JPH08511419A - 組成物およびCD44v6に対するモノクローナル抗体を用いる診断方法 - Google Patents

組成物およびCD44v6に対するモノクローナル抗体を用いる診断方法

Info

Publication number
JPH08511419A
JPH08511419A JP6523607A JP52360794A JPH08511419A JP H08511419 A JPH08511419 A JP H08511419A JP 6523607 A JP6523607 A JP 6523607A JP 52360794 A JP52360794 A JP 52360794A JP H08511419 A JPH08511419 A JP H08511419A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cd44v6
cells
monoclonal antibody
tissue
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP6523607A
Other languages
English (en)
Inventor
ヤルカネン、シルパ
サルミ、マルコ
Original Assignee
ヤルカネン、シルパ
サルミ、マルコ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=22141703&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH08511419(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by ヤルカネン、シルパ, サルミ、マルコ filed Critical ヤルカネン、シルパ
Publication of JPH08511419A publication Critical patent/JPH08511419A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/70585CD44
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2884Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against CD44
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/30Immunoglobulins specific features characterized by aspects of specificity or valency
    • C07K2317/34Identification of a linear epitope shorter than 20 amino acid residues or of a conformational epitope defined by amino acid residues
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10S436/811Test for named disease, body condition or organ function
    • Y10S436/813Cancer

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含有するCD44の型と結合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型には結合しないモノクローナル抗体(DMC ACC2131)および動物またはヒト由来の扁平上皮細胞が悪性転換しているかどうかを検出するため、上皮起源の悪性細胞の転移能力を測定するため、および患者における炎症性の疾病を検出するために組織または細胞中のCD44v6の存在を検出するための前記抗体の用途。

