JPH09505985A - メロシンをコードする核酸、メロシン断片およびその使用 - Google Patents

メロシンをコードする核酸、メロシン断片およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、タンパク質のサブユニットをコードする単離された核酸分子を提供し、このタンパク質は約800kDの見掛けの分子量を有し、メロシンと称される。また、メロシン断片をコードする単離された核酸分子も提供する。抗メロシン抗体、メロシンの組換体産生のためのベクター、および宿主ベクター系の使用による組換えタンパク質の発現もまた提供する。さらに、本発明は、軸索成長を促進するための、および特定診断用途のためのメロシンの使用を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 メロシンをコードする核酸、メロシン断片およびその使用 本発明は、国立衛生研究所からの補助金DK30051、CA45546、CA28896および癌 センター補助金許可番号CA30199を受けた。合衆国政府は本発明において特定の 権利を有し得る。 発明の背景 本発明は一般に基底膜、特に新規な組織特異的基底膜関連タンパク質に関する 。 基底膜は、下層組織支質から上皮細胞を分ける細胞外マトリックスの薄いシー ト(sheet)である。基底膜は上皮器官および内皮器官を区画化し、そして組織構 造を維持する。特定の組織では、基底膜はいくつかの細胞型の相互作用の産物で ある;例えば、糸球体基底膜は上皮細胞および内皮細胞双方から作られる。骨格 筋では、筋内膜由来の繊維芽細胞が、基底膜のアセンブリに対してIV型コラー ゲンを与える。神経基底板の形成には、シュワン細胞およびニューロンの相互作 用を要する。さらに、基底膜は、細胞の付着、移動および増殖を促進することに よって、また組織相互作用のためのシグナルを媒介することによって、発育およ び組織修復で機能する。 全ての基底膜はラミニン、IV型コラーゲン、エンタクチンおよびヘパラン硫 酸プロテオグリカンを含有する。ラミニンは3つのポリペプチド鎖、400kD のA鎖および各々200kDの2つのB鎖よりなる大きな糖タンパク質である。 A鎖のアミノ末端の2/3はB1およびB2鎖に相同であり、その一方、カルボ キシ末端の1/3は区別される構造を有する。 最近の研究では、いくつかの遺伝学的に区別されるサブユニット鎖およびその 結果としてのいくつかのラミニンのイソ形態が存在することを明らかにした。E HSラミニン鎖A、B1およびB2の他に、メロシン(ラミニンM鎖としても知 られている)(A鎖の相同体)(Leivoら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:1544 -1548(1988); Ehrigら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3264-3268(1990))、s −ラミニン(S鎖)(B1鎖の相同体)(Hunterら、Nature 338:229-234(19 89))およびB2t(B2鎖の短縮形相同体)(Kallunkiら、J.Cell Biol. 119 :679-693(1992))が特徴付けられている。最近、鳥類の眼におけるもう1つのB 1鎖変異体の部分配列が報告された(O'Rearら、J.Biol.Chem. 267:20555-2055 7(1992))。K−ラミニンおよびカリニンは、上皮細胞基底膜に存在するラミニン のイソ形態である。K−ラミニンはB1およびB2鎖を含有し、A鎖とは免疫学 的に区別される第3の190kD鎖を有する(Marinkovichら、J.Cell Biol. 11 9:695-703(1992))。カリニンは3つのサブユニットを有し、そのうち最大のサブ ユニットはK−ラミニンの1つの鎖に免疫学的に関連している(Rouselleら、J. Cell Biol. 114:567-576(1991); Marinkovichら、J.Biol.Chem. 267:17900-17 906(1992))。ラミニンの用語については、本明細書に参考として援用されるEngv all,1993,Kidney International 43:2-6、および図13を参照されたい。 ラミニンは種々の細胞型の付着、拡散、移動および増殖を促進する。ラミニン の最も顕著な特徴の1つは、培養ニューロン細胞からの軸索の外殖(outgrowth )を促進するその能力である。細胞接着の主要部位および軸索−促進活性はこの 分子の長いアームの末端における球状ドメインに存在するようである。 特定の腫瘍細胞の転移性性質もラミニンによって影響され得る。例えば、ラミ ニンは悪性癌腫細胞のIV型コラーゲンへの付着を媒介し、そしてネズミ黒色腫 細胞の転移能を増大させることが示されている。血管および他の上皮細胞組織の 基底膜への転移性腫瘍細胞の接着には他の基底膜タンパク質およびそれらのレセ プターが関与し得る。 発生、組織修復、軸索成長および癌における基底膜の重要な役割のため、新し い基底膜成分を同定する必要性が存在する。本発明はこの要求を満足させる。 発明の要旨 本発明は、タンパク質メロシンの380〜400KDaサブユニットをコード する単離された核酸分子を提供する。また、メロシン断片をコードする単離され た核酸分子を提供する。本発明は、さらに、抗体、ベクター、および宿主/ベク ター系の使用による組換えタンパク質の発現を提供する。また、本発明は、軸索 成長を促進するためのメロシンの使用を提供する。 図面の簡単な説明 図1は、部分的なメロシンポリペプチドcDNAのDNA配列および推定アミ ノ酸配列を示す。可能なN−グリコシル化部位を(▲)によって示し、そしてシ ステインは丸で囲む。アミノ酸配列決定によって得られた配列には下線を施す。 アミノ酸配列の保存されたモチーフは長方形で囲む。 図2は、ドットマトリックスブロッティングによる、メロシン断片およびマウ ス・ラミニンA鎖のCOOH末端部分のアミノ酸配列の比較を示す。配列は、Mi cro Genieマトリックス比較プログラムを用いて比較した。フレームは、40% の最小照合(minimal match)にて、8アミノ酸に設定した。 図3は、抗血清を用いた胎盤抽出物のイムノブロッティングを示す。胎盤のNa DodSO4抽出物(レーン1)および胎盤のペプシン消化物由来のメロシンポリペプ チドの精製断片(レーン2)をNaDodSO4の存在下、2〜16%グラジエントのア クリルアミドゲル上で電気泳動し、そしてニトロセルロースに移した。(a)に おけるブロットは、図1におけるメロシンポリペプチドの残基476−488に 対応する13アミノ酸ペプチドに対して惹起されたペプチド抗血清で染色した。 (b)におけるブロットは、メロシンポリペプチドのCOOH末端断片を認識す るモノクローナル抗体で染色した。比較のため、マウス・ラミニンのブロットを 抗−ラミニンで染色した(c)。矢の先は分離ゲルの先端部分を示し、数字(K Da)は分子量マーカーの位置を示す。 図4A〜Cは、胎盤からの無傷(intact)メロシンの分析を示す。図4A:ラ ット・ラミニンのNaDodSO4−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(レーン1)およ びヒト胎盤からのメロシン含有画分(レーン2)。分子量マーカーの部分は左側 に示す。図4B:メロシン含有調製物のロータリーシャドウイング後の電子顕微 鏡写真。図4C:メロシン含有調製物で被覆したマイクロタイターウェルにおけ る、およびラミニンの大きなペプシン断片で被覆したウェルにおけるELISA 。抗体は3E5(■;抗−B1)、2E8(●;抗−B2)、11D5(△;抗 −A)、および2G9(▲;抗−メロシン)であった。 図5は、ヒト・メロシンポリペプチド(「ラミニンM鎖])についてのcDN Aクローンの配列の相対的位置、部分的制限地図およびメロシンサブユニットタ ンパク質のドメイン構造を示す。上部においては、5つの重複するcDNAクロ ーンの配置およびメロシンcDNAの部分的制限地図を示す。ATGは翻訳開始 シグナルを示し、そしてTGAは3’末端翻訳終始コドンを示す。制限酵素部位 EcoRI(E)、HindIII(H)およびPstI(p)が示される。中 央では、本明細書に参考として援用されるSasakiら、Proc.Natl.Acad.Sci.U SA 84: 935-939(1987); Sasakiら、J.Biol.Chem.263:16536-16544(1988); Sa sakiら、J.Biol.Chem.262:17111-17117(1987)に準じてナンバリングしたドメ インを有するタンパク質構造を示す。ドメインGにおける5つの内部反復をハッ チングを施した長方形によって示す。システインが豊富なEGFモジュールより なるドメインIIIa、IIIbおよびVは影を付した長方形によって示す。底 部には、アミノ酸(aa)のスケールを示す。 図6は、ヒト・メロシンcDNAクローンの完全ヌクレオチド配列および全長 タンパク質の推定の完全アミノ酸配列を示す。第1行目、本実験で特徴付けした cDNAクローンのヌクレオチド配列。第2行目、先に決定されたカルボキシル 末端アミノ酸配列(本明細書に参考として援用されるEhrigら、Proc.Natl.Aca d.Sci.USA 87:3264-3268(1990))と共に上記cDNAクローンからの推定アミ ノ酸配列。推定のシグナルペプチダーゼ切断部位は三角で示し、システイン残基 は丸で囲み、そしてアスパラギン連結オリゴ糖についての可能な付着部位は長方 形で囲む。 図7は、ヒト・ラミニン型タンパク質のM(メロシン)およびA鎖のアミノ酸 配列を並べたものである。上側の行はメロシンのアミノ酸配列を示し、そして第 2行はラミニンA鎖のアミノ酸配列を示す。両方のアミノ酸配列はイニシエータ ーのメチオニンから番号付けられている。全てのシステインは丸で囲み、そして N−グリコシル化部位には下線を施す。構造ドメインは長方形で囲み、右側にロ ーマ数字で示す。SP=シグナルペプチドである。 図8は、メロシンをコードする配列の染色体位置を示す。染色体6のイディオ グラムはその染色体上におけるシグナルの分布およびメロシン遺伝子の6q22 →23への割当を示す。 図9は、17週齢ヒト胎児組織におけるメロシンおよびラミニンA鎖mRNA の発現を示す。全RNA(〜10μg)を含有するGene Screen Plusフィルター を調製し、後記実施例Vに記載したようにハイブリダイズさせた。フィルターの 臭化エチジウム(EtBr)染色(底部)は各レーンにおけるRNAの相対的量 を示す。 図10A〜図10Hは、17週齢胎児組織におけるメロシンmRNAのインサ イチュハイブリダイゼーションを示す。