JPH08509472A - 新規4−アミノピリジン、それらの製造方法およびそれらを含有する薬剤 - Google Patents

新規4−アミノピリジン、それらの製造方法およびそれらを含有する薬剤

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般式I (上式中、 R1は所望により置換されることがあるアリール、ヘテロアリールまたはシクロアルキル基を表し、ASはアミノ酸を表し、nは0または1の数を表し、R2とR3は同一または異なり、そして水素原子、アルキル、カルボキシアルキルまたはアルコキシカルボニルアルキル基を表し、あるいはR2とR3はそれらが結合しているN原子と一緒になって、所望により第二のヘテロ原子を更に含むことができそしてアルキル、カルボキシまたはアルコキシカルボニル基により置換されることがある複素環を形成し、R4とR5は同一または異なり、そして水素原子またはアルキル基を表し、mは0、1または2の数を表し、R6,R7,R8およびR9は同一または異なり、そして水素原子またはハロゲン原子を表す)の化合物、並びにそれらの水和物、溶媒和物および生理学的に許容される塩に関する。本発明は、それらの化合物の光学活性形およびジアステレオマー混合物、それらの製造方法、並びに特に血栓塞栓症の治療薬の製造のためのそれらの化合物を含有する薬剤にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規4−アミノピリジン、それらの製造方法およびそれらを含有する薬剤 本発明は、一般式I (上式中、 R1は所望により置換されることがあるアリール、ヘテロアリールまたはシク ロアルキル基を表し、 ASはアミノ酸を表し、 nは0または1の数を表し、 R2とR3は同一または異なり、そして水素原子、アルキル、カルボキシアルキ ルまたはアルコキシカルボニルアルキル基を表し、あるいはR2とR3はそれらが 結合している窒素原子と一緒になって、所望により第二のヘテロ原子を更に含む ことができそしてアルキル、カルボキシまたはアルコキシカルボニル基により置 換されることがある複素環を形成し、 R4とR5は同一または異なり、そして水素原子またはアルキル基を表し、 mは0、1または2の数を表し、 R6,R7,R8およびR9は同一または異なり、そして水素原子またはハロゲン 原子を表す) の新規4−アミノピリジン、並びにそれらの水和物、溶媒和物および生理学的に 許容される塩に関する。 本発明は、それらの化合物の光学活性形、ラセミ体およびジアステレオマー混 合物にも関する。 更に本発明は、上述の化合物の製造方法、そのような化合物を含有する薬剤、 並びに薬剤の製造におけるそれらの化合物の利用に関する。 一般式Iのアミノピリジン、それらの溶媒和物およびそれらの塩は、トロンビ ンにより誘発される血中フィブリノーゲンの凝固並びにトロンビンにより誘発さ れる血小板の凝集を阻害する。よって、それらはヒアリン血栓および高血小板血 栓の形成を予防するので、血栓症、卒中、冠状動脈梗塞、炎症および動脈硬化症 といった病気と戦うためおよび予防するために用いることができる。更に、それ らの化合物は腫瘍細胞に対して効果があり、転移の発生を予防する。結果として 、それらは抗腫瘍剤として利用することができる。 凝固カスケードの最終酵素であるトロンビンがフィブリノーゲンを開裂させて フィブリンを形成させ、フィブリンが第XIIIa因子により架橋されて不溶性ゲ ルとなり、血栓の基質を形成する。トロンビンは、血小板上にあるそれの受容体 のタンパク質分解により血小板凝集を活性化し、かくして血栓形成にも寄与する 。血管が損傷を受けた時、出血を止めるためにそれらの過程が必要である。正常 な状況下では血漿中に測定可能なトロンビン濃度は存在しない。トロンビン濃度 の増加は血栓の形成を引き起こし、よって高頻度にそして中でも産業国において 発生する血栓塞栓症を引き起こし得る。 血漿中のトロンビンはプロトロンビンの形で常に維持され、第X a因子によりプロトロンビンから放出される。トロンビンは第VIII因子を活性化 し、次いで第VIII因子が第IXa因子と共に第X因子を第Xa因子に変換する。こ れによってトロンビンは自分自身の放出を触媒し、それがトロンビン濃度の急速 な増加が起こり得る理由である。 従って、トロンビン阻害剤はトロンビンの放出、血小板誘発性および血漿性の 血液凝固を阻害することができる。 トロンビン以外に塩基性アミノ酸の隣でペプチド基質を開裂させるセリンプロ テアーゼの全シリーズがある。副作用を制限するために、トロンビン阻害剤は選 択的であるべきであり、即ち、それらは他のセリンプロテアーゼをわずかにしか または全く阻害してはならない。特に最少特異的セリンプロテアーゼであるトリ プシンは、様々な阻害剤によって容易に阻害され得る。トリプシン阻害は膵臓の 剌激や膵臓肥大を引き起こし得る〔J.D.Geratz,Am.J.Physiol.216(1969) p.812〕。 血漿は活性化剤によりプラスミンに変換されるタンパク質プラスミノーゲンを 含有する。プラスミンは、その活性がトリプシンのものに類似しているタンパク 質分解酵素である。それはフィブリンを分解することにより血栓を溶解する働き をする。従ってプラスミンの阻害は、トロンビンを阻害することにより達成した いと思うものと反対の効果を有するだろう。 合成トロンビン阻害剤は以前から既に知られている。トロンビンの天然基質で あるフィブリノーゲンから(D)-Phe-Pro-Arg型の物質が合成された。そのような トリペプチドは、フィブリノーゲン上の開裂部位の前のアミノ酸配列を模倣して いる。優良な阻害剤を得るために、トロンビンの活性部位のセリン195のヒドロ キシ基と反応できるようにアルギニンのカルボキシレート基が変更された。これ は、例えば、カルボキシレート基をアルデヒド基に置換することに より達成することができる。対応する(D)-Phe-Pro-アルギナールは特許出願EP-A -185390に記載されている。 既知のトリプシン阻害剤であるベンズアミジンが、第二の型のトロンビン阻害 剤の基準として使用された。こうして得られた阻害剤は(D)-Phe-Pro-Arg型と化 学構造が異なるだけでなく、それらが阻害する様式も異なる:トロンビンのセリ ン195はそれらの阻害剤に結合しない。これは該構造のX線検査から明らかにわ かる〔W.Bode,D.Turk,Sturzebecher,Eur.J.Biochem.193,175-182(199 0)〕。N−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−4−アミジノ−(R,S) −フェニルアラミン−ピペリジン(“NAPAP”,DD 235866)はこの第二クラスの トロンビン阻害剤に属する。 他のセリンプロテアーゼに比較した(D)-Phe-Pro-Argクラスの阻害剤の欠点は 、選択性が無いことである〔J.C.Powers,C.-M.Kam,Thrombin,Structure an d Function(L.J.Berliner発行者),Plenum,New York 1992,p.117〕。NAPAP の選択性は幾分良い。NAPAPの阻害定数は次の通りである〔J.Sturzebecher他, Pharmazie 34(1988),p.782〕:トロンビン6nM、トリプシン0.69μM、プ ラスミン30μM。従って、阻害定数の商として表されるトロンビンとトリプシン の間のこの阻害剤の選択性は約1:100である。これらの阻害剤の最大の欠点は 、経口投与した時にそれらが作用部位(即ち血流)に到達しないこと、または不 十分にしか到達しないことである。該阻害剤の強塩基性がこの欠陥の主な原因で あると考えられる。トロンビンはアミノ酸アルギニンを選択的に認識するので、 阻害剤もアルギニンのグアニジノ基のものと同様な塩基性を有する基を含むこと は意外なことではない。アルギニンの側鎖のpKa値は12.5であり(D.Voet,J .G.Voet,Biochemie,“VCH-Verlag Weinheim 1992”,p.60)、ベンズアミジン のpKa 値は11.8である(Albert,J.Chem.Soc.1948,2240)。 経口利用可能性を改善するために低塩基性基を有するトロンビン阻害剤を開発 するという試みは今までに事欠かない。Sturzebecher他(上記引用文中)は例え ばベンズアミジノ基をベンジルアミノ基により置換した点だけがNAPAPと異なる 化合物を製造した。ベンジルアミンはベンズアミジンに比べて有意に減少した塩 基性を有する:pKa=9.35〔Robinson,Trans.Faraday Soc.52(1956),32 7〕。しかしながら、NAPAPのこの変更は、トロンビンに対する阻害作用を10の数 乗降下させてK1=19μMにし、トロンビン/トリプシン選択性はわずか1:4 であり、即ち選択性はほとんど完全に消失した。 驚くべきことに、pKa=9.29(J.M.Essen,K.Schofield,J.Chem.Soc. 1961,3939)の4−アミノピリジンはベンジルアミンのものと同様に低い塩基性 を有するけれども、一般式Iの4−アミノピリジンは強力で且つ選択的なトロン ビン阻害剤であることが今発見された。この手段により経口利用可能性が改善さ れるだけでなく、耐容性を改善し且つNAPAP誘導体を使った時に観察される血圧 の降下を減少させる。 一般式I中のR1は、所望により1〜5個の同一または異なる置換基、例えば ハロゲン、ニトロ、ニトリル、フェニル、シクロプロピル、シクロペンチル、シ クロヘキシル、シクロヘプチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、 C1〜C8アルキル、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ヒドロキシ、C1 〜C8アルキルオキシ、C1〜C8アルケニルオキシ、C1〜C8アルキニルオキシ 、アミノ、C1〜C8アルキルアミノ、C1〜C8アルケニルアミノ、C1〜C8アル キニルアミノ、ジ(C1〜C8アルキル)アミノ、ベンジルアミノ、ジベンジルア ミノ、カルボキシル、 C1〜C8アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、C1〜C8アルキルアミ ノカルボニル、ジ(C1〜C8アルキル)アミノカルボニル、C1〜C8アルキルチ オ、C1〜C8アルキルスルフィニル、C1〜C8アルキルスルホニルまたはC1〜 C8アルキルスルホニルアミノ、により置換されることがあるフェニル、ナフチ ルおよびアントリル基と解釈される。 