Description

【発明の詳細な説明】 組成物およびCD44v6に対する モノクローナル抗体を用いる診断方法 本発明の分野は、免疫学的試薬および特定の抗原の発現の検出方法に関する。 とくに、本発明は膜糖タンパク質CD44の変異体を検出するモノクローナル抗 体に関する。本発明の免疫学的試薬は、悪性転換の検出、転移能力評価および炎 症性疾病の診断のための診断の道具として有用である。 発明の背景 細胞−細胞および細胞−マトリックス相互作用は、多細胞動物では成長、分化 のコントロールにおいておよび細胞の転移において、根本的に重要である。CD 44は、これらの接着依存プロセスに関与することが知られる分子のひとつであ る。CD44は、以下のものに関与する多機能糖タンパク質である;リンパ球− 内皮細胞相互作用、細胞外マトリックスタンパク質への細胞接着、リンホ造血( lymphohemotopoiesis)、ホモタイプ接着、 T細胞活性化および接着、サイトカイン放出、細胞の転移および外側移動(late ral movement)(1)。 CD44は、白血球のすべてのサブセット、赤血球、多くのタイプの上皮細胞 、繊維芽細胞、平滑筋細胞および中枢神経系のグリア細胞を含む、いくつかの造 血性および非造血性の細胞の間に広く分布している(1)。ほと んどの造血性細胞、繊維芽細胞およびグリア細胞は、圧倒的にCD44の90k D型を発現する。リンパ球も、90kDバックボーンのコンドロイチン硫酸修飾 を表す180kD型を発現する(2)。対照的に、上皮細胞系におけるCD44抗 原はかなり大きく(140−160kD)、さらに大きな形、230kDまでが 記述されている(3、4、5)。 最近、生化学的に異なる形のCD44の根底にある分子的基礎が解明された。 リンパ系からのヒトCD44の分子クローニングにより、N末端細胞外領域、短 い疎水性膜貫通領域および細胞質テールを有する完全な膜糖タンパク質をコード する遺伝子が明らかになった(6、7)。ついで、ケラチノサイトおよびカルチノー マ細胞系由来の上皮型の150kDの構造が分析された(3、8)。上皮型は、リン パ球および上皮型の双方に共通のペプチドバックボーンの膜近位(membrane pro ximal part)部分中に挿入された132アミノ酸の延長部分を含有することが分 かった。同じ132アミノ酸配列またはそのさらに短い部分を含有する型は、造 血性細胞においても見つかっている(9)。 ラットおよびヒトの双方において、5つの異なるアミノ酸配列エレメント(も しくは“ドメイン”)が同定され、それらはCD44タンパク質の90kDコア の部分として発現されることが見いだされるかもしれない(10、11、12、13)。これ らのドメインは少なくとも10個の異なるv1〜v10と名づけられたエクソン によってコードされている(14)。共通のタンパク質バックボーン中にこれらのエ クソンの1またはそれ以上を含有する CD44分子は、主要90kDリンパ球型(標準)からそれらを区別するため、 変異型と呼ばれる。ここでは、エクソンv6という語は、ヒトCD44の知られ ている最大の型のヌクレオチド1140−1267に対して用いられる(11)。 CD44の異性型(isoform)は、腫瘍の浸潤および転移において重要でかつ 弁別的な役割を果たしている。標準90kDリンパ球型は、明らかにヒト中の非 ホジキンリンパ腫の転移能力に貢献している(15、16)。リンパ球型も、局所リン パ腫形成およびヌードマウスモデル中にトランスフェクトされたリンパ腫細胞の 転移能力を促進するが、150kD上皮型(エクソン命名法によるエクソンv8 −v10を含む)は違う(17)。上皮型の発現はカルチノーマ細胞系中で増加する が、これは組織浸潤性における役割を示唆するのかもしれない(7)。ついに、ラ ット変異体CD44を認識するモノクローナル抗体を用いて、ヘルリッチ(Herr lich)らが国際特許出願1991年17248号パンフレット中にCD44発現 とアデノカルチノーマ細胞の間の直接的な相互関係を報告した。(10)も参照のこ と。 ヒトにおいては、CD44の変異型の発現パターンの分析は、細胞中に存在す るCD44変異mRNAの研究に限られていた(11)。これは、ヒトにおける標準 CD44と変異CD44の間の区別をすることができる使用可能なモノクローナ ル抗体がなかったためである。今は、ヒト変異エクソンv6配列を担う融合タン パク質に対して作られたポリクローナル抗体を用いた、ヒト結腸直腸の新形成( colorectal neoplasia)および正常ヒト組織 におけるCD44変異糖タンパク質についての報告がひとつある(18)。著者はこ こで、正常結腸上皮は主として陰性であったが、すべての転移(metastase)は 陽性であったことを示している。他の論文(19)は、同一の融合タンパク質に対す るモノクローナル抗体、およびヒトリンパ細胞および組織上さらに非ホジキンリ ンパ腫上の変異CD44糖タンパク質の発現の研究への該モノクローナル抗体の 使用を報告している。これらの研究は転移能力と関連した変異CD44の発現の アップレギュレーションについての早期の報告を裏付けている。 欧州特許公開EP538754号は、ラット変異体CD44に対して作られた モノクローナル抗体がラットにおいて免疫抑制効果を有するという驚くべき事実 を開示している。 図面の簡単な説明 図1 モノクローナル抗体(MAb)Var3.1は、ヒトCD44のエクソ ンv6に特異的である。モノクローナル抗体Var3.1、Hermes-3および3 G6(陰性のコントロール)の、v6特異的ペプチドに対する結合および関係の ないペプチドに対する結合を測定した。結果は、2つの独立したELISA実験 の3重(triplicate)サンプルからの正味の吸光度(平均±標準偏差)(正味の 吸光度=v6特異的ペプチドへの吸光度−コントロール・ペプチドへの吸光度) として表した。 図2(A−C) モノクローナル抗体(Mab)Var3.1エクソンv6を 担う組換えタンパク質を認識する。A)HaCat細胞由来CD44v6の増幅 に用い たPCR戦略を図式的に表したもの(詳細は本文を参照のこと)。箱部分はCD 44の変異部分を表し、エクソンv6およびv7はダークにした領域として目立 たせてある。ヌクレオチドの番号づけは、参考文献11中にあるデータに基づい ている。 B)IPTG誘導ののちの、形質転換細菌の、まるごとの細胞の溶菌物のクーマ シー・ブルー染色。レーン1:pGEX−2Tで形質転換された細胞(矢印:親 ベクターの−28kD産物)、レーン2:pGEX−2T−Varで形質転換さ れた細胞(矢印:v6を含む−60kD融合タンパク質)、C)同じ溶菌物のイ ムノブロッテイング。pGEX−2T−Varで形質転換されたIPTG誘導細 菌の、まるごとの細胞の溶菌物(レーン1および3)、およびpGEX−2Tで 形質転換されたIPTG誘導細菌の、まるごとの細胞の溶菌物(レーン2および 4)で、モノクローナル抗体Var3.1で(レーン1および2)および3G6 で(陰性のコントロール、レーン3および4)染色した。モノクローナル抗体V ar3.1は−60kD融合タンパク質を染色した(レーン1、矢印)が、pG EX−2Tの産物は染色しなかった(レーン2)。双方のmAbs(モノクロー ナル抗体)とも−38kD分子に非特異的に反応した。MW=分子量標準のkD 。 図3 CD44v6の分子量。Hermes-3反応性物質を、親和性カラムを用い てリューコフェレシス(leukopheresis)サンプルから単離し、SDS−PAG Eにて分解およびブロットした。モノクローナル抗体Var3.1およびHermes −3との反応性を、イムノペルオキ シダーゼ法を用いて分析した。レーン1はHermes−3、レーン2はvar3.1 、レーン3は3G6(陰性のコントロール)。分子量標準(kD)は、右側に示 す。 図4(A−E) ヒトにおけるv6およびHermes−3エピトープ含有型CD4 4の組織分布。(A)モノクローナル抗体Var3.1で染色した扁桃腺切片。 表面上皮の扁平細胞において陽性のイムノペルオキシダーゼ反応が見られる。中 部および上部層の顕著な染色に注目のこと。リンパ球は陰性である。(B)モノ クローナル抗体Var3.1で染色した扁桃腺の拡大。(C)CD44v6の発 現は、上部(high)内皮細脈上では不均質である。いくつかの上部内皮細脈は、 鮮やかな陽性である(黒の矢印)が一方、他は陰性かまたは弱い陽性である(白 の矢印)。(D)平行してHermes−3で染色した扁桃腺切片。この抗体も表面上 皮のすべての層を染色したが、発現は基底層に最も顕著である。リンパ領域中の リンパ球は鮮やかな陽性である。 (E)Hermes−3エピトープは上部内皮細脈には存在しない(矢印は輝く表面( luminal surface)を指す)。eは表面上皮、laはリンパ領域。尺度線(scale bar)は15μm。 図5(AおよびB) v6が扁平上皮細胞上に発現されている。(A)扁桃腺 の層状になった扁平上皮における表面細胞の原形質膜は、モノクローナル抗体V ar3.1で濃く染色された。細胞のより表面の側(矢印)ほど、整然とより強 く染色されていることに注目のこと。ペルオキシダーゼ反応。(B)金で標識し た2次抗体を用いると、金粒子は原形質膜に沿って局在化した。 コントラストをつけないストレプトアビジン−金、白い外郭線(矢印)は原形質 膜。 図6(AおよびB) 血液リンパ球上のCD44v6の発現。(A)新鮮PB L(PERM−、左側カラム)はその表面上ではCD44v6を発現しないが、 Hermes−3は鮮やかである。染色の前に細胞を1%ホルムアルデヒドおよ びアセトンで浸透性化すると(PERM+、右側カラム)、多くの細胞がCD4 4v6陽性になる。X軸はlog目盛りでの相対蛍光であり、Y軸は細胞数であ る。(B)イムノ蛍光顕微鏡検査(immunofluorescence microscopy)では、浸 透性化されたPBLはCD44v6に対して、細胞の周辺に選択的に局在する内 部染色を示す。上:モノクローナル抗体3G6(陰性のコントロール)、中:モ ノクローナル抗体Var3.1、下:Hermes−3。尺度線は10μm。 図7 v6特異的RNAが、ヒトPBL中に存在する。RNAをPBLおよび HaCat細胞から単離し、cDNAへ逆転写し、プライマーBおよびCを用い てPCRで増幅し(図2A参照)、アガロースゲル中で分離、ナイロン膜上に移 し、v6特異的プローブとハイブリダイズさせた(プローブG、図2A)。レー ン1はリンパ球、レーン3はHaCaT細胞。レーン2(リンパ球)および4( HaCaT)は、逆転写酵素をcDNA合成反応中に加えないことを除いてはレ ーン1および3に見られるのと同一の、陰性コントロールを表す。 図8(A−F) CD44v6は細胞骨格に関連する。固定化し浸透性化した HaCaT細胞を、モノクローナル抗体Var3.1を用いた(A、C)、Herm es− 3を用いた(B、D)および3G6を用いた(陰性のコントロール、E、F)イ ムノ蛍光染色の前に、0.5%NP−40処理しない(A、B)または処理した (C−F)。有意な量のVar3.1反応性物質が、NP−40処理抵抗性であ り、一方処理後にHermes−3染色は大いに減少した。尺度線は10μm。 図9(A−H) 腫瘍におけるCD44v6の発現。