JPH08510132A - あらかじめdnaに結合させたrnaポリメラーゼを用いた遺伝子発現系 - Google Patents

あらかじめdnaに結合させたrnaポリメラーゼを用いた遺伝子発現系

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JPH08510132A JP6525753A JP52575394A JPH08510132A JP H08510132 A JPH08510132 A JP H08510132A JP 6525753 A JP6525753 A JP 6525753A JP 52575394 A JP52575394 A JP 52575394A JP H08510132 A JPH08510132 A JP H08510132A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、真核生物細胞中における遺伝子発現系に関する。特に、複合体を細胞中に導入する前にDNA構築物に予め結合されたRNAポリメラーゼを利用した、自己開始及び自己維持性遺伝子発現系に関する。この系は宿主細胞のゲノム中に組み込まれることなく細胞の細胞質中で機能でき、遺伝子発現の開始と維持のために宿主細胞因子を必要としない。従って本発明は、休止細胞における遺伝子治療を含むin vitro及びin vivo遺伝子発現において広範な用途を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 あらかじめDNAに結合させたRNAポリメラーゼを用いた 遺伝子発現系 1. 本発明は真核細胞における遺伝子発現系に関する。特に、本発明は細胞へのD NA−RNAポリメラーゼ複合体の導入に先立ってDNA構築物にあらかじめ結 合させたRNAポリメラーゼを使用する、自己開始性および自己維持性の遺伝子 発現系に関する。この系は、宿主細胞ゲノムへの組み込み無しに、細胞質におい て機能することができ、また遺伝子発現の開始および維持のために宿主細胞の因 子を必要としない。それゆえ本発明は、休止細胞における遺伝子治療を含むin v itroおよびin vivo遺伝子発現において広範な用途を持つ。 2.発明の背景 2.1.外因性遺伝子発現 組換えDNA技術の進歩は真核細胞における外因性外来遺伝子の発現を可能と した。外来遺伝子発現は遺伝子機能の研究および適切にプロセシングされた遺伝 子産物の産生を容易にしたばかりではなく、遺伝子治療において機能的に活性な 遺伝子を導入することによって遺伝子の欠陥を正す可能性をもたらした。 多数の遺伝子デリバリー(delivery)および発現系が開発され、真核細胞にお いて外来遺伝子を発現するのに成功裏に使用されてきた。だが、動物においては それほど満足すべき結果は出ていな い。これらの系は根本的にはDNAデリバリー方法およびDNA発現ベクターか らなる。DNAデリバリー方法には、リン酸カルシウム沈降(Wiglerら,1979, Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.76:1373-1376)、DEAE-デキストラン(Sompagna cら,1981,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.78:7575-7578)、リポフェクショ ン(lipofection)(Felgnerら,1987,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84:7413 -7417)、エレクトロポレーション(Neumannら,1982,EMBO J.7:841-845)、 レトロウイルス(Schimotohonoら,1981,Cell 26:67-77)、直接DNA注入(B envenstyら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83:9551-9555;Wolffら,1 990,Science 247:1465-1468)、特異的受容体を介するDNA取り込み(Wuら, 1988,J.Biol.Chem.263:14621-14624;Wuら,1989,J.Biol.Chem.264:169 85-16987)、および、より最近になってエアロゾルDNAデリバリー(Striblin gら,1992,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:11277-11281)が含まれる。発 現ベクターは、一般的には、遺伝子が所与の細胞に導入されたときにその発現を 制御する調節配列に連結された興味の対象の遺伝子を含有するプラスミドDNA である。 これらの遺伝子発現系は、遺伝子の転写を引き出すために通常真核生物または 哺乳動物のプロモーターを使用するので、発現のためには宿主細胞の核内への外 因性遺伝子の導入と組み込みを必要とする。しかし、DNAを取り込んだ細胞の うちごくわずかのものが細胞核内に外来DNAを含有するにすぎない。この問題 は、全動物が外来遺伝子発現の標的である場合に一層明らかになる。なぜなら、 導入されたDNAの核内への組み込みに必要な細胞分 裂は、培養された細胞系において高頻度で起こるほど組織の細胞において常に起 こるとは限らないからで、これは外因性遺伝子の非分裂細胞への組み込みを困難 としている。 他方、細胞および動物による外来DNAの細胞質への取り込みは有効であるこ とを証拠が示した(Felgnerら,1987,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84:7413 -7417)。また、ある状況下では、全動物組織の細胞に導入されたDNAは数カ 月まで細胞質に留まることが観察された(Wolffら,1990,Science 247:1465-14 68)。 2.2.バクテリオファージRNAポリメラーゼ バクテリオファージT7 RNAポリメラーゼ(RNAP)は、幾つかの独特な生 化学的特徴のゆえにin vitroおよびin vivoでバクテリアおよび真核細胞におい て広範に研究されてきた。特に、T7 RNAPは他の細胞転写因子の関与無し に、高いプロモーター特異性および効率をもって転写を実施することのできる単 一ポリペプチド酵素である(Davanlooら,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A .81:2035-2039;Dunnら,1983,J.Mol.Biol.166:477-535;Studierら,1990 ,Methods Enzymol.185:60-89)。例えば、T7 RNAP遺伝子を含有する組 換えワクシニアウイルス、またはT7 RNAPを構造的に(constitutively) 発現する細胞系が、T7プロモーターに連結された興味の対象の遺伝子の哺乳動 物細胞細胞質における発現を促進するために使用されてきた(Fuerstら,1986, Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83:8122-8126;Fuerstら,1989,J.Mol.Biol .206:333-348;Elroy-Steinら,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.86:612 6-6130;Elroy-St einら,1990,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87:6743-6747)。クロラムフェ ニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)遺伝子がT7プロモーターを含有 する哺乳動物ベクターに挿入され、T7 RNAPを発現する安定な細胞系にト ランスフェクトされた時、トランスフェクトされた細胞においては細胞質タンパ ク質の30%もがCAT酵素であることが判明した(Elroy-Steinら,1990,Proc.Nat l.Acad.Sci.U.S.A.87:6743-6747)。しかし、このようなT7遺伝子発現系 の主な制限は、遺伝子発現をそれ自体もT7 RNAP遺伝子(これは真核細胞 では外因性に発現させられない細菌遺伝子である)を発現する細胞系において実 施しなければならないという点である。 3.発明の概要 本発明は、DNA分子にあらかじめ結合させたRNAポリメラーゼを使用した 、自己開始性で自己維持性の遺伝子発現系、ならびにin vitro細胞系およびin v ivo組織での遺伝子発現(遺伝子治療を含む)におけるこの遺伝子発現系の使用 に関する。この遺伝子発現系の独特な構成要素は、宿主細胞因子の関与を要請す ること無く、また宿主細胞ゲノムへの組み込み無しで、遺伝子の転写を可能とす る。 本発明は、T7 RNAPと結合したあるDNA構築物由来の重要な遺伝子発 現を出願人が見いだしたことに部分的に基づいている。このDNA構築物は、T 7プロモーターによって制御されるT7 RNAP遺伝子、および第2のT7プ ロモーターの制御下にある機能性またはレポーター遺伝子(すなわち、興味の対 象 である遺伝子)をコードする別のヌクレオチド配列を含有する(T7T7/T7- 遺伝子構築物)。この系を他の遺伝子発現系から区別する上記構築物の独特な特 徴の1つは、遺伝子発現の開始および維持の両方が、構築物を宿主細胞に導入す るに先立ち、T7 RNAPのDNAへの結合に依存することである。プラスミ ドDNAにあらかじめ結合したRNAPの複合体は、細胞への導入の間、分離す ること無く安定している。