JPH0851057A - X線露光用マスクおよび露光方法 - Google Patents

X線露光用マスクおよび露光方法

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JPH0851057A
JPH0851057A JP18596994A JP18596994A JPH0851057A JP H0851057 A JPH0851057 A JP H0851057A JP 18596994 A JP18596994 A JP 18596994A JP 18596994 A JP18596994 A JP 18596994A JP H0851057 A JPH0851057 A JP H0851057A
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染村  庸
Kimikichi Deguchi
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 1:1のパタン転写が不可能な領域のパタン
に対して実効的露光コントラストが高く、かつ良好な転
写特性を得る。 【構成】 X線露光用マスク3は、X線透過性膜1と、
このX線透過性膜1上に形成されたX線吸収体層2を有
し、露光すべきパタンに対応する部分にX線吸収体層
2′を設け、この露光すべきパタンに対応する部分の周
辺部に4個のX線透過性窓4を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線透過性膜上にパタ
ン化されたX線吸収体層が形成されている構造を有する
X線露光用マスクおよび露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にX線露光に用いられるX線マスク
は、X線を良く透過するX線透過性膜上にX線を吸収す
る吸収体層からなるX線吸収体パタンを形成して作製さ
れる。
【0003】図14は、従来のX線露光用マスクの構成
を説明する図であり、図14(a)は底面図、図14
(b)は図14(a)のA−A′線の断面図である。図
14において、1はX線透過性膜、2はX線吸収層、3
はX線透過性膜1およびX線吸収層2を基本的な構成要
素とするX線マスクであり、このX線マスク3には露光
すべきパタンに対応して抜きパタンからなるX線透過性
窓4が形成されている。
【0004】従来、図14に示すような例えば窒化シリ
コン(SiN)からなるX線透過性膜1と、このX線透
過性膜1上に形成されたX線透過性窓4を有するタンタ
ル(Ta)からなるX線吸収体層2とを設けたX線露光
用マスクを用いた1:1の等倍近接露光において、ウエ
ハにポジ型レジストを塗布した場合、X線透過性窓4に
対応した部分が露光されるため、これに対応した抜きパ
タンが形成されていた。このように従来のX線マスクで
は、露光すべきパタンに1:1に対応する平面的形状の
吸収体パタンが形成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
X線露光用マスクを用いた1:1び等倍近接露光におい
ては、パタン寸法の微細化に伴い、マスクパタンエッジ
からのX線回折と相互干渉との影響で1:1のパタン転
写が不可能になり、転写パタンの解像性,寸法制御性お
よび露光量マージンなどの露光特性が劣化するという問
題があった。
【0006】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、
1:1のパタン転写が不可能な領域のパタンに対して実
効的露光コントラストが高く、かつ良好な転写特性が得
られるX線露光用マスクおよび露光方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明によるX線露光用マスクは、X線透過性
膜と、このX線透過性膜上に形成されたX線吸収体を有
し、露光すべきパタンに対応する部分にX線吸収体を設
け、この露光すべきパタンに対応する部分の周辺部に少
なくとも1個のX線透過性窓を設けたものである。ま
た、本発明によるX線露光用マスクを用いてX線を用い
て基板にパタンを転写するX線露光方法において、基板
上の露光すべきパタン上には少なくとも一部にX線の照
射を阻害するX線吸収体を設け、パタンの周辺部の上に
はX線を透過する窓を設けたX線露光用マスクを用いて
露光するものである。
【0008】
【作用】本発明によるX線露光用マスクによれば、パタ
ンエッジからの回折X線の相互干渉を逆利用でき、従来
の1:1の転写が不可能な微細な領域の孤立パタンまた
はこれらのパタンが隣接して複数個存在する場合にも、
従来のX線マスクに比べて実効的露光コントラストの増
加が図れ、解像性,寸法制御性および露光量マージンな
どの露光特性が改善される。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。 (実施例1)図1は、本発明によるX線露光用マスクの