R1のヘテロアリールは、1個または2個のフェニル基と縮合されることがあ る1〜4個のヘテロ原子(例えば窒素、酸素または硫黄)を有する5員もしくは 6員の芳香族化合物と解釈され、その炭素原子は、所望により置換基、例えばハ ロゲン、ニトロ、ニトリル、フェニル、トリフルオロメチル、C1〜C8アルキル 、C1〜C8アルケニル、C1〜C8アルキニル、ヒドロキシ、C1〜C8アルキルオ キシ、C1〜C8アルケニルオキシ、C1〜C8アルキニルオキシ、アミノ、C1〜 C8アルキルアミノ、C1〜C8アルケニルアミノ、C1〜C8アルキニルアミノ、 ジ(C1〜C8アルキル)アミノ、ベンジルアミノ、カルボキシル、C1〜C8アル キルオキシカルボニル、アミノカルボニル、C1〜C8アルキルアミノカルボニル 、ジ(C1〜C8アルキル)アミノカルボニル、C1〜C8アルキルチオ、C1〜C8 アルキルスルフィニル、C1〜C8アルキルスルホニルまたはC1〜C8アルキルス ルホニルアミノを担持することができる。好ましい芳香族化合物はフラン、チオ フェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾ ール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピ ラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、テトラジン、ベンゾチオフェン 、ジベンゾチオフェン、ベンゾイミダゾールまたはカルバゾールである。 上述のC1〜C8成分は直鎖であることも枝分かれであることも できる。それらは好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル 、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ビニル、アリルおよびプロパルギル基 であると解釈される。R1のシクロアルキル基は3〜8個のC原子を有する環、 好ましくはシクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル基であると解 釈される。 一般式I中のASは、グリシン、アザグリシン、並びにアミノ酸アラニン、バ リン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニン、ト リプトファン、セリン、スレオニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミ ン、グルタミン酸、チロシン、システイン、リジン、アルギニンおよびヒスチジ ンであると解釈され、DもしくはL形でまたは両形態の混合物として存在するこ とができる。 R2とR3がそれらが結合しているN原子と一緒になって複素環を形成する場合 、これは好ましくはピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジン、モ ルホリンおよびチオモルホリンであると解釈される。それらの環は1個または2 個のC1〜C8アルキル、カルボキシルまたはC1〜C8アルキルオキシカルボニル 基を担持することができる。 R1は特に、C1〜C6アルキルにより、C1〜C6アルコキシによりまたはハロ ゲン基により単置換もしくは多置換されることがあるフェニル、ナフチル、テト ラヒドロナフチル、ピリジニル、チエニル、シクロヘキシルまたはクロマニル環 を表す。 ASは特に、グリシン、アザグリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸 、アスパラギンまたはアスパラギン酸を表す。 nは特に0または1の数を表す。 R2とR3は同一または異なり、そして特にC1〜C6アルキル基、例えばエチル 基;C1〜C6アルコキシカルボニル−C1〜C6 アルキル基、例えばエトキシカルボニルメチル;またはカルボキシ−C1〜C6ア ルキル基、例えばカルボキシメチル基を表し;あるいはそれらが結合しているN 原子と一緒になってピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、モルホリン、チ オモルホリンまたはピペラジン環を形成し、前記環は所望により1個もしくは2 個のC1〜C6アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピルもしくはブチルによ り;カルボキシルにより;またはC1〜C6アルコキシカルボニル、例えばメトキ シカルボニル、エトキシカルボニルもしくはtert−ブチルオキシカルボニルによ り、置換されることがある。 R4とR5は同一または異なり、そして特に水素原子またはC1〜C6アルキル基 、好ましくはメチル基を表す。 R6,R7,R8,R9は同一または異なり、そして特に水素、フッ素または塩素 原子を表す。 R1がフェニル、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフ ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナ フチル、3−ピリジニル、2−チエニル、シクロヘキシル、2,2,5,7,8 −ペンタメチルクロマン−6−イルまたは4−メトキシ−2,3,6−トリメチ ルフェニルを表し、 ASがグリシン、アザグリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸、アス パラギンまたはアスパラギン酸を表し、 nが0または1であり、 R2とR3が同一または異なりそしてエチル、エトキシカルボニルメチルまたは カルボキシメチルを表すか、あるいはそれらが結合しているN原子と一緒になっ て、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、モルホリン、チオモルホリンま たはピペラジン環を表し、ここで前記環は所望により1個または2個のメチル、 エチル、プロ ピル、ブチル、カルボキシル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルまたは tert−ブチルオキシカルボニル基を担持することができ、 R4とR5が同一または異なり、そして水素原子またはメチル基を表し、 R6,R7,R8,R9が同一または異なり、そして水素、フッ素または塩素原子 を表す 一般式Iの化合物が特に好ましい。 一般式Iの化合物の生理学的に許容される塩は、蟻酸塩、酢酸塩、カプロン酸 塩、オレイン酸塩、乳酸塩、または16個以下のC原子を有するカルボン酸の塩、 塩酸塩、臭化水素塩、ヨウ化水素塩、10個以下のC原子を有するアルカンスルホ ン酸塩、ジカルボン酸およびトリカルボン酸の塩、例えばクエン酸塩、マロン酸 塩および酒石酸塩であると解釈される。 R1〜R5,AS,nおよびmが上述の意味を有しそしてR6〜R9がハロゲンを 表す一般式Iの化合物は、一般式IIの化合物 (上式中、R1〜R5,AS,nおよびmは上述の意味を有する)を一般式IIIの 化合物 (上式中、R6〜R9はハロゲンを表す)と反応させることにより調製される。 R1〜R5,AS,nおよびmが上述の意味を有しそしてR6〜R9が水素を表す 一般式Iの化合物は、R1〜R5,AS,nおよびmが上述の意味を有しそしてR6 〜R9がハロゲンを表す一般式Iの化合物を脱ハロゲンすることにより調製され る。 R1〜R5,AS,nおよびmが上述の意味を有する一般式IIの化合物は、一般 式IVの化合物 (上式中、R1〜R5,AS,nおよびmは上述の意味を有し、そしてSchは保護 基、例えばベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルまたはフタルイ ミド基を表す)を、保護基を開裂させる試薬と反応させることにより調製される 。 一般式IVの化合物は、一般式Vの化合物 (上式中、m,nおよびSchは上述の意味を有する)を一般式VIのアミン (上式中、R2とR3は上述の意味を有する)と反応させ、そして生成した一般式 VIIの化合物 (上式中、R2,R3,Schおよびmは上述の意味を有する)を一般式VIIIの化合 物 〔上式中、R1は上述の意味を有し、そしてXはハロゲン原子か一般式IXの基 のいずれかを表し、ここでYはハロゲン原子かまたはペプチド化学において常用 される活性基を表し、そしてAは窒素原子または一般式Xの原子基 (上式中、R10は通常のアミノ酸側鎖の1つを表す)を表す〕と反応させること により調製される。 一般式Vの化合物は文献から既知である方法に従って調製される。 一般式Iの化合物は、一般式XIの化合物 (上式中、R2〜R9およびmは上述の意味を有する)を一般式VIIIの化合物と反 応させることにより調製することもできる。 一般式XIの化合物は、一般式XIIの化合物 (上式中、R2〜R9は上述の意味を有し、そしてSchはペプチド化学における常 用の保護基、例えばベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニルまたは フタルイミド基を表す)を、保護基を開裂させるためにペプチド化学において常 用されている試薬と反応させることにより調製される。 一般式XIIの化合物は、一般式XIIIの化合物 (上式中、R2〜R5,mおよびSchは上述の意味を有する)を一般式IIIの化合物 と反応させることにより得られる。 一般式XIIIの化合物は、一般式XIVの化合物 (上式中、R2〜R5,Schおよびmは上述の意味を有する)のアミド基をホフマ ン分解にかけることにより調製される。 一般式XIVの化合物は、一般式XVの化合物 (上式中、R4,R5,Schおよびmは上述の意味を有する)を一般式VIの化合物 と反応させることにより調製される。 一般式XVの化合物は、一般式XVIの化合物 (上式中、R4とR5は上述の意味を有する)を、ペプチド化学における常用の保 護基導入試薬と反応させることにより調製される。 一般式XVIの化合物は文献から既知である。 一般式Iの化合物を生成させるための一般式IIの化合物と一般式IIIの化合物 との反応は、不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジメチル スルホキシドまたはトルエン中で、0℃から溶媒の沸点までの温度で、好ましく は室温において、補助塩基、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、 ピリジンまたはN−エチルジイソプロピルアミンの存在下で行われる。 R6〜R9が水素を表す一般式Iの化合物は、不活性溶媒、例えばメタノールま たはエタノール中で、酸結合剤、例えばナトリウムメチラートまたはナトリウム エチラートの存在下で、そして好ましくは室温および常圧において、触媒として 白金またはパラジウムを使って接触水添を行うことにより、R6〜R9がハロゲン を表す化合物から調製される。 