【発明の詳細な説明】
蛋白質複合体、それを含む組成物
及びその医薬としての用途
本発明は、適当な標的細胞、より詳しくはガン細胞に特異的な親和性を有する
蛋白質複合体、及びその抗ガン剤(細胞溶解性の性質)としての用途に関する。
特異的な生物学的部位への活性分子の輸送は、100年以上も前にエーリッヒ
(Erlich)により示唆された。使用される分子は、その活性が標的の器官または
細胞への接触の際にのみ現れるとき、より効果的であり、明瞭な副作用は少なく
なる。これは、癌腫学において重要であり、そこでは毒性の又は高度に抗原性の
物質が投与される。
この分野での最大の発展が、非−特異的部分と特別な型の細胞に特に親和性を
有する部分を両方とも有する分子で得られた。
モノクローナル抗体(mca)の開発以来、バイオテクノロジーの目的の1つ
がイムノトキシン(immunotoxin)、すなわち1つの型の細胞に特異的なmca
の合成であり、それは前記細胞を破壊することのできる作用薬(agent)と結合
される。一般に、mcaは標的細胞の表面に
存在する抗原に特異性を有するために合成され、その結果該mcaは標的細胞に
結合し、そしてそれが前記細胞に組み込まれると、その毒性な複合体を細胞内へ
と輸送するであろう。
毒性な複合体は、通常リシン(ricin)またはリシンのサブユニットAである
。サブユニットBは細胞表面に広く存在するガラクトース残基に結合し、一方サ
ブユニットAは酵素的にリボソームを不活性化する。単一のリシン分子は細胞中
の全てのリボソームを不活性化することができると見積もられている。侵入され
た細胞は次いで、新たなタンパク質が製造できないために死ぬ。
リシンの他に、他の作用薬をイムノトキシンに組み入れでもよい;特に細菌又
は植物トキシン(又はその活性フラグメント)、放射性原子、および抗ガン化学
療法に使用される作用薬に言及することができる。
全ての場合において、かくして形成されたイムノトキシンは、活性物質(トキ
シン又は抗ガン剤)を病理学的領域に向けさせ、それにより標的細胞を除去する
結果となる。
特異的なトキシン/抗体複合体は、非常に活性なイムノトキシンを形成するが
、それらはインビボでのその用途を制限する非特異的な毒性も有する。
さらに、トキシンフラグメントは、目的の標的を認識することのできる部位を
欠き、一般にイムノトキシンとして使用される。そのようなハイブリッド分子は
、例えば脱グリコシル化されたリシン−A鎖を含み、従って高度の特異性を示す
。しかしながら、その活性は完全なリシンを含むイムノトキシンのそれよりも低
く、この活性はエンドサイトーシスが起こる強さに依存する。
実際、イムノトキシンの標的細胞への移動は、実質的にイムノトキシンの抗体
成分により認識される表面抗原に依存する。
これは、非常に多くの場合において、エンドサイトーシスを導かないイムノト
キシンの作用における重要な工程である:結果として、イムノトキシンの細胞内
移動は、それゆえ起こらない。そのような場合には、従って、該治療は失敗の結
果となる。さらに、多くの抗原性標識は、細胞の表面に存在し、細胞外の培地に
も分泌される。結果的に、イムノトキシンの有効性は、表面抗原と分泌される抗
原との間の競合の効果を考慮すると、非常に減弱される。
抗腫瘍治療の特別な場合において、腫瘍特異的抗原と結合した細胞毒性物質か
らなるイムノトキシンを用いて得た結果は、理論から希望される結論と同じでな
いこと
が判った。実際、この理論は、これらの抗体が細胞毒性分子を細胞内に導くこと
を仮定した。しかしながら、細胞毒性分子の有効性がより少なくなるか又は抗体
の親和性がより少なくなるか、或いはその両方であることは明らかである。
さらに、細胞毒性物質の標的細胞への浸透は、しばしば非常に問題のあること
がわかり、従って、細胞毒性効果は非常に減弱される。
さらに、抗体とそのような細胞毒性分子の間の結合により得られる多くの生成
物は、溶解性又は種々の不適合性の理由のために薬物として使用することができ
ない。
数ある困難の中で、細胞毒性物質の選択は、しばしば問題となる。実際、この
物質は一度結合されると相対的に非毒性となり、その作用部位に輸送された後に
より多く毒性となるべきであり、その作用部位で細胞内酵素が腫瘍細胞内に毒性
物質を放出する。
結果として本出願人により示された目的は、治療目的で、特定の標的(ガン細
胞)上でのみ作用することができ、エンドサイトーシスを促進(細胞膜を通って
物質輸送の刺激)することができる組成物を利用できるようにすることである。
本発明の主題は、非特異的部分及び特別な型の標的細
胞に特別な親和性を有する部分を含む型の蛋白質複合体であって、特別な型の標
的細胞に特別な親和性を有する該部分(標的細胞への特異的な輸送のための物質
とも称する)はα−フェトプロテイン(α−foetoprotein)であること、及び前
