【発明の詳細な説明】
撥水性整形外科包帯
関連出願についてのクロス・リファレンス
本出願は、放棄された、1988年9月9日出願の米国特許出願逐次番号第07/242
,120号の継続である、係属中の、1991年5月17日出願の米国特許出願逐次番号第
07/703,038号の一部継続である、1993年6月1日出願の米国特許出願逐次番号第
08/069,868号の一部継続である。
背景
本発明は、一般的に、医療用包帯に、そして特に、ギプス材料と共に使用され
る整形外科用包帯、例えば詰物(padding)及びメリヤス(stockinettes)に関
する。本発明に係る包帯は、皮膚に接触するとき特に有用である。なぜなら、本
包帯は、撥水性、かつ、よごれ抵抗性(soil resistant)であるが、その包帯を
空気と水蒸気が通過することを許容するからである。本発明の包帯を作るために
使用される製造方法は、1991年5月17日に出願された同時係属中の米国特許出願
逐次番号第07/703,038号中に記載されている。
発明の要約
本発明は、撥水性整形外科包帯を提供する。本包帯は、柔らかく、なめらかで
、変形可能で、通気性の、疎水性布から作られる。この布は、熱可塑性ポリマー
とフルオロケミカル・オキサゾリジノンの押出しブレンドのポリマー繊維を含む
。これらの押出し繊維は、ギプス又は副木詰物内での使用に特に合った不織布を
作るために使
用されることができる。あるいは、これらの繊維は、編布又は織布を作るために
使用されることができるヤーンに紡がれることができる。押出し繊維から作られ
た編布は、メリヤス及び管状メリヤスにおける使用に特に合う。
予想外に、本押出し繊維から作られた包帯は、米国特許第4,989,593号中に記
載されるように撥水材料、例えばフルオロケミカルによって処理されただけの表
面である類似の包材に比較したとき有意に柔らかく、なめらかで、そしてより変
形可能である。本包帯の強化された触覚特性は、患者の皮膚と直接に接すること
ができる撥水性布を提供し、そしてその患者への強化された快適さとその皮膚へ
の減少された刺激の両方を提供する。
さらに、上記押出し繊維(extruded fibers)の加工性及び/又は性能は、親
水性の静電気防止潤滑剤とフルオロケミカル撥水剤によるその繊維の処理又はコ
ーティングにより強化されることができる。本発明の態様においては、この親水
性潤滑剤は、その繊維の加工を助け、一方、このフルオロケミカル撥水剤は、改
良された初期耐水性を与える。
本繊維を作るために使用される好ましい熱可塑性ポリマーは、ポリエチレン、
ポリプロピレン及びポリエステル、例えばポリエチレン・テレフタレート、並び
にそのブレンド又はコポリマーを含む。特に好ましいポリマーは、オキサゾリジ
ノンの分解を伴わずにフルオロケミカル・オキサゾリジノンとのそのポリマーの
溶融ブレンドを許容するのに十分に低い温度において融解する。他のポリマーは
、低溶融非反応性相溶性ポリマーを含む。ポリエチレン及びポリプロピレンが現
在最も好ましいポリマーである。
好適なオキサゾリジノンは、本明細書中に引用により取り込む米国特許第5,02
5,052号中に記載されている。(3M,St.Paul,MNか
ら入手可能な)好ましいフルオロケミカル・オキサゾリジノンは、以下の式によ
り図示される。
(本明細書中ODOXという)この好ましいオキサゾリジノンは、報告された方法
に従って製造される。簡単に言えば、パーフルオロアルキルスルホンアミド、C8
F17SO2N(CH3)Hをエピクロロヒドリンと反応させて、クロロヒドリン、C8F17SO2
N(CH3)CH2CH(CH2Cl)OHが提供される。このクロロヒドリンを次にオクタデ
シルイソシアネートC18H37NCOと反応させて、塩基の存在中環化する中間体ウレ
タンを提供して上揚のオキサゾリジノンが提供される。
本発明において使用するための繊維を製造するために、上記ポリマーとフルオ
ロケミカル・オキサゾリジノンを溶融ブレンドし、そして次に公知の設備及び方
法を使用して繊維にエクストルードして約0.1〜10.0重量%の間の、そしてより
好ましくは約0.3〜3.0重量%の間のオキサゾリジノンを有する繊維を提供する。
これらの繊維を次に公知の手順を使用して織り、織り又は編み布を製造する。さ
らに、クリンプされ、そしてオーブン乾燥された押出し繊維を静電防止潤滑剤と
フルオロケミカル撥水剤の混合物によりコートし、そして次に公知の方法を使用
して使用されるべきステープル・ファイバーに切断して不織、織り又は編み布を
製造する。
詳細な説明
整形外科ギプス及び副木は、その荷重耐性ギプス材料と患者の皮