腎臓において(図10AおよびB)、シ グナルは、外部皮質における凝縮(condensing)前尿細管細胞および尿管由来細 管(t)に隣接する間葉細胞で観察される。ネフロンにおける分泌細管および血 管は陰性である。心筋において(図10CおよびD)、シグナルは、筋肉全体の 心筋細胞で観察され得る。皮膚のセクションにおいては(図10EおよびF)、 表皮(e)の上皮細胞で細粒子は観察されず、他方、凝縮乳頭状間葉細胞(p) および発育する毛小包(f)で強いシグナルが観察され得る。肺においては(図 10GおよびH)、気管支周囲動脈壁の平滑筋細胞にシグナルが存在するが、肺 胞および気管支細胞は陰性である。棒線A〜Dは200μm、およびE〜Hは1 00μmである。 図11は、既知のヒトAおよびB型ラミニン鎖、ラットS鎖、マウスA鎖およ びショウジョウバエA鎖のドメインVIの並べたものである。鎖の半分において 同一であるアミノ酸には影を付し、そして濃い影は保存された変化Phe(F) <−>Tyr(Y)を示す。略号:B1、ヒトB1鎖;S、ラットS鎖;A、ヒ トA鎖;mA、マウスA鎖;M、ヒトM鎖:B2、ヒトB2鎖;dA、ショウジ ョウバエA鎖。 図12は、既知のヒトAおよびB型鎖、ラットS鎖、マウスA鎖およびショウ ジョウバエA鎖のドメインVを並べたものである。鎖の半分において同一である アミノ酸には影を付し、そして濃い影は保存された変化Phe(F)<−>Ty r(Y)を示す。略号:B1、ヒトB1鎖;S、ラットS鎖;A、ヒトA鎖;m A、マウスA鎖;M、ヒトM鎖;B2、ヒトB2鎖;dA、ショウジョウバエA 鎖。 図13は、ラミニンの構造の模式図である。 発明の詳細な説明 本発明は、構造的にラミニンに関連するヒトのメロシンタンパク質の主要サブ ユニットをコードするcDNA分子を提供する。メロシンタンパク質は約800 kdの見掛けの分子量を有し、300、200、200および80kDの見掛け の分子量を有する4つのポリペプチドよりなり、上記300kDポリペプチドは ジスルフィド結合によって該200kDポリペプチドに結合しており、そして上 記300kDポリペプチドおよび上記80kDポリペプチドは図6に示したアミ ノ酸配列を実質的に有する380〜400kDaのメロシンサブユニットを含む 。メロシンは、他の組織のうちとりわけ、胎盤、横紋筋、末梢神経、栄養膜およ びヒト・シュワン細胞新生物に見い出される。 本明細書に参考として援用されるLeivoら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:1 544-1548(1988)は、基底膜関連ポリペプチドメロシンの65KDaおよび80K Daセグメントの単離を記載している。これらの2つの前駆体セグメント、完全 長メロシンポリペプチド、メロシンポリペプチドの断片、およびこれらのセグメ ント、ポリペプチドまたは断片の任意を含むタンパク質もメロシンと呼ばれる。 65KDaおよび80KDaタンパク質は、800KDaタンパク質複合体内に 含有される380〜400KDaメロシンポリペプチドのセグメントであるよう なので、メロシンなる用語は本明細書に記載される上記800KDaタンパク質 にも適用される。380〜400KDaサブユニットは、メロシンポリペプチド 、メロシンサブユニット、M鎖、またはラミニンM鎖と称される。 その生物学的機能を破壊することなく、メロシンサブユニットの一次配列に、 限定的な改変がなされ得、また、全一次構造の一部分のみが活性を実現するため に必要であり得ることが理解される。1つのそのような生物学的に活性な断片は 、図1に示される配列を実質的に有する分子である。本発明の別の実施態様にお いて、メロシンサブユニットは、図6に示された配列と実質的に同様のアミノ酸 配列を有する。タンパク質の活性を破壊しないこれらの配列のマイナーな改変は 、メロシンの定義内、およびそのように特許請求の範囲に記載されるタンパク質 の定義内に入る。さらに、以下の実施例IIに記載されるメロシン活性アッセイ によって測定されたとき、またメロシン−特異的抗体を惹起するタンパク質の能 力 によって定義されるように、完全なタンパク質の機能を保持する、図1または6 の配列の断片がこの定義内に含まれ、先に記載した80Kd断片のみからなる断 片は含まれない。一次アミノ酸配列のマイナーな改変の修飾の結果、図1または 6に記載した配列と比較して、実質的に同等または増強された機能を有するタン パク質が得られ得ることが理解される。これらの改変は、部位特異的突然変異誘 発、またはメロシンアナログの合成により行われるように意図的であり得るか、 あるいは、メロシンの産生者である宿主における突然変異によるごとく偶然であ り得る。全てのこれらの改変、メロシンの生物学的機能が保持される限り含まれ る。図1および6に示された核酸配列は、組換えメロシンおよびメロシン断片の 産生に有用である。少なくとも10のヌクレオチドの核酸断片はハイブリダイゼ ーションプローブとしても有用である。このプローブは、染色体6q22−>2 3に位置決めされたメロシンをコードするゲノム遺伝子を単離ために(以下によ り詳細に記載されるように)組織を同定するのに、あるいはメロシン様タンパク 質をコードする核酸を同定するために有用である。単離された核酸断片もまた、 新規ペプチドを生成するために有用である。これらのペプチドはまた、ポリクロ ーナルおよびモノクローナル抗体の生成のための免疫原として有用である。上記 プローブおよび免疫原を調製し使用する方法は当該分野でよく知られており、そ して以下に要約して記載される。 また、本発明の範囲内には、核酸分子に対してストリンジェントな条件下でハ イブリダイズする核酸分子が含まれる。その配列は図1および6に示される。そ のようなハイブリダイズする核酸分子またはプローブは、例えば、図1または6 の核酸分子のニックトランスレーションによって調製し得、その場合、ハイブリ ダイズする核酸分子は、その分子のランダム断片であり得、その配列は図1およ び6に示される。このような断片の調製方法については、本明細書に参考として 援用されるSambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,N.Y.(1989)を参照されたい。本明細書で 用いる用語「核酸」は、一本鎖および二本鎖のDNAおよびRNAを意味する。 さらに、種々の分子、例えば、他のタンパク質、炭水化物、または脂質を、メ ロシンサブユニットに結合させ得る。このような改変はメロシンの定義内に含ま れる。 メロシンの状態を記載するために使用する場合、用語「精製された」は、その ネイティブな環境においてメロシンに通常会合した、あるいはメロシンと共に存 在する他のタンパク質および分子の部分を含まないタンパク質を示す。本明細書 で用いる用語「ネイティブ」は、天然から単離されている、または意図したアミ ノ酸置換の無い、タンパク質、ポリペプチド、抗体またはその断片形態をいう。 本明細書で用いられる用語「抗体」または「免疫グロブリン」は、抗原を用い た免疫化に応答して産生され、そしてこの抗原と特異的に反応するタンパク質を いう。これには、ポリクローナルならびにモノクローナル抗体が含まれる。ヒト および哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ウサギおよびヤギがこの定義に含ま せる意図である。産生される最も優勢なヒト抗体はIgGイソタイプであり、ジ スルフィド結合によって連結された2つの軽鎖および2つの重鎖を有し、全血清 抗体の約80%を構成する。 また、本明細書で用いる用語「抗体」は、抗体の断片を含む。抗体の断片は、 その抗原と選択的に結合する少なくともいくらかの能力を保持している。また、 本発明は、対応するネイティブ抗体の抗原に結合する能力を保持する、組換えに よりまたは化学的に合成された抗体断片が含まれる。抗原またはハプテンと結合 する能力は、抗体捕獲アッセイ(例えば、HarlowおよびLane、Antibodies,A Lab oratory Manual 、Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y.( 1988)参照)のような当該分野で公知の抗原−結合アッセイによって測定される。 いくらかの結合親和性を保持する抗体断片は、限定されるものではないが、Fa b(酵素パパインを用いた消化によってインタクトの軽鎖および1つの重鎖の一 部分を生ずることにより産生された抗体分子の一価の抗原結合性断片を含有する 断片);Fab’(ペプシンを用いて処理し、続いて還元して、インタクトの軽 鎖および重鎖の一部分を生ずることによって得られた抗体分子の断片;抗体1分 子当たり2つのFab’断片が得られる);(Fab’)2、引き続いて還元す ることなく酵素ペプシンを用いて処理することによって得られた抗体の断片;F (ab’)2は2つのジスルフィド結合によって一緒に保持された2つのFab’ 断片のダイマーである;Fvおよび一本鎖抗体(SCA)を含む。 メロシンをコードする核酸の状態を記載するために用いる場合、用語「単離さ れた」は、ネイティブな環境にある核酸に会合した、または核酸と共に存在する 分子の少なくとも一部分を含まない核酸を示す。 「組換え発現ベクター」は、そこに含まれるDNA配列を発現し得るベクター を含み、ここでこのような配列は、それらの発現を行い得る他の配列に作動可能 に連結している。常に明示的には記載されないが、これらの発現ベクターは、エ ピソームとして、あるいは染色体DNAの組み込まれた一部として宿主生物中で 複製可能でなければならないことを意味する。要するに、「発現ベクター」には 機能的定義が与えられ、そしてその中に配置された特定のDNA配列の発現を行 い得る任意のDNA配列が、それが特定の配列に適用される場合、この用語に含 まれる。一般に、組換えDNA技術で利用される発現ベクターは、しばしば、そ のベクター形態では染色体に結合しない環状二本鎖DNAループをいう「プラス ミド」の形態である。本明細書においては、プラスミドがベクターの最も通常に 使用される形態であるので、「プラスミド」および「ベクター」は交換可能に使 用される。しかしながら、本発明は、同等の機能を発揮し、引き続いて当該分野 で公知となるような発現ベクターの他の形態を含むことが意図される。 「宿主−ベクター系」とは、組換えDNA技術を用いて構築されたベクターで トランスフェクトされた細胞をいう。本明細書で開示されるベクターおよび方法 は、広範囲の真核生物および原核生物にわたる宿主細胞中における使用に適する 。 本発明に含まれる、基本的技術を実施するための定義、方法および手段を含む 分子生物学の標準的テキストを参考として援用する。