記複合体の非−特異的部分が動物トキシン、植物トキシン、細胞溶解性酵素及び
低分子量抗ガン有効成分から選ばれ、及びカルボキシフォスファミド(carboxyp
hosphamide)、アムボクロリン(amboclorine)、ドキソルビシン(doxorubicin
)、ブレオマイシン(bleomycin)、シスプラチン(cisplatin)、ビンブラスチ
ン(vinblastine)、カリケマイシン(calichemicine)及びメトトレキセート(
methotrexate)から選択される細胞毒性物質、或いは蛋白質を発現するヌクレオ
チド配列及びアンチセンスヌクレオチド配列のようなガン細胞の代謝を修飾する
物質を含む群から選択されることを特徴とする。
意外にも、そのような複合体は、α−フェトプロテインの性質のいくつかを保
持し、特に、非特異的部分(細胞毒性物質、ヌクレオチド配列)の浸透を刺激す
るエンドサイトーシスのメカニズムによりその細胞表面のα−フェトプロテイン
のレセプターを有する細胞に容易に取り込まれ、リンパ腫、肝ガン、神経芽細胞
腫、メラノー
マ、星状細胞腫(astrocytoma)、奇形芽腫及び胚性の、卵巣の、畢丸のまたは
仙骨前方の型の癌腫の様なガン細胞株に対してのみ活性である。
同じく意外にも、非特異的部分(細胞毒性物質、酵素、抗ガン有効成分)及び
α−フェトプロテインがその有効性を保持するという事実のみならず、複合体が
複合体化されていない非特異的部分を用いて得られたものより有意により高い標
的細胞に対する活性を有する。
本発明の他の主題は、薬学的組成物であり、それらは有効成分として少なくと
も1種の本発明の蛋白質複合体及び少なくとも1種の薬学的に許容される賦形剤
を含むことを特徴とする。
α−フェトプロテイン−抗ガン有効成分から選ばれる細胞毒性物質蛋白質複合
体は、特にガンの治療、とりわけ白血病、リンパ腫、肝ガン、神経芽細胞腫、メ
ラノーマ及び星状細胞腫の治療に使用するための薬物の調製に使用することがで
きる。
α−フェトプロテイン−ビンブラスチン、α−フェトプロテイン−ドキソルビ
シン及びα−フェトプロテイン−カリケマイシン複合体は、慢性骨髄性白血病に
使用する目的の薬物の調製に特に好ましく使用することができる。
上述の取り決め(arrangement)に加えて、本発明はまた他の取り決めを含み
、それは本発明の主題を形成する方法を実行した実施例を参照した以下の記載か
ら現れるであろう。
しかしながら、これら実施例は単に本発明の例示のために与えられ、その制限
を構成するものではないと理解されるべきである。実施例1
:α−フェトプロテインの産生
a)調製:
ミリグラムのオーダーのα−フェトプロテインの量を、免疫アフィニティの技
術によって調製する。
(1)従って、第1のステップは、マウスを免疫化し、その後、単一のステップ
で大量のα−フェトプロテインを精製するのに使用されるであろうモノクローナ
ル抗体を調製するために十分純粋な状態で、且つ十分な量のこの蛋白質を調製す
ることからなる。
α−フェトプロテインは、ヒト膳帯血又は培養の癌細胞(肝癌、奇形芽腫)か
ら調製できる。産生方法は、実際、この蛋白質を、それに付随している他の蛋白
質から、標準的で、それ自体が公知の方法、例えば、イオン交換、アフィニティ
ー、ゲルでの排除又は疎水相互作用によるクロマトグラフィー、プレパラティブ
電気泳動、透析及
び限外濾過等の方法に従って、分離することからなる。
第1のステップにおいて、出発物質である、全血又は細胞懸濁液を遠心し、次
いで無機塩及び低分子量分子を除去するために、透析又は限外濾過を行う。そし
て、総蛋白質をクロマトグラフィーそしてプレパラティブ電気泳動によって精製
し、いかなる外来蛋白質、特にアルブミンによる混入を避ける。
より正確には、10mlのヒト胎児臍帯血清(妊娠12週)を、pH7.0バ
ッファー溶液(6.5mMビス−トリスプロパン(bis-tris propane))に対し
て、再生されたカットオフ限界が6000−8000ダルトンのセルロース膜を
通じて、24時間透析する。透析した血清を、その後、直径26mm、長さ70
cmの、同じバッファー中のシパクロンブルー(Cibacron Blue)2−セ
ルマシア)上にのせる。この操作の目的は、ゲルに結合したままのアルブミンの
大部分を除去することである。
溶出した蛋白質を集め、その後、モノQ(Mono Q)カラム(ファルマシアFP
LCシステム)上で、クロマトグラフィーを行う。溶出を、上記と同じバッファ
ー中塩化ナトリウム(0−0.5M)のグラジエントによって、行う。α−フェ
トプロテインは、0.35M塩化ナトリ
ウムによって溶出される。カットオフ限界が10,000ダルトンである、PM
−10メンブラン(アミコン(Amicon))上の限外濾過による濃縮後、該蛋白質
を、再度、直径25mm、長さ80cmの、pH7.0のリン酸バ
