JPH08511778A - ホトクロミック化合物(8) - Google Patents

ホトクロミック化合物(8)

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JPH08511778A JP7502337A JP50233794A JPH08511778A JP H08511778 A JPH08511778 A JP H08511778A JP 7502337 A JP7502337 A JP 7502337A JP 50233794 A JP50233794 A JP 50233794A JP H08511778 A JPH08511778 A JP H08511778A
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Abstract

(57)【要約】 特にプラスチック材料で作られた着色性透明要素用のホトクロミック化合物が、開示されている。本発明の化合物の分子には、インドリノスピロピラン以外の、少なくとも2つのホトクロミック部分を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 ホトクロミック化合物(8) 技術分野 本発明は、ホトクロミック化合物に関するものである。 この種のホトクロミック化合物としては、具体的には、例えば、米国特許第5 ,066,818号、国際特許公開特許第WO92/09593号、もしくは米 国特許第4,818,096号に記載されたようなピラン類、または米国特許第 3,652,172号、同第3,578,602号、同第4,215,010号 、および同第4,637,698号に記載されたようなオキサジン類が挙げられ る。 更に、2個の縮合スピロピランを介して、インドリンに結合したベンゾール類 およびナフタレン類が、フランス国特許第1,450,583A号およびフラン ス国特許第1,451,332A号により公知となっており、また、フェニル− フェニルもしくはフェニル−CH2−フェニル架橋を介して、2個の同一のイン ドリノ−スピロベンゾピランが連結した系も公知である。この他に、インドリン −スピロピラン単位を有する化合物の合成が、オハイオ州、デイトンにあるNC R社によって行われた。 公知のピラン類およびオキサジン類は、それぞれ、比較的狭いスベクトル領域 に光吸収を示す。その結果、具体的には、これらのホトクロミック化合物の1つ を利用して着色させる眼用レンズもしくは太陽光線保護機能のある屋根のような 応用製品は、具体的には、青色に強く着色する。しかしながら、多くの用途のな かで、ホトクロミック化合物で着色させる応用製品が、無彩灰色もしくは褐色で あることが望ましい。 現在は、異なる波長域に吸収を示す2つ以上のホトクロミック染料を併用する ことでそれに対処している。この点に関しては、EC特許公開第0,146,1 36号もしくはEC特許公開第0,397,803号が参照できる。 しかしながら、この手法には、使用するホトクロミック化合物の明色化(ligh tening)および暗色化(darkening)挙動を、互いに正確に調整しなければなら ないという欠点がある。その調整をしない場合には、その応用製品の色が、明色 化および/または暗色化に伴い、変化してしまう。その上、その染料は、狭い範 囲に制限された化学量論比で、組み込まなければならない。 発明の開示 本発明の目的は、ホトクロミック化合物1種だけを、それぞれ、着色させるべ きその応用製品に適用した場合でも、励起状態において、無彩灰色もしくは褐色 に着色するホトクロミック化合物を提供することである。 本発明のホトクロミック化合物の分子には、少なくとも2つのホトクロミック 部分が含まれており、その部分は、インドリノ−スピロピランではない。 そのホトクロミック部分は、同一ではなく、異なる波長域に吸収を有すること が、特に好ましい。その部分の励起状態における吸収波長は、化合物が無彩灰色 もしくは褐色を呈するように、特別に選ぶことができる。 本発明の化合物の分子に、2つ以上のホトクロミックなピラン単位、オキサジ ン単位、もしくは、ピランおよびオキサジン単位が含まれる場合が、その中でも 特に好ましい。その場合には、ホトクロミック部分が2H−ピランおよび/また はスピロオキサジンである場合が、特に有利である。原理的には、公知のピラン 類およびオキサジン類がピラン単位およびオキサジン単位として利用できる。 2H−ピランおよび/またはスピロオキサジンを有する本発明の分子には、先 行技術による単一系のものと比べると、縮合多環系に帰因して、より長い波長域 に吸収を有するという利点がある。 