JPH08512262A - 風防ガラスワイパー装置用駆動クランク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は風防ガラスワイパー装置用駆動クランクに関し、クランクレバー（１）は深絞りシート状金属材からなる。上記クランクレバー（１）は、後方部（２）と上記後方部（２）の一側方に凸条が形成された周縁部（３）とを有する。上記クランクレバー（１）は、その一端に，内側コーン（６）を形成するようにその同一側に凸条が形成された縁部（５）を有する開口部を具備する。上記内側コーン（６）の拡張を防止し、駆動クランクと開口部（４）に固定されるシャフト間，又はその逆も同様，における高トルクを確実に伝達し得るようにするため、内側コーン（６）が後方部（２）から拡張するように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】 風防ガラスワイパー装置用駆動クランク 本発明は一端がシャフトに、他端がワイパー連結部に接続され、深絞り用のシ ート状金属材からなる風防ガラスワイパー装置の駆動クランクに関する。 このタイプの駆動クランクは独国特許出願３４２８７９６号に開示されている 。この駆動クランクは、略直角に曲げられた周縁部を有する金属シートである。 上記クランクには開口部が設けられ、その縁部は内側が円錐形状をなすように， 上記周縁部と同じ側に向かって凸縁部が設けられている。上記内側円錐形状部は 駆動クランクの背部から上記凸縁部の方向にテーパー状をなしている。上記内側 円錐形状部は駆動クランクをシャフトに取付ける役目を果たすもので、シャフト はその端部に外側ねじを有し、その前方に，シャフトの端部に向かってテーパー 状をなす外側円錐形状部を有する。駆動クランクをシャフトに取付けるために， 駆動クランクの上記内側円錐形状部は、シャフトの上記外側円錐形状部に圧接係 合している。シャフト端部は、駆動クランクを介して延出し、凸縁部側の駆動ク ランクから突出する上記ねじ形成位置にナットが形成されている。可能な限り確 実に力の伝達を行う接続部を得るために、駆動クランクの押圧嵌合は大きな力で なされねばならない。しかしながら，最も高い締付力が適用されるポイント、即 ち，駆動クランクにおける上記内側コーン の外縁部領域において，特に素材が弱いので、上記内側コーンの壁が拡張しない ように付加的手段が設けられる。この手段とは、内側コーン領域を外側から取り 囲み、又，それによって開口部における凸縁部の拡張を防止するべく意図された 異なる種々の形状のリングである。上記付加的手段は取付け手間の増大、及びコ スト高を余儀なくされるにも拘らず，このタイプの駆動クランクでは確実なトル クの伝達は確保されない。それは、大きな拘束力をもって内側コーンを形成する 凸縁部素材の望ましくない変形を防ぐことは不可能だからである。 独国特許出願３６４３４７４号に開示されている駆動クランクにおける締付け ナットは、凸縁部によって形成される内側コーンの拡張を防ぐように凸縁部を後 方から把持するカラーを有している。付加的な個々の部材が省略されるために取 付けは容易となるが、前記独国特許出願３４２８７９６号により提供される配置 構成に比し、大きな拘束力は、開口部の凸縁部をなお変形させる。制御し得ない 素材の変動が引き起こされる。上記素材の変動は、一方では，駆動クランクをシ ャフトから弛緩させ、他方では，シャフトと締付けナット間及びそのねじ溝に至 るスペースに入り込む。このことは一方では，確実なトルクの伝達を確保し得な いと共に、他方では，必要な接続部の取り外しに支障を来し或いは又不可能にす る。 本発明の目的は付加的な支持手段を要するこなく簡単に達成し得ると共に、必 要とされる高トルクを確実に伝達でき、又，必要時には，破壊することなく分解 することができるよ うな接続を可能ならしめる風防ガラスワイパー装置用の深絞り金属シートからな る駆動クランクを提供することにある。 本発明によれば，上記目的は請求項１に記載の特徴を有する駆動クランクによ って達成され、駆動クランクを、シャフトの外側コーンに取付けるための内側コ ーンは、クランクレバーの後方部材から拡張している。 言い換えれば，上記内側コーンはクランクレバーの後方部において小さな断面 部を有し、開口部における凸縁部の端部において大きな断面部を有する。前記独 国特許出願３４２８７９６号及び３６４３４７４号に開示された構成に比し，上 記駆動クランクは１８０°まで回転するシャフトに取付けられている。 内側コーンの圧接係合時，内側コーンの狭小部分において最大の力が、シャフ トの外側コーンに伝達される。しかしながら，上記部分は上記後方部におけるシ ート状金属材の厚い領域であり、従って内側コーンが拡張されるリスクはない。 内側コーンの狭小部を取り囲む後方部の素材が支持構造を提供する。