トグラフィーを行う。カラムを標準化させた後、分子量70kDa及び140k
Daに相当するピークを集める。これら2種のフラクションを合わせ、その後、
ポリアクリルアミドゲル上でのプレパラティブ電気泳動にかける:電気泳動は、
SDSなしで行い、濃縮ゲルのゾーンから始める(濃縮ゲル中4%のポリアクリ
ルアミド、および分離ゲル中7.5%)。濃縮ゲル中はトリス(Tris)−HCl
バッファーpH6.7を使用し、分離ゲル中は、トリス−グリシンバッファーp
H8.3を使用する。
試料を、トリス−HClバッファーpH6.7にて1/2に希釈する。バッフ
ァーで希釈された試料1部に対して、グリセロール1部を加え、1/10容量の
、トリスHClバッファーpH6.7中に預けられるべきブロモフェノールブル
ー溶液を加え、移動の最前線を目に見えるようにする。電気泳動を、15℃で、
30mA下、約4時間行う。
移動後のゲル上でのα−フェトプロテインの位置を決定するために、胎児血清
の電気泳動を、同じ条件下、成人血清に対して、まず、行う。成人血中のα−フ
ェトプロテインの濃度は、非常に低い。このように、2種の電気泳動を比較する
ことによって、胎児血中のアルブミンとトランスフェリン間のα−フェトプロテ
インに対応するバンドの位置を捜すことができる。
ゲルを、一部分クマシーブルーで染色し、α−フェトプロテインに対応する非
−染色部分中のバンドを、精製のこの段階でまだ存在しているアルブミンの混入
を避けるために、注意深く切り出す。α−フェトプロテインを含むゲルを、pH
7.0リン酸バッファー中でホモジナイズし、1時間チューブ中で激しく揺り動
かす。
遠心後、上清を集め、pH7.0リン酸バッファー中である以外は上記と同様
にして、、シパクロンブルー
ルによって保持されていない蛋白質を、集め、上記のように、限外濾過によって
、濃縮する。十分な量のα−フェトプロテインが免疫アフィニティによって調製
されるような抗体を得るために、マウスを免疫化するのに、これら蛋白質を用い
る。
(2)この段階で、α−フェトプロテインを、抗−α−フ
ェトプロテイン親和性の低い抗体を産生するために使用する。この産生は、マウ
スに、フロイントアジュバントの存在下、α−フェトプロテインを注射すること
によって起こる。その後、これらマウスから膝窩のリンパ神経節(popliteal ly
mphatic ganglion)を取り除き、ハイブリドーマを形成するために、これら神経
節の細胞をミエローマ細胞と融合する。免疫化の期間は、数ヶ月続く通常の方法
とは対照的に、非常に短い期間(1週間)が慎重に選択される。更に、神経節細
胞は、ここでは、脾細胞の代わりに、融合を行うために使用される。
この方法によって、親和性の低い抗−α−フェトプロテイン抗体のクローンを
産生できるようになる。
より正確には、2種の約4ヶ月令のBALB/cマウスを、フロインドアジュ
バントを組み合わせた蛋白質(20μg)を、後ろ足に、2日間隔で2回、その
後、2日後に3回目のアジュバントを含まない蛋白質50μgを注射することに
よって免疫化する。
最後の注射の3日後に、即ち、計9日後で、マウスを犠牲にし、膝窩のリンパ
神経節を除去する。それらをホモジナイズし、牛胎児血清を含まないDMEM培
地で洗浄し、ホモジネートをSp2/oミエローマ細胞、との融合を行うのに使
用する。これらマウスミエローマ細胞
は、通常、ハイブリドーマを産生するのに使用され、HAT培地中では生育しな
いという特性を有する。
Sp2/o細胞を、10%牛胎児血清を加えたDMEM−ハイブリマックス(
Hybrimax)培地上で培養する。融合を、PEG3000の存在下、DMEM培地
中F1胸腺細胞(CBA×BALB/c)から50%の濃度で行う。ハイブリド
ーマをHAT培地中で培養する。クローンは、10〜15日で培養物の75%に
現れ、免疫担当細胞を補足したSp2/oに相当する。
約40種の異なるクローンが、抗−α−フェトプロテインモノクローナル抗体
を産生する。それらの9種は、ELISA技術によって正常ヒト血清とは反応せ
ず、5種が転移後の免疫学的分析方法(イムノブロッティング)によって反応し
ない。2種のクローンが、大量のα−フェトプロテインを分離するために選択さ
れる;それらは、他の血清蛋白質と交叉−アフィニティ(cross-affinity)を有
していない。
その後、1000万〜5000万のハイブリドーマ細胞を、それがモノクロー
ナル抗体を産生する腫瘍を発生させるようにするために、マウスに注射する。移
植後第10日と第17日の間に、抗体を回収するために、腹水液を除去する。
フィーによって、IGgタイプのモノクローナル抗体を精製する。
5mlの腹水液を、3000rpmで20分間遠心し、トリス−HClバッファ
ーpH8.1にて1/2に希釈後、
のカラムを100mlのトリス−HClバッファーpH8.1で洗浄し、免疫グ