膚との間に適用される詰物の柔らかい層と共に使用される氷硬化性樹脂含浸ギプ
ス材料から作られることができる。この詰物は、その皮膚に対する緩衝及び保護
を提供するために使用され、そして快適で、適用が容易で、非刺激性で、さらに
速乾性であることが好ましい。ギプスを作るとき、一般的には、伸縮性の編物管
状メリヤスを患者の肢の上に適用され、次に詰物をそのメリヤスの上に巻き、そ
して次にギプス材料をそのギプス詰物の上に適用する。副木を作るときは、詰物
の層だけを典型的に使用する。
本明細書中、以下の用語を以下のように定義する。
“撥水性(Water Repellent)”は、水が表面から玉になり又ははじかれるよ
うにする、並びに布内に機械的に又は他の方法で押し込まれた水がその布の隙間
から容易に流出し、浸出し又は除去されるようにする布の能力を意味する。
“変形性(Conformability)”は、物体の周りに容易に又は難なく変形する布
の能力を意味する。変形性の定量的測定は、以下の実施例2中に述べるHANDLE-O
-METER硬度により提供される。
“なめらかな(Smooth)”は、表面の触覚による感じ又はその質感を意味し、
そして以下の実施例3中に述べる表面摩擦を使用して比較的に測定されることが
できる。
“柔らかい(Sofe)”は、皮膚上の布の主観的な触覚の感じを意味する。他の
撥水性布又は包帯との関係における本発明の比較柔らかさを、以下の実施例4中
に記載する。
“疎水性の(Hydrophobic)”は、布表面上に水を保持し又は吸収するその布
の能力の尺度である。疎水性の尺度は、米国特許第5,027,803号中に記載された
修飾AATCC Test Method 118-1983を使用して容易に測定される物質の表面エネル
ギーの測定により提供される。本発明の好ましい包帯は、約40erg/cm2未満の、
そしてより好
ましくは約30erg/cm2未満の表面エネルギーをもつ。
本発明における使用に好適なフルオロケミカル撥水剤は、繊維物品の製造にお
いて使用されるものである。繊維物品、例えばカーペット及びアパレル、又は例
えば他の繊維状物質、例えば紙及び皮革の製造においては、そのような材料の表
面に撥油及び撥水性を付与するためにフルオロケミカルによりこのような物質を
処理することが一般的である。この使用及び繊維状物質への適用に好適なフルオ
ロケミカルは、さまざまな刊行物、例えば米国特許第2,803,615号(Ahlbrecht e
t al.)、第2,934,450号(Brown)、第3,068,187号(Bolstad et al.)、第3,09
4,547号(Heine)、第3,329,661号(Smith et al.)、第3,341,497号(Sherman
et al.)、第3,398,182号(Guenthner et al.)、第3,458,571号(Tokoli)、第
3,462,296号(Raynolds et al.)、第3,574,791号(Sherman et al.)、第3,728
,151号(Sherman et al.)、第3,896,251号(Landucci)、第3,916,053号(Sher
man et al.)、第4,013,627号(Temple)、第4,024,178号(Landucci)、第4,02
9,585号(Dettre)、第4,034,964号(Sherman et al.)、第4,144,367号(Landu
cci)、第4,160,777号(Loudas)、第4,165,338号(Katsushima et al.)、第4,
190,545号(Marshall)、第4,215,205号(Landucci)、第4,264,484号(Patel)
、第4,325,857号(Champaneria et al.)、第4,340,749号(Patel)、第4,401,7
80号(Steel)、第4,426,476号(Chang)、第4,525,305号(Patel)、第4,525,4
23号(Lynn et al.)、第4,529,658号(Schwartz et al.)、第4,540,497号(Ch
ang et al.)、第4,560,487号(Brinkley)、第4,564,366号(Patel)、第4,565
,641号(Chang et al.)、第4,566,981号(Howells)、第4,579,924号(Schwart
z et al.)、第4,582,882号(Lynn et al.)、第4,606,737号(Stern)、第4,66
8,406号(Chang)、第4,668
