気設備の吸気側には加
温加湿手段を設けて、加温加湿した空気を浴室内に供給
し、浴室内の室温をほゞ人体の体温に保つと共に湿度を
ほゞ飽和させて、入浴者の放熱を遮断可能な環境を創出
し、上記環境内に入浴者を所望時間滞在させ、入浴者自
らの新陳代謝による緩やかな体温の上昇を招いた後、脱
衣室で体温を平熱に低下させるようにしたので、浴室内
における人体からの放熱を阻止することが可能であっ
て、この結果、体温を緩やかに上昇させることができる
と共に、上昇した体温を急速に下降させることができ
る。従って、体温が下降するときに、温湯で沐浴したの
と同じような爽快感を味わうことができる。また、本発
明の沐浴装置は、運動機能を失った高齢者でも介護者の
助力を要せずに使用できる。しかも、介護者を必要とす
る場合でも、浴槽の上縁面を越えることがないので、入
浴者及び介護者の肉体的負担は著しく軽減される。
【0051】そして、風呂には必ずボイラー等の給湯設
備が付属しているので、この温湯を壁や床等を構成する
パネル内に循環させることにより面加熱体に適用すると
きは、熱源を別個に設ける必要がなく、容易に沐浴装置
を提供可能であって、実用的価値が極めて高い。
【0052】しかも、脱衣室と便所とが隣接している場
合には、脱衣室に設けた空調設備を便所に導入して冬期
における便所内の暖房設備とすることが可能である。従
って、便所における温度差に起因する事故を未然に防止
することができる。
【0053】また、本発明に係る沐浴装置は、一般の脱
衣室付き浴室ユニットに付帯して構成することができる
ので、安価に且つ容易に提供することが可能であって、
一般住宅であっても充分に活用可能であり、新築住宅は
もとより増改築時にも適用することができる。従って、
本発明は高齢化社会の到来に伴う時代の要請に答える極
めて有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る沐浴装置の説明図である。
【符号の説明】
1 脱衣室付き浴室ユニット 2 脱衣室 3 浴室 4 浴槽 5 洗場 6 面加熱体 7 シャワー 8 空調設備

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱衣室付き浴室ユニットにおいて、 浴室側の少なくとも壁及び床に面加熱体を設けると共
    に、当該浴室内には浴槽とシャワー設備を設け、 浴室内の換気を行う換気設備の吸気側には加温加湿手段
    を設けて、加温加湿した空気を浴室内に供給し、 浴室内の室温をほゞ人体の体温に保つと共に湿度をほゞ
    飽和させて、入浴者の放熱を遮断可能な環境を創出し、 上記環境内に入浴者を所望時間滞在させ、入浴者自らの
    新陳代謝による緩やかな体温の上昇を招いた後、脱衣室
    で体温を平熱に低下させることを特徴とする沐浴装置。
  2. 【請求項2】 脱衣室には、室温が体温より低く且つ湿
    度が低い比較的低温で乾燥した環境を創出可能な空調設
    備を設けた請求項1に記載の沐浴装置。
  3. 【請求項3】 面加熱体が浴槽に温湯を供給する給湯設
    備の温水を循環させる熱交換型の発熱体である請求項1
    または請求項2に記載の沐浴装置。
  4. 【請求項4】 脱衣室の空調設備を隣接する便所に導入
    可能にした請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載
    の沐浴装置。
JP6208262A 1994-08-10 1994-08-10 沐浴装置 Pending JPH0852192A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007080866A1 (ja) * 2006-01-11 2007-07-19 Hidehiko Koyama ミストサウナ個室
JP2009039269A (ja) * 2007-08-08 2009-02-26 Panasonic Corp ミストサウナ装置
BE1026238B1 (nl) * 2018-05-14 2020-04-23 Cleopatra B V Werkwijze voor het realiseren van een zichtbare stoomwolk in een stoomruimte

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