例えば、Maniatisら、Mole cular Cloning: A Laboratory Manual ,Cold Spring Harbor Laboratory,New Y ork(1982)およびSambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,New York(1989)およびそこで引用されている種々の 参照文献を参照されたい。この参照文献および引用された出版物は、特に、本明 細書に参考として援用される。 さらに、当業者によって現在使用されている組換えDNA法は、DNA配列の 容易な再生を可能とする、オリゴヌクレオチドの合成と組み合わせたポリメラー ゼ連鎖反応(PCR)を含む。PCRの手段により、単一の遺伝子コピーのよう な少量から出発して、長さが約6000塩基対までのDNAセグメントを指数関 数的に増幅し得る。この技術では、新しい相補鎖のDNAポリメラーゼに依存し た合成を指令する2つのオリゴヌクレオチドプライマーと共に、変性したDNA 試料をインキュベートする。複数サイクルの合成は、それぞれ、標的配列量のほ ぼ2倍化を与える。各サイクルは、温度を変化させて制御され、DNA鎖の変性 を行い、プライマーをアニールし、そして新しいDNA鎖を合成する。熱安定性 DNAポリメラーゼを使用すると、各サイクルで新しい酵素を添加する必要がな く、従って、完全に自動化されたDNA増幅が可能となる。25回の増幅サイク ルで、標的配列の量を約106倍に増加させる。このPCR技術は、全てが本明 細書に参考として援用される米国特許第4,683,195号、第4,800,15 9号、第4,754,065号、および第4,683,202号の主題である。 本出願に関し、図1または6に示されたcDNA、またはそれらの任意の部分 は、所望の配列をPCRを用いて増幅し、それを当該分野で周知の適切なベクタ ー中にクローン化することによってクローニングおよび発現目的のために再生さ れ得る。 細胞における核酸またはタンパク質の存在の検出方法は、細胞の核酸との核酸 プローブのハイブリダイゼーション、およびポリクローナルまたはモノクローナ ル抗体を用いた細胞染色を含む。このような技術は、当業者に周知の方法によっ て達成される。例えば、本明細書に参考として援用されるHarlowおよびLane,An tibodies: A Laboratory Manual 、Cold Spring Harbor,1988,参照のこと。 メロシンに対するモノクローナルおよびポリクローナル抗体を、当該分野で周 知の手法によって調製した。抗体の特異性を、胎盤抽出物の酵素イムノアッセイ およびイムノブロッティングを行うことによって調べる。 例えば、モノクローナル抗体は、ヒト胎盤組織抽出物のようなタンパク質を含 有する物質で動物を免疫化し、続いて当該分野で周知のように抗体産生ハイブリ ドーマ細胞を単離することによって調製される(例えば、すべてが本明細書に参 考として援用される、HarlowおよびLane,Antibodies: A Laboratory Manual、 前掲、およびそこに引用された文献を参照のこと)。抗メロシン抗体は、メロシ ンが栄養膜、横紋筋およびシュワン細胞の基底膜、および他の部位の膜に位置す る組織セクションの免疫蛍光分析を行うことによって選択される。抗体の同定は イムノブロッティングおよび免疫沈降によって確認され、1つまたはそれ以上の 上記のポリペプチドが示される。適切なハイブリドーマは、精製されたメロシン サブユニットまたはメロシン断片と反応性である。メロシン断片は、図1に示さ れるメロシンcDNAを発現させることによって、あるいは、cDNA分子(そ の配列は図1および6に示される)の制限酵素消化および引き続く制限酵素断片 の精製により調製され得る。これらの方法は当業者に周知である(本明細書に参 考として援用されるSambrookら、前掲)。次いで、核酸断片は、上記のような原 核生物または真核生物発現ベクターで発現される。 あるいは、抗メロシン抗体は、図1または6に示された配列を有する分子、ま たは上記の制限酵素断片から調製された合成ペプチドまたは組換えタンパク質断 片で動物を免疫化することによって調製され得る。抗体産生に適切であることが 示されている1つの分子は図1に示された配列を有する分子である。抗体産生に 適する合成ペプチドは実施例Iに記載される。抗メロシン抗体の選択は、上記の ように行われる。 メロシンのCOOH末端部分は、ラミニンA鎖のCOOH末端に構造的に関連 する。しかしながら、メロシンのアミノ酸配列は、マウスおよびヒト・ラミニン A鎖の相同部分とは、各々、61%および62%異なる。アフィニティー精製さ れた抗体は2つのバンドを染色し、メロシンポリペプチドが、それぞれ、約30 0KDaおよび80KDaの2つの断片にプロセッシングされることを示す。 メロシンA鎖に対するcDNAクローンは、アフィニティー精製されたメロシ ンに特異的な抗体を用い、ヒト胎盤ラムダgt11 cDNA発現ライブラリー から単離した。それぞれ、3.6および1.7kbの挿入物を持つ271および2 25と命名した2つのcDNAクローンを配列決定のために選択した。cDNA の核酸配列は、155bpの非翻訳3’領域を有する3.4kbのオープンリー ディングフレームを示した。cDNAおよび推定のアミノ酸配列を図1に示す。 胎盤のペプシンまたはキモトリプシン消化物から単離した断片のNH2−末端ア ミノ酸配列、およびトロンビンで生成された16kD断片のNH2−末端アミノ 酸配列が推定配列内に含まれ、それ故、このクローンをメロシンcDNAとして 規定する。RNAブロット分析は、ヒト胎盤RNA中に約10kbの単一の転写 物を示した。 メロシンの推定の部分配列は、1130個のアミノ酸を含み、そしてN−グリ コシル化の13の可能な部位を含有する。この配列は、約190アミノ酸の5つ の反復を含む。これらの反復は、保存された7アミノ酸長さの配列、LFVGG LPまたはその改変体を含む。これには、17〜21および40〜43残基後に あるシステインが続き、ほとんどのシステインにはグリシンが先行する。5つの 反復の間の平均の同一性は約25%である。 メロシンのアミノ酸配列の公知のタンパク質との比較分析は、マウスおよびヒ ト・ラミニンA鎖に対する顕著な類似性を示した。データバンクのサーチに際し 、他の有意な類似性は見い出されなかった。また、メロシンの5つの反復がラミ ニンA鎖のCOOH末端部分に存在する。図1におけるメロシン配列とマウス・ ラミニンA鎖の対応する部分との間の全体の同一性は39%である。 その配列が図1に提供される部分的cDNAクローンを用いて、メロシンポリ ペプチドをコードする全長の配列を単離した。いくつかのライブラリーを、ヒト 胎盤ポリ(A)RNAから作製し、そしてメロシンをコードする配列を用いてプ ローブした。5つの重複するcDNA挿入物を継ぎ合わせて全長配列を生成し、 これを図6に示す。 ヒトM鎖は、3058残基を含有するヒトA鎖よりも30残基より長い。2つ の配列の比較は、M鎖のドメイン構造はA鎖のそれと同様であり、そしてこれら の2つのラミニン重鎖はかなりの相同性を有することを示す。全体の配列類似性 は46.6%であり、保存的変化が含まれる場合は58.6%である。 MおよびA鎖遺伝子の発現は、ノーザンハイブリダイゼーションによって比較 し;また、インサイチュハイブリダイゼーションをヒト胎児組織中のM鎖につい て行った。両手法により、これらのポリペプチドの異なる組織発現パターンが確 認された。 悪性腫瘍は、非悪性腫瘍と比較して、実質的な量のメロシンを有さないことを さらに発見した。メロシンの正確な量は、特定の腫瘍に依存し、そして本発明の 教示が与えられれば、当業者により測定され得る。 以下の実施例は例示が目的であり、本発明を限定するものではない。 実施例I メロシンの精製 cDNAライブラリーのスクリーニング ラムダgt11中のヒト胎盤cDNAライブラリーを、LeivoおよびEngvall( 前掲)に記載されているように、メロシンの変性65kDキモトリプシン断片に 対するアフィニティー精製された抗体を用いてスクリーニングした。Argravesら 、J.Cell Biol.105,1183-1190(1987)(本明細書に参考として援用される)に よって記載されている手法に従って、単離したcDNAクローンの同一性を免疫 学的に確認した。cDNA配列の決定および分析 271および225と命名したそれぞれ、3.6および1.7キロベースの挿入 物を持つ2つのcDNAクローンを配列決定のために選択した。複数の重複する 断片を配列決定した。重複しない断片は両方向を配列決定した。クローン化およ び配列決定した断片の配列を図1に要約する。cDNA挿入物を種々の制限酵素 で切断し、そして断片をM13mp19(+)(Bethesda Research Laboratories,Gaithes burg,MD)またはBluescript SK M13(+)(Stratagene Cloning Systems,La Jolla ,CA)中にサブクローン化した。核酸の配列決定は、デオキシアデノシン5’− α−[35S]チオホスフェート(New England Nuclear,Boston,MA)およびU SBからのキット(Cleveland,OH)を用いて、Sangerらのジデオキシ鎖停止法に よって行った。DNA合成機(Applied Biosystems,Foster City,CA)を用い て合成した15塩基のオリゴヌクレオチドプライマーを用いていくつかの領域を 配列決定した。配列分析は、MicroGenieプログラム(Beckman)を用いて行った。 相同性のサーチはEMBL、Genbank、NBRF/PIRおよびSwiss-Protデータベースと共 にBionetを用いて行った。 cDNAの核酸配列は、3.4-キロベースのオープン・リーディング・フレーム 、それに続く155塩基対の3’非翻訳領域を示した。推定のアミノ酸配列を図 1に示す。胎盤のペプシンまたはキモトリプシン消化物から単離された断片のN H2 末端アミノ酸配列およびトロンビンを用いて生成された16kDa断片のNH2 末端アミノ酸配列が推定の配列内に含まれ、かくして、このクローンがメロシン cDNAとして定義された。 メロシンの推定部分配列は1130個のアミノ酸を含み、そして13のN−グ リコシル化可能な部位を含む。この配列は約190アミノ酸の5つの反復を含む 。これらの反復は保存された7アミノ酸配列、Leu−Phe−Val−Gly −Gly−Leu−Proまたはその改変体を含む(図1)。この17〜21お よび40〜43残基後にシステインが続き、そのほとんどにはグリシンが先行す る。5つの反復の間の同一性の平均百分率は約25%である。