JPH10225290A - トランスポゼースを用いるin vitro反応によるDNA入れ子型欠失の作製方法 - Google Patents

トランスポゼースを用いるin vitro反応によるDNA入れ子型欠失の作製方法

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JPH10225290A
JPH10225290A JP9030507A JP3050797A JPH10225290A JP H10225290 A JPH10225290 A JP H10225290A JP 9030507 A JP9030507 A JP 9030507A JP 3050797 A JP3050797 A JP 3050797A JP H10225290 A JPH10225290 A JP H10225290A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、in vitroで所望のDNA
に入れ子型欠失を作製する方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明のDNA入れ子型欠失の作製方法
は、 1)入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片および
トランスポゾンの末端繰り返し構造を含むベクターを用
意し; 2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複
製系と共にin vitroでインキュベートし; 3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA
断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望によ
り 4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖
させ 5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記D
NA断片を有するベクターを回収することを含むことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、in vitro
反応によるDNA入れ子型欠失作製方法に関する。
【0002】本発明は、前記DNA入れ子型欠失作製方
法に用いるためのキットに関する。
【0003】
【従来の技術】遺伝子工学技術において、所望のDNA
断片をベクターに挿入して取り扱うことがしばしば行わ
れる。この場合、DNA挿入断片の長さを取り扱いに適
当な長さに調製する必要がある場合がある。
【0004】例えば、特にDNA塩基配列決定技術では
一度に決定できる配列の長さが限られているため、適切
な長さのDNA断片がベクター中に挿入されることが重
要である。詳細にはDNA塩基配列決定は、現在の方法
では長くても約1000塩基、通常は300〜400塩
基程度しか、一度に配列決定できない。従って、より長
い断片に対しては1)サブクローニング法、2)プライ
マーウォーキング法、および3)入れ子型欠失法(ne
sted deletion)等を用いて配列決定を行
っている。このうち、入れ子型欠失法は、一定の部位か
ら入れ子型に多数の欠失を生じさせる方法であり、前二
者と比較して多種類の欠失体を簡便に得られる等の理由
から有力である。入れ子型欠失法としては、in vi
tro(試験管内)でエキソヌクレーゼ、例えばExo
III、を用いる方法や、トランスポゾンの末端繰り返し
構造とトランスポゼースを用いてin vivo(生体
内)で行う方法が知られている。
【0005】トランスポゾンは転移性遺伝要素(mov
able genetic element)の一種
で、ある染色体DNA、プラスミドDNAあるいはウイ
ルスDNAから同一の又は他のDNAへ移動(転移,t
ransposition)する遺伝子単位である。細
菌・酵母・トウモロコシ・ショウジョウバエなどに広く
分布している。転移する相手のDNA部位(targe
t:ターゲット)は一定ではなく、どのようなDNA部
位にでも転移すると考えられる。トランスポゾンの構造
上の特徴は、両端に逆向き(Inverted Rep
eat=IR)あるいは同じ向きの繰り返し構造があ
り、必ずこの末端部において組み換えが起こることで、
この繰り返し構造が転移において重要な役割を演じてい
ると考えられている。トランスポゾンは、一般に、転移
のために必要な機能やその機能の発現に関与する遺伝子
を含んでいる。
【0006】トランスポゾンは一般に遺伝子の転移を生
じさせる機能の他に、例えば、Tn3およびTn100
0のように近傍の遺伝子を欠失させる機能を有するもの
が知られている。さらに、トランポゾンに含まれる転移
を制御する遺伝子(tnpR)に変異を生じさせると、
転移反応と同様欠失を生じさせる頻度が高まることが見
いだされた(Yoshinobu SUGINO an
d HitoshiKAWASHIMA,Jpn.J.
Genet.(1983)58,pp.79−93)。
また、in vivoで欠失を生じさせる系が開発され
ている(Sugino,Y.and Morita,
M.1994,Gene,148、169−170、お
よびWang,G et al. Proc.Natl.