一実施例による構成を説明する図であり、図1(a)は
底面図、図1(b)は図1(a)のA−A′線の断面図
である。図1において、1は例えば膜厚が約2μmの窒
化シリコン(SiN)により形成されたX線透過性膜、
2,2′は例えば膜厚が約0.65μmのタンタル(T
a)により形成されたX線吸収体層、3はX線透過性膜
1とX線吸収体層2,2′とを基本的な構成要素とする
X線マスクである。
【0010】このX線マスク3は、ウエハに露光しよう
とするポジ型レジストを用いたときの約0.1μm角の
コンタクトホールパタンに対応する部分がX線吸収体層
2′であり、このX線吸収体層2′に隣接する周辺部に
4個のX線透過性窓4′を有する構造となっている。こ
のX線透過性窓4′は、矩形であり、幅が約0.05μ
mで長さが約0.1μmである。
【0011】このように構成されるX線露光用マスクの
作製に当たっては、先ずシリコン基板の表裏面の両面に
窒化シリコン膜をCVD法により約2μmの膜厚に形成
した後、タンタルをスパッタリング法により約0.65
μmの膜厚に形成し、引き続き、二酸化シリコン(Si
2 )をECR法により約0.2μmの膜厚に形成し
た。次にこのシリコン基板にポジ型EBレジストを塗布
し、EB装置によりX線透過性窓4′上のレジストのみ
を露光した。
【0012】また、未露光部分のレジストパタンをエッ
チングマスクとして二酸化シリコンをRIE法によりエ
ッチングした。さらに二酸化シリコンをエッチングマス
クとしてRIE法によりタンタルをエッチングした。最
後にシリコン基板の裏面側に形成されている窒化シリコ
ン膜をエッチングマスクとしてシリコン基板をウェット
エッチング法で除去した。
【0013】このように構成されたX線露光用マスクを
用いて約0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロ
ン放射光を利用したX線露光装置でパタン転写を行っ
た。マスクとウエハとの間のギャップは、約20μmに
制御した。露光レジストとしては、ポジ型レジストを約
0.5μmの膜厚でシリコンウエハに塗布した。このX
線露光用マスクを使用した場合、パタン寸法が約0.1
μmのホールパタンを良好にレジストパタンに転写する
ことができ、しかも、露光量許容幅は、100〜350
mJ/cm2 と極めて大きな値を得た。
【0014】一方、ウエハに露光しようとする抜きパタ
ンに対応する部分にX線透過性窓4を設けた従来のX線
露光用マスクを使用した場合、約20μmギャップの露
光条件では、パタン寸法が約0.1μmのホールパタン
をレジストパタンに転写するための露光量許容幅が小さ
く、良好なパタンが得られなかった。
【0015】次に本実施例によるX線露光用マスクを用
いた場合の転写特性が良好となる理由について以下に説
明する。図2は、X線透過性窓4の形状が正方形であ
り、一辺の長さが約0.1μmである従来のX線露光用
マスクを用いた場合の約20μmのギャップにおける透
過X線強度分布を示したものであり、X線吸収体パタン
がないときのX線強度を1として規格化してある。図2
に示すようにX線透過性膜を透過したX線は約20μm
のギャップに応じて回折を起こす。また、吸収体層を透
過したX線は強度の減衰と同時に位相の変化を生じる。
さらにこれらのX線は互いに干渉する。
【0016】前述した回折および干渉の及ぶ範囲は、X
線の波長とギャップとに依存しており、本実施例のX線
波長およびギャップの場合、最も影響が大きく現れる範
囲はマスクパタンエッジから約0.2μm程度であり、
従来のマスクでは、マスクパタンエッジからのX線回折
と相互干渉との影響でパタン周辺部に発生する2次ピー
クが強くなり、露光量許容幅は劣化する。
【0017】これに対して本実施例のようにウエハに露
光しようとするホールパタンに対応する部分がX線吸収
体層2′であり、このX線吸収体層2′に隣接する周辺
部に4個のX線透過性窓4′を有するX線露光マスク3
を用いれば、図3に示すように前述したパタンエッジか
らの回折および干渉の影響を逆利用することが可能とな
り、所望の約0.1μmホールパタンを大きな露光量許
容幅で形成可能とするX線露光分布が得られる。
【0018】(実施例2)図4は、本発明によるX線露
光用マスクの他の実施例による構成を説明する底面図で
ある。図4において、2はX線吸収体層、3はX線透過
性膜1とX線吸収体層2とを基本的な構成要素とするX
線マスクである。このX線マスク3は、ウエハに露光し
ようとするポジ型レジストを用いたときの約0.1μm
角のコンタクトホールパタンに対応する部分を中心に4
個のX線透過性窓4′が取り囲む構造となっている。
【0019】また、このX線透過性窓4′は、矩形状で
あり、幅が約0.05μmで長さが約0.1μmで相対
するX線透過性窓4′の間隔は約0.2μmである。な
お、X線透過性膜1は、膜厚が約2μmの窒化シリコン
(SiN)で形成し、X線吸収体層2は、膜厚が約0.