,726号(Howells)及びBanks,R.E.,Ed.,“Organofluorine Chemicals and th
eir Industrial Applications”,Ellis Horwood,Ltd.,West Sussex,England
,226-230(1979)中に記載されている。
好ましいフルオロケミカル撥水剤は、SCOTCHGARDブランドのカーペット保護剤
(FC-359)、すなわち、米国特許第4,560,487号中に記載されたタイプロフッ素
化ポリカルボジイミド、フッ素化乳化剤、
そしてより特に米国特許第3,574,791号及び第3,728,151号中に記載されているフ
ルオロケミカル・コポリマーの水性エマルジョンである。
本発明における使用に好適な親水性潤滑静電防止剤は、繊維産業において慣用
的に使用されるいずれかの剤、例えばSipo Lube GS-1031,Synthetic Industrie
s,Inc.,Chickamauga,GAである。
以下の実施例は、本発明の実施のために好ましい方法及び手順を提供する。こ
れらの実施例は、さらに、本発明のさまざまな態様を説明し、そして添付クレー
ム中に記載する本発明の範囲を限定するものと解されるべきではない。実施例1−繊維の製造
ポリプロピレン/オキサゾリジノン濃縮物を、バージン・ポリプロピレン(90
重量%ポリプロピレン、#3661-Fiber Grade,Fina Oil & Chemical Co.,Dolla
s,TX)及びフルオロケミカル・オキサゾリジノン(10重量%オキサゾリジノン
、上記ODOX,Protective Chemicals Division,3M,St.Paul,MN)から40mm2
軸スクリュー・エクストルーダー(Bestorff,Charlotte,NC)を使用して調製
した。得られたポリプロピレン/オキサゾリジノン濃縮物(10重量%)を
追加のポリプロピレン(90重量%,#3661-Fiber Grade Fina Oil & Chemical C
o.)と共に160mmバリア−タイプ・ダブル・フライト・エクストルーダー(barri
er-type double Hight extruder)内に計量供給し、そしてそのブレンドを約1
〜3分間約232−249℃において混合しながら溶融した。ポリプロピレンとオキサ
ゾリジノンの溶融混合物を3デニール(denier)繊維に押出した。この押出し繊
維をクリンプし、オーブン乾燥し、そして長さ3.81cm又は4.76cmのステープル・
ファイバーに切断した。このステープル・ファイバーのフッ素分析は、その繊維
のフルオロケミカル含量が約0.88−1.2重量%の間であったことを示した。
この測定は、繊維上に存在するフッ素の量の指標を提供する。簡単に言えば、
有機フッ素は、酸素及び既知容量の脱イオン水の存在中、電子点火装置を介して
、密閉ポリカーボネート・フラスコ内でテスト・サンプルを燃焼させることによ
り無機フッ化物イオンに変換される。この無機フッ化物イオンは、水に吸収され
る。このフッ化物イオンは、Orion Research Inc.,Boston,MAから商業的に入
手可能な、フッ化物イオン特定電極、Model #94-09 Fluoride Ion Electronを
使用して測定される。
より短かい3.81cmの押出し繊維を次に、商業的に入手可能なRandoweb Equipme
ntを使用して、Astro-Form Corporation,Danielson,CTによる標準的な方法を
使用して不織りギプス詰物に加工した。7.62cmと10.16cm幅の詰物ロールをも製
造し、そして評価した。
この押出しポリプロピレン/オキサゾリジノン繊維詰物は、非処理ポリエステ
ル詰物(Synthetic Cast Padding,MW 03,3M,St.Paul,MN)に比較して、正
常よりも低い、おそらくその繊維長のためにその繊維を手で裂くことにより測定
されるような引裂き強さをもっていた。この同時押出し詰物(coextruded paddi
ng)は、ひじょ
うに柔らかく、変形可能であり、そして水に対してひじょうに良好な抵抗性をも
っていた。4.76cmの押出し繊維を詰物を作るために使用したとき、その引裂き強
度は、上記非処理ポリエステル詰物のものと等価であった。
より長い4.76cmの押出し繊維を、Doran Textiles,Shelby,GAによるよく知ら
れた方法を使用して20(綿番手の)シングル・ヤーンに紡糸した。このヤーンを
次に、商業的に入手可能な環状Rib-Knit Equipmentを使用して、Balfour,Inc.