ロブリンをpH6.0のアセテートバッファー、その後、pH4.5そして最後
にpH3.5で溶出する。抗−α−フェトプロテインの低親和性クローンの一つ
の抗体(10C3)を、pH4.5で溶出し、別のもの(7H8)をpH3.5
で溶出する。
次いで、免疫グロブリンを、4℃で、50%硫酸アンモニウムでの18時間の
沈殿によって濃縮し、30分間、4000rpmで遠心する。遠心ペレットを、
最小量のPBSバッファーに再溶解させ、同じバッファーに対して24時間透析
する。こうして、マウスから取り出した腹水液1mlにつき、3〜5mgの抗体
が、得られる。
このようにして精製した免疫グロブリンを、ゲルメーカーによって推薦されて
いる方法に従って臭化シアンで
マシア)に固定化する。
(3)抗体を、プロテインAで活性化されたセファロース
Ig2及びIg4のフラクションFcを読むことによって、α−フェトプロテイ
ンの大量調製を、イムノアフィニティクロマトグラフィーによって行う。
この一般的な方法によって、相当な量のα−フェトプロテインを高純度で得る
ことができる。このような条件下で調製すると、この蛋白質は安定であると判る
。
より正確には、上記記載のようにモノクローナル抗体が結合しているセファロ
ースゲルを用いた、直径25mm、長さ50cmのカラムを調製する。
カラムに、50mlのヒト胎児血清をのせ、pH3.5〜6.0のグラジエン
トを形成したリン酸バッファーで溶出する。α−フェトプロテインは、pH6.
0で、約90%の割合で溶出される。
b)α−フェトプロテインと種々の活性分子との複合体化(conjugation)
α−フェトプロテインは糖蛋白質である。従って分子の2種のドメイン、即ち
、蛋白質性及び糖質性(osidic)が、種々の物質において結合部位として使用で
きる。化学的に活性のある部位を有するいかなる物質も、原則的
には、α−フェトプロテインと結合することができる。簡便な方法としては、蛋
白質のアミノ基と活性化されたカルボキシルエステルの間の反応或いはイミダー
トとの反応によって、チオール残基を含む分子が、α−フェトプロテインに結合
することができる。カルボキシル残基を含有する分子は、特に、効果的にカルボ
ジイミド誘導体によって結合される。一般には、糖質性残基の結合は、特に、こ
れが遊離のアミノ残基を含む分子の結合を含むとき、メタ過ヨウ素酸ナトリウム
(sodium metaperiodate)を用いた修飾によって行われる。
これらの方法は全て、既に、本質的に公知である。
このように、紫外線下癌細胞の位置を探し当てる目的で、例えば、細胞毒性分
子、遺伝材料(ヌクレトチド配列)、ゲノム複製のインヒビター(例えばアンチ
センスDNA)、酵素又はさらに蛍光剤などの多数の物質を結合することが考え
られる。
c)複合体化されたα−フェトプロテインの標的
表面上にα−フェトプロテインレセプターを有するいかなる細胞も、複合体化
されたα−フェトプロテインにおける可能性のある標的である。このレセプター
は、正常又は非−胎児の細胞上には、全く存在しない。胎児細胞及び癌細胞のみ
、70種より多い異なる癌中で、その
割合が90%を越える(アール.モロら(R.Moro et al.,),Tumor Biol.,8,
293,1987)。
実施例2:本発明による複合体の調製
a)α−フェトプロテイン−トキシン複合体
− α−フェトプロテイン(AFP)及びジフテリアトキシン(DT)
PBS緩衝液に1mg/mlに濃縮したα−フェトプロテイン溶液10mlに
、ジメチルホルムアミド160mlに溶解したSPDP(N−スクシンイミジル
3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート)100mgを添加する。該溶液
を、その後、PBS緩衝液で平衡化した後、PBS緩衝液で透析又はセファデッ
クス〔Sephad
により分離する。このようにして修飾したタンパク質を集め、10,000ダル
トンのカットオフ限界を有するセルロース膜で限外濾過により濃縮する。
ジフテリアトキシン10mgを、ジチオスレイトール50mMを含有する水溶
液に添加し、1時間室温でインキュベートする。その後、このようにして還元し
たタンパク質を、その後、PBS緩衝液中において平衡化した
により精製する。還元したトキシンを、修飾したα−フ
ェトプロテインの存在中に加え、二つのタンパク質の溶液を、10,000ダル
トンのカットオフ限界を有するセルロース膜上で限外濾過により濃縮する。混合
物を、その後、18時間室温でインキュベートする。
得られた生成物を、その後、クロマトグラフィーによ
ァルマシア)で精製する。
複合体の最終的な収率は34%である。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びリシンA(R)。
