JPH08508765A - 濃縮クリーニング組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 少なくとも１種類の長鎖界面活性剤を含んでなり、短鎖界面活性剤が追加的に含まれることによって安定化される安定で透明な濃縮クリーニング組成物が開示される。短鎖界面活性剤は、あぶら汚れクリーニング性能を高める。

Description

【発明の詳細な説明】 濃縮クリーニング組成物 技術分野 本発明は、濃縮したクリーニング組成物に関する。本発明は、主として硬質表 面用クリーニング組成物に関するが、本発明は、食器洗浄および洗濯用洗剤組成 物などの他のクリーニング組成物にも関する。 発明の背景 濃縮クリーニング組成物は、当業界で周知のものである。濃縮組成物は、従来 のクリーニング組成物に比較して活性成分を高濃度で含むことを主な特徴とする が、濃縮クリーニング組成物を処方する際に典型的に見られる問題点は、これら の組成物の物理的安定性である。実際に、このような組成物は、限られた量の水 に多量の活性成分を含んでいるので、安定性の問題が起こり、これが解決されな ければ、組成物が幾つかの相に分離するのである。この現象は、組成物の性能に 影響し、視覚的に目立っものであるので、このような処方物は商品として適さな くなる。 この問題を解決するため、様々な解決法が提案されてきており、これらは典型 的には特定の安定化成分またはヒドロトロープ剤の使用を必要とする方法である 。このような成分は、組成物を安定化する機能だけを有する。従って、それらの 成分はクリーニング性能に有利なものを提供することなくこれらの組成物を処方 する費用を増加し、またこれらの成分があるために、処方を一層活性にするのに 用いることができる処方の部分を除く必要がある。 例えば、ＥＰ３１６ ７２６号明細書では、水、香料、界面活性剤およびいわ ゆる補助界面活性剤を含んでなるマイクロエマルジョンの形態の濃縮組成物が開 示されている。この補助界面活性剤は、前記界面活性剤のエマルジョンの分散相 と連続相との間の界面の界面張力を減少させることによって、安定なマイクロエ マルジョンを生成させるといわれている。この′７２６号明細書のいわゆる補助 界面活性剤は、この分野では従来から溶媒として考えられている特定のグリコー ルエーテル、または特定のカルボン酸として記載されている。この′７２６号明 細書の補助界面活性剤は、生成物の全般的なクリーニング性能に関与していると は考えられない。 従って、本発明の目的は、本発明による組成物に安定性を提供するという目的 だけで提供されるがその組成物のクリーニング性能にも著しく関与する成分を用 いることなく、安定な濃縮クリーニング組成物を処方することである。 この目的は、従来の長鎖界面活性剤を少なくとも１個の短鎖界面活性剤、すな わちＣ₆〜Ｃ₁₀アルキル鎖からなる疎水性基、と組合わせて含む濃縮水性組成物 を処方することによって達成することができる。この短鎖界面活性剤は、本発明 組成物に安定性を提供し、同時に全般的クリーニング性能、特にあぶら汚れクリ ーニング性能をニート（neat）の及び希釈した使用のいずれにおいても著しく増 大する。 発明の概要 本発明による組成物は、水を総組成物量の１０重量％〜８０重量％、香料を１ ５％未満、およびＣ₁₁〜Ｃ₂₄アルキル鎖を疎水性部分として含む少なくとも１種 類の長鎖界面活性剤またはその混合物を含んでなる安定で透明な濃縮クリーニン グ組成物であって、この組成物は、Ｃ₆〜Ｃ₁₀アルキル鎖をその疎水性部分とし て含む短鎖界面活性剤からなる少なくとも１種類の補助界面活性剤またはその混 合物をも含み、但し、前記短鎖界面活性剤がアルキルエーテルカルボン酸塩であ り、前記疎水性部分としての前記アルキル鎖がＣ₆〜Ｃ₈アルキル鎖である場合を 除く。 発明の詳細な説明 本発明による組成物は、濃縮水性組成物である。濃縮とは、本明細書では、組 成物が水を総組成物量の１０重量％〜８０重量％、好ましくは１５％〜７５％、 最も好ましくは３０％〜７０％含むことを意味する。 本発明による組成物は、透明かつ安定である。透明かつ安定とは、本明細書で は、本発明による組成物が不透明剤をまったく含まない場合に微視的に実質的に 透明であり、この組成物は少なくとも１か月間、４℃〜５０℃の温度に放置した とき巨視的に別々の相に分離しないことを意味する。 本発明による組成物は、更に長鎖界面活性剤またはその混合物を含んでいる。 