DNA−RNAP酵素複合体がいったん細胞の細胞質 へ入ると、プラスミド内にあらかじめ結合されたT7プロモーターを介して、あ らかじめ結合されたT7 RNAPによって直ちに転写が開始される。次に、こ れに続くT7 RNAP酵素の産生が機能性/レポーター遺伝子の転写を開始さ せるとともに、さらなるT7 RNAPの合成が継続される。このように、この 発現系は自己開始性であり、かつ自己維持性の系なのである。T7 RNAPお よび機能性/レポーター遺伝子の両方の転写は、これらの遺伝子を核内に組み込 まずに、細胞質で新たに合成されたT7 RNAPによって繰り返し行なうこと ができる。 分泌タンパク質をコードするヒト成長ホルモン(hGH)遺伝子、両方とも細胞 内酵素をコードするクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT) 遺伝子およびルシフェラーゼ遺伝子が、本発明の発現系を使用してマウスおよび ヒトの細胞系において、および異なるマウス組織においてin vivoで発現された 。ここに記述する発現系は、細胞質に導入された、タンパク質、アンチセンスR NAまたはリボザイムをコードする遺伝子配列の広範な宿主細胞(有糸分裂的に 休止している細胞を含む)における効率的 な発現のための方法を提供する。 4.図面の簡単な説明 図1。T7T7/T7-遺伝子発現系における自己開始性および正のフィードバッ クループという特徴の図式的提示。A.共にトランスフェクトされた、あらかじ め結合させたT7 RNAPが、T7T7およびT7hGH配列の両方についてT7プロモーター (PT7)からの転写を開始する(1および1’)。EMCはT7およびhGH転 写物の翻訳においてキャップ独立配列として働く;B.新規に合成されたT7 RNA Pはトランスフェクトされた細胞の細胞質のポリメラーゼプールを補充する(2 および2’);およびC.細胞におけるT7およびhGH遺伝子発現の維持(3 および3’)。このプラスミドにおいて、hGH cDNAは別のcDNAを発 現するために置換することができる。 図2。pT7T7プラスミドの構築。出発プラスミドとしてpTM−1およびpAR 1173を用いた。pTM−1はバクテリオファージT7(Φ10)プロモータ ー(PT7)、キャップされていない転写物の翻訳を容易にするキャッピング独立 (EMC)配列、ならびにT7転写終止配列(TT7)を含有していた。pTM− 1のポリクローニング部位(PCS)はcDNA挿入のための幾つかの制限部位 を含有していた。pAR1173はT7 RNAP遺伝子(Bam HI断片)を提供した。p TLO-1において、LacIおよびOpはそれぞれLacI遺伝子およびオペレーター配列 を表していた。 図3。プラスミドpT7hGHおよびpT7CATの構造。A.はpT7hGH、B.はpT7CATであ る。pT7hGHおよびpT7CATは類似の戦略を用いて構築された。両方の遺伝子をそ れぞれ別個にpTM−Iに挿入した。両方のプラスミドにおけるNcoI部位(pT7C ATについては5’に近い方の部位)は、EMC配列と挿入遺伝子(hGHまたは CAT)の結合を表していた。NcoI部位におけるATGコドンは、hGHお よびCATタンパク質の両方について最初のアミノ酸残基を表していた。内部制 限部位(hGH cDNAについてはBgl II、CAT遺伝子についてはNcoI)は 挿入遺伝子を同定するための制限分析に使用された。pT7hGHおよびpT7CATはLac I配列もオペレーター配列も含有していなかった。 図4。pT7T7/T7hGHの構築。pT7hGH由来の小さい方のClaI/EagI断片を単離し、平 滑末端連結によりpT7T7のEagI部位へ挿入した。pT7T7/T7hGHにおけるT7hGH断片 の向きは、T7T7配列のそれと同一であった。このプラスミドにおいて、T7hGH配 列はT7T7と類似した構造的配置を有した。ただし、T7hGH配列にはオペレーター は存在しなかった。 図5。T7hGH系によってトランスフェクトしたマウスL細胞におけるhGHの発 現。あらかじめ結合させたT7 RNAPを有するpT7T7 + pT7hGH(2個のプラスミド )またはpT7T7/T7hGH(単一プラスミド)によってマウスL細胞を以下のように トランスフェクトした。すなわち、1μgのプラスミドDNA(2個のプラスミ ドについては、0.5μg + 0.5μg)を125UのT7 RNAPと共に室温で10分間インキ ュベートし、 20μlのリポフェクチン(lipofectin)を最終容量が100μlになるようにDN A-酵素複合体と混合した。5分間室温でインキュベートした後、リポソーム-D NA-酵素混合物を6-ウエル細胞培養皿に入れたマウスL細胞に加えた。pT7T7/T 7hGH単独、pT7hGH + T7 RNAP、またはpMThGH(1μgDNA/ウエル)によって トランスフェクトされた細胞試料がそれぞれ陰性および陽性対照の役割を果たし た。曲線上の各点は、最低3回行なった各測定の平均値を示していた。誤差の線 (error bars)は測定の標準偏差を表す。 ■pT7T7/T7hGH単独、□pT7hGH + T7 RNAP、△pMThGH、 ○pT7T7 + pT7hGH + T7 RNAP、および●pT7T7/T7hGH + T7 RNAP。 図6。あらかじめ結合させたT7 RNAPを有するpT7T7+pT7CATによってトランスフ ェクトしたマウスL細胞におけるCAT遺伝子の発現。先に記述したのと同一の 方法でトランスフェクションを実施した。トランスフェクションの24時間後に細 胞を回収し、CAT活性についてアッセイした。pT7CAT単独、またはあらかじめ 結合させたT7 RNAPを有するpT7CATによってトランスフェクトした細胞試料が対 照の役割を果たした。誤差の線(error bars)は測定の標準偏差を表す。 図7Aおよび7B。 T7系によってトランスフェクトされたマウスL細胞によって発現された T7およびhGH mRNAのノーザンブロット分析。細胞をT7系によってトランスフ ェクトし、全RNA を単離した。ゲル電気泳動にかけ、分画されたRNAを膜に転写した後、膜をま ず2.6kpbの32P標識T7プローブとハイブリダイズさせ、次に 最初のT7プロ ーブをはぎ取った後0.9kbpのhGHプローブとハイブリダイズさせた。各試料の アクチンmRNAはRNA濃度の基準として役立つた。7A.T7プローブを用 いたノーザンブロット。A=pT7T7/T7hGHによってトランスフェクトされた細胞 、B=pT7hGH + T7 RNAPによってトランスフェクトされた細胞、AおよびBはト ランスフェクションの24時間後に単離された。CおよびD=pT7T7/T7hGH + T7 R NAPによってトランスフェクトされた細胞;試料Cはトランスフェクションの24 時間後に、またDは48時間後に単離された。7B.hGHプローブとハイブリダ イズさせた同一の膜。レーンの順番は7Aと同一である。 図8。pT7T7/T7LucプラスミドDNAの注射によるマウス尾結合組織におけるル シフェラーゼ発現。異なる量のプラスミドDNA pT7T7/T7Lucを試験管内でT7 R NAPと結合させ、1〜2月齢のBALB/cマウスの尾結合組織に注射した。注射の24 時間後に、300μlのルシフェラーゼ溶解緩衝液を用いて注射した尾組織をホモ ジナイズし、次に遠心にかけて細胞破砕物を沈降させた。各試料由来の細胞溶解 物5μlをルシフェラーゼアッセイに使用した。 図9。pT7T7/T7LucプラスミドDNAの注射によるマウス脚筋におけるルシフェ ラーゼ発現。PBSまたはT7 RNAPと結合したpT7T7/T7Luc(25μg)を含有する1 00μlの溶液を25 G針を用いてマウスの後脚筋に注射した。注射の24時間後に、注射した脚筋を単 離し、ホモジナイズし、ルシフェラーゼ活性についてアッセイした。 図10。直接DNA注射によるマウス肝臓におけるルシフェラーゼ発現。T7 RNAP と結合したpT7T7/T7LucDNAを50または100μg含有する100μlのDMEM溶液をB ALB/cマウス肝臓の一葉に注射した。注射の24時間後に、マウス肝臓を摘出し、 ホモジナイズし、ルシフェラーゼ活性についてアッセイした。 図11。pT7T7/T7LucプラスミドDNAの注射によるマウス脳におけるルシフェラ ーゼ発現。PBSまたはpT7T7/T7LucDNA-T7 RNAP複合体を含有する50μlの 溶液を20日齢のBALB/cマウスの脳組織内に注射した。注射の16時間後に脳組織を 摘出し、400μlのルシフェラーゼ溶解緩衝液中で溶解させた。10μlの細胞溶 解物を上記のようにルシフェラーゼ活性についてアッセイした。 図12。マウス脳組織および脳脊髄液におけるヒト成長ホルモンの発現。PBS。 pT7T7/T7hGH + T7 RNAP、またはpT7T7/T7hGH + T7 RNAP + リポフェクチンを含 有する50〜80μlの溶液を、20日齢のマウスの頭の頂部から脳脊髄液内に注射し た。注射の20時間後に、注射したマウス由来の脳脊髄液および脳組織を単離し、 ホモジナイズし、hGH RIAによってhGH活性をアッセイした。CSF=脳脊髄 液、BT=脳組織。 5.発明の詳細な説明 本発明は、真核生物宿主細胞中における遺伝子発現系に関する。この系は、RN Aポリメラーゼの、その同起源の(cognate)プロモーターとRNAPコード配列を含 むように構築されたDNA分子に対する結合に依るものであり、機能性/レポータ ー遺伝子も、細胞のトランスフェクションに先立って、同一の同起源のプロモー ターにより駆動されることから、他の発現系とは異なっている(図1)。