タンパク質配列決定 LeivoおよびEngvall(前掲)に記載されるように、モノクローナル抗体アフィ ニティークロマトグラフィーを用い、ヒト胎盤のペプシン消化物から55kDメ ロシン断片を単離した。このメロシンのペプシン断片をトロンビンでさらに消化 し、そして16kD断片を配列分析のために選択した。このメロシン断片を、Na DodSO4の存在下で10〜20%グラジエントのポリアクリルアミドゲル上で電気 泳動的に分離し、二フッ化ポリビニリデン膜(Millipore,Boston,MA)上にブロ ットし、本明細書に参考として援用されるMatsudaira,J.Biol.Chem.,262 10 035-10038(1987)によって記載されるように、Applied Biosystemsの配列決定機 で配列決定した。合成ペプチド、抗体産生、およびイムノブロッティング メロシンcDNAのオープン・リーディング・フレームの長さは、成熟メロシ ンポリペプチドが、胎盤抽出物中で当初同定された80kD断片よりもかなり大 きいことを示した。推定のアミノ酸配列は、65kD断片および80kD組織ポ リペプチドがメロシンのCOOH末端断片であることを示唆した。80kD断片 のNH2末端であると推定される推定アミノ酸の部分(図1中、残基475−4 88および457−469)からの2つの13アミノ酸長ペプチドを合成した後 、インタクトのメロシンポリペプチドの失われた部分を同定した。cDNA配列 から推定されたアミノ酸配列に基づいて、2つの13アミノ酸長さのペプチドC NNFGLDLKADDKIおよびCSIVDIDTNQEENIを合成した。 こ れらのペプチドのNH2末端にシステインを付加して、キャリアタンパク質への カップリングを容易にした。本明細書に参考として援用されるO'Sullivianら、( Anal.Biochem.100,100-108(1979))に従い、m−マレイミドベンゾイル−N− ヒドロキシスクシンイミドエステル(Pierce Chemical Co.,Rockford,IL)を用 い、このペプチドをkeyhole limpetヘモシアニンにカップリングさせた。得られ た結合体をフロイントの完全アジュバント中に乳化し、ウサギに注入した。フロ イントの不完全アジュバント中の結合体のブースター免疫化を1および2カ月後 に行った。各注入の用量はペプチド0.6mg相当した。第3回目の注入の10 日後に血液を収集した。得られた抗血清を、ELISAにおいて、グルタルアル デヒド架橋させたペプチドに対して試験し、そしてLeivoおよびEngvall(前掲) に記載されているように、組織のNaDodSO4抽出物およびイムノブロッティングで 単離されたタンパク質に対して試験した。 これらのペプチドでウサギを免疫化して抗血清が得られ、これはイムノブロッ ティングにおいて、胎盤のNaDodSO4抽出物中の約300kDのポリペプチドを染 色した。この抗ペプチド抗血清は、メロシンの80kDまたは65kDのCOO H末端断片とは反応しなかった。同抽出物中における80kD断片の存在は、モ ノクローナル抗体によって明らかとされた(図3B、レーン1)。また、固定化 ペプチドにて抗ペプチド抗血清からアフィニティー精製した抗体は300kDの バンドを染色した。その他のペプチド抗血清およびプレ免疫血清はイムノブロッ ティングにおいて任意の染色を与えなかった。これらの結果は、メロシンポリペ プチドが、それぞれ、約300kDおよび80kDの2つの断片にプロセッシン グされることを示唆する。胎盤からのインタクトのメロシンの単離 次いで、マウス組織からのラミニンの単離において先に使用された方法を用い 、メロシンを単離した(本明細書に援用として援用されるPaulssonら、Eur.J. Biochem.,166:11-19(1987))。これらの方法は、EDTA含有緩衝液を用いた 基底膜からのラミニンの選択的可溶化に基づく。ヒト胎盤を中性緩衝液およびE DTAを含有する同じ緩衝液で連続的に抽出した場合、メロシン抗原活性は主と してEDTA抽出物中に見い出された。メロシンは4M NaClまたは40% 飽 和硫酸アンモニウムを用いて抽出物から沈殿させることができた。セフアロース 6Bでのゲル濾過に際し、メロシン抗原活性はボイド容量ピークに溶出した。そ れはDEAEセルロースに結合し、約0.2M NaClで溶出された。 図4はDEAE−セルロースクロマトグラフィーからのピークメロシンを含有 する画分のNaDodSO4−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、ロータリーシャドウイ ング後の電子顕微鏡写真、およびELISA分析を示す。この画分中の主要成分 は、ゲル電気泳動によって測定した場合、800kDラット・ラミニンよりもわ ずかに小さい約700kDの分子量を有していた(図4A)。メルカプトエタノ ールで還元後、メロシン画分は、60〜90kDのいくつかの少量成分に加え、 約600kD、300kD、および180〜200kDのポリペプチドを含有し ていた(図4A)。合成ペプチドの抗血清は、イムノブロッティングにおいて、 500〜600kDおよび300kDのバンドに結合した。メロシンのCOOH 末端断片に対する抗体は80kDバンドに結合した。 ロータリーシャドウイング後の電子顕微鏡写真を用いて、メロシン画分をさら に特徴付けた。マウスおよびラット・ラミニンによく似た十字架形状の像が観察 された主要な構造であった(図4B)。 メロシン特異的およびラミニンサブユニット特異的なモノクローナル抗体を用 いたELISAによる画分の分析は、調製物がメロシンポリペプチドおよびラミ ニンB1およびB2軽鎖を含有することを示した。ラミニン重鎖特異的抗体では 反応性は認められなかった(図4C)。ラミニン重鎖に特異的なモノクローナル 抗体を用いて単離した短縮形ペプシン断片は、重鎖に特異的な抗体、ならびにB 1およびB2鎖に特異的な抗体と反応した。このラミニン調製物はメロシン抗体 と反応しなかった(図4C)。これらの結果は、胎盤のEDTA抽出物から単離 された高分子量のラミニン様分子が検出可能なラミニン重鎖を含有しないが、メ ロシン重鎖と会合したラミニン軽鎖を含んでいたことを示す。 実施例II メロシン活性 メロシンは細胞付着を促進する メロシンによって促進される細胞の付着は、当該分野で周知の、そして本明細 書に参考として援用されるEngvallおよびRuoslahti(Collagen Rel.Res.,3:359 -369(1983))に記載されている方法によって測定した。要約すれば、ポリスチレ ン製マイクロタイタープレート(Flow Laboratories,Irvine,CA)を、PBS中 の異なる濃度のタンパク質100μlと共にウェルを室温で3〜16時間インキ ュベートすることによって、種々のタンパク質で被覆した。非結合タンパク質を 、PBSで3回洗浄して除去した。いくつかの実験では、タンパク質溶液を含む ウェルを37℃で風乾し、次いで洗浄した。細胞をトリプシン処理し、そしてE MEM中の0.5mg/mlの大豆トリプシンインヒビターで2回洗浄した。1 0mM HEPESを含むEMEM1ml当たり約250,000細胞の懸濁液 を調製し、そして既に0.1mlのEMEMを含有する各ウェルに0.1mlを添 加した。次いで、空気中10%CO2の雰囲気中で、このプレートを37℃で3 0〜90分インキュベートした。細胞付着は、以下の方法:1)非付着細胞を除 去し、計数する;2)付着細胞を固定し、トルイジンブルーで染色し、そしてAr tek細胞計数器(Dynatech Corporation,Alexandria,VA)を用いて計数する:ま たは3)固定し染色した細胞によって吸収された光を自動ELISAリーダー(M ultiscan,Flow Laboratories)を用いて測定する;の1つまたはそれ以上によっ て評価した。ラミニンを溶液中で試験する場合、細胞に添加する前に、10mM HEPESを含有するEMEM中の1mg/ml BSAの溶液を用い、プレ ート中で系列的に希釈した。すべてのアッセイは三連の試料で行った。 表1の細胞株をメロシンに対する細胞付着について試験した。成功した付着は 「+」で示す。付着が良好なほど「+」が多い。 結果は、メロシンが、全てではないが多くの細胞型による付着を促進すること を示す。メロシンは軸索の外殖を促進する メロシンによる軸索促進活性は、本明細書に参考として援用されるEngvallら 、J.Cell Biol.,103:2457-2465(1986)およびManthorpeら,A Dissection and Tissue Culture,Manual of the Nervous System,322-326(1989),Alan R.Lis s,Inc.に記載されたような公知の方法によって測定された。要約すれば、胚8 日齢のニワトリ毛様体神経節ニューロン培養を用いた。ポリオルニチン被覆組織 培養プラスチック製ウェル(6mm直径、96ウェルマイクロプレート)を、3 7℃にて、PBS中のヒトラミニンまたはメロシンの5μg/mlで2〜3時間 処理した。このウェルを、1% BSAを含有するPBS 100μlで1回洗 浄した。1000個のニューロンを含有する100μlの培養培地(0.5% BSA、8×10-7Mインスリン、3.3×10-2Mグルコース、2.6×10-2 M NaHCO3、2×10-3M L−グルタミン、100μm/mlペニシリ ン、および100栄養単位/mlの毛様体(神経栄養因子)を補足したダルベッ コの改変イーグル基礎培地)を添加した。200μlの2%グルタルアルデヒド を20分間添加することによって3時間後に培養を固定し、水で洗浄し、水中の 0.1%トルイジンブルーで染色した。顕微鏡により、約150個のニューロン が、各培養条件で観察された。ニューロンは、それらが少なくとも50μmの軸 索全 長を有すれば、軸索担持と記録した。 さらに、付着のために、表面を100μg/mlのポリオルイチン(polyorui thine)(PORN)で被覆した。次いで、軸索外殖のために、25μg/ml ラミニンまたはメロシンを添加した。細胞を72時間軸索延長させた。促進の程 度を表2に記載する。軸索成長の促進は「+」として示す。促進が大きいほど、 「+」が多い。 この結果は、メロシンが軸索外殖の促進剤であり、それ自体、ラミニンと同様 に効果的であることを示す。このことは、特定の用途(臨床的)には、メロシン が神経再生ではラミニンよりも良好であることを示唆する。何故ならば、例えば 、それは、脈管形成活性を有し得ないからである。 実施例III ヒト・シュワン細胞新生物におけるメロシンの分布 基底膜タンパク質メロシンおよびラミニンの発現を、一連の良性および悪性の 神経線維腫および叢状神経線維腫で免疫組織学的に実験した。新鮮な組織試料を 液体窒素中で凍結した。