,Rockwoodにより5.08cmと7.62cm幅のメリヤス・ロールに編んだ。このポリプロ
ピレン/オキサゾリジノン・メリヤスもひじょうに柔らかく、変形性であり、そ
して水に対しひじょうに良好な抵抗性をもっていた。実施例2−変形性テスト
本テストは、不織布の硬さ又は手ざわり(hand)を測定した。変形性の布は、
変形性でない布と比べたときより柔軟性であり、そしてより硬くなかった。不織
布の硬さを測定するために、不織材料をプランジャーを使用して限定開口を通し
て変形し、そしてこれを行うのに必要な力を報告された手順に従ってINDA Stand
ard Test,HANDLE-O-METER Stiffness Test,IST 90.3-92を使用して測定した。
変形性を3つの異なる詰物について測定した。押出しポリプロピレン/オキサ
ゾリジノン詰物を実施例1に従って3.81cm繊維から調製した。
表面処理された詰物を、標準的ポリエステル詰物(Synthetic Cast Padding,
MW 03,3M,St.Paul,MN)を使用して調製し、これを2重量%水性フルオロケ
ミカル溶液(FC-270フルオロケミカル撥水剤、3M,St.Paul,MN)中に浸漬した
。過剰のフルオロケミカル溶液を、2つのローラー間でのしぼり出しにより除去
し、そしてその表面処理詰物を次に約24時間65.6℃においてオーブン内で乾燥さ
せ
た。
非処理ポリエステル詰物は商業的に入手可能な標準的なポリエステル詰物(Sy
nthetic Cast Padding,MW 03,3M,St.Paul,MN)であった。
3つの詰物について測定された変形性データ(評価されたサンプルは7.62cm×
15.24cmであった)を以下の表1中に提供する。これらのデータ(3ランから計
算された平均力)は、本押出しポリプロピレン/オキサゾリジノン詰物が、フル
オロケミカル撥水剤だけにより表面処理された詰物と比較したとき、より変形性
であるということを示している。
実施例3−表面摩擦テスト
本テストは、布の感触を評価するために使用されることができるサンプルの表
面摩擦について測定した。本テストは、そのサンプルの表面を横切ってTRANSPOR
Eテープ(3M,St.Paul,MN)によりカバーされたステンレス・スチールのボー
トを引っ張り、そしてそのボートを動かすのに必要な力を測定することを含む。
サンプルを横切ってそのボートが動くのに必要な力が大きければ大きい程、その
サンプルの表面摩擦は大きくなる。本テストを行うために必要な細目は米国特許
第4,667,661号中に記載されている。
表面摩擦を、不織詰物と編メリヤスの両方について測定した。押出し詰物とメ
リヤスを先の実施例1に従って調製した。表面処理詰
物とメリヤスを実施例2中に記載したように調製した。非処理Synthetic Cast P
adding,MW 03及び非処理MS 03メリヤスの両方は、3M,St.Paul,MNから入手可
能であった。
異なる材料について測定されたデータを以下の表2中に提供する。これらのデ
ータ(3つのランから計算された平均力)は、本押出しポリプロピレン/オキサ
ゾリジノン詰物とメリヤスの両方が、実施例2に従って調製された撥水性材料に
より表面処理された対応の詰物又はメリヤスと比較したときより大きな表面摩擦
をもっていたことを示している。
実施例4−柔らかさテスト
本実施例は、異なる詰物とメリヤス材料の柔らかさを主観的に評価し、そして
比較するテスト・パネルの結果を提供した。本実施例において、3つの詰物材料
(実施例3に従って調製された押出しポリプロピレン/オキサゾリジノン詰物、
表面処理詰物、及び非処理詰物)及び3つのメリヤス(これもまた実施例3に従
って調製され
た押出しポリプロピレン/オキサゾリジノン布により作られたメリヤス、表面処
理メリヤス、及び非処理メリヤス)について評価した。
簡単に言えば、各評価者に柔らかさの順番に上記詰物又はメリヤスに等級を付
けるように依頼した。材料の同定をそれらの評価者に提供しなかった。材料が等
級付けられた後、評価者に、1−20の柔らかさ基準を使用してその材料に柔らか
さ値を指定するように依頼した。1の値が最も軟らかく、そして綿ボール(cott
on ball)の柔らかさに匹敵する。この評価の結果を表3と4に列記する。
表3と4中のデータは、押出し詰物とメリヤスが表面処理詰物又はメリヤスよ
りも有意に柔らかいということを示している。実施例5−押出しポリプロピレン/オキサゾリジノン副木詰物
多層固定化副木を構築し、そして、水吸収性と保水性について評価した。
簡単に言えば、各副木の底層は、仮縫いした(needle-tacked)ポリプロピレ
ン/オキサゾリジノン繊維(99.3重量%ポリプロピレン、0.7重量%オキサゾリ