この構 成により、RNAP遺伝子の発現のための強力な正のフィードバックループが形成さ れる。このDNA-酵素複合体を真核生物細胞中に導入すると、RNAP及び機能性/レ ポーター遺伝子の転写が、予め結合された(prebound)RNAPにより開始される。 予め結合したRNAPは、RNAP及び機能性/レポーター遺伝子の両者の発現に必要な ものであり、新たに合成されたRNAPの翻訳により補充される。この発現系は、機 能性/レポーター遺伝子の発現が細胞質で起こることができ、核の関与を何ら必 要としないように設計されたものである。 本発明を次項においてより詳細に説明するが、説明することのみを目的とする もので、限定を意図するものではない。記載を明確にするため、特定の遺伝子及 び細胞系を使用して本明細書中に記載した手順及び方法を例示するが、これらは 単に本発明を実施するための例示である。同様の手順及び方法をあらゆる遺伝子 及び組織に使用することが可能である。 5.1 タンパク質コード配列の単離 本発明の発現系は対象となる任意の遺伝子を真核生物細胞内で 発現させるのに使用できる。下記6.1.3の項に記載するものと同様の方法により 単離された遺伝子配列をプラスミド中に挿入することができる。対象となる遺伝 子産物をコードする遺伝子配列を単離するためには、タンパク質を製造する細胞 源からメッセンジャーRNA(mRNA)を得、そのゲノム配列は任意の細胞源から得 ることができる。この目的のために、便利なDNA源として、タンパク質コード配 列を含む遺伝子工学により製造された微生物あるいは細胞系を使用することがで きる。 当分野で周知の方法を使用して、生成されたDNA断片からcDNAまたはゲノムラ イブラリーのいずれかを調製することができる。特定のタンパク質をコードする 断片は、精製タンパク質から得られたアミノ酸配列の情報に基づく該タンパク質 の一部分に相同なヌクレオチドプローブによりそのようなライブラリーをスクリ ーニングすることにより同定することができる。あるいは、抗体プローブを使用 して、発現クローニング法により生成されたライブラリー、例えばλgt11(Youn g and Davis,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.80:1194-1198)をスクリーニン グすることができる。対象となる遺伝子の部分配列が判っているときは、PCR( ポリメラーゼ連鎖反応)、LCR(リガーゼ連鎖反応)等を使用してクローンを生 成し同定することができる。(Innis et al.,1990,PCR Protocols,Academic Press Inc.,New York)。コード配列の一部をクローニング及び発現に使用する こともできるが、完全長のクローン、即ち、タンパク質の全コード領域を含むも のが発現のために好ましい。この目的のためには、DNAの単離、適当な制限断片 の生成、クローン及びライブラリーの構築、及び組換え体のスク リーニングのために当業者に周知の技術を使用することができる。(例えば、Ma niatis et al.,1989,Molecular Cloning,A laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory,N.Y.に記載された技術を参照)。 特定のコード配列を同定しクローニングするために選択した方法にかかわらず 、発現クローニング法を使用してスクリーニングに要する労力を実質的に軽減す ることができる。最近、抗体遺伝子のクローニング及び発現のための一段階法が 報告されている(McCafferty et al.,1990,Nature 348:552-554;Winter and Milstein,1991,Nature 349:293-299)。この技術に基づいて、任意の遺伝子を 、バクテリオファージ、例えばλあるいはfdのコートタンパク質遺伝子に隣接す る部位においてベクターに同様に直接クローン化することができる。対象の遺伝 子を有するファージは、その表面に融合タンパク質を発現し、特異的な抗体を含 むカラムを使用して結合活性を有するファージ粒子を選択し単離することができ る。λ-Zap-bluescriptを使用した市販の発現クローニング系をcDNAライブラリ ーのクローニング及び抗体スクリーニングに使用することもできる(Stratagene ,La Jolla,CA)。一時的な遺伝子発現系を使用して対象の正確な遺伝子を同定 することができる。例えば、COS細胞系(例えば、Gerard & Gluzman,1986,Mol .Cell.Biol.6(12) 4570-4577)を使用することができる。 ヌクレオチドコード配列の縮重のために、任意の既知の遺伝子について類似の アミノ酸配列をコードするその他のDNA配列を、その遺伝子産物のクローニング と発現のために、本発明の実施において使用することができる。そのような変更 としては、欠失、 付加、あるいは異なるヌクレオチド残基の置換等があり、同一または機能的に等 価な遺伝子産物をコードする配列が得られる。遺伝子産物は配列内に欠失、付加 、または異なるアミノ酸残基の置換を含んでいてもよく、これは影響のない変化 を生じ、従って生物学的に活性な産物が生成される。そのようなアミノ酸置換は 、含まれる残基の極性、電荷、溶解性、疎水性、親水性、及び/または両親媒性 等の類似性に基づいて行われる。例えば、負に帯電したアミノ酸としてはアスパ ラギン酸及びグルタミン酸が挙げられ、正に帯電したアミノ酸としてはリシン及 びアルギニンが挙げられ、同様な親水性値を有する非帯電極性頭部基を有するア ミノ酸としては以下のもの、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、アラ ニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、フェニルアラニン、チ ロシンが挙げられる。オリゴヌクレオチド配列を使用して、ポリメラーゼ連鎖反 応により単一の遺伝子配列のコピー数を増加させることができる。この方法によ り、縮重オリゴヌクレオチドを使用して得られたものよりもより特異的なプロー ブが得られる。 さらに、構造的な改変を有するが、コードするタンパク質の生物学的活性を実 質的に変更しないその他のDNA配列を使用して本発明を実施することもできる。 そのような改変としては、限定するものではないが、追加的なプロセシング部位 及び/またはグリコシル化部位の削除を生成する、タンパク質中におけるアミノ 酸残基の付加、欠失あるいは置換が挙げられる。例えば、ある種のタンパク質に おいてはN-結合グリコシル化部位を除去すると発現産物におけるグリコシル化が 減少し、これは酵母発現系において 特に有用である。 5.2. アンチセンスRNA及びリボザイム 種々のmRNAの翻訳を阻害するように機能するアンチセンスRNA及びリボザイム を含む、オリゴリボヌクレオチド配列の発現も本発明の範囲に包含される。アン チセンスRNAは、標的となるmRNAに結合し、またリボソームの結合及び/または トランスロケーションを阻害し、あるいはmRNA分子自身のヌクレアーゼ分解をも たらすことによりタンパク質翻訳を阻害し、mRNAの翻訳を直接ブロックする。 リボザイムは、RNAの特異的な切断を触媒することができる酵素的なRNA分子で ある。リボザイムの作用のメカニズムには、リボザイム分子の相補的標的RNAに 対する配列特異的ハイブリダイゼーションと、その後のヌクレオチド内切断(en donucleolytic cleavage)が関与する。mRNA配列のヌクレオチド内切断を特異的 にかつ効率的に触媒する、操作されたハンマーヘッドモチーフリボザイム分子が 本発明の範囲に包含される。 任意の可能性のあるRNA標的中の特異的リボザイム切断部位は、以下の配列、G UA、GUU及びGUCを含むリボザイム切断部位について標的分子を走査することによ り最初に同定される。同定されたら、切断部位を含む標的遺伝子の領域に対応す る15〜20リボヌクレオチドの短いRNA配列を、オリゴヌクレオチド配列を不適当 なものにし得る、二次構造の如き予測される構造的特徴に関して評価することが できる。候補標的の適性は、リボヌクレアーゼ保護アッセイを使用して、相補的 オリゴヌクレオチドとのハイブリ ダイゼーションのしやすさを試験することにより評価することもできる。 アンチセンスRNA及びリボザイムの両者は、核酸分子の合成のために当分野で 知られている任意の方法により製造することができる。これらには、当分野で周 知のオリゴデオキシリボヌクレオチドの化学的合成のための方法、例えば固相ホ スホルアミダイト化学合成が含まれる。あるいは、RNA分子は、アンチセンスRNA 分子をコードするDNA配列のin vitro及びin vivo転写によっても生成することが できる。そのようなDNA配列を本発明の発現系に導入することができる。 細胞内安定性及び半減期を増大させるための手段として種々の改変をDNA分子 に導入することができる。可能な改変としては、限定するものではないが、分子 の5'及び/または3'末端にリボまたはデオキシヌクレオチドの隣接配列を付加す ること、あるいはオリゴデオキシリボヌクレオチドバックボーン中でホスホジエ ステラーゼ結合ではなくホスホロチオエート又は2'0-メチルを使用すること等が 挙げられる。 5.3. 自己開始及び自己持続遺伝子発現系 本発明の一つの形態によれば、RNAポリメラーゼを、該RNAポリメラーゼをコー ドするヌクレオチド配列に機能可能なように結合された該RNAポリメラーゼの同 族のプロモーターを含むDNA構築物に結合することにより、自己開始(self-init iating)及び自己維持性(self-sustaining)遺伝子発現系を構築することがで きる。