従って、従来の物よりも長い波長域にあるUV部分(同時に、強度も、より強 い)を、励起に利用することができるので、同一染料濃度で、例えば、サングラ ス、に対して、実質的に、より強い暗着色が達成できる。 発明を実施するための最良の形態 以下には、本発明の化合物の構造が、実施例で示されている。これらの構造に 対しては、本発明の化合物の透過率の波長依存性に関する実施例と比較例を示す 添付の3つの図が参照される。 本発明の化合物の合成のためには、いくつかの経路が可能である。これらの経 路は、添付図面に、具体例で示されており、本明細書では明確にならないより詳 細な説明のために、参照することができる。 本発明の化合物は、具体的には、置換ポリヒドロキシ芳香族化合物と、それに 対応する反応物とを縮合することにより、連続したステップを踏んで得ることが でき、また、対称構造を有する生成物の場合には、1ステップで合成できるもの もある。 本明細書中で記述される反応経路は、あくまでも実施例として示されたものに すぎない。2,3−、1,6−、および2,7−ジヒドロキシナフタリンを利用 すると、良好な製品開発が行えるようになる。同様に他の芳香族化合物類、ベン ゾール誘導体類、アントラセン類、およびフェナントレン類のポリヒドロキシ誘 導体も、利用することもできる。 その上、それらすべての化合物は、他の官能基を有することができる。ここで 重要になるは、それらの分子中の少なくとも2つの水酸基が、それぞれ、少なく とも1つの無置換オルト位を有するという点だけである。ニトロ化もしくは変換 (transposition)を含む反応経路においては、その水酸基のパラ位が、Clも しくはBrで占有されていなければならない。 アセチリドに属する具体的な反応物としては、ジフェニルカルビノールアセチ リドの他に、それに対応する化合物の中で、その両方のフェニル基の間の結合が 、運動の自由度を失ったようなもの、具体的には、フルオレン誘導体もしくはア ントラセン誘導体、が好適である。ノルボルナン類もしくはアダマンタン類の如 き非芳香族アセチリドも使用できる。メチレン塩基の場合には、メチレン基を含 有した系およびスピロ結合系がすべて使用できる。具体的には、2−メチレンイ ンドリン、2−メチレンベンゾオキサゾール、2−メチレンベンゾチアゾール、 等が挙げられる。それらを塩の形で利用する場合には、少なくとのモル量の縮合 剤(condenser)を使用しなければならない。 試験の説明 ジヒドロキシナフタレンから出発する反応経路について、以下に説明がなされ ている。しかしながら、原理的には、ビフェニル類、アントラセン類、フェナン トレン類、等の如き他の芳香族化合物についても、化合物全体で1つ以上の環に 、それぞれ少なくとも1つの無置換オルト位を有する少なくとも2つの水酸基が 結 合している場合には、利用することできる。反応物として何を選ぶか、また、ポ リヒドロキシ芳香族化合物として何を選ぶかが、最終生成物の特性を決定付ける 。出発物質として、2,6−ナフタレンジオールを利用する場合には、最初に1 つの水酸基を1つのアセチリドで変換(A1)し、可能なら中間生成物を単離し 、続いてもう1つのアセチリドで変換(A2)する反応経路Aを用いて、純粋な ジピラノナフタレン類を得ることができる。これらの生成物は、モノ体生成物と 比べて長波長領域に吸収を示し、励起状態では、鮮黄橙色から朱赤色の間の色調 が得られる。置換基R〜R'''により、色および特にホトクロミック着色の明色 化速度が一定になる。反応経路Bにおいては、最初に、1つの水酸基のオルト位 にアルデヒド官能基(function)1つが導入される。その無置換の水酸基は、ア セチリドで変換され(B2)、次に、その中間生成物の単離後、そのサリチルア ルデヒド基が、活性メチル基、具体的にはいわゆるフィッシャー塩基、を用いて 、変換される。(B3)。このようにして、スピロ(インドリン−ピラノ)−ピ ラノ−ナフタレン混合物が得られる。一方、両方の水酸基のオルト位にアルデヒ ド基をつけた場合には(B1/4)、続いて、フィッシャー塩基もしくはインド リニウム塩で変換することによって、フランス国特許第1,450,583号お よび同特許第1,481,322号で公知となっている化合物が得られる。その サリチルアルデヒド基をフィッシャー塩基で変換し、その中間生成物を単離し、 ニトロ化およびそれに続く別の(同一でもよい)フィッシャー塩基による変換を 行うことによって、ジスピロ(インドリン−ピラノ−インドリン−オキサジノ) −ナフタレン混合物が得られる。