良性皮膚パピローマは、 モノクローナル抗体var3.1(A)およびモノクローナル抗体Hermes−3( B)の双方に陽性であった。皮膚の扁平細胞カルチノーマは、CD44v6発現 の大きな減少を示す(C)が、鮮やかなHermes−3陽性を保っている(D)。( E)Cの拡大。(F)Dの拡大。(G)扁平細胞カルチノーマ由来転移性細胞は 、実質上モノクローナル抗体Var3.1陰性であるが、(H)それらは依然と してHermes−3エピトープを含有している。尺度線は15μm。 図10 慢性炎症(リウマチ性関節炎)を患う患者の血清におけるCD44v 6の存在。代表的な実施例として、リウマチ性関節炎の患者2人および正常被験 者1人の血清の連続希釈液(1/10から1/3200まで)中のCD44v6 およびHermes−3エピトープの存在を示す。レーンA−C:正常被験者、A:He rmes−3、B:Var3.1、C:3G6、陰性のコントロール。レーンD−F :患者#1、D:Hermes−3、E:Var3.1、F:3G6。レーンG−H: 患者#2、G:Hermes-3、H:3G6。Hermes-3染色は陰性であった。BSA 、コントロール・ウェルは50μgBSAを含有する。 図11 CD44のエクソンv6のヌクレオチド配列。太字で示したヌクレオ チドは、免疫化のために用いる合成ペプチドを調製するのに用いられるアミノ酸 をコードする配列である。ヌクレオチドの番号づけは、参考文献11に報告され たデータに基づく。 発明の概要 本発明はエクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含有するCD44変 異体に、特異性をもって反応することができるモノクローナル抗体を指向するも のである。 本発明はまた、CD44の特定の変異型が細胞中で発現されているかどうかを 測定することにより、病理学的状態を検出する方法を指向するものでもある。好 ましい実施態様においては、細胞、とくに扁平上皮細胞の悪性転換や、悪性転換 の起こったそれらの細胞の転移能力を検出するのに、細胞表面CD44v6の発 現の消失を用いる。さらに好ましい実施態様においては、CD44v6の消失の 検出に用いる試薬は、モノクローナル抗体Var3.1である。 別の好ましい実施態様では、本発明は血清サンプル中のCD44v6測定によ り、個体における炎症状態の検出を指向する。この方法を用いて検出できる炎症 性疾病には、リウマチ性関節炎および炎症性腸疾病が含まれる。 発明の詳細な説明 定義 : 以下のように定義する: 1.CD44:CD44は多くの細胞表面上に見られる多機能糖タンパク質であ り、接着依存プロセスに関与する。本タンパク質には、いくつかの異なる型があ り、これを「異性型」と呼ぶ。90kD型は、標準またはリンパ球型と呼ばれる 。150kD型もあり、これは上皮細胞や他の細胞に見られる。 2.CD44変異体:CD44の90kDリンパ球型以外のすべての型を変異体 と呼ぶ。変異体は90kDリンパ球CD44タンパク質を含むが、そのうえにさ らなるアミノ酸配列エレメント(「ドメイン」)を有する。そのCD44変異体 を形成するドメインは、CD44遺伝子を含んでなる少なくとも10個のエクソ ンの異なるスプライシングの結果である。 3.CD44v6:エクソン6によりコードされるアミノ酸配列を一次構造中に 含むCD44変異体を「CD44v6」と呼ぶ。 4.エクソンv6:エクソンv6は、ヒトCD44遺伝子のヌクレオチド114 0〜1267(参考文献11および14)と定義される。エクソンv6の配列は 、図11に示す。 5.Hermes-3:Hermes-3は、CD44のすべての型に存在する90kDリンパ 球タンパク質上の部位を認識するモノクローナル抗体である。 6.Var3.1:Var3.1は、インターナショナル・デポシタリー・オー ソリティー(International Depositary Authority)DMS、ドイチェ・サムル ング・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ゼルク ルツレン・ケーエムベーハー(Deutsche Sammlung Von Mikroorganismen und Ze llkullturen GmbH)、所在地マシェローデ・ベク1ベー、デー−3300ブラウ シュベイク(Mascherode Weg 1B,D-3300 Braunschweig)、ドイツ、に寄託され たモノクローナル抗体である。寄託は1993年6月4日に行い、受領番号DM S ACC2131をえた。本抗体は、エクソン6によりコードされるアミノ酸 配列を含むCD44の型に特異的である。 7.省略形「PBL」は、「末梢血リンパ球(peripheral blood lymphocytes) 」を表し、mAbは「モノクローナル抗体」を表し、FCSは「ウシ胎児血清」 を表し、PBSは「リン酸塩緩衝化生理食塩水」を表す。 8.炎症性疾病:炎症性疾病は、炎症に関連する細胞性および組織学的反応によ って特徴づけられる疾病である。炎症の典型的な兆候は、赤み、局所的な温熱感 、腫れ、痛み、およびときには正常機能の喪失である。 9.転移能力:転移能力は、腫瘍性転換した細胞が体の1つの部分から別の部分 へ転移する傾向と定義される。典型的には、転移能力は新しい部位にコロニー形 成する細胞総数のパーセンテージとして表される。 10.悪性転換:悪性転換は、正常細胞のガン細胞への変化である。悪性転換が 起こったことを示す主な特徴は、無制御の細胞増殖および分化機能の消失である 。エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列に特異的なモノクローナル抗体 本発明は、エクソンv6(図11)によりコードされるアミノ酸配列要素をそ の一次構造中に含むCD44の型と特異的に反応するモノクローナル抗体を指向 する。特定の抗原に特異的なモノクローナル抗体を作る方法は、この技術分野に おいてよく知られている。CD44エクソンv6によりコードされるペプチドへ のモノクローナル抗体の作成に適用した手順は、以下の実施例Iに述べる。実施 例で作成した抗体にはVar3.1と名付け、インターナショナル・デポシタリ ー・オーソリティーDMSドイチェ・サムルング・フォン・ミクロオルガニスメ ン・ウント・ゼルクルツレン・ゲーエムベーハー、所在地マシェローデ・ベク1 ベー、デー−3300ブラウシュベイク、ドイツ、に寄託した。寄託は、199 3年6月4日に行い、受領番号DMS ACC2131をえた。 本発明は、一般にエクソンv6特異的抗体、およびとくにVar3.1の種々 の用途を意図する。すべてのばあいにおいて、抗体−抗原複合体の検出は標識さ れた2次抗体、すなわちエクソンv6にコードされた抗原に結合する抗体中に存 在するイムノグロブリン鎖を認識する抗体を用いても、あるいは1次抗体を直接 標識することによっても行うことができる。そのような目的に典型的に用いられ る標識の例には、放射性標識(たとえば125I、131I、14Cもしくは3H)、ビ オチン、蛍光標識(たとえばフルオレセイン(fluorescein)、ローダミン(rho damine)もしくはフィコエリスリン(phycoerythrin))または酵素(たとえば ホースラディシュ・ペルオキシダーゼ、アルカリン・ホスファターゼもしくはウ レアーゼ)が含まれる。そのような標識を抗体中へ取り込む技術および標識され た抗体−抗原複合体を検出する技術は、この技術分野においてよく知られている (たとえばフード(Hood)ら、イムノロジー(immunology)、第2版、第3章( 1984)を参照のこと)。 モノクローナル抗体Var3.1は、ヒトCD44v6をエクソンv6をもた ないCD44の型から区別することができる。これおよび同様に方向づけられた (directed)モノクローナル抗体の研究目的の使用は、本発明の範囲に含まれ、 以下に説明される。正常および疾病状態におけるCD44v6発現を調べた結果 、この抗原の発現と悪性転換、転換された細胞の転移能力およびヒトにおける炎 症性疾病の存在の間には相互関係があるという結論をえた。CD44v6の正常細胞中での発現 Var3.1を用いて正常細胞中での抗原の発現を調べる研究は、実施例Iに 詳細に延べるが、以下に概要を示す。これらの研究はこの抗体を研究の目的に用 いうる方法を説明している。さらに、のちの悪性転換したサンプルまたは炎症性 疾病を有する患者からのサンプルでえられた結果と比較するとき、正常サンプル からえられた結果から、CD44v6抗原の発現は診断の目的に用いることがで きることが示される。 CD44v6は、異なる型の上皮細胞、樹状細胞および血管内皮細胞中に存在 することが分かった。もっとも豊富に発現が見られるのは扁平上皮細胞中であり 、そこでは、Var3.1エピトープが細胞の表面側に集中し て現れる。モノクローナル抗体Var3.1とCD44分子の一定領域に結合す る抗原であるHermes−3との間の発現パターンの比較により、いくつかの興味深 い特徴が明らかになった(表1にまとめた)。 扁桃腺の表面上皮では、Var3.1およびHermes−3反応性は異なる。Va r3.1では上皮の中部および上部層の細胞が最もよく染色されるが、基底層は モノクローナル抗体Hermes−3に最大の反応性を示す。 結合組織構成要素は、Hermes−3に強く反応するが、モノクローナル抗体Va r3.1では染色されない。一方、血管の上部(high)内皮は、Var3. 1陽性だがHermes−3陰性である。 CD44v6は、2次リンパ器官のリンパ細胞上または末梢血リンパ球上には 存在しない。しかしながら、これらすべての白血球集団は、モノクローナル抗体 Hermes−3で鮮やかに染色される。したがって、エクソンv6の発現は2、3の 分化した細胞型に限られるが、Hermes−3エピトープは幅広くいろいろな細胞上 に存在する。 インビボにおける上皮細胞の表面上の発現とは対照的に、末梢血白血球および いくつかの上皮細胞系は、CD44v6を細胞内にのみ発現する。それは明らか に膜関連型としておよび細胞質中拡散型としての双方で分布する。モノクローナ ル抗体Var3.1染色は、扁桃腺のアセトン固定された切片上と固定されてい ないクリオスタット(cryostat)切片上とで同じ反応パターンを形成するので、 アセトン処理(透過性化のために用いられる)自体はVar3.1エピトープの モノクローナル抗体への到達可能性には必要でない。したがって、アセト ンは細胞膜の何らかの脂質組成を溶解することによりVar3.1エピトープを 暴露するものではない。 かなりの量のCD44v6はNP−40不溶性の型で存在し、そのため細胞骨 格タンパク質と連結している可能性が非常に高い。標準CD44の細胞質テール は、マウスTリンパ腫細胞中でアクチンとホドリン(fodrin)を膜貫通タンパク 質につなげているアンキリン(ankyrin)と関連していることが知られている(26 ) 。CD44はWI−38中のビメチン(vimetin)および3T3細胞中のアクチ ンとともに分布している(colocalized)(27、28)。さらに、A3D7およびHerm es-1(CD44の一定部分に対する別の抗CD44抗体)反応性物質がヒトT 細胞中にNP−40不溶解性型で存在することが示されている(29)。この結果は 、CD44v6が少なくとも部分的にはこれらの以前に述べられたCD44の洗 剤不溶性型の説明をすることができることを示唆する。