65μmのタンタル(Ta)で形成した。
【0020】このX線露光用マスクの作製については、
実施例1と同様である。このX線露光用マスクを用いて
0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロン放射光
を利用したX線露光装置でパタン転写を行った。マスク
とウエハとのギャップは約20μmに制御した。露光レ
ジストとしてはポジ型レジストを約0.5μmの膜厚で
シリコンウエハに塗布した。
【0021】このX線露光用マスクを使用した場合、パ
タン寸法が約0.1μmのホールパタンをレジストパタ
ンに転写するための露光量許容幅は、100〜350m
J/cm2 と極めて大きな値を得た。図5にこのX線露
光用マスクを用いた場合の約20μmのギャップにおけ
る透過X線強度分布を示す。図2に示す従来のX線露光
用マスクに比べて2次ピークの強度を抑えることがで
き、露光量許容幅が大幅に向上することができた。
【0022】(実施例3)図6は、本発明によるX線露
光用マスクのさらに他の実施例による構成を説明する底
面図である。図6において、2,2′はX線吸収体層、
3はX線透過性膜1とX線吸収体層2,2′とを基本的
な構成要素とするX線マスクである。このX線マスク3
はウエハに露光しようとするポジ型レジストを用いたと
きの約0.1μm角のコンタクトホールパタンに対応す
る部分をX線透過性窓4′が溝形状で取り囲む構造とな
っている。
【0023】このX線透過性窓4′の内側の正方形の一
辺の長さは約0.1μmで外側の正方形の一辺の長さは
約0.15μmであり、溝の幅は約0.05μmであ
る。なお、X線透過性膜1は、膜厚が約2μmの窒化シ
リコン(SiN)で形成し、X線吸収体層2,2′は、
膜厚が約0.65μmのタンタル(Ta)で形成した。
【0024】このX線露光用マスクの作製については、
実施例1と同様である。このX線露光用マスクを用いて
0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロン放射光
を利用したX線露光装置でパタン転写を行った。マスク
とウエハとのギャップは約20μmに制御した。露光レ
ジストとしてはポジ型レジストを約0.5μmの膜厚で
シリコンウエハに塗布した。
【0025】このX線露光用マスクを使用した場合、パ
タン寸法が約0.1μmのホールパタンをレジストパタ
ンに転写するための露光量許容幅は、100〜350m
J/cm2 と極めて大きな値を得た。
【0026】以上の実施例1〜実施例3においては、ウ
エハに露光しようとするパタンとして約0.1μm角の
ホールパタンの場合について、ポジ型レジストを用いた
ときの実施例を説明したが、ウエハに露光しようとする
パタンがネガ型レジストを用いた場合の残しパタンであ
っても同様の効果が得られる。さらに任意の矩形状で形
成されたパタンが任意のパタン配列で配置されている場
合にも応用できることは明かである。
【0027】また、X線吸収体層の材料としてタンタル
を用い、吸収体層の膜厚として約0.65μm,ギャッ
プとして約20μm,X線透過性窓4′の形状として矩
形状の組み合わせについての実施例を示したが、他の吸
収体材料,吸収体膜厚,ギャップの場合においても、X
線透過性窓4′の平面的形状,寸法,位置および配列を
補正するだけで同様の効果が期待できる。
【0028】(実施例4)図7は、本発明によるX線露
光用マスクの他の実施例による構成を説明する底面図で
ある。図7において、2,2′はX線吸収体層、3はX
線透過性膜1とX線吸収体層2,2′とを基本的な構成
要素とするX線マスクである。このX線マスク3は、ウ
エハに露光しようとするポジ型レジストを用いたときの
パタンピッチ(ホール径:スペース幅)が1:1となる
約0.1μm角の複数のコンタクトホールパタンに対応
する部分がX線吸収体層2′であり、このX線吸収体層
2′に隣接する周辺部に4個のX線透過性窓4′を有
し、3×3の9個の約0.1μmのホールパタンをパタ
ンピッチが1:1になるように形成するための構造とな
っている。
【0029】また、このX線透過性窓4′は、矩形状で
あり、幅が約0.03μmで長さが約0.1μmであ
る。なお、X線透過性膜1は、膜厚が約2μmの窒化シ
リコン(SiN)で形成し、X線吸収体層2,2′は、
膜厚が約0.65μmのタンタル(Ta)で形成した。
【0030】このX線露光用マスクの作製については、
実施例1と同様である。このX線露光用マスクを用いて