付加的な支 持手段，例えば別の構成部材或いは特段に形成された締付けナット等を要するこ となく、最大の応力を受ける上記領域において内側コーンの拡張を防止する。さ らに，締付けナット或いはシンプルな形状のワッシャがクランクレバーの外側に きっちり接合し、その接触力は大きな表面ごしに伝達される。この力の配分は、 シャフトにかしめられ駆動クランク、或いはシャフトのねじに固定される締付け ナットに起因する素材の変動を防止する。かくして，駆動ク ランクは、必要の場合，破壊することなくシャフトから取外し可能となる。それ でもなお，上記コーン領域における拘束力は確実なトルク伝達を確保するに十分 な大きさを有する。 請求項２乃至４によれば，クランクレバーの他端部における開口部は、ワイパ ー組立体を接合するためのボールピンが取付けられており、円形断面或いはそれ 以外の断面形状を有している。大部分は，円形断面に形成する方がより容易であ るが、しかし円形と異なる断面形状は、耐ねじれ安定性により優れた特性を提供 する。 クランクレバーとボールピン間の特に強固な結合は、請求項４に示すように， 曲げられ、或いはボールピンを固定するように凸条が形成された開口部の縁部に よって提供される。上記構成において，ボールピンは開口部内にかなり深く挿入 され、ボールピンとクランクレバー間に大きな接触面が得られる。クランクレバ ーは、その開口部の縁部が周縁部及び上記内側コーンの開口部縁部と同じ側に向 く凸条が形成されているので、１回の深絞り操作だけでよく低コストで製造し得 る。 他方，請求項５において，クランクレバーの後方部における単純な開口は、素 材及び重量の軽減という実質的な利点を提供するものであり、この構成において ，ボールピンはかなり短くすることができる。 さらに有利な重量及び素材の軽減は、請求項８におけるクランクレバーは、そ の機械的応力を受ける状態に応じ，内側コーンを形成する開口部の領域において より大きく、ボール ピンの取付け領域においてより小さく、又その中間領域において連続的に或いは 段階的にテーパー状に形成されるので、達成することができる。勿論，鋭い縁部 は回避する。 請求項９によれば、クランクレバーは機械的応力がないか，或いは低い機械的 応力のみがかかる領域において，素材及び重量の軽減を達成させるように素材の 肉厚を減じ或いは開口部を形成することができる。 以下の実施例が有するその他の特徴及び利点については添付図面を参照して述 べる。 図面において， 第１図は駆動クランク断面図、 第２図は駆動クランクの平面図、 第３図はシャフトに駆動クランクを取付けた状態を示す部分的断面図（拡大スケ ールによる）、 第４図は第２の実施例である駆動クランクの断面図、 第５図は第４図における駆動クランクの平面図、 第６図は第３の実施例である駆動クランクの平面図、 である。 第１図及２図に示される風防ガラスワイパー装置用の駆動クランクは、亜鉛メ ッキした深絞り金属シートからなり、ベースの素材として亜鉛メッキ金属シート を使用した利点は、以後に起こる面倒な腐食対策をようしないことにある。上記 駆動クランクは、クランクレバー１及びクランクレバー１の一側方向に凸条が形 成された周縁部３とを備えている。上記クランクレバーはその一端（図面におけ る左側端）に開口部 ４を有する。上記開口部４の縁部５は、内側コーン６を形成するように，クラン クレバー１の上記週縁部３と同じ側に凸条が設けられている。上記内側コーン６ は後方部２を起点として拡張されている。第１図、第３図及び第４図において， 内側コーン６は上部から底部にかけて拡張し、その最小断面部は後方部２で、最 大断面部は縁部５の底部にある。 クランクレバー１の他端部（図面における右側端）には、他の開口部７が縁部 ５及び城周縁部３と同じ側に凸条が設けられている。ボールピン９が上記開口部 ７に取付けられており、その取付けはリベット止め或いはかしめによる。凸条縁 部８は開口部７内に上記ボールピン９の比較的長い挿入長さを提供するもので、 それによってボールピン９とクランクレバー１間の非常に強固かつ確実な接合が 得られる。さらに，第１図及び第２図から明らかなように、クランレバー１は、 上記開口部４と開口部７間の領域において段状になっている。さらに第２図にお いては、機械的強度を増大させるために，クランクレバー１が開口部７の領域よ りも開口部４の領域においてより幅広になっていることを示すものであり、又， クランクレバー１はそれらの領域の中間部において連続的にテーパー状をなして いる。 駆動クランクのシャフト１０への取付けが第３図に特に明確に示されている。 上記シャフト１０はその上端部に外側コーン１１を有し、該部には駆動クランク が開口部４を介して延出している。上記外側コーン１１の外周面にはその周面ラ イン方向にひだ１２が形成されている。内側コーン６を有す るクランクレバー１はシャフト１０の外側コーン１１に圧接係合される。