CD44v6発現は悪性転換の診断および腫瘍細胞の転移能力評価に用いること ができる CD44v6の発現は、良性の上皮腫では変わらなかった。対照的に、悪性転 換はCD44v6のダウンレギュレーションに関連していた。さらに、変異CD 44v6は転移性細胞には事実上存在しなかった。対照的に、悪性の大部分はHe rmes-3陽性のままであった。これらの観察は37上皮腫瘍研究の材料における 真実を支持するものである(実施例I参照)。 この結果は、エクソンv6が上皮扁平カルチノーマの 浸潤および転移には責任がないことを示唆する。むしろその発現は、上皮細胞の 制御された正常分化および増殖に関連するものと思われる。その発現は悪性転換 の間は抑制されている。 上記の結果は文献に報告されている結果と一致する。インビボモデルにおける 腫瘍成長についての標準および上皮CD44異性型の効果についての最近の研究 では、標準80kD−90kD型は腫瘍の浸潤および転移活性を促進したが、上 皮型は促進しなかった(17)。非ホジキンリンパ腫についての研究では、Hermes− 3の表面の発現は、転移の優勢(prevalence)に明確に関係していた(15、16)。 我々はいずれの白血球細胞サブセットまたは細胞系の表面上にもエクソンv6を 検出できなかったので、同様に標準型が最も非ホジキンリンパ腫の転移挙動を媒 介している可能性が高い。 CD44v6発現の消失は上皮細胞における悪性転換および転移能力増加に関 係しているが、異なる起源の細胞が転換をうけたばあいには他の変化が起こりう ーマ細胞系におけるCD44の変異型の発現は転移特性の獲得を招くことを見い だした(10)。エクソンv6の発現はこのプロセスの中心的役割を有することが示 唆された。 異なる細胞起源の悪性材料は異なる観察を説明するであろう可能性は非常に高 いと思われる。前記のVar3.1についての研究は、ヒトケラチン生成細胞由 来カルチノーマを用いたが、ラットモデルでの研究には2つのアデノカルチノー マおよびそれらの誘導体/変異体が 用いられた(10)。アデノカルチノーマ標本上のVar3.1を用いたヒトサンプ ルにおける予備研究では、特定のばあいに、エクソンv6は悪性転換の間アップ レギュレーションされることを示す。最近の文献では、PCRおよびハイブリダ イゼーションによって分析すると、ヒトの胸および結腸の悪性腫瘍において、大 きな分子量の交互にスプライシングされた(alternatively spliced)変異体が 過剰生産されていることが報告された(24)。したがって、CD44の腫瘍転移に おける役割は種、カルチノーマのタイプまたは宿主の微小環境によって異なるの であろう。 ここにクレームされる発明によって、エクソンv6によりコードされたエピト ープに対して特異的なモノクローナル抗体は悪性転換および転移能力の検出に用 いることができる。悪性転換のばあいには、悪性であることが疑われる組織のサ ンプルは、標準的なバイオプシーの技術によりえる。ついでモノクローナル抗体 を用いて、バイオプシーサンプル中に存在するCD44v6の量を、同じタイプ の組織であって正常であることが分かっている個体からえられた基準(referenc e)サンプルに存在する量と比較する。アッセイに用いた全く同じ手順は、実施 例Iに述べた免疫組織化学手順にしたがうことも可能であり、また他の標準的診 断イムノアッセイの形を採ることもできる。上皮起源の組織において、悪性転換 は正常組織に比べてエクソンv6抗原の消失をともなう。 細胞の転移能力の評価の目的で行われるアッセイは、比較がバイオプシーサン プルと、悪性転換しているが転移性でないことが知られている細胞との間で行わ れるこ とを除いては、悪性転換の検出のためのアッセイと同様である。また、サンプル および基準組織は、組織タイプにしたがって合致させるべきである。たとえば、 肝臓サンプルは肝臓起源の基準サンプルと比較すべきである。扁平上皮起源の組 織のばあいには、増加した転移能力はCD44v6抗原の存在に逆相関している 。CD44v6発現は炎症性疾病の診断に用いることができる 正常個体由来および慢性炎症性疾病(リウマチ性関節炎または炎症性腸疾患の いずれでも)を患っている個体由来の血清サンプルを採取し、Var3.1抗体 を用いてCD44v6の存在を調べた。実施例Iに述べたドット・ブロット法を 用いて行ったアッセイにより、炎症性疾病の患者由来のサンプルは抗体に対して 強い反応性を示したが、正常個体からえられたサンプルは反応性を示さないかま たは弱い反応性を示した。 これらの結果は、CD44v6エピトープは炎症性疾病の診断に用いることが できることを示す。炎症性腸疾病を有することが疑われる患者由来の血清サンプ ルを正常個体由来の血清サンプルと比較する。全く同じ手順は、実施例Iに述べ たドット・ブロット法または他の通常用いられるいかなるイムノアッセイ法にし たがうこともできる。炎症性の疾病の存在は、採取されたサンプル中に正常基準 サンプルに比べて増加した抗体反応性として検出される。 本発明を一般的に説明してきたが、さらにこれを特定の実施例をあげて説明す る。この実施例は説明のみを目 的とするもので、とくに述べない限り、限定を目的とするものではない。実施例I ヒト変異体CD44のエクソンv6に対するモノクローナル抗体の作成 エクソンv6は、ラットアデノカルチノーマ細胞の転移付着(deposit)の展 開に重要な役割を演じることが報告されている(10)。ヒトにおけるCD44v6 の発現を研究するため、エクソンv6由来合成ポリペプチドに対するモノクロー ナル抗体を作成した。 ヒト変異CD44のエクソンv6由来の16アミノ酸配列(STTEETAT QKEQWFGN(11);カップリングの目的でさらにC末端システインを含む) を表す合成ペプチドを、自動ペプチド合成機(モデル431A、アプライド・バ イオシステムズ(Applied Biosystems)、カリフォルニア)を用いて作成した。 ペプチドの精製は、逆相カラムを用いた調製用HPLC(アプライド・バイオシ ステムズ)にて行い、その純度は分析用HPLCを用いて確認した。そのペプチ ドは、独立に配列決定も行い(オンラインPTHアミノ酸アナライザ−120A を装備したモデル477A、アプライド・バイオシステムズ)、正しいことが分 かった。不完全フロインド・アジュバント(Freund's Adjuvant)中100μg のペプチドを、SPF(特定病原菌フリー)のBalb/cマウスの足(foot p ad)に、1週間の間隔で3回注射した。と殺後、膝窩リンパ節からリンパ球を単 離し、標準的手順を用いてNS−1ミエローマ細胞と融合させた。抗原として合 成ペプチドを用いてハイブリドーマ上 清をELISA(以下を参照のこと)でテストした。 Hermesシリーズの抗CD44モノクローナル抗体の作成は、以前に述べた(21) 。Hermes−3は、CD44の一定領域の近位膜外部分にあるエピトープを認識す る(6)。3G6、マウス抗トリT細胞モノクローナル抗体を陰性のコントロール とて用いた。すべての抗体を、血清フリー上清として、または硫酸アンモニウム 沈殿濃縮物として用いた。 ハイブリドーマを、ELISAを用いてスクリーニングした:エクソンv6由 来合成ペプチドおよびコントロールペプチド(DELPQVTLPHPNLHG PEILDVPST)を、一晩37℃にてマイクロタイター・ウェル(ダイナテ ック・ラボラトリーズ(Dynatech Laboratories)、アレキサンドリア、バージ ニア)の底に吸収させた(10μg/ウェル)。洗浄したのち、残っている結合 部位を1%ゼラチンでブロックし、洗浄したのち1次抗体を2時間加えておいた 。アルカリンホスファターゼにコンジュゲートしたヤギ抗マウスIgGおよびI gM(テイゴ(Tago)、バーリンゲイム、カリフォルニア)を2次抗体として、 p−ニトロフェニルホスフェートを基質とて用いた。マルチスキャン(Multisca n)(ラブシステム(Labsystems)、ヘルシンキ、フィンランド)で、405n mにて吸光度を測定した。 1つのハイブリドーマからの上清が、免疫化に用いたペプチドを特異的に認識 した(図1)。このエクソンv6特異的モノクローナル抗体(モノクローナル抗 体Var3.1と呼ぶ)を、限定希釈による2回のサブクローニングののち、さ らなる研究のために選択した。モノク ローナル抗体Var3.1のモノクローナル抗体アイソタイプは、IgG1であ った。実施例II ヒト変異体CD44のエクソンv6を含有する抗原タンパク質の調製および精製 CD44のエクソンv6を含有する型は、HaCaTから逆転写酵素ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)により増幅し、融合タンパク質作成のためにpGEX− 2Tベクター(22)中にクローン化した。PCRプライマーは以下の通り: グアニジン・イソシアネート−フェノール抽出法により、HaCaTのRNA を単離した。総量1.5μgのRNA、オリゴ(dT)プライマーおよびM−M LV逆転写酵素を用いて、製造者(パーキン・エルマー・シータス(Perkin Elm er Cetus)、ノルウォーク、コネチカット)の指示にしたがって第1鎖cDNA 合成を行った。HaCaT細胞はいくつかの型のCD44(非公開PCRデータ 、K.G−V.、M.S.、S.J.)を有するので、図2Aに図式的に説明し たように、2つの別々のPCR増幅反応で2セットのプライマーを用いることに より、PCR産物中のv6の存在を確実にした。 1つの反応(1a)でプライマーAおよびBを用い、もう一方の反応(1b)で はプライマーCおよびDを用いた。その後で、それぞれBamH1およびEco R1テールを含有するプライマーEおよびFを用いる反応において、前記産物を 結合させた。0.95kbPCR産物中のエクソンv6の存在は、P32標識をし たプローブGを用いるドット・ブロット・ハイブリダイゼーションにより、およ び配列決定により確かめた。 1.5%アガロースゲルから0.95kb断片(エクソンv6〜v10を含有 する)単離し、BamH1およびEcoR1で消化し、T4リガーゼ(ストラタ ジーン(Stratagene))でpGEX−2T発現ベクター中につないだ(23、22)。 これより0.95kbのv6を含有するプラスミドpGEX−2Tインサートを 、pGEX−2T−Varと呼ぶ。CaCl2法を用いて、pGEX−2T−V arでバクテリア(大腸菌DH5α株)を形質転換させた。イソプロピルβ−D −チオガラクドピラノサイド(IPTG)を用いて融合タンパク質の産生を誘導 し、そののちバクテリアをペレット化し、2%SDS含有レムリスサンプル緩衝 液(Laemmli's sample buffer)中で溶菌させた。 リウマチ性関節炎を患う患者のリューコフェレシスサンプル由来の末梢血細胞 を、前に述べたようにCD44抗原単離に用いた(20)。要するに、リンパ球(2 5ml充填(packed)細胞)を溶菌緩衝液(1%NP−40、0.15M Na Cl、0.01M Tris、1.5mM MgCl2、1mM PMSF、p h7.0)中で細胞溶解させた。