全ての界面活性剤は、それらが疎水性部分と親水性部分とを含んでいるという共 通点を有する。長鎖界面活性剤とは、本明細書では、Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄アルキル鎖を疎 水性部分として含む界面活性剤を意味する。従って、このような長鎖界面活性剤 は、この分野で従来から用いられているものであり、いかなる種類のものであっ てもよい。従って、本発明で用いられる好適な長鎖界面活性剤としては、Ｃ₁₁〜 Ｃ₂₄アルキル硫酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＳＯ₄）、アルキルエーテル硫酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ_{2 4} （ＯＣＨ₂ＣＨ₂）_eＳＯ₄、アルキルスルホン酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＳＯ₃）、アルキ ルコハク酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＯＯＣＣＨ₂ＣＨ₂ＣＯＯＺ）、アルキルカルボン酸塩 （Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＣＯＯＭ）、アルキルエーテルカルボン酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄（ＯＣＨ₂ ＣＨ₂）_eＣＯＯＭ）、アルキルサルコシン酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＣＯＮ（ＣＨ₃）Ｒ ）、アルキルスルホコハク酸塩（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＯＯＣＣＨ（ＳＯ₃Ｍ）ＣＨ₂ＣＯＯ Ｚ）、アミンオキシド（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＲＲ′ＮＯ）、グルコースアミド（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ ＣＯＮＲ″Ｘ）、アルキルピロリドン（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄（Ｃ₄Ｈ₆ＯＮ）、アルキル 多糖類（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄ＯＧｇ）、アルキルアルコキシレート（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄（ＯＣＨ₂ ＣＨ₂）_e（ＯＣＨ₂ＣＨ₂ＣＨ₂）_pＯＨ）、およびベタイン（Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄Ｎ⁺（Ｃ Ｈ₃）₂ＣＨ₂ＣＯＯ^-が挙げられる。括 弧内の式において、ｅおよびｐは独立して０〜２０であり、かつｅ＋ｐ＞０であ り、ＺはＭまたはＲであり、ＭはＨまたは当該技術分野で知られているＮａ、Ｋ 、Ｌｉ、ＮＨ₄、アミンなどの任意の対イオンであり、Ｘは少なくとも３個のヒ ドロキシルが鎖に直接結合している線状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキ シ Ｃ₁〜Ｃ₅アルキル基であって、ヒドロキシル基で官能化が可能なものであり、Ｒ およびＲ′は好ましくはＣ₁〜Ｃ₃であり、最も好ましくはメチルであり、Ｒ″は 好ましくは２−ヒドロキシエチルまたは２−ヒドロキシプロピルであり、Ｇは糖 類であり、好ましくはグルコースであり、ｇは１．５〜８である。これら全ての 界面活性剤は当業界において周知である。グルコースアミドの更に完全な開示は 、ＷＯ ９２−０６１５４号明細書などに見いだすことができ、アルキル多糖類 の更に完全な開示は、米国特許第４，５３６，３１９号明細書などに見いだすこ とができる。本発明による組成物は、想定される最終用途によって、上記界面活 性剤のいずれかを単独でまたはそれらの任意の組合わせを含むことができる。本 発明による組成物において、好ましい長鎖界面活性剤は、長鎖アルキルスルホン 酸塩および長鎖アルキルエトキシレート並びにそれらの混合物から選択される。 本発明による組成物は、更に少なくとも１種類の短鎖界面活性剤またはその混 合物も含んでいる。