Acad.Sci.USA(1993) 90,787
4−7878)。この系は、トランスポゾンの末端繰り
返し構造を有するベクターに所望のクローン化DNA断
片を挿入し、該ベクターを用いてトランスポゼースを過
剰発現する大腸菌を形質転換し、大腸菌内でトランスポ
ゾンの末端繰り返し構造から欠失を作製させるものであ
る。この系は、例えば、LIFE TECHNOLOG
IES社より市販されているDELETION FAC
TORY(登録商標)System等を用いて行うこと
ができる。
【0007】このように従来の入れ子型欠失法は有用で
はあるが、生体内反応であるため、必然的に培養のため
の時間が必要である、目的の遺伝子が反応中に変化を起
こす可能性がある等の問題を伴う。一方、in vit
roでトランスポゾンをプラスミド中からλDNA内に
転移させることも成功している(Ichikawa,
H.and Ohtubo,E.1990, J.Bi
ol.Chem.,265,18829−1883
2)。しかしながら、本発明前は、in vitro反
応での入れ子型欠失作製方法は、その必要性が高かった
にもかかわらず、知られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、 1)入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片および
トランスポゾンの末端繰り返し構造を含むベクターを用
意し; 2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複
製系と共にin vitroでインキュベートし; 3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA
断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望によ
り 4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖
させ 5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記D
NA断片を有するベクターを回収することを含む、in
vitroで所望のDNAに入れ子型欠失を作製する
方法を提供することを目的とする。
【0009】本発明は、さらに、適切な容器に保存され
たトランスポゼースおよびDNA複製系を含む、前記D
NA入れ子型欠失の作製方法に用いるためのキットを提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
解決のため鋭意研究に努めた結果、トランポゼースを過
剰発現する宿主細胞から抽出したDNA複製活性成分を
含む画分を用い、invitro反応でDNA入れ子型
欠失作製を行うことに初めて成功した。
【0011】本発明のDNA入れ子型欠失の作製方法
は、 1)入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片および
トランスポゾンの末端繰り返し構造を含むベクターを用
意し; 2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複
製系と共にin vitroでインキュベートし; 3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA
断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望によ
り 4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖
させ 5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記D
NA断片を有するベクターを回収することを含むことを
特徴とする。トランスポゼースの働きにより、トランス
ポゾンの末端繰り返し構造を起点とし多くの異なる不特
定の部位を終点とする多数のDNA欠失が生じる。反応
生成物で宿主細胞を形質転換することにより、欠失DN
A断片を含むベクターを検出することができる。以下、
本発明の構成要素について詳述する。
【0012】1)ベクター 本発明に用いるベクターは、入れ子型欠失を作製しよう
とするDNA断片およびトランスポゾンの末端繰り返し
構造を含む。当該ベクターはさらに、宿主細胞内で複製
を行うための複製起点を含む。好ましいベクターは、例
えばプラスミドベクター、コスミドベクター等である。
【0013】限定されるわけではないが、好ましいトラ
ンポゾンの末端繰り返し構造は、Tn3及びTn100
0(「γδ」とも呼ばれる)に由来する(Sugino