機能可能なように結合したとは、本明細書では、宿主細胞中 においてRNAポリメラーゼによりプロモーターからの転写を行い、RNAポリメラー ゼタンパク質に翻訳できる機能的なRNA転写物を生成することを記載するのに使 用するものである。RNAポリメラーゼコード配列をプロモーター配列に機能可能 なように結合する遺伝子構築物であって、同じRNAポリメラーゼにより認識され るものを以下、自己遺伝子(autogene)と指称する(Dubendroff and Studier, 1991,J.Mol.Biol.219:61-68、「自己遺伝子」の用語の起源、及びT7 RNAポ リメラーゼ自己遺伝子の例について)。 本発明のRNAポリメラーゼは、意図される真核生物宿主細胞中で転写を行うこ とができるものでなければならない。該RNAポリメラーゼは組成において複雑な ものでなく、例えば複数のサブユニットからなり、その同起源のプロモーターに 対して十分に高い親和性を有し、その複合体が宿主細胞中への導入の間維持され るものであることが好ましい。2個以下のサブユニットからなる機能的なRNAポ リメラーゼが好ましい。より好ましいのは、ホモマーのみからなるRNAポリメラ ーゼである。最も好ましいのは、小さい単一単位の酵素であり、活性のために宿 主細胞因子を必要とせず、高い特異度でその同起源のプロモーター配列を認識し 、そして高い活性を有するRNAポリメラーゼである。本発明において使用するの に適したRNAポリメラーゼの例としては、限定するものではないが、T7、T3、SP6 またはK11バクテリオファージのRNAポリメラーゼ、あるいはミトコンドリアのRN Aポリメラーゼのものが挙げられる(Chamberlin and Ryan,1983,Dietz et al ,1990,Mol.Gen.Genet.221:283-286;Schinkel and Tabak,1989,Trend Ge net.5:149-54参照)。 本発明の自己遺伝子構築物は、一般に、5'から3'の方向に結合された5つの成 分、すなわちRNAポリメラーゼの同起源のプロモーター、5'非翻訳RNA(UTR)を コードする配列、RNAポリメラーゼをコードする配列、3'-UTRをコードする配列 、RNAポリメラーゼの同起源の転写ターミネーターを含む。これらの部分は、同 起源のプロモーターからのRNAポリメラーゼによる転写が5'-UTR配列の5'-末端に おいて始まり、5'-UTR、RNAポリメラーゼ及び3'-UTR配列をコードする配列を通 して進み、同起源の転写ターミネーターで終結するように結合される。真核生物 宿主細胞中でこのような自己遺伝子構築物から生成された転写物は、その5'-末 端に5'-UTR配列、中央にRNAポリメラーゼ配列、及び3'-末端に3'-UTR配列を有す るRNAを含む。 同起源のプロモーター配列は、RNAポリメラーゼをコードするゲノムからクロ ーニングされたプロモーター配列とすることができる。プロモーターの位置は当 分野で周知の技術及び方法により同定することができ、そのようなものにはRNAP 結合ゲノムDNAのDNaseフットプリンティング、変異分析等が含まれる。あるいは 、同起源のプロモーターの配列が判っている場合は、プロモーター配列を合成す ることができる。同起源のプロモーターを、その3'-末端に細菌オペレーター配 列、例えばlacオペレーターを結合することにより改変することが有利であり得 る。そのようなオペレーター配列は、細菌宿主中で自己遺伝子を含む構築物の毒 性を減じるように作用し得る。オペレーターは短い配列であることが有利であろ う。好ましくはオペレーターは50塩基対以下である。最も好ましくはオペレータ ーは25塩基対以下である。 改変されていないかまたは改変された同起源のプロモーターは、その3'-末端 において5'-UTRコード配列の5'-末端に機能可能なように結合され、同起源のプ ロモーターからのRNAポリメラーゼによる転写が、5'-UTR配列の開始点(例えば5 '-末端)においてRNA合成を開始するようにされる。 5'-UTR配列は、その5'-末端で「キャップ」されるべきRNAを必要とすることな く、真核生物宿主細胞中で翻訳開始複合体の形成を可能とするRNAをコードする (Kozak,1983,Microbiol.Rev.47:1-45)。好ましくは5'-UTR配列は、ピコル ナウィルス、例えば脳心筋炎(EMC)ウィルス、ポリオウィルス、メンゴウィル ス等の5'非翻訳領域からのRNA配列をコードする。最も好ましくは、5'-UTR配列 はEMCウィルスRNAの5'非翻訳領域をコードする(Elroy-Stein et al.,1989,Pr oc.Natl.Acad.Sci.USA 86:6126-6130参照)。細菌宿主中における自己遺伝 子構築物の毒性を低減するために、5'-UTR配列の3'-末端に存在する偶発的な「 シャイン−ダルガルノ」配列を削除し又は変異させることが有利であり得る。 本発明によれば、5'-UTR配列の3'-末端は、RNAポリメラーゼコード配列の5'- 末端に結合される。RNAポリメラーゼコード配列は適当なゲノムからのクローニ ングにより得ることができる。RNAポリメラーゼコード配列をクローニングする 技術及び方法は当分野で周知である。それらには、RNAPの精製ペプチドから誘導 されたヌクレオチドプローブ、又は関連RNAPからのヌクレオチドプローブを、ゲ ノムもしくはcDNAライブラリーを釣り上げるために、又はPCR、LCR等の技術を用 いてクローンを生成するために 使用することが含まれる。あるいは、所望のRNAポリメラーゼのアミノ酸又はヌ クレオチド配列が判っている場合には、その自己遺伝子を発現する宿主細胞に最 も好ましいコドン選択を使用して、遺伝コードに従ってRNAポリメラーゼコード 配列を合成することができる。 適当な場合には、RNAポリメラーゼコード配列の5'-末端を改変して、ポリメラ ーゼコード配列の5'-UTR配列の3'-末端への結合の結果としてフレーム外(RNAポ リメラーゼコード配列に対して)AUGコドンが形成されないようにすることが有 利であり得る。必要な改変は当分野で周知の方法を使用し得るものであり、部位 特異的突然変異、短い配列の付加もしくは削除、及び/又はその他の任意の配列 操作が含まれる。 本発明によれば、3'-UTRコード配列の5'-末端はRNAポリメラーゼをコードする 配列の3'-末端に結合される。3'-UTRコード配列は、真核生物宿主細胞中で自己 遺伝子転写物を安定化するRNA配列をコードするものである。そのような機能を 果たす配列としては、ヒストン遺伝子の3'非翻訳RNA配列をコードするもの、又 はポリA領域としてよく知られている、ポリアデニレートヌクレオチド領域が挙 げられる。ヒストン3'非翻訳RNA配列を自己遺伝子構築物の3'-UTRとして使用す る場合は、ヒストン遺伝子配列源は、自己遺伝子を発現するその真核生物宿主細 胞であることが好ましい。ポリAコード配列を自己遺伝子構築物内の3'-UTR配列 として使用する場合は、該配列は合成することができる。3'-UTR配列によりコー ドされるポリA領域の長さは、好ましくは25ヌクレオチドより長く、250ヌクレオ チドよりも短いものである。40〜 50ヌクレオチドの長さのポリA領域をコードする配列が最も好ましい。 本発明によれば、同起源の転写ターミネーター配列は3'-UTRをコードする配列 の3'に直接結合される。このターミネーター配列はRNAポリメラーゼをコードす るゲノムからクローニングすることができる。そのようなターミネーター配列を クローニングする技術及び方法は当分野で周知のものであり、配列決定によるRN A転写物の3'末端の物理的マッピング、RNアーゼ保護等、又は突然変異誘発によ る遺伝子マッピング、欠失分析等が含まれる。あるいは、同起源のターミネータ ーの配列が判っている場合には、該配列は合成することができる。 本発明の種々の態様において、RNAポリメラーゼはいくつかの異なるタンパク 質からなるものであってもよい。そのような場合、ヘテロマータンパク質のそれ ぞれをコードする自己遺伝子を構築し、それぞれの自己遺伝子構築物にRNAポリ メラーゼを予め結合させ、RNAポリメラーゼの全てのサブユニットについてのタ ンパク質−DNA複合体を同時に宿主細胞中に導入することにより本発明を実施す ることができる。RNAポリメラーゼが少ないサブユニットからなる場合は、全て のRNAポリメラーゼ自己遺伝子を含む単一のDNA構築物を使用するのが有利であり 得る。 本発明の別の形態においては、自己開始及び自己維持性遺伝子発現系を使用し て、タンパク質、アンチセンス分子又はリボザイムを含む、その他の遺伝子産物 を真核生物宿主細胞内で発現させることができる。そのような遺伝子産物は、真 核生物宿主細胞中に、所望の遺伝子産物をコードする遺伝子構築物を含むDNAを 、 RNAポリメラーゼに予め結合されたRNAポリメラーゼ自己遺伝子をコードするDNA とともに導入することにより発現させることができ、ここで所望の遺伝子産物を コードする遺伝子構築物は、RNAポリメラーゼの同起源のプロモーターの制御下 にあるものである。 本発明においては、所望の遺伝子産物をコードする遺伝子構築物の構築は、所 望の遺伝子産物をコードする配列がRNAポリメラーゼをコードするものに置き代 わっていることを除いて自己遺伝子のものと同一である。即ち、遺伝子構築物は 、同じく5'から3'方向に結合した、同じく5つの部分:RNAポリメラーゼの同起 源のプロモーター、5'-UTRをコードする配列、所望の遺伝子産物をコードする配 列、3'-UTRをコードする配列、RNAポリメラーゼの同起源の転写ターミネーター を含む。