浄化した細胞溶解液をまずセファロ ースCL−4B(ファルマシア(Pharmacia)、ウップサラ、スウェーデン)カ ラムに、ついで続けて正常マウス血清で、関係のないモノクローナル抗体で、お よびHermes−3モノクローナル抗体で(5mg/ml、カラム容積3ml)派生 化した(Derivatized)3つのCNBr活性化されたセファロース4B(ファル マシア)カラムに付した。カラムを徹底的に溶菌緩衝液で洗浄した。そののち、 Hermes-3カラムに結合した物質を50mMトリエチルアミンで溶出させ、凍結 乾燥した。単離されCD44をSDS−PAGEに付し、0.1%Tween− 20で3時間および5%AB血清(フィンランド赤十字社(Finnish Red Cross )、ヘルシンキ、フィンランド)で膜をブロックしたことを除いて以下に述べる のと同様にブロッティングを2次抗体に加えた。 血液供給者からえたPBLからおよびHaCaT細胞から、グアニジン・イソ シアネート法を用いて全RNAを単離し、cDNAに逆転写した。これらの細胞 にエクソンv6を含有するmRNAが存在するかどうか調べるため、プライマー BおよびC(図2A)をPCRに用いた。標準的サザンブロッティングの方法に したがって、PCR産物を1.5%アガロースゲル中で分離し、ナイロン膜(ゼ タ−プローブ(Zeta-Probe)、バイオラド(Bio Rad))上にブロッティングさ せ、P32標識したエクソンv6由来オリゴヌクレオチドプローブ(図2A中のプ ローブG)とハイブリダイズさせた。コントロールとして、逆転写酵素を除いた すべての試薬を用いて、同じ反応を行った。実施例III モノクローナル抗体Var3.1の特異性 実施例IIでえたヒトv6を含有する組換えタンパク質に反応することを示すこ とによって、モノクローナル抗体Var3.1の特異性を証明した。pGEX− 2T−VarおよびpGEX−2T(コントロール)形質転換体のまるごとの細 胞溶解液由来のサンプルを、5−12.5%SDS−PAGEにかけた。電気泳 動ののち、トランスフォー(Transphor)器具(ホエファー(Hoefer)、サンフ ランシスコ、カリフォルニア)中で1Aにて1.5時間ブロッティングすること により、タンパク質をニトロセルロース膜(シュライチャ−シュエル(Schleich er-Schuell)、ダッセル、ドイツ)上に写した。つぎに、その膜を、0.1%T ween−20および1%無脂肪ミルクパウダーを含有するPBS中に48時間 浸した。PBS中で洗浄したのち、ペルオキシダーゼをコンジュゲートしたウサ ギ抗マウスIg(ダコパットA/S(Dakopatt A/S)、グロストラップ、デンマ ーク)を含有するPBS中で3時間インキュベートした。徹底的に洗浄したのち 、16%メタノール、0.5mg/m14−クロロ−1−ナフトール(シグマ( Sigma))および0.01%過酸化水素を含有するPBS中で、前記の膜を展開 させた。同量のサンプルを同じゲルにかけ、40%メタノールおよび10%酢酸 で続いて固定化し、クーマシー・ブリリアント・ブルーで染色した(図2B)。 モノクローナル抗体Var3.1は、≒60kD融合タンパク質とは反応する が、親ベクターのみには反応しないことが分かった。陰性コントロールのモノク ローナ ル抗体は、≒60kD分子を染色しない。合わせると、ELISAの結果および 融合タンパク質アッセイの結果から、明らかにモノクローナル抗体はヒトのCD 44のv6を認識することが示される。 リューコフェレシス・サンプルからHermes−3精製されたCD44抗原のイム ノブロッティング分析(実施例II参照のこと)から、非還元条件では、モノクロ ーナル抗体Var3.1は2つの主要なバンド(≒220および300kD)な らびに1つの弱い大きなバンドを認識することが分かった(図3)。この実験か ら、モノクローナル抗体Var3.1は精製されたCD44にエピトープを認識 することが示される。モノクローナル抗体Hermes−3では、精製されたCD44 材料から非常にさまざまな大きさのタンパク質(70−300kD)が染色され る(図3)。実施例IV 正常組織におけるCD44v6の発現 CD44の異なる型の組織分布をイムノペルオキシダーゼ染色を用いて決定し た。外科的および皮膚パンチ・バイオプシー標本を液体チッ素中でかちかちに凍 結させた(snap frozen)。凍結標本を5μmに切断し、風乾してアセトン固定 した。切片を、湿箱(humidified chamber)中、モノクローナル抗体上清で覆い 、30分間室温にてインキュベートした。PBS中で2回洗浄したのち、5%A B血清を含有するPBS中のペルオキシダーゼとコンジュゲートさせたウサギ抗 マウスIgを加えた。最後に、0.03%過酸化水素を含有するPBS中の3, 3−ジアミノベンゼン(ポリサイエンス社(Poly sciences Inc.)、ワリントン、ペンシルベニア)を添加することにより、反応 を展開させた。染色ののち、切片をヘマトキシン(シグマ・ケミカルズ(Sigma Chemicals)、セントルイス、ミズーリ)中で対比染色をし、乾燥し、キシレン 中で洗浄してデペックス(DePex)(ビーデイエイチ・リミテッド(BDH Limited )、プール、ドーセット、英国)中で恒久標本にした。 免疫電子顕微鏡検査(immunoelectronmicroscopy)のために、液体チッ素で冷 却したフレオン22中でヒト扁桃腺由来サンプルをかちかちに凍結させた。約1 5μm凍結切片を、直ちにまたは−20℃アセトン中での短期固定化ののちにの いずれかで、染色した。イムノペルオキシダーゼ染色は、前記のように行った。 反応ののち、リン酸塩緩衝液2%グルタルアルデヒド中で固定化した。そののち 、代表的切片を光学顕微鏡検査し、適当な領域を選択した。パラレル切片の対応 領域を切り出し、切片をリン酸塩緩衝液2%オスミウムテトロキサイド中で後固 定を行い、乾燥し、逆さにしたBEEMカプセルの開口端でエポン(epon)中に 包埋した。そうする代わりに、モノクローナル抗体Var3.1、ビオチン化し たウマ抗マウスIg(ベクターラボラトリーズ(Vector Laboratories)、バー リンゲイム、カリフォルニア)および凝集ストレプトアビジン−金溶液(ザイム ド(Zymed)、サンフランシスコ、カリフォルニア)とともに、順にインキュベ ートすることによって、金標識を行った。反応産物を肉眼化するため銀増強(si lver intensification)を用いてオスミウム・テトロオキサイド固定を省いた他 は、イムノペルオキシダーゼ反応について 述べたのと同様にして、スライドを処理した。ウラニル・アセテートおよびクエ ン酸鉛を用いて薄い切片を2重染色し、ついでJEM100電子顕微鏡で検査し た。1次または2次抗体なしで、2重染色ありおよびなしで処理したスライドを コントロールとした。 扁桃腺では、表面の上皮がモノクローナル抗体Var3.1により強く染色さ れた(図4aおよびb)。反応性は、層状の扁平上皮の中部および上部層におい て比較的強かった(上層刺状部(upper stratum spinosum)および顆粒層(stra tum granulosum))が、基底層の細胞は弱い染色を示した。網状クリプト(reti culated crypt)上皮も、モノクローナル抗体Var3.1で明らかに染色され た。扁桃腺リンパ球はモノクローナル抗体Var3.1と反応しなかった。結合 組織構成要素も陰性であった(図4a)。胚中心において、モノクローナル抗体 Var3.1は、樹状形態の細胞と弱く反応した。上部(high)上皮細脈を 含有するいくつかの血管の輝く表面も、モノクローナル抗体Var3.1で染色 された(図4c)。比較すると、扁桃腺表面上皮上でのHermes−3エピトープの 発現が最も顕著で、基本的に明らかに発現が少ないのは上部層であった(図4d )。モノクローナル抗体Hermes-3は、胚中心の外側の事実上すべてのリンパ球 と強く反応し、繊維芽細胞は隔膜(septae)において強い陽性であった。一方、 ほとんどの血管の上皮層およびすべての上部(high)上皮細脈はHermes−3陰性 であった(図4e)。 電子顕微鏡検査において、扁平上皮細胞の原形質膜はペルオキシダーゼ調製に より均一に濃く染色され、通常 その染色は表面側の細胞ほど強かった。(図5a)。金調製において、金粒子は 表面扁平細胞の表面に沿って局在した(図5b)。 モノクローナル抗体Var3.1およびHermes−3によりえられた発現パター ンは、扁桃腺においても他のいくつかの組織においても明確に弁別的なものであ った。皮膚において、陰性であったケラチン化した表面層(データは示していな い)を除いて、CD44v6は皮膚の上層に著しく局在していた。真皮において 、繊維芽細胞およびほかの基質要素は陰性であったが、毛包および汗腺はモノク ローナル抗体Var3.1により明らかに染色された。表皮におけるHermes−3 エピトープの発現が、基底に非常に顕著であったが、真皮においては、Hermes− 3エピトープは繊維芽細胞に豊富に存在していた。腸では、腸内細胞がモノクロ ーナル抗体Var3.1によって明らかに染色された。パイエル板の樹状細胞で 弱い反応性が見られたが、CD44v6は他の構造には存在しなかった。モノク ローナル抗体Hermes−3は腸内細胞をさらに強く染色し、Hermes−3エピトープ は腸のリンパ、平滑筋および結合組織細胞にも存在した。CD44v6は脳の白 質または灰白質のニューロンにもグリア細胞にも存在しなかった。末梢神経もま たこの分子を欠いていた。対照的に、白質のグリア細胞はHermes−3に強い陽性 であった。実施例V 血液白血球および細胞系におけるCD44v6の細胞内配置 健康な成人ボランティアからおよび慢性炎症性疾病を患う患者から、フィコー ル勾配(Ficoll gradient)(フィコール−ハイパック(Ficoll-hypaque)、フ ァルマシア)遠心分離を用いて、ヒトPBLを単離した。P BLは、新鮮で用いるか、または活性化ブラスト細胞をえるため、3日間、37 ℃にて10%FCS、グルタミン、Hepes、ピルビン酸ナトリウム、ペニシ リンおよびストレプトマイシンを補ったRPMI1640(ギブコ)中でPHA とPWM(ギブコ(Gibco)、グランド・アイランド、ニューヨーク)の組合せ で刺激して用いた。 アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ロックビル、メリーランド )より、ヒト細胞系HeLa(上皮カルチノーマ)、KG−1、KG−1a、K −562(白血病細胞)、A549(肺カルチノーマ)をえた。U1690(ヒ ト肺カルチノーマ細胞系)をヒボネン博士(Dr.H.Hirvonen)(医学生化学部、 ツルク大学、フィンランド)から、親切にいただいた。HaCaT、自発的に不 死化した非腫瘍形成性ケラチン生成細胞系は、フセニグ教授(Prof.N.E.Fusenig )(ドイツガン研究センター、ハイデルベルグ、ドイツ)から、親切にいただい た。すべての接着細胞系は、10%ヒトAB血清、10mM Hepesおよび 抗生物質を補ったダルベッコ変形最小必要培地(ギブコ)中で培養し、トリプシ ン−EDTA(ベーリンガー・マンハイム(Boehringer-Mannheim)、ドイツ) を用いて培養(passage)した。 血液細胞および接着細胞系(Ca2+、Mg2+ フリーHBSS中5mM ED TAではがす)を懸濁液中で染色した。