ら,1994,Gene,148,上述、およびWan
gら,1993、上述)ものである。これらは腸内細菌
のプラスミド、ファージあるいは染色体上に所在し、互
いに極めてよく似たトランスポゾンである。Tn3及び
Tn1000の末端繰り返し構造はそれぞれ38および
39塩基対からなり、その塩基配列もまた極めてよく似
ている。これらのトランスポゾンは一般に転移活性の他
に、その所在するDNA分子上で、自身の末端の隣の塩
基を起点とし、不特定の外部の点を終点とするDNA欠
失を形成する能力をもっている。さらに、Tn3中のト
ランスポゼースをコードする遺伝子(tnpA)及び制
御因子をコードする遺伝子(tnpR)に欠失変異を施
したもの(△Tn3)は、自身では欠失を生じさせない
ので、より好ましい(Yoshinobu SUGIN
O and Hitoshi KAWASHIMA,1
983、上記)。Tn3及びTn1000と同様に、D
NA欠失を生じさせる能力を有する他のトランスポゾン
も本発明で利用可能である。
【0014】ベクターへのトランスポゾンの末端繰り返
し構造の挿入は、公知の方法、例えば、適当な制限酵素
を用いてベクターの適当な部位を切断して線状化してか
ら、トランスポゾンの末端繰り返し構造を含むDNA断
片をDNAリガーゼ等を用いて結合させることによって
行うことができる。あるいは、またトランスポゾンの末
端繰り返し構造を含む適切なベクターが、例えば、Su
ginoら(1994、上述)、およびWangら(1
993、上述)等の文献に開示されている。
【0015】ベクターに挿入される断片の長さは、約1
000−数万塩基対であり、本発明においては特に数万
塩基対の長い断片を処理することが可能である。挿入さ
れるDNA断片の塩基配列に特に制限はなく、所望のD
NA断片を挿入することができる。ベクターはマルチク
ローニング部位を有するものが好ましく、所望のDNA
断片をこの部位に挿入することができる。当該DNA断
片のベクターへの挿入も、トランスポゾンの挿入の場合
と同様に公知の方法に従って行うことができる。
【0016】本発明の方法では、in vitroイン
キュベーションによる欠失反応後、反応生成物を用いて
宿主細胞を形質転換し、そして増幅させた形質転換体か
ら欠失体を回収する。従って、ベクターはさらに、形質
転換された宿主細胞を選択的に検出するためのマーカー
遺伝子を含むことが好ましい。このようなマーカー遺伝
子は当業者によく知られており、例えば、アンピシリン
等の薬剤に対する耐性、栄養非要求性等を宿主細胞に付
与する遺伝子が利用できる。この場合、ベクターによっ
て形質転換された宿主細胞のみが特定の選択培地中で増
殖することができる。
【0017】ベクターは好ましくはさらに、所望の欠失
が生じてその一部または全部が欠失したベクターのみ
を、欠失の生じなかったものから選択的に検出するため
の指標となる遺伝子を含む。当該欠失体検出ための遺伝
子としては、例えば、特定条件下でその遺伝子が存在す
る場合宿主細胞が生存不可能であるような遺伝子が利用
できる。このような遺伝子は、トランスポゾンの末端繰
り返し構造と挿入DNA断片の末端の間に配置される。
この場合、上記特定の条件下に置くことによって所望の
欠失が生じ、指標遺伝子が機能しなくなったベクターで
形質転換された宿主細胞のみが選択的に生存可能とな
る。あるいは、例えばファージDNAのイムニティー領
域の一部を挿入し、後に適切なファージ突然変異体と交
差接種することにより、当該領域の欠失を確認すること
もできる。
【0018】当業者は本明細書の記載に基づいて、本発
明のDNA欠失作製法に使用できるトランスポゾン、マ
ーカー遺伝子、欠失体検出のための遺伝子等、並びにこ
れらを含ませるためのベクターを容易に選択できるであ
ろう。
【0019】限定するわけではないが、本発明において
好ましいベクターの例は、前述したSuginoら(1
994)に記載されたpMM251である(図1)。p
MM251は、△Tn3、並びに形質転換体のマーカー
遺伝子としてbla遺伝子、さらに欠失体検出のための
指標遺伝子としてλファージDNAに由来するkil遺
伝子とcI857遺伝子との組み合わせ、およびN遺伝
子を含む。bla遺伝子は宿主細胞にアンピシリン耐性
を付与する。また、pMM251のDNAが無変化であ
ると、形質転換しても宿主細胞は通常の培養温度より高
温の条件下(32−42℃、好ましくは約42℃)でコ
ロニーを生じない。その理由は、通常の培養条件下では
cI遺伝子がkil遺伝子を抑制しているが、高温条件
下でcI遺伝子の抑制がとれることによってkil遺伝
子の発現が宿主菌の死をもたらすからである。しかし、
△Tn3の末端繰り返し構造からkil遺伝子を含む欠
