JPH08511751A - 座席に人の存在することを検出する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 記載されるのは例えば車両内の座席に人の存在することを検出する装置であって、電極を有するそれぞれ１つの電気監視配置が人に付属して設けられている。電極は人体、特に胸郭を走査するために設けられており、評価回路において特に呼吸が検出される。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 座席に人の存在することを検出する装置 本発明は、請求の範囲１の前提部分に記載される、座席に人の存在することを 検出する装置に関するものである。 このような装置は、車両内の座席の占有を確認することが問題であるとき、き わめて重要であることが判明した。これは例えば、同乗者エアバッグにおいて助 手席に人が着座しているかどうかを確認して、事故のとき同乗者エアバッグの不 必要な解除を避けるために必要である。 同様に、特定の車両占有率を求めることが問題であるとき、助手席だけではな い人の数を確認する必要がある。この車両占有率は、車両が何人で何km進んだか を示すオペランドを得ることに関係している。つまり、一般に乗用車は１名又は ２名が占有し、それを超える占有人数はむしろ例外であることが判明した。 乗用車の人の占有率を高めるのが望ましく、このためにまず自動車に同乗する 人の数をできるだけ誤謬なしに求める必要がある。 シートベルト装着の装着点検をできるだけ正確に行いたい点に別の問題がある 。これは保険法上の理由から事故のとき望ましいことがある。 従来は、例えば超音波センサ又は赤外線センサによって人の存在を確認するこ とが知られているだけである。しかしこれらのセンサは間違いやすく、更には不 正確である。 そこで本発明の課題は、冒頭に指摘した種類の装置を改良して、例えば自動車 内の座席に着座した人の検出を高い無謬性で可能とすることである。 この課題を解決するために本発明は請求の範囲１の技術的教示を特徴としてい る。 本発明の本質的特徴として、各１名の人の存在がこの人に付属した単数又は複 数の電極で検出され、電極を利用して人体で静電容量式測定が行われる。被検出 人体は、可動体として少なくとも２つの電極の間に配置される誘電体と見做され る。電極の間に発生する力線は力線分布中にある可変体によって変更される。電 極の作用場中にいる人の運動とその呼吸及び／又は心拍（胸郭変化）によって引 き起こされる力線のこの変化は、電極の間に位置する人の存在の正確で誤謬もな い測定を具現する。 電極を人体に配置するには幾つもの可能性があり、それらがすべて本発明に含 まれる。 好ましい第１実施態様では、第１電極がシートベルトに固着されており、シー トベルトに固着されていることによって人体の前部に当接し、背もたれに固着さ れた別の電極が前記第１電極とでコンデンサを形成する。 この場合本質的な点として、人の呼吸は相対向する両電極の力線分布中で上体 の律動性変化によって検出される。 こうして、呼吸に起因した上体体積の律動性拡張収縮が呼吸信号として導き出 されて適切に評価される。人間の呼吸パラメータが特徴的である以上、例えばベ ルトで固定された犬はベルトで固定された人間とは呼吸が異なり、こうしてシス テムが欺かれることはないので、この方法は特に無謬性である。 同様に、ベルトで固定された品物は評価電子装置によって検出して除外するこ とができる。こうしてこれは比較的誤謬のない検出方法である。 バックルに関連して前記検出システムはベルト装着点検装置としても利用する ことができ、適切に信号を評価するとベルトが身体前部に適切に装着されている ことを検出することができる。 同様に、このような装置は、後部座席に適したエアバッグも使用されることが 将来規定されるとき、前部座席の他に後部座席でも機能するエアバッグ用人セン サとして利用することができる。 第１電極が好ましくはシートベルトの肩ウェビング又は腰ウェビングに、また 第２電極が好ましくは枕に配置されている前記電極配置の代わりに、別の可能性 もある。 枕内に配置される電極の代わりに、一般に金属からなる座席架枠自体を電極と して利用し、枕内にある電極を省くことができる。 同様に、シートベルト内に配置される単数又は複数の電極を配置する代わりに 、シートベルト自体を電極として構成することができる。この場合、シートベル ト の特定面に導電性布糸を織り込み、これらの布糸を適宜な信号線によって評価電 子装置に接続することが必要となる場合がある。 同様に、相互に離間した２つの電極をシートベルトの内部又は表面に配置して おくことも可能である。 シートベルト内に電極を配置する代わりに、電極は、例えば背もたれ、背中範 囲等の自動車部品に配置して、そこでやはり、移動する人体を誘電体として２つ 以上のコンデンサ板の間で利用することもできる。 