メロシンおよびラミニンに対するモノクローナル抗体を 凍結切片に適用し、そして間接的イムノペルオキシダーゼまたは間接的免疫蛍光 技術を用いて、組織中の2つのタンパク質を検出した。結果は、Leivoら、Labor atory Investigation,61:426-432(1989)に記載されている。この文献およびそ こに引用されている文献は、本明細書に参考として援用される。組織材料 ヒト神経原性腫瘍を、ヘルシンキ大学の病理学部にて、固定することなく新鮮 なものを得た。1つの例においては、組織は、頬悪性神経線維腫で死亡したレッ クリングハウゼン病を持つ患者の剖検から得られた。この組織試料を液体窒素中 で凍結し、そして組織−Tek OCT(Miles,Naperville,Illinois)に包埋した。凍 結切片を1〜2時間風乾し、アセトン中で固定した。各組織試料の一部をホルマ リン中で固定し、ヘマトキシリン−エオシンを用いる常法の組織学的評価のため にパラフィンに包埋した。抗体 還元しそしてアルキル化したメロシンの65kDのポリペプチド断片に対して 惹起されたモノクローナル抗体を用いた。これらの抗体は変性ヒト・メロシンを 検出し、そしてそれらはヒト胎盤のドデシル硫酸ナトリウム抽出物中の80−k Dポリペプチドバンドをブロットした。同一の染色結果を与えるこれらの抗体の 以下のクローンを用いた:5H2、4E10、2G9、4H2、1F6、2E1 0、および2D10。モノクローナル抗体を用いて得られた結果と同一の染色結 果がまた、メロシンに対するポリクローナル抗血清を用いて正常組織で得られた 。ほぼインタクトなヒト・ラミニンに対するモノクローナル抗体が記載されてい る(Engvallら、前掲)。ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲルか らトランスファーされたラミニンの200kD B1鎖をブロットするモノクロ ーナル抗体2E8を用いた。 シュワン細胞腫瘍の免疫組織学的特徴付けにおいて、本発明者らは、1:30 0希釈でウシS−100タンパク質に対するポリクローナルなウサギ抗体(Dakop atts,Glostrup,デンマーク)およびグリア原線維酸性タンパク質に対するモノ クローナル抗体(Labsystems,ヘルシンキ、フィンランド)を用いた。免疫組織化学 凍結切片を1:2〜1:5希釈のハイブリドーマ培養培地で処理した。マウス 一次抗体を切片に30分間または一晩適用し、続いて、1:500希釈でビオチ ン化ウサギ抗マウスIgG抗血清(Dako,コペンハーゲン、デンマーク)と共に 30分間インキュベーションした。最後に、結合したビオチンを、ビオチン化ペ ルオキシダーゼ(ABC omplex,Dakopatts)とインビトロで組み合わせたアビジン を用いて(共に1:160希釈)検出した。0.02%過酸化水素を補足した3 −アミノ−9−エチルカルバゾール(Sigma,St.Louis,Missouri)で発色させ た。いくつかの場合では、フルオレセインイソシアナート結合ヤギ抗マウスIg G(Bio-Rad,Richmond,California)を用いて、間接免疫蛍光法にて結合した 一次抗体を検出した。 メロシンの染色についての特異性のコントロールとして、通常のマウス血清( 1:10)またはリン酸緩衝化生理食塩水をハイブリドーマ媒体の代わりに使用 した。モノクローナル抗体によるラミニンの染色に対する特異性のコントロール は、文献に記載されている。コントロール実験では有意な染色は観察されなかっ た。イムノペルオキシダーゼ技術を用いて染色した調製物は、核を示すためのマ イヤーのヘマラム(Merck,Darmstadt,西独)を用いて明るく対比染色された。イ ムノペルオキシダーゼ染色および免疫蛍光調製物が観察され、上方照明を装備し たZeiss Axiophot顕微鏡で写真を取った。 4つのヒト神経鞘腫、2つの叢状神経線維腫および4つの悪性神経鞘腫を調べ た。2つの神経鞘腫は腹膜後にあり;1つは縦隔にあって、そして1つは胃神経 鞘腫の組織学的特徴を呈する胃壁由来であった。組織学的には、全ての神経鞘腫 は、巣状柵状配列の核を持つ比較的均一な紡錘状細胞形態を示した。2つの場合 では、細胞およびルーズな領域が交互するパターンを示し、各々、いわゆるアン トニAおよびアントニB領域を示した。3つの場合で行った電子顕微鏡による観 察は、基底膜物質の隆起した沈積物によって覆われた多数の細い細胞突起を示す 粗面小胞体に富む紡錘細胞を明らかにした。これらの知見は、神経鞘腫の超微細 構造特徴と適合した。免疫組織学的実験において、全ての神経鞘腫はS−100 タンパク質に対して強く陽性であった。グリア原線維酸性タンパク質(GFAP )が3つの場合において巣状に観察された。 ラミニンの顕著な染色が、基底膜の平行層において、細胞領域において、およ び全ての血管壁の全厚さにおいて観察された。血管壁の回りの腫瘍のゆるい細胞 の少ない領域および結合性組織鞘は免疫反応性ラミニンを含有しなかった。ヴェ ロツァイ小体を含む細胞領域は、メロシンを含有しないか、あるいはほとんど無 視できる量のメロシンしか含有しなかった。しかし、メロシンに対する明瞭な染 色が、細胞領域がゆるい支質領域と境界を接する、または細胞領域が血管隔壁と 境界を接する界面で規則的に観察された。叢状神経線維腫 2つの叢状神経線維腫は、レックリングハウゼン病を持つ患者の背中の皮下組 織の神経幹および縦隔由来であった。これらの腫瘍は、シュワン細胞および繊維 芽細胞に適合する波状コラーゲンおよび紡錘細胞を含有する膨大した蛇行性神経 幹を表した。両腫瘍において、メロシンおよびラミニンは、蛇行性神経束の輪郭 を描く基底膜に沿って、直線状の免疫反応性の形態で同時に局在していた。ラミ ニンはまた、血管壁にも見い出された。しかし、この位置でメロシンは観察され なかった。悪性神経鞘腫 これらの腫瘍は、レックリングハウゼン病を持つ患者における大腿、腹膜後、 および頬組織の深神経幹に由来した。組織学的には、それらは、顕著な有糸分裂 活性および壊死の病巣領域を持つ悪性の高グレードの紡錘肉腫を表した。悪性神 経鞘腫は、S−100タンパク質については、最小の巣状免疫染色を示したに過 ぎなかった。GFAPに対する抗体を用いては染色は検出されなかった。 いくつかの血管周囲腫瘍細胞において、ラミニンについての少量の巣状染色の みがあった。しかし、全ての血管壁はラミニンについては強く陽性であった。4 つの悪性神経鞘腫のうち3つは、腫瘍細胞において、メロシンに対して免疫染色 を示さなかった。ラミニンとは対照的に、血管壁の外部縁のみがいくらかの染色 を示した。元の神経幹の残余物が顕微鏡で同定された切片では、メロシンに対す る染色は、メロシン陰性腫瘍細胞領域中にブレンドされる残存正常軸索のシュワ ン細胞基底膜の輪郭を描いた。悪性の神経鞘腫を囲む繊維状皮膜はメロシンに対 して陰性であった。しかし、隣接する横紋筋組織においては、基底膜はメロシン に対して陽性であった。1つの場合において、小さいが明確な量のメロシンが腫 瘍細胞の間の斑点状沈積物として観察された。この場合、ラミニンについての免 疫染色の同様のパターンが観察された。 要約すれば、神経鞘腫におけるメロシンの分布はラミニンのそれよりも制限さ れていたが、叢状神経線維腫においては、両タンパク質が同じ位置に存在してい た。悪性神経鞘腫では、いずれのタンパク質も有意な量で観察されなかった。 神経鞘腫においては、細胞のアントニA領域の基底膜でラミニンに対する強い 染色が観察された。対照的に、これらの領域はメロシンを欠いていた。免疫反応 性のメロシンは腫瘍細胞と血管壁との間の境界ゾーンで観察された。神経鞘腫に おける2つの基底膜タンパク質の一致しない分布は、メロシンおよびラミニン双 方がシュワン細胞基底膜で観察される正常末梢神経における状況とは異なる。こ の差異に対する理由は知られていないが、この結果は、2つの基底膜タンパク質 について異なる生物学的役割を反映し得る。超微細構造的には、神経鞘腫の腫瘍 性の基底膜とシュワン細胞を囲む正常基底膜との間には明らかな差異は存在しな いようである。 神経鞘腫細胞および非シュワン細胞間葉成分の境界のみにメロシンが存在する ことは、メロシンの発現が、神経鞘腫細胞と間葉組織または細胞外マトリックス との接触または相互作用によって誘導され、また、比較的十分に分化した腫瘍に おいてさえ単離された神経鞘腫細胞によって発現は起こらないことを示す。同様 に、末梢神経におけるシュワン細胞は、メロシンの合成および/または沈積のた めに、ニューロン、神経内膜繊維芽細胞、または神経周囲細胞のごとき神経束の 他の細胞型との相互作用を必要とし得る。インビトロで発育する神経におけるシ ュワン細胞基底膜の髄鞘形成およびアセンブリは、シュワン細胞とニューロンと の間の相互作用に依存することが示されている。同様に、培養シュワン細胞によ るIV型コラーゲンの分泌はニューロンとの接触によって調整される。 叢状神経線維腫においては、大量のメロシンおよびラミニン双方が同じ位置で 観察された。これらの新生物は、増大した数のシュワン細胞および神経周囲細胞 、ならびにインタクトの神経周囲鞘および膨大した神経束内に含有されるいくら かの残存軸索を含む。従って、恐らくは、メロシンの発現に必須の比較的よく組 織された組織構造が維持される。これらの神経束内の種々の細胞要素の存在は、 多くの細胞接触および相互作用を可能とし、そして明らかに、これらのいくつか は、メロシンの分泌に必須である。 本実験の悪性神経鞘腫においては、メロシンおよびラミニンは存在しないか、 あるいは最小限で発現されるに過ぎなかった。S−100タンパク質およびGF APのようなシュワン細胞分化に対する免疫組織学的マーカーの付随する欠如は 、これらの腫瘍が低レベルのシュワン細胞分化において神経原性肉腫であること を 示唆する。 ラミニン、IV型コラーゲン、ヘパラン硫酸プロテオグリカン、およびエンタ クチンの生合成は、シュワン細胞および神経鞘腫細胞培養において繰り返し示さ れてきた。さらに、固形絨毛癌において、メロシンは中間栄養細胞タイプの細胞 によって発現された。培養した絨毛癌細胞株はラミニンを合成したが、メロシン はそれらの細胞系では検出できなかった。明らかに、培養および腫瘍性シュワン 細胞ならびに他の細胞はメロシンを分泌する能力を喪失するが、対応する成熟細 胞に特徴的ないくつかの他のマトリックスタンパク質は保持している。 実施例IV 全長ヒト・メロシンをコードするcDNAの単離 cDNAクローンの生成および特徴付け cDNAライブラリーをヒト胎盤ポリ(A)RNAから作製した。まず、図1 における、および本明細書に参考として援用されるEhrigら、Proc.Natl.Acad .Sci.USA 87:3264-3268(1990)におけるM鎖(メロシン)配列に従って作製し たプライマーML−1(ヌクレオチド残基6917−6942、図6)を用いて RNAをプライムした。