所望の遺伝子産物がアンチセンスRNA又はリボザイムである場合は、5'- UTR及び3'-UTRをコードするDNA配列を遺伝子構築物から省略でき、有利である。 さらに、同じ同起源のプロモーターの2つのコピーの制御下にある、自己遺伝 子及び対象の遺伝子の両者を含む単一のDNA構築物も本発明の範囲に包含される 。単一の単位発現系は、2つの別々のプラスミドからなる2元系よりも、宿主細 胞中への導入についてより効率的であり得る。 本発明の遺伝子構築物を含むプラスミドは、構築物を細菌中で増殖させるため の選択可能マーカーを含んでもよい。そのような選択可能なマーカーは、抗生物 質耐性遺伝子を含んでもよく、例えば、アンピシリン、カナマイシン、テトラサ イクリン、ストレプトマイシン又はクロラムフェニコール等に対する耐性を与え る ものである。さらに、本発明の自己遺伝子構築物を含むプラスミドは、細菌の発 現可能なリプレッサー遺伝子をコードしてもよく、この場合コードされたリプレ ッサーは、自己遺伝子のRNAポリメラーゼプロモーターを改変するオペレーター 配列を認識するものである。利用できるリプレッサー遺伝子の例としては、ラク トース、ヒスチジン、トリプトファンオペロン等のものが挙げられる。 本発明に独特な特徴は、トランスフェクションの前にRNAPをDNAに予め結合で きることである。細胞に導入する際のその結合を可能とするのに十分なDNAに対 する親和性を有するRNAPを、本発明を実施するのに使用することができる。実際 に、そのような親和性を有するものであれば、いずれのDNA結合タンパク質をも 本発明のこの形態に使用することができる。慣用の方法、例えば、リン酸カルシ ウム沈降、リポフェクション、エレクトロポレーション、DEAE-トランスフェク ション等を使用して複合体を宿主細胞中に導入することができる。 5.4. 自己開始及び自己維持性遺伝子発現系の使用 本発明は、いくつかの独特な特徴を有する遺伝子発現系に関する。この系は、 宿主細胞因子を使用することなく遺伝子を発現するのに必要な全ての成分を含ん でおり、従って自己開始し、かつ自己維持するものである。その結果、この系は 細胞の種類から独立した遺伝子発現を与えることができ、これはヒト及びマウス 細胞の両方におけるいくつかの遺伝子の同等な発現効率により示されている(下 記実施例6参照)。 さらに、転写を開始するためにDNAを細胞の核に導入する必要 がないので、遺伝子の発現が迅速である。その作用の部位が細胞質の位置である ことにより、宿主細胞ゲノム中の癌遺伝子のような休眠遺伝子に近接した部位で 組み込まれて、それを活性化させてしまうような可能性を減少させる安全な特徴 も得られる。さらに、レトロウィルスベクターとは異なり、もしDNAの組み込み が起こっても、使用される外来のプロモーターは真核生物転写タンパク質により 活性化されない。プロモーター配列を活性化して転写を開始することができるRN APのみが細胞の細胞質で合成され、それは核トランスロケーションシグナルを欠 いていることから、その同起源のプロモーターに対して結合するために核に接近 することができない。 この発現系は種々の用途を有する。例えば、その細胞種について適当なプロモ ーターが入手できないような場合の、特異的な細胞種中での遺伝子の発現に特に 適している。新たにクローニングされた遺伝子のコードする遺伝子産物の正体を 確認するためにその遺伝子をin vitroで一時的に発現させること、並びに特異的 な抗体の産生のために動物を免疫化するのに使用する際の大量のタンパク質の迅 速な製造にも有用である。この点、本発明を使用して外来遺伝子をin vivoで細 胞及び組織に導入して遺伝子産物を一時的に発現させ、抗原特異的な宿主免疫反 応を生起することができる。遺伝子発現が短時間である特性は、抗原に対する宿 主のin vivo免疫化のビヒクルとしての使用に理想的であり得る。 遺伝子治療の現在の試みにおける主要な障害は、非分裂真核生物宿主細胞中に 外来遺伝子を組み込むことである。本発明の系の細胞の細胞質中で遺伝子を発現 することを可能とする能力によれ ば、静止期の細胞中で遺伝子発現を達成することが可能であることから、この重 大な問題を回避することができる。しかし、DNA構築物は細胞質中で次第に分解 され、時間の経過とともに細胞が分裂した場合にその数において希釈されるので 、本発明は自己制限的なものでもある。この発現系の自己制限的な性質は、遺伝 子発現が一時的又は暫定的なだけのものであることが望ましいセッティングにお いて特に適している。例えば、本発明は、in vivoでリンホカイン遺伝子を腫瘍 部位に向かわせ、細胞障害性リンパ球をin situで活性化させ腫瘍細胞溶解を媒 介するのに使用できる。外来遺伝子の発現が一時的であるため、かかるプロセス における溶解していない細胞によるDNAの取り込みにより、例えば自己免疫のよ うな潜在的に身体に有害な結果を招く継続的で持続的なリンホカインの合成を結 果として誘導してしまうことがない。 本発明は、単一単位又は二元系として使用される発現系を包含する。単一単位 系は、RNAP遺伝子と、RNAPに予め結合した同じDNA構築物内の対象の遺伝子とを 含む。二元系は、RNAPにより予め結合されたRNAPを含む自己遺伝子と、やはりRN APにより予め結合された、同じ同起源のRNAPプロモーターにより駆動される対象 の遺伝子を含む別のプラスミドとを含む。多くの場合において、単一のDNA構築 物を宿主細胞中に導入するのが最も便利である。しかし、2つのプラスミド系は 、異なる比率の2つのプラスミドを使用することによって、発現されたRNAPと対 象の遺伝子産物との比を調整することが望ましいセッティングにおいて特に有用 である。このようにして、この系により、特にRNAPが対象の遺伝子よ りもずっと速い速度で合成される場合に、1つのタンパク質の他方に対する無制 御な発現を防止する。 発現系はRNAPと複合化させ、生理食塩水、PBS、無血清培地、又はin vivo投与 に適した任意の水溶液中に中に懸濁することができる。該溶液はヒトを含む動物 に、静脈内、筋肉内、頭蓋内もしくは皮下又は組織もしくは器官中に直接注射す ることができる。DNA-RNAP複合体は、単独で注射してもよく、リポソームに封入 してもよく、あるいは血漿膜を横切って複合体を移動させることができる任意の キャリア分子に結合してもよい。in vivo投与については、前記発現系は0.01〜1 00mg/kgの投与量の範囲で注射することができる。対象の遺伝子産物が血流中に 分泌されることが望まれる場合には、複合体を静脈内注射して内皮細胞取り込み を生起し、遺伝子産物を循環中に直接放出させることができる。 6.実施例:DNAにあらかじめ結合させたT7 RNAポリメラーゼは培養さ れた細胞系において遺伝子発現を引き出す 6.1.材料および方法 6.1.1.酵素 バクテリオファージT7 RNAP(50U/ul)、制限エンドヌクレアーゼおよびクレ ノウ断片はNew England BioLabsより購入した。 6.1.2.細胞およびプラスミド マウスL細胞およびヒトHepG2細胞は、10%Nu血清または10%ウシ血清を補充し たDMEM(増殖培地)でそれぞれ維持した。大腸菌DH5αはBethesda Research Laboratoriesより入手した。pLysEを有する大腸菌HMS174(Studierら,19 90,Methods Enzymol.185:60-89;Studier,1991,J.Mol.Biol.219:37-44) ;T7 RNAPをコードする遺伝子を含有するプラスミドpAR1173(Davanlooら,1984 ,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.81:2035-2039);およびLacI遺伝子を含有 するpATUO-1(DubendorffおよびStudier,1991,J.Mol.Biol.219:61-68)はS tudier博士より提供された。プラスミドpTM-I(Mossら,1990,Nature 348:91-9 2)はMoss博士の研究室より入手した。プラスミドphGH(Martialら,1979, Science 205:602-607)はGoodman博士の研究室より入手した。CAT遺伝子を含 有するプラスミドpBLCAT(LuckowおよびSchutz,1987,Nucleic Acids Res.15: 5490)はT.Coleman博士より入手した。マウスメタロチオネインIプロモーター (Brinsterら,1981,Cell 27:223-231)によって制御されるhGH cDNA(Martial ら,1979,Science 205:602-607)を含有するpM ThGHは発明者の研究室で構築した。細菌は適切な抗生物質を含むLB培地で増殖 させた。 6.1.3.プラスミドの構築 3’末端でEMCキャッピング独立配列(Mossら,1990,Nature 348:91-92) に結合しているT7プロモーターを含有する細胞質発現ベクターであるpTM-Iを 、制限酵素Bam HIを用いて直鎖状にした。T7遺伝子を含有するpAR1173の2.6kb p Bam HI断片を、連結によりpTM-Iベクターに挿入した。次に、連結産物を大腸 菌株DH5αに導入した。しかし、組換えクローンの100%がプロモーターの向き と逆向きに挿入されたT7遺伝子(これはT7T7ではなくT77T構築物を形 成した)を持つことが判明し、このことはT7T7構築物が宿主細菌にとって致 死的であることを示唆していた(Studier,1991,J.Mol.Biol.219:37-44;Du bendorffおよびStudier,1991,J.Mol.Biol.219:61-68;DubendorffおよびSt udier,1991,J.Mol.Biol.219:45-59)。