JPH08509681A - 圧縮空気ブレーキ装置用空気乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 圧縮空気ブレーキ装置用空気乾燥機には、絡み合って曲がりくねった、空気的に隔離された流路を形成し、キャニスターの壁と協働する一対の二重螺旋インサートが設けられている。流路は、端壁の間にキャニスターを通って延び、乾燥剤で充填されている。単式中心線バルブ機構（single center line valve mechanism）が、一方の流路が加圧されると同時に、流路の他方がパージされるように、流路の間で切り換えるために設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 圧縮空気ブレーキ装置用空気乾燥機 本発明は、圧縮空気ブレーキ装置用空気乾燥機に関する。 空気乾燥機は、大型車両に使用される圧縮空気ブレーキ装置に使用された圧縮 空気から、湿気を取り除くために長年使用されてきた。これらの空気乾燥機には 、２つの基本的な種類がある。定常流型は、通常、２つの別々の乾燥剤ベッドと 流れをベッドの間で切り換えるタイミング機構とを有する。ベッドの１つが空気 を乾燥しているとき、他方の乾燥剤ベッドはパージされ、かつ再生される。定常 流システムは、通常、輸送バスのように、大量の空気を消費する場合に使用され る。幹線輸送トラックのように、空気消費の要求の少ない場合では、単式ベッド 乾燥剤カートリッジが使用される。単式ベッドは、専用のパージ容積を必要とし 、それは空気乾燥機ユニット自体に組み込まれまれてもよいし、或いは、離して 設けられていてもよい。本発明は、従来の単式ベッド空気乾燥機と同じ又はより 小さい寸法の複式ベッド定常流空気乾燥機を提供する。乾燥剤ベッドの乾燥能力 は、ベッドの長さ対直径（Ｌ／Ｄ）比の関数であり、より大きなＬ／Ｄ比は、よ り小さなＬ／Ｄ比の乾燥剤ベッドよりも効率的である。従って、本発明は、乾燥 剤キャニスター内に二重螺旋インサートを設け、それにより、キャニスターを空 気的に隔離された、曲がりくねって絡み合った乾燥剤ベッドに分割する。各乾燥 剤ベッドは、従来の空気乾燥機と比べて比較的大きな長さ対直径比を有する。 本発明のこの及び他の利点は、添付の図面を参照して、下記の説明から明らか となるであろう。 図１は、本発明の教示に従って作られた定常流空気乾燥機の断面図である。 図２は、図１のシャトルバルブの位置とは異なる位置で、ベッドの間の流れ制 御するシャトルバルブを示す、図１と同様な図である。 図３は、シャトルバルブを図１及び図２に示すシャトルバルブの位置とは異な る第３の位置で示す、図１及び図２と同様な図である。 今、図を参照すると、符号１０で全体が示された空気乾燥機は、全体が符号 １６で示されたシャトルバルブを収容するハウジング１４に設けられた乾燥剤キ ャニスター（canister）を有する。ハウジング１４は、車両空気圧縮機等の圧縮 空気源に通じる供給ポート１８と、大気に通じる一対のパージポート２０及び２ ６と、車両圧縮機アンローダーによって伝えられる圧力信号を受けるアンローデ ィングポート（unloading port）２２と、時間制御信号、すなわち圧力信号を制 御ポート２４に所定時間伝達え、次いで、信号をポート２４から大気に同じ時間 だけ排気する時限ソレノイドバルブによって制御される信号に通ずる制御ポート ２４とを有する。 乾燥剤キャニスター１２は、上端壁３０及び下端壁３２によって境界付けられ た円周壁２８を有する。端壁３２には、ハウジング１４に密封係合する円周方向 に延びるシール３４が設けられ、更に、キャニスター１２がハウジング１４に取 付けられるとき、ねじ山付きスタッド３８と係合するねじ山付き連結部３６が設 けられている。カバー部材４０が端壁３０と協働して、内部に送り出しチャンバ ４２を形成する。送り出しチェックバルブ４４が、送り出しチャンバ４２から送 り出しポート４６への連通を許容するが、逆方向の連通を阻止する。送り出しポ ート４６は、適当な貯蔵リザーバ（図示せず）に通ずる。 全体が符号４８で示されている二重螺旋インサートが、キャニスター１２内に 設けられている。インサート４８は、中央ステム５０と、半径方向に延び、軸線 方向に傾斜した、ステム５０から突出した連続フィン５２を有する。フィン５２ の外周は、乾燥剤キャニスター１２の円周壁２８に係合する。フィン５２の対向 する側部は協働して、第１流路５４と第２流路５６を形成する。