JP3910248B2 - トランスポゼースを用いるin vitro反応によるDNA入れ子型欠失の作製方法 - Google Patents
トランスポゼースを用いるin vitro反応によるDNA入れ子型欠失の作製方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、in vitro反応によるDNA入れ子型欠失作製方法に関する。
【0002】
本発明は、前記DNA入れ子型欠失作製方法に用いるためのキットに関する。
【0003】
【従来の技術】
遺伝子工学技術において、所望のDNA断片をベクターに挿入して取り扱うことがしばしば行われる。この場合、DNA挿入断片の長さを取り扱いに適当な長さに調製する必要がある場合がある。
【0004】
例えば、特にDNA塩基配列決定技術では一度に決定できる配列の長さが限られているため、適切な長さのDNA断片がベクター中に挿入されることが重要である。詳細にはDNA塩基配列決定は、現在の方法では長くても約1000塩基、通常は300〜400塩基程度しか、一度に配列決定できない。従って、より長い断片に対しては1)サブクローニング法、2)プライマーウォーキング法、および3)入れ子型欠失法(nested deletion)等を用いて配列決定を行っている。このうち、入れ子型欠失法は、一定の部位から入れ子型に多数の欠失を生じさせる方法であり、前二者と比較して多種類の欠失体を簡便に得られる等の理由から有力である。入れ子型欠失法としては、in vitro(試験管内)でエキソヌクレーゼ、例えばExoIII、を用いる方法や、トランスポゾンの末端繰り返し構造とトランスポゼースを用いてin vivo(生体内)で行う方法が知られている。
【0005】
トランスポゾンは転移性遺伝要素(movable genetic element)の一種で、ある染色体DNA、プラスミドDNAあるいはウイルスDNAから同一の又は他のDNAへ移動(転移,transposition)する遺伝子単位である。細菌・酵母・トウモロコシ・ショウジョウバエなどに広く分布している。転移する相手のDNA部位(target:ターゲット)は一定ではなく、どのようなDNA部位にでも転移すると考えられる。トランスポゾンの構造上の特徴は、両端に逆向き(Inverted Repeat=IR)あるいは同じ向きの繰り返し構造があり、必ずこの末端部において組み換えが起こることで、この繰り返し構造が転移において重要な役割を演じていると考えられている。トランスポゾンは、一般に、転移のために必要な機能やその機能の発現に関与する遺伝子を含んでいる。
【0006】
トランスポゾンは一般に遺伝子の転移を生じさせる機能の他に、例えば、Tn3およびTn1000のように近傍の遺伝子を欠失させる機能を有するものが知られている。さらに、トランポゾンに含まれる転移を制御する遺伝子(tnpR)に変異を生じさせると、転移反応と同様欠失を生じさせる頻度が高まることが見いだされた(Yoshinobu SUGINO and Hitoshi KAWASHIMA,Jpn.J.Genet.(1983)58,pp.79−93)。また、in vivoで欠失を生じさせる系が開発されている(Sugino,Y.and Morita,M.1994,Gene,148、169−170、およびWang,G et al. Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1993) 90,7874−7878)。この系は、トランスポゾンの末端繰り返し構造を有するベクターに所望のクローン化DNA断片を挿入し、該ベクターを用いてトランスポゼースを過剰発現する大腸菌を形質転換し、大腸菌内でトランスポゾンの末端繰り返し構造から欠失を作製させるものである。この系は、例えば、LIFE TECHNOLOGIES社より市販されているDELETION FACTORY(登録商標)System等を用いて行うことができる。
【0007】
このように従来の入れ子型欠失法は有用ではあるが、生体内反応であるため、必然的に培養のための時間が必要である、目的の遺伝子が反応中に変化を起こす可能性がある等の問題を伴う。一方、in vitroでトランスポゾンをプラスミド中からλDNA内に転移させることも成功している(Ichikawa,H.and Ohtubo,E.1990, J.Biol.Chem.,265,18829−18832)。しかしながら、本発明前は、in vitro反応での入れ子型欠失作製方法は、その必要性が高かったにもかかわらず、知られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、
1)入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片およびトランスポゾンの末端繰り返し構造を含むベクターを用意し;