α−フェトプロテイン1mgをPBS緩衝液1mlに溶解し、SPDP(N−
スクシンイミジル 3−(2−ピリジルジチオ)プロピオナート)6mgとエタ
ノール溶液中で混合し、1mg/mlの割合とする。混合物を30分間室温で一
定に撹拌しながらインキュベートする。このようにして修飾したα−フェトプロ
テインをpH8.5の0.05Mホウ酸塩緩衝液で透析する。
並行して、リシンAを、α−フェトプロテインの場合と同じ条件及び同じ量で
処理する。
二つの修飾したタンパク質を、その後、互いに合わせて、10,000ダルト
ンのカットオフ限界を有するセルロース膜上で限外濾過により、最終容量5ml
に濃縮
し、18時間室温でインキュベートする。
このように行う複合体化により生じる生成物を、その
300ゲル上で精製する。複合体は、そのpH8.5の緩衝液中において、二つ
のタンパク質の分子量の合計に相当する分子量、即ち約102,000ダルトン
で回収される。
複合体の最終的な収率は42%である。
b)α−フェトプロテイン−酵素複合体
− α−フェトプロテイン(AFP)及びアスパラギナーゼ(AsP)。
該複合体化を行うためには1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル
)カルボジイミド(CMC)を使用する。ヒトAFP(1:1のAsp:AFP
モル比)を、2000のオーダーの倍率の、過剰のCMCに活性化したアスパラ
ギナーゼの溶液にpH5.4で添加する。得られる混合物を16時間室温でイン
キュベートし、PBSで透析する。
c)α−フェトプロテイン−低分子量生物活性物質複合体
− α−フェトプロテイン(AFP)及びカルボキシホスファミド(CFA)
。
カルボキシホスファミドは、広く使用されている抗ガン分子であるシクロホス
ファミドの代謝物である。その代謝物であるカルボキシホスファミドは、その高
い負電荷のために、細胞中に浸透できず、従って、低い毒性を示す。仮に、複合
体化の手段により、カルボキシホスファミドが細胞内に浸透しても、それは増殖
中の細胞中において特に活性であるホスホアミダーゼによりアクロレインとホス
ホルアミドに開裂される。このようにして得られるホスホラミドは、高度に細胞
毒性である。
α−フェトプロティンとカルボキシホスファミドとの間の複合体化は、+4℃
で、0.01MのHCl及びEDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド)を2500:1のEDC:AFP比で含有するピリジ
ン中において行う。さらに、ヘキサメチレンジアミン(HMDA)をインターカ
レート剤〔intercalating agent〕として使用する。最終的なα−フェトプロテ
イン−ヘキサメチレンジアミン−CFA比は1:10:120である。そこから
結果として生成する複合体をPBSで透析し、その後、−70℃で保存する。
複合体の最終的な収率は72%である。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びアムボクロリン〔amboclorine〕(
AC)。
式HOOC-(CH2)3-C6H4-N(CH2CH2-Cl)2のアムボクロリンは、カルボキシホスファ
ミドの場合と同様の方法において、約65%の収率で、α−フェトプロテインと
複合体化できる。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びメトトレキセート(MT)。
メトトレキセート(MT)をpH5.0のピリジン−HCl緩衝液に溶解し、
α−フェトプロテイン(AFP)溶液を同じ緩衝液中で調製する。EDCを添加
し、全ての混合物を撹拌する。MT:AFP:EDC比は10:1:2500と
する。3時間撹拌した後、調製物をPBS緩衝液で透析し、PBS中に20mg
/mlのAFP濃度となるまで希釈して得る。
α−フェトプロテイン(AFP)及びドキソルビシン(DR)。
DRをpH5.0のピリジン−HCl緩衝液に溶解し、α−フェトプロテイン
(AFP)溶液を同じ緩衝液中で調製する。EDC及びアジピン酸を添加する。
アジピン酸は該AFPと該DRとの間のインターカレート剤として作用する;D
R:アジピン酸:AFP:EDC比は10:50:1:2500である。
− α−フェトプロテインのダウノマイシンとの複合
体化。
ダウノマイシンは、α−フェトプロテインとの直接的な複合化を許容する遊離
のアミノ基を有する。
ダウノマイシンをピリジン中に10%の濃度まで溶解する。α−フェトプロテ
インのpH5.0の塩酸緩衝液中の溶液を添加した後、アジピン酸をインターカ
レート剤として添加し、種々の生成物の間の割合は変わり得るが、α−フェトプ
ロテインとEDCとの間の比は今までどおり1対2500である。
複合体についての収率は生成物の間のさまざまな割合に大きく依存し、22%