一般式IVの化合物から保護基を開裂させることによる一般式IIの化合物の製造 は、ペプチド化学における常法に従って、氷酢酸中の臭化水素、トリフルオロ酢 酸などの酸試薬により、または水添分解 を使って、またはヒドラジン分解により、実施される。 一般式Vの化合物は、文献から既知である方法に従って、例えばジオキサンの ような不活性溶媒中でホスゲンを使ってアミノ酸前駆体から調製される。 一般式IVの化合物を生成させるための一般式Vの化合物の反応も、文献から既 知である方法に従って、不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミド中で、−50〜 +50℃の温度において実施される。 一般式Iの化合物を製造するための一般式XIの化合物と一般式VIIIの化合物 との反応は、不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミド、塩化メチレンまたはジ オキサン中で、0℃〜50℃の温度で、好ましくは室温にて、補助塩基、例えばト リエチルアミン、N−メチルモルホリンまたはN−エチルジイソプロピルアミン の存在下で行われる。 一般式XIの化合物を生成させるための一般式XIIの化合物からのアミノ保護 基の開裂は、ペプチド化学において既知である常法に従って、加水分解的に、例 えば氷酢酸中の臭化水素の溶液もしくはトリフルオロ酢酸を使って、または水添 分解により、またはヒドラジンとの反応により、実施される。 一般式XIIの化合物を生成させるための一般式XIIIの化合物と一般式IIIの化 合物との反応は、不活性溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジメ チルスルホキシドまたはトルエン中で、0℃から溶媒の沸点までの温度で、好ま しくは室温にて、補助塩基、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、 ピリジンまたはN−エチルジイソプロピルアミンの存在下で行われる。 一般式XIVの化合物から一般式XIIIの化合物への変換は、不活性溶媒と水の 混合物、好ましくはアセトニトリル/水混合物中で、好ましくは室温で、好まし くは〔ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨ ード〕ベンゼンを使ったホフマン分解により行われる。 一般式XVの化合物からの一般式XIVの化合物の製造は、ペプチド化学におけ る常法に従って実施される。 一般式XVIの化合物からの一般式XVの化合物の製造も同様に、ペプチド化学 における常法に従って実施される。 一般式XVIの化合物は文献から既知である。 生理学的に用いることができる式Iの化合物の塩の例は、生理学的に許容され る無機酸、例えば塩酸、硫酸、亜硫酸もしくはリン酸;または有機酸、例えばメ タンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸 、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、コハク酸もしくはサリチル酸、との塩である 。遊離カルボキシ基を有する式Iの化合物は、生理学的に許容される塩基と共に 塩を形成することもできる。そのような塩の例はアルカリ金属塩、アルカリ土類 金属塩、アンモニウム塩およびアルキルアンモニウム塩、例えばナトリウム塩、 カリウム塩、カルシウム塩またはテトラメチルアンモニウム塩である。 式Iの化合物は溶媒和、特に水和することができる。水和は、製造工程の間に 達成することができ、または最初は無水である式Iの化合物の吸湿性の結果とし て徐々に起こることができる。 式Iの化合物の純粋な鏡像体は、ラセミ体分割により(光学活性塩基との塩の 形成により)または合成の際に光学活性出発物質を使うことにより得ることがで きる。 薬剤の製造のためには、一般式Iの物質は適当な薬剤担体物質、芳香剤、矯味 剤および染料と混合され、そして適当な補助物質の添加を伴って、例えば錠剤ま たはコーティング錠に成形されるかあるいは水もしくは油(例えばオリーブ油) の中に懸濁または溶解される。 一般式Iの物質およびそれらの塩は、液状形または固形において経口的にまた は非経口的に投与することができる。注射媒体として好ましくは水が用いられ、 これは注射液中の常用の添加剤、例えば安定剤、可溶化剤または緩衝剤を含有す る。そのような添加剤は、例えば酒石酸塩およびクエン酸塩緩衝剤、錯化剤(例 えばエチレンジアミン四酢酸およびそれらの非毒性塩)、および粘度を調整する ための高分子量ポリマー(例えば液体ポリエチルオキシド)である。固形担体物 質は、例えばデンプン、ラクトース、マンニトール、メチルセルロース、タルク 、高分散性ケイ酸、高分子量脂肪酸(例えばステアリン酸)、動物および植物脂 肪、並びに高分子量固形ポリマー(例えばポリエチレングリコール)である。経 口投与に適当な製剤は、所望であれば、矯味剤および甘味料を含むことができる 。 該化合物は、通常75kgの体重について1日あたり10〜1500mgの量で投与される 。5〜500mgの活性物質含量を有する錠剤1〜2錠を1日2〜3回投与すること が好ましい。錠剤は、わずか1〜2錠で1日あたり20〜700mgの活性物質を投与 しなければならない結果として遅延させることができる。活性物質は1日1〜8 回の注射によりまたは連続点滴注入により投与することもでき、この場合は1日 あたり通常50〜2000mgで十分である。 本発明の意味の範囲内で実施例に言及されるものに加えて次の化合物が好まし い。 1.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(4− ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ホモピペリジド 2.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(4− ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−4−メチルピペラジド 3.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(4− ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−チオモルホリド 4.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(4− ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−(N−エチル−N−エトキシカルボニル メチル)アミド 5.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(4− ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−(N−エチル−N−カルボキシメチル) アミド 6.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルアザグリシル)−N−γ−( 4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ホモピペリジド 7.(R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスル ホニルグリシル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ホモ ピペリジド 8.(R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスル ホニルアザグリシル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸− ピペリジド 9.(R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニル スルホニルグリシル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸− ホモピペリジド 10.(R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニル スルホニルアザグリシル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪 酸−ピペリジド 11.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニルグ リシル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ホモピペリジ ド 12.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニルア ザグリシル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジ ド 13.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニル−(S)−アスパラギル)− N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ホモピペリジド 14.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニル− (S)−アスパラギル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸 −ピペリジド 15.(R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニル スルホニル−(S)−アスパラギル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ− ジアミノ酪酸−ピペリジド 16.(R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスル ホニル−(S)−アスパラギル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジア ミノ酪酸−ピペリジド 17.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニル− (S)−アスパラギル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸 −ホモピペリジド 18.(R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニル スルホニル−(S)−アスパラギル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ− ジアミノ酪酸−ホモピペリジド 19.