2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複製系と共にin vitroでインキュベートし;
3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望により
4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖させ
5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記DNA断片を有するベクターを回収する
ことを含む、in vitroで所望のDNAに入れ子型欠失を作製する方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明は、さらに、適切な容器に保存されたトランスポゼースおよびDNA複製系を含む、前記DNA入れ子型欠失の作製方法に用いるためのキットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題解決のため鋭意研究に努めた結果、トランポゼースを過剰発現する宿主細胞から抽出したDNA複製活性成分を含む画分を用い、invitro反応でDNA入れ子型欠失作製を行うことに初めて成功した。
【0011】
本発明のDNA入れ子型欠失の作製方法は、
1)入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片およびトランスポゾンの末端繰り返し構造を含むベクターを用意し;
2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複製系と共にin vitroでインキュベートし;
3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望により
4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖させ
5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記DNA断片を有するベクターを回収する
ことを含むことを特徴とする。トランスポゼースの働きにより、トランスポゾンの末端繰り返し構造を起点とし多くの異なる不特定の部位を終点とする多数のDNA欠失が生じる。反応生成物で宿主細胞を形質転換することにより、欠失DNA断片を含むベクターを検出することができる。以下、本発明の構成要素について詳述する。
【0012】
1)ベクター
本発明に用いるベクターは、入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片およびトランスポゾンの末端繰り返し構造を含む。当該ベクターはさらに、宿主細胞内で複製を行うための複製起点を含む。好ましいベクターは、例えばプラスミドベクター、コスミドベクター等である。
【0013】
限定されるわけではないが、好ましいトランポゾンの末端繰り返し構造は、Tn3及びTn1000(「γδ」とも呼ばれる)に由来する(Suginoら,1994,Gene,148,上述、およびWangら,1993、上述)ものである。これらは腸内細菌のプラスミド、ファージあるいは染色体上に所在し、互いに極めてよく似たトランスポゾンである。Tn3及びTn1000の末端繰り返し構造はそれぞれ38および39塩基対からなり、その塩基配列もまた極めてよく似ている。これらのトランスポゾンは一般に転移活性の他に、その所在するDNA分子上で、自身の末端の隣の塩基を起点とし、不特定の外部の点を終点とするDNA欠失を形成する能力をもっている。さらに、Tn3中のトランスポゼースをコードする遺伝子(tnpA)及び制御因子をコードする遺伝子(tnpR)に欠失変異を施したもの(△Tn3)は、自身では欠失を生じさせないので、より好ましい(Yoshinobu SUGINO and Hitoshi KAWASHIMA,1983、上記)。Tn3及びTn1000と同様に、DNA欠失を生じさせる能力を有する他のトランスポゾンも本発明で利用可能である。
【0014】
ベクターへのトランスポゾンの末端繰り返し構造の挿入は、公知の方法、例えば、適当な制限酵素を用いてベクターの適当な部位を切断して線状化してから、トランスポゾンの末端繰り返し構造を含むDNA断片をDNAリガーゼ等を用いて結合させることによって行うことができる。あるいは、またトランスポゾンの末端繰り返し構造を含む適切なベクターが、例えば、Suginoら(1994、上述)、およびWangら(1993、上述)等の文献に開示されている。
【0015】