〜57%の範囲にわたる。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びルボマイシン(RM)。
AFP−RM複合体は、ドキソルビシンの場合に使用した方法によって調製す
る。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びブレオマイシン(BM)。
AFP−BM複合体は、ドキソルビシンの場合に使用したものと類似の方法に
よって調製する(アジピン酸の添加なし);DM:AFP:EDC比は100:
1:2500とする。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びシスプラチ
ン(CP)。
AFPを、pH5.0の0.1Mピリジン−HCl緩衝液中のシスプラチン及
びEDCの溶液に添加する。反応混合物を一夜4℃で又は2時間20℃で撹拌す
る。得られる複合体を3回PBS緩衝液に対し4℃で24時間透析する。複合体
の試料はフリーザー中で貯蔵してもよい。EDC:AFPモル比は2000:1
未満とすべきでない。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びビンブラスチン(VB)。
ビンブラスチンは遊離のアミノ基を有しない;従って、AFPとの複合体化を
行う前にエステル化する必要がある。
エステル化は37℃で0.1MのKOHをビンブラスチン溶液に9.5のpH
となるまで滴下することにより行う。反応混合物はpH5.0の0.1Mピリジ
ン−HCl溶液を使用して中和する。このようにして修飾したビンブラスチンを
シスプラチンについて上記したものと類似の方法によってAFPと複合体化する
;しかし、この方法をビンブラスチンに適用するためには、ビンブラスチンがA
FPのアミノ基と相互作用するのでEDCを最後に導入する。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びカリケマイシン(CCh)。
よりよい複合体化条件を得るために、カリケマイシンをジチオスレイトール(
1M以下)の添加により最初に開裂し、AFPをSPDPによりpH7.2のP
BS中において4℃で12時間修飾する。カリケマイシンの、EDCの及び修飾
AFPの各溶液を互いに混合し、一夜撹拌する。得られる複合体をPBS緩衝液
で24時間透析する。SPDP:AFPモル比は所望のカリケマイシン:AFP
モル比に依存し、後者の比率は倍率8より大きくすべきである。実施例3
:本発明による種々の複合体の培養中のヒト癌細胞系に対する効果。
複合体の作用を以下の系について試験した;
リンパ腫T QOS(QOS)、リンパ腫T CEM(CEM)、リンパ腫
B Raji(Raji)、リンパ腫 B Namalva(Nam)、ヘパト
ーマHepG2a(Hep)、星状細胞腫(Ast)、メラノーマ Bro(B
ro)、及び神経芽細胞腫IMR−32(IMR)。
行った全ての試験に共通の試験手順は以下の通りである:細胞を、10%ウシ
胎児血清、ペニシリン(100
単位/ml)及びストレプトマイシン(100mg/ml)で補足したRPMI
培地中、96ウエルを含むプレ
且つCO2を5%含有する雰囲気下で培養する。試験される複合体を5mg/m
lの濃度で添加し、48から72時間後に増殖活性を調べる。
上記の培養培地は、加えて、各特定培養に適合させてもよい。
得られた結果を、細胞毒性物質単独で(コントロール)又は本発明による複合
体とともに(テスト)、72時間インキュベートした後に生存する細胞のパーセ
ントを与える下記の表IからXIに示す。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びジフテリアトキシン(DT)。
結果を下記の表Iに表す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びリシンA(R)。
結果を下記の表IIに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びカルボキシホスファミド(CFA)
。
A)カルボキシホスファミドと結合したα−フェトプロテインの細胞毒性を0
と120の間の種々のHMDA−α−フェトプロテイン比で測定する。この測定
はリンパ芽球様系〔lymphoblastoid line〕に属するQOS細胞について、コン
トロール(α−フェトプロテイン(AFT)単独、カルボキシホスファミド(C
PA)及びHMDA単独又は複合体中におけるのと同じ割合の混合物として)に
関して取り込まれたトリチウム化チミジンの量
を測定することにより行う。
1. HMDAなし(取り込まれたトリチウム化チミジンの%):
2. HMDAあり(取り込まれたトリチウム化チミジンの%)
b)以下の結果は表I及びIIに示したものと同じ条件下で得られる(生存