短鎖界面活性剤の定義は、疎水性部分としての前記アルキル 基がＣ₆〜Ｃ₁₀アルキル基であり、前記短鎖界面活性剤がアルキルエーテルカル ボン酸塩であるときには、前記疎水性部分の前記アルキル基がＣ₆〜Ｃ₁₀アルキ ル鎖であることを除き、長鎖界面活性剤について前記した通りである。従って、 本発明で用いるのに好適な短鎖界面活性剤としては、長鎖界面活性剤の説明で上 記したものであって、アルキル鎖が短くなったものが挙げられる。 本発明で用いられる好ましい短鎖ノニオン性界面活性剤は、式Ｃ₆〜Ｃ₁₀ （ＯＣＨ₂ＣＨ₂）_e（ＯＣＨ₂−ＣＨ₂ＣＨ₂）_pＯＨ（式中、それぞれエトキシル 化およびプロポキシル化の程度を表すｅおよびｐは、独立して０〜２０であり、 かつｅ＋ｐ＞０である）によって表されるアルキルアルコキシレートである。本 発明で用いられる最も好ましい短鎖のノニオン性界面活性剤は、ｅおよびｐが、 ｅ＋ｐが３〜１０となるものであり、特にｐが０でありかつｅが３〜８であるも のである。また、本発明で用いられる最も好ましい短鎖のノニオン性界面活性剤 は、前記短鎖が７〜１０個の炭素原子を含む炭化水素鎖であるものである。本発 明で用いられる前記の好ましい短鎖のノニオン性界面活性剤は、対応するアルコ ールおよびアルキレンオキシドの縮合などの当業者に周知の方法によって製造す ることができるが、このような短鎖界面活性剤は更に好都合には、SidobreからM ergital^@C4（Ｃ８ＥＯ４）という商品名で、KolbからImbentin^@AG/810/050およ びAG/810/080（それぞれ、Ｃ８〜１０ＥＯ５および Ｃ８〜１０ＥＯ８）という 商品名で市販されている。 本発明で用いられる好ましい短鎖のアニオン性界面活性剤は、Ｃ₆〜Ｃ₁₀アル キル硫酸塩（Ｃ₆〜Ｃ₁₀ＳＯ₄）およびアルキルスルホン酸塩（Ｃ₆〜Ｃ₁₀ＳＯ₃） である。最も好ましいものは、Ｃ₆〜Ｃ₈アルキル硫酸塩およびスルホン酸塩であ る。このような短鎖のアニオン性界面活性剤は周知の硫酸化またはスルホン化の 後、中和を行なうことによって製造することができるが、これらのアニオン性の 短鎖界面活性剤は更に好都合なことには、Rhone PoulencからRhodapon^@OLSとい う商品名で、またはWitcoからWitconate^@という商品名で市販されている。 本発明による組成物は、前記の短鎖界面活性剤を総組成物量の０．１重量％〜 ５０重量％、好ましくは１％〜４０％、最も好ましくは１．５％〜３０％含むこ とができる。短鎖界面活性剤は本発明では、活性なクリーニング成分としてだけ でなく、安定材としても作用する。短鎖のアニオン性界面活性剤を用いるときに は、１：１０の短鎖のアニオン性界面活性剤対長鎖界面活性剤の最小重量比を観 察するのが好ましい。短鎖のノニオン性界面活性剤を用いるときには、１：５の 短鎖のノニオン性界面活性剤対長鎖界面活性剤の最小重量比を観察するのが好ま しい。 想定した最終用途によっては、本発明による組成物は、各種の他の任意成分、 例えばビルダー、アルカノールアミン、ｐＨ調節剤、総組成物量の１５重量％未 満の量の香料、染料、漂白剤、酵素などを含むこともできる。 幾つかの場合には、本発明による組成物に泡抑制剤を含むのが好適であること がある。この泡抑制剤は、例えばＤＥ４０ ２１ ２６５号明細書に記載の２− アルキルアルカノールの混合物またはそれらの混合物と、Ｃ₈〜Ｃ₂₂脂肪酸また はその混合物との混合物であるのが有利なことがある。このような系は、両成分 が相乗的に作用すると思われるので、特に有利である。従って、この系は極めて 少量であっても、泡を効率的に調節するのに十分である。従って、この系は、総 組成物量の０．１重量％〜５重量％、好ましくは０．５％〜３％の量で含まれる 。 本発明による組成物は、安定化化合物の存在を必要としない。安定化化合物と は、本発明では、唯一の機能が組成物の物理的安定性を増大させることである化 合物を意味する。このような化合物は、典型的にはキシレンまたはトルエンスル ホン酸塩およびグリコールエーテル、例えばエチレングリコールモノブチルエー テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコー ルメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリ コールモノブチルエーテル、および他の各種溶媒溶媒、例えばエタノールおよび ブタノールである。