失が生じると高温でも形質転換体が生じるようになる。
また、N遺伝子が欠失せずに存在する場合は、適当な遺
伝子型(例えば、λimm434Nam7am53)を
有するファージをレスキュー(rescue)できる
が、N遺伝子が欠失するとレスキューされない。また、
上記cI遺伝子についても同様に例えばλcI60等を
用いることにより欠失の有無を調べることが可能であ
る。
【0020】ベクターDNAは、欠失反応において約
0.04μg/μl以下の濃度で使用する。
【0021】2)トランスポゼース 欠失形成にはトランスポゼースが必要である。トランス
ポゼースは、精製又は部分精製されたトランスポゼース
を用いてもよく、あるいはトランスポゼースをコードす
る遺伝子を組み込んだ発現ベクターを宿主細胞に導入し
て過剰発現させたものの培養液または抽出液を用いても
よい。当業者は公知の方法によって、トランスポゼース
の精製あるいは過剰発現を行うことができる。
【0022】例えば、Tn3トランスポゼースはtnp
A遺伝子によってコードされており、これを過剰発現す
るプラスミドpMM240を例えば宿主大腸菌DOOに
導入して、Tn3トランスポゼースを大量に発現させる
ことができる(Morita,M.,Tsunasaw
a,S.and Sugino,Y.1987,J.B
iochem.,101,1253−1264)。
【0023】3)DNA複製系 トランスポゼースの転移反応において、DNA合成に必
要なデオキシリボ核酸の代わりにダイデオキシリボ核酸
を用いたり、あるいはDNAの超らせんの巻き戻しに必
要なDNAジャイレースの抑制物質、例えばノボビオシ
ン、オキソリン酸等を加えるたりすると、反応が阻害さ
れる。従って、トランスポゼースの転移反応にはDNA
合成が必要であると考えられている(Ichikawa
ら、1990、上述)。同様に欠失反応にも、DNA合
成が必要であると考えられる。
【0024】従って、本発明の方法では欠失反応溶液に
トランスポゼースのみならず、DNA複製系を含ませる
ことが必要である。DNA複製は、主に塩基配列をコピ
ーする際に高い精度が要求され、また親分子の二本鎖を
物理的に切り離す必要があるため、複雑な反応過程であ
る。DNAの複製には約20種類以上のタンパク質が必
要であると考えられている。
【0025】本明細書における「DNA複製系」とは、
トランスポゼースの欠失反応に必要で、DNA複製に関
わる少なくとも最小限の一群のタンパク質を意味し、例
えば、DNAポリメラーゼ、トポイソメラーゼ等が含ま
れる。現在、DNA複製活性に必要な系は完全には解明
されておらず、一般に細胞抽出液が使用されている。し
かしながら、本発明はこれに限定されず、DNA複製の
ための必要最小限の一群のタンパク質を含むものであれ
ば、本発明のDNA複製系として使用することができ
る。
【0026】当業者は公知の方法に従って、例えば、大
腸菌宿主細胞よりDNA複製活性を有する画分を抽出し
たものを使用することができる(Ichikawaら、
1990、上述)。その典型的な例は、Fullerら
(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.
A.78,7370−7374)に記載された硫安画
分、即ち画分IIである。
【0027】トランスポゼースを過剰発現させた宿主細
胞から、DNA複製系を含む画分を得るのが有利であ
る。
【0028】4)欠失反応 反応溶液は、ベクターDNA、トランスポゼース、DN
A複製系、並びに必要によりDNA複製に必要なデオキ
シリボ核酸(dNTP)、適切なエネルギー供与体(例
えば、クレアチンリン酸とクレアチンキナーゼ及びAT
P等)等を含む。反応は、約30−37℃、好ましくは
約30℃で、約60−120分、好ましくは約120分
行う。
【0029】5)欠失体の検出 欠失反応物で宿主細胞を形質転換して所望の欠失体の検
出を行う。形質転換は、ベクターの種類に応じた適切な
宿主細胞を用い、公知の方法に従って行うことができ
る。好ましい宿主細胞は大腸菌である。ベクターが形質
転換のマーカー遺伝子を含む場合、形質転換された宿主
細胞のみを選択的に検出することができる。
【0030】欠失体の検出は、例えば宿主細胞からベク
ターDNAを抽出して、その電気泳動等によりその長さ
を調べることによって行うことができる。さらに、ベク
ターが欠失体検出ための遺伝子を含む場合、例えば、宿
主細胞を特定の条件下で培養して当該遺伝子の欠失した
ベクターのみを選択することができる。
【0031】しかしながら、反応物そのままでは副反応
によるバックグラウンドノイズがやや高く、所望の挿入
DNA断片の欠失を含む好ましい欠失体が得にくい。そ