細胞の%):
− α−フェトプロテイン(AFP)及びアムボクロリン(AC)。
結果を下記の表IVに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びメトトレキセート(MT)。
a)QOS細胞(リンパ芽球様系)及び正常ヒトリンパ球について、比較試
験を行う。各種の割合でメトトレキセートを含有する複合体を、96ウェル(培
地200μl)を含むボックス中で、QOS細胞の培養物及び正常ヒトリンパ球
の培養物に添加する。これらの培養物を72時間インキュベートする。チアゾリ
ルブルー(3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニ
ルテトラゾリウム ブロマイド)で着色することにより生存細胞を検出し、カウ
ントする。
インキュベーションの終了時に、濃度1mg/mlのチアゾリルブルー溶液を
、各ウェルについて50μlの割合となるように添加する。再びインキュベーシ
ョンを16時間行った後、5000rev/minで遠心分離を5分間行なう。上澄み
液を取り除き(正確に測定した150μl)、150μlのDMSOを添加する
。ホルマザン(formazan)の結晶を完全に溶解させた後、O.D.を540nm
で読み取る。上記複合体を用いることなく培養したコントロールについて、計測
値を100%とする。
b)AFP−MT複合体の効果を、他の細胞系についても検討する。結果を下
記表Vに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びドキソルビシン(DR)。
a)QOS細胞(リンパ芽球様系)及び正常ヒトリンパ球について、メトトレ
キセートを用いた場合と全く同様にして、比較試験を行う。
b)AFP−DR複合体の効果を、他の細胞系についても検討した;結果を
下記表VIに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びダウノマイシン(DN)。
カルボキシホスファミドと共に複合化したα−フェトプロテインについて行っ
た場合(試験a)と同一の条件下に、同一の細胞について試験を行う。
1.インターカレート剤なし:
2.インターカレート剤としてアジピン酸を使用:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びルボマイシン(RM)。
ヒトT QOSリンパ腫細胞について、AFP−RM複合体により得られた
効果を下記表VIIに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びブレオマイシン(BM)。
結果を下記表VIIIに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びシスプラチン(CP)。
結果を下記表IXに示す。
− α−フェトプロテイン(AFP)及びビンブラスチン(VB)。
星状細胞腫細胞について得られた結果を下記表Xに示す:
− α−フェトプロテイン(AFP)及びカリケマイシン(CCh)。
各種ヒト細胞系について得られた結果を下記表XIに示す:
実施例4:各種の白血病細胞の増殖に対する、本発明による各種複合体の抑制効
果
I − ヒトの各種白血病に対するAFP−DR及びAFP−VBの効果。
a)装置及び方法:
血液(5−7ml)を取り出した後、赤血球を沈降させる為に、得られたサン
プルを37℃で30〜45分間インキュベートする。血漿を除去し、リンパ球の
量を評価する。血漿を、各種抗生物質(ペニシリン、ゲンタマイシン)の存在下
に、RPMI培地に移す。リンパ球の量は、2×106/mlを上回るべきでは
ない。サンプル中に多量の白血病細胞が存在する場合には、ウシの胎児血清を添
加する。
24時間、48時間及び72時間後に、トリチウム化したチミジンを用いて、
プレート上で、標準法によって細胞の増殖活性を測定する。
b)患者:
患者1:慢性骨髄性白血病、
フィラデルフィア染色体+(9歳児童)
患者2:慢性骨髄性白血病、
フィラデルフィア染色体−(69歳 女性)
患者3:急性白血病(10歳 少女)
患者4:原発性リンパ肉腫
c)結果:
上記4人の患者について、AFP−DR及びAFP−VB複合体を用いて得ら
れた結果を下記表XII−XIVに示す。
これらの結果は、1:50 AFP−DR複合体を用いて24時間インキュベ
ートした後には、増殖活性において、35オーダーの倍率による減少が認められ
るのに対して、DR単独では、20オーダーの倍率による減少が生じるだけであ
ることを示している(全血漿)。
リンパ球の場合、抑制効果は、それぞれ45及び16のオーダーの倍率(fact
or)である。
48時間のインキュベーション後は、該効果は、より一層著しい。
AFP−VB複合体の抑制効果は、顕著さが少ないことが判ったが、しかし、