0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロン放射光
を利用したX線露光装置でパタン転写を行った。マスク
とウエハとのギャップは約30μmに制御した。露光レ
ジストとしてはポジ型レジストを約0.5μmの膜厚で
シリコンウエハに塗布した。
【0031】このX線露光用マスクを使用した場合、パ
タン寸法が約0.1μmの9個のホールパタンをパタン
ピッチ1:1でレジストパタンに転写することが可能で
あり、しかも露光量許容幅は100〜350mJ/cm
2 と極めて大きな値を得た。
【0032】一方、ウエハに露光しようとする約0.1
μmのコンタクトホールパタンに対応する部分にX線透
過窓4を設けた従来のX線露光用マスク(図8)を使用
した場合は、約30μmギャップの露光条件では、パタ
ン寸法が約0.1μmのホールパタンをレジストパタン
に転写することはできなかった。
【0033】次に本実施例によるX線露光用マスクを用
いた場合の転写特性が良好となる理由について以下に説
明する。図9は、転写すべきパタンに1:1に対応した
X線透過性窓4の形状が正方形であり、一辺の長さが約
0.1μmである9個のホールパタンを有する従来のX
線露光用マスク(図8)を用いた場合の約30μmのギ
ャップにおける透過X線強度分布を示したものであり、
X線吸収体パタンがないときのX線強度を1として規格
化してある。図9に示すように9個の1次ピークが得ら
れず、マスクパタンエッジからのX線回折と相互干渉と
の影響で2次ピークが強くなり、4個のゴーストパタン
が現れ、マスクパタンに忠実なパタン転写ができない。
【0034】しかしながら、本実施例のようにウエハに
露光しようとするホールパタンに対応する部分がX線吸
収体層2′であり、このX線吸収体層2′に隣接する周
辺部にそれぞれ4個のX線透過性窓4′を有するX線露
光用マスクを用いれば、図10に示すように前述したパ
タンエッジからの回折と干渉との影響を逆利用すること
が可能となり、所望のホールパタンを大きな露光量許容
幅で形成可能とするためのX線強度分布が得られる。
【0035】(実施例5)図11は、本発明によるX線
露光用マスクの他の実施例による構成を説明する底面図
である。図11において、2はX線吸収体層、3はX線
透過性膜1とX線吸収体層2とを基本的な構成要素とす
るX線マスクである。このX線マスク3はウエハに露光
しようとするポジ型レジストを用いたときの約0.1μ
m角のコンタクトホールパタンに対応する部分を中心に
してX線透過性窓4′が取り囲み、3×3の9個の約
0.1μmのホールパタンをパタンピッチ(ホール径:
スペース幅)が1:1になるように形成するための構造
となっている。
【0036】また、このX線透過性窓4′は矩形状であ
り、幅が約0.04μmで長さが約0.1μmであり、
相対するX線透過性窓4′の間隔は約0.16μmであ
る。なお、X線透過性膜1は膜厚が約2μmの窒化シリ
コン(SiN)で形成し、X線吸収体層2は、膜厚が約
0.65μmのタンタル(Ta)で形成した。
【0037】このX線露光用マスクの作製については、
実施例1と同様である。このX線露光用マスクを用いて
0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロン放射光
を利用したX線露光装置でパタン転写を行った。マスク
とウエハとのギャップは約30μmに制御した。露光レ
ジストとしてはポジ型レジストを約0.5μmの膜厚で
シリコンウエハに塗布した。
【0038】このX線露光用マスクを使用した場合、パ
タン寸法が約0.1μmの9個のホールパタンをパタン
ピッチ1:1でレジストパタンに転写することが可能で
あり、しかも露光量許容幅は100〜350mJ/cm
2 と極めて大きな値を得た。
【0039】(実施例6)図12は、本発明によるX線
露光用マスクの他の実施例による構成を説明する底面図
である。図12において、2,2′はX線吸収体層、3
はX線透過性膜1とX線吸収体層2,2′とを基本的な
構成要素とするX線マスクである。このX線マスク3は
ウエハに露光しようとするポジ型レジストを用いたとき
の約0.1μm角のコンタクトホールパタンに対応する
部分に重なる形でX線透過性窓4′が溝形状で形成され
ている。これにより、3×3の9個の約0.1μmのホ
ールパタンをパタンピッチ(ホール径:スペース幅)が
1:1になるように形成するための構造となっている。
【0040】また、このX線透過性窓4′の内側の正方