cDNAを製造業者の指示(Amersham International)に 従ってcDNA合成キットを用いて調製し、精製し、そしてEcoRI/Not Iアダプター(Pharmacia)を用いてλgt10ベクター(Promega)にクローン化し 、Packagene抽出システム(Promega)を用いてパッケージ化した。プライマーM− 10(ヌクレオチド残基4153−4167、図6)およびML−5(ヌクレオ チド残基1028−1050、図6)を用いて、2つの他のプライマー伸長ライ ブラリーを同様に調製した。先に特徴付けられたメロシンcDNA(実施例Iお よび本明細書に参考として援用されるEhrigら、前掲)をプローブとして用い、第 1のライブラリーをスクリーニングした。クローンM1−1の5’末端1.4k b EcoRI断片を用いて、第2の伸長ライブラリーをスクリーニングし、そ してクローンM10−22の1.3kb NotI/AccI断片を用いて第3の cDNAライブラリーをスクリーニングした。メロシンの5’末端に対するクロ ーンを得るために、ML−6(ヌクレオチド706−731、図6)でプライ ムしたcDNAを合成し、そしてEcoRIアダプター(Promega)をこのcDN Aに連結した。EcoRIアダプタープライマーおよび特異的プライマーを用い て、PCRによってこのcDNAの5’末端を増幅した。精製されたcDNAク ローンおよびPCR産物をBluescript II(Stratagene)にサブクローン化し、 そしてジデオキシ配列決定法(本明細書に参考として援用される、Sangerら、Pro c.Natl.Acad.Sci.USA 84:935-939(1977))を用い、両鎖から配列決定した。ノーザン分析 18〜19週齢のヒト胎児組織からの全RNAを単離し、そして各RNAを1 0μg含有する試料を電気泳動し、GeneScreen Plusフィルターにトランスファ ーし、そしてヒト・ラミニンA鎖およびメロシンcDNAプローブとハイブリダ イズさせた。インサイチュハイブリダイゼーション インサイチュハイブリダイゼーション用のセンスおよびアンチセンスプローブ を得るために、ラミニンA鎖cDNAクローンC2−12由来の260bp N otI−SalI断片およびメロシンcDNAクローンM1−1由来の350b p XhoI−ClaI断片をBluescriptIIベクターにクローン化した。T3 およびT7ポリメラーゼを用い、プローブを35S−UTP(Amersham)で標識し た。妊娠第17週からのヒト胎児組織を用いた。インサイチュハイブリダイゼー ションは、それぞれ、本明細書に参考として援用されるCoxら、Devl.Biol.,10 1:485-502(1984)およびWikinsonら、Postimplantation mammalian embryos: a p ractical approach(A.J.CoppおよびD.L.Cockrof編) IRL Press,オックスフ ォード155-171(1990)に従って行った。cDNAクローンの特徴付けおよびメロシン鎖のアミノ酸配列 ヒト・メロシンのカルボキシル末端から1130個のアミノ酸残基を提供する cDNAクローンは、実施例1、およびEhrigら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3264-3268(1990)に記載されている。このcDNAクローン(MER3’)お よびその配列を、第1のプライマー伸長ライブラリーのプライミングおよびスク リーニングに用いた。最長の陽性2.9kbクローンM1−1(図5)をさらに 特徴付け、そしてその5’末端配列を用いてプライムとし、そして第2のプラ イマー伸長ライブラリーをスクリーニングし、クローンM10−22(3.2k b)を得た。同様に、クローンM10−22の5’末端を用いて、第3のプライ マー伸長ライブラリーをスクリーニングし、クローンM5−1(0.8kb)を 単離した。完全な5’末端配列にまたがるクローンを得るために、いくつかのラ イブラリーを作製した。しかし、これらの努力を通じて得られた全てのクローン はM5−1と同様の長さであるか、あるいはM5−1よりも短かった。特徴付け た(データは示さず)ゲノムクローンは推定のエクソン2を含有していたが、シ グナルペプチドおよび5%非翻訳領域のコーディング領域を含有していなかった 。最終的には、PCR増幅によって5’末端配列を得た。プライマーML−6を 用いてcDNAを作製し、それにEcoRIアダプターを連結した。次いで、E coRIアダプタープライマーおよび2つの特異的プライマーをPCRで用いて 、mRNAの5’末端非翻訳領域、およびシグナルペプチドおよびメロシンのア ミノ末端に対する配列を含有する、300bpの5’末端断片Mg−16(図5 )を増幅した。 重複するcDNAクローンおよび推定のアミノ酸配列のヌクレオチド配列を図 6に示す。実施例IおよびEhrigら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3264-3268 (1990)に記載されたC−末端アミノ酸配列をその配列に含まれていた。本実験で 生成され特徴付けたクローンは、全部で6942bpをカバーし、このクローン は、49bpの5’末端非翻訳領域および6893bpのオープンリーディング フレームよりなる。5’末端配列は、オープンリーディングフレームを有するが 、イニシエーターのメチオニンの付近の配列ACUACGAUGCは、翻訳開始 のためのKozakコンセンサス配列に一致する(Kozak,M.,J.Cell.Biol. 115:88 7-903(1991)、本明細書に参考として援用する)。推定のシグナルペプチドは、イ ニシエーターのメチオニンで開始し、疎水性のロイシンが豊富な配列が続く22 アミノ酸を含有する。本明細書に参考として援用されるvon Heijne(1986)の方法 に基づくシグナルペプチダーゼ切断部位を予測するコンピュータープログラム分 析はAla22の後の切断部位を示唆し、それにより、ほとんどのラミニン鎖が そうするように成熟メロシンはグルタミン残基で開始し得る。全部で、メロシン は仮の22残基のシグナルペプチドの切断後に3088のアミノ酸残基を含有 する。ラミニンA鎖と比較したメロシンのドメイン構造 成熟ヒト・メロシンは、3058残基を含有するヒト・ラミニンA鎖(Nissin enら、Biochem.J. 276:369-379(1991); Haaparantaら、Matrix 11:151-160(199 1))よりも30残基より長い。両鎖のアミノ酸配列は図7に並べられる。全ての ラミニン鎖と同様に、メロシンタンパク質は球状領域、システインが豊富な棒状 の領域およびらせん構造を有すると予測される明瞭なドメインを有する。さらに 、ラミニンA鎖と同様に、メロシンはカルボキシ末端に大きな球状ドメインを有 する(Egrigら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:3264-3268(1990))。2つの配 列の比較は、メロシンのドメイン構造がラミニンA鎖の構造と同様であり、そし てこれらの2つのラミニン重鎖がかなりの相同性を有することを示す。 メロシンのアミノ末端ドメインVI(残基23〜286)、IVb(残基52 8−723)およびIVa(残基1176−1379)は球状構造を形成すると 予測される。ドメインV(残基287−527)、IIIb(残基724−11 75)およびIIIa(残基1380−1573)はシステインが豊富なEGF 様反復を含有し、そして剛直な棒状構造を有すると予測される。EGF様反復の 数はメロシンとラミニンA鎖中で同一である。ドメインVは4・1/2の反復を 有し、ドメインIIIbは10・1/2の反復を有し、そしてドメインIIIa は4つの反復を有する。Beckら、FASEB J. 4:148-160(1990)およびBeckら、W.T aylorおよびP.Argos(編)Springer series in biophysics ,Springer-Verlag, ベルリン7:231-256(1992)は、半分の反復を1と数え、それに従うと両鎖は17 のシステインが豊富な反復を含有する。ドメインI+II(残基1574−21 53)は、その一部は先に報告されている(Ehrigら、Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A. 87:3264-3268(1990))が、2つのB型鎖と一緒に、ラミニン分子の長い アームを形成する三重の超らせん(coiled-coil)構造の形成に関与する。さら に、メロシンは、この領域において1つのシステイン残基を含み、この領域はラ ミニンA鎖またはこれまでに特徴付けされている任意のB型鎖において対応物を 有しない。大きなカルボキシ末端Gドメイン(残基2154−3110)は、ラ ミニン分子の長いアームの末端に大きな球を形成する。 M鎖におけるアミノ末端ドメインVIは12、ドメインIVaは2つ、ドメイ ンIIIbは1つを有し、ドメインI+IIは10、そしてドメインGは7、A 鎖よりも多い7アミノ酸残基を有する。A鎖におけるドメインVは、M鎖におけ る対応するドメインよりも多い2残基を有する。ヒト・メロシンおよびラミニン A鎖のアミノ配列の比較は、総じての配列類似性は46.6%(表3)であり、 保存的変化が含まれる場合は58.6%(図7)であることを示す。配列類似性 は球状ドメインVIで最も高く73.9%であるが、メロシンにおけるこのドメ インはアミノ末端でラミニンA鎖より多く12残基を含有する。もし、さらにグ ルタミンが豊富なアミノ末端配列を排除すると、相同性は77.4%である。こ のドメインにおける全ての6つのシステイン部位は保存されている。メロシンお よびラミニンA鎖間のシステインが豊富なドメインV、IIIbおよびIIIa のアミノ酸配列同一性は、各々、60.1%、54.9%および50.2%である 。これらのドメインにおける全てのシステイン残基は保存されており、そしてド メインの長さはほぼ同一である。また、2つの鎖の球状ドメインIVbおよびI Vaはほぼ同数のアミノ酸を有するが、配列類似性はより低く42%である。配 列類似性はドメインI+II間で最も低く、そこではそれは32.3%に過ぎな い。また、ラミニンA鎖において対応物を有しないメロシンにおけるドメインI +IIには余分なシステイン残基(残基1970)がある。ドメインG間の配列 同一性は41.8%である。メロシンには28の推定のN−グリコシル化部位が あり、そしてラミニンA鎖には34あり、これらの部位のうち10は2つの鎖の 間で保存されている。ほとんどの推定のグリコシル化部位はドメインGおよびI +II内にある。