試験は、VBの非常に低い濃度について行われた。
患者2について行われた試験は、血漿についてのみ行なわれた。
複合体の抑制効果は、患者1に対するものよりも、顕著さが少ない;これは、
白血病のタイプ、及び患者の年齢及び以前の治療によるものである。
患者3及び4についての試験は、全血について、72時間インキュベート後に
行われた。
患者3については、複合体の抑制効果は、DR又はCChの単独を用いて得ら
れたものに比し、有意に優れたものである。II − マウス白血病に対するAFP−CCh複合体の効果
P388又はL1210白血病を、体重約18gの雄性DBAマウスに、107
個の適当な細胞を注射することにより、感染させた。注射後第2日に、腫瘍が
約0.0
1cm3の大きさを有するときに、治療を確立し、該治療は、本発明のAFP−
CCh複合体(AFP:CCh比は1.4)又はカリケマイシン単独(0.6μ
g/kgの用量のCCh)の皮下注射からなるものである。
抗ガン調製物を、腫瘍の領域に皮下投与するか、又は静脈内に投与する(一日
一回、7日間)。コントロールとして使用される第一群の動物は、調製物を投与
されなかった;やはりコントロールとして使用される第二群の動物は、0.9%
NaCl溶液0.2mlを皮下投与された。各群は、6匹の動物からなる。寿命
の増加を、次の式により計算する:%ILS=100・(T/C−1)[式中、
Tは実験グループの平均生存期間(日)を示し、Cはコントロール・グループの
平均生存期間(日)を示す。]。腫瘍のサイズも、また、モニターされる。腫瘍
の体積は、試験中、次の式により計算する:V=1/2L・W2[式中、Lは腫
瘍の長さを示し、Wは腫瘍の幅を示す。]。結果を、下記の表XV、XVI及びXVII
に示す。
表XVは、白血病P388及び白血病L1210の双方において、治療された動
物における腫瘍体積の有意な減少が観察されることを示している。これら結果は
、本発明複合体の価値を確認するものである。表XVIは、本発明複合体の皮下投
与の価値を示すものである。
白血病L1210に関して、カリケマイシンの単独又は複合体形態の各種濃度
の効果を試験した(0.9μg〜24μgの濃度);表XVIは、低濃度の細胞
毒性物質を使用することにより、最良の結果が得られることを示している。III−マウス白血病に対するAFP−VB複合体の効果
P388又はL1210白血病を、体重約18gの雄性DBAマウスに、107
個の適当な細胞を注射することにより、感染させた。注射後第2日に、腫瘍が
約0.01cm3の大きさであるときに、治療を確立し、該治療は、VB又はA
FP−VB複合体(200μg/kgの用量のVB、AFP:VB比は1:10
)を、腫瘍の領域に皮下注射することからなる(一日一回、7日間)。コントロ
ールとして使用される第一群の動物は、調製物(preparation)を投与されなか
った;やはりコントロールとして使用される第二群の動物は、0.9%NaCl
溶液0.2mlを皮下投与された。各群は、6匹の動物からなる。寿命の増加を
、次の式により計算する:%ILS=100・(T/C−1)[式中、Tは試験
動物の平均生存期間(日)を示し、Cはコントロールの平均生存期間(日)を示
す。]。
結果を、下記の表XVIIに示す。
この表XVIIは、上記二つのタイプの白血病が、本発明の複合体及びVB単
独の双方により治療されることを示す;しかしながら、%ILSは、AFP−V
B複合体についての方が、VB単独についてよりも有意に大きい。
白血病L1210に関して、VB単独又はAFP−VB複合体の各種濃度の効
果を試験した。治療の操作は、上記したのと同様であるが、腹腔内経路と同様に
、7.
5μg〜200μg/kgの濃度を試験した。
この表XVIIIは、本発明の複合体で有意により良好な結果が、特に200μg
/kgの投与量で、得られることを示している。
上記記載から判るように、本発明は、決して、上記に詳述した実施の態様、製
造の態様及び用途の態様に限定
されるものではなく、むしろ、本発明の文脈と範囲から逸脱することなく、当業
者に想起しうる全ての変更を包含するものである。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A61K 33/24 8314−4C A61K 33/24
38/00 8517−4H C07K 14/47
C07K 14/47 9455−4C A61K 37/02
(72)発明者 セベリン,エウゲニ,エス.
ロシア国 モスコウ コシュトヤンツァ
ストリート 31 アパートメント 83
(72)発明者 セベリン,セルゲイ,イー.
ロシア国 モスコウ ノボスロボドスカヤ
ストリート 57/65 アパートメント
65
(72)発明者 キセーレフ,ヴセヴォロド
ロシア国 モスコウ バラクラフスキー
アベニュー 16―2 アパートメント
292