それと対応する処理方法として、最初の物質( product)をニトロ化し、次にインドリン誘導体を併用して、両方の基を変換す ることができるし、もしくは両方の基を、その異なる反応性に応じて順次変換す ることができる(B6/7)。そのジオールをモノニトロ化し、次に、例えば、 フィッシャー塩基で変換し、中間生成物を単離し、そしてアセチリドカルビノー ルで変換すると(C1−3)、スピロ(インドリン−オキサジノ)−ピラノ−ナ フタレン混合物が生じる。2ヶ所同時にニトロ化し、続いて、1種の(もしくは 種々の)インドリン誘導体で同時にもしくは連続的に変換すると、ジスピロ(イ ンドリン−オキサジノ)−ナフタレンが生じる。 同様に、他のナフタレンジオール、特に、2,7−、2,3−、1,5−、お よび1,6−ジヒドロキシナフタレン、また2,6−ジヒドロキシアントラセン を、2つのホトクロミック単位を有する分子に変換することもできる。この2つ のホトクロミック部分に対しては、単一系の既知の性質が応用される。具体的に 言えば、そのナフタレンもしくはアントラセンの1、4、5、もしくは8−位の ヒドロキシ官能基を使用すると、2、3、6、もしくは7−ヒドロキシ芳香族化 合物よりも、励起状態で、約30nm長波長領域に吸収を持つようになり、また 明らかに遅い速度で明色化する。米国特許第5,066,818号で公知になっ ている明色化速度の減少方法は、結合部位であるオルト位に(ピラン環の2−位 で)、アリール基を置換する場合や、ナフタレン系の3−位もしくは6−位を置 換して、ホトクロミック色を深色化する場合に、応用される(米国特許第5,2 38,981号)。同様にして、ナフタレン環の3−位か置換されたスピロ(イ ンドリン−)ナフトオキサジンの利点(国際特許公開第WO92/09593号 )も、保持される。 先行技術で公知となっているこれらの化合物と比較すると、非励起状態で、深 色化する吸収シフトが見られる。同時に、最大波長の吸収の吸光度が上昇する。 この手法を用いて、具体的には、ジピラノ系の場合には、単一成分の混合物と比 較して、自然太陽光の照射時に著しい効率改善がなされる。 合成: 対称構造を有する化合物:実施例1: a)カルビノール1の生成: ベンゾフェノン54.7g(0.30モル)を、乾燥ジメチルスルホキシド1 50mlに溶解し、この溶液に、リチウムアセチリドエチレンジアミン錯体27 .6g(0.30モル)を、攪拌しながら、滴下する。溶液は、暗黄色に変わり 、細かな、明色の沈殿を生じる。この混合物を、更に16時間、室温で攪拌する 。この黄橙色の懸濁液を、粉砕した氷750gに注ぎ、そして直ちに2N HC lで酸性にする。この明るいオーカー色の懸濁液をエーテルと共に振とうし、界 面に析出する沈殿をエーテルに完全に溶解させる。均一化したこのエーテル抽出 液は、Na2SO4で乾燥し、そして濾過する。ロータリーエバポレーターを使 って、濾液からエーテルを除去する。橙色の油55.2gが後に残り、それを一 晩かけて結晶化させる。その結晶は、NMRデータから、1,1−ジフェニル− 2−プロピン−1−オールであることが確認される。 b)ホトクロミック化合物の合成: スパチュラ1−杯のトルオール−4−スルホン酸を2,6−ジヒドロキシナフ タレン16.0g(0.10モル)の150mlトルオール溶液に添加する。こ の溶液に、上述のカルビノール41.6g(0.2モル)の100mlトルオー ル溶液を、攪拌しながら、室温で滴下すると、直ちに、溶液が暗色化し、朱赤色 のホトクロミー(photochromy)を呈する。60℃まで加熱し、更に1時間攪拌 する。未反応の出発物質(starting product)を除去するために、5%NaOH 300mlと共に2回振とうする。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、 そして濾過する。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液からトルオールを 除去する。残留物をメチレンクロライドに吸収させ、酸化アルミニウムを使って 、クロマトグラフにかける。カルミン赤色のホトクロミーを呈する最初の流出物 を収集する。展開剤を除去した後、明黄色の化合物が生じる。この化合物は、メ チレンクロライド/エーテルから再結晶させることによって、実質的に無色の、 弱い緑黄色に着色する結晶の形で、得られる。NMRデータから、この物質が、 2,2,8,8−テトラフェニル−ジオキサ(1,7)クリセンであることが確 認された。 非対称構造を有する化合物:実施例2: a)カルビノール2の生成: 水を含まない塩化アルミニウム64g(0.48モル)を、攪拌しながら、乾 燥1,2−ジクロロエタン160mlに懸濁させ、次に、その溶液に、o−トル イル酸塩化物65g(0.42モル)を、20℃より低い温度で、滴下する。