こでバックグラウンドノイズを減少させるために、欠失
反応後、形質転換を行う前に、トランスポゾンの末端繰
り返し構造と挿入断片との間にのみ切断部位のある制限
酵素処理を行なうことが好ましい。このステップによ
り、末端繰り返し構造と挿入断片との切断部位が欠失さ
れずに残っているベクターは切断され、宿主細胞に形質
転換されない。従って、トランスポゾンの末端繰り返し
構造からの欠失以外の機構によるノイズレベルが低下
し、目的の欠失産物の検出と単離が著しく促進される。
例えば、本明細書の実施例1の場合、クローン化された
断片と△Tn3右端の間のみを切断する制限酵素Xho
Iによって産物を消化した。これにより、バックグラウ
ンドノイズが制限酵素処理前の約10-5から、処理後は
10-6以下に減少した。
【0032】あるいは、所期の挿入DNA断片の2つの
末端が異なる制限酵素で処理されている場合、それらの
酵素を同様の目的に利用できる。本明細書の実施例2で
は、挿入断片としてKpnI−SmaI断片を使用し、
欠失反応物をKpnI制限酵素で消化した。
【0033】本発明のトランスポゼースを用いるin
vitro反応によるDNA入れ子型欠失の作製方法
は、従来の欠失作製方法と比較して様々な利点を有する
優れた方法である。
【0034】先ず、エキソヌクレアーゼIII等を用い
る従来のin vitro反応法に比べて操作が簡単で
ある。即ち、エキソヌクレアーゼIIIを用いる系は異
なるサイズの欠失を充分得るために様々な時間間隔の複
数の反応を行なう必要があり、また平滑端を作るための
繊細な酵素処理を行なわなくてはならない。これに対
し、本発明の系では、たった一回の反応により極めて多
様なサイズの欠失が得られる。従って、例えば核酸配列
決定に使用する場合、所期のDNA断片全長を網羅する
ために充分多様なサイズを得るには、無作意に充分な数
のクローンを取るだけでよい。
【0035】又、本発明はトランスポゾンによるin
vivo欠失作製方法と比較してもいくつもの利点を有
する。第一に、所要時間が短かく時間が著しく節約でき
る。in vitro反応系を用いた場合、トランスポ
ゼースを含む活性標品が数カ月間冷凍保存できるので、
in vivo系に比べ欠失を作製し、回収するために
必要な時間が少なくとも2日間節約される。第二に、本
発明は、生きた細胞内ではDNAに変化を起こす可能性
のある遺伝子にも適用可能である。第三に欠失産物を得
るまでの操作がより簡便で、またバックグラウンドノイ
ズを低く抑えることが可能である。第四に、DNAに働
かせるトランスポゼースの量などを制御できるので、よ
り均一な欠失パターンを得ることができる。
【0036】本発明によって得られた欠失体は、遺伝子
工学技術において、DNA配列決定を始め、DNA挿入
断片を適当な長さに調製する必要がある場合に広く有用
である。
【0037】以下、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、これらは本発明の技術的範囲を限定するため
のものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容
易に本発明に修正、変更を加えることができ、それらは
本発明の技術的範囲に含まれる。
【0038】
【実施例】実施例1 1) ベクターDNA ベクターとして、△Tn3、並びにλファージのkil
遺伝子、N遺伝子およびcI857遺伝子を有するプラ
スミドベクターpMM251を用いた(Sugino
ら、1994、上述)。pMM251には、トランスポ
ゾンTn3内部のtnpA遺伝子及びtnpR遺伝子に
欠失を含むΔTn3(Moritaら、1987、上
述)の右側のIRとpUC18由来のMCS(マルチク
ローニングサイト)の間にλファージのPLプロモータ
ーとkil遺伝子が含まれている。PLプロモーターか
らの転写はcI857遺伝子によってコードされる温度
感受性λリプレッサーにより抑制されている。PL−k
il領域とcI857遺伝子はTn3トランスポゼース
によって触媒される欠失を選択するための機構を構成す
る。42℃では、kil遺伝子機能を失ったベクターを
持つ細胞のみが生き残ることが出来る。
【0039】λファージDNAのStuI制限酵素消化
断片(1519bp)を前記ベクターのMCSのSma
I部位に挿入し、これをベクターDNAとして使用し
た。
【0040】pMM251の模式図を図1に示す。図1
では△Tn3の両端の2つの逆方向反復配列を黒四角で
示した。blaはアンピシリン耐性遺伝子であり、or
iは複製開始点である。pUC18由来のMCSは斜線
を施した四角で示した。欠失反応後に切断するXhoI
部位を矢印で示してある。
【0041】2) トランスポゼース活性成分およびD