ベクターに挿入される断片の長さは、約1000−数万塩基対であり、本発明においては特に数万塩基対の長い断片を処理することが可能である。挿入されるDNA断片の塩基配列に特に制限はなく、所望のDNA断片を挿入することができる。ベクターはマルチクローニング部位を有するものが好ましく、所望のDNA断片をこの部位に挿入することができる。当該DNA断片のベクターへの挿入も、トランスポゾンの挿入の場合と同様に公知の方法に従って行うことができる。
【0016】
本発明の方法では、in vitroインキュベーションによる欠失反応後、反応生成物を用いて宿主細胞を形質転換し、そして増幅させた形質転換体から欠失体を回収する。従って、ベクターはさらに、形質転換された宿主細胞を選択的に検出するためのマーカー遺伝子を含むことが好ましい。このようなマーカー遺伝子は当業者によく知られており、例えば、アンピシリン等の薬剤に対する耐性、栄養非要求性等を宿主細胞に付与する遺伝子が利用できる。この場合、ベクターによって形質転換された宿主細胞のみが特定の選択培地中で増殖することができる。
【0017】
ベクターは好ましくはさらに、所望の欠失が生じてその一部または全部が欠失したベクターのみを、欠失の生じなかったものから選択的に検出するための指標となる遺伝子を含む。当該欠失体検出ための遺伝子としては、例えば、特定条件下でその遺伝子が存在する場合宿主細胞が生存不可能であるような遺伝子が利用できる。このような遺伝子は、トランスポゾンの末端繰り返し構造と挿入DNA断片の末端の間に配置される。この場合、上記特定の条件下に置くことによって所望の欠失が生じ、指標遺伝子が機能しなくなったベクターで形質転換された宿主細胞のみが選択的に生存可能となる。あるいは、例えばファージDNAのイムニティー領域の一部を挿入し、後に適切なファージ突然変異体と交差接種することにより、当該領域の欠失を確認することもできる。
【0018】
当業者は本明細書の記載に基づいて、本発明のDNA欠失作製法に使用できるトランスポゾン、マーカー遺伝子、欠失体検出のための遺伝子等、並びにこれらを含ませるためのベクターを容易に選択できるであろう。
【0019】
限定するわけではないが、本発明において好ましいベクターの例は、前述したSuginoら(1994)に記載されたpMM251である(図1)。pMM251は、△Tn3、並びに形質転換体のマーカー遺伝子としてbla遺伝子、さらに欠失体検出のための指標遺伝子としてλファージDNAに由来するkil遺伝子とcI857遺伝子との組み合わせ、およびN遺伝子を含む。bla遺伝子は宿主細胞にアンピシリン耐性を付与する。また、pMM251のDNAが無変化であると、形質転換しても宿主細胞は通常の培養温度より高温の条件下(32−42℃、好ましくは約42℃)でコロニーを生じない。その理由は、通常の培養条件下ではcI遺伝子がkil遺伝子を抑制しているが、高温条件下でcI遺伝子の抑制がとれることによってkil遺伝子の発現が宿主菌の死をもたらすからである。しかし、△Tn3の末端繰り返し構造からkil遺伝子を含む欠失が生じると高温でも形質転換体が生じるようになる。また、N遺伝子が欠失せずに存在する場合は、適当な遺伝子型(例えば、λimm434Nam7am53)を有するファージをレスキュー(rescue)できるが、N遺伝子が欠失するとレスキューされない。また、上記cI遺伝子についても同様に例えばλcI60等を用いることにより欠失の有無を調べることが可能である。
【0020】
ベクターDNAは、欠失反応において約0.04μg/μl以下の濃度で使用する。
【0021】
2)トランスポゼース
欠失形成にはトランスポゼースが必要である。トランスポゼースは、精製又は部分精製されたトランスポゼースを用いてもよく、あるいはトランスポゼースをコードする遺伝子を組み込んだ発現ベクターを宿主細胞に導入して過剰発現させたものの培養液または抽出液を用いてもよい。当業者は公知の方法によって、トランスポゼースの精製あるいは過剰発現を行うことができる。
【0022】
例えば、Tn3トランスポゼースはtnpA遺伝子によってコードされており、これを過剰発現するプラスミドpMM240を例えば宿主大腸菌DOOに導入して、Tn3トランスポゼースを大量に発現させることができる(Morita,M.,Tsunasawa,S.and Sugino,Y.1987,J.Biochem.,101,1253−1264)。
【0023】
3)DNA複製系
トランスポゼースの転移反応において、DNA合成に必要なデオキシリボ核酸の代わりにダイデオキシリボ核酸を用いたり、あるいはDNAの超らせんの巻き戻しに必要なDNAジャイレースの抑制物質、例えばノボビオシン、オキソリン酸等を加えるたりすると、反応が阻害される。従って、トランスポゼースの転移反応にはDNA合成が必要であると考えられている(Ichikawaら、1990、上述)。同様に欠失反応にも、DNA合成が必要であると考えられる。
【0024】