(R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスル ホニル−(S)−アスパラギル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジア ミノ酪酸−ホモピペリジド 20.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニル−(S)−グルタミル)−N −γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 21.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニル−(S)−グルタミル)−N −γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ホモピペリジド 22.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニル− (S)−グルタミル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸− ピペリジド 23.(R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニル スルホニル−(S)−グルタミル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジ アミノ酪酸−ピペリジド 24.(R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスル ホニル−(S)−グルタミル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミ ノ酪酸−ピペリジド 25.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニル− (S)−グルタミル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミノ酪酸− ホモピペリジド 26.(R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニル スルホニル−(S)−グルタミル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジ アミノ酪酸−ホモピペリジド 27.(R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスル ホニル−(S)−グルタミル)−N−γ−(4−ピリジニル)−α,γ−ジアミ ノ酪酸−ホモピペリジド 28.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−( 4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−ホモピペリジド 29.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−( 4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−4−メチルピペリジド 30.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−( 4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−2−カルボキシピペリジド 31.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−( 4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−3−カルボキシピペリジド 32.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−( 4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−4−カルボキシピペリジド 33.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−( 4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−2−カルボキシピロリジド 34.(R,S)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニ ルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸− ピペリジド 35.(R,S)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニ ルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸− 4−メチルピペリジド 36.(R,S)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニ ルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸− 2−カルボキシピペリジド 37.(R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフチルスルホニルグ リシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−2− カルボキシピロリジド 38.(R,S)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマ ニルスルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプ ロピオン酸−ピペリジド 39.(R,S)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマ ニルスルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプ ロピオン酸−4−メチルピペリジド 40.(R,S)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマ ニルスルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプ ロピオン酸−2−カルボキシピペリジド 41.(R,S)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマ ニルスルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプ ロピオン酸−2−カルボキシピロリジド 42.(R,S)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニル スルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピ オン酸−ピペリジド 43.(R,S)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニル スルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピ オン酸−4−メチルピペリジド 44.(R,S)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニル スルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピ オン酸−2−カルボキシピペリジド 45.(R,S)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニル スルホニルグリシル)−N−β−(4−ピリジニル)−α,β−ジアミノプロピ オン酸−2−カルボキシピロリジド実施例1 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(2,3 ,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリ ジド 1.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)− γ−フタルイミド−α−アミノ酪酸−ピペリジド 22mlの無水ジメチルホルムアミド中の4.6gの(R,S)−4−β−フタルイ ミドエチルオキサゾリジン−2,5−ジオンの溶液を−50℃に冷やす。攪拌しな がらこれに22mlの無水ジメチルホルムアミド中の1.7mlのピペリジンと2mlのN −メチルモルホリンの溶液を15分間に渡り滴下添加する。それを更に30分間攪拌 し、次いで反応混合物を60℃に加熱する。それを室温に冷却し、更に攪拌しなが ら20mlの無水塩化メチレン中の4.5gの2−ナフチルスルホニルグリシルクロリ ドの溶液を滴下添加する。室温で更に2時間攪拌し、次いで真空中で蒸発させる 。残渣を塩化メチレン中に溶かし、該溶液を水で洗浄する。塩化メチレン相を硫 酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発により濃縮する。残渣を精製のためにシリカゲル カラム上でのクロマトグラフィー(移動相:アセトン/トルエン1:1)にかけ る。適当なカラム画分を蒸発により濃縮した後、非晶質物質として4.5gの表題 化合物が得られる。 2.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−α,γ−ジア ミノ酪酸−ピペリジド 4.5gの(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−γ−フ タルイミド−α−アミノ酪酸−ピペリジドを30mlのエタノールに溶かす。4mlの 2Mエタノール性ヒドラジン水和物溶液を加え、混合物を室温で一晩攪拌する。 反応混合物を10mlの2N塩酸で酸性にし、短時間加熱し、そして沈澱物を濾過に より除去する。濾液を蒸発により濃縮し、残渣を水に溶かす。この水性溶液に希 ソーダ溶液を加え、塩化メチレンで抽出する。塩化メチレン溶液を硫酸ナトリウ ム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮する。黄色の非晶質残渣として2.5gの表 題化合物が得られる。 3.