ヒト・メロシン遺伝子の染色体への割当 39の体細胞ハイブリッドのパネル由来のDNAに対する標識cDNAクロー ンM10−22のハイブリダイゼーションによって、ヒト・メロシン遺伝子を第 6染色体にマップした。メロシンcDNAクローンのハイブリダイゼーションは 、第6染色体の分布に相関していた。cDNAの中期染色体へのインサイチュハ イブリダイゼーションにより、メロシン遺伝子の第6染色体に対する、そしてよ り正確にはバンド6q22−>q23(図8)に対する位置付けが確認された。ヒト組織におけるメロシンおよびラミニンA鎖遺伝子の発現 いくつかの18〜19週齢のヒト胎児組織からのRNAを用い、メロシンおよ びラミニンA鎖遺伝子の発現をノーザンハイブリダイゼーションによって比較し た(図9)。先に報告されているように(Nissinenら、Biochem.J. 276:369-379 (1991))、ラミニンA鎖遺伝子はヒト成人組織では非常に制限された発現を有す る。ラミニンA鎖についてのシグナルは、脳、神経網膜、腎臓および精巣でのみ 観察され、その一方、長期暴露の後であっても、皮膚、結腸、膵臓、副腎、心筋 、肺、胸腺、脾臓、肝臓または頭蓋冠骨からのRNAではシグナルは得られてい なかった。これまでで、シグナルは神経網膜および脳組織で最も強く、ラミニン A鎖遺伝子は、髄膜、中間ゾーン、小脳、嗅球で発現され、そして弱い発現がま た脈絡膜叢および上衣ゾーンで観察された。 メロシンタンパク質は異なる発現パターンを有し、シグナルは、胸腺、肝臓、 頭蓋冠骨および脳の上衣および中間ゾーンを除く実験したほとんどの組織からの RNAで観察されている。メロシン遺伝子の最も強い発現は心筋、膵臓、脈絡叢 および髄膜で観察された。インサイチュハイブリダイゼーション メロシンmRNAの位置は、17週齢のヒト胎児組織におけるインサイチュハ イブリダイゼーションによって分析した。メロシンmRNAについての細胞型特 異的発現パターンは、腎臓、心臓、皮膚および肺で明らかであった。胚性腎臓に おいて、メロシンに対する転写物は、最も外層の皮質の未分化腎形成間葉で顕著 に見いだされ(図10Aおよび10B)、その一方、腎細管および腎臓血管は陰 性のままであった。心筋においては、発現は組織全体の筋細胞で観察された(図 10Cおよび10D)。皮膚の表皮細胞はメロシンmRNAを発現しなかったが 、それは発育する毛包の先端当たりの凝縮間葉で豊富であった(図10Eおよび 10F)。肺においては(図10Gおよび10H)、肺動脈の平滑筋細胞で標識 が見い出され、その一方、肺胞および細気管支細胞は陰性であった。従って、上 皮および内皮細胞はメロシンmRNAについて陰性であり、そして転写物は種々 の間葉細胞のみで見い出された。実験した組織では、ラミニンA鎖特異的ハイブ リダイゼーションを用いて細胞特異的シグナルは観察されなかった。 実施例Iおよび本明細書に参考として援用されるEhrigら、Proc.Natl.Acad .Sci.USA 87:3264-3268(1990)に記載されている3’末端配列と共に、本結果 は、ヒト・メロシンについて完全な一次構造を提供する。メロシンおよびラミニ ンA鎖は非常に似ていることが示された。2つのヒト鎖間の全体の配列類似性( 46.6%)は、相同なB1およびS鎖の間のそれとほぼ同一である。ヒト・メ ロシンおよびラミニン鎖遺伝子は、第1染色体のq25−>q31領域に位置す る密接に関連するB2およびB2tの遺伝子を除き、異なる染色体に位置付けさ れた(Fukushimaら、Cytogen.Cell Genet. 48:137-141(1988))。この実験におい ては、メロシン遺伝子は6q22−>q23に割り当てられ、その一方、関連す るラミニンA鎖遺伝子は染色体18p11.3に位置付けされた(Nagayoshiら、G enomics 5:932-935(1989))。ドメイン構造 メロシンのドメイン構造は、他のラミニン鎖と同様のいくつかの特徴を含有し 、そしてそれは、現実にはラミニンA鎖のそれに同一である。メロシンはアミノ 末端にさらに12アミノ酸を有するけれども、アミノ末端球状ドメインVIは最 も高い相同性を共有する。事実、全ての既知のヒト・ラミニン鎖、マウスA鎖、 ラットS鎖およびショウジョウバエA鎖のドメインVIは、システイン残基、い くつかのグリシン、セリン、プロリンおよびアルギニン残基、ならびに短いアミ ノ酸配列RP、TCGおよびWWQSが全ての鎖で一致するように配列し得る( 図11)。ドメインVIのカルボキシル末端における、保存された配列Y(Y/ F)Yxhxdhxh(G/R)G(h:疎水性残基、d:D、EまたはN)( 本明細書に参考として援用されるBeckら、W.TaylorおよびP.Argos(編)Sprin ger series in Biophysics ,Springer-verlag,ベルリン 7:231-256(1992)に従 う)がまた、メロシンで見い出されている。これらの保存された配列の機能は未 知である;しかし、任意の理論に拘束されるつもりもないが、保存された領域は 、アミノ末端球状ドメインによって明らかに媒介されるラミニン自己アセンブリ におけるこのドメインの役割に重要性を有し得る。 ドメインV、IIIbおよびIIIaは、EGF様反復を含有し、規則的な位 置に8つのシステイン残基を持つ。第8〜第2と、第5〜第7システインとの間 の残基数は全てのラミニン反復において同一であり、そして反復の順序は特異的 である。メロシンにおける反復の数は、本明細書に参考として援用されるSasaki ら、J.Biol.Chem. 263:16536-16544(1988)によると20であり、あるいは共に 本明細書に参考として援用されるBeckら、FASEB J. 4:148-160(1990); Beckら、W.TaylorおよびP.Argos(編),Springer series in Biophysics ,Springer-Ve rlag,ベルリン 7:231-256(1992)によると17である。反復の順序はヒト・メロ シンにおいて保存されており、一般に、反復は、ヒトおよびマウス・ラミニンA 鎖に存在する反復と非常に似ている。ヒトA、M(メロシン)、B1、B2およ びB2t鎖、ラットS鎖、ネズミA鎖およびショウジョウバエA鎖のドメインV における反復は、順番に並べることができる(図12参照)。ヒトB2t鎖は第 1のEGF様反復を欠くが、反復の残りは、第2反復の後に、他の鎖におけるよ りも長い第8〜第2システイン間の距離をなす挿入があることを除き、他の鎖の 反復とマッチする。ドメインVの配列は、システインおよびグリシン残基に加え 、システイン5および6の間の第1反復においてHNTのような他の保存された 配列を含む。他のラミニン鎖とは対照的に、ショウジョウバエA鎖は、ドメイン Vに10・1/2のEGF様反復を含有する。ショウジョウバエA鎖における反 復3、4、5および6と他の鎖における反復3、4および5との間にはいくつか の類似性が見い出されるが、ショウジョウバエA鎖における2つの最初のシステ インが豊富な反復は、他の鎖における反復と配列し得るが、ドメインVの残りは より異なる。既知のA型鎖のEGF様反復は配列し得るが、この配列は主として 保存されたシステインおよびグリシンならびにそれらの間の残基数に基づく。 AおよびB2型鎖の球状ドメインIVは、1つのEGF様反復における第3と 第4システインとの間の挿入により進化し、そしてA鎖において複製されてドメ インIVbおよびIVaを形成することが示唆された。これらのドメインはメロ シンに存在し、そしてそれ故、1つのドメインIVのみを含有するショウジョウ バエ・ラミニンA鎖を除き、ラミニンA型鎖でよく保存されている。また、それ は、ショウジョウバエB1鎖ドメインIVにより似ている複製された配列よりな るもう1つのドメインIV”を有する。 ドメインI+IIは長いアームのらせん領域を形成する。EHSラミニン鎖は 、七つの基の反復を含有することが示されており、そして同様の反復がまたヒト ・ラミニンA鎖およびメロシンにも見い出すことができる。プロリン残基はらせ んを妨げることが知られている。マウス・ラミニンA鎖ならびにヒト・ラミニン A鎖およびメロシンには、ドメインI+IIに、4つの保存されたプロリン残基 がある。鎖間ジスルフィド結合を形成することが示唆されているシステインのペ アはメロシンで保存されている。 メロシンのドメインGは、107〜178アミノ酸残基を含有する5つの内部 反復よりなる(本明細書に参考として援用されるEhrigら、Proc.Natl.Acad.S ci.USA 87:3264-3268(1990))。これらの反復は、ヒトまたはマウス・ラミニン A鎖と比較すると、30〜50%の相同性を共有する。また、ショウジョウバエ ・ラミニンA鎖はGドメインに5つの反復を有するが、サブドメインG3とG4 との間に、トレオニンに富んだ大きなスペーサー配列がある(Kusche-Gullbergら 、EMBO J. 11:4519-4527(1992))。いくつかのタンパク質がラミニンA鎖および メロシンにおけるGドメインに相同であることが知られている。例えば、HSP G(ヘパリン硫酸プロテオグリカン)コアタンパク質の1つのドメイン、ペルレ カン(perlecan)は、ヒト・ラミニンA鎖およびメロシンのドメインGと33%の 相同性を有する。他の相同タンパク質は性ホルモン結合性グロブリン、Beckら、W.TaylorおよびP.Argos(編)Springer series in Biophysics ,Springer-Verl ag,ベルリン 7:231-256(1992))、アンドロゲン結合性タンパク質(Josephら、F ASEB J. 6:2477-2481(1992))およびニューレキシン(Ushkaryov et al.Science 257:50-56(1992))である(各々、本明細書に参考として援用される)。また、シ ョウジョウバエタンパク質fat、slitおよびcrumbsはメロシンおよびラミニンA 鎖のドメインGと類似性を共有する(Patthy,L.,FEBS Lett. 298:182-184(1992 ))。 ヒト胎児組織におけるメロシンおよびラミニンA鎖の発現 メロシン遺伝子の発現は、免疫組織学的実験からの各タンパク質を含有するこ とが知られている多くの組織で観察された。しかし、初期胚段階における強いレ ベルの発現は、マウス胚でメロシンが検出されなかった従前の免疫染色実験(Lei voら、Proc.Natl.Acad.Sci USA 85:1544-1548(1988))とは対照的である。こ の不一致の理由は明らかではないが;任意の理論にも拘束されるつもりはないが 、それは抗体におけるいくつかの未知の制限によるか、あるいは転写物がタンパ ク質に効率的に翻訳されないのであろう。