NA複製活性画分 Tn3トランスポゼースを過剰発現するプラスミドpM
M240(Moritaら、1987、上述)を宿主大
腸菌D110 polA株に導入し、この菌よりDN
A複製活性をもつ硫安分画を調製した。調製は、Ich
ikawaら(1990 、上述)に記載された方法に従
って行った。
【0042】この標品は約100mgタンパク質/ml
及び100μg/mlのTn3トランスポゼースを含ん
でいた。トランスポゼース含量は、Moritaら(1
987、上述)の記載に従って、SDSポリアクリルア
ミドゲル電気泳動及び銀染色によって測定した。
【0043】3)反応条件 下記の表1の成分を試験管(エッペンドルフチューブ)
中で、30℃で120分反応させた。
【0044】
【表1】 トランスポゼース活性成分および DNA複製活性を含む大腸菌由来の抽出物 5μl ベクターDNA 2μg Na−HEPES緩衝液(pH7.6) 25mM 酢酸マグネシウム 12mM DTT 5mM KCl 60mM ATP 2mM dATP 200μM dGTP 200μM dCTP 200μM dTTP 200μM NAD 40μM ウシ血清アルブミン(BSA) 50μg/ml tRNA 100μg/ml ポリビニールアルコール 2% クレアチンリン酸 20mM クレアチンキナーゼ 100μg/ml 全体積 50μl
【0045】120分反応後、200μlの10mM
EDTAを加えて反応を停止した。この混合液に対し、
25μlの0.55M Tris−HCl(pH8.
8)と2.2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を添
加し、それをTE(10mMTris−HCl,pH
8.0、1mM EDTA)で飽和したフェノールで処
理した。水層のDNAをエタノールで沈澱させ,精製D
NAを得た。
【0046】4)バックグラウンドを減らすための制限
酵素処理 DNAが無変化のままであると、形質転換しても42℃
でコロニーを生じない。その理由は、1)の図のkil
遺伝子が、cI遺伝子の抑制がとれることによって宿主
菌を殺すからである。図の右側のIRからkil遺伝子
を含む欠失が生じると42℃で形質転換体が生じるよう
になる。これが、欠失を含むベクターの検出方法の原理
である。
【0047】しかしながら、このままでは副反応による
バックグラウンドノイズがやや高く、所望の挿入DNA
断片の欠失を含む好ましい欠失体が得にくい。そこでバ
ックグラウンドノイズを減少させるために、欠失反応
後、IRと挿入断片との間にのみ切断部位のある制限酵
素で処理を行なう。本実施例のベクターの場合、クロー
ン化された断片とTn3右端の間のみを切断する制限酵
素XhoIによって産物を消化した。
【0048】後述の6)で述べるように、この制限酵素
処理によりTn3末端からの欠失以外の機構によって生
ずる、温度抵抗性クローンのバックグラウンドノイズ
が、全分子数の約10-6以下まで低下した。
【0049】5)形質転換 制限酵素処理の後、反応生成物を精製し、再びエタノー
ルで沈澱させ10μlの水に溶解した。それぞれのDN
A溶液のうち2μl(約0.12μg DNA)を80
μlグリセロール中の大腸菌株DOO細胞(Morit
aら.1987、上述)と混合し、Gene Puls
er(登録商標)(バイオ・ラッド)でエレクトロポレ
ーションした。エレクトロポレーションの方法はDow
erら(Nucleic Acids Res.16、
6127−6145、1988)の記載に従った。1m
lのSOC(2%バクトトリプトン、0.5%バクト酵
母抽出物、10mM NaCl、2.5mM KCl、
10mM MgCl、10mM MgSO4、20mM
グルコース)をこの混合液に混合し、30℃で60分間
振とうした。次いで、10μlの培養液を、30℃で保
温した100μg/mlアンピシリンを含む寒天プレー
トに広げ、残りの培養液は遠心して同様に42℃に保温
したプレートに広げた。30℃の培養は形質転換効率、
および欠失反応産物の制限酵素処理の効果を確認するた
めに行った。
【0050】6)ベクターDNAの電気泳動、並びにN
遺伝子及びcI857遺伝子の活性試験 42℃に保温したプレートから総量0.56μgのDN
A当り、合計72個のコロニーが得られた。30℃で
は、DNA1μg当り1.3x104個のコロニーが得
られた。これはXhoI処理していない試料DNA1μ
g当り30℃で得られるコロニー数の4.2x10-4
相当する。
【0051】各コロニーよりプラスミドDNAを精製
し、電気泳動でプラスミドのサイズを測定した。電気泳
動は、約50ngのプラスミドDNAをTBE緩衝液
(90mM Tris−ホウ酸、2mM EDTA)の