流路５４、５６ は、フィン５２の対向する側部によって形成され、図示されているように、流路 ５４、５６は、流路５４が流路５６の周りを巻き、また、流路５６が流路５４の 周りを巻いて、絡み合わされている。流路５４、５６の両方は、中央ステム５０ の周りを廻るので、流路５４及び５６のそれぞれは、乾燥剤キャニスター１２の 底部と上部との間に延びる曲がりくねった通路を形成する。流路５４及び５６の 両方は、乾燥剤ビーズで充填されており、その一部が符号５８で示されている。 フィン５２は、流路５４と５６との間の空気的な隔離を維持する。 上端プレート３０は、乾燥剤ビーズ５８への圧力を維持するために、送り出し チャンバ４２内の、ばね６０によって下方に負されている。一方向チェックバル ブ６２が、流路５６から送り出しチャンバ４２への連通を許容するが、逆方向の 連通を阻止する。同様に、もう一方の一方向チェックバルブ６４が、送り出しチ ャンバ４２と流路５４との間での連通を許容するが、逆方向の連通を阻止する。 流路５６内の圧力が送り出しチャンバ４２内の圧力以下に低下するとき、流れ規 制オリフィス６６が、送り出しチャンバ４２から流路５６への連通を一定割合で 許容し、流路５４内の圧力が送り出しチャンバ４２内の圧力以下に低下するとき 、もう一方の流れ規制オリフィス６８が同様に、送り出しチャンバ４２から流路 ５４への制限された連通を許容する。 ハウジング１４は、流路５４と連通する通路７０と、流路５６と連通するもう 一方の通路７２とを有する。シャトルバルブ１６は、供給ポート１８と通路７０ 及び７２との間、通路７０とパージポート２６との間、及び、通路７２とパージ ポート２０との間の連通を制御する。従って、シャトルバルブ１６は、両端に設 けられた拡大バルブ部材７６、７８を有するステム７４を有する。バルブ部材７ ６は、パージポート２６を取り囲むバルブシート８０と協働して、パージポート ２６の連通を制御し、また、バルブ部材７８は、バルブシート８２と協働して、 パージポート２０の連通を制御する。流入バルブ部材８４は、ステム７４に摺動 可能に設けられたスリーブ８６に設けられている。バルブ部材８４は、周方向に 延びるバルブシート８８と協働して、流入口又は供給ポート１８と、通路７０と の間の連通を制御する。同様に、もう一方の流入バルブ部材９０は、ステム７４ に摺動可能に設けられたスリーブ９２と一体になっている。バルブ部材９０は、 バルブシート９３と協働して、供給流入ポート１８と通路７２との間の連通を制 御する。ばね９４は、弾性的にバルブ部材８４、９０を離し、スリーブ８６、９ ２の両端は、対応するバルブ部材７６又は７８に向かって弾性的に付勢される。 ピストン９６は、バルブ部材７８に固定された延長部９８を有し、ピストン９ ６が、シャトルバルブ１６をハウジング１４内で位置決めすることができるよう になっている。ばね１００は、弾性的にピストン９６を、従ってシャトルバルブ １６を図の右方向に付勢する。ピストン９６は、制御ポート２４を通って伝達さ れる圧力信号によって制御される。アンローダーピストン１０２は、アンロー ダーポート２２での圧力レベルに応答し、また、図３に示すように、アンローダ ーポート２２が加圧され、かつ、制御ポート２４での圧力が通気されるとき、ピ ストン９６に係合する延長部１０４を有する。 運転の際、図１に示すシャトルバルブの位置は、圧縮機が負荷され（かくして 、アンローダーポート２２が通気され）、また、制御ポート２４が加圧されると きにとる位置である。従って、ピストン９６は、図１の左方向に付勢され、それ により、バルブ部材７８が、パージポート２０と通路７２との間の連通を遮断し 、更に、バルブ部材７６が、パージポート２６を開放させ、それにより、通路７ ０及び流路５４を大気に通気する。同時に、バルブ部材９０はバルブシート９３ から遠ざかり、供給ポート１８と通路７２との間の、従って、流路５６への連通 を許容する。従って、圧縮空気は流路５６を通って、更に、チェックバルブ６２ の外へ、送り出しチャンバ４２へと連通する。流れは、送り出しチャンバ４２の 外へ、更に、チェックバルブ４４を通って上記リザーバ（図示せず）へと連通さ れる。同時に、流路５４は大気に連通され、かくして減圧される。従って、流路 ５４の圧力レベルは、今、送り出しチャンバ４２の圧力より低く、流れ規制オリ フィス６８を通る制限された連通で、流路５４の乾燥剤をパージする。 