形の一辺の長さは約0.08μmで外側の正方形の一辺
の長さは約0.12μmである。また、相隣接するX線
透過性窓4′同士の間隔は、約0.04μmである。な
お、X線透過性膜1は、膜厚が約2μmの窒化シリコン
(SiN)で形成し、X線吸収体層2,2′は、膜厚が
約0.65μmのタンタル(Ta)で形成した。
【0041】このX線露光用マスクの作製については、
実施例1と同様である。このX線露光用マスクを用いて
0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロン放射光
を利用したX線露光装置でパタン転写を行った。マスク
とウエハとのギャップは約30μmに制御した。露光レ
ジストとしてはポジ型レジストを約0.5μmの膜厚で
シリコンウエハに塗布した。
【0042】このX線露光用マスクを使用した場合、パ
タン寸法が約0.1μmの9個のホールパタンをパタン
ピッチ1:1でレジストパタンに転写することが可能で
あり、しかも露光量許容幅は100〜350mJ/cm
2 と極めて大きな値を得た。
【0043】以上の実施例4,5,6においては、ウエ
ハに露光しようとするパタンとして約0.1μm角のホ
ールパタンの場合について、ポジ型レジストを用いたと
きの実施例を説明したが、ウエハに露光しようとするパ
タンが、ネガ型レジストを用いた場合の残しパタンであ
っても同様の効果が得られる。さらに任意の矩形状で形
成されたパタンが任意のパタン配列で配置された場合に
も応用できることは明かである。
【0044】また、X線吸収体層の材料としてタンタル
を用い、吸収体層の膜厚として約0.65μm,ギャッ
プとして約30μm,X線透過性窓4′の形状として矩
形状の組み合わせについての実施例を示したが、他の吸
収体材料,吸収体膜厚,ギャップの場合においても、X
線透過性窓4′の平面的形状,寸法,位置および配列を
補正するだけで同様の効果が期待できる。
【0045】(実施例7)図13は、本発明によるX線
露光用マスクの他の実施例による構成を説明する底面図
である。図13において、2,2′はX線吸収体層、3
はX線透過性膜1とX線吸収体層2,2′とを基本的な
構成要素とするX線マスクである。このX線マスク3
は、ウエハに露光しようとするポジ型レジストを用いた
ときの約0.1μm角の1:1ピッチの複数のコンタク
トホールパタンに対応する部分がX線吸収体層2′であ
り、このX線吸収体層2′の周辺部にはX線透過性窓
4′が連続して取り囲むように形成され、つまり、周辺
部が全体にX線透過性膜1となっており、3×3の9個
の約0.1μmのホールパタンをパタンピッチ(ホール
径:スペース幅)が1:1になるように形成するための
構造となっている。
【0046】また、このX線吸収層2′は、正方形であ
り、一辺の長さは約0.1μmであり、相隣接するX線
吸収体層2′同士の間隔は約0.1μmである。また、
X線吸収体層2′とそれを取り囲むX線吸収体層2との
間隔は、約0.05μmである。なお、X線透過性膜1
は、膜厚が約2μmの窒化シリコン(SiN)で形成
し、X線吸収体層2,2′は、膜厚が約0.65μmの
タンタル(Ta)で形成した。
【0047】このX線露光用マスクの作製については、
実施例1と同様である。このX線露光用マスクを用いて
0.8nmのピーク波長を有するシンクロトロン放射光
を利用したX線露光装置でパタン転写を行った。マスク
とウエハとのギャップは約30μmに制御した。露光レ
ジストとしてはポジ型レジストを約0.5μmの膜厚で
シリコンウエハに塗布した。
【0048】このX線露光用マスクを使用した場合、パ
タン寸法が約0.1μmの9個のホールパタンをパタン
ピッチ1:1でレジストパタンに転写することが可能と
なり、しかも露光許容幅は100〜350mJ/cm2
と極めて大きな値を得た。
【0049】以上は、ウエハに露光しようとするパタン
として約0.1μm角のホールパタンの場合について、
ポジ型レジストを用いたときの実施例を説明したが、ウ
エハに露光しようとするパタンが、ネガ型レジストを用
いた場合の残しパタンであっても同様の効果が得られ
る。さらに任意の矩形状で形成されたパタンが任意のパ
タン配列で配置された場合にも応用できることは明かで
ある。
【0050】また、X線吸収体層の材料としてはタンタ
ルを用い、吸収体層の膜厚として約0.65μm,ギャ
ップとして約30μm,X線透過性膜1およびX線吸収
体層2′の形状として矩形状の組み合わせについての実
施例を示したが、他の吸収体材料,吸収体膜厚,ギャッ