メロシンは、マウス筋肉組織ではまず 誕生後に(Leivoら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:1544-1548(1988))、および いくつかの哺乳動物種ではいくつかの他の組織においてはまた成体段階において (Sanesら、J.Cell Biol. 111:1685-1699(1990))出現することが報告されている 。17週齢のヒト胎児組織について本明細書で示されたデータは、心筋、膵臓、 脈絡膜叢および髄膜におけるメロシン遺伝子の強い発現を明らかにしており、ま た、有意な発現が精巣、皮膚、副腎、腎臓、肺、脾臓、神経網膜、嗅覚球および 小脳で観察されている。胸腺、肝臓、骨、あるいは中間および上衣ゾーンのよう ないくつかの脳組織または皮質板では実質的にシグナルは観察されていない。イ ンサイチュハイブリダイゼーション分析は、メロシン遺伝子の発現を心筋の筋細 胞に位置付け、これは、いくつかの従前の実験(Leivoら、Proc.Natl.Acad.Sc i.USA 85:1544-1548(1988);Paulssonら、J.Biol.Chem. 264:18726-18732(19 89); Kleinら、Development 110:823-837 (1990); Engvallら、Cell Regul. 1:7 31-740(1990); Paulssonら、J.Biol.Chem. 266:17545-17551(1991))と合致す る。しかし、腎臓および皮膚における凝縮間葉近くの支質細胞で発現が観察され た。メロシンはモノクローナル抗体によって外部皮質における支質細胞とプレ管 状凝縮体との間に位置する狭領域に対して位置付けされた。また、メロシンmR NAとタンパク質発現との間の良好な一致もまた、他の胚性組織で観察される。 発育する毛包の先端および皮脂腺における細胞の直ぐ下に位置する間葉細胞で観 察される強い発現は、外分泌腺の発育におけるメロシンの可能な役割を示す。メ ロシンの発現は、分析したいずれの組織の上皮または内皮細胞においては見い出 されなかった。結局、胚形成の間では、メロシンの発現は、それだ けではないにせよ、主には間葉起源の細胞の特性であると結論され得る。 ラミニンA鎖遺伝子の発現は、メロシン遺伝子のそれよりも、ヒト胎児組織で はより制限されていることが示された。新生児ヒト組織について従前に報告され ているように(Nissinenら、Biochem.J. 276:369-379(1991))、ノーザン分析は 腎臓におけるラミニンA鎖遺伝子の発現を明らかにした。本実験は、この段階の 腎臓発育の発現をインサイチュハイダリブイゼーションによって特定の細胞に位 置付けなかった。ラミニンA鎖は、腎臓において、成体組織の管状および糸球体 基底膜に(Sanesら、J.Cell Biol. 111:1685-1699(1990))および極性(polarize d)腎臓上皮細胞(Holmら、Cell Differ. 24:223-238(1988);Klelnら、Cell 55 :331-341(1988); Ekblomら、Cell 60:337-346(1990))に位置付けられている。K leinら、Development 110:823-837(1990)は、胚性心臓、肝臓、肺および腸にお けるラミニンA鎖mRNAの検出を報告し、そしてこのA鎖を含有するラミニン が骨格筋および心筋、肺、肝臓、腎臓および腸から単離されている(Paulssonら 、J.Biol.Chem. 264:18726-18732(1989))。しかし、17週齢ヒト胎児からの 組織に関する本実験においては、長い暴露の後でさえ、肺、心臓または肝臓でこ のA鎖mRNAに対するシグナルは観察されなかった。この不一致は、発育の間 の時間的発現の差異に起因し得る。神経網膜、嗅覚球および小脳におけるラミニ ンA鎖遺伝子の強い発現は興味深く、そして脳および神経の発育におけるその役 割を示す。脳の発育の間における時間的および空間的発現をさらに分析するため に、発育する脳組織についての詳細な免疫組織学的およびインサイチュハイブリ ダイゼーション分析が開始されている。 本実験を含むいくつかの研究は、インビボにおけるラミニンサブユニット鎖の 空間的および時間的発現双方における変動を示した。これは、部分的には、異な るラミニンのイソ形態の組織特異的機能を意味する。メロシンおよびラミニンA 鎖に関し、各々、本明細書に参考として援用されるEngvallら、Cell Regul. 1:7 31-740(1990)およびSanesら、J.Cell Biol. 111:1685-1699(1990)は、それら が、しばしば、基底膜の異なる型において相互に排他的であることを示し、これ は、ラミニン分子が重鎖としてM(メロシン)またはA鎖のいずれかを含有する ことを示す。ヒト胎児組織由来のRNAについて行った本明細書におけるノー ザンブロットおよびインサイチュハイブリダイゼーション分析は、M(メロシン )およびA鎖の異なる組織分布を支持する。特に、これらの結果は、メロシン遺 伝子は胚発生の間にいくつかの組織において、そして恐らくは間葉細胞によって のみ発現されることを示した。しかし、また、これらの結果は、皮膚および肺上 皮細胞ならびに血管内皮細胞のようないくつかのラミニン産生細胞および組織は これらの組織において、いずれの遺伝子をも発現しない、またはその発現が非常 に弱いことを示した。これは、いくつかの、いまだに同定されていないA型重鎖 を含有するラミニンのイソ形態が存在することを示唆する。このようなイソ形態 はカリニンまたはK−ラミニンを包含し得る。 現在好ましい実施態様を参照して本発明を記載してきたが、本発明の精神を逸 脱することなく、種々の改変がなされ得ることが理解されるべきである。従って 、本発明は以下の請求の範囲によってのみ限定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12Q 1/68 9453−4B C12Q 1/68 A G01N 33/53 0276−2J G01N 33/53 D 33/574 0276−2J 33/574 A 33/577 0276−2J 33/577 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AM,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KE,K R,KZ,LK,LV,MG,MN,MW,NO,NZ ,PL,RO,RU,SD,SK,UA,UZ,VN (72)発明者 レイボ,イルモ アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02148,マルデン,ケネディー ドライブ 167,アパートメント 808

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.図1のヌクレオチド963〜3554を伴う図6のヌクレオチド1〜69 43として示される配列を実質的に有する単離された核酸分子。 2.前記核酸がDNAである、請求項1に記載の核酸分子。 3.前記核酸がcDNAである、請求項1に記載の核酸分子。 4.前記核酸がmRNAである、請求項1に記載の核酸分子。 5.図6に示されるアミノ酸配列を実質的に有するヒトメロシンをコードする 、単離された核酸分子。 6.図6に示されるアミノ酸配列を実質的に有する、生物学的に活性なポリペ プチド。 7.図1に示されるポリペプチドと反応性の抗体を除く、請求項6に記載のポ リペプチドと反応性の抗体。 8.前記抗体がポリクローナルである、請求項7に記載の抗体。 9.前記抗体がモノクローナル抗体である、請求項7記載の抗体。 10.請求項1に記載の核酸分子を含む組換え発現ベクター。 11.請求項5記載の核酸を含む組換え発現ベクター。 12.請求項10および11に記載の組換え発現ベクターを含む宿主−ベクタ ー系。 13.前記宿主が原核生物細胞である、請求項12に記載の宿主−ベクター系 。 14.前記原核生物細胞が大腸菌(Escherichia coli)細胞である、請求項13 に記載の宿主−ベクター系。 15.前記宿主が真核生物細胞である請求項12に記載の宿主−ベクター系。 16.請求項13に記載の細胞および適切な培地を含む細胞培養。 17.図6に示される配列を有する核酸分子の部分に、緊縮条件下でハイブリ ダイズするが、図1に示される核酸の部分または図1に示される配列に相補的な 配列にはハイブリダイズしない、少なくとも10ヌクレオチドを有するヌクレオ チド配列を含む核酸プローブ。 18.試料中のメロシンをコードする核酸の存在を検出する方法であって、以 下の工程を包含する方法: a)請求項17に記載のプローブを、相補的核酸に該プローブがハイブリダイ ズする条件下で、該試料に接触させる工程; b)インビトロおよびインサイチュまたは伸長した核酸にハイブリダイズした 任意のプローブの存在を検出し、ハイブリダイズしたプローブの存在が該試料中 のメロシンをコードする核酸の存在を示す工程。 19.前記プローブが放射性ヌクレオチド、酵素、ビオチンおよび蛍光マーカ ーから選択される検出可能なマーカーで標識される、請求項18記載の方法。 20.試料中のメロシンの存在を検出する方法であって、以下の工程を包含す る方法: a)抗体−メロシン複合体が形成される条件下で、請求項7に記載の抗体と該 試料を接触させる工程; b)形成された任意の複合体の存在を検出し、該複合体の存在が該試料中のメ ロシンの存在を示す工程。 21.前記抗体が検出可能なマーカーで標識される、請求項20に記載の方法 。 22.メロシンの断片をコードする核酸分子であって、該断片が図6に示され るヌクレオチド1〜5992を含む核酸配列の制限酵素消化により産生される、 核酸分子。 23.腫瘍の悪性度を測定する方法であって、請求項7に記載の抗体を用いて 、腫瘍により産生されるメロシンを検出する工程を包含し、該メロシンの実質的 な不存在が悪性腫瘍を示す、方法。 24.軸索成長を促進する方法であって、ニューロンを、請求項5に記載の核 酸分子により産生されたタンパク質と接触させる工程を包含する、方法。 25.軸索成長を阻害する方法であって、メロシンを、軸索促進活性を阻害す る請求項7に記載の抗体と接触させる工程を包含する、方法。 26.基質にメロシンを結合させる細胞の細胞付着を促進する方法であって、 図6においてアミノ酸1〜1982として示されるアミノ酸配列またはその細胞 付着促進部分を実質的に有するポリペプチドを含む基質と該細胞を接触させる工 程を包含する、方法。
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