従って、本発明の方法では欠失反応溶液にトランスポゼースのみならず、DNA複製系を含ませることが必要である。DNA複製は、主に塩基配列をコピーする際に高い精度が要求され、また親分子の二本鎖を物理的に切り離す必要があるため、複雑な反応過程である。DNAの複製には約20種類以上のタンパク質が必要であると考えられている。
【0025】
本明細書における「DNA複製系」とは、トランスポゼースの欠失反応に必要で、DNA複製に関わる少なくとも最小限の一群のタンパク質を意味し、例えば、DNAポリメラーゼ、トポイソメラーゼ等が含まれる。現在、DNA複製活性に必要な系は完全には解明されておらず、一般に細胞抽出液が使用されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、DNA複製のための必要最小限の一群のタンパク質を含むものであれば、本発明のDNA複製系として使用することができる。
【0026】
当業者は公知の方法に従って、例えば、大腸菌宿主細胞よりDNA複製活性を有する画分を抽出したものを使用することができる(Ichikawaら、1990、上述)。その典型的な例は、Fullerら(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.78,7370−7374)に記載された硫安画分、即ち画分IIである。
【0027】
トランスポゼースを過剰発現させた宿主細胞から、DNA複製系を含む画分を得るのが有利である。
【0028】
4)欠失反応
反応溶液は、ベクターDNA、トランスポゼース、DNA複製系、並びに必要によりDNA複製に必要なデオキシリボ核酸(dNTP)、適切なエネルギー供与体(例えば、クレアチンリン酸とクレアチンキナーゼ及びATP等)等を含む。反応は、約30−37℃、好ましくは約30℃で、約60−120分、好ましくは約120分行う。
【0029】
5)欠失体の検出
欠失反応物で宿主細胞を形質転換して所望の欠失体の検出を行う。形質転換は、ベクターの種類に応じた適切な宿主細胞を用い、公知の方法に従って行うことができる。好ましい宿主細胞は大腸菌である。ベクターが形質転換のマーカー遺伝子を含む場合、形質転換された宿主細胞のみを選択的に検出することができる。
【0030】
欠失体の検出は、例えば宿主細胞からベクターDNAを抽出して、その電気泳動等によりその長さを調べることによって行うことができる。さらに、ベクターが欠失体検出ための遺伝子を含む場合、例えば、宿主細胞を特定の条件下で培養して当該遺伝子の欠失したベクターのみを選択することができる。
【0031】
しかしながら、反応物そのままでは副反応によるバックグラウンドノイズがやや高く、所望の挿入DNA断片の欠失を含む好ましい欠失体が得にくい。そこでバックグラウンドノイズを減少させるために、欠失反応後、形質転換を行う前に、トランスポゾンの末端繰り返し構造と挿入断片との間にのみ切断部位のある制限酵素処理を行なうことが好ましい。このステップにより、末端繰り返し構造と挿入断片との切断部位が欠失されずに残っているベクターは切断され、宿主細胞に形質転換されない。従って、トランスポゾンの末端繰り返し構造からの欠失以外の機構によるノイズレベルが低下し、目的の欠失産物の検出と単離が著しく促進される。例えば、本明細書の実施例1の場合、クローン化された断片と△Tn3右端の間のみを切断する制限酵素XhoIによって産物を消化した。これにより、バックグラウンドノイズが制限酵素処理前の約10-5から、処理後は10-6以下に減少した。
【0032】
あるいは、所期の挿入DNA断片の2つの末端が異なる制限酵素で処理されている場合、それらの酵素を同様の目的に利用できる。本明細書の実施例2では、挿入断片としてKpnI−SmaI断片を使用し、欠失反応物をKpnI制限酵素で消化した。
【0033】
本発明のトランスポゼースを用いるin vitro反応によるDNA入れ子型欠失の作製方法は、従来の欠失作製方法と比較して様々な利点を有する優れた方法である。
【0034】
先ず、エキソヌクレアーゼIII等を用いる従来のin vitro反応法に比べて操作が簡単である。即ち、エキソヌクレアーゼIIIを用いる系は異なるサイズの欠失を充分得るために様々な時間間隔の複数の反応を行なう必要があり、また平滑端を作るための繊細な酵素処理を行なわなくてはならない。これに対し、本発明の系では、たった一回の反応により極めて多様なサイズの欠失が得られる。従って、例えば核酸配列決定に使用する場合、所期のDNA断片全長を網羅するために充分多様なサイズを得るには、無作意に充分な数のクローンを取るだけでよい。
【0035】