その後、上記構築物の真核細胞にお いて発現されるという能力を保持しながら、T7遺伝子の発現に起因する細菌宿 主への毒性を減少させるために幾つかの工程を採用した。 第1に、リプレッサーをコードする1.6kbpのEagI/EcoNI LacI遺伝子をpAUTO- 1より単離し、平滑末端連結によりpTM-IのClaIおよびXbaI部位に挿入した(図2 参照)。さらに、LacIリプレッサーのための結合部位を提供するオペレーター 配列GGA ATT GTG AGC GGA TAA CAA TTCC(25量体)をT7プロモーター配列の3 ’に接して挿入した(図2のpTLO-1に示す)。その位置で 上記オペレーターはT7プロモーター活性の最大抑制を有することが示された( DubendorffおよびStudier,1991,J.Mol.Biol.219:45-59)。細胞毒性をさら に減少させるための第2工程として、完璧でないLacI抑制の結果生じるT7 mRNA の不必要な翻訳を減少させるため、T7遺伝子のシャイン−ダルガルノ(Shine- Dalgarno)配列(S-Dボックス)をこの遺伝子から除去した(図2参照)。ファ ージミド(phagemid)突然変異誘発法(Kunkel,1985,Proc.Natl.Acad.Sci .U.S.A.82:488-492;Kunkelら,1987,Methods Enzymol.154:367-382)を用 いたS-Dボックス配列除去のためのプライマーとして、オリゴヌクレオチドCCC G AT TTA CTA ACT CCA TGG ACA CGA TTA ACA TCG CTA AG(41量体)を使用した。 さらに、NcoI部位(CCATGG,上記オリゴヌクレオチドで下線を付してある)をT 7遺伝子に加えた。2.6kbpのNcoI/BamHI修飾T7断片を、T7遺伝子の最適化さ れた翻訳がNcoI部位のATGから開始されるように、pTM-IのNcoIおよびBamHI部位 間の隙間に挿入した(Brinsterら,1981,Cell 27:223-231)(図2参照)。し かし、この修飾はT7 RNAPの第2のアミノ酸残基をAsn(AAC)からAsp(GAC)に 変えた。最後に、構築したpT7T7を、T7リゾチーム(すなわちT7 RNAPインヒビ ター)をコードするプラスミドpLysEを有するHMS174細胞に導入し、形質 転換細胞を調製した。ここに記述されたすべての突然変異体はDNA配列決定( Sangerら,1977,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.76:4350-4354)によって確認 した。 hGHは細菌宿主に対して毒性ではないので、pT7hGHの構築はpT7T7の構築よ り単純であった。SmaIを用いてpTM-Iをポリクロー ニング部位で切断した。hGH cDNAの0.9kbp Hind III断片をプラスミドphGHから 単離し、この断片の突き出した5'末端をクレノウ断片およびdNTPsで平滑化し、 平滑末端連結によりpTM-Iに挿入した。欠失突然変異体については、NcoI部位のA TGがhGH cDNAの最初のコドンとして機能するように、PT7T7に対して行なったの と同様の方法でhGH配列の読み枠を調整した(図3参照)。 PT7CATの構築はpT7hGHの構築と同様の方法で実施した。CAT遺伝子を含有す る1.7kbpのDNA断片をpBLCAT3から単離し、クレノウ断片およびdNTPsで末端を 平滑化し、連結によりpTM-IのSmaI部位に挿入した。CAT遺伝子のATGコドンのT7 プロモーターに対する相対的位置もまた、欠失突然変異により最適位置に調整し た(図3B参照)。hGHおよびCAT両遺伝子のための調整は、それらのアミ ノ酸配列における突然変異をもたらさなかった。 pT7T7およびpT7hGHの構築に次いで、これらの配列から単一プラスミドpT7T7/ T7hGHを構築した。図4に示すように、pT7T7をEagI部位で切断し、次にこのEagI 部位をクレノウ断片によって平滑化した。2.1kbpのClaI/EagI T7hGH断片をpT7hG Hから単離し、一本鎖粘着末端をクレノウ断片によって平滑化した。これら2つ の配列を連結することによりpT7T7/T7hGHを作製し、次いでHMS174 pLysE細胞を 用いて形質転換を行なった。pT7T7/T7hG、およびこれらの実施例に使用された他 のプラスミドDNAの大規模な調製は、Qiagenカラム(Quiagen製)を用いて行 なった。 6.1.4.ポリ(dT)尾部の付加 本明細書に記述するT7系は細胞質発現系として設計されてお り、それゆえこの系によって生成されたhGHおよびCAT mRNAには天然のポリ( A)尾部は付加されないであろう。hGHおよびCAT mRNAの翻訳効率の安定性お よび可能性を増大させるため、長さが40塩基対のポリdT尾部をhGHおよびCA T両遺伝子の3'末端に付加した。 6.1.5.トランスフェクション マウスL細胞およびヒトHepG2細胞を増殖培地を用いて6-ウエル細胞培養皿で 集密度80%まで増殖させた。プラスミドDNAを水とT7緩衝液(New England Bio labs)を用いて無菌ポリスチレン試験管中で全容量を75μlとして種々の濃度に 希釈した。あるいは、T7緩衝液を生理食塩水、PBS又はDMEMと置換してもよい。5 μlのT7 RNAP(500U/μl)をDNA溶液に加え、混合物を室温で10分間インキ ュベートし、次に20μl(1μg/μl)のリポフェクチンを加えた(Felgnerら,1 987,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.84:7413-7417)。穏やかに混合した後、こ のリポフェクチン-DNA-酵素溶液を室温でさらに5分間インキュベートした。 その間に、L細胞より増殖培地を除去し、細胞をDMEMで2回洗浄した。1.5mlのDM EMを各ウエルに加え、次に100μlのリポフェクチン-DNA-酵素溶液を加えた。 穏やかに混合した後、細胞培養物インキュベーターで培養皿を37℃でインキュベ ートした。4時間インキュベートした後、培地を除去し、2mlの増殖培地を各ウ エルに加え、培養皿を37℃で5%CO2のもとでインキュベートした。最初の24時間 は形質転換細胞由来の増殖培地を8時間ごとに回収し、その後は24時間ごとに回 収し、細胞に新鮮な増殖培地を補充した。pT7T 7/T7hGH単独、pT7hGH + T7 RNAP、またはpMThGHを用いてトランスフェクトした 細胞を発現対照として使用した。慣用の発現ベクターであるpMThGHは、発現プロ フィール(profile)の比較基準としても役立った。pMThGHのトランスフェクシ ョンは標準的リポフェクションプロトコールを用いて、T7 RNAPを付加せずに実 施した。同様な方法で、pT7CATおよびpT7CAT + T7 RNAPをそれぞれCATアッセイ の対照として使用した。DEAE-デキストラントランスフェクションにおいては、 リポフェクションについて記述したのと同一の方法でDNA-T7 RNAPを調製した 。DEAE-デキストランを含有するDMEMをDNA-T7酵素溶液に加えた後、細胞を 以前に記述された条件下(Chenら,(1992)Mol.Endocrinol.6:598-606)でト ランスフェクトした。 6.1.6.ラジオイムノアッセイおよびCATアッセイ 市販のRIAキット(Hybritech,San Diego)を用いてhGHのRIAを実施 した。pT7T7、pT7CATおよびT7 RNAPを共にインキュベートし、上に記述したのと 同じリポフェクションプロトコールにより一過性にL細胞またはhepG2細胞 にトランスフェクトした。トランスフェクションの24時間後に、6-ウエル皿の各 ウエルの細胞をそれぞれ1mlのPBS中に集め、遠心にかけ、100μlの100 mM Tris (pH 7.8)に再懸濁した。凍結と融解を3回実施した後、細胞破砕物を遠心によ り除去した。上清を65℃で10分間インキュベートし、次いで遠心にかけてタンパ ク質沈殿物を除去した。このようにして得た上清を以前に記述されているように (Neumannら,1987,Biotechniques 5:444-447)CAT活性についてアッ セイした。 6.1.7.ノーザンブロット分析 トランソフェクションの24または48時間後に、トランスフェクトした細胞をPB S洗浄の直後に1mlのRNAzol(Cinna/Biotecx Laboratories)により溶解した。 全RNAを以前に記述されたように単離した(ChomczynskiおよびSacchi,1987 ,Anal.Biochem.162:156-159)。各細胞試料由来の全RNAの20μgを1%ホル ムアルデヒドゲル電気泳動にかけた。その後、分画されたRNAをゲルからナイ ロンに基づく膜(NEN製Geen Screen Plus)に移し、32P標識2.6kbp T7断片とハ イブリダイズさせ、次にオートラジオグラフィーにより可視化した(Raveら,19 79,Nucleic Acids Res.6:3559-3567)。T7プローブをはぎ取ったのち、同じ膜 を0.9kbpのhGHプローブと再度ハイブリダイズさせた。アクチンmRNAを、試 料のシグナル強度を標準化するための基準対照として役立てた。 6.2.結果 6.2.1.プラスミドの構築 図2、3A、3Bおよび4はプラスミドpT7T7、pT7hGH、pT7CATおよびpT7T7/T 7hGHの構築を図式的に示している。