細胞は固定化せずに、または固定化およ び透過性化(PBS中1%ホルムアルデヒド(10分)、ついで氷冷アセトン( 5分)、ついでPBSによる洗浄2回) ののちに染色した。細胞を1次抗体で4℃にて20分間インキュベートし、5% FCS1mMアジ化ナトリウムを含有するPBS中で2回洗浄した。つぎに、5 %ヒトAB血清を含有するPBS中FITCでコンジュゲートしたヒツジ抗マウ スIgG(シグマ)を20分間加えた。そののち、細胞を2回洗浄し、1%ホル ムアルデヒドを含有するPBS中で固定化した。ファクスキャン・サイトメータ ー(FACScan cytometer)(ベクトン・デキンソン(Becton Dickinson)、マウ ンテン・ビュー、カリフォルニア)を用いて分析を行った。免疫蛍光顕微鏡検査 のため、サイトスピン2サイトセントリフュージ(Cytospin 2 cytocentrifuge )(シャンドン・サザン(Shandon Southern)、サレイ、英国)で細胞を顕微鏡 スライド上にスピンさせ、10%PBSを含有するグリセロール中スライドに載 せた。またはそうする代わりに、接着細胞はグラス・カバースリップ上に増殖さ せた。そののち、はがすことなくそれらに前記の免疫蛍光顕微鏡検査の手順を行 った。 CD44v6は、FACS分析で測定したように、PBL、単核細胞および顆 粒球の表面に存在しなかった(図6)。PWM/PHA誘導されたイムノブラス トおよびプラズマ細胞も、この型のCD44を発現していなかった。また、イン ビボで活性化されたPBL(慢性炎症)は、モノクローナル抗体Var3.1で 表面陰性であった。しかしながら、細胞を免疫蛍光染色の前に透過性化に付すと 、非活性化および活性化された細胞の大部分がVar3.1エピトープを発現し た(図6)。陽性細胞の数は、異なる個体において50から100%の間 であった。蛍光顕微鏡検査において、明らかな反応性が細胞の外縁に顕著に局在 しており、さらに細胞質全体に散らばった弱い染色が検出された(図6b)。C D44v6は、RNAレベルでもリンパ球に存在した(図7)。対照的に、Herm es−3エピトープは、FACSおよび免疫蛍光顕微鏡検査で確認されたようにす べての血液白血球サブタイプの表面に豊富に出現されていた(図6)。 Var3.1およびHermes−3の洗剤耐性を調べる際に、ガラススライド上に 増殖したHaCaT細胞およびPBLのサイトセントリフュージ調製物を用いた 。細胞を前記のようにまず固定化し、透過性化した。そののち、0.5%NP− 40含有または非含有PBS中で4℃にて5分間細胞をインキュベートし、2回 洗浄した。つぎに、細胞を前記のように免疫蛍光で染色し、蛍光顕微鏡を用いて 分析した。細胞をまず染色したのちに洗剤で処理したばあいには、同様の結果が えられた。 CD44は細胞骨格に関連していることが知られているので、我々はCD44 v6も細胞骨格タンパク質に連結しているかどうかを決定した。0.5%非イオ ン性洗剤NP−40含有または非含有PBS中で透過性化されたHaCaT細胞 をインキュベートし、免疫蛍光で染色した(図8)。免疫蛍光顕微鏡検査により 、かなりの量のCD44v6がNP−40非溶解性の形であることが示された。 対照的に、NP−40処理の間にHermes−3含有型のCD44のかなりの量が消 失した。PBLを分析したばあいにも、同様の結果がえられた。 HaCaT細胞のNP−40細胞溶解物からは、ウエ スタン・ブロッティングまたは35C−メチオニン、35S−システイン、35 硫酸塩および14C−グルコサミン標識後の免疫沈降でCD44v6に対する分 子集団(molecular mass)はえられなかった。おそらく、これらの細胞でCD4 4v6のNP−40溶解性が乏しいせいであろう。さらに、モノクローナル抗体 Var3.1も沈降性の乏しい抗体であることがわかった。しかしながら、SD S溶解されたHaCaT細胞のイムノブロッティングにおいて、弱い≒200k Dバンドが見られた(データは示していない)。 ヒトケラチン生成細胞(HaCaT)、上皮カルチノーマ(HeLa、U16 90、A549)および造血性(KG−1、KG−1a、K562)細胞系は、 すべて表面上にCD44v6を欠いていた。しかし、それらすべては透過性化の のち調べると(HaCaT、HeLa、U1690)、モノクローナル抗体Va r3.1に明確な細胞内染色を示した。CD44v6とは対照的に、すべての細 胞系は細胞表面および細胞質双方にHermes−3反応性を示した。実施例VI ヒト腫瘍におけるCD44v6のダウンレギュレーション 悪性の拡張における異なるCD44型の役割は、現在論争中である。したがっ て、我々は良性(7パピローマ)および悪性(合計30:5転移性、5グレード III、10グレードIIおよび10グレードI頭および首の偏平細胞カルチノーマ )上皮腫瘍をCD44v6の発現に対して染色した。これらの実験から、良性腫 瘍のすべ ての上皮細胞は、隣接する健康な組織の正常同等細胞と同様に、モノクローナル 抗体Var3.1で染色されることが示された。驚いたことに、悪性の領域にお けるすべてのカルチノーマサンプルで、CD44v6の発現はダウンレギュレー ションされていた。一般に、より分化したカルチノーマほど、分化していないも のよりも、モノクローナル抗体Var3.1により強い反応性を示した。例とし て、良性パピローマおよび偏平細胞カルチノーマの染色パターンを図9に示す。 偏平カルチノーマすべての遠隔転移病巣は、実質的にモノクローナル抗体Var 3.1に陰性であった。対照的に、これらの標本において、Hermes-3はすべて の良性および転移性付着を含む大部分の悪性細胞タイプを鮮やかに染色した(図 9)。実施例VII 炎症性疾病患者の血清中CD44v6レベル ドット・ブロットアッセイを用いて、正常被験者および慢性の炎症性疾病を患 う患者由来の血清サンプルからの一連の希釈を分析した。血清サンプルまたはB SA(コントロールとして50μg/ウェル)の連続希釈を、ドット・ブロット 器具を用いてニトロセルロース膜(シュライシャ・シュエル)上に移した。1% 無脂肪ミルク中で室温にて2時間ブロッキングを行い、ついでPBS中で2回洗 浄した。そののち、膜を短冊状に切って、その短冊をウエスタン・ブロッティン グで述べたように染色した。 正常血清は、モノクローナル抗体Var3.1と反応性を示さなかった。対照 的に、慢性疾病患者由来の血清 はCD44v6特異的モノクローナル抗体に強く染色される物質を含有していた (図10)。Hermes−3反応物質はこの方法では検出されなかった。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1995年5月19日 【補正内容】 請求の範囲 (請求の範囲第1〜10項を以下のように補正する。) 1.エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含有するCD44の型と結 合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型には結合しないモノクロ ーナル抗体であって、インターナショナル・デポシタリー・オーソリティーDM S、ドイチェ・サムルング・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ゼルクル ツレン・ゲーエムベーハーに受領番号ACC2131として寄託されたハイブリ ドーマ細胞系により産生されたVar3.1であるモノクローナル抗体。 2.請求の範囲第1項記載の抗体と組織または細胞を反応させる、組織または細 胞中のCD44v6の存在を検出する方法。 3.前記組織または細胞がヒト起源のものである、請求の範囲第2項記載の方法 。 4.動物またはヒト由来の扁平上皮細胞が悪性転換しているかどうかを検出する 方法であって、 a)バイオプシーまたは外科手術によりアッセイすべき組織サンプルをえるこ と、 b)前記組織サンプルを、エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含 有するCD44の型と結合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型 には結合しないモノクローナル抗体と反応させることにより、組織中に存在する CD44v6の量を測定すること、 c)工程b)でえられた結果を、正常であることが分 かっている基準サンプルを用いて同様の反応を行った結果と比較すること、 d)基準サンプルに比べて、組織サンプル中のCD44v6の間の差が統計的 に有意に減少しているものを、悪性転換組織であると同定すること を特徴とする検出方法。 5.上皮起源の悪性細胞の転移能力を測定する方法であって、 a)バイオプシーまたは外科手術によりアッセイすべき腫瘍サンプルをえるこ と、 b)前記腫瘍サンプルを、請求の範囲第1項記載のモノクローナル抗体と反応 させることにより、腫瘍サンプル中に存在するCD44v6の量を測定すること 、 c)工程b)でえられた結果を、前記腫瘍サンプルと同じタイプの腫瘍細胞で あるが、転移性でないことが分かっている基準サンプルを用いて同様の反応を行 った結果と比較すること、 d)基準サンプルに比較して、組織サンプル中のCD44v6のレベルが統計 的に有意に減少しているものを、高度な転移能力をもつ腫瘍であると同定するこ と 特徴とする検出方法。 6.患者における炎症性の疾病を検出する方法であって、 a)前記患者から血清サンプルをえること、 b)前記腫瘍サンプルを、エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含 有するCD44の型と結合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型 には結合しないモノクローナル抗体と反応させることに より、存在するCD44v6の量を測定すること、 c)工程b)でえられた結果を、正常個体由来の血清サンプルを用いて同様の 反応を行った結果と比較すること、 d)正常個体由来の血清サンプルにおけるCD44v6の量に比較して、その 血清サンプル中のCD44v6が統計的に有意に増加している個体を、炎症性疾 病があると同定する ことを特徴とする検出方法。 7.前記モノクローナル抗体が請求の範囲第1項記載の抗体である、請求の範囲 第6項記載の方法。 8.前記炎症性疾病がリウマチ性関節炎または炎症性結腸疾病である請求の範囲 第6〜7項のいずれかに記載の方法。 9.CD44v6の量をドット・ブロット・アッセイにより測定する、請求の範 囲第6〜8項のいずれかに記載の方法。 10.イムノペルオキシダーゼ染色を用いてCD44v6の存在を検出する、請求 の範囲第2〜8項のいずれかに記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BG,BY,CA,CH, CN,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,GE,H U,JP,KR,KZ,LU,LV,NL,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SE,SI,SK,UA, US,UZ (72)発明者 サルミ、マルコ フィンランド共和国、フィン―20500 ツ ルク ベヘ―ヘメーンカツ 12 アー ベ ー 30