ジノン、上記のODOX,3M,St.Paul,MN)又は仮縫い非処理ポリプロピレン繊維
のいずれかから作った30.48cm長8.89cm幅の詰物であった。仮縫いを、Hunter Ne
edle tacker(Morse and Berkshire Company,North Adams,MA)を使用して行
っ
た。上記繊維の両方を、0.84平方メーター当り約340.2gの不織りフェルトに仮
縫いした。
1.27cmの転写テープNo.950(3M,St.Paul,MN)のストリップを、上記詰物の
長端に付着させ、そして3.81cmの転写テープNo.927(3M,St.Paul,MN)のスト
リップをその詰物の短端に付着させた。次に、25.4cm長7.62cm幅の樹脂含浸SCOT
CH CAST 2ブランド・ファイバーグラス・ギプス包帯テープ(3M,St.Paul,MN
)の8層を、その詰物の層上に芯合せした。最後に、商業的に入手可能なスパン
ーレース(span-laced)、ハイドロエンタングル(hydroentangled)不織ポリエ
ステル布(米国特許第5,027,803号中に記載されたように、2%フオロケミカル
撥水剤、FC-270により処理されたSONTARA 8000,DuPont,Wilmington,DE)の層
を、上記転写テープを使用して上記詰物層に付着させた。
水吸収性と保水性を、各副木について測定した。副木を、乾燥秤量し、水のパ
ン内に入れ、そして(適宜、水の下に副木を保持して)0.5分間浸漬し、一方、
2回搾り、その水から副木を取り出し、2本の手を用いてその副木を2回搾り、
次に再び秤量した。各副木を、乾燥パン内に置いて硬化させ、そして5時間放置
して風乾し、そして再び秤量した。
硬化するとき、粘着性ラミネートを形成するように一緒に接着された副木及び
押出しポリプロピレン/オキサゾリジノン詰物の多層は、非処理詰物と比較した
とき、より柔らかく、かつ、なめらかであった。この副木も、所望の水吸収性と
保水特性をもっていた。
吸収又は保持された水のパーセントを以下の式を使用して計算した
実施例6−潤滑された撥水性繊維
実施例1中に記載した方法と材料を使用して、4364kgのポリプロピレンと90%
ポリプロピレンと10%フルオロケミカル・オキサゾリジノンの混合物1091kgを混
合して、98/2ポリプロピレン/オキサゾリジノン混合物を得て、これを3デニ
ール繊維にエクストルードした。この押出された繊維をクリンプし、オーブン乾
燥させ、そして次に慣用のなめらかなシリンダー型のコーティング装置を使用し
て、Synthetic Industries,Inc.,Chickamauga,GAから商業的に入手可能な205
.6kgの親水性静電防止潤滑剤Sipo Lube GS-1031と36.4kgの3M,St.Paul,MNか
ら商業的に入手可能なフルオロケミカル混合物、SCOTCHGARDブランド布保護剤、
FC-359の混合物によりキスーコーティング(Kiss-coating)した。この繊維を次
に実施例1におけるように、長さ3.81cmと4.76cmのステープル・ファイバーに切
断した。
3.81cmの繊維のいくつかを、Astro-Form Corporation,Danielson,CTによる
慣用のRandoweb Equipmentを使用して不織ギプス詰物
に加工した。幅7.62cmと10.2cmの詰物を調製し、そして先述の修飾AATCC Test M
ethodを使用して評価した。この繊維の表面エネルギーは、26.4〜27.3ergs/cm
のレンジ内にあることが判明した。
4.76cm繊維のいくつかを、Southern Industrial,Rossville,GAによりよく知
られた方法を使用して20(綿番手の)シングル・ヤーンに紡糸した。このヤーン
を次に商業的に入手可能な環状Rib-Knit Equipmentを使用して、Balfour,Inc.
,Rockwood,TNにより幅5.08cmと7.62cmのメリヤスに編んだ。このメリヤスを上
記修飾AATCC Test Methodを使用して評価し、そして26.4〜27.3 erg/cmのレン
ジ内の表面エネルギーをもつことを見い出した。
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フロントページの続き
(72)発明者 アースフェルド,ディーン エー.
アメリカ合衆国,ミネソタ 55109,メイ
プルウッド,プロスパリティー ロード
1764
(72)発明者 サンドビッグ,ティモシー シー.
アメリカ合衆国,ウィスコンシン 54028,
ウッドビル,カウンティー ロード ビー
397
(72)発明者 ショルツ,マシュー ティー.
アメリカ合衆国,ミネソタ 55125,ウッ
ドバリー,リンデン ロード 6216