又、本発明はトランスポゾンによるin vivo欠失作製方法と比較してもいくつもの利点を有する。第一に、所要時間が短かく時間が著しく節約できる。in vitro反応系を用いた場合、トランスポゼースを含む活性標品が数カ月間冷凍保存できるので、in vivo系に比べ欠失を作製し、回収するために必要な時間が少なくとも2日間節約される。第二に、本発明は、生きた細胞内ではDNAに変化を起こす可能性のある遺伝子にも適用可能である。第三に欠失産物を得るまでの操作がより簡便で、またバックグラウンドノイズを低く抑えることが可能である。第四に、DNAに働かせるトランスポゼースの量などを制御できるので、より均一な欠失パターンを得ることができる。
【0036】
本発明によって得られた欠失体は、遺伝子工学技術において、DNA配列決定を始め、DNA挿入断片を適当な長さに調製する必要がある場合に広く有用である。
【0037】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の技術的範囲を限定するためのものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容易に本発明に修正、変更を加えることができ、それらは本発明の技術的範囲に含まれる。
【0038】
【実施例】
実施例1
1) ベクターDNA
ベクターとして、△Tn3、並びにλファージのkil遺伝子、N遺伝子およびcI857遺伝子を有するプラスミドベクターpMM251を用いた(Suginoら、1994、上述)。pMM251には、トランスポゾンTn3内部のtnpA遺伝子及びtnpR遺伝子に欠失を含むΔTn3(Moritaら、1987、上述)の右側のIRとpUC18由来のMCS(マルチクローニングサイト)の間にλファージのPLプロモーターとkil遺伝子が含まれている。PLプロモーターからの転写はcI857遺伝子によってコードされる温度感受性λリプレッサーにより抑制されている。PL−kil領域とcI857遺伝子はTn3トランスポゼースによって触媒される欠失を選択するための機構を構成する。42℃では、kil遺伝子機能を失ったベクターを持つ細胞のみが生き残ることが出来る。
【0039】
λファージDNAのStuI制限酵素消化断片(1519bp)を前記ベクターのMCSのSmaI部位に挿入し、これをベクターDNAとして使用した。
【0040】
pMM251の模式図を図1に示す。図1では△Tn3の両端の2つの逆方向反復配列を黒四角で示した。blaはアンピシリン耐性遺伝子であり、oriは複製開始点である。pUC18由来のMCSは斜線を施した四角で示した。欠失反応後に切断するXhoI部位を矢印で示してある。
【0041】
2) トランスポゼース活性成分およびDNA複製活性画分
Tn3トランスポゼースを過剰発現するプラスミドpMM240(Moritaら、1987、上述)を宿主大腸菌D110 polA+株に導入し、この菌よりDNA複製活性をもつ硫安分画を調製した。調製は、Ichikawaら(1990 、上述)に記載された方法に従って行った。
【0042】
この標品は約100mgタンパク質/ml及び100μg/mlのTn3トランスポゼースを含んでいた。トランスポゼース含量は、Moritaら(1987、上述)の記載に従って、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動及び銀染色によって測定した。
【0043】
3)反応条件
下記の表1の成分を試験管(エッペンドルフチューブ)中で、30℃で120分反応させた。
【0044】
【表1】
【0045】
120分反応後、200μlの10mM EDTAを加えて反応を停止した。この混合液に対し、25μlの0.55M Tris−HCl(pH8.8)と2.2%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を添加し、それをTE(10mM Tris−HCl,pH8.0、1mM EDTA)で飽和したフェノールで処理した。水層のDNAをエタノールで沈澱させ,精製DNAを得た。
【0046】
4)バックグラウンドを減らすための制限酵素処理
DNAが無変化のままであると、形質転換しても42℃でコロニーを生じない。その理由は、1)の図のkil遺伝子が、cI遺伝子の抑制がとれることによって宿主菌を殺すからである。図の右側のIRからkil遺伝子を含む欠失が生じると42℃で形質転換体が生じるようになる。これが、欠失を含むベクターの検出方法の原理である。
【0047】
しかしながら、このままでは副反応によるバックグラウンドノイズがやや高く、所望の挿入DNA断片の欠失を含む好ましい欠失体が得にくい。そこでバックグラウンドノイズを減少させるために、欠失反応後、IRと挿入断片との間にのみ切断部位のある制限酵素で処理を行なう。本実施例のベクターの場合、クローン化された断片とTn3右端の間のみを切断する制限酵素XhoIによって産物を消化した。
【0048】