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)− N−γ−(2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジア ミノ酪酸−ピペリジド 2gの(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−α,γ− ジアミノ酪酸−ピペリジドを20mlの無水ジオキサン中に溶かす。氷上で冷却し且 つ攪拌しながら、これに10mlの無水ジオキサン中の1.4gの4−ニトロ−2,3 ,5,6−テトラクロロピリジンと0.6mlのトリエチルアミンの溶液を添加する 。それを室温で更に3時間攪拌し、次いで反応混合物を真空中で蒸発させる。残 渣を精製のためにシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相:イソヘ キサン/酢酸エチル1:2)にかける。カラム画分を蒸発させた後、205℃の融 点を有する1.1gの結晶が得られる。FAB-MS:M+H 648。実施例2 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジ ン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 1gの(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ− (2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸 −ピペリジドを20mlのメタノールに溶かし、そして5mlの1Mナトリウムメチラ ート溶液を添加した後、100mgのPd/C(10%)触媒の存在下で水素化する。計 算量の水素が取り込まれたら、それを触媒から濾過し、蒸発により濃縮する。残 渣をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相:塩化メチレン/メタ ノール8:2)にかける。カラム画分を蒸発させ、残渣をエーテルで粉砕すると 、350mgの表題化合物が得られる。融点:135℃。FAB-MS:M+H 510。実施例3 (R,S)−N−α−(4−トルエンスルホニルグリシル)−N− γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド この調製は、段階1において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わ りにp−トルエンスルホニルグリシルクロリドを使用したこと以外、実施例1お よび2と同じであった。表題化合物の融点:160℃(分解)。FAB-MS:M+H 474 。実施例4 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニル)−N−γ−(ピリジン−4− イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド この調製は、段階1において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わ りに2−ナフチルスルホニルクロリドを使用したこと以外、実施例1および2と 同じであった。表題化合物は非晶質物質として得られた。FAB-MS:M+H 453。実施例5 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−δ−(2,3 ,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,δ−ジアミノ吉草酸−ピペ リジド 1.(R,S)−α−アミノ−δ−フタルイミド吉草酸 29.6gのフタル酸無水物を23.4gの5−アミノ吉草酸と共に30分間190℃に加 熱する。冷却後に得られたδ−フタルイミド吉草酸の残渣を水性エタノールから 再結晶する。融点:117℃。47.3gのこの化合物を2gの赤リンと混合する。攪 拌しながら、この混合物に20.7gの臭素をゆっくり滴下添加する。臭素添加が終 わった後、それを100℃に2時間加熱し、次いで放冷する。残渣を200mlの氷水と 混合し、更に1時間攪拌する。この混合物に塩化メチレンを加え、水相を分離し 、捨てる。塩化メチレン相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発により濃縮 する。得られた粗製のα−ブロモ−δ−フタルイミド吉草酸(53g)を更に精製 せずに300mlのジメチルホ ルムアミドに溶かす。この溶液に20.8gのアジ化ナトリウムを加え、混合物を室 温で24時間攪拌する。次いでこの溶液を真空中で蒸発させ、残渣を酢酸エチルに 溶かし、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして蒸発させる。得られた α−アジド−δ−フタルイミド吉草酸を240mlの氷酢酸と30mlの濃塩酸の混合物 に溶かし、触媒として2gの酸化白金を添加した後で水素化する。水素の取り込 みが完了したら、それを吸引濾過して触媒を除去し、濾液を蒸発させる。残渣を 50mlの水に溶かし、該溶液を12mlのピリジンと混合する。沈澱物を吸引濾過し、 水で洗浄し、乾燥する。25gの(R,S)−α−アミノ−δ−フタルイミド吉草 酸が得られる。融点:230℃。 2.(R,S)−4−(γ−フタルイミドプロピル)オキサゾリジン−2,5− ジオン 12gの(R,S)−α−アミノ−δ−フタルイミド吉草酸を100mlの無水ジオ キサン中に懸濁させる。70℃で攪拌しながら透明な溶液が生成するまで、この懸 濁液にホスゲンを通す。それを冷却し、生成した沈澱物を吸引濾過する。収量: 9.5g;融点:235℃(分解)。 3.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−δ−フタ ルイミド−α−アミノ吉草酸−ピペリジド この調製は、(R,S)−4−(β−フタルイミドエチル)オキサゾリジン− 2,5−ジオンの代わりに(R,S)−4−(γ−フタルイミドプロピル)オキ サゾリジン−2,5−ジオンを使ったこと以外、実施例1の段階1と同様に実施 した。表題化合物は白色非晶質固体として得られた。 4.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−α,δ−ジア ミノ吉草酸−ピペリジド この調製は、出発物質として(R,S)−N−α−(2−ナフチ ルスルホニルグリシル)−N−δ−フタルイミド−α−アミノ吉草酸−ピペリジ ドを使ったこと以外、実施例1の段階2と同様に実施した。表題化合物は非晶質 固体として得られた。 5.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−δ−(2 ,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,δ−ジアミノ吉草酸− ピペリジド この調製は、出発物質として(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニル グリシル)−α,δ−ジアミノ吉草酸−ピペリジドを使ったこと以外、実施例1 の段階3と同様に実施した。表題化合物の融点:187℃(メタノールから)。FAB -MS:M+H 662。実施例6 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−δ−(ピリジ ン−4−イル)−α,δ−ジアミノ吉草酸−ピペリジド この調製は、出発物質として(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニル グリシル)−N−δ−(2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)− α,δ−ジアミノ吉草酸−ピペリジドを使ったこと以外、実施例2と同様に実施 した。表題化合物は白色非晶質固体として得られた。FAB-MS:M+H 524。実施例7 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−(2,3 ,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,β−ジアミノプロピオン酸 −ピペリジド 1.(R,S)−N−α−N−β−ジベンジルオキシカルボニル−α,β−ジア ミノプロピオン酸 17.5gの(R,S)−α,β−ジアミノプロピオン酸を170mlの水に懸濁させ る。希水酸化ナトリウム溶液の添加によりpH値を9 に調整すると、その間に物質が溶解する。攪拌しながら、300mlのトルエン中の5 3.5mlのクロロ蟻酸ベンジルエステルの溶液を滴下添加する。希水酸化ナトリウ ム溶液の同時添加によりpH値を9に維持する。クロロ蟻酸ベンジルエステルの 添加が終了したら、それを室温で更に4時間攪拌し、次いで該溶液を希塩酸でp H1に酸性化する。沈澱を吸引濾過し、水で洗浄し、乾燥する。収量:38.3g; 融点:122℃。 2.(R,S)−4−(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)オキサゾリジ ン−2,5−ジオン 25gの(R,S)−N−α−N−β−ジベンジルオキシカルボニル−α,β− ジアミノプロピオン酸を250mlの無水クロロホルム中に溶かす。これに20mlのチ オニルクロリドを添加し、混合物を50℃に1時間加熱する。次いでそれを蒸発乾 固せしめ、残渣を100mlの酢酸エチル中に取り、それを還流させながら1時間加 熱する。それを容量の半分まで蒸発させ、250mlの無水ヘキサンを加え、結晶化 させておく。結晶を吸引濾過し、無水ヘキサンで洗浄し、そして乾燥する。収量 :17.5g;融点:128℃。 3.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−ベン ジルオキシカルボニル−α,β−ジアミノプロピオン酸−ピペリジド 1.2gの(R,S)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノメチルオキサゾリ ジン−2,5−ジオンを10mlの無水ジメチルホルムアミド中に溶かし、−50℃に 冷却する。攪拌しながら、これに10mlの無水塩化メチレン中の0.45mlのピペリジ ンと0.5mlのN−メチルピペリジンの溶液を加える。それを室温に戻し、更に30 分間撹拌し、次いで60℃に30分間加熱する。それを室温に冷却し、攪拌しながら 10mlの塩化メチレン中の1.31gの2−ナフチルスルホニルグリシル クロリドの溶液を滴下添加する。それを室温で更に4時間攪拌し、該溶液を100m lの塩化メチレンで希釈し、そして水で洗浄する。塩化メチレン相を硫酸ナトリ ウム上で乾燥し、蒸発させる。残渣を精製のためにシリカゲルカラム上でのクロ マトグラフィー(移動相:酢酸エチル/イソヘキサン1.5:1)にかける。