A l化合物の溶解に伴って、懸濁液が暗色化する。その懸濁液に、アニソール43 .2g(0.40モル)を、20℃より低い温度に保ったまま、滴下する。その 溶液は、暗褐色に変化する。室温で、更に1時間、攪拌し、そして15時間放置 する。その溶液を、粉砕した氷300gに注意深く注ぎ、6N HClで僅かに 酸性にし、その有機層を分液ロートで分離する。分離した有機層を、2%NaO H溶液と共に、数回、振とうし、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濾過する。溶 剤を除去した後、橙色の油70.2gが残る。エーテル/ヘキサンから再結晶し て得られた化合物は、2−メチル−4’−メトキシ−ベンゾフェノンであると同 定される。この結晶を、乾燥ジメチルスルフィド150mlに溶解し、この明橙 色の溶液に、リチウムアセチリドエチレンジアミン28.5g(0.31モル) を、攪拌しながら滴下する。溶液は、暗色化する。この暗褐色の懸濁液に、実施 例1のa)に記したと同じような処理を加えると、暗橙色の油76.9gが生じ る。ペンタン/エーテルから再結晶させた化合物をNMRで分析することにより 、この物質が、1−(2−メチルフェニル)−1−(4−メトキシフェニル)− 2−プロピン−1−オールであることが確認される。 b)フォトクロミック化合物の合成: スパチュラ1−杯のトルオール−4−スルホン酸を2,6−ジヒドロキシナフ タレン16.0g(0.10モル)の150mlトルオール溶液に添加する。こ の溶液に、20.8g(0.01モル)のカルビノール1の40mlトルオール 溶液を、室温で滴下すると、直ちに、溶液が暗色化し、朱赤色のホトクロミーを 呈する。60℃まで加熱し、更に1時間攪拌する。この溶液に、25.2g(0 .10モル)のカルピノール2の60mlトルオール溶液を、滴下する。溶液は 、更に暗色化し、カルミン赤色のホトクロミーを呈する。温度を、更に30分間 、60℃に保つ。冷却後、未反応の出発物質を除去するために、5%NaOH3 00mlで2回振とうする。分離した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして 濾過する。ロータリーエバポレーターを使用して、濾液からトルオールを除去す る。残留物をメチレンクロライドに吸収させ、酸化アルミニウムを使って、クロ マトグラフにかける。赤色のホトクロミーを呈する最初の流出物を収集する。展 開剤を除去した後、暗赤色の油28.6gが生じる。この油は、トルオール/ヘ キサンを使用する別のクロマトグラフィーによって、対称構造を有する2つの生 成物と所望の生成物に分離することができる。所望の生成物の方が、対称構造を 有する2つの生成物よりも保持時間がいくらか長い。エーテル/ヘキサンから再 結晶させることによって、やや黄色味のある結晶が生じる。NMRデータから、 この 物質が、2,2−ジフェニル−8−(2−メチルフェニル)−8−(4−メトキ シフェニル)−ジオキサ(1,7)クリセンであることが確認される。 実施例3: a)カルビノール3の生成: ベンゾイルシクロヘキサン50g(0.265モル)を、乾燥ジメチルスルホ キシド150mlに溶解し、その琥珀色の溶液に、リチウムアセチリドエチレン ジアミン錯体24.4g(0.265モル)を、攪拌しながら滴下する。その溶 液は、暗褐色に変化し、細かい沈殿を生じる。その混合物を、更に16時間、室 温で攪拌する。実施例1のa)と同様の処理を施すと、橙褐色の油57.9gを 生じ、1晩かけて結晶化させると、黄色の固体になる。NMR分析により、この 物質が1−シクロヘキサン−1−フェニル−2−プロピン−1−オールであるこ とが確認される。 b)ポリマー試料の作製 本発明の化合物は、特に、プラスチック材料で使用するために、その中でも特 に眼用レンズで使用するために、開発されたものであり、それらの化合物のこう したマトリックス中での挙動が、極めて重要となる。化合物の構造の違い、相対 濃度、および極性に帰因して、本発明の物質とそれに対応する先行技術の化合物 とは、拡散挙動の違い、すなわち、従来の表面着色方法に従ったプラスチック材 料の着色におけるマイグレーションの違いを明確に示す(cf.)。更に、プラ スチック材料中の染料の正確な濃度を知ることができないため、化合物とその吸 収強度、すなわち、モル吸光係数*との関係を決めることができない。このた め、こうした欠点を持たないプラスチック材料のホトクロミック着色用の別の方 法を、比較のために考案する。 