上体の静電容量式測定の代わりに、例えば腹部、下腹部、大腿部、等の別の人 体部分も静電容量式測定用に利用することができる。即ち、電極は必ずしも背も たれに配置するのではなく、背もたれの適宜な側部範囲に配置しておくこともで きる。同様に、これらの電極は例えば前記人体部分で静電容量式測定を実施する ために座席クッションに、又は座席クッションの前縁に、配置されている。 同様に、側部電極を座席の側部範囲で上体に配置する必要はない。少なくとも ２つの電極を相互に間隔を置いて背もたれに配置すれば充分でもある。なぜなら ば、上体の呼吸運動によっても、間隔を置いて並置された２つの電極の間に静電 容量の変化は生成されるからである。 同様に、上体によって電極に圧力を加えることも可能となることがあり、この 場合例えば第１電極は背もたれの裏面に、第２電極は人の背中の近くで背もたれ の前面に配置される。この場合人の上体は背もたれの電極を押圧し、この電極を 呼吸運動に基づいて、背もたれの背後に配置される電極の方向に移動させ、これ により両電極の間にやはり静電容量の変化が生成される。 すべての配置において大切なことは、人体に特徴的な呼吸を検出して、人間又 は動物又は品物の存在を区別する点である。 以上の説明では人間の呼吸の検出が最も重要なパラメータとして説明された。 しかし本発明はこれに限定されてはいない。そうする代わりに、なお別の生理的 パラメータを単独で、又は呼吸と組合せて、検出することができる。 これには特に心拍及び人体運動性がある。無謬性の更なる向上は、車内の個々 の人から導き出されたパラメータの間で蓋然性比較を実施することができること から得られる。 本発明の応用分野は自動車内の座席に着座した人の検出に限定されてはおらず 、更には例えば航空機、船舶、軌条車両、等の別の車両内でこのような測定を実 施することもできる。車両内で適用される他、例えば本会議場、桟敷、劇場、事 務室、等の固定空間内でも応用される。 本発明の発明対象は、個々の請求の範囲の対象から明らかとなるだけでなく、 個々の請求の範囲相互の組合せからも明らかとなる。要約書も含む明細書に開示 されたあらゆる記載及び特徴は、特に図面に示された立体構成も、それらが個々 に又は組合せて技術の現状に比べて新規である限り、本発明にとって本質的なも のとして請求される。 以下、１実施例のみを示す図面に基づいて本発明を詳しく説明する。その際、 図面及びその説明から本発明にとって本質的なその他の特徴及び発明の利点が明 らかとなる。 図１は、本発明の好ましい１構成による測定配置の略示断面図である。 図２は、静電容量測定回路の略示図である。 図１に好ましい構成例として示された電極配置は実質的に２つの電極５，６か らなり、好ましくは例えば電極６は枕のなかに配置され、電極５は例えば肩ウェ ビング又は腰ウェビングの範囲でシートベルトのなかに配置されている。 人間の胸郭１は特定の体積を有し、肋骨弓３によって限定される。肋骨弓は外 側を組織２、筋肉、等によって囲まれている。肋骨弓３が脊柱４の範囲に蝶番を 形成し、胸郭１全体は呼吸運動に基づいて電極５，６間の力線（電気力線若しく は電束）７の力線範囲内を律動的に動く。 静電容量式検出システムは前側電極配置と後側電極配置との間に形成されるコ ンデンサの静電容量の変化を検出する。こうして、誘電体の変化、板間隔の変化 、空気−組織の力線路程における変化が測定される。こうして測定配置は可変積 層コンデンサとして具現することができる。 胸郭の体積は肋骨弓の昇降によって変化する。 こうして、測定のために以下の効果が重なり合う： 1.）−胸電極（衣服）との空隙は吸息のとき多少小さくなる。 2.）−コンデンサに関与するベルト表面は吸息のとき、胸郭が持ち上がるので 、 多少拡大する。 3.）−生体組織を通る力線の路程（パス）は吸息のとき多少長くなる。 効果１，２は静電容量を増大させ、効果３は小さくする。効果３はこの場合作 用の点から重要ではなく（効果１の約50分の１）、作用原理にとって問題となる のは１，２だけである。 呼吸時の横隔膜の割合はベルト下部範囲では、胸ウェビングが腹の一部を把握 するとき、記録されるだけである。腹ウェビングは当然にこの割合のみを把握す る。 実質的に発振器９と後段の信号変換器10とからなる評価回路16の第１部分が図 ２に示されている。 発振器９に電圧入力端11を介して直流電圧が印加され、そのなかに含まれた発 振器が例えば４MHzの振動数で振動する。 この振動数が結合コンデンサC3を介して信号変換器10に供給され、測定入力端 12，13にそれぞれ１つの電極５，６が当接する。 信号変換器は実質的に静電容量式分圧器と後段の整流器（ダイオードD2）とか らなり、これはこの場合C4及びR1とでフィルタを形成する。出力信号はこの場合 コンデンサC5と並列に接続された抵抗器R2とを介して高域フィルタリングされて 、次に信号出力端14に現れる。