適当 なカラム画分を蒸発させた後、1.45gの白色固体が得られる。融点:148℃。 4.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−α,β−ジア ミノプロピオン酸−ピペリジド臭化水素塩 1.1gの(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β −ベンジルオキシカルボニル−α,β−ジアミノプロピオン酸−ピペリジドを4 mlの33%臭化水素/氷酢酸溶液中に溶かす。それを更に1時間攪拌し、次いで真 空中で蒸発させる。残渣をエーテルで粉砕し、吸引濾過し、乾燥する。白色非晶 質固体として0.9gの表題化合物が得られる。 5.(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−(2 ,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,β−ジアミノプロピオ ン酸−ピペリジド 0.6gの(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−α,β −ジアミノプロピオン酸−ピペリジド臭化水素塩を5mlの無水ジオキサン中に溶 かす。これに0.4gの4−ニトロ−2,3,5,6−テトラクロロピリジンと0.2 mlのトリエチルアミンを加え、該混合物を室温で一晩攪拌する。次いでそれを蒸 発させ、残渣をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相:塩化メチ レン/メタノール97.5:2.5)にかける。カラム画分の蒸発後に得られた残渣を メタノールから再結晶する。収量:350mg;融点:189℃。FAB-MS:M+H 634。実施例8 (R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β−(ピリジ ン−4−イル)−α,β−ジアミノプロピオン酸−ピペリジド 300mgの(R,S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−β −2,3,5,6−クロロピリジン−4−イルを15mlのメタノール中に溶かし、 それに7mlの1Mナトリウムメチラート溶液と200mgのPd/C(10%)触媒を添 加した後、水素化する。計算量の水素が取り込まれた後、触媒を濾過により除去 し、濾液を蒸発させる。残渣をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移 動相:塩化メチレン/メタノール8:2)にかける。カラム画分を蒸発させ、残 渣をエーテルで粉砕する。無色結晶として200mgの表題化合物が得られる。融点 :95℃。FAB-MS:M+H 496。実施例9 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(2,3,5 ,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 1.(R)−Z−グルタミンピペリジド 6gの(R)−Z−グルタミンを60mlの無水ジオキサンに溶かす。これに2.5 gのN−ヒドロキシスクシンイミドと5gのジシクロヘキシルカルボジイミドを 加え、次いで混合物を室温で20時間攪拌する。生成した沈澱物を濾過により除去 し、捨てる。濾液を2.1mlのピペリジンと混合し、室温で更に24時間攪拌する。 生成することがある濁りを吸引濾過により除去し、濾液を蒸発により濃縮する。 残渣を酢酸エチルで粉砕し、結晶を吸引濾過する。3.7gの(R)−Z−グルタ ミンピペリジドが得られる。融点:95℃。 2.(R)−N−α−ベンジルオキシカルボニル−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペ リジド 3.4gの(R)−Z−グルタミンピペリジドを30mlのアセトニトリルと30mlの 水の混合物中に溶かす。これに6.5gの〔ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨー ド〕ベンゼンを加え、混合物を室温で一晩攪拌する。それを200mlの水で希釈し 、希塩酸でpH1に酸性にし、そしてエーテルと共に振盪する。冷却しながら水相 を10N水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性にし、そして酢酸エチルで抽出する。 酢酸エチル相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させる。非晶質物質として2.1 gの表題化合物が得られる。 3.(R)−N−α−ベンジルオキシカルボニル−N−γ−(2,3,5,6− テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 1.9gの(R)−N−α−ベンジルオキシカルボニル−α,γ−ジアミノ酪酸 −ピペリジドを20mlの無水ジオキサン中に溶かす。これに1.7gの4−ニトロ− 2,3,5,6−テトラクロロピリジンを加え、混合物を室温で3時間攪拌する 。次いで反応混合物を300mlの水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル 相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させる。精製のために残渣をシリカゲルカ ラム上でのクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/イソヘキサン3:1)に かける。カラム画分の蒸発の後、油状物質として1.9gの表題化合物が得られる 。 4.(R)−N−γ−(2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)− α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド臭化水素塩 950mgの(R)−N−α−ベンジルオキシカルボニル−N−γ−(2,3,5 ,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド を2mlの33%臭化水素/氷酢酸溶液中に溶かす。この混合物を室温で一晩攪拌し 、次いで真空中で蒸発させる。残渣をエーテルで粉砕する。180℃の融点を有す る630mgの表 題化合物が得られる。 5.(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(2,3 ,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリ ジド 325mgの(R)−N−γ−(2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イ ル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド臭化水素塩を4mlの無水塩化メチレン 中に溶かす。この溶液に0.2mlのN−メチルモルホリンと200mgの2−ナフチルス ルホニルグリシルクロリドを添加する。混合物を室温で2時間攪拌し、次いで蒸 発させる。残渣をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相:酢酸エ チル/イソヘキサン2:1)にかける。カラム画分の蒸発後、130℃の融点を有 する220mgの表題化合物が得られる。FAB-MS:M+H 648。実施例10 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジン− 4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 140mgの(R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−( 2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸− ピペリジドを5mlのメタノール中に溶かし、そして2mlの1Mナトリウムメチラ ート溶液と100mgのPd/C(10%)触媒の添加後、水素化する。計算量の水素が 取り込まれたら、それを触媒から濾過し、蒸発させる。残渣をシリカゲルカラム 上でのクロマトグラフィー(移動相:塩化メチレン/メタノール8:2)にかけ る。カラム画分の蒸発後に得られた残渣をエーテルで粉砕し、吸引濾過する。14 8℃の融点を有する50mgの表題化合物が得られる。FAB-MS:M+H 510。〔α〕D= +2.40(エタノール)。実施例11 (S)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジン− 4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 出発物質として(R)−Z−グルタミンの代わりに(L)−Z−グルタミンを 使ったこと以外、実施例9と10に記載の反応順序と同様にして表題化合物を調製 した。融点:148℃。FAB-MS:M+H 510。〔α〕D=−2.40(エタノール)。実施例12 (R)−N−α−(フェニルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジン−4− イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりにフェニル スルホニルグリシルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に記載の反応順序 と同様にして表題化合物を調製した。融点:130℃。FAB-MS:M+H 460。実施例13 (R)−N−α−(4−メトキシフェニルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピ リジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに4−メト キシフェニルスルホニルグリシルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に記 載の反応順序と同様にして表題化合物を調製した。融点:140℃。FAB-MS:M+H 490。実施例14 (R)−N−α−(4−トリフルオロメチルフェニルスルホニルグリシル)−N −γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに4−トリ フルオロメチルフェニルスルホニルグリシルクロリド を使ったこと以外、実施例9と10に記載の反応順序と同様にして表題化合物を調 製した。融点:180℃。FAB-MS:M+H 528。