後述の6)で述べるように、この制限酵素処理によりTn3末端からの欠失以外の機構によって生ずる、温度抵抗性クローンのバックグラウンドノイズが、全分子数の約10-6以下まで低下した。
【0049】
5)形質転換
制限酵素処理の後、反応生成物を精製し、再びエタノールで沈澱させ10μlの水に溶解した。それぞれのDNA溶液のうち2μl(約0.12μg DNA)を80μlグリセロール中の大腸菌株DOO細胞(Moritaら.1987、上述)と混合し、Gene Pulser(登録商標)(バイオ・ラッド)でエレクトロポレーションした。エレクトロポレーションの方法はDowerら(Nucleic Acids Res.16、6127−6145、1988)の記載に従った。1mlのSOC(2%バクトトリプトン、0.5%バクト酵母抽出物、10mM NaCl、2.5mM KCl、10mM MgCl、10mM MgSO4、20mMグルコース)をこの混合液に混合し、30℃で60分間振とうした。次いで、10μlの培養液を、30℃で保温した100μg/mlアンピシリンを含む寒天プレートに広げ、残りの培養液は遠心して同様に42℃に保温したプレートに広げた。30℃の培養は形質転換効率、および欠失反応産物の制限酵素処理の効果を確認するために行った。
【0050】
6)ベクターDNAの電気泳動、並びにN遺伝子及びcI857遺伝子の活性試験
42℃に保温したプレートから総量0.56μgのDNA当り、合計72個のコロニーが得られた。30℃では、DNA1μg当り1.3x104個のコロニーが得られた。これはXhoI処理していない試料DNA1μg当り30℃で得られるコロニー数の4.2x10-4に相当する。
【0051】
各コロニーよりプラスミドDNAを精製し、電気泳動でプラスミドのサイズを測定した。電気泳動は、約50ngのプラスミドDNAをTBE緩衝液(90mM Tris−ホウ酸、2mM EDTA)の0.7%アガロースゲルで50V、12時間泳動することによって行った。
【0052】
一方ベクター由来のλファージのN遺伝子及びcI857遺伝子の活性を調べた。具体的には42℃における形質転換体について、30℃でλcI60と、42℃でλimm434Nam7am53に対してそれぞれ交互接種することによって、cI857とN遺伝子の状態について検討した。λcI60に感受性である場合、cI857遺伝子の一部または全部が失われていることを意味する。同様にλimm434Nam7am53に感受性でない場合、N遺伝子の一部または全部が失われていることを意味する。
【0053】
7)結果
電気泳動の結果とcI遺伝子、N遺伝子活性試験の結果とを比較検討した。
【0054】
72個のプラスミドのうち10個は7.9kbよりも大きかったが、cI+活性を失っていた。即ち、これらのプラスミドがTn3の右端のIRからの欠失によるものではないことを意味する。またこれらのうち一つはN遺伝子の活性も失っていた。よって、これら10個のクローンについては以後の研究を行わなかった。
【0055】
残りの62個のプラスミドについて、△Tn3の「右」末端からの欠失の終点分布を、第2図(中央)に示した。
【0056】
図2では、上段にpMM251の直線状マップが示されている。Sは内部欠失産物の配列決定を行なうための合成プライマー(5’−GACCAAAATCCCTTAACG)を示す。U及びRは挿入断片の両端から配列決定するためのユニバーサル及びリバースプライマーである。Tn3の「右」端から始まる欠失終点の位置と、得られたクローンの数を中段に示した。黒と白の棒は、各々クローンがλcI60に免疫性である、または感受性であることを示している。
【0057】
Tn3末端から挿入断片内への欠失を含むプラスミドは、7.937kbから9.456kbの長さのはずであり、またN遺伝子を欠くがcI857遺伝子は持っているはずである。図2から、8.2kbから9.5kbの範囲のサイズの、0.1kbから0.4kb隔てられた欠失の終点を持つ15個のプラスミドがこの条件を満たしていることがわかる。それらは1519kb挿入断片全体の配列決定のための鋳型を供給するために充分であると考えられる。
【0058】
別の5つのプラスミドは10kbよりも大きく、かつcI857遺伝子を維持している。それらは欠失の終点が挿入断片まで達していない欠失体である。また他の42個のプラスミドは規定のサイズより短く、これはこれらのクローンでは挿入断片全体が欠失していることを意味する。そのうち40個はcI857遺伝子を失い、6.6kbよりも小さく、一方2つの比較的大きな(7.0kbと7.2kb)プラスミドはcI857遺伝子を維持しており、これはそれらの終点が挿入断片の3’末端とcI857遺伝子の間にあることを示す(第2図)。
【0059】