外側ね じ１３を備えたシャフト１０の端部は、開口部４から延出して後方部２に突出し ている。平ワッシャ１４を挿入後、ナット１５が、上記シャフト端部のねじ１３ に螺合される。 駆動クランクのシャフト１０への取付けは、最も危険なポイントでの内側コー ン６の拡張のおそれがなく，或いは又，クランクレバー１及び／又はナット１５ が、内側コーン６の領域における素材の変形又は変動によりシャフト１０に取外 し不能に固定されるおそれもなく、十分な接触力が適用される。このような堅固 な圧接係合はシャフト１０と駆動クランク間の、或いは又その逆も同様に，高ト ルクを確実に伝達さえることができる。 第４図は駆動クランクの第２の実施例を示すものであり、前述の特徴に加えて ，クランクレバー１は、その偏向領域において，後方部２の上面側に凹部ン１６ 及び後方部２の底面側に凹部ン１７を有する。これらは安定性を増大することを 意図するものであるが、それ自体は周知であり，従って詳細に説明するまでもな いことである。さらに，開口１８は、クランクレバー１の後方部２における機械 的ストレスのない領域，或いは低い機械的ストレスのみを受ける領域に、さらに 重量を軽減するために設けられている。 第５図から明らかなように，クランクレバー１の幅は左から右にかけて減じら れている。 しかしながら，第６図におけるクランクレバー１は、開口 部４の領域において，クランクレバー１の幅に関し，段状の減少部を備えている 。上記減少部に従い，クランクレバー１の２つの長手方向両側は互いに等間隔を 保って，即ち互いに平行に延出している。上記開口１８の右側に，クランクレバ ー１は断面四角形状の開口部７を有し、四角形状のスタッドを有するボールピン ９が上記開口部７にリベット止め或いはかしめにより固定されている。 風防ガラスワイパー装置のワイパー連結部は、前述の全てのケースにおいて， ボールピン９に関節接合されている。 参照符号： １ クランクレバー ２ 後方部 ３ 縁部 ４ 開口部 ５ 縁部 ６ 内側コーン ７ 開口部 ８ 縁部 ９ ボールピン １０ シャフト １１ 外側コーン １２ ひだ １３ 外側ねじ １４ ワッシャ １５ ナット １６ 凹部 １７ 凹部 １８ 開口

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 深絞りシート状金属材からなるクランクレバー（１）を具備し、上記クラ ンクレバーは、凸条が形成された周縁部（３）を有する後方部（２）と、クラン クレバー（１）の一端に、内側コーン（６）を形成するように上記周縁部（３） と同側方に凸縁部が形成された端縁部（５）を有する開口部（４）と、クランク レバー（１）の他端に、ボールピン（９）が取付けられる開口部（７）とを有す るものであって、上記内側コーン（６）が、上記クランクレバー（１）の後方部 （２）を起点として拡張されていることを特徴とする風防ガラスワイパー装置用 駆動クランク。 ２． ボールピン（９）を取付ける前記開口部（７）が、円形断面をなすことを 特徴とする請求項１に記載の風防ガラスワイパー装置用駆動クランク。 ３． ボールピン（９）を取付ける前記開口部（７）が、円形以外の他の断面形 状をなすことを特徴とする請求項１に記載の風防ガラスワイパー装置用駆動クラ ンク。 ４． ボールピン（９）を取付ける開口部（７）の前記端縁部（８）が、前記周 縁部（３）及び開口部（４）の端縁部（５）と同じ後方部（２）側に曲げられ、 或いは凸条が形成されていることを特徴とする請求項１ないし３のいずれか１項 に記載の風防ガラスワイパー装置用駆動クランク。 ５． ボールピン（９）を取付ける開口部（７）が、単一の開口であることを特 徴とする請求項１ないし３のいずれか１ 項に記載の風防ガラスワイパー装置用駆動クランク。 ６． 前記クランクレバー（１）が、開口部（４）と開口部（７）間の領域で段 状をなすことを特徴とする前記請求項のいずれか１項に記載の風防ガラスワイパ ー装置用駆動クランク。 ７． 前記クランクレバー（１）が、前記段状領域において，補強リブ或いは凹 部（１６，１７）を有することを特徴とする請求項（６）に記載の風防ガラスワ イパー装置用駆動クランク。 ８． 前記クランクレバー（１）が、開口部（７）の領域より開口部（４）の領 域において幅広であり、それらの領域の中間部において連続的或いは段状のテー パーを形成することを特徴とする前記請求項のいずれか１項に記載の風防ガラス ワイパー装置用駆動クランク。 ９． 前記クランクレバー（１）が、機械的応力がないか或いは低い機械的応力 がかかるに過ぎない領域に、素材の肉薄部或いは開口（１８）を有することを特 徴とする前記請求項のいずれか１項に記載の風防ガラスワイパー装置用駆動クラ ンク。 １０．前記請求項のいずれか１項に記載の風防ガラスワイパー装置用駆動クラン ク。