〔α〕D=+10.7°。実施例15 (R)−N−α−(5,6,7,8−テトラヒドロナフタリノ−2−スルホニル グリシル)−N−γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリ ジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに5,6, 7,8−テトラヒドロナフタリノ−2−スルホニルグリシルクロリドを使ったこ と以外、実施例9と10に記載の反応順序と同様にして表題化合物を調製した。融 点:120℃。FAB-MS:M+H 514。実施例16 (R)−N−α−(2−N−ナフチルスルホニル−(R)−アラニル)−N−γ −(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに2−ナフ チルスルホニル−(R)−アラニルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に 記載の反応順序と同様にして表題化合物を調製した。融点:195℃。FAB-MS:M+H 524。〔α〕D=+77.6°。実施例17 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニル)−(S)−アラニル−N−γ−( ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに2−ナフ チルスルホニル−(S)−アラニルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に 記載の反応順序と同様にして表題化合物 を調製した。融点:非晶質物質。〔α〕D=−44.5°(エタノール)。FAB-MS:M +H 524。実施例18 (R)−N−α−(4−ニトロフェニルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリ ジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 1.(R)−N−γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸ピペリジ ド 960mgの(R)−N−γ−(2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イ ル)−α,γ−ジアミノ酪酸ピペリジド臭化水素塩を30mlのメタノールに溶かし 、これに25mlの1Mナトリウムメチラート溶液と200mgのPd/C(10%)触媒を 添加した後、水素化する。計算量の水素が取り込まれたら、濾過により触媒を除 去し、濾液を蒸発させる。残渣を水に溶かし、希水酸化ナトリウム溶液の添加に より該溶液をpH10に調整し、そして塩化メチレンで抽出する。塩化メチレン相を 硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させる。非晶質残渣として480mgの表題化合物 が得られる。 2.(R)−N−α−(4−ニトロフェニルスルホニルグリシル)−N−γ−( ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 220mgの(R)−N−γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸ピ ペリジドを5mlの無水ジメチルホルムアミド中に溶かす。これに0.25mlのN−メ チルモルホリンと250mgの4−ニトロフェニルスルホニルグリシルクロリドを加 える。該混合物を室温で2時間攪拌し、次いで真空中で蒸発させる。精製のため に残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(移動相:塩化メチレン/メタノ ール8:2)にかける。カラム画分の蒸発後、非晶質物質として 180mgの表題化合物が得られる。FAB-MS:M+H 505。実施例19 (R)−N−α−(3−ニトロフェニルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリ ジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 4−ニトロフェニルスルホニルグリシルクロリドの代わりに3−ニトロフェニ ルスルホニルグリシルクロリドを使ったこと以外、実施例18の段階2と同様にし て表題化合物を調製した。非晶質物質。FAB-MS:M+H 505。実施例20 (R)−N−α−(4−クロロフェニルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリ ジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 4−ニトロフェニルスルホニルグリシルクロリドの代わりに4−クロロフェニ ルスルホニルグリシルクロリドを使ったこと以外、実施例18の段階2と同様にし て表題化合物を調製した。非晶質物質。FAB-MS:M+H 495。実施例21 (R)−N−α−(シクロヘキシルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジン −4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 段階5において2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりにシクロヘ キシルスルホニルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に記載の反応順序と 同様にして表題化合物を調製した。融点:110℃。FAB-MS:M+H 466。実施例22 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジン− 4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−(4−メチルピ ペリジド) ピペリジンの代わりにホモピペリジンを使ったこと以外、実施例9と10に記載 の反応順序と同様にして表題化合物を調製した。融点:150℃。FAB-MS:M+H 52 4。実施例23 (R)−N−α−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニルスルホ ニルグリシル)−N−γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピ ペリジド 2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに2,2,5,7,8−ペ ンタメチル−6−クロマニルスルホニルグリシルクロリドを使ったこと以外、実 施例9と10に記載の反応順序と同様にして表題化合物を調製した。FAB-MS:M+H 529。実施例24 (R)−N−α−(4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル グリシル)−N−γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリ ジド 2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに4−メトキシ−2,3, 6−トリメチルスルホニルグリシルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に 記載の反応順序と同様にして表題化合物を調製した。FAB-MS:M+H 532。実施例25 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニル−(S)−メチルアスパラギル)− N−γ−(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 2−ナフチルスルホニルグリシルクロリドの代わりに2−ナフチルスルホニル −(S)−メチルアスパラギニルクロリドを使ったこと以外、実施例9と10に記 載の反応順序と同様にして表題化合物を 調製した。FAB-MS:M+H 582。実施例26 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニル−(S)−アスパラギル)−N−γ −(ピリジン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 実施例25の化合物のアルカリ加水分解により表題化合物を調製した。FAB-MS: M+H 568。実施例27 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルグリシル)−N−γ−(ピリジン− 4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−モルホリド ピペリジンの代わりにモルホリンを使ったこと以外、実施例9と10に記載の反 応順序と同様にして表題化合物を調製した。FAB-MS:M+H 512。実施例28 (R)−N−α−(2−ナフチルスルホニルアザグリシル)−N−γ−(ピリジ ン−4−イル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジド 1.5gの(R)−N−γ−(2,3,5,6−テトラクロロピリジン−4−イ ル)−α,γ−ジアミノ酪酸−ピペリジドを15mlの無水ジメチルホルムアミド中 に溶かす。これに1gのN−tert−ブトキシカルボニル−N−(4−ニトロフェ ノキシカルボニル)ヒドラジンと0.2mlのジイソプロピルアミンを加える。混合 物を室温で1時間攪拌し、200mlの水を加え、沈澱物を吸引濾過する。沈澱物を シリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル/イソヘキサ ン2:1)により精製する。120℃の融点を有する1.4gの結晶が得られる。この 結晶を30mlの1.2M臭化水素酸/氷酢酸溶液中に溶かし、該溶液を室温で2時間 攪拌する。それを真空中で蒸発させ、残渣をエーテルで粉砕し、吸引濾過する。 濾過残渣 を更に精製せずに10mlのピリジンに溶かし、これに1.2gの2−ナフタレンスル ホン酸クロリドを加え、混合物を室温で4時間攪拌する。それを50mlの水で希釈 し、吸引濾過する。残渣をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相 :酢酸エチル/イソヘキサン2:1)により精製する。得られた油状残渣(1.1 g)を50mlのメタノールに溶かし、そして20mlの0.4Mナトリウムメチラート溶 液と200mgのPd/C(10%)触媒の添加後に水素化する。