従って、本発明による組成物は、これらの安定化化合物を実 質的に含まないことが好ましい。 本発明は、硬質表面のクリーニング法において、前記組成物を水で希釈した後 、 これを硬質表面に適用する段階を含む方法である。正確な処方によっては、本発 明による組成物は、ニートおよび１０〜５００倍の希釈のいずれで用いることも できる。 実施例 本発明を、下記の実施例によって更に説明する。 全ての組成物を４℃、室温（２０℃）および５０℃におけるその物理的安定性 について評価した。組成物Ｉは本発明に包含されないが、４℃ではゲルであり、 室温および５０℃ではエマルジョンであった。他の全ての組成物は本発明に包含 され、同じ条件では透明な無色液体であった。 他の組成物を、表記成分を表記割合で混合して製造した。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ， ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，Ｔ Ｄ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ， ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，Ｔ Ｔ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ジュボー，ピーター ロザリア ジョアン ヌ ベルギー国アートスラー、カペルストラー ト、230 (72)発明者 モリーニ，マッシモ ベルギー国ジェット、リュ、エドワール- ファース、46 (72)発明者 スコット，ルイーズ ゲイル ベルギー国ステールベーク、スティーン、 ストロイベルスラーン、９

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 水を総組成物量の１０重量％〜８０重量％、香料を１５％未満、および Ｃ₁₁〜Ｃ₂₄アルキル鎖を疎水性部分として含む少なくとも１種類の長鎖界面活性 剤またはその混合物を含んでなる安定で透明な濃縮クリーニング組成物であって 、前記組成物が、Ｃ₆〜Ｃ₁₀アルキル鎖をその疎水性部分として含む短鎖界面活 性剤からなる少なくとも１種類の補助界面活性剤またはその混合物をも含むこと を特徴とし、但し、前記短鎖界面活性剤がアルキルエーテルカルボン酸塩であり 、前記疎水性部分としての前記アルキル鎖がＣ₆〜Ｃ₈アルキル鎖である場合を除 く、組成物。 ２． 前記短鎖界面活性剤またはその混合物が、総組成物量の０．１重量％〜 ５０重量％であり、好ましくは１％〜４０％、最も好ましくは１．５％〜３０％ である、請求の範囲第１項に記載の組成物。 ３． 前記短鎖界面活性剤またはその混合物が、 式Ｃ₆〜Ｃ₁₀（ＯＣＨ₂ＣＨ₂）_e（ＯＣＨ₂ＣＨ₂ＣＨ₂）_pＯＨ（式中、それぞれ エトキシル化およびプロポキシル化の程度を表すｅおよびｐは・独立して０〜２ ０であり、かつｅ＋ｐ＞０である）によって表されるノニオン性界面活性剤、ま たは 式Ｃ₆〜Ｃ₁₀ＳＯ₄およびＣ₆〜Ｃ₁₀ＳＯ₃によって表されるアニオン性界面活性 剤、または それらの混合物 である、請求の範囲第１項または第２項に記載の組成物。 ４． ｅおよびｐを、ｅ＋ｐが３〜１０であり、好ましくはｐが０でありかつ ｅが３〜８となるようにする、請求の範囲第３項に記載の組成物。 ５． 前記アニオン性界面活性剤がＣ₆〜Ｃ₁₀ＳＯ₄またはＣ₆〜Ｃ₁₀ＳＯ₃であ る、請求の範囲第３項に記載の組成物。 ６． 水を総組成物量の３０重量％〜７０重量％含む、請求の範囲第１項〜第 ５項のいずれか一項に記載の組成物。 ７． 前記長鎖界面活性剤が、長鎖アルキルスルホン酸塩および長鎖アルキル エトキシレート、並びにそれらの混合物から選択される、請求の範囲第１項〜第 ６項のいずれか一項に記載の組成物。 ８． 実質的に安定化化合物を含まない、請求の範囲第１項〜第７項のいずれ か一項に記載の組成物。 ９． 泡抑制剤を総組成物量の０．１重量％〜５重量％、好ましくは０．５％ 〜３％含み、前記泡抑制剤が２−アルキルアルカノールまたはその混合物および Ｃ₈〜Ｃ₂₂脂肪酸またはその混合物を含んでなる、請求の範囲第１項〜第８項の いずれか一項に記載の組成物。 １０． 請求の範囲第１項〜第９項のいずれか一項に記載の組成物を水で希釈 した後、それを硬質表面に適用する段階を含んでなる、硬質表面のクリーニング 法。