本実施例においてλ感受性クローン、即ち挿入断片全体およびcI857遺伝子が欠失しているプラスミドは、配列決定には有用でない。しかしながら、図2(中段)から、欠失終点は挿入断片の内部だけではなく両端に、即ちXhoI部位とori(複製開始点)の間の8.5kb領域ほぼ全体に渡って、ほぼ一線かつランダムに分布することがわかる。このデータは,より大きな挿入断片についても配列決定に適した同様な欠失体が得られることを示している。これは、Tn3が標的部位特異性または領域特異性を殆ど示さないというin vivoのデータとも一致する。
【0060】
実施例2
挿入DNA断片として大腸菌のcrp−遺伝子に由来する1.2kbのKpnI−SmaI断片を用い、実施例1と同様に実験を行った。本実施例においては、XhoIでなくKpnI制限酵素で反応産物を消化して、形質転換に用いた。KpnIは、反応産物を挿入DNAの「左」端で切断する。
【0061】
電気泳動とcI遺伝子、N遺伝子活性試験をまとめた結果を第2図下段に示した。アンピシリンを含む42℃に置いた寒天プレートから、0.28μgのDNA当り5つのλ耐性クローンが得られた。それらのうちの一つは、そのサイズとKpnI切断によりTn3末端からの欠失を含まないことが示された。Tn3の「右」端に始まり挿入断片内で終る欠失を含む、各々8.9kb、8.7kb、8.6kb及び8.4kbの4つのプラスミドが得られた。この挿入断片の全塩基配列を決定するためには、挿入断片を両端からシーケンス出来るもとのプラスミドを含め、3つの欠失クローンで充分である。
【0062】
【効果】
実施例1および2の結果から明らかなように、本発明のin vitro欠失作製方法により、所期の挿入DNA断片をランダムに欠失させることができた。これにより単一のステップで配列決定出来ない大きなDNAを効果的に配列決定するために十分な欠失体を得ることができた。さらに、図2の中段に示されたように、本発明の方法は挿入DNA断片がより長い場合にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、pMM251の構造の模式図を示す。
【図2】図2は、△Tn3の「右」端から始まる欠失終点の分布を示す。
Claims (9)
- 1)入れ子型欠失を作製しようとするDNA断片およびトランスポゾンの末端繰り返し構造を含むベクターを用意し;
2)前記ベクターを、トランスポゼースおよびDNA複製系と共にin vitroでインキュベートし;
2’)工程2)のインキュベーション後、トランスポゾンの末端繰り返し構造およびDNA挿入断片を含むベクターを、トランポゾンの末端繰り返し構造と挿入DNA断片の間だけで切断する制限酵素を用いて、反応産物を消化し、
3)反応産物として、入れ子型欠失を生じた上記DNA断片を有する上記ベクターを生じさせ;そして所望により
4)上記反応産物を用いて宿主細胞を形質転換して増殖させ;
5)増殖した宿主細胞から入れ子型欠失を生じた上記DNA断片を有するベクターを回収する
ことを含む、in vitroで所望のDNAに入れ子型欠失を作製する方法。 - トランスポゾンの末端繰り返し構造が、Tn3トランスポゾンまたはTn1000トランスポゾンに由来する、請求項1に記載の入れ子型欠失の作製方法。
- トランスポゼース活性成分が、トランスポゼースを産生する発現ベクターを保有する宿主細胞から調製されたものである、請求項1または2のいずれかに記載の入れ子型欠失の作製方法。
- トランスポゼース活性成分が、精製トランスポゼースである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の入れ子型欠失の作製方法。
- ベクターが欠失検出ための指標となる遺伝子をさらに含む、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の入れ子型欠失の作製方法。
- 指標となる遺伝子が、λファージのkil遺伝子とcI857遺伝子の組み合わせである、請求項5に記載の入れ子型欠失の作製方法。
- 工程2)のインキュベートを、30−37℃で、60−120分間行う、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の入れ子型欠失の作製方法。
- 工程2)の反応溶液が、0.002μg/μl−0.04μg/μlの前記ベクターを含む、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の入れ子型欠失の作製方法。
- 工程2)の反応溶液が、DNA合成に必要なデオキシリボ核酸、エネルギー供与体をさらに含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の入れ子型欠失の作製方法。
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