pT7T7およびpT7T7/T7hGHプラスミドは、T7 酵素の大腸菌に対する毒性を減少させるため、pLysEプラスミドの存在下で培養 した。したがって、これらのプラスミド調製物は常に若干のpLysEプラスミドが 混入していた(≦10%)。pT7CATおよびpT7hGHはそれらの細菌宿主に対 して毒性ではないので、これらの複製にはpLysEは必要でなかった。 T7T7配列を構築するにあたって、真核発現研究にとって十分量のプラスミ ドが細菌細胞から調製されるのを可能とするレベルまで細胞毒性を減少させるた めの努力がなされた。遺伝子操作の殆どは、クローン化された遺伝子を細菌にお いて発現させるためのT7ベクターの構築に使用されたものと類似していた(St udier,1991,J.Mol.Biol.219:37-44;Dubendorffら,1991,J.Mol.Biol. 219:61-68;Dubendorffら,1991,J.Mol.Biol.219:45-59)。しかし、発現系 を細菌細胞ではなく真核細胞において機能させるという目標は、さらなる遺伝子 的修飾を可能とした。たとえば、大腸菌宿主細胞への毒性をさらに最小限とする ための、T7遺伝子からのS-Dボックスの除去である(図2参照)。これらの操作 はプラスミドの収率を増加させ、また、発現されたT7 RNAPの毒性効果により宿 主細胞に加えられた選択圧によりもたらされるDNA突然変異の危険を減少させ る、という点で有利である。 6.2.2.リポフェクチンおよびDEAE-デキストランによるトランスフェクシ ョンの比較 T7系にとってどちらのDNAデリバリー方法が有効に働くかを決定するため 、同じ6-ウエル細胞培養プレートを用いてリポフェクチンまたはDEAE-デキスト ランによる両方のトランスフェクション法を比較した。表Iは、T7発現系を用 いたリポフェクチンおよびDEAE-デキストランによる方法の相対的トランスフェ クション効率を示す。hGHアッセイに比較して、CATアッセイ はより小さい標準偏差を示した。これは、主としてCATアッセイのより高い感 受性によるものであるが、またhGHアッセイがDEAE-デキストランによってト ランスフェクトされた細胞からの低レベルのhGH発現をCATアッセイほど正 確に検出できなかったためでもある。表Iによって示されるように、T7発現系 にとってリポフェクションはDEAE-デキストラン法より約8〜10倍効率的である。 真核細胞におけるT7系の発現を成功させる鍵は、トランスフェクションの間 、T7 RNAPを未分解の形でしっかりとDNAに結合させておくことである。リポ ソームがDNA−T7酵素複合体をより良く保護し、および/または該複合体の 細胞質への到達をより容易にした可能性がある。 6.2.3.機能性/レポーター遺伝子の一過性発現 6.2.3.1.hGH発現 pT7hGHおよびpMThGHと比較した、pT7T7 + pT7hGH(2個のプラスミド)または pT7T7/T7hGH(単一プラスミド)のL細胞における発現を図5に示す。一過性に トランスフェクトしたL細胞由来の細胞培養上清を回収し、hGHについて最初 の24時間は8時間ごとに、その後は24時間ごとに5日間アッセイを行った。7日目 までに細胞はウエル内でひどく過増殖し、死にはじめた。 検出可能レベルのhGHが、トランスフェクションの早くも8時間後にはpT7T7 + pT7hGH + T7 RNAPまたはpT7T7/T7hGH + T7 RNAPによってトランスフェクトさ れた細胞から回収した細胞培養液中に見いだされた。トランスフェクトされたL 細胞の培養培地中のhGHは、ラットNb2細胞を刺激する点で生物学的に活性 であった。しかし、pMThGH(この試験の陽性対照として、また発現プロフィール の基準として役立った)の発現はトランスフェクションの24時間後まで検出でき なかった。pMTbGHによるhGHの発現は、72時間後以降までT7系による発現 より低かった。pT 7hGH+T7 RNAP(陰性対照I)によってトランスフェクトされた細胞試料につい ては、トランスフェクションの8時間後に回収した培養培地のみが低レベルのhG Hを示した(図5参照)。更に長いインキュベーション期間後では、発現は消え た。これは、hGH遺伝子の発現を維持したのはT7遺伝子のトランスフェクシ ョン後の発現であったことを示す。あらかじめ結合させたT7 RNAPを持たないpT7 T7/T7hGH単独によってトランスフェクトされた細胞から回収した培養液には、ど の時点においてもhGHは検出されなかった。T7系の発現はトランスフェクシ ョンの約24〜48時間後にピーク(約3ng/ml)に達し、他方、pMThGHの発現は約96 〜120時間後にピーク(約7ng/ml)に達した。したがってT7系によるhGH発 現の速度論は、従来の発現ベクターのそれと全く異なるように思われた。 T7系を用いたhGH発現の開始は、慣用の哺乳動物プロモーターを含有する プラスミドpMThGHの発現開始よりも速かった。この結果は、組換えワクシニアウ イルスと結合させたT7CATベクターを用いた試験結果と一致した。この試験 は、トランスフェクションの48時間後に、T7系によってトランスフェクトされ た細胞はRSVCATまたはSV40CATによって発現されたCAT活性より数百倍高いCAT活 性を生じた(Fuerstら,1986,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.83:8122-8126) 。T7系によって示された速い発現および異なる速度論は、T7系がpMThGHに用 いられているものと異なる発現メカニズムを採用していることを示す。プラスミ ドと結合したT7 RNAPは、プラスミドが細胞質に取り込まれた直後に転写を開始 し、その後急速なタンパク質合成および分泌が行なわ れ、これが発現が急上昇する変化をもたらしたように思われる。対照的に、pMTh GHはhGHを発現するためにはトランスフェクトされた細胞の核に到達しなけれ ばならず、これがpMThGHによるhGH発現の大幅な遅れを説明するかもしれない 。この結果は、レポーター遺伝子がT7 RNAPによって細胞質において活発に転写 されることを示した他の試験の結果と一致する(Fuerstら,1986,Proc.Natl. Acad.Sci.U.S.A.83:8122-8126;Elroy-Steinら,1990,Proc.Natl.Acad.S ci.U.S.A.87:6743-6747)。これはT7親プラスミドpTM-Iの細胞質で発現する 性質とも一致する(Mossら,1990,Nature 348:91-92)。他の慣用のプラスミド 系と比較してトランスフェクション後の早い時期に急速で効率的に発現すること を示すため、このT7発現系は、迅速なアッセイが望まれる状況下でcDNAを 発現するのに有用であることが実証されるであろう。 6.2.3.2.CAT発現 図6はCATアッセイの結果を示す。細胞を溶解し、トランスフェクションの 48時間後にアッセイを行なった。pT7T7 + pT7CAT + T7 RNAPによってトランスフ ェクトされた細胞におけるCAT活性は、pT7CAT+T7 RNAPによってトランスフ ェクトされた試料(陰性対照I型)のそれよりも50倍以上大きく、またpT7CATに よってトランスフェクトされた試料(陰性対照II型)のそれよりも100倍以上大 きかった。絶対量に基づくと、PT7T7/T7hGH + T7 RNAPまたはpT7T7+pT7hGH+T7 RNAPのいずれかによって発現された細胞外hGHレベルと同一の規模範囲にお いて、細胞内CA T活性は約2〜3ng CATタンパク質/ウエル(または細胞106個あたり)に相当す ることが判明した。 6.2.4.T7 mRNAのノーザンブロット分析 T7系における機能性/レポーター遺伝子の持続的発現は同じ系におけるT7 遺伝子の持続的発現のためであることを証明するため、トランスフェクトされた 細胞由来の全RNAを単離し、図7Aおよび7Bに示すようにノーザンブロット により分析した。pT7T7/T7hGH+T7 RNAPによってトランスフェクトされた細胞に はT7 RNAPおよびhGH mRNAの両方が見い出されたが、pT7T7/T7hGH単独ま たはpT7hGH+T7 RNAPのいずれかによってトランスフェクトされた細胞には見い 出されなかった(図7Aおよび7B参照)。ブロット上の主要バンドの位置は、 T7 RNAPおよびhGH mRNAの予想された大きさと一致していた。また、T 7mRNAおよびhGH mRNAのレベルは相互に相関することが判明した。 すなわち、T7 mRNAレベルが高くなると(24時間)、hGHm RNAレ ベルも高くなり、逆もまた同じである(48時間試料)。 6.2.5.L細胞およびHepG2細胞の両方におけるhGHおよびCATの発現 pT7T7+pT7hGHまたはpT7T7+pT7CATによってトランスフェクトされたマウスL 細胞およびヒトHepG2細胞によるhGHおよびCATの発現が表IIに要約されて いる。上記の2つの細胞型は非常に異なる様式で増殖したので(L細胞は単一の 均一層をなして増 殖し、他方HepG2細胞は複数の群(cluster)をなして増殖した)、ウエルあた りのhGHおよびCATレベルは2つの細胞型について全く異なることが判明し た。しかし、発現レベルを細胞タンパク質の各ミリグラムを基礎として調整する と、L細胞およびHepG2細胞は両遺伝子、特にCAT遺伝子を同等の効率で発現 したことが判明した(表II参照)。 7.実施例:あらかじめDNAに結合させたT7 RNAポリメラーゼはin vivo組織 において遺伝子発現を引き出す 7.1.