上記のように、所定時間経過後、制御ポート２４は通気される。従って、ばね １００はピストン９６作用し、ピストン９６を、従ってシャトルバルブ１６を図 の右方向に、図２に示す位置へ移動させる。この位置で、パージポート２６は閉 鎖され、供給ポート１８と通路７０との間の、従って、流路５４への連通が確立 され、それにより、流路５４を加圧し、圧縮空気を送り出しチャンバ４２に送り 出す。同時に、バルブ部材９０はバルブシート３６に係合し、それにより、供給 又は流入ポート１８と、通路７２との間の連通を断つ。バルブ部材７８は、また 、バルブシート８２を越えて遠ざかるように移動され、それにより、通路７２を 、従って、流路５６を、パージポート２０を通して大気に連通させる。従って、 流路５６は減圧され、送り出しチャンバ４２と流路５６内の乾燥剤との間の流れ 規制オリフィス６６を通る制限された連通を許容し、それにより乾燥剤５８を当 業者に周知の方法でパージする。上記の所定時間経過後（圧縮機は負荷されたま まであると仮定して）、制御ポート２４の圧力は、再び切替えられ、それにより 、 シャトルバルブ１６は図１に示されている位置に戻される。従って、シャトルバ ルブ１６は、圧縮機が負荷されたままである限り、周期的に、図１及び図２に示 す位置の間を移動される。 図３は、圧縮機の負荷が取り除かれたときの部品の位置を示す。この状態で、 供給流入ポート１８への圧力はなく、制御ポート２４は自動的に通気され、ばね １００がピストン９６を図の右方向に付勢させる。しかし、この時、圧力信号は 、圧縮機の除荷と同時に、アンローダー機構によってアンローダーポート２２を 通って伝達され、それにより、アンダーローダーピストン１０２を図の左方向へ 移動させる。従って、図３に示されているように、シャトルバルブ１６は図１及 び図２に示す位置の間の中間位置に位置決めされている。この場合、流入又は供 給ポート１８と、通路７０、７２の両方との間の連通は、バルブ部材８４、９０ のそれらの対応するバルブシート８８、９３との係合により遮断される。同時に 、通路７０は、パージポート２６と連通され、通路７２はパージポート２０に連 通され、それにより、流路５４、５６の両方を同時に減圧する。従って、流路５ ４及び５６の両方は、送り出しチャンバ４２内の圧力が大気圧に達するまで、流 れ規制オリフィス６６、６８を通って伝達される送り出しチャンバ４２の流体圧 力によってパージされる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケーニグ ジェームズ ポール アメリカ合衆国 オハイオ州 44138 オ ルムステッド タウンシップ エリザベス レーン 26915

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ハウジング（１４）と、ハウジング（１４）によって支持された乾燥剤キャ ニスター（１２）とを有し、前記キャニスター（１２）が、周壁（２８）と、一 対の対向する端壁（３０、３２）とによって形成され、前記壁が、乾燥剤で充填 される容積を形成する、圧縮空気装置用空気乾燥機において、前記キャニスター （１２）には、チャンバ内に二重螺旋インサート（４８）が設けられ、前記イン サート（４８）は、前記壁（２８、３０、３２）と協働して、前記キャニスター （１２）の中を通り、かつ前記端壁（３０、３２）の間に延びる一対の絡み合っ て曲がりくねった、空気的に隔離された流路（５４、５６）を形成するように、 前記流路（５４、５６）のそれぞれは、前記乾燥剤（５８）で充填され、更に、 前記ハウジングによって支持された、前記流路（５４、５６）を通しての連通を 制御するためのバルブ手段（１６）を有する空気乾燥機。 ２．前記流路（５４、５６）の両方が、共通な送り出しチャンバ（４２）と、一 対のチェックバルブ（６２、６４）と連通し、前記チェックバルブ（６２、６４ ）のそれぞれは、前記流路（５４、５６）の対応する一方と、前記送り出しチャ ンバ（４２）との間の連通を制御すること、を特徴とする請求項１に記載の空気 乾燥機。 ３．前記ハウジング（１４）は、圧縮空気を前記キャニスター（１２）に供給す るための供給ポート（１８）を有し、前記バルブ手段（１６）は、連通を前記供 給ポート（１８）から前記流路（５４、５６）の一方に、更に、他方の流路に切 り換えるためのシャトルバルブを有すること、を特徴とする請求項１に記載の空 気乾燥機。 ４．