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含有するCD44の型と結 合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型には結合しないモノクロ ーナル抗体であって、インターナショナル・デポシタリー・オーソリティーDM S、ドイチェ・サムルング・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ゼルクル ツレン・ゲーエムベーハーに受領番号ACC2131として寄託されたVar3 .1であるモノクローナル抗体。 2.請求の範囲第1項記載の抗体と組織または細胞を反応させる、組織または細 胞中のCD44v6の存在を検出する方法。 3.前記組織または細胞がヒト起源のものである、請求の範囲第2項記載の方法 。 4.動物またはヒト由来の組織が悪性転換しているかどうかを検出する方法であ って、 a)バイオプシーまたは外科手術によりアッセイすベき組織サンプルをえるこ と、 b)前記組織サンプルを、エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含 有するCD44の型と結合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型 には結合しないモノクローナル抗体と反応させることにより、組織中に存在する CD44v6の量を測定すること、 c)工程b)でえられた結果を、正常であることが分かっている基準サンプル を用いて同様の反応を行った 結果と比較すること、 d)基準サンプルに比べて、組織サンプル中のCD44v6の間の差が統計的 に有意に減少しているものを、悪性転換組織であると同定すること を特徴とする検出方法。 5.前記組織が扁平上皮組織である、請求の範囲第4項記載の方法。 6.悪性細胞の転移能力を測定する方法であって、 a)バイオプシーまたは外科手術によりアッセイすべき腫瘍サンプルをえるこ と、 b)前記腫瘍サンプルを、請求の範囲第1項記載のモノクローナル抗体と反応 させることにより、腫瘍サンプル中に存在するCD44v6の量を測定すること 、 c)工程b)でえられた結果を、前記腫瘍サンプルと同じタイプの腫瘍細胞で あるが、転移性でないことが分かっている基準サンプルを用いて同様の反応を行 った結果と比較すること、 d)基準サンプルと組織サンプル中のCD44v6のレベルの差が統計的に有 意であるものを、高度な転移能力をもつ腫瘍であると同定すること を特徴とする検出方法。 7.前記腫瘍サンプルが上皮起源であって、高度な転移能力は、基準サンプルに 比べて統計的に有意なCD44v6の減少により示されるものである請求の範囲 第6項記載の方法。 8.減少患者における炎症性の疾病を検出する方法であって、 a)前記患者から血清サンプルをえること、 b)前記腫瘍サンプルを、エクソンv6によりコードされるアミノ酸配列を含 有するCD44の型と結合するが、CD44の90キロダルトン標準リンパ球型 には結合しないモノクローナル抗体と反応させることにより、存在するCD44 v6の量を測定すること、 c)工程b)でえられた結果を、正常個体由来の血清サンプルを用いて同様の 反応を行った結果と比較すること、 d)正常個体由来の血清サンプルにおけるCD44v6の量に比較して、その 血清サンプル中のCD44v6が統計的に有意に増加している個体を、炎症性疾 病があると同定する ことを特徴とする検出方法。 9.前記モノクローナル抗体が請求の範囲第1項記載の抗体である、請求の範囲 第8項記載の方法。 10.前記炎症性疾病がリウマチ性関節炎または炎症性結腸疾病である請求の範囲 第8〜9項のいずれかに記載の方法。 11.CD44v6の量をドット・ブロット・アッセイにより測定する、請求の範 囲第2〜10項のいずれかに記載の方法。 12.イムノペルオキシダーゼ染色を用いてCD44v6の存在を検出する、請求 の範囲第2〜10項のいずれかに記載の方法。
JP6523607A 1993-06-18 1994-06-16 組成物およびCD44v6に対するモノクローナル抗体を用いる診断方法 Ceased JPH08511419A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US7806393A 1993-06-18 1993-06-18
US08/078,063 1993-06-18
PCT/FI1994/000264 WO1995000658A1 (en) 1993-06-18 1994-06-16 COMPOSITIONS AND DIAGNOSTIC METHODS USING MONOCLONAL ANTIBODIES AGAINST CD44v6