材料および方法 7.1.1.プラスミドの構築 pT7T7/T7Lucプラスミドを構築するため、ルシフェラーゼcDNA(de Wetら,1987,Mol.Cell.Biol.7:725-737)をpTM-Iに挿入してまずpT7Lucプラ スミドを構築し、次にpT7LucからClaI/EagI T7-ルシフェラーゼ断片を切り出し 、平滑末端としたT7-ルシフェラーゼ断片をpT7T7の平滑末端化EagI部位に挿入し た。 7.1.2.In vivo投与 種々の濃度のプラスミドpT7T7/T7LucおよびpT7T7/T7hGHを、リポフェクチンを 含む、または含まない溶液中でT7 RNAPに結合させ、マウスの尾、肝臓、脚筋、 脳脊髄液または静脈内に直接注入した。注入は、生理食塩水、PBSまたはDMEMに 溶かしたDNA-T7 RNAP 70〜100μlを25ゲージ注射針を用いて動物組織に注射 することにより行なった。一定の期間後、動物を屠殺して特定組織の一部を摘出 し、遺伝子発現をアッセイした。ルシフェラーゼ発現の場合、組織を200〜400μ lのルシフェラーゼ溶解緩衝液中でホモジナイズし、Promega社の市販キットを 用いて10μlの組織抽出物をルシフェラーゼ活性についてアッセイした。成長ホ ルモン発現の場合、市販のラジオイムノアッセイキットを用いて、脳脊髄液、脳 組織および血清をhGH活性についてアッセイした。 7.2.結果 In vivo遺伝子発現の検出を容易にするため、ルシフェラーゼ遺伝子を選択し 、本発明の発現系にpT7T7/T7Lucとして挿入した。プラスミドDNAをin vitro でT7 RNAPと結合させ、リポフェクチンと共にマウス尾の結合組織に皮下注射し た場合、高レベルのルシフェラーゼ活性がホモジナイズした尾組織において注射 の24時間後に検出された(図8参照)。この応答は用量依存性で、また、ルシフ ェラーゼ遺伝子発現は少なくとも1週間の間検出可能であった。対照プラスミド は検出可能な活性を示さなかった。同じ材料をマウスの尾静脈に静注し、約24時 間後に尾静脈を残りの尾組織から摘出した場合、これらの細胞において検出され たルシ フェラーゼ活性は、組織重量に基づいて比較したとき尾組織において検出された それの百万倍以上であった。これは、DNA-RNAP複合体の静脈注射は内皮 細胞によって直ちに取り入れられ、(特に、注射部位の近くでは)遺伝子産物の 迅速な発現をもたらすのではないかということを示している。 同様に、あらかじめ結合させたT7 RNAPを有するpT7T7/T7Lucをマウス脚筋に筋 肉内注射、マウス肝臓に肝臓内注射または20日齢マウスの脳脊髄液に頭蓋内注射 した場合、有意なルシフェラーゼ活性が筋肉組織(図9参照)、肝臓(図10参照 )および脳組織(図11参照)に観察された。 分泌されるヒト成長ホルモンをコードするpT7T7/T7hGHプラスミドもまたin vi voにおいて試験した。DNAをT7 RNAPおよびリポソームと結合させ、20日齢マ ウスの脳脊髄液に注射した。成長ホルモン活性が、注射した動物の脳脊髄液およ び脳組織の両方において注射の20時間後に検出された(図12参照)。 さらに、T7 RNAPと結合させたpT7T7/T7hGHプラスミド100μgをリポフェクチ ンの不在下でマウス尾の結合組織に皮下注射した場合、翌日、末梢血に200〜300 pg/mlのヒト成長ホルモンが検出された。 本発明は具体例を示した態様によって範囲を限定されるものではない。これら の態様は発明の個々の側面を説明するためのものである。実際、当業者には、こ れまでの記述および添付の図面より、本明細書に記載されたもののほかに種々の 変法が明らかになるであろう。そのような変法は本発明の請求の範囲に含まれる ものとする。 本明細書に引用したすべての刊行物は、参照としてその全体を組み入れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チェン,シャオチュオ アメリカ合衆国 45701 オハイオ州 ア センズ,カンターブリー ドライブ 8番 地 (72)発明者 リ,ユンシェン アメリカ合衆国 45701 オハイオ州 ア センズ,カンターブリー ドライブ 8番 地

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.同起源のプロモーターに機能可能なように結合され、RNAポリメラーゼまた はその機能的な誘導体をコードする配列を含む組換え体DNA分子を含み、該DNA分 子がその同起源のプロモーターからの転写を開始できるRNAポリメラーゼに予め 結合されている、真核生物細胞中における遺伝子発現系。 2.RNAポリメラーゼコード配列がバクテリオファージT7から誘導される請求項 1の発現系。 3.RNAポリメラーゼのための同起源のプロモーターに機能可能なように結合し 、対象の遺伝子またはその機能的な誘導体の遺伝子を含む組換え体DNA分子を含 み、該DNA分子がその結合したプロモーターからの転写を開始できるRNAポリメラ ーゼに予め結合されている、真核生物細胞中における遺伝子発現系。 4.RNAポリメラーゼコード配列がバクテリオファージT7由来のものである請求 項3の発現系。 5.対象の遺伝子がタンパク質をコードする請求項4の発現系。 6.対象の遺伝子がヒト成長ホルモンをコードする請求項5の発現系。 7.対象の遺伝子がクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼをコード する請求項5の発現系。 8.対象の遺伝子がルシフェラーゼをコードする請求項5の発現系。 9.対象の遺伝子がアンチセンスRNAをコードする請求項4の発現系。 10.対象の遺伝子がリボザイム分子をコードする請求項4の発現系。 11.同起源のプロモーターに機能可能なように結合され、RNAポリメラーゼまた はその機能的な誘導体をコードする配列、及び前記同起源のプロモーターの第2 のコピーに機能可能なように結合され、対象の遺伝子またはその機能的な誘導体 の遺伝子を含む組換え体DNA分子を含み、該DNA分子がその同起源のプロモーター からの転写を開始できるRNAポリメラーゼに予め結合されている、真核生物細胞 中における遺伝子発現系。 12.RNAポリメラーゼコード配列がバクテリオファージT7由来のものである請求 項11の発現系。 13.対象の遺伝子がタンパク質をコードする請求項12の発現系。 14.対象の遺伝子がヒト成長ホルモンをコードする請求項13の発現系。 15.対象の遺伝子がクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼをコード する請求項13の発現系。 16.対象の遺伝子がルシフェラーゼをコードする請求項13の発現系。 17.対象の遺伝子がアンチセンスRNAをコードする請求項12の発現系。 18.対象の遺伝子がリボザイム分子をコードする請求項12の発現系。 19.真核生物細胞中で外来遺伝子を発現する方法であって、 (a)同起源のプロモーターに機能可能なように結合され、RNAポリメラーゼ またはその機能的な誘導体をコードする配列 を含む組換え体DNAであってその同起源のプロモーターからの転写を開始できるR NAポリメラーゼに予め結合されている前記組換え体DNA、及び (b)前記(a)の同起源のプロモーターの第2のコピーに機能可能なように 結合され、対象の遺伝子またはその機能的な誘導体の遺伝子を含む第2の組換え 体DNA分子を、 宿主細胞中に同時に導入することを含む方法。 20.第2の組換え体DNA分子が、その同起源のプロモーターからの転写を開始で きるRNAポリメラーゼに予め結合されている請求項19の方法。 21.RNAポリメラーゼコード配列がバクテリオファージT7由来のものである請求 項20の方法。 22.対象の遺伝子がタンパク質をコードする請求項21の方法。 23.対象の遺伝子がヒト成長ホルモンをコードする請求項22の方法。 24.対象の遺伝子がヒトクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼをコ ードする請求項22の方法。 25.対象の遺伝子がルシフェラーゼをコードする請求項22の方法。 26.対象の遺伝子がアンチセンスRNAをコードする請求項21の方法。 27.対象の遺伝子がリボザイム分子をコードする請求項21の方法。 28.真核生物細胞中で外来遺伝子を発現する方法であって、同起源のプロモータ ーに機能可能なように結合され、RNAポリメラーゼまたはその機能的な誘導体を コードする配列、及び前記同起源のプロモーターの第2のコピーに機能可能なよ うに結合さ れ、対象の遺伝子またはその機能的な誘導体の遺伝子を含む組換え体DNAであっ てその同起源のプロモーターからの転写を開始できるRNAポリメラーゼに予め結 合されている前記DNA分子を、宿主細胞中に導入することを含む方法。 29.RNAポリメラーゼコード配列がバクテリオファージT7由来のものである請求 項28の方法。 30.対象の遺伝子がタンパク質をコードする請求項29の方法。 31.対象の遺伝子がヒト成長ホルモンをコードする請求項30の方法。 32.対象の遺伝子がクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼをコード する請求項30の方法。 33.対象の遺伝子がルシフェラーゼをコードする請求項30の方法。 34.対象の遺伝子がアンチセンスRNAをコードする請求項29の方法。 35.対象の遺伝子がリボザイム分子をコードする請求項29の方法。
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