EC特許公開第0227337号に、その具体例が記されている。この例では 、いずれの場合でも、市販のモノマー(TS150)徳山曹達社製)を、500 ppmのホトクロミック化合物と共に装入し、2mmの平板ガラスの型に注ぎ、 製造指針に従って重合させる。これらの試料を、高分解能分光光度計(ラムダ( Lambda)9、パーキンエルマー(Perkin Elmer)社製)で測定する。 その結果は、図1〜3に記されている。図1は、実施例1の吸収、および、先 行技術に従った実施例1に最も近い化合物、特に、国際特許公開第WO93/1 7071号の実施例1の吸収、を示している。本発明の化合物の方が、より強い 吸収を有しており、深色化して約25nm長波長領域にシフトしている。 図2は、それと対応して、実施例2の吸収を示している。深色化シフトに帰因 して、最大波長域の吸収バンドおよびその非常に強い強度が、特徴的である。 図3は、実施例1と、他の2つのモノピラン、特に、9−メトキシ−3,3− ジフェニル−3H−naphto(2,1−b)pyranおよび3,3−ジフ ェニル−ベンゾ−ピラン、との比較を示している。 ここでもまた、本発明の化合物が優れていることが示される。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年6月20日 【補正内容】 補正書 PCT/DE94/00737 1.請求の範囲を下記の通り補正する。 「1.単一物質としてホトクロミック応用製品、特にプラスチックから作られ た透明要素を着色し、前記着色応用製品に励起状態において無彩灰色もしくは褐 色を持たせしめるのに好適なホトクロミック化合物において、 a)該ホトクロミック化合物が、1分子中に少なくとも2つのホトクロミック部 分を有することと、 b)前記ホトクロミック化合物が、前記ホトクロミック部分の間に芳香族多環構 造を含む連結系を有することと、 c)前記ホトクロミック化合物が、スピロピラン以外のホトクロミック部分を少 なくとも1つ有することと、 を特徴とするホトクロミック化合物。 2.前記ホトクロミック化合物が、異なる波長領域に吸収を示す、少なくとも 2つの同一でないホトクロミック部分を有することを特徴とする請求項1記載の ホトクロミック化合物。 3.前記ホトクロミック部分が、芳香族多環構造を含む連結系を介して結合し ていることを特徴とする請求項1または2記載のホトクロミック化合物。 4.前記芳香族多環構造に少なくとも2つの酸素置換がなされ、かつ前記ホト クロミック部分が、前記酸素原子の1つおよびそのオルト位を介して連結されて いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のホトクロミック化合物 。 5.前記ホトクロミック部分が、2H−ピラン類および/またはスピロオキサ ジン類であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のホトクロミッ ク化合物。 6.前記ホトクロミック化合物が、縮合多環系に帰因して、先行技術に従った 単一系よりも、長波長域に吸収を有し、そのために、プラスチック材料から作ら れた着色した透明要素が、先行技術で公知となっている染料と同一の濃度におい て、より強い暗色化を呈することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載 のホトクロミック化合物。 のホトクロミック化合物。」 【図1】 【図2】 【図3】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.インドリノスピロピラン以外の少なくとも2つのホトクロミック部分を有 する分子であることを特徴とする特に、プラスチック材料で作られた着色性透明 要素用のホトクロミック化合物。 2.前記ホトクロミック部分が、同一ではなく、かつ異なる波長領域に吸収を 持つことを特徴とする請求項1記載のホトクロミック化合物。 3.励起された部分の吸収波長を、前記化合物が無彩灰色もしくは褐色になる ように選択することを特徴とする請求項2記載のホトクロミック化合物。 4.前記ホトクロミック部分が、2H−ピランおよび/またはスピロオキサジ ンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のホトクロミック化 合物。
JP7502337A 1993-06-28 1994-06-28 ホトクロミック化合物(8) Pending JPH08511778A (ja)

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