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08511419A true JPH08511419A (ja) 1996-12-03

Family

ID=22141703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6523607A Ceased JPH08511419A (ja) 1993-06-18 1994-06-16 組成物およびCD44v6に対するモノクローナル抗体を用いる診断方法

Country Status (13)

Country Link
US (1) US5616468A (ja)
EP (1) EP0703989B1 (ja)
JP (1) JPH08511419A (ja)
AT (1) ATE159953T1 (ja)
AU (1) AU678487B2 (ja)
CA (1) CA2165461A1 (ja)
DE (1) DE69406664T2 (ja)
DK (1) DK0703989T3 (ja)
ES (1) ES2110764T3 (ja)
GR (1) GR3025759T3 (ja)
IL (1) IL110070A0 (ja)
WO (1) WO1995000658A1 (ja)
ZA (1) ZA944383B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007528406A (ja) * 2004-03-10 2007-10-11 クレイトン ユニバーシティ エストロゲン受容体及び使用方法
JP2014510101A (ja) * 2011-03-24 2014-04-24 ニューリム ファーマシューティカルズ(1991)リミテッド 神経保護ペプチド

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4134982A1 (de) * 1991-10-23 1993-04-29 Kernforschungsz Karlsruhe Verwendung von antikoerper enthaltenden praeparationen zur immunsuppression
HU217175B (hu) * 1992-06-09 1999-12-28 Oy Biotie Therapies Ltd. Új belhámvaszkuláris protein-1 (VAP-1), amely emberben a limfociták kötődését mediálja
UA58482C2 (uk) * 1994-06-08 2003-08-15 Бьорінгер Інгельхайм Інтернаціональ Гмбх Моноклональне антитіло vff-18 проти сd44v6 і його фрагменти
DE19540515C1 (de) * 1995-10-31 1997-02-06 Boehringer Ingelheim Int Tumortherapie durch adoptiven Transfer CD44v-spezifischer zytotoxischer T-Lymphozyten
DE19545472A1 (de) * 1995-12-06 1997-06-12 Boehringer Ingelheim Int Verfahren zur Diagnose und Therapie von Plattenepithelkarzinomen
UY24389A1 (es) * 1995-12-06 2001-10-25 Karlsruhe Forschzent Composición farmacéutica para el tratamiento de carcinoma de epitelio plano
DE19653607A1 (de) 1996-12-20 1998-06-25 Boehringer Ingelheim Int Verfahren zur Diagnose und Therapie von Hodgkin-Lymphomen
US8048416B2 (en) * 1999-10-08 2011-11-01 Hoffmann-La Roche Inc. Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD44
US20050100542A1 (en) * 1999-10-08 2005-05-12 Young David S. Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD44
US7947496B2 (en) * 1999-10-08 2011-05-24 Hoffmann-La Roche Inc. Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD44
US7189397B2 (en) * 1999-10-08 2007-03-13 Arius Research Inc. Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD44
US20090004103A1 (en) * 1999-10-08 2009-01-01 Young David S F Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD44
US8071072B2 (en) 1999-10-08 2011-12-06 Hoffmann-La Roche Inc. Cytotoxicity mediation of cells evidencing surface expression of CD44
US6972324B2 (en) * 2001-05-18 2005-12-06 Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals, Inc. Antibodies specific for CD44v6
US8986944B2 (en) 2001-10-11 2015-03-24 Aviva Biosciences Corporation Methods and compositions for separating rare cells from fluid samples
US8980568B2 (en) 2001-10-11 2015-03-17 Aviva Biosciences Corporation Methods and compositions for detecting non-hematopoietic cells from a blood sample
WO2004024750A2 (en) * 2002-09-13 2004-03-25 Dyax Corporation Cd44-binding ligands
US20050214880A1 (en) * 2004-03-26 2005-09-29 University Of Miami Salivary soluble CD44: a molecular marker for head and neck cancer
US20080057505A1 (en) * 2006-07-14 2008-03-06 Ping Lin Methods and compositions for detecting rare cells from a biological sample
CN101583722A (zh) * 2006-07-14 2009-11-18 阿维瓦生物科学股份有限公司 从生物学样品检测稀有细胞的方法和组合物
WO2010058396A1 (en) 2008-11-19 2010-05-27 Yissum Research Development Company Of The Hebrew University Of Jerusalem Ltd. A cd44vra antibody and diagnostic and therapeutic methods using same
JP6671363B2 (ja) 2014-07-15 2020-03-25 イッサム リサーチ ディヴェロップメント カンパニー オブ ザ ヘブリュー ユニバーシティー オブ エルサレム リミティッド Cd44の単離されたポリペプチドおよびその使用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE4014510A1 (de) 1990-05-07 1991-11-14 Kernforschungsz Karlsruhe Variante cd44-oberflaechenproteine, diese kodierende c-dna-sequenzen, antikoerper gegen diese proteine sowie ihre verwendung in der diagnostik und therapie
DE4134982A1 (de) 1991-10-23 1993-04-29 Kernforschungsz Karlsruhe Verwendung von antikoerper enthaltenden praeparationen zur immunsuppression

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007528406A (ja) * 2004-03-10 2007-10-11 クレイトン ユニバーシティ エストロゲン受容体及び使用方法
JP2014510101A (ja) * 2011-03-24 2014-04-24 ニューリム ファーマシューティカルズ(1991)リミテッド 神経保護ペプチド

Also Published As

Publication number Publication date
ZA944383B (en) 1995-03-03
EP0703989A1 (en) 1996-04-03
CA2165461A1 (en) 1995-01-05
WO1995000658A1 (en) 1995-01-05
AU678487B2 (en) 1997-05-29
GR3025759T3 (en) 1998-03-31
DE69406664T2 (de) 1998-06-04
ES2110764T3 (es) 1998-02-16
AU6972694A (en) 1995-01-17
DE69406664D1 (de) 1997-12-11
ATE159953T1 (de) 1997-11-15
DK0703989T3 (da) 1998-02-09
US5616468A (en) 1997-04-01
EP0703989B1 (en) 1997-11-05
IL110070A0 (en) 1994-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08511419A (ja) 組成物およびCD44v6に対するモノクローナル抗体を用いる診断方法
Malinda et al. The laminins
Kadoya et al. Antibodies against domain E3 of laminin-1 and integrin alpha 6 subunit perturb branching epithelial morphogenesis of submandibular gland, but by different modes.
Madri et al. Ultrastructural localization of fibronectin and laminin in the basement membranes of the murine kidney.
Rousselle et al. Kalinin: an epithelium-specific basement membrane adhesion molecule that is a component of anchoring filaments.
Gray et al. CD97 is a processed, seven-transmembrane, heterodimeric receptor associated with inflammation.
Shih et al. Isolation and functional characterization of the A32 melanoma-associated antigen
Jaspars et al. Tissue distribution of the human CD97 EGF‐TM7 receptor
US5504194A (en) Lymphocyte adhesion receptor for high endothelium, CD44
Ventimiglia et al. Tenascin expression in human glioma cell lines and normal tissues
JPH07505528A (ja) αvβ3インテグリンに対する抗体
JPH09509570A (ja) Mts−1遺伝子により転移性癌の診断
CN101297046A (zh) 尿路上皮癌的检测用试剂盒及方法
Loréal et al. Distribution and cellular origin of collagen VI during development and in cirrhosis
US20040214171A1 (en) Cat kidney disease marker
Ferrarini et al. Distinct pattern of HSP72 and monomeric laminin receptor expression in human lung cancers infiltrated by γ/δ T lymphocytes
Sorokine et al. Presence of circulating anti‐c‐myb oncogene product antibodies in human sera
JPH08506801A (ja) Cd44エキソン6に対応するペプチド、そのペプチドに特異的な抗体、および、腫瘍診断にそれらの抗体を使用する方法
JPH0742320B2 (ja) 転移性ヒト腫瘍を確認する方法および組成物
WO2004064857A1 (ja) ガレクチン9含有医薬
EP0514481B1 (en) Merosin, nucleic acids encoding, fragments and uses thereof
WO1994007906A9 (en) Epidermal surface antigen and uses thereof
WO1994007906A1 (en) Epidermal surface antigen and uses thereof
JP2004244411A (ja) ガレクチン9含有医薬
JPH09505985A (ja) メロシンをコードする核酸、メロシン断片およびその使用

Legal Events

Date Code Title Description
A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20040309

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040330