前記ハウジング（１４）は、圧縮空気を前記キャニスター（１２）に供給す るための供給ポート（１８）と、前記流路（５４、５６）を大気に連通させるた めのパージポート手段（２０）とを有し、前記バルブ手段（１６）は、前記供給 ポート（１８）を、前記流路（５４、５６）の一方に連通させ、また他方の流路 を前記パージポート手段（２０）に連通させ、更に、前記他方の流路を供給ポー ト（１８）に、また、前記一方の流路をパージポート手段（２０）に連通させる ように切り換えるためのシャトルバルブを有すること、を特徴とす る請求項２に記載の空気乾燥機。 ５．更に、前記流路（５４、５６）のそれぞれを、前記共通の送り出しチャンバ （４２）と連通させる流れ規制パージオリフィス（６６、６８）を有すること、 を特徴とする請求項４に記載の空気乾燥機。 ６．更に、前記流路（５４、５６）のそれぞれを、前記共通の送り出しチャンバ （４２）と連通させる流れ規制パージオリフィス（６６、６８）を有すること、 を特徴とする請求項２に記載の空気乾燥機。 ７．前記ハウジング（１４）は、アンローダーポート（２２）を有し、前記シャ トルバルブ手段（１６）は、シャトルバルブ手段（１６）を、前記流路（５４、 ５６）の両方を前記パージポート手段（２０）に連通させる位置に移動させるた めに、アンローダーポート（２２）での圧力レベルに応答する手段を有すること 、を特徴とする請求項４に記載の空気乾燥機。 ８．ハウジング（１４）と、ハウジング（１４）によって支持された乾燥剤キャ ニスター（１２）とを有し、前記キャニスター（１２）は、内部に容積を作る周 壁（２８）と、前記容積の両端を閉鎖する一対の対向する端壁（３０、３２）と によって形成された圧縮空気システム用空気乾燥機であって、チャンバを、空気 的に隔離された、一対の流路（５４、５６）に分割する分割手段を有し、前記流 路（５４、５６）のそれぞれは、対向する端壁（３０、３２）のそれぞれの間に 延び、前記流路（５４、５６）のそれぞれは乾燥剤（５８）で充填され、更に、 ハウジング（１４）によって支持された前記流路（５４、５６）を通しての連通 を制御するためのバルブ手段（１６）を有し、前記流路（５４、５６）の両方は 共通の送り出しチャンバ（４２）と連通し、更に、それぞれが前記流路（５４、 ５６）の対応する一方と前記送り出しチャンバ（４２）との間の連通を制御する 一対のチェックバルブ（６２、６４）を有する空気乾燥機。 ９．更に、前記分割手段は、前記チャンバを一対の曲がりくねった流路（５４、 ５６）に分割すること、を特徴とする請求項８に記載の空気乾燥機。 10．前記流路（５４、５６）は絡み合っていること、を特徴とする請求項９に記 載の空気乾燥機。 11．前記ハウジング（１４）は、圧縮空気を前記キャニスター（１２）に供給す るための供給ポート（１８）を有し、前記バルブ手段（１６）は、連通を前記供 給ポート（１８）から、前記流路（５４、５６）の一方に、更に、他方の流路に 切り換えるためのシャトルバルブを有すること、を特徴とする請求項８に記載の 空気乾燥機。 12．前記ハウジング（１４）は、圧縮空気を前記キャニスター（１２）に供給す るための供給ポート（１８）と、前記流路（５４、５６）を大気に連通させるた めのパージポート手段（２０）とを有し、前記バルブ手段（１６）は、前記供給 ポート（１８）を前記流路（５４、５６）の一方に、また、他方の流路をパージ ポート手段（２０）に連通させ、他方の流路を供給ポート（１８）に連通させ、 一方の流路を前記パージポート手段（２０）に連通させるように切り換えるため のシャトルバルブを有すること、を特徴とする請求項８に記載の空気乾燥機。 13．更に前記流路（５４、５６）のそれぞれを前記共通の送り出しチャンバ（４ ２）と連通させる流れ規制パージオリフィス（６６、６８）を有すること、を特 徴とする請求項１２に記載の空気乾燥機。 14．更に前記流路（５４、５６）のそれぞれを前記共通の送り出しチャンバ（４ ２）と連通させる流れ規制パージオリフィス（６６、６８）を有すること、を特 徴とする請求項８に記載の空気乾燥機。 15．前記ハウジング（１４）はアンローダーポート（２２）を有し、前記シャト ルバルブ手段（１６）は、バルブ手段（１６）を、前記流路（５４、５６）の両 方を前記パージポート手段（２０）に連通させる位置に移動させるために、アン ローダーポート（２２）での圧力レベルに応答する手段を有すること、を特徴と する請求項１２に記載の空気乾燥機。