0.7%アガロースゲルで50V、12時間泳動するこ
とによって行った。
【0052】一方ベクター由来のλファージのN遺伝子
及びcI857遺伝子の活性を調べた。具体的には42
℃における形質転換体について、30℃でλcI60
と、42℃でλimm434Nam7am53に対して
それぞれ交互接種することによって、cI857とN遺
伝子の状態について検討した。λcI60に感受性であ
る場合、cI857遺伝子の一部または全部が失われて
いることを意味する。同様にλimm434Nam7a
m53に感受性でない場合、N遺伝子の一部または全部
が失われていることを意味する。
【0053】7)結果 電気泳動の結果とcI遺伝子、N遺伝子活性試験の結果
とを比較検討した。
【0054】72個のプラスミドのうち10個は7.9
kbよりも大きかったが、cI活性を失っていた。即
ち、これらのプラスミドがTn3の右端のIRからの欠
失によるものではないことを意味する。またこれらのう
ち一つはN遺伝子の活性も失っていた。よって、これら
10個のクローンについては以後の研究を行わなかっ
た。
【0055】残りの62個のプラスミドについて、△T
n3の「右」末端からの欠失の終点分布を、第2図(中
央)に示した。
【0056】図2では、上段にpMM251の直線状マ
ップが示されている。Sは内部欠失産物の配列決定を行
なうための合成プライマー(5’−GACCAAAAT
CCCTTAACG)を示す。U及びRは挿入断片の両
端から配列決定するためのユニバーサル及びリバースプ
ライマーである。Tn3の「右」端から始まる欠失終点
の位置と、得られたクローンの数を中段に示した。黒と
白の棒は、各々クローンがλcI60に免疫性である、
または感受性であることを示している。
【0057】Tn3末端から挿入断片内への欠失を含む
プラスミドは、7.937kbから9.456kbの長
さのはずであり、またN遺伝子を欠くがcI857遺伝
子は持っているはずである。図2から、8.2kbから
9.5kbの範囲のサイズの、0.1kbから0.4k
b隔てられた欠失の終点を持つ15個のプラスミドがこ
の条件を満たしていることがわかる。それらは1519
kb挿入断片全体の配列決定のための鋳型を供給するた
めに充分であると考えられる。
【0058】別の5つのプラスミドは10kbよりも大
きく、かつcI857遺伝子を維持している。それらは
欠失の終点が挿入断片まで達していない欠失体である。
また他の42個のプラスミドは規定のサイズより短く、
これはこれらのクローンでは挿入断片全体が欠失してい
ることを意味する。そのうち40個はcI857遺伝子
を失い、6.6kbよりも小さく、一方2つの比較的大
きな(7.0kbと7.2kb)プラスミドはcI85
7遺伝子を維持しており、これはそれらの終点が挿入断
片の3’末端とcI857遺伝子の間にあることを示す
(第2図)。
【0059】本実施例においてλ感受性クローン、即ち
挿入断片全体およびcI857遺伝子が欠失しているプ
ラスミドは、配列決定には有用でない。しかしながら、
図2(中段)から、欠失終点は挿入断片の内部だけでは
なく両端に、即ちXhoI部位とori(複製開始点)
の間の8.5kb領域ほぼ全体に渡って、ほぼ一線かつ
ランダムに分布することがわかる。このデータは,より
大きな挿入断片についても配列決定に適した同様な欠失
体が得られることを示している。これは、Tn3が標的
部位特異性または領域特異性を殆ど示さないというin
vivoのデータとも一致する。
【0060】実施例2 挿入DNA断片として大腸菌のcrp遺伝子に由来す
る1.2kbのKpnI−SmaI断片を用い、実施例
1と同様に実験を行った。本実施例においては、Xho
IでなくKpnI制限酵素で反応産物を消化して、形質
転換に用いた。KpnIは、反応産物を挿入DNAの
「左」端で切断する。
【0061】電気泳動とcI遺伝子、N遺伝子活性試験
をまとめた結果を第2図下段に示した。アンピシリンを
含む42℃に置いた寒天プレートから、0.28μgの
DNA当り5つのλ耐性クローンが得られた。それらの
うちの一つは、そのサイズとKpnI切断によりTn3
末端からの欠失を含まないことが示された。Tn3の
「右」端に始まり挿入断片内で終る欠失を含む、各々
8.9kb、8.7kb、8.6kb及び8.4kbの
4つのプラスミドが得られた。この挿入断片の全塩基配
列を決定するためには、挿入断片を両端からシーケンス
出来るもとのプラスミドを含め、3つの欠失クローンで
充分である。
【0062】
【効果】実施例1および2の結果から明らかなように、
本発明のin vitro欠失作製方法により、所期の
挿入DNA断片をランダムに欠失させることができた。