他方で15は接地出力端である。 出力端14，15で信号が引き続き処理されて例えば計算機に供給され、こうして 呼吸数及びその他の呼吸パラメータが支障なく求められる。 運動エイリアシングを排除するために、両方の測定電極５，６の他になお別の 電極、又は別の測定センサを設けて、電極５，６間の測定結果を歪めるような望 ましくない運動を排除することができる。この場合、例えば人体の振動、路面の 凸凹に基づく人体の高低加速度、等を検出して、これらも一緒に評価に含めるた めに、別の電極を設けておくことができる。 電極５，６は、例えば薄膜の形の平面電極として構成しておくことができる。 同様に、線材によって電極を形成しておくこともできる。 符号 １ 胸郭 ２ 組織 ３ 肋骨弓 ４ 脊柱 ５ 電極 ６ 電極 ７ 力線 ８ 軟骨組織 ９ 発振器 10 信号変換器 11 電圧入力端 12 測定入力端 13 測定入力端 14 信号出力端 15 接地出力端 16 評価回路

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年１２月２９日 【補正内容】 請求の範囲 １．特に車両内部の搬送手段に人の存在することを検出する装置であって、人 に付属してそれぞれ１つの電気監視配置が設けられているものにおいて、特に呼 吸及び／又は心拍に起因する僅かな時間的人体変化が測定で検出されるように、 電極を介して人体の走査が行われることを特徴とする装置。 ２．電極（5，6）が静電容量式配置でシートベルト又は背もたれに固着されて おり、これによりコンデンサが形成され、このコンデンサが測定入力端（12，13 ）を介して評価回路（16）に接続されることを特徴とする、請求の範囲１に記載 の装置。 ３．座席の金属架枠が電極として利用されることを特徴とする、請求の範囲１ ，２に記載の装置。 ４．シートベルトが電極として構成されており、評価回路（16）に電気的に接 続されるシートベルトの一部又は全体が導電性に実施されることを特徴とする、 請求の範囲１，２に記載の装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ａ６１Ｂ 5/08 8510−3Ｄ Ｂ６０Ｒ 22/12 Ｂ６０Ｒ 22/12 8510−3Ｄ 22/48 Ｚ 22/48 9406−2Ｇ Ｇ０１Ｖ 3/08 Ｂ Ｇ０１Ｖ 3/08 9023−2Ｅ Ｇ０８Ｂ 21/00 Ｊ Ｇ０８Ｂ 21/00 7638−2Ｊ Ａ６１Ｂ 5/02 ３２０Ｃ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＲ，ＣＡ，ＪＰ，Ｋ Ｒ，ＵＳ (72)発明者 フップ・トーマス オーストリア，6800 フェルトキルヒ，パ プスガッセ ９

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．好ましくは座席に人の存在することを検出する装置であって、人に付属し てそれぞれ１つの電気監視配置が設けられているものにおいて、人体、特に胸郭 （1）を走査する電極（5，6）が設けられており、特に呼吸及び／又は心拍に起 因した時間的人体変化が検出されることを特徴とする装置。 ２．電極（5，6）が静電容量式配置でシートベルト又は背もたれに固着されて おり、これによりコンデンサが形成され、このコンデンサが測定入力端（12，13 ）を介して評価回路（16）に接続されることを特徴とする、請求の範囲１に記載 の装置。 ３．座席の金属架枠が電極として利用されることを特徴とする、請求の範囲１ ，２に記載の装置。 ４．シートベルトが電極として構成されており、評価回路（16）に電気的に接 続されるシートベルトの一部又は全体が導電性に実施されることを特徴とする、 請求の範囲１，２に記載の装置。 ５．電極が自動車の部品に、特に左右の背中範囲で座席に、配置されており、 人体が誘電体として２つ以上のコンデンサ板の場中にあることを特徴とする、請 求の範囲１に記載の装置。 ６．上体の静電容量測定の他に、別の部分、特に腹部、下腹部、大腿部等が静 電容量測定に利用されることを特徴とする、請求の範囲１に記載の装置。 ７．電極が座面内に配置されていることを特徴とする、請求の範囲６に記載の 装置。 ８．２つの電極が相互に間隔を置いて背もたれ内に配置されていることを特徴 とする、請求の範囲１に記載の装置。 ９．人間の上体によって圧力を受ける電極が静電容量式配置で設けられており 、第１電極が背もたれの裏面に、第２電極が背もたれの前面に配置されているこ とを特徴とする、請求の範囲１に記載の装置。 10．評価回路が発振器（9）と後段の信号変換器（10）と静電容量式分圧器と を含み、この分圧器がC3と、測定入力端（12，13）に通じた電極と、整流器D2と 、フィルタR1，C4及びR2，C5とで形成されることを特徴とする、請求の範囲１〜 ９に記載の装置。