水素の取り込みが完了 したら、吸引濾過により触媒を除去し、濾液を蒸発させる。残渣を水の中に取り 、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発させ る。残渣をシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィー(移動相:酢酸エチル) にかける。非晶質物質として400mgの表題化合物が得られる。FAB-MS:M+H 511 。実施例29 薬理学的実験の記載 トロンビン時間 トロンビン時間は臨床的凝固診断における常用試験である。このパラメーター は、フィブリノーゲンに対するトロンビンの作用および血餅の形成を評価する。 トロンビンの阻害は、延長されたトロンビン時間を生じる。 血漿を得るために、健康な提供者からの新鮮な血液9部をクエン酸ナトリウム 溶液(0.11モル/l)1部と混合し、室温で約3,000r.p.m.にて10分間遠心した 。血漿をピペットで採取し、室温で約8時間保存することができる。 200μlのクエン酸加血漿を球状凝固測定器(Amelung CompanyからのKC10)中 で37℃にて2分間インキュベートした。10μlのジメチルスルホキシド(DMSO) またはDMSO中の活性物質の溶液を190 μlの加熱済トロンビン試薬(Boehringer Mannheim GmbH;約3U/mlのウシト ロンビンと0.0125M Ca2+を含有する)に加えた。この溶液200μlを血漿に添加 した時、ストップウオッチをスタートさせ、凝固が始まる時間を測定した。対照 測定におけるトロンビン時間は約24秒であり、これは活性物質により実質的に増 加した。 測定されたトロンビン時間(秒で)を対照との差として下表に与える。最終容 量中の活性物質の濃度は250μM(TT250)、25μM(TT25)および2.5μM(TT2 .5)であった。トロンビン阻害 ポリスチレン製セミマイクロキュベット中で基質H-(D)-Phe-Pro-Arg-pNA(Kab i)とヒトαトロンビン(Sigma、比活性=2150NIH単位/mg)を使って0.2M塩化 ナトリウムと0.5%ポリエチレングリコール6000を含有する0.1Mリン酸塩緩衝液 (pH=7.5)中で全量1mlにおいて速度論測定を行った。 予備試験では、各活性物質がトロンビンを迅速に阻害するのかゆっくり阻害す るのかを試験した。このために、第一に0.03NIH単位のトロンビンを基質と活性 物質の100μM溶液に添加することにより反応を開始した。第二の実験では、5 分間インキュベートしておいたトロンビンと活性物質の100μM溶液に基質を添 加した。時間の経過に伴うp−ニトロアニリンの濃度の増加を405nmで12分間分 光学的にモニタリングした(Perkin-Elmer CompanyからのUV-VIS分光光度計Lamb da-2)。両実験において得られた測定曲線は直線で且つ平行であったので、下表 の活性物質は迅速トロンビン阻害剤である。次のようにして阻害定数Kiを決定 した。基質を100μM,50μM,30μM,20μMの濃度で使用し、各基質濃度で 阻害剤なしで測定を行い、また下表に列挙した様々な濃度の阻害剤の存在下で3 回の測定を行った。反応はトロンビンの添加により開始した。p −ニトロアニリンの形成による405nmでの吸光度の増加を12分間に渡りモニタリ ングした。測定点(時間対吸光度)を20秒おきにPCに移した。直線回帰により 速度Vo(秒あたりの吸光度の変化;阻害剤なしの測定)およびVi(阻害剤あり の測定)を決定した。基質濃度が15%未満だけ減少された測定値の部分だけを使 用した。一連の測定(一定阻害剤濃度、可変的基質濃度)から次の式への非直線 適合(non-linear fitting)によりKmとVmaxを決定した: 最後に全シリーズの測定から下式への非直線適合によりKiを算出した。 ミカエリス定数Kmは全ての測定において3.8±2μMであった。活性物質の阻 害定数Kiは下表中μMの単位で記載されている。トリプシンとプラスミンの阻害 10mgのウシ膵臓トリプシン(Sigma)を100mlの1mM塩酸に溶かし、冷蔵庫に保 存した。この20μlを1mM塩酸980μlと混合した。その25μlを各測定に使っ た。測定はトロンビンについて記載したのと同様に行った。Km=45μM。下表 に列挙した物質はトリプシンを阻害しない(Ki>400μM)。 基質S-2251〔H-(D)-Val-Leu-Lys-pNA,Kabi〕を使ってトロンビンについて記 載した通りにヒトプラスミン(Sigma,10単位)の阻 害に関する測定を行った。各測定に0.01単位のプラスミンを使った。Km=250μ M。下表に列挙した物質はプラスミンを阻害しない(Ki>400μM)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ステッグマイヤー,カールヘインツ ドイツ連邦共和国,デー64646 ヘッペン ハイム,キルヒベルグシュトラーセ 17 (72)発明者 ポール,トーマス ドイツ連邦共和国,デー―68307 マンハ イム,ガムブリナスシュトラーセ 4アー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.一般式I (上式中、 R1は所望により置換されることがあるアリール、ヘテロアリールまたはシク ロアルキル基を表し、 ASはアミノ酸を表し、 nは0または1の数を表し、 R2とR3は同一または異なり、そして水素原子、アルキル、カルボキシアルキ ルまたはアルコキシカルボニルアルキル基を表し、あるいはR2とR3はそれらが 結合しているN原子と一緒になって、所望により第二のヘテロ原子を更に含むこ とができそしてアルキル、カルボキシまたはアルコキシカルボニル基により置換 されることがある複素環を形成し、 R4とR5は同一または異なり、そして水素原子またはアルキル基を表し、 mは0、1または2の数を表し、 R6,R7,R8およびR9は同一または異なり、そして水素原子またはハロゲン 原子を表す) の化合物、並びにそれらの生理学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、ラセミ 体および光学活性異性体。 2.R1が所望によりC1〜C6アルキルにより、C1〜C6アルコキシによりま たはハロゲン基により単置換もしくは多置換されることがあるフェニル、ナフチ ル、テトラヒドロナフチル、ピリジニル、チエニル、シクロヘキシルまたはクロ マニル環を表す、請求項1に記載の式Iの化合物。 3.ASがグリシン、アザグリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸、 アスパラギンまたはアスパラギン酸を表す、請求項1または2に記載の式Iの化 合物。 4.nが0または1の数を表す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の式Iの 化合物。 5.R2がR3は同一または異なり、そして互いに独立的にC1〜C6アルキル、 C1〜C6アルコキシカルボニル−C1〜C6アルキルまたはカルボキシ−C1〜C6 アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合しているN原子と一緒になってピロ リジン、ピペリジン、ホモピペリジン、モルホリン、チオモルホリンまたはピペ ラジン環を形成し、ここで前記環は所望により1個もしくは2個のC1〜C6アル キルにより、カルボキシによりまたはC1〜C6アルコキシカルボニル基により置 換されることがある、請求項1〜4のいずれか一項に記載の式Iの化合物。 6.R45が同一または異なりそして水素原子またはC1〜C6アルキル基を表 す、請求項1〜5のいずれか一項に記載の式Iの化合物。 7.R6,R7,R8,R9が同一または異なりそして水素、フッ素または塩素原 子を表す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の式Iの化合物。 8.R1がフェニル、4−メチルフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキ シフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、5,6,7, 8−テトラヒドロ−2−ナフチル、3−ピリジニル、2−チエニル、シクロヘキ シル、2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−イルまたは4−メトキ シ−2,3,6−トリメチルフェニルを表し、 ASがグリシン、アザグリシン、アラニン、グルタミン、グルタミン酸、アス パラギンまたはアスパラギン酸を表し、 nが0または1であり、 R2とR3が同一または異なりそしてエチル、エトキシカルボニルメチルまたは カルボキシメチルを表すか、あるいはそれらが結合しているN原子と一緒になっ て、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、モルホリン、チオモルホリンま たはピペラジン環を表し、ここで前記環は所望により1個または2個のメチル、 エチル、プロピル、ブチル、カルボキシル、メトキシカルボニル、エトキシカル ボニルまたはtert−ブチルオキシカルボニル基を担持することができ、 R4とR5が同一または異なり、そして水素原子またはメチル基を表し、 R6,R7,R8,R9が同一または異なり、そして水素、フッ素または塩素原子 を表す 請求項1〜7のいずれか一項に記載の式Iの化合物。 9.請求項1〜8のいずれか一項に記載の式Iの化合物の製造方法であって、 (a)一般式IIの化合物 (上式中、R1〜R5,AS,nおよびmは上述の意味を有する)を一般式IIIの 化合物 (上式中、R6〜R9はハロゲンを表す)と反応させ;または (b)一般式XIの化合物 (上式中、R2〜R9およびmは上述の意味を有する)を一般式VIIIの化合物 〔上式中、R1は上述の意味を有し、そしてXはハロゲン原子か一般式IXの基 のいずれかを表し、ここでYはハロゲン原子かまたはペプチド化学において常用 される活性基を表し、そしてAは窒素原子または一般式Xの原子基 (上式中、R10は通常のアミノ酸側鎖の1つを表す)を表す〕と反応させ、 続いて所望により、得られた化合物を溶媒和物、水和物または生理学的に許容 される塩に変換し、そしてラセミ体を鏡像体に分割することを含んで成る方法。 10.薬理学的に許容される担体および補助物質に加えて請求項1〜8のいずれ か一項に記載の少なくとも1つの式Iの化合物を含有する薬剤。 11.血栓塞栓症の治療用薬剤の製造への請求項1〜8のいずれか一項に記載の 式Iの化合物の利用。
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