これにより単一のステップで配列決定出来ない大きなD
NAを効果的に配列決定するために十分な欠失体を得る
ことができた。さらに、図2の中段に示されたように、
本発明の方法は挿入DNA断片がより長い場合にも有効
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、pMM251の構造の模式図を示す。
【図2】図2は、△Tn3の「右」端から始まる欠失終
点の分布を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 内田 浩二 滋賀県彦根市外町186−1 バサージュ彦 根

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1)入れ子型欠失を作製しようとするDN
    A断片およびトランスポゾンの末端繰り返し構造を含む
    ベクターを用意し; 2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複
    製系と共にin vitroでインキュベートし; 3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA
    断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望によ
    り 4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖
    させ 5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記D
    NA断片を有するベクターを回収することを含む、in
    vitroで所望のDNAに入れ子型欠失を作製する
    方法。
  2. 【請求項2】トランスポゾンの末端繰り返し構造が、T
    n3トランスポゾンまたはTn1000トランスポゾン
    に由来する、請求項1に記載のDNA入れ子型欠失の作
    製方法。
  3. 【請求項3】トランスポゼース活性成分が、トランスポ
    ゼースを産生する発現ベクターを保有する宿主細胞から
    調製されたものである、請求項1または2に記載のDN
    A入れ子型欠失の作製方法。
  4. 【請求項4】トランスポゼース活性成分が、精製トラン
    スポゼースである、請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載のDNA入れ子型欠失の作製方法。
  5. 【請求項5】工程2)のインキュベーション後、トラン
    スポゾンの末端繰り返し構造およびDNA挿入断片を含
    むベクターを、トランポゾンの末端繰り返し構造と挿入
    DNA断片の間だけで切断する制限酵素を用い、反応産
    物を消化することをさらに含む、請求項1ないし4のい
    ずれか1項に記載のDNA入れ子型欠失の作製方法。
  6. 【請求項6】ベクターが欠失検出ための指標となる遺伝
    子をさらに含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記
    載のDNA入れ子型欠失の作製方法。
  7. 【請求項7】指標となる遺伝子が、λファージのkil
    遺伝子とcI857遺伝子の組み合わせである、請求項
    6に記載のDNA入れ子型欠失の作製方法。
  8. 【請求項8】工程2)のインキュベートを、30−37
    ℃で、60−120分間行う、請求項1ないし7のいず
    れか1項に記載のDNA入れ子型欠失の作製方法。
  9. 【請求項9】工程2)の反応溶液が、0.002μg/
    μl−0.04μg/μlの前記ベクターを含む、請求
    項1ないし8のいずれか1項に記載のDNA入れ子型欠
    失の作製方法。
  10. 【請求項10】工程2)の反応溶液が、DNA合成に必
    要なデオキシリボ核酸、エネルギー供与体をさらに含
    む、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のDNA入
    れ子型欠失の作製方法。
  11. 【請求項11】 適切な容器に保存されたトランスポゼ
    ース活性成分およびDNA複製系を含み、さらに必要に
    応じてDNA合成に必要なデオキシリボ核酸、トランス
    ポゾンの末端繰り返し構造を含むベクター、緩衝液を各
    々別個のまたは同一の容器中に含む、請求項1ないし1
    0に記載したDNA入れ子型欠失の作製方法に用いるた
    めのキット。
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