プの場合においてもX線透過性膜1およびX線吸収体層
2′の平面的形状,寸法,位置および配列を補正するだ
けで同様の効果が期待できる。
【0051】さらに以上の実施例1〜実施例7において
は、ウエハに露光しようとするパタンとして約0.1μ
m角のホールパタンの場合についての実施例を示した
が、同一マスク内にラインパタン,矩形状パタンまたは
これらの組み合わせからなる多種類のパタンが混在する
場合においても、X線透過性窓の寸法,その形状,その
配置を予め作成した補正量のテーブルを参照し、ウエハ
に露光しようとするパタン寸法,その形状,その配置に
応じて各々変えることにより、同一露光量でしかも大き
な露光量マージンで精度良く転写できることは明かであ
る。
【0052】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によるX線
露光用マスクによれば、1:1のパタン転写が不可能な
領域のパタンに対して実効的露光コントラストが高く、
かつ良好な転写特性が得られるという極めて優れた効果
を有する。
【0053】また、本発明によるX線露光用マスクを用
いた露光方法によれば、露光すべきパタンとX線マスク
吸収体パタンとが1:1である従来のX線露光用マスク
では解像不可能な微細パタンを大きなプロキシミティギ
ャップで解像可能となり、寸法制御性,露光量マージン
などの露光特性が向上するという極めて優れた効果を有
する。
【0054】さらにX線透過性窓の形状または寸法を転
写すべきパタンの寸法または種類の応じて各々変えるこ
とにより、同一マスク内に存在する多種類のパタンを同
一露光量でしかも大きな露光量マージンで精度良く転写
することができるという極めて優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるX線露光用マスクの第1の実施
例による構成を示す図であり、(a)は底面図、(b)
は(a)のA−A′線の断面図である。
【図2】 従来のX線露光用マスクの説明に供するウエ
ハの表面上における透過X線強度分布を示す図である。
【図3】 本発明によるX線露光用マスクの第1の実施
例の説明に供するウエハの表面上における透過X線強度
分布を示す図である。
【図4】 本発明によるX線露光用マスクの第2の実施
例による構成を示す底面図である。
【図5】 本発明によるX線露光用マスクの第2の実施
例の説明に供するウエハの表面上における透過X線強度
分布を示す図である。
【図6】 本発明によるX線露光用マスクの第3の実施
例による構成を示す底面図である。
【図7】 本発明によるX線露光用マスクの第4の実施
例による構成を示す底面図である。
【図8】 従来のX線露光用マスクの他の一例による構
成を示す底面図である。
【図9】 従来のX線露光用マスクの説明に供するウエ
ハの表面上における透過X線強度分布を示す図である。
【図10】 本発明によるX線露光用マスクの第4の実
施例の説明に供するウエハの表面上における透過X線強
度分布を示す図である。
【図11】 本発明によるX線露光用マスクの第5の実
施例による構成を示す底面図である。
【図12】 本発明によるX線露光用マスクの第6の実
施例による構成を示す底面図である。
【図13】 本発明によるX線露光用マスクの第7の実
施例による構成を示す底面図である。
【図14】 従来のX線露光用マスクの構成を示す図で
あり、(a)は底面図、(b)は(a)のA−A′線の
断面図である。
【符号の説明】
1…X線透過性膜、2,2′…X線吸収体層、3…X線
マスク、4,4′…X線透過性窓。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を透過するX線透過性膜上にX線を
    吸収するX線吸収体層からなるX線吸収体パタンを形成
    してなるX線露光用マスクにおいて、 被露光面における露光すべきパタンに対応する部分にX
    線吸収体層を設け、前記X線吸収体層の周辺部にX線を
    透過させるX線透過性窓を設けたことを特徴とするX線
    露光用マスク。
  2. 【請求項2】 X線露光用マスクを基板に転写するX線
    露光方法において、 被露光面における露光すべきパタンに対応する部分にX
    線吸収体層を設け、前記X線吸収体層の周辺部